JPH04346776A - オートブレッダにおけるパン粉の循環搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、各種フライ等を自動
的に製造する自動化ライン中に設置し、バター付けの終
った揚げ材料にパン粉を付着する、いわゆるオートブレ
ッダにおけるパン粉の循環搬送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】各種フライを製造する自動化ライン中に
は、通常、オートブレッダが設置される。オートブレッ
ダは、揚げ材料にバターを付着するバター付け装置とフ
ライヤとの間に設置され、バター付けが終った揚げ材料
を受け入れ、これにパン粉を付着してフライヤへと送り
出す作業を分担している。

【０００３】オートブレッダは、揚げ材料の流れに順向
する上層コンベヤと、流れに逆向する下層コンベヤとに
より、一定の厚さのマット状をなす大量のパン粉を、上
層コンベヤと下層コンベヤとの間で循環するように搬送
し、揚げ材料は、上層コンベヤ上のパン粉の上に順次に
投下され、上層コンベヤ上においてパン粉の付着性を高
める加工工程を経ながら下流側へと搬送される。上層コ
ンベヤ上のパン粉と揚げ材料とは、多数のスリットを形
成したローラコンベヤに引き継がれる。揚げ材料は、ロ
ーラコンベヤを介してフライヤへと移行し、パン粉は、
ローラコンベヤのスリットを介して下層コンベヤ上に落
下する。

【０００４】落下したパン粉は、下層コンベヤを介し、
下層コンベヤの下流側、すなわち、上層コンベヤの上流
側へと搬送される。下層コンベヤの下流端は、上層コン
ベヤの上流端の僅かに上流側において、小径のコンベヤ
ローラの組合せによって、折り返すようにして急峻に立
ち上がり、上層コンベヤの上流端に覆い被さるように、
複雑に屈曲走行するようになっている。そこで、下層コ
ンベヤ上のパン粉は、上層コンベヤの上流端の前方で折
り返すように捲き上げられ、上層コンベヤ上に落下する
。したがって、パン粉は、上層コンベヤにより、再び、
逆方向に搬送することができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術によれ
ば、下層コンベヤの下流端が小径のコンベヤローラの組
合せによって複雑に屈曲走行するので、コンベヤベルト
の疲労劣化が著しく、耐用期間が短くなり、コンベヤベ
ルトの取換えのために、機械の稼動率が低下してしまう
という問題があった。

【０００６】そこで、この発明の目的は、下層コンベヤ
の下流側に複数本の捲上げローラを配設することによっ
て、下層コンベヤの屈曲走行を排し、高い稼動率を実現
することができるオートブレッダにおけるパン粉の循環
搬送装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、パン粉を搬送する上層コンベヤ
と、パン粉を上層コンベヤの上流側へ送り返す下層コン
ベヤと、下層コンベヤの下流側において、下層コンベヤ
上のパン粉の進路を遮断して上層コンベヤの上流側のコ
ンベヤローラより高い位置にまで配置する複数本の捲上
げローラとからなり、捲上げローラは、それぞれ、上層
コンベヤの上流側のコンベヤローラと逆方向に回転駆動
することをその要旨とする。

【０００８】なお、捲上げローラは、角形断面を有する
ものとすることができる。

【０００９】また、捲上げローラは、周速度が、上層コ
ンベヤの上流側のコンベヤローラより速くなるように回
転駆動することができる。

【００１０】

【作用】かかる構成によれば、複数本の捲上げローラは
、下層コンベヤの下流側において、下層コンベヤ上のパ
ン粉の進路を遮断しているので、パン粉は、この位置に
おいて捲上げローラに阻止されて上方に隆起し、このと
き、捲上げローラは、上層コンベヤの上流側のコンベヤ
ローラより高い位置にまで配置されているから、パン粉
は、最終的に、上層コンベヤの搬送面を越える位置にま
で隆起することができる。

【００１１】一方、運転中の上層コンベヤの上流側のコ
ンベヤローラは、コンベヤベルトを下面側から上面側へ
繰り出す向きに回転している。すなわち、コンベヤロー
ラの捲上げローラ側の外周面は、下方から上方に向って
移動している。また、捲上げローラは、コンベヤローラ
とは逆方向に回転しているので、捲上げローラのコンベ
ヤローラ側の外周面は、下方から上方に向って移動して
いる。そこで、下層コンベヤ上で隆起したパン粉は、上
層コンベヤのコンベヤローラと捲上げローラとの間に挾
み込まれた状態になり、コンベヤローラと捲上げローラ
との双方によって、上方に積極的に駆動することができ
る。

