JPH04355026A - 回路遮断器の過電流引外し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、回路遮断器の過電流引
外し装置に関し、詳しくは、その引外し動作特性が顧客
によって容易に調整可能な回路遮断器の過電流引外し装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の過電流引外し装置ではその用途
に応じて長限時引外し用回路、短限時引外し用回路およ
び瞬時引外し用回路が適切に組合せて設けられるが、か
かる引外し動作特性の顧客による設定のために従来では
図７に示すような形態のものが用いられてきた。ここで
、１は不図示の過電流引外し装置を内蔵する回路遮断器
、２はそのカバー、３は引外し動作にかかわる電子機器
や配線を有するプリント配線基板、４はプリント配線基
板３上に装着された引外し動作特性設定用の可変抵抗器
であり、可変抵抗器４の上部調整部４Ａが調整操作用の
孔５から露出していて、この調整部４Ａを顧客あるいは
使用者が例えばドライバ等の工具で回動させることによ
り可変抵抗器４における抵抗値を変化させることができ
る。

【０００３】図８は他の従来例を示す。本例は、カバー
２上に上述のような引外し動作特性設定用の可変抵抗器
４の外に定格電流設定のためのプラグ６を具えたもので
、これにより定格電流をも調整することができる。ただ
し、引外し動作特性にかかわる調整装置については図７
に示したものと変わりはない。なお図９は従来のこのよ
うな回路遮断器での引外し動作特性を示すもので、ここ
で、Ａ１は定格電流特性、矢印のＲ１はその調整設定範
囲である。またＡ２〜Ａ５は長限時から短限時，瞬時の
各引外し動作特性、矢印Ｂ２〜Ｂ５は引外し動作特性Ａ
２〜Ａ５の各調整設定範囲である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の回路遮断器の過電流引外し装置では、顧
客や使用者が引外し動作特性を長限時引外し、短限時引
外しおよび瞬時引外しの各動作について自在に調整でき
る反面、それぞれが可変抵抗器４からなる複数の特性調
整手段を調整部４Ａにかかわる目盛を参照しつつ操作す
ることになるので、顧客次第でその設定に微妙な差異が
生じる。また、かかる電子式の過電流引外し装置を有す
るものにあっては、従来の機械的な構成を主とする回路
遮断器のように電動機保護用とか配線用といった風に用
途別に構成されてないので、複数の調整手段による幅広
い調整が可能である反面、複雑な調整が要求されるとい
った点があった。

【０００５】本発明の目的は、かかる従来の問題点に着
目し、その解決を図るべく、予め設定してある複数組の
引外し動作特性設定値のうちから使用者等が自在に用途
に適した適切な値を選択してそのような設定値に対応し
た特性に従って引外し動作が行われるようにした回路遮
断器の過電流引外し装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、一組以上の接点部において過電流によ
る引外し動作により電路の遮断が可能な回路遮断器の過
電流引外し装置において、前記電路に発生する過電流の
大きさに対応して設定された所定の時間が経過するとそ
の引外し動作特性に応じて前記遮断のための過電流引外
し信号を発生する電子回路を具備し、前記引外し動作特
性にかかわる複数組の設定値に対応して複数の特性設定
信号の発生が可能な引外し動作特性設定値発生回路と、
該引外し動作特性設定値発生回路により発生可能な前記
特性設定信号のうちから前記引外し動作を行わせるため
の信号を選択可能な引外し動作特性選択手段とを前記電
子回路に関連して設けたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】本発明によれば、使用者が所望する特性の引外
し動作を行わせるために引外し動作特性選択手段により
複数組の設定値のうちから１組の設定値を選択すること
ができるもので、それにより引外し動作特性設定値発生
回路を介して、選択された設定値に対応する引外し特性
を回路遮断器の引外し装置に付与させることができる。

【０００８】

【実施例】以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳
細かつ具体的に説明する。

【０００９】図１は本発明にかかる電子式過電流引外し
装置の回路構成を示すブロック図である。ここで、１１
は回路遮断器が設けられる負荷側の３相交流回路線、１
２は整流回路、１３は整流回路１２からの出力に基づい
て実効値を検出する実効値検出回路、１４は長限時引外
し動作を行うための瞬時回路、１５および１６はそれぞ
れ短限時および瞬時引外し動作を行うための短限時回路
および瞬時回路である。かくして、これらの引外し用回
路１４，１５および１６からの信号に応じてトリガ回路
１７により引外し装置（例えば釈放型磁気引外し装置）
１８に対応した引外し動作を行わせることができる。

