JPH0435341B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、平版印刷、とくにテレホンカー
ド、キヤツシユカードなどのカード類、名刺の版
位置合わせを容易に、かつ正確に行うための装置
に関するものである。

（従来の技術） 平版印刷に於ける版位置合わせは、予め印刷機
（本機）で試し刷りを行い、その結果を見て版位
置を調整していた。

（発明が解決しようとする問題点） このため、損紙（破棄する紙）で何回も印刷し
て、位置の確認を行わねばならない手間がかかつ
た。

又、カード類では、カラー分解した版の２個の
指標（一般にトンボと呼ばれる）が、印刷用紙の
外へはみ出すため、用紙より大きい紙に印刷し
て、版の位置合わせを行う必要があつた。

（問題点を解決するための手段） この発明は、版の位置合わせに必要であつた、
無駄な印刷と手間とを無くして、印刷効率の向上
を目的とするものである。

即ち、縦方向及び横方向への位置調整手段を具
備して、版を取付けて平盤状の版胴上に位置調整
自在に固定される枠と、 版を取付けたままで、版胴から取り外した枠を
取付ける枠固定手段を具備するとともに、縦方向
及び横方向への位置調整手段を有して、位置調整
自在に固定される、２個のレテイクル付きルーペ
を具備することを要旨とするものである。

（作用） 第１版を取付けた枠を、枠側位置調整手段によ
り、位置調整して版胴に固定したのち、印刷を行
う。

第１版を印刷後、版を取付けたまま、即ち、位
置調整手段を動かすことなく、版胴から取り外し
た枠を、枠固定手段により定盤に固定し、ルーペ
側位置調整手段により、２個のルーペを移動させ
て、レテイクルを版上にある２個の指標に合わせ
て固定する。このとき、ルーペのレテイクルは、
第１版の指標と一致する。

次いで、第１版を取付けた枠を定盤より取り外
し、第２版を取付けてある枠を、枠固定手段で定
盤に取付けて、固定してあるルーペのレテイクル
と、第２の指標とが一致するよう、枠側位置調整
手段で枠の位置を調整し、定盤に固定する。位置
調整後の枠をそのまま版胴に固定すれば、第２版
の印刷は１枚目から第１版の印刷位置に一致す
る。

第３版以降も第２版と同様にして位置合わせを
することができる。

（効果） 版合わせのための試し刷りが必要でなく、又、
印刷済みの版に、次の版を容易にかつ正確に合わ
すことが可能である。

さらに、多種類の印刷物の同一色を、まとめて
印刷することができる。即ち、色変えの手間を省
くことができ、カード、名刺などロツト数の少な
い印刷物では、印刷効率を高めることができる。

（実施例） 以下、カード類の印刷に実施する装置を、図面
に基づいて説明する。

版胴に取付けられる小枠について第１図により
説明すると、１は平盤状の版胴で、左右両側の横
ガイド２、前部（図面では下部）の位置決め金具
３、及び後部の枠押さえ金具４で、チースと呼ば
れる枠５を固定している。

６は小枠（小チース）で、版張り金具７により
版８を着脱自在に固定する。この小枠６には、枠
側位置調整手段を構成する、後部左右に螺着した
２本の縦方向位置調整ボルト９と、右側に螺着し
た横方向位置調整ボルト１０とが設けられてい
る。

したがつて、小枠６、即ち版８は、これらの位
置調整ボルト９，１０を調整することにより、版
８の版胴１に対する位置が決められ、枠５に螺着
した縦方向押しボルト１１と、横方向押しボルト
１２とによつて固定される。

次ぎに第２図に於いて、版位置合わせを行うた
め小枠を取付ける定盤を説明する。１３は定盤
で、後部に縦方向当て金具１４と、右側に横方向
当て金具１５とを固着する。又、１６は縦方向押
しボルト、１７は横方向押しボルトで、定盤に固
着した取付金具に螺着されている。これら両当て
金具１４，１５、両押しボルト１６，１７は、枠
固定手段を構成する。

そこで、小枠の縦方向調整ボルト９頭を縦方向
当て金具１４へ、横方向調整ボルト１０頭を横方
向当て金具１５へ、それぞれ当接させて位置決め
をし、両押しボルト１６，１７で固定する。

１８は横レールで、定盤１３後部の左右両端部
に立設されたレール脚１９に、水平に固定され、
又、後方へ回動できるよう取付けられている。２
０は左右一対の縦レールで、取付金具２１を介し
て、横方向へ移動自在に横レール１８に取付けら
れており、止めねじによつて固定できる。

２２はレテイクル付きルーペで、取付金具２３
を介して、それぞれ縦レール２０、縦方向へ移動
自在であり、止めねじで固定される。即ち、縦横
レール１８，２０は、ルーペ２２の位置調整手段
を構成することになる。

したがつて、前述のように、印刷機で第１版を
印刷した版８を取付けて、版胴１から取り外した
小枠６を、そのまま定盤１３に固定して、レテイ
クルを版の指標に一致させたのち、レーペ２２を
固定する。第２版以降は、版の指標がルーペのレ
テイクルに一致するよう、小枠の位置調整ボルト
９，１０を調整して、定盤１３上で位置決めすれ
ば、そのまま版胴に固定しても、版の位置がずれ
ることがない。即ち、なんら調整を要することな
く、ただちに印刷にかけることができる。

なお、小枠を用いることなく、小枠と同じ構成
の位置調整手段を枠に取付ければ、カード類より
大きい用紙などの印刷が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は小枠を取付けた版胴の平面図、第２図
は小枠を取付けた状態に於ける定盤の平面図であ
る。 １…版胴、５…枠、６…小枠、８…版、９…縦
方向位置調整ボルト、１０…横方向位置調整ボル
ト、１３…定盤、１４…縦方向当て金具、１５…
横方向当て金具、１８…横レール、２０…縦レー
ル、２２…ルーペ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 縦方向及び横方向への位置調整手段を具備し
   て、版を取付けて平盤状の版胴に位置調整自在に
   固定される枠と、版を取付けたままで、版胴から
   取り外した枠を取付ける枠固定手段を具備すると
   ともに、縦方向及び横方向への位置調整手段を有
   して、位置調整自在に固定される、２個のレテイ
   クル付きルーペを具備する定盤とからなる平盤印
   刷に於ける版位置合わせ装置。