【００１２】パン粉は、その上昇に伴い、コンベヤロー
ラの回転に追従するようにして、上層コンベヤの上面側
に移行し、以後、上層コンベヤによって、逆方向に搬送
することができる。すなわち、捲上げローラは、単に、
下層コンベヤ上のパン粉の進行を阻止するだけでなく、
それを捲き上げるようにして上方に駆動することにより
、上層コンベヤへのパン粉の移行を円滑にすることがで
きる。

【００１３】なお、角形断面の捲上げローラを用いると
きは、捲上げローラの外周面に稜線が形成されるので、
その回転により、パン粉の捲上げ効率を格段に向上する
ことができる。

【００１４】また、捲上げローラの周速度をコンベヤロ
ーラの周速度より速めて回転駆動するときは、コンベヤ
ローラを中心に円運動するように移動するパン粉の捲上
げローラ側を速く駆動することができるので、パン粉を
一層円滑に移動することができる。

【００１５】

【実施例】以下、図面を以って実施例を説明する。

【００１６】オートブレッダにおけるパン粉の循環搬送
装置は、積極駆動する４本の捲上げローラ１１、１１…
を主要部材としてなる（図１）。

【００１７】オートブレッダは、箱型の外装ケース２１
の内部に、長手方向に沿って上下２段に配設する上層コ
ンベヤ３０と下層コンベヤ４０とを備え（図２、図３）
、上層コンベヤ３０と下層コンベヤ４０との間に、大量
のパン粉Ｐを循環させるようにした装置である。

【００１８】上層コンベヤ３０と下層コンベヤ４０とは
、ともに、金属ネットからなるコンベヤベルト３１、４
１を採用するネットコンベヤであり、パン粉Ｐのように
コンベヤベルト３１、４１を通過するような搬送物を扱
う場合には、コンベヤベルト３１、４１に沿って配設す
る底板３２、４２と組み合せて用いられる。ただし、上
層コンベヤ３０と下層コンベヤ４０とは、図示しない共
通の駆動モータにより、それぞれ、図１の矢印Ｋ１　、
Ｋ２　方向に、同一の速度で運転されるものとする。

【００１９】上層コンベヤ３０の上流側は、ガイドロー
ラ３５の位置で下方に屈折し（図２）、その上方に、揚
げ材料Ｍ、Ｍ…を搬入する搬入コンベヤ５０が配設され
ている。また、上層コンベヤ３０の下流側には、順に、
ローラコンベヤ６０と、搬出コンベヤ７０とが接続され
ている。なお、下層コンベヤ４０は、ローラコンベヤ６
０と上層コンベヤ３０との下方全体に及び、その下流側
は、上層コンベヤ３０の上流端を越えて、さらに上流側
にまで延びている。また、上層コンベヤ３０の途中には
、粉寄せスクリュー２２、２２、粉寄せガイド２２ａ、
２２ａ、押えローラ２３が配設されている（図２、図３
）。

【００２０】捲上げローラ１１、１１…は、下層コンベ
ヤ４０の下流側において、下層コンベヤ４０の上方に配
設されている（図１、図４）。

【００２１】捲上げローラ１１、１１…は、下層コンベ
ヤ４０のコンベヤベルト４１を横断する向きに上下に平
行に配列して配置され、最下位の捲上げローラ１１は、
コンベヤベルト４１の上面にほぼ接し、最上位の捲上げ
ローラ１１は、上層コンベヤ３０の上流側のコンベヤロ
ーラ３３より高い位置に配置されている。なお、各捲上
げローラ１１は、六角形の断面形状を有し、捲上げロー
ラ１１、１１…は、コンベヤローラ３３を下方から上方
に巻き込むようにして少しずつ位置をずらして配置され
ている。また、下層コンベヤ４０の下流端から最上位の
捲上げローラ１１上を経由し、上層コンベヤ３０の上方
に及ぶ範囲は、ダストカバー２４によって覆われている
。

