JPH04347087A - 補強ゴムホース - Google Patents
補強ゴムホースInfo
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- JPH04347087A JPH04347087A JP11586091A JP11586091A JPH04347087A JP H04347087 A JPH04347087 A JP H04347087A JP 11586091 A JP11586091 A JP 11586091A JP 11586091 A JP11586091 A JP 11586091A JP H04347087 A JPH04347087 A JP H04347087A
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Landscapes
- Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浚渫用のホース、流体
輸送用のホースおよび高圧エアホースなどに使用され、
内面ゴムと外面ゴムとの間に繊維コードを含む補強層を
設けるとともに、螺旋状またはリング状の剛性材料を埋
設した補強ゴムホースに関するものである。
輸送用のホースおよび高圧エアホースなどに使用され、
内面ゴムと外面ゴムとの間に繊維コードを含む補強層を
設けるとともに、螺旋状またはリング状の剛性材料を埋
設した補強ゴムホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、内面ゴムと外面ゴムとの間に
、化学繊維コードの補強層を設けるとともに、螺旋状ま
たはリング状の剛性材料を埋設して、潰れなどを防いだ
補強ゴムホースが用いられている。補強層は、主に化学
繊維コードをホースの軸線方向に対して35°00′〜
54°44′の角度をなすように積層して構成されてお
り、耐圧層として機能する。また、螺旋状またはリング
状の剛性材料は、外力によるゴムホースの潰れや曲げな
どに対する耐座屈性能を向上するために埋設されている
ものである。この剛性材料の間にはゴム層が配置されて
いる。このゴム層は、一般に、10%圧縮時の圧縮力が
5.0kg/cm2以下であり、かつ、30%圧縮時の
圧縮力が16.0kg/cm2以下のゴムで構成されて
いる。
、化学繊維コードの補強層を設けるとともに、螺旋状ま
たはリング状の剛性材料を埋設して、潰れなどを防いだ
補強ゴムホースが用いられている。補強層は、主に化学
繊維コードをホースの軸線方向に対して35°00′〜
54°44′の角度をなすように積層して構成されてお
り、耐圧層として機能する。また、螺旋状またはリング
状の剛性材料は、外力によるゴムホースの潰れや曲げな
どに対する耐座屈性能を向上するために埋設されている
ものである。この剛性材料の間にはゴム層が配置されて
いる。このゴム層は、一般に、10%圧縮時の圧縮力が
5.0kg/cm2以下であり、かつ、30%圧縮時の
圧縮力が16.0kg/cm2以下のゴムで構成されて
いる。
【0003】このような補強ゴムホースは、可撓性が必
要とされる箇所で使用されることが多く、繰り返し曲げ
変形が加えられたときでも、ホースに必要とされる耐圧
性能が保持されることが重要である。
要とされる箇所で使用されることが多く、繰り返し曲げ
変形が加えられたときでも、ホースに必要とされる耐圧
性能が保持されることが重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の補強ゴムホース
のように繊維コードで補強したゴム弾性体には、引張力
に対する応力が大きい反面、圧縮力に対する応力はあま
り大きくないという特性がある。たとえば、繊維コード
で補強したゴム弾性体における繊維コードの長さ方向に
関する応力と歪みとの関係は図7に示すようになる(「
『Non−Linear Cord−Rubber C
omposite』:S.K.Clark and R
.N.Donge :SAE Technical P
aper Series 892339,Septem
ber 25−28,1989」参照)。すなわち、応
