【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、鋼箔とプラスチツク材料との積層材
から形成された深絞り成形容器に関し、特に耐食
性と形態保持性と易廃棄性とに優れた深絞り成形
容器に関する。
従来の技術及び問題点
従来、鋼板等の金属基質表面に熱可塑性ポリエ
ステル等の樹脂フイルムを熱接着させた積層材を
深絞り成形して容器とすることは例えば特公昭57
−23584号公報にみられる通り公知に属する。
しかしながら、このような金属罐では焼却等に
よる廃棄処理が困難なことから、所謂罐公害の問
題があり、より廃棄処理の容易な包装材料とし
て、金属箔と樹脂フイルムとから成る積層体が、
密封容器や密封蓋との分野に広く使用されるに至
つている。市販されている容器或いは蓋用の積層
体は殆んど全て、アルミ箔を基体とするものであ
るが、アルミ箔は外観的特性や可撓性等には優れ
ているとしても、その表面が有機樹脂で被覆され
ている状態においても、食塩等の塩類を比較的高
濃度で含む内容物や有機酸類を含有する内容物に
より、孔食等の腐食や、被覆層の剥離等のトラブ
ルを生じ、内容物の漏洩や保存性低下といつた欠
陥を生じる。
金属箔としては、鉄箔、鋼箔、ブリキ箔等の鉄
又か鋼を基体とするものも知られているが、これ
らを食品類の包装材料として使用する場合には、
未だ解決しなければならない多くの問題がある。
即ち、鉄乃至鋼は非常に錆を発生し易い金属であ
り、包装体の製造工程や保存中に錆を発生してそ
の外観的特性や商品価値を著しく減じ易い。ま
た、鉄の溶出や錆の混入は、内容品の香味(フレ
ーバー)保持性を著しく低下させる。
表面処理鋼箔等と樹脂フイルムとの積層体を、
深絞り成形した容器では表面処理鋼箔等の容器内
面側は樹脂フイルムで被覆された状態にはなつて
いるとしても、内面側樹脂フイルム層と表面処理
鋼箔との間に屡々剥離が生じ、また成形後に剥離
が生じていない場合にも、レトルト殺菌時或いは
その後の保存中に剥離が生じ、この剥離部が所謂
ブリスター(フクレ)となつて、この部分からの
腐食進行や鉄溶出等が生じる。
発明が解決しようとする問題点
従つて、本発明の目的は、表面処理鋼箔とプラ
スチツクフイルムとの積層材を深絞り成形して成
る容器において、表面処理鋼箔とフイルムとの剥
離を、成形後は勿論こと、レトルト殺菌やその後
の保存中においても防止するにある。
本発明の他の目的は、耐食性と形態保持性と易
廃棄性との組合せに優れた表面処理鋼箔−プラス
チツクフイルム積層材の深絞り成形容器を提供す
るにある。
問題点を解決するための手段
本発明によれば、厚さ120μ以下の表面処理鋼
箔の両面に、ポリエステルウレタン接着剤及びポ
リエステルエポキシウレタン接着剤よりなる群よ
り選択され、且つ接着力が800g/15mm巾以上で
弾性率が200乃至10000Kg/cm2の接着剤の層を介し
て、樹脂当り2乃至50重量%の無機フイラーが充
填されたプラスチツクフイルムを積層して成る積
層材を深絞り成形することにより、上記問題点が
解決することを見出した。
作 用
一般に、深絞り成形では、容器の底部にあたる
部分での素材の変形は比較的小さいが、容器の側
面下部から上部にかけて素材の流動が次第に増加
し、上端部付近では極めて流動量が大となつてい
る。上端部付近での流動量のうち特に問題となる
のは、周方向の圧縮であり、この圧縮に素材が耐
えなくなると容器上端部にしわが発生する。
本発明では鋼箔に積層するプラスチツクフイル
ム中に一定量の無機フイラーを充填することによ
り鋼箔へのしわ押え力の伝達が有効に行われ、し
わの発生が防止される。しかしながら、このよう
な無機フイラー充填フイルムを使用すると、しわ
の発生が抑制される反面、絞り成形後のフイルム
と鋼箔の接着力が大幅に低下し、特にレトルト殺
菌やその後の経時により剥離やフイルム下腐食
(アンダーフイルムコロージヨン)が発生するこ
とが判つた。この傾向は鋼箔の接着性や耐腐食性
を向上させるために表面処理鋼箔を用いた場合や
鋼箔とフイルムとの接着に従来使用されている通