【００２２】捲上げローラ１１、１１…は、それぞれ、
同一の回転数で図１の矢印Ｋ４　方向に回転駆動される
。 ただし、捲上げローラ１１、１１…は、独立の駆動源を
備えず、下層コンベヤ４０の駆動系の出力を分岐利用す
ることによって、下層コンベヤ４０と機械的に同期させ
て駆動するようになっている。

【００２３】下層コンベヤ４０は、下流側のコンベヤロ
ーラ４３、４３を積極駆動するものであり、コンベヤロ
ーラ４３、４３の軸４３ｂは、オートブレッダの外装ケ
ース２１の内側に設けられる内装ケース２５によって軸
支されている。また、４本の捲上げローラ１１、１１…
も、すべて内装ケース２５によって軸支されている。

【００２４】コンベヤローラ４３、４３の上流側には、
補助軸４４が配設され、補助軸４４は、コンベヤベルト
４１の上下面の間を横断し、内装ケース２５の両側に突
出している。補助軸４４の一端には、スプロケットＳ１
　、Ｓ２　が取り付けられ、軸４３ｂには、スプロケッ
トＳ３　が、捲上げローラ１１、１１…の各軸には、そ
れぞれスプロケットＳ６　が取り付けられている。

【００２５】一方、最下位と次順位の捲上げローラ１１
、１１の他端側の軸には、ピニオンＧ３　、Ｇ３　が取
り付けられ、ピニオンＧ３　、Ｇ３　は、ともに、アイ
ドルギヤＧ２を介してメインギヤＧ１　と噛合している
。また、補助軸４４とメインギヤＧ１　とには、スプロ
ケットＳ４　、Ｓ５　が取り付けられている。

【００２６】図示しない駆動モータからの駆動力は、チ
ェーンＣ１　を介して補助軸４４に伝達され、補助軸４
４からチェーンＣ２　、Ｃ３　を介して、コンベヤロー
ラ４３、４３の軸４３ｂとメインギヤＧ１　とに分岐し
て伝えられる。したがって、最下位と次順位の捲上げロ
ーラ１１、１１は、アイドルギヤＧ２　、ピニオンＧ３
　、Ｇ３　を介してコンベヤローラ４３、４３と同方向
に回転駆動される。なお、捲上げローラ１１、１１の周
速度は、コンベヤローラ４３、４３の周速度を上回るよ
うに増速されているものとする。また、最下位の捲上げ
ローラ１１の回転は、チェーンＣ４　を介して３本目の
捲上げローラ１１に伝えられ、２本目の捲上げローラ１
１の回転は、チェーンＣ５　を介して最上位の捲上げロ
ーラ１１に伝達される。すなわち、４本の捲上げローラ
１１、１１…の全数は、同方向に同回転数で駆動されて
いる。

【００２７】揚げ材料Ｍ、Ｍ…は、搬入コンベヤ５０に
よって搬入され（図２）、上層コンベヤ３０上のパン粉
Ｐ上に投下される。投下された揚げ材料Ｍ、Ｍ…は、上
層コンベヤ３０により、その下流側に搬送される途中に
おいて、粉寄せスクリュー２２、２２によってパン粉Ｐ
中に完全に埋った状態となり、押えローラ２３によって
適度な圧力で押え付けられ、全体に万偏なくパン粉を付
着した状態となる。

【００２８】上層コンベヤ３０の下流端に至ったパン粉
Ｐは、揚げ材料Ｍ、Ｍ…とともに、連続的にローラコン
ベヤ６０へと移行する。ここで、パン粉Ｐは、ローラ間
のスリットを介して下層コンベヤ４０上に落下する一方
、揚げ材料Ｍ、Ｍ…は、ローラコンベヤ６０を介して搬
出コンベヤ７０へと移行し、搬出コンベヤ７０を介して
図示しないフライヤへと搬送される。

【００２９】下層コンベヤ４０は、上層コンベヤ３０と
同一の速度で逆方向に運転されている。そこで、下層コ
ンベヤ４０上に落下したパン粉Ｐは、下層コンベヤ４０
により、上層コンベヤ３０の上流側へと送り返される。

【００３０】下層コンベヤ４０によって搬送されるパン
粉Ｐは、コンベヤベルト４１の上面を横断する捲上げロ
ーラ１１、１１…によって、その進行を阻止され（図１
）、上層コンベヤ３０の上流側のコンベヤローラ３３と
捲上げローラ１１、１１…との間において上方に隆起す
ることができる。