力σL は、引張歪み(εL >0)に対しては急激に
増大し、圧縮歪み(εL <0)に対してはあまり絶対
値が増大しない。これより、繊維コードで補強したゴム
弾性体では、引張弾性率が圧縮弾性率に比較して非常に
大きいことが理解される。
のように繊維コードで補強したゴム弾性体には、引張力
に対する応力が大きい反面、圧縮力に対する応力はあま
り大きくないという特性がある。たとえば、繊維コード
で補強したゴム弾性体における繊維コードの長さ方向に
関する応力と歪みとの関係は図7に示すようになる(「
『Non−Linear Cord−Rubber C
omposite』:S.K.Clark and R
.N.Donge :SAE Technical P
aper Series 892339,Septem
ber 25−28,1989」参照)。すなわち、応
力σL は、引張歪み(εL >0)に対しては急激に
増大し、圧縮歪み(εL <0)に対してはあまり絶対
値が増大しない。これより、繊維コードで補強したゴム
弾性体では、引張弾性率が圧縮弾性率に比較して非常に
大きいことが理解される。
【0005】一般に、ゴムホースが曲がった場合、曲率
半径外方側の部分は引張変形を受け、曲率半径内方側は
圧縮変形を受ける。もしも、引張弾性率と圧縮弾性率と
が等しければ、図8に示すようにゴムホース1の引張側
の歪み量ΔEと圧縮側の歪み量ΔCとは等しくなる。と
ころが、上記のように繊維コードで補強したゴム弾性体
では、引張弾性率が圧縮弾性率よりも大きいために、従
来からの補強ゴムホースでは、図9に示すように引張側
の歪み量ΔEよりも圧縮側の歪み量ΔCの方が大きくな
る。本件発明者らによる試験では、従来の補強ゴムホー
スを曲げ変形させた場合に、たとえば曲率(1/曲げ半
径)が5.0×10−4(1/mm)のときの、引張側
の歪み量ΔEは6.5%であり、圧縮側の歪み量ΔCは
17.5%であった。なお、図8、図9において、曲線
a1,a2は歪み量が零の位置を示す。
半径外方側の部分は引張変形を受け、曲率半径内方側は
圧縮変形を受ける。もしも、引張弾性率と圧縮弾性率と
が等しければ、図8に示すようにゴムホース1の引張側
の歪み量ΔEと圧縮側の歪み量ΔCとは等しくなる。と
ころが、上記のように繊維コードで補強したゴム弾性体
では、引張弾性率が圧縮弾性率よりも大きいために、従
来からの補強ゴムホースでは、図9に示すように引張側
の歪み量ΔEよりも圧縮側の歪み量ΔCの方が大きくな
る。本件発明者らによる試験では、従来の補強ゴムホー
スを曲げ変形させた場合に、たとえば曲率(1/曲げ半
径)が5.0×10−4(1/mm)のときの、引張側
の歪み量ΔEは6.5%であり、圧縮側の歪み量ΔCは
17.5%であった。なお、図8、図9において、曲線
a1,a2は歪み量が零の位置を示す。
【0006】一方、補強ゴムホースを繰り返し変形させ
た後の耐圧性能の保持率は、ほぼ繊維コードの耐久性に
依存していると言える。ところが、この繊維コードは極
めて細い糸(フィラメント)を撚り合わせた構造である
ので、引張歪みに対してはコードに撚りが固く締結され
る方向に力が作用することになるために耐久性が良好で
ある反面、圧縮歪みに対してはコードに撚りが解かれる
方向に力が作用することになるため耐久性が悪くなる。 図10は、繊維コードに6%の引張歪みを与えて耐久性
を試験した結果、および3%,6%,10%,15%の
各圧縮歪みを与えて耐久性を試験した結果を示す図であ
る。この図10には、歪みを与えた回数に対する張力保
持率の変化が初期の張力保持率を100%とした相対単
位で示されており、曲線L(+6)は6%の引張歪みを
与えた場合に対応し、曲線L(−3),L(−6),L
(−10),L(−15)はそれぞれ3%,6%,10
%,15%の圧縮歪みを与えた場合に対応している。曲
線L(+6)と残余の曲線との比較から、繊維コードの
張力保持率は引張歪みを与えても減少しないが、圧縮歪
みを与えた場合には、圧縮歪みが大きいほど小さくなり
、耐久性が劣化することが理解される。なお、図10は
、「『Large Bore Flexible Ho
se LifetimePrediction』:A.