常の接着剤を用いた場合にも同様に認められた。
本発明者らは、この原因について鋭意研究を重
ねた結果、無機フイラーを充填したプラスチツク
フイルムではフイルム自体が硬くなり、積層材を
小径に絞り込むときの圧縮応力が大きくなり、接
着界面にその歪が残留して、これが積層剥離の原
因となることを見出した。
この知見に基づき、本発明では種々の接着剤の
うちでもポリエステルウレタン接着剤或いはポリ
エステルエポキシウレタン接着剤が、この接着界
面の歪を緩和し乍ら、高い接着力を得るのに有効
であり、特に接着力800g/15mm巾以上で、弾性
率が200乃至10000Kg/cm2のものを選択使用すると
レトルト殺菌後の経時でも、フイルム鋼箔間の剥
離が全く無く耐腐食性に優れた深絞り成形容器が
得られることを見出した。
尚、ここで記述している、接着力及び弾性率
は、後述の方法で測定した値である。先ず、深絞
り成形の際、容器側面となる部分では表面処理鋼
箔表面の流動に追随して無機フイラー充填プラス
チツクフイルム層も流動する必要があるが、この
ためには用いる接着剤層は本発明で規定した
800g/15mm巾以上の接着力を表面処理鋼箔と無
機フイラー充填プラスチツクフイルムとの組合せ
に対して示すものでなければならない。この接着
力が上記下限値よりも低い場合には、深絞り成形
そのものが困難となるか、或いは深絞り成形は可
能であつても、無機フイラー充填プラスチツクフ
イルム表面に残留する内部応力等によつて、成形
後、レトルト殺菌後或いは保存中の何れかの段階
で剥離するようになる。
一方、接着剤の弾性率も、表面処理鋼箔−無機
フイラー充填プラスチツクフイルム積層材の深絞
り成形後の剥離傾向に重大な影響を与えることが
わかつた。即ち、深絞り成形で生ずる容器側面部
での無機フイラー充填プラスチツクフイルムの変
形は大よそ容器軸方向への伸張と容器周方向への
圧縮変形であり、従つて容器表面の無機フイラー
充填プラスチツクフイルムにはこれらの変形を緩
和させようとする内部応力がある。接着剤の弾性
率が本発明で規定した範囲よりも低い場合には、
上述した内部応力に耐えることができず、表面処
理鋼箔と無機フイラー充填プラスチツクフイルム
との間で剥離を生ずるようになる。また、接着剤
の弾性率が本発明で規定した範囲よりも高い場合
には、成形中の塑性変形の段階で、接着剤層中に
破壊を生じ、やはり層間剥離の原因となる。本発
明においては、接着剤層の弾性率を前述した範囲
に選ぶことにより、成形中の塑性変形の段階での
接着層の破壊を防止しながら、成形後の無機フイ
ラー充填プラスチツクフイルム表面に残留する内
部応力に耐え、表面処理鋼箔と無機フイラー充填
プラスチツクフイルムとの層間剥離を有効に防止
させ得ることになる。
本発明によれば、かように、深絞り成形容器に
おいて無機フイラー充填プラスチツクフイルムの
表面処理鋼箔への密着性を高めることにより、錆
の発生或いは孔食や内容物への鉄溶出を完全に防
止し得るものである。しかも表面処理鋼箔はアル
ミ箔に比して塩類に対する腐食性が大であること
から、塩類を通常含有する多くの食品類に対する
保存性の良好な密封包装容器であることが予解さ
れる。
更に、表面処理鋼箔は他の金属箔に比して剛性
率が高いことから、形態保持性に優れた軽量容器
となることもわかる。また用いる表面処理鋼箔は
厚さが120μ以下であることから、軽量でしかも
圧潰が容易であり、また焼却により完全な灰化
(酸化鉄への酸化)も可能である等廃棄処理も容
易である。
発明の好適実施態様の説明
積層材
本発明に用いる積層材の一例を示す第1図にお
いて、鋼箔の基体1の両面には表面処理層2a及
び2bが設けられており、容器内表面となる側
(図において下側)には接着剤層3aを介して、
熱可塑性樹脂フイルム内面層4が設けられてい
る。また、容器外表面となる側には、やはり接着
剤層3bを介して、熱可塑性フイルム外面層5が
設けられている。樹脂フイルム内面層4、樹脂フ
イルム外面層5には、既に指摘した通り、無機フ
イラーが充填されている。
表面処理鋼箔
