JPH0434753Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、三ツ折りに折畳むようにした色紙用
掛物を床の間等に載置する額体に組立兼用できる
ように形成せるものである。

（従来の技術） 従来、この種の掛物（従来の掛軸に相当する物
品）から組立ての額体に兼用できるようなものは
見当らず、かつ引用例として例示できないゆえに
茲では省略する。

（考案が解決しようとする課題） 本考案は、色紙を取付けた掛物において、中央
を正面板とし、上下に接続せる板面によつて折畳
みができると共に、正面板を額面体に組立てるこ
とが容易にできるようにすることを目的とし、か
つ提供するものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案における掛
物２体は、床の間等の壁掛けに適応せるようにす
るもので、前述せる如く中央を正面板４とし、上
下各面板５，６によつて平面状の三ツ折りとする
折畳式に形成表装し、これが床の間等に載置する
額１１体に組立ができるようにするものである。

（作用） 色紙用の掛物は床の間の装飾品となると共に、
組立てた額は色紙額として兼用できるようにな
る。

（実施例） 実施例について図面を参照して説明する。

第１図〜第４図において、強化ベニヤ、合成樹
脂等材料を基板１とせる壁掛け用掛物２体におい
て、三ツ折の折畳み式に形成せるもので、色紙３
（鎖線により示す）を取付自在にする中央の正面
板４に対し横巾において短くした上面板５と上面
板５の横巾の1/2程度にした細巾状下面板６とを
形成してあり、巻軸の天に相当する上面板５と同
じく地に相当する下面板６とを後述する如く同一
方向に折畳めるように連係せしめたもので、正面
板４には濃紺色等の絹あるいは化繊等薄地布４ａ
によつて上下左右各縁周４ｂを縁取るように張着
すると共に、全欄模様地テープ４ｃ，４ｄを上下
一文字状に貼装し、その上下面の四隅に色紙３を
取付自在になす細紐状コーナ４ｅを各々添装し、
上下各面板５，６の表面には上質の手すき紙７，
７によつて表装をなし、正面板４の裏側には、下
張りする化繊地布８を上下各面板５，６の裏側縁
面に接続する如く張着せしめ、さらに強靱性和紙
９例えば越前和紙の如きもので連係一体的に裏打
ちして折り目１０，１０を有する縁辺より三ツ折
りの折畳み式（矢印で示す。）に形成してなるも
のである。

斯くの如く、折畳式となる掛物２体を床の間等
の置物となす額として兼用せんとする場合には、
色紙３をコーナー４ｅで取付けた正面板４をやや
上向きの傾斜状になし、上面板５を後方へ折返す
ごとく立掛け、下面板６を底面とする断面二等辺
三角形状額１１体に組立て、下面板６の裏側中央
の下縁面１２に立設した断面逆Ｌ形状係止体１３
を啄木１４によつて引掛けるようにして係止せし
めてなるものである。なお図中に示す符号１５は
風帯である。

（考案の効果） 本考案は、上述の通り構成されているので、次
の如き効果がある。

請求項１の折畳式色紙用掛物においては、従来
の巻軸によるものとは異なつて、折畳むことによ
つて収納上容易であり、かつ平面状をなせるため
縦横に整理保管ができると共に、巻軸と対比して
も見劣りしない。

請求項２の組立て額は、組立てが容易になし得
られることにより独立した色紙額として使用でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案である折畳式色紙用掛物の正面
を一部切欠した平面図、第２図は本考案を三ツ折
りに折畳む状態を示す斜視図、第３図は額として
組立てた状態を示す斜面図、第４図は第３図のＡ
−Ａ線を略示する縦断面図。 ２……掛物、３……色紙、４……正面板、４ａ
……布、５……上面板、６……下面板、９……和
紙、１１……額。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 壁掛け用掛物２体において、色紙３を取付自
   在にする正面板４に対し、横巾をやや短くした
   上面板５と細巾状下面板６とを配置連係するよ
   う布４ａ及び和紙９により下地張あるいは表装
   して三ツ折りの折畳式色紙用掛物の構造。 (2) 正面板４をやや上向きの傾斜状になさしめる
   と同時に上面板５を後方へ立掛けるように折返
   し、下面板６を底面とする断面二等辺三角形状
   額１１体に組立てるようにしてなる組立て額の
   構造。