P.D.Cox,Dunlop Ltd Offsho
re Technology Conference
1986」から引用したものである。
た後の耐圧性能の保持率は、ほぼ繊維コードの耐久性に
依存していると言える。ところが、この繊維コードは極
めて細い糸(フィラメント)を撚り合わせた構造である
ので、引張歪みに対してはコードに撚りが固く締結され
る方向に力が作用することになるために耐久性が良好で
ある反面、圧縮歪みに対してはコードに撚りが解かれる
方向に力が作用することになるため耐久性が悪くなる。 図10は、繊維コードに6%の引張歪みを与えて耐久性
を試験した結果、および3%,6%,10%,15%の
各圧縮歪みを与えて耐久性を試験した結果を示す図であ
る。この図10には、歪みを与えた回数に対する張力保
持率の変化が初期の張力保持率を100%とした相対単
位で示されており、曲線L(+6)は6%の引張歪みを
与えた場合に対応し、曲線L(−3),L(−6),L
(−10),L(−15)はそれぞれ3%,6%,10
%,15%の圧縮歪みを与えた場合に対応している。曲
線L(+6)と残余の曲線との比較から、繊維コードの
張力保持率は引張歪みを与えても減少しないが、圧縮歪
みを与えた場合には、圧縮歪みが大きいほど小さくなり
、耐久性が劣化することが理解される。なお、図10は
、「『Large Bore Flexible Ho
se LifetimePrediction』:A.
P.D.Cox,Dunlop Ltd Offsho
re Technology Conference
1986」から引用したものである。
【0007】このような圧縮歪みに対する耐久性の悪い
繊維コードを用いた補強ゴムホースでは、曲げ変形の際
の圧縮側の歪みが大きいと、繰り返し変形後の耐圧性能
の保持率が悪くなる。しかし、上記のように従来の補強
ゴムホースでは、引張弾性率が圧縮弾性率よりも大きい
ために、繰り返し変形後の耐圧性能の保持率が悪いとい
う問題が生じていた。
繊維コードを用いた補強ゴムホースでは、曲げ変形の際
の圧縮側の歪みが大きいと、繰り返し変形後の耐圧性能
の保持率が悪くなる。しかし、上記のように従来の補強
ゴムホースでは、引張弾性率が圧縮弾性率よりも大きい
ために、繰り返し変形後の耐圧性能の保持率が悪いとい
う問題が生じていた。
【0008】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、繰り返し変形後の耐圧性能の保持率を向上
した補強ゴムホースを提供することである。
題を解決し、繰り返し変形後の耐圧性能の保持率を向上
した補強ゴムホースを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】図2は本発明
の補強ゴムホースの全体の構成を一部切り欠いて示す斜
視図であり、図1はその一部の構成を拡大して示す縦断
面図である。この補強ゴムホースは、内面ゴム21と外
面ゴム22との間に、繊維コードを含む補強層23が設
けられているとともに、螺旋状またはリング状の剛性材
料24が埋設されているものである。剛性材料24の間
には、ゴム層25が配置されている。26は他のゴムホ
ースなどとの接続のための口金である。補強層23の繊
維コードには、化学繊維コードが適用されてもよく、ま
た天然繊維コードが適用されてもよい。
の補強ゴムホースの全体の構成を一部切り欠いて示す斜
視図であり、図1はその一部の構成を拡大して示す縦断
面図である。この補強ゴムホースは、内面ゴム21と外
面ゴム22との間に、繊維コードを含む補強層23が設
けられているとともに、螺旋状またはリング状の剛性材
料24が埋設されているものである。剛性材料24の間
には、ゴム層25が配置されている。26は他のゴムホ
ースなどとの接続のための口金である。補強層23の繊
維コードには、化学繊維コードが適用されてもよく、ま
た天然繊維コードが適用されてもよい。
【0010】ゴム層25は、ホース軸方向30に沿う圧
縮に対して、10%圧縮時の圧縮力が6.0kg/cm
2以上および/または30%圧縮時の圧縮力が20.0
kg/cm2以上となるように補強物質を混入したゴム
弾性体で構成されている。ここで、圧縮力とは、「JI
S K 6301−1975 加硫ゴム物理試験
方法(圧縮試験)」に準じて測定される圧縮力をいう。
縮に対して、10%圧縮時の圧縮力が6.0kg/cm
