JPH04346033A - プラント異常診断装置 - Google Patents

プラント異常診断装置

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JPH04346033A
JPH04346033A JP3120326A JP12032691A JPH04346033A JP H04346033 A JPH04346033 A JP H04346033A JP 3120326 A JP3120326 A JP 3120326A JP 12032691 A JP12032691 A JP 12032691A JP H04346033 A JPH04346033 A JP H04346033A
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JP
Japan
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plant
cause
abnormality
state
cause identification
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JP3120326A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Murata
良一 村田
Masumi Nomura
真澄 野村
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子力プラント等の運転
支援に適用されるプラント異常診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力プラントは、多重防護思想に基づ
く自動安全保護装置が設置されており、かつ十分訓練さ
れた運転員によって監視および運転がなされており、空
前の安全性と稼働率を示している。
【0003】昨今これに加え、人工知能の技術と最新の
ハードウェアを用いた異常診断エキスパートシステムを
開発して、安全性を更に増進させようという努力がなさ
れている。
【0004】その一つに、専門分野の異なる複数のエキ
スパートの熟練知識を分散エキスパートシステム(以下
、分散ESと略称する)として実現する試みがある。 かかる分散化されたエキスパートシステムを含む異常診
断装置においては、ある異常事象に対して、それぞれの
異常診断エキスパートシステムによって同定された異常
原因が異なる場合がある。 (1)それぞれ異なる専門知識を用いて原因同定した結
果であり、互いの比較基準がなく、根本原因を知らせる
ことができない。
【0005】(2)かかるシステムは、緊急時における
高いストレスの下で運転員の精神的負荷の軽減・解消を
目的としたものであるが、複数の原因が示されると運転
員が自分で根本原因を絞り込まないとならないため目的
の効果が得られない、あるいはかえって迷いを生じる、
結論に達するまでの時間が長くなると言った逆効果を生
じることも考えられなくはない。
【0006】(3)複数の原因の可能性が考えられ、最
良の対応策を十分に絞りこめないとき、過剰に安全側の
対応策をガイドするため、プラント稼働率を下げてしま
う可能性がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
している課題は、従来個々の分散ESが出力した原因同
定結果を (1)各分散ESの原因同定結果の確からしさ(2)原
因同定法の確からしさ (3)使用するデータの確からしさ (4)提供情報の適切さ の観点から評価を行ない、統合化することである。以下
、これらの観点から評価方法を説明する。 (1)各分散ESの原因同定結果の確からしさ
【000
8】通常、各分散ESは、それぞれの知識ベースを用い
て行なった異常原因同定の確かさを、いわゆる確信度に
よって表現している。確信度とは、例えば−1から+1
までの値を取り、−1は完全に否定されることを、+1
は完全に肯定されることを、0は否定とも肯定ともまっ
たく分らないことを、さらにこれらの中間値はその値の
大きさに応じて否定または肯定の程度を示すものである
。統合化の第1の基準はこの値である。
【0009】[基準1]  確信度の絶対値の大きいも
のほど優先する。ただし、1つの原因が複数の分散ES
によって同定されたときは、それぞれの確信度を合成す
る。ただし、確信度の合成は、最大値を取る方法、MY
CINの方法、主観的ベイズ則を用いる方法等種々の方
法があるが、どの方法を採るかは問わない。 (2)原因同定法の確からしさ
【0010】一般に、異常兆候が検知された場合に行な
われる異常原因の同定は、基本的に何らかの「規範状態
」と実測値から直接分あるいは推論される「現実状態」
との比較作業である。すなわち、熟練運転員による原因