【００１０】またここで、２０は上述したような各種の
引外し動作にかかわる特性、すなわち、各種引外し時に
おける遮断器通過電流と引外し動作時間との関係にかか
わる値（以下で特性値という）を設定するための本発明
にかかる引外し動作特性設定値発生回路（以下で特性値
設定回路という）である。なお、このような特性値設定
回路２０では後述するようにして引外し動作の種類ごと
に設定可能な複数の特性値が用意されており、かかる回
路２０をプリント配線基板上に組込んで構成することが
できる。

【００１１】３０は引外し動作特性選択装置である。設
定基準電圧信号がこの回路２０後段の引外し動作特性選
択装置３０に適切に分割して導かれる。

【００１２】すなわち、引外し動作特性選択装置３０で
は過電流引外し動作の種類別に選択可能なように上記回
路２０からの複数の異なる電圧信号がそれぞれ導かれる
端子群３１と、これらのうちの限定された複数の１つが
接続される長限時回路１４側，短限時回路１５側および
瞬時回路１６側の端子１４Ａ，１５Ａおよび１６Ａと、
その間の接続が可能な切換えスイッチ手段３２とで構成
されている。

【００１３】そこで、このように構成した引外し動作特
性設定手段を有する回路遮断器では、特性値設定回路す
なわち、引外し動作選択装置３０により特性値設定回路
２０で設定されている複数種類の特性値の中から長限時
引外し用，短限時引外し用および瞬時引外し用にそれぞ
れ１つの値を選択設定可能とするものである。

【００１４】図２に上述の引外し特性値設定回路２０と
引外し動作特性選択装置３０との組合せによる構成の一
例を具体的に示す。この図に示すように、特性値設定回
路２０は交流回路線１１（Ｖｃｃ）と接地線（ＧＮＤ）
との間に設けられた複数の特性設定用抵抗２１〜２８の
組合せによって構成される。なお、これらの抵抗２１〜
２８は原則的に異なる抵抗値を有するもので、抵抗２１
〜２８の組合せを経て取り出された複数の特性値の組の
うちからその１組を引外し動作特性選択回路３０でその
切換えスイッチ手段３２を介して選択することにより各
種用途に応じて適切な引外し動作特性を例えば図３に示
すように設定することができる。なお、図４は図３のよ
うな各種引外し動作特性が用途に応じて切換え設定可能
なように、定格電流設定用のつまみ６Ａと並んで動作特
性設定用のつまみ３２Ａを設けた回路遮断器の外観を示
す。

【００１５】図５は本発明の他の実施例を示す。本例は
、図２に示した引外し動作特性選択装置３０の端子群３
１，端子１４Ａ〜１６Ａと切換えスイッチ手段３２とを
引外し用回路基板３３上面に一括し、特性を選択設定す
る装置をプラグ装置３００としてまとめるようにしたも
のである。すなわち、３４は引外し用回路基板３３上に
設けられた図２の端子群３１および端子１４Ａ〜１６Ａ
に対応するコネクタピンであり、ここで、抵抗２１〜２
８等で基板３３上に構成される特性値設定回路２０につ
いては図示されていない。３５はピンボックス、３６は
プリント配線基板３上に設けられ、ピンボックス３５内
に突出するコネクタピン３４のそれぞれに嵌合されるコ
ネクタ、４２は図２に示す切換えスイッチ手段３２に対
応する短絡リード線である。しかして、本例ではこのよ
うな短絡リード線４２と上記コネクタ３６との組合せに
より引外し動作特性の選択を自在に行うことができる。 ３７はプラグカバーである。

【００１６】図６に本発明の更に他の実施例を示す。本
例は、引外し用回路基板３３Ａの上部に着脱自在に設け
た引外し特性設定用プラグ装置３００Ａにより複数の引
外し動作特性を自在に選択設定可能とするものである。 すなわち、３４Ｂは引外し用回路基板３３Ａ上に設けら
れた複数のコネクタピン、３５Ａはピンボックス、３６
Ａは本発明にかかる交換可能なプリント配線基板３Ａ上
に設けられ、コネクタピン３４とそれぞれ嵌合可能なコ
ネクタ、４３は基板３Ａ上に配設された複数の固定抵抗
であり、本例では抵抗値が異なる複数の固定抵抗４３の
組合せが基板３Ａ上に設けられていて、かかる基板３Ａ
を複数種類用意しておくことにより長限時および短限時
領域の引外し動作時間と、長限時，短限時，瞬時領域で
の引外し動作電流値を選択することができる。