2以上および/または30%圧縮時の圧縮力が20.0
kg/cm2以上となるように補強物質を混入したゴム
弾性体で構成されている。ここで、圧縮力とは、「JI
S K 6301−1975 加硫ゴム物理試験
方法(圧縮試験)」に準じて測定される圧縮力をいう。
【0011】上記の構成によれば、ゴム層25には補強
物質が混入されており、この結果ゴム層25は、ホース
軸方向30に沿う圧縮に対して、10%圧縮時の圧縮力
が6.0kg/cm2以上および/または30%圧縮時
の圧縮力が20.0kg/cm2以上となっている(好
ましくは10%圧縮時の圧縮力が7.0kg/cm2以
上であり、かつ30%圧縮時の圧縮力が25.0kg/
cm2以上)。すなわち、従来では、上記のように、1
0〜30%圧縮時の圧縮力が5.0〜16.0kg/c
m2以下であるような、圧縮時の応力が比較的小さなゴ
ム単体をゴム層に適用していたのに対して、本発明のゴ
ム層25は、補強物質の混入によって、ホース軸方向3
0に関する圧縮時の応力が大きくなっている。これによ
り、補強ゴムホース全体のホース軸方向30に関する圧
縮弾性率が向上される。この結果、ホースを屈曲させた
ときの曲率半径内方側における圧縮歪み量が減少するか
ら、繊維コードを含む補強層23の圧縮歪み量を少なく
して、補強ゴムホースの耐久性を向上することができる
。すなわち、補強ゴムホースを繰り返し曲げ変形させた
後でも、耐圧性能が良好に保持される。
物質が混入されており、この結果ゴム層25は、ホース
軸方向30に沿う圧縮に対して、10%圧縮時の圧縮力
が6.0kg/cm2以上および/または30%圧縮時
の圧縮力が20.0kg/cm2以上となっている(好
ましくは10%圧縮時の圧縮力が7.0kg/cm2以
上であり、かつ30%圧縮時の圧縮力が25.0kg/
cm2以上)。すなわち、従来では、上記のように、1
0〜30%圧縮時の圧縮力が5.0〜16.0kg/c
m2以下であるような、圧縮時の応力が比較的小さなゴ
ム単体をゴム層に適用していたのに対して、本発明のゴ
ム層25は、補強物質の混入によって、ホース軸方向3
0に関する圧縮時の応力が大きくなっている。これによ
り、補強ゴムホース全体のホース軸方向30に関する圧
縮弾性率が向上される。この結果、ホースを屈曲させた
ときの曲率半径内方側における圧縮歪み量が減少するか
ら、繊維コードを含む補強層23の圧縮歪み量を少なく
して、補強ゴムホースの耐久性を向上することができる
。すなわち、補強ゴムホースを繰り返し曲げ変形させた
後でも、耐圧性能が良好に保持される。
【0012】なお、ゴム層25のホース軸方向30に沿
う圧縮に対する特性が、10%圧縮時の圧縮力が6.0
kg/cm2未満で、かつ30%圧縮時の圧縮力が20
.0kg/cm2未満であるときには、曲げ変形時の圧
縮歪みが、繊維コードの耐久性を劣化させるほど大きく
なるおそれがある。また、上記補強物質を混入したゴム
層25は、ホース軸方向30の引張弾性率がゴム単体の
引張弾性率の1.5倍以下であることが好ましい。
う圧縮に対する特性が、10%圧縮時の圧縮力が6.0
kg/cm2未満で、かつ30%圧縮時の圧縮力が20
.0kg/cm2未満であるときには、曲げ変形時の圧
縮歪みが、繊維コードの耐久性を劣化させるほど大きく
なるおそれがある。また、上記補強物質を混入したゴム
層25は、ホース軸方向30の引張弾性率がゴム単体の
引張弾性率の1.5倍以下であることが好ましい。
【0013】たとえば、ゴム層25に適用するゴム弾性
体として、図3に示すようなゴムマトリックス41中に
補強物質として機能する繊維コード42を一定の方向に
配列させたゴム弾性体40を考える。このようなゴム弾
性体40では、繊維コード42に直交する方向に引張力
Tを与えた場合、ゴム弾性体40の引張弾性率Et と
ゴムマトリックス41の引張弾性率Em とのには、次
の関係があることが知られている(Akasaka−H
iranoの式;「T.Akasaka and Hi
rano:Fukugo Zairyo,1(2),1
972,PP70−76」)。
体として、図3に示すようなゴムマトリックス41中に
補強物質として機能する繊維コード42を一定の方向に
配列させたゴム弾性体40を考える。このようなゴム弾
性体40では、繊維コード42に直交する方向に引張力
Tを与えた場合、ゴム弾性体40の引張弾性率Et と