同定タスクを人工的に実現しようとすれば、規範状態を
表すパラメータ、現在状態を表すパラメータ及び比較の
ためのパラメータの3種のパラメータを生成することが
必要になる。世の中に種々の異常診断手法があるが、こ
の観点からすれば、それぞれのパラメータの生成方法の
違いと言うことができる。そして、複数のエキスパート
システムを分散化して異常原因同定システムを組むとき
、各分散ESの出す結果に違いが出る第1の要因は、上
述のパラメータ生成方法の違いである。 (a)基準状態を表すパラメータの生成方法
【0011
】規範状態を表すパラメータの生成方法の違いを考える
上での1つの観点は、正常規範か異常規範かいずれを作
るかという観点である。正常規範とは、診断対象の正常
状態を表す規範であり、この規範に一致しない場合を異
常であると見做すものである。異常規範とは、診断対象
の異常状態を表す規範であり、この規範に一致する場合
を異常と見做すものである。正常規範は、設計知識や物
理現象知識あるいは試験特性を用いて的確に生成でき、
かつ全てのケースについて「正常でない」ことが言える
が、異常であることを明言できない場合がある。異常規
範は異常原因毎に、異常モードを含めて詳細な規範を記
述できる一方、異常に関する十分な知識が得られている
事象について、かつ開発期間や費用の点で合目的な個数
の規範のみを準備することができる。したがって、あら
ゆる場合に対処することはできないという欠点を持って
いる。これを統合化の1つの基準にとる。 すなわち、 [基準2]  異常規範を用いて同定された異常原因は
、正常規範を用いたものより重要視する。
【0012】違いを生むもう1つの点は、静特性だけを
考えるか、動特性も考慮に入れるかである。静特性だけ
を考慮した規範の代表例は、通常設置されている警報の
設定値であり、規範生成装置が簡略であるという長所が
ある半面、過渡状態で誤判定をしないように判定精度を
落とさざるを得ない、あるいは過渡状態では十分な原因
同定ができないという短所を持つ。一方、動特性を考慮
した規範の典型例は物理現象の数式モデルであり、過渡
状態でも精度の高い原因同定を行なえる半面、規範生成
装置が複雑になるという短所を持つ。したがって、[基
準3]  過渡状態においては動特性を考慮した方の原
因同定結果を重要視する。 (b)現実状態を表すパラメータの生成方法
【0013
】原因同定結果を評価する上で、「計測データ自体の適
切さ」も現実問題として重要である。すなわち、技術的
理由や経済的理由のため、異常原因同定に必要なすべて
のデータを直接計測できるとは限らず、例えば最も近い
ところにある計測値による代用や流量収支の積分による
保有推量の推定等を用いざるを得ない場合もある。そこ
で、計測データの直接さを数段階に分類し、これを基準
の1つにとる。 [基準4]  現実データを表すパラメータとして、直
接性の高いパラメータを用いた原因同定結果を重要視す
る。 (c)比較に用いるパラメータの生成方法
【0014】
説明を簡単にするために、規範状態を表すパラメータと
現実データを表すパラメータとの差が、一定の閾値範囲
内にあれば正常、その範囲を逸脱すれば異常と判定する
場合を例に取る。このような閾値範囲は、機器や材料の
特性等の先験情報を用いて生成する、あるいは先験的に
正常と仮定できる場合の上記のパラメータの差の統計的
分布特性から生成する等の方法がある。そこで、明らか
な閾値生成根拠があるかどうかを第5の観点に取り、 [基準5]  明確な閾値設定根拠のあるものを重要視
する。 (3)使用するデータの確からしさ
【0015】一般に原因同定装置は、プラントからの計
測データを入力として異常原因同定を行なっており、対
象であるプラント自体に異常原因がある場合だけでなく
、プラントは正常であるのに計測器が壊れていて原因同
定装置ヘの入力のみがおかしくなっている場合もそれな
りに原因同定を行なう。もちろん、誤ったデータを用い
て推論した結果は誤りと考えるべきである。よって、[
基準6]  原因同定のための入力が、何らかの方法で
誤っていると判断された信号を使用して行なった原因同
定結果は重要視しない。 (4)提供情報の適切さ 提供すべき適切な情報とは、最も絞り込まれた根本原因
である。
【0016】そこで、結果として異常原因をどの程度ま
で絞り込んでいるかという観点からの評価も必要である
。例えば、圧力制御系統はその内部に圧力検出器、圧力
コントローラおよび弁等の圧力操作器を持つ。この場合
、圧力コントローラの異状は圧力制御系の異常より同定
範囲が狭く、また圧力コントローラが異常なときはこれ
を含む圧力制御系が異常なのは当然であり、前者がより
的確な情報になっている。したがって、[基準7]  
指示範囲が包括的なものより、より部分的・具体的な結