【００１７】なお、かかるプラグ装置３００Ａにより電
動機保護用，配線用など用途に応じた引外し特性を選択
可能とするものである。

【００１８】

【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、過電流引外し動作特性が引外し動作特性設定値発生
回路によって予め設定されているので、顧客や使用者が
従来のようにいちいち面倒な引外し動作特性設定のため
の操作を必要とせず、またその操作の差異による微妙な
特性の違いを解消することができる。

【００１９】また、引外し動作特性選択手段により顧客
が上記の予め設定された特性設定値のうちから自在かつ
容易に引外し動作の種類に応じて選択することができる
上記のような従来の操作の必要がない。

【００２０】更にまた、従来の機械式回路遮断器のよう
に用途別に対応する引外し装置の用意の必要がなく、１
つの引外し装置によって用途別に適した遮断を行わせる
ことができる。

【００２１】なお、引外し動作特性設定値発生回路は電
子回路に組込み可能であり、更に引外し動作特性選択手
段はかかる電子回路との切換えスイッチ手段あるいは交
換可能な接続回路基板として構成することが可能であり
、特別に複雑な装置を必要とせず、廉価なコストで具現
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる回路構成の一例を示すブロック
図である。

【図２】本発明にかかる引外し動作特性の設定値発生回
路および設定値選択装置の構成の一例を示す回路図であ
る。

【図３】本発明により設定された各種引外し動作特性の
一例を示す特性曲線図である。

【図４】図３に示す特性の設定が可能な一実施例による
回路遮断器の構成を示す斜視図である。

【図５】本発明の他の実施例を一部分解して示す斜視図
である。

【図６】本発明の更に他の実施例を一部分解して示す斜
視図である。

【図７】従来例による回路遮断器の構成を示す外観図で
ある。

【図８】他の従来例による回路遮断器の外観図である。

【図９】従来例による引外し動作特性とその設定範囲を
示す特性曲線図である。

【符号の説明】

１　　回路遮断器 ２　　カバー ３　　プリント配線基板 １２　　整流回路 １４　　長限時回路 １５　　短限時回路 １６　　瞬時回路 １７　　トリガ回路 １８　　引外し装置 ２０　　引外し動作特性設定値発生回路２１〜２８　　
抵抗 ３０　　引外し動作特性選択装置 ３１，１４Ａ〜１６Ａ　　端子 ３２　　切換えスイッチ手段 ３２Ａ　　つまみ ３３　　回路基板 ３４　　コネクタピン ３６　　コネクタ ４２　　リード線 ４３　　固定抵抗 ３００　　プラグ装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　一組以上の接点部において過電流によ
   る引外し動作により電路の遮断が可能な回路遮断器の過
   電流引外し装置において、前記電路に発生する過電流の
   大きさに対応して設定された所定の時間が経過するとそ
   の引外し動作特性に応じて前記遮断のための過電流引外
   し信号を発生する電子回路を具備し、前記引外し動作特
   性にかかわる複数組の設定値に対応して複数の特性設定
   信号の発生が可能な引外し動作特性設定値発生回路と、
   該引外し動作特性設定値発生回路により発生可能な前記
   特性設定信号のうちから前記引外し動作を行わせるため
   の信号を選択可能な引外し動作特性選択手段とを前記電
   子回路に関連して設けたことを特徴とする回路遮断器の
   過電流引外し装置。
2. 【請求項２】　　前記引外し動作特性設定値発生回路は
   前記電子回路に配設され、前記引外し動作特性選択手段
   は前記電子回路との間の切換可能な電気的接続手段であ
   ることを特徴とする請求項１に記載の回路遮断器の過電
   流引外し装置。
3. 【請求項３】　　前記引外し動作特性設定値発生回路は
   前記電子回路に選択的に接続可能な複数の基板上にそれ
   ぞれ異なる引外し動作特性設定値が発生可能なように配
   設され、前記複数の基板のうちから１つを選択して前記
   電子回路に接続することにより対応した特性の引外し動
   作が行われるようにしたことを特徴とする請求項１に記
   載の回路遮断器の過電流引外し装置。