ゴムマトリックス41の引張弾性率Em とのには、次
の関係があることが知られている(Akasaka−H
iranoの式;「T.Akasaka and Hi
rano:Fukugo Zairyo,1(2),1
972,PP70−76」)。
【0014】Et =4/3Em
・・・・ (1) このように、繊維コード42を引張圧縮方向に対して直
交するように配列させて混入したゴム弾性体40では、
ゴム単体と比較して、圧縮弾性率が増大するとともに引
張弾性率Et も大きくなるが、上記第(1) 式程度
の引張弾性率の増大は圧縮弾性率の増大に比較して充分
小さく、ホースの曲げ変形時の圧縮歪みを低減する観点
からは問題とならないと考えられる。
・・・・ (1) このように、繊維コード42を引張圧縮方向に対して直
交するように配列させて混入したゴム弾性体40では、
ゴム単体と比較して、圧縮弾性率が増大するとともに引
張弾性率Et も大きくなるが、上記第(1) 式程度
の引張弾性率の増大は圧縮弾性率の増大に比較して充分
小さく、ホースの曲げ変形時の圧縮歪みを低減する観点
からは問題とならないと考えられる。
【0015】そこで、ゴム層25のホース軸方向30の
引張弾性率がゴム単体の引張弾性率の1.5倍程度以下
であるようにしておけば、ゴムホースに曲げ変形を加え
たときに、曲率半径外方側の引張歪みを比較的大きくす
るとともに、曲率半径内方側の圧縮歪みを小さくするこ
とができる。これにより、圧縮歪みを有効に低減して補
強層23の繊維コードの疲労を抑制できる。
引張弾性率がゴム単体の引張弾性率の1.5倍程度以下
であるようにしておけば、ゴムホースに曲げ変形を加え
たときに、曲率半径外方側の引張歪みを比較的大きくす
るとともに、曲率半径内方側の圧縮歪みを小さくするこ
とができる。これにより、圧縮歪みを有効に低減して補
強層23の繊維コードの疲労を抑制できる。
【0016】同様の理由で、上記補強物質を混入したゴ
ム層25は、ホース軸方向30に関して、引張弾性率が
圧縮弾性率よりも小さいものであることが好ましい。
ム層25は、ホース軸方向30に関して、引張弾性率が
圧縮弾性率よりも小さいものであることが好ましい。
【0017】
【実施例】以下、上述の図1および図2を参照して、実
施例により本発明をさらに詳細に説明する。 補強物質としてレーヨンコードを用い、このレーヨンコ
ードをホース軸方向30に略直交するように配列させて
混入したゴム弾性体を、ゴム層25に適用した。このレ
ーヨンコードを混入したゴム弾性体は、コードの長手方
向に直交する方向への圧縮に対して、10%圧縮時の圧
縮力が10.5kg/cm2であり、30%圧縮時の圧
縮力が30.5kg/cm2であった。なお、補強層2
3の繊維コードにはレーヨンコードを適用した。
施例により本発明をさらに詳細に説明する。 補強物質としてレーヨンコードを用い、このレーヨンコ
ードをホース軸方向30に略直交するように配列させて
混入したゴム弾性体を、ゴム層25に適用した。このレ
ーヨンコードを混入したゴム弾性体は、コードの長手方
向に直交する方向への圧縮に対して、10%圧縮時の圧
縮力が10.5kg/cm2であり、30%圧縮時の圧
縮力が30.5kg/cm2であった。なお、補強層2
3の繊維コードにはレーヨンコードを適用した。
【0018】図4は上記の補強物質としてレーヨンコー
ドを混入したゴム弾性体にレーヨンコードに直交する方
向の圧縮力または引張力を加えた場合における、歪み量
εL と応力σL との関係を示す図である。この図4
において、曲線L25はゴム層25に適用された上記の
ゴム弾性体に対応し、曲線L23は補強層23に対応し
ている。さらに曲線LGはゴム単体に対応している。曲
線LGと曲線L25との比較から、レーヨンコードを引
張圧縮方向に対して直交するように配列させて混入した
ゴム弾性体では、ゴム単体に比較して、引張弾性率がさ
ほど大きくならず、圧縮弾性率だけが顕著に増大してい
ることが理解される。また同時に、引張弾性率が圧縮弾
性率よりも小さくなっていることも理解される。このよ
うな効果は、短繊維(たとえば平均長5mm)を引張圧
縮方向に直交するように配列した場合にも得られること
が、本件発明者らにより確認されている。
ドを混入したゴム弾性体にレーヨンコードに直交する方
向の圧縮力または引張力を加えた場合における、歪み量
εL と応力σL との関係を示す図である。この図4