果を重要視する。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の手段から
なる。(1)プラントの状態量を入力するための第1の
手段、(2)プラントの状態量を一時的に格納するため
の第2の手段、(3)プラントの状態量を判定するため
の第3の手段、(4)各分散ESの原因同定結果を入力
するための第4の手段、(5)各分散ESの原因同定結
果および統合結果を一時的に格納するための第5の手段
、(6)各分散ESが使用している原因同定法に関する
知識を格納するための第6の手段、(7)同定する異常
原因間の包含関係に関する知識を格納するための第7の
手段、(8)各分散ESの原因同定結果を統合化する知
識を格納するための第8の手段、(9)各分散ESの原
因同定結果を統合化するための第9の手段、(10)統
合化した異常原因を出力するための第10の手段。
【0018】
【作用】(1)第1の手段は、対象プラントから異常原
因同定に用いる状態量を入力する。 (2)第2の手段は、前記第1の手段によって入力した
プラントの状態量を一時的に格納する。
【0019】(3)第3の手段は、前記第2の手段に一
時的に格納されているプラントの状態量を入力として、
プラントが過渡状態にあるかどうか等プラントの状態を
判定する。 (4)第4の手段は、分散ESそれぞれの異常原因同定
結果を入力する。
【0020】(5)第5の手段は、前記第4の手段によ
って入力された各分散ESの異常原因同定結果および後
記第9の手段による統合化の計かと結果を一時的に格納
する。 (6)第6の手段は、各分散ESが使用している原因同
定法に関する知識を格納する。 (7)第7の手段は、本装置で同定する異常原因間の包
含関係に関する知識を格納する。
【0021】(8)第8の手段は、各分散ESの原因同
定結果を統合化する知識を格納する。 (9)第9の手段は、前記第5の手段に一時的に格納さ
れている各分散ESによる原因同定結果およひび前記第
3の手段によって判定されたプラント状態を入力とし、
前記第6の手段、第7の手段および第8の手段に格納さ
れている知識ベースを用いて、前記第5の手段に一時的
に格納されている各分散ESによる原因同定結果を統合
化する。 (10)第10の手段は、前記第5の手段に格納されて
いる統合化した異常原因を出力する。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。
【0023】本発明に係るプラント異常診断装置は、図
1に示すようにプラント状態量入力装置1、第1のワー
キングメモリ2、プラント状態判定装置3、原因同定結
果入力装置4、第2のワーキングメモリ5、第1の知識
ベース6、第2の知識ベース7、第3の知識ベース8、
原因同定結果統合装置9および出力装置10と、これら
を情報的に接続するためのデータバス20により構成さ
れる。
【0024】異常原因同定対象プラント100に、圧力
や流量等のプラント状態量を入力する入力装置1を設置
し、該入力装置1を第1のワーキングメモリ2に接続す
る。このワーキングメモリ2はデータバス20に接続す
る。一方、複数の分散ES(分散ES)200から原因
同定結果入力装置4により個々のエキスパートシステム
の原因同定結果を入力し、第2のワーキングメモリ5に
出力する。このワーキングメモリ5は前記データバス2
0に接続する。
【0025】プラント状態判定装置3は、前記データバ
ス20を介して前記第1のワーキングメモリ2および原
因同定結果統合装置9に情報的に接続する。原因同定結
果統合装置9は、前記第1の知識ベース6、第2の知識
ベース7および第3の知識ベース8と接続すると同時に
、データバス20を介して前記第1のワーキングメモリ
2、第2のワーキングメモリ5、プラント状態判定装置
3および出力装置10と情報的に接続する。次に各部の
詳細について説明する。
【0026】プラント状態判定装置3は、第1のワーキ
ングメモリ2に一時的に格納されている要求負荷信号や
タービン初段圧力など、プラントの状態を判定するのに
必要なプラント状態量を入力として、プラントが過渡状
態にあるか、整定状態にあるかを判定する。例えば、タ
ービン初段圧力P1ST の変化状況によって判定する
場合を示すと、 dp/dt=[s/(1+T・s)]P1ST    
  (但し、sは微分演算子、Tは微分時定数である。 ) を算出し、εを予め定められた閾値としてdp/dt>
εならば、「過渡状態」にあり、dp/dt<εならば
「整定状態」にある。と判定する。
【0027】なお、ここでの例以外に、不完全微分では
なく連検定を用いる、あるいは単一状態量ではなく複数
状態量に関する結果処理のand/or結合を採る等の
方法もある。
【0028】第1のワーキングメモリ2に一時的に格納
されているプラント状態量の格納データ形式は、特に問