【００３１】ここで、パン粉Ｐを挾み込んだコンベヤロ
ーラ３３と捲上げローラ１１、１１…とは、それぞれ、
図１の矢印Ｋ３　方向、矢印Ｋ４　、Ｋ４　…方向に逆
回転し、しかも、コンベヤローラ３３の周速度に対して
、捲上げローラ１１、１１…の周速度の方が大きくなっ
ている。そこで、挾まれたパン粉Ｐは、捲上げローラ１
１、１１…によって上方に捲き上げられ、コンベヤロー
ラ３３を中心に円運動をするように移動し、上層コンベ
ヤ３０の上面側に移行することができ、その後、上層コ
ンベヤ３０により、逆方向に搬送することができる。な
お、パン粉Ｐは、このようにして下層コンベヤ４０から
上層コンベヤ３０に移行する際に、上層コンベヤ３０の
コンベヤベルト３１、捲上げローラ１１、１１…により
、ランダムに揉みほぐされるから、上層コンベヤ３０上
には、新たな柔いパン粉Ｐの層が形成される。

【００３２】以上の説明において、捲上げローラ１１、
１１…の本数は、４本に限るものではなく、上層コンベ
ヤ３０の上流端の高さや、上流側のコンベヤローラ３３
の直径等により、適宜増減することができるものである
。また、各捲上げローラ１１の断面形状は、六角形以外
の多角形としてもよく、パン粉Ｐの性質等により、円形
や、他の異形断面にすることもできる。

【００３３】捲上げローラ１１、１１…の駆動について
は、図示以外の任意の駆動系を形成する他、独立の駆動
源によって駆動することもできるものとし、また、各捲
上げローラ１１の周速度については、各捲上げローラ１
１が同方向に回転駆動されることを条件に、最下位の捲
上げローラ１１から最上位の捲上げローラ１１へと、周
速度を徐々に増加させるように組み合せてもよい。捲上
げローラ１１、１１…側のパン粉が徐々に加速されるの
で、パン粉Ｐが不必要に細かく粉砕されることがない。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
、上層コンベヤ、下層コンベヤと、下層コンベヤの下流
側において、下層コンベヤ上のパン粉の進路を遮るよう
に配置する複数本の捲上げローラとを備え、捲上げロー
ラを、上層コンベヤの上流側のコンベヤローラと逆方向
に回転駆動することによって、下層コンベヤ上のパン粉
の進行を捲上げローラによって阻止し、これを上層コン
ベヤのコンベヤローラとの間に挾み込むとき、コンベヤ
ローラと捲上げローラとは、パン粉を積極的に上方に上
昇させ、パン粉を連続的に下層コンベヤから上層コンベ
ヤに移載することができるので、下層コンベヤの複雑な
屈曲構成を省略し、コンベヤベルトの耐用時間を大幅に
伸長して、機械の稼動率を向上させることができるとい
う優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　全体構成説明図

【図２】　　オートブレッダの全体側面図

【図３】　　
同全体平面図

【図４】　　全体構成斜視説明図

【符号の説明】

Ｐ…パン粉 １１…捲上げローラ ３０…上層コンベヤ ３３…コンベヤローラ ４０…下層コンベヤ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　パン粉を搬送する上層コンベヤと、パ
   ン粉を前記上層コンベヤの上流側へ送り返す下層コンベ
   ヤと、該下層コンベヤの下流側において、該下層コンベ
   ヤ上のパン粉の進路を遮断して前記上層コンベヤの上流
   側のコンベヤローラより高い位置にまで配置する複数本
   の捲上げローラとからなり、該捲上げローラは、それぞ
   れ、前記上層コンベヤの上流側のコンベヤローラと逆方
   向に回転駆動することを特徴とするオートブレッダにお
   けるパン粉の循環搬送装置。
2. 【請求項２】　　前記捲上げローラは、角形断面を有す
   ることを特徴とする請求項１記載のオートブレッダにお
   けるパン粉の循環搬送装置。
3. 【請求項３】　　前記捲上げローラは、周速度が、前記
   上層コンベヤの上流側のコンベヤローラより速くなるよ
   うに回転駆動することを特徴とする請求項１または請求
   項２記載のオートブレッダにおけるパン粉の循環搬送装
   置。