本発明において、鋼箔を使用するのは、このも
のがアルミ箔に比して、食塩類を含有する内容物
に対して孔食速度が著しく小さいという理由によ
るものであり、これにより包装材料の耐食性や、
ガスバリヤー性を顕著に向上せしめ得る。また、
鋼箔はアルミ箔に比して約2.5倍のヤング率を有
し、比較的薄い厚みで十分な強度や形態保持性を
得ることができる。更に、鋼箔はアルミナ箔に比
して比較的安価に入手でき、包装材料のコストを
低減させることもできる。
この鋼箔は、10乃至120μmの厚み、特に30乃至
100μmの厚みを有することも重要である。厚さが
上記範囲未満では、ピンホール等の欠点のない箔
を得ることが困難であり、各種ガス、水蒸気等に
対する十分なバリヤー性を得ることが困難であ
る。また、上記範囲を越えると、最終容器が剛直
になりすぎて、廃棄処理が難となつたり、或いは
経済性等の利点が失われる。
本発明においては、この鋼箔1に対して、表面
処理層、特に金属メツキ層或いは更にその上にク
ロメート層から成る表面処理層を設けることが、
耐腐食性及び有機樹脂被覆の密着性の点から極め
て重要である。有機樹脂被覆は、内容物と鉄又は
鋼箔との直接的な接触を防止する上では有効であ
るとしても、該樹脂被覆は腐食性の強い内容物中
に含まれる有機酸等からの水素イオンをかなり透
過しやすく、また塩類に含まれるクロライドイオ
ン等のアニオンも若干ながら透過するという性質
を有している。このため、有機樹脂被覆と箔との
界面では被覆の剥離が生じ易く、一旦このような
剥離が生じると、この部分では錆の発生、鉄溶
出、孔食等の腐食が容易に進行するようになる。
本発明によれば、鋼箔上に金属メツキ層或いは
更にクロメート層から成る表面処理層を設けるこ
とにより、この金属メツキ層が前述した腐食成分
に対してバリヤー層として作用し、更に有機樹脂
被覆層との密着性を高めるように作用する。この
際金属メツキ層上にクロメート層を設ける場合に
は、有機樹脂被膜との密着性が一層向上する。
金属メツキ層としては、鉄よりも軟質でしかも
鉄に対して防食効果を示す金属、例えばNi,Sn,
Zn,Al等の金属が有利に使用される。これらの
金属から成るメツキ層は、防食効果に優れている
のみならず、鋼箔を切断する際、このメツキ層金
属がカツトエツジ部に流動して、カツトエツジ部
を保護し、カツトエツジ部からの錆の発生を抑制
するという予想外且つ新規な作用効果を示す。こ
のメツキ層を備えた鋼箔のカツトエツジ部にメツ
キ層金属が流動して存在するという事実は、この
カツトエツジ部をX−線マイクロアナライザーで
観察したとき、メツキ層金属が存在することによ
り確認される。
上記金属メツキ層は、一般に硬さがピツカース
硬度HV500以下、より好ましくはHV400以下の
金属が0.1乃至15g/m2、特に0.2乃至12g/m2の被
覆量で存在するのがよい。即ち、硬さが上記範囲
を超える金属では、鋼箔を切断する際めつき層金
属がカツトエツジ部に流動せず、カツトエツジ部
の錆発生防止効果は得られない。又金属メツキ被
覆量が、上記範囲末端では腐食成分の遮断効果乃
至は防食効果が不満足であり、特にカツトエツジ
の錆発生防止効果が得られない。また、メツキ層
を上記範囲を越えて設けることは、経済的に不利
であり、鋼箔を用いることの利点が相殺される。
腐食成分の遮蔽効果に特に優れているのはニツ
ケルメツキ層であり、また入手が容易なメツキ鋼
箔として錫メツキ箔、即ちブリキ箔を挙げること
ができる。このブリキ箔では、錫の被覆量が比較
的小さい範囲、例えば0.5乃至10g/m2の範囲でも
十分な耐食性と有機被膜の密着性が得られ、この
場合、錫層は金属錫層として存在しても良いが、
樹脂密着性の点では、Sn/Fe金属原子比が2乃
至1の範囲内にある錫−鉄合金属の形で存在する
ことが好ましい。
クロメート層としては、Crとしての被覆量が
1乃至50mg/m2、特に3乃至35mg/m2の範囲内に
ある水和クロム酸化物を主体とするクロム酸化物
層が挙げられる。このクロメート層は、前述した
メツキ層上にそれ自体公知の化成処理及び/又は