において、曲線L25はゴム層25に適用された上記の
ゴム弾性体に対応し、曲線L23は補強層23に対応し
ている。さらに曲線LGはゴム単体に対応している。曲
線LGと曲線L25との比較から、レーヨンコードを引
張圧縮方向に対して直交するように配列させて混入した
ゴム弾性体では、ゴム単体に比較して、引張弾性率がさ
ほど大きくならず、圧縮弾性率だけが顕著に増大してい
ることが理解される。また同時に、引張弾性率が圧縮弾
性率よりも小さくなっていることも理解される。このよ
うな効果は、短繊維(たとえば平均長5mm)を引張圧
縮方向に直交するように配列した場合にも得られること
が、本件発明者らにより確認されている。
【0019】本件発明者らは、上記の補強ゴムホースを
曲げて、曲率半径内方側(すなわち圧縮側)と、曲率半
径外方側(すなわち引張側)との各歪み量を測定してい
る。図5は測定結果を示す図であり、本実施例における
圧縮側の歪み量のホースの曲率に対する変化が曲線L(
C)で示されており、引張側の歪み量のホースの曲率に
対する変化が曲線L(E)で示されている。また、この
図5には、圧縮率10〜50%での圧縮力が4.7〜3
9.7kg/cm2以下のゴム単体を剛性材料の間のゴ
ム層に適用した従来の補強ゴムホースにおける圧縮側お
よび引張側の歪み量がそれぞれ曲線L(CP),L(E
P)で示されている。
曲げて、曲率半径内方側(すなわち圧縮側)と、曲率半
径外方側(すなわち引張側)との各歪み量を測定してい
る。図5は測定結果を示す図であり、本実施例における
圧縮側の歪み量のホースの曲率に対する変化が曲線L(
C)で示されており、引張側の歪み量のホースの曲率に
対する変化が曲線L(E)で示されている。また、この
図5には、圧縮率10〜50%での圧縮力が4.7〜3
9.7kg/cm2以下のゴム単体を剛性材料の間のゴ
ム層に適用した従来の補強ゴムホースにおける圧縮側お
よび引張側の歪み量がそれぞれ曲線L(CP),L(E
P)で示されている。
【0020】この図5から、本実施例の補強ゴムホース
では、引張側の歪み量が従来の補強ゴムホースよりも増
大している一方で、圧縮側の歪み量が従来よりも格段に
少なくなっていることが理解される。このように、圧縮
側の歪み量が少なくなった結果、レーヨンコードで構成
された補強層23の圧縮歪みが低減されることになる。 これにより、補強層23の耐久寿命を長くして、補強ゴ
ムホースを繰り返し曲げ変形させた後にもホースの耐圧
性能を良好に保持することができるようになる。上述の
ように、繊維コードの引張歪みに対する耐久性は良好で
あるから、曲げ変形時の引張歪み量が多少増大すること
は、補強層23の耐久性に何ら影響を及ぼすものではな
い。
では、引張側の歪み量が従来の補強ゴムホースよりも増
大している一方で、圧縮側の歪み量が従来よりも格段に
少なくなっていることが理解される。このように、圧縮
側の歪み量が少なくなった結果、レーヨンコードで構成
された補強層23の圧縮歪みが低減されることになる。 これにより、補強層23の耐久寿命を長くして、補強ゴ
ムホースを繰り返し曲げ変形させた後にもホースの耐圧
性能を良好に保持することができるようになる。上述の
ように、繊維コードの引張歪みに対する耐久性は良好で
あるから、曲げ変形時の引張歪み量が多少増大すること
は、補強層23の耐久性に何ら影響を及ぼすものではな
い。
【0021】図6には、本実施例の補強ゴムホースと従
来の補強ゴムホースとについて、同一条件で曲げ変形に
対する耐久試験を行った後に、水圧破壊試験を行った結
果が示されている。曲げ変形に対する耐久試験は、内径
305mmφ、長さ4mのホースを、曲率(1/曲げ半
径)5.0×10−4(1/mm)まで繰り返し100
万回曲げるようにして行った。曲げる速さは、1時間当
たり200回とした。
来の補強ゴムホースとについて、同一条件で曲げ変形に
対する耐久試験を行った後に、水圧破壊試験を行った結
果が示されている。曲げ変形に対する耐久試験は、内径
305mmφ、長さ4mのホースを、曲率(1/曲げ半
径)5.0×10−4(1/mm)まで繰り返し100
万回曲げるようにして行った。曲げる速さは、1時間当
たり200回とした。
【0022】図6に示すように、従来の補強ゴムホース
では、耐久試験前の破壊時の圧力を1.0とすると耐久
試験後の破壊時の圧力が0.7に減少したのに対して、
本実施例のホースでは、耐久試験前の破壊時の圧力を1