わない。例えば、値の記録順序を決めておいて、時々刻
々の値を格納するような通常のデータ格納方式で良い。
【0029】原因同定結果入力装置4は、複数の分散E
S200からそれぞれの分散ESによって得られた原因
同定結果を入力し、異常原因名、確信度およびその異常
原因を同定した分散ES名を第2のワーキングメモリ5
に書き込む。
【0030】第2のワーキングメモリ5は、図4に示す
ように、同定された異常原因の名前、原因同定の確信度
、同定した分散ES名、分散ESが使用している規範種
類、規範特性、現実を表す入力パラメータ、計測系異常
時に信用できなくなる状態量名および該異常原因の下位
原因の組みデータの集合を格納できるようになっている
。ただし、原因同定結果入力装置4が書き込むのはこの
内の前3者である。なお、同図中には、1つの異常原因
が複数の分散ESによって同定されることがあり得るの
で、同じ異常原因名の列(縦の並びを「列」、横の並び
を「行」と呼ぶ。)が2行以上現れることがある。
【0031】第1の知識ベース6には、本件原因同定装
置に接続されている複数の分散ESが使用している原因
同定法に関する知識が、図5にフレームにて例示するよ
うな知識データ形式で格納されている。同図において、
(a)分散ES名は、異常原因同定を行なっている個々
の分散ESの名称である。 (b)規範種類スロットは、この分散ESが規範状態を
表すパラメータが正常規範であるか、異常規範であるか
(択一を/印で表す)を記述するものである。
【0032】(c)規範範囲スロットは、この分散ES
が規範状態を表すパラメータとして、静的な規範を用い
ているか、動的な規範を用いているか(択一を/印で表
す)を記述するものである。
【0033】(d)現実入力スロットは、この分散ES
が現実状態を表すパラメータとして入力に用いている状
態量等のパラメータ名を与えるスロットであり、パラメ
ータ名は任意個数記述することができる(+印で表す)
【0034】(e)直接性スロットは、この分散ESが
現実状態を表すパラメータとして入力に用いている状態
量等の直接度を数値で(数値であることを<>で囲って
示す)記述する。例えば、原因同定に必要なパラメータ
が直接計測できる場合は<1.0>、出入口での計測値
の平均や合計で代用する場合のように推定精度が高い場
合は<0.8>、以下推定精度が下がるに応じて小さな
値を与える。
【0035】(f)閾値根拠スロットは、この分散ES
が比較のためのパラメータとして用いている閾値の明確
度を数値で(数値であることを<>で囲って示す)記述
する。例えば、材料物質や機器特性等から明確に定義で
きる場合は<1.0>、多数のサンプルの統計処理によ
って求めた場合のように信頼性が高い場合は<0.7>
、以下根拠の明確度が下がるに応じて小さな値を与える
。ここで、説明を明確にするため、2つの分散ESを例
に取り上げる。
【0036】第1の分散ES(「ES1」と名付ける)
は、流量、圧力等のプラント状態量(現実状態を表すパ
ラメータ)を、プラント負荷等を指標として静的に決め
られた異常範囲(規範状態を表すパラメータ)と比較し
て異状判定を行なう、いわゆる兆候ベースの原因同定法
をとっており、原因同定のための入力として直接計測さ
れる状態量(状態量名を「圧力計測値1」とする)を用
いているので直接度は1.0、また比較のためのパラメ
ータとして多数のサンプリングの統計処理によって求め
た閾値を使っているので明確度は0.7であるとする。
【0037】第2の分散ES(「ES2」と名付ける)
は、プラントの動特性モデルを用いて正常状態を計算し
(規範状態を表すパラメータ)、計測されたプラント状
態量(現実状態を表すパラメータ)がそれから外れてい
ないかを調べることによって異常判定をしており、原因
同定のための入力として推定精度の高いパラメータ(パ
ラメータ名を「流量推定値2」とする)を用いているの
で直接度は0.8また比較のためのパラメータとして材
料強度から決まる閾値を使っているので明確度は1.0
であるとする。なお、ES2は、ES1が原因同定のた
めに入力として用いているプラントの状態量の計測器(
計測される状態量名が「圧力計測値1」である)の異常
も同定しているとする。この例では、第1の知識ベース
6には、図6の2つの知識が格納されている。
【0038】第2の知識ベース7には、本件異常原因同
定診断装置の同定対象である異常原因間の包含関係に関
する知識が図7にフレームにて例示するような知識デー
タ形式で格納されている。同図において、(a)異常原
因名は、同定対象である異常原因に対して、重複なく付
けられた名前。
【0039】(b)下位原因スロットは、該異常原因が
包含する詳細な異常原因を与えるためのスロットであり
、分岐条件はプラント状況によって下位原因が変わるこ
とを考慮し、それを判定するための手続き([]で囲っ
