JPH0432726Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は可変抵抗器に関するものである。

「従来の技術」 この種の可変抵抗器は第５図に示すように一端
面に開口部２を設けたケース１内に摺動子３を取
付けた回転体４が回動自在に支持される。開口部
２を閉じるように合成樹脂からなる保持体５が配
される。摺動子３と対接して環状の抵抗体８およ
び集電体９を形成した絶縁基板６が保持体５の凹
部５−１内に保持される。保持体５はケース１の
開口端を治具でめ付けることによりケースに取
付けられる。め工程終了後、保持体５と開口部
２とで囲まれた空間は充填剤７で充填される。

「考案が解決しようとする問題点」 ケースの開口部２をめ付けて保持体５をケー
ス１に取付ける際にケースの開口部２はその直径
方向にすぼめられ、その応力が作用して保持体５
に反りを生じる。この保持体５の反りにより絶縁
基板６あるいは抵抗体にクラツクが発生する欠点
がある。この現象は絶縁基板がセラミツクで成る
場合に著しい。

この考案はケースに保持体を取付ける際に絶縁
基板あるいは抵抗体にクラツクを生じるという問
題を解決することを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 この考案によれば保持体の外面側の外周に環状
の土手が一体に設けられ、その土手にケースの開
口部が〓められる。

「作用」 ケースの開口部を〓め付けると開口部の内側壁
はすぼめられて保持体の外周に設けた土手に応力
を作用させるので応力は土手で吸収される。従つ
て絶縁基板や抵抗体にクラツクが生じるのを防止
することができる。

「実施例」 第１図は本考案の第１実施例による可変抵抗器
の側断面図である。ケース１は金属あるいは合成
樹脂からなり、一端面に開口部２が設けられ、ケ
ース１内に保持体５を受ける肩部１−１を有す
る。このケース１内に摺動子３を取付けた回転体
４が回転自在に支持される。ケース１の開口部２
側から合成樹脂からなる保持体５がケース１に挿
入される。第２図でも示すようにこの保持体５の
摺動子３と対向する面は凹部５−１とされ凹部内
に環状の抵抗体８を形成したセラミツクからなる
絶縁基板６が取付けられる。この凹部５−１を囲
う囲い部５−２はケースの肩部１−１で支持され
る。保持体５の他面側の外周に土手５−３が円環
状に設けられる。ケースの開口部２をめて開口
部２をすぼめることにより保持体５は取付けられ
る。このとき保持体の土手５−３はケースの開口
部２の内周面で押されて回転体４の軸心方向に傾
斜される。この例では土手５−３と隣接して円環
状の溝５−４を設けてあるので土手５−３の傾斜
は溝５−４の巾まで許される。

第３図は本考案の第２実施例による可変抵抗器
の側断面図である。この例では保持体５の摺動子
３と対向する一面上に直接抵抗体８および集電体
９が形成される。

第４図は本考案の第３実施例による可変抵抗器
の側断面図である。この例では溝５−４は保持体
５の環状の土手５−３で囲まれた凹部により形成
される。

「考案の効果」 この考案によるとケースをめた時に保持体が
受ける応力は保持体の外周に設けた土手により吸
収されるので抵抗体のクラツクを生じることがな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の可変抵抗器の第１実施例を
示す側断面図、第２図ＡおよびＢは第１図の保持
体５のそれぞれ斜視図および側断面図、第３図お
よび第４図はこの考案のそれぞれ第２および第３
実施例を示す側断面図、第５図は従来の可変抵抗
器の側断面図である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端面に開口部を有するケースと、そのケース
   内に回転自在に保持された摺動子を有する回転体
   と、前記ケースの開口部に嵌合され、そのケース
   の開口部の周面がめられて前記ケースに取付け
   られた保持体と、前記摺動子と対向して前記保持
   体上に保持された抵抗体および集電体とからなる
   可変抵抗器において、 前記保持体の外面側の外周に環状の土手が一体
   に設けられ、その土手に上記ケースの開口部が
   められていることを特徴とする可変抵抗器。