.0とすると耐久試験後の破壊時の圧力は0.9であっ
た。この結果から、本実施例の補強ゴムホースでは、繰
り返し曲げ変形を加えた場合でも、耐圧性能が良好に保
持されることが理解される。
では、耐久試験前の破壊時の圧力を1.0とすると耐久
試験後の破壊時の圧力が0.7に減少したのに対して、
本実施例のホースでは、耐久試験前の破壊時の圧力を1
.0とすると耐久試験後の破壊時の圧力は0.9であっ
た。この結果から、本実施例の補強ゴムホースでは、繰
り返し曲げ変形を加えた場合でも、耐圧性能が良好に保
持されることが理解される。
【0023】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではない。たとえば、上記の実施例では、ゴム層2
5に混入される補強物質として、レーヨンコードが適用
されているが、レーヨンコード以外の化学繊維コードや
天然繊維コードが適用されてもよく、また繊維コード以
外にもたとえばスチール、フレークなども補強物質とし
て適用可能である。また、上記の実施例では、繊維コー
ドを補強物質として用いているため、ホース軸30方向
に関する圧縮時の応力のみが向上されているが、他の方
向に関する圧縮時の応力も同時に向上されてもよい。さ
らに、本発明の補強ゴムホースは、浚渫用のホース、流
体輸送用のホース、高圧エアホースなどに限らず、繰り
返し変形を受けて使用される任意の用途のホースに適用
可能なものである。その他、本発明の要旨を変更しない
範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
ものではない。たとえば、上記の実施例では、ゴム層2
5に混入される補強物質として、レーヨンコードが適用
されているが、レーヨンコード以外の化学繊維コードや
天然繊維コードが適用されてもよく、また繊維コード以
外にもたとえばスチール、フレークなども補強物質とし
て適用可能である。また、上記の実施例では、繊維コー
ドを補強物質として用いているため、ホース軸30方向
に関する圧縮時の応力のみが向上されているが、他の方
向に関する圧縮時の応力も同時に向上されてもよい。さ
らに、本発明の補強ゴムホースは、浚渫用のホース、流
体輸送用のホース、高圧エアホースなどに限らず、繰り
返し変形を受けて使用される任意の用途のホースに適用
可能なものである。その他、本発明の要旨を変更しない
範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明の補強ゴムホースに
よれば、剛性材料の間に配置されるゴム層はホース軸方
向に関する圧縮に対して大きな応力を有するから、曲げ
変形時の圧縮歪みを抑制することができる。これにより
、繊維コードを含む補強層の圧縮歪みを小さくできるか
ら、繊維コードの疲労を抑制することができ、ひいては
補強ゴムホースの繰り返し変形後の耐圧性能の保持率を
格段に向上することができるようになる。
よれば、剛性材料の間に配置されるゴム層はホース軸方
向に関する圧縮に対して大きな応力を有するから、曲げ
変形時の圧縮歪みを抑制することができる。これにより
、繊維コードを含む補強層の圧縮歪みを小さくできるか
ら、繊維コードの疲労を抑制することができ、ひいては
補強ゴムホースの繰り返し変形後の耐圧性能の保持率を
格段に向上することができるようになる。
【図1】本発明の補強ゴムホースの基本構成を示す部分
縦断面図である。
縦断面図である。
【図2】全体の構成を一部切り欠いて示す斜視図である
。
。
【図3】繊維コードを一定方向に配列させて混入したゴ
ム弾性体の構成を簡略化して示す概念図である。
ム弾性体の構成を簡略化して示す概念図である。
【図4】繊維コードを混入したゴム弾性体に繊維コード
に直交する方向の圧縮力または引張力を加えた場合にお
ける、歪み量εL と応力σL との関係を示す図であ
る。
に直交する方向の圧縮力または引張力を加えた場合にお
ける、歪み量εL と応力σL との関係を示す図であ
る。
【図5】本発明の実施例の補強ゴムホースを曲げ変形さ
せた際の圧縮側歪み量および引張側歪み量の測定結果を
示すグラフである。
せた際の圧縮側歪み量および引張側歪み量の測定結果を
示すグラフである。
【図6】耐久試験後の水圧破壊試験結果を示す図である
。
。
【図7】繊維コードで補強したゴム弾性体の歪み量に対
する応力の変化を示す図である。