て示す)、下位原因名は分岐条件が成立するときの下位
原因の名称である。分岐条件と下位原因名の組みおよび
下位原因名は任意個記述できる(+印で示す)。
【0040】(c)計測異常種類スロットは、異常原因
を予めプラント機器・機能のプロセス異常と本プラント
異常診断装置への入力を計測している計測系に関する計
測系異常に分類しておき、計測系異常の場合に信用でき
なくなる状態量名を示すためのスロットである。
【0041】例えば、PWRプラントの加圧器圧力異常
を例にとると、加圧器圧力異常の1段下位の原因として
減圧制御異常と加圧制御異常があり、この内の減圧制御
異常のさらに1段下位の原因としてスプレイ制御異常と
逃し弁制御異状がある。スプレイと逃し弁は共に加圧器
圧力の減圧制御を行なうものであるが、スプレイ制御は
一次系循環水ポンプ(RCPと略す)が作動していない
限り流量を与えることができず、減圧制御に用いること
ができない。したがって、異常原因になり得ない。すな
わち、包含関係を、RCPの作動状況を分岐条件として
決める必要がある。
【0042】また、これらはそれぞれの制御機能に関す
る異常であるが、原因同定を行なうために圧力計測値1
を入力に用いているとすると、圧力計測器も対象とする
原因に入っている。この例を、図7の知識データ形式で
表現した例を図8に示す。なお、Tは常に成立する手続
きを示し、「RCP作動」と「RCP停止」は、RCP
がそれぞれ停止しているかをポンプの吐出圧等から判定
する手続きである。第3の知識ベース8には、[課題を
解決しようとする課題](2)項に述べた7つの基準す
なわち、 [基準1]  確信度の大きいものほど優先する。ただ
し、1つの原因が複数の分散ESによって同定された時
は、それぞれの確信度を合成する。 [基準2]  異常規範を用いて同定された異常原因は
、正常規範を用いたものより重要視する。 [基準3]  過渡状態においては動特性を子りょした
方の原因同定結果を重要視する。 [基準4]  現実状態を表すパラメータとして、直接
性の高いパラメータを用いた結果を重要視する。 [基準5]  まず、明確な閾値設定根拠のあるもの、
次に多数データの統計処理により求められたものを重要
視する。 [基準6]  原因同定のための入力が、何らかの方法
で誤っていると判断された信号を使用して行なった原因
同定結果は重要視しない。 [基準7]  指示範囲が包括的なものより、より部分
的・具体的な結果を重要視する。
【0043】を用いて、原因同定結果を統合化するため
の図2に例示する知識を格納する。なお、図中条件蘭の
[]で囲ったのは、図4に示す第2のワーキングメモリ
5内のデータを参照することを示す。優先度は基準適用
の優先度であり、数値の高いものから適用する。原因同
定結果統合装置9は、 [先行処理1]  プラント状態判定装置3によって、
プラントが過渡状態にあるか、整定状態にあるか判定さ
れている。
【0044】[先行処理2]  原因同定結果入力装置
4によって、第2のワーキングメモリ5内に図4の異常
原因、確信度および分散ES名行が埋められている。の
2つの処理が行なわれた後、以下の処理を行なう。 (a)ワーキングメモリの初期化 第2のワーキングメモリ5内に格納されているすべての
異常原因に対し(データ形式は図4)、それぞれ確信度
行の値を統合確信度行のコピーする。 (b)第1の知識ベース6の参照処理
【0045】第2のワーキングメモリ5内に格納されて
いるすべての異常原因に対し、分散ES名をキーワード
として第1の知識ベース6(知識データ形式は図5)を
参照して、該当分散ESの規範種類、現実特性、現実入
力、直接性および閾値スロットからスロット値を抽出し
、第2のワーキングメモリ5内の対応行に書き込む。 (c)第2の知識ベース7の参照処理
【0046】第2のワーキングメモリ5内に格納されて
いるすべての異常原因に対し、異常原因名をキーワード
として第2の知識ベース7(知識データ形式は図7)を
参照して、該当異常原因の計測異常、および下位原因ス
ロットからスロット値を抽出し、第2のワーキングメモ
リ5内の対応行に書き込む。ただし、下位原因スロット
の処理に当たっては第1のワーキングメモリ2に格納さ
れているプラント状態を参照して分岐条件を評価する。 (d)第3の知識ベース8の参照処理
【0047】第2のワーキングメモリ5内に格納されて
いるすべての異常原因に対し、異常原因名をキーワード
として第3の知識ベース8(知識データは図2)を参照
して、優先度の高い基準から順次、また優先度が同じ場
合は任意(例えば、上から)利の順で適用し、第2のワ
ーキングメモリ5の統合確信度行に格納されている値の
調節を、図2[確信度の調節法]に従って行なう。ただ
し、基準1の適用に当たっては図2[確信度の調節法]