する応力の変化を示す図である。
【図8】引張弾性率と圧縮弾性率とが等しい補強ゴムホ
ースを曲げ変形させた際の圧縮側歪み量および引張側歪
み量を簡略化して示す図である。
ースを曲げ変形させた際の圧縮側歪み量および引張側歪
み量を簡略化して示す図である。
【図9】従来の補強ゴムホースを曲げ変形させた際の圧
縮側歪み量および引張側歪み量を簡略化して示す図であ
る。
縮側歪み量および引張側歪み量を簡略化して示す図であ
る。
【図10】繊維コードを含むゴム弾性体に対する引張歪
みまたは圧縮歪みに対する耐久試験結果を示すグラフで
ある。
みまたは圧縮歪みに対する耐久試験結果を示すグラフで
ある。
21 内面ゴム
22 外面ゴム
23 繊維コードを含む補強層
24 剛性材料
25 補強物質を混入したゴム層
Claims (3)
- 【請求項1】内面ゴムと外面ゴムとの間に、繊維コード
を含む補強層が設けられているとともに、螺旋状または
リング状の剛性材料が埋設されている補強ゴムホースに
おいて、 上記剛性材料の間に、ホース軸方向の圧縮に対して、1
0%圧縮時の圧縮力が6.0kg/cm2以上および/
または30%圧縮時の圧縮力が20.0kg/cm2以
上となるように補強物質を混入したゴム層を配置したこ
とを特徴とする補強ゴムホース。 - 【請求項2】上記補強物質を混入したゴム層は、ホース
軸方向の引張弾性率がゴム単体の引張弾性率の1.5倍
以下であることを特徴とする請求項1記載の補強ゴムホ
ース。 - 【請求項3】上記補強物質を混入したゴム層は、ホース
軸方向に関して、引張弾性率が圧縮弾性率よりも小さい
ものであることを特徴とする請求項1または2記載の補
強ゴムホース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11586091A JPH04347087A (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 補強ゴムホース |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11586091A JPH04347087A (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 補強ゴムホース |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04347087A true JPH04347087A (ja) | 1992-12-02 |
Family
ID=14672940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11586091A Pending JPH04347087A (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | 補強ゴムホース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04347087A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003207076A (ja) * | 2002-01-11 | 2003-07-25 | Sanyo Kasei:Kk | 耐圧ホース |
JP2013253620A (ja) * | 2012-06-05 | 2013-12-19 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 生コン打設用先端ホース |
-
1991
- 1991-05-21 JP JP11586091A patent/JPH04347087A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003207076A (ja) * | 2002-01-11 | 2003-07-25 | Sanyo Kasei:Kk | 耐圧ホース |
JP2013253620A (ja) * | 2012-06-05 | 2013-12-19 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 生コン打設用先端ホース |
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