に記載したように列の合成が行なわれる。 (e)統合結果の出力 第2のワーキングメモリ5の統合確信度行に格納されて
いる確信度大きい異常原因を必要個数(例えば、3個)
出力装置10を下位原因して出力する。
【0048】プラント状態量入力装置、プラント状態判
定装置3、原因同定結果入力装置4および原因同定結果
統合装置9によって行なわれる本プラント異常診断装置
における処理のフローチャートを図3に示す。なお、上
記実施例では、原子力プラントに対して実施した場合に
ついて説明したが、その他のプラント、機械装置類一般
に適用し得るものである。
【0049】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、プ
ラントが過渡状態にあるかどうかという時々刻々のプラ
ント状態、各分散エキスパートシステムで採用されてい
る異常原因同定の方法、およびプラントで生じる異常原
因の包含系統を考慮した統合化のための知識を利用して
、それぞれ異なった専門知識を有する分散エキスパート
システムが出した異常原因同定結果の統合化を行なうこ
とによって、根本的な異常原因に関する情報を提供でき
、プラント異常発生時における運転員の精神的負荷を軽
減・解消するという効果を奏する。これによって、運転
員の誤診断防止、的確な対応策の決定、ひいてはプラン
ト稼働率および安全性のなお一層の向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのプラント異常診断装
置の装置構成図。
【図2】第3の知識ベースに格納される知識例。
【図3】本プラント異常診断装置で行なわれる処理のフ
ローチャート。
【図4】第1のワーキングメモリに格納されるデータの
データ形式例。
【図5】第1の知識ベースに格納される知識のデータ形
式例。
【図6】第1の知識ベースに格納される知識例。
【図7】第2の知識ベースに格納される知識のデータ形
式例。
【図8】第2の知識ベースに格納される知識例。
【符号の説明】
1…プラント状態量入力装置、2…第1のワーキングメ
モリ、3…プラント状態判定装置、4…原因同定結果入
力装置、5…第2のワーキングメモリ、6…第1の知識
ベース、7…第2の知識ベース、8…第3の知識ベース
、9…原因同定結果統合装置、10…出力装置、20…
データバス、100…プラント、200…分散エキスパ
ートシステム(分散ES)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  複数の分散エキスパートシステムより
    なるプラント異常診断装置において、プラントの状態量
    を入力するためのプラント状態量入力手段と、この手段
    により入力されたプラントの状態量を一時的に格納する
    ためのプラント状態量格納手段と、プラントの状態を判
    定するための判定手段と、各分散エキスパートシステム
    の原因同定結果を入力するための原因同定結果入力手段
    と、各分散エキスパートシステムの原因同定結果および
    統合結果を一時的に格納するための結果格納手段と、各
    分散エキスパートシステムが使用している原因同定法に
    関する知識を格納するための第1の知識格納手段と、同
    定する異常原因間の包含関係に関する知識を格納するた
    めの第2の知識格納手段と、各分散エキスパートシステ
    ムの原因同定結果を統合化する知識を格納するための第
    3の知識格納手段と、各分散エキスパートシステムの原
    因同定結果を統合化するための統合手段と、この手段に
    より統合化した異常原因を出力するための出力手段とを
    具備したことを特徴とするプラント異常診断装置。
JP3120326A 1991-05-24 1991-05-24 プラント異常診断装置 Withdrawn JPH04346033A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013140080A (ja) * 2012-01-05 2013-07-18 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 計器健全性判定装置及び方法
CN110766246A (zh) * 2018-07-26 2020-02-07 福建宁德核电有限公司 一种检测方法及装置

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JP2013140080A (ja) * 2012-01-05 2013-07-18 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 計器健全性判定装置及び方法
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