化学処理により形成できる。
本発明において、カツトエツジ部での錆の発生
が問題とならない用途、例えば端部をカール加工
した深絞り成形容器等の場合には、メツキ層が金
属クロム層で、しかもその上にクロメート層を有
するテイン・フリー・スチール鋼箔であつてもよ
い。この金属クロム層は0.03乃至0.5g/m2、特に
0.05乃至0.3g/m2の被覆量で存するのがよい。
更に、金属メツキ層は、単一の金属層から成る
場合のみに限られず、種類の異なる複数種の金属
層から成ることもできる。例えば、下地メツキ層
がニツケル等の前述した軟質金属層で、上地メツ
キ層が電解クロム酸処理により形成されたクロム
金属層であつて、その上に更にクロム酸化物層を
有するものであつてよい。
鋼箔としては、軟質のもの(ductile)も、硬
質のもの(full、hard)も使用される。前者のタ
イプのものは、冷圧延鋼板を焼鈍後、二次冷間圧
延し、再度焼鈍し、必要により、亜鉛メツキ、錫
メツキ、ニツケルメツキ、電解クロム酸処理、ク
ロム酸処理の後処理の1種又は2種以上を行うこ
とにより得られる。後者のタイプのものは、冷圧
延鋼板を焼鈍後二次冷間圧延し、必要により、亜
鉛メツキ、錫メツキ、ニツケルメツキ、電解クロ
ム酸処理、クロム酸処理等の後処理を行うことに
より得られる。金属メツキ層を備えたフルハード
型のものはまた、冷圧延鋼板を焼鈍した後、テン
バー処理し、これに金属メツキを施した後、2次
冷間圧延することによつても製造される。
軟質鋼箔、硬質鋼箔の機械的性質の一例を示す
と次の通りである。
抗張力と伸びは、一般的には軟質鋼箔ではそれ
ぞれ30〜50Kg/cm2、15〜35%、硬質鋼箔ではそれ
ぞれ40〜60Kg/cm2、1〜15%の範囲にある。
プラスチツクフイルム
プラスチツクフイルムとしては、フイルム成形
が可能であり且つ鋼箔との積層材の形で深絞り成
形が可能な任意の樹脂のフイルムが挙げられる。
このような樹脂の適当な例は、これに限定されな
いが次の通りである。
(a) ポリオレフイン類;ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリブテン−1、プロピレン−エチレ
ン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架
橋オレフイン共重合体(アイオノマー)。
(b) ポリアミド類;特に一般式
又は
式中nは3乃至13の数、mは4乃至11の数で
ある
で表わされる反復単位から成るポリアミド類。
例えば、ポリ−ω−アミノカプロン酸、ポリ
−ω−アミノヘプタン酸、ポリ−ω−アミノカ
プリル酸、ポリ−ω−アミノペラゴイン酸、ポ
リ−ω−アミノデカン酸、ポリ−ω−アミノウ
ンデカン酸、ポリ−ω−アミノドデカン酸、ポ
リ−ω−アミノトリデカン酸、ポリヘキサメチ
レンアジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミ
ド、ポリヘキサメチレンドデカミド、ポリヘキ
サメチレントリデカミド、ポリデカメチレンア
ジパミド、ポリデカメチレンセバカミド、ポリ
デカメチレンドデカミド、ポリデカメチレント
リデカミド、ポリドデカメチレンアジパミド、
ポリドデカメチレンセバカミド、ポリドデカメ
チレンドデカミド、ポリドデカメチレントリデ
カミド、ポリトリデカメチレンアジパミド、ポ
リトリデカメチレンセバカミド、ポリトリデカ
メチレンドデカミド、ポリトリデカメチレント
リデカミド、ポリヘキサメチレンアゼラミド、
ポリデカメチレンアゼラミド、ポリドデカメチ
レンアゼラミド、ポリトリデカメチレンアゼラ
ミド或いはこれらのコポリアミド。
(c) ポリエステル類;特に一般式
或いは
式中R1は炭素数2乃至6のアルキレン基、
R2は炭素数2乃至24のアルキレン基又はアリ
ーレン基である、
で表わされる反復単位から成るポリエステル。
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンテレフタレート/イソフタレート、ポ
リテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン/テトラメチレンテレフタレート、ポリテト
メチレンテレフタレート/イソフタレート、ポ
リエチレンテレフタレート/イソフタレート、
ポリテトラメチレン/エチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン/テトラメチレンテレフタレ
ート/イソフタレート、ポリエチレン/オキシ
ベンゾエート、或いはこれらのブレンド物。
(b) ポリカーボネート類;特に一般式
式中R3は炭素数8乃至15の炭化水素基、
で表わされるポリカーボネート。
例えば、ポリ−p−キシレングリコールビス
カーボネート、ポリ−ジオキシジフエニル−メ
タンカーボネート、ポリ−ジオキシジフエニル
エタンカーボネート、ポリ−ジオキシジフエニ
ル2,2−プロパンカーボネート、ポリ−ジオ
キシジフエニル1,1−エタンカーボネート。
(e) ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−ブタジエン共
重合体、塩化ビニル−スチレン−ブタジエン共
重合体等の塩化ビニル樹脂。
(f) 塩化ビニリデン−塩化ビニリデン共重合体、
塩化ビニリデン−ビニルピリジン共重合体等の
塩化ビニリデン樹脂。
(g) 高ニトリル含有量のアクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体、アクリロニトリル−スチレン
共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタ
ジエン共重合体等のハイニトリル樹脂。
(h) ポリスチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共
重合体等。
熱可塑性樹脂フイルム層の厚みは一般に10乃至
150μm、等に30乃至100μmの範囲内にあるのがよ
く、この範囲よりも薄いと樹脂フイルムによる腐
食に対する被覆効果が失われる傾向があり、また
この範囲よりも厚いと、絞り成形性が低下する。
鋼箔は鋼板と比べ厚みが著しく薄いため、絞り
加工性、成形性が悪く、絞り加工時にシワが発生
したり、箔が切断して容器が成形できない等の問
題がある。この欠点は、鋼箔の耐食性や耐錆性を
向上させる目的で比較的厚みの厚い有機樹脂被覆
を施すとより顕著になる。
鋼箔上に無機フイラー充填フイルム層を設ける
ことにより、絞り成形性が著しく向上し、シワの
発生、耳切れ等のトラブルが解消されると共に、
限界絞り比を著しく向上させることができる。
絞り比Rとは、絞り成形に付される素材の径を
D、使用されるポンチの径(容器の底部の径)を
dとしたとき式R=D/dで表われ、この値を大
きくしていくと破断のため絞り成形が不可能とな
る。成形可能なRの最大値を限界絞り比と称し、
この値が大きい程深絞りが可能であることを意味
する。
鋼箔は、厚み効果により鋼板より著しく絞り加
工性、成形性は劣つている。これは、絞り加工時
にシワが発生するためでありシワ発生防止のため
に、シワ押え力を上げても有機被覆を介してで
は、箔面までシワ押え力が十分伝わらないことが
原因である。又、シワ押え力を上げ過ぎれば、鋼
箔は強度が小さいため破断して容器成形ができな
いことになる。
有機樹脂被覆中の無機フイラーは、有機樹脂被
覆自体を硬くするため、シワ押え力が箔まで効率
よく伝わることにより、シワのない深絞り容器を
成形できると考えられる。
更に、前述した無機フイラーを有する被覆を用
いることにより、腐食性成分の鋼箔の腐食傾向が
著しく抑制され、例えば水素発生が著しく抑制さ
れて容器としてのシエルフライフがかなり延長さ
れると共に、長期保存中に鋼箔に錆が発生した場
合にもこの錆が隠蔽されて外観的特性が長期にわ
たつて良好に維持され、商品価値を高めることが
できる。
無機フイラーとしては、ルチル型又はアナター
ゼ型の二酸化チタン、亜鉛華、グロスホワイト等
の無機白色顔料;バライト、沈降性硫酸バライ
ト、炭酸カルシウム、石膏、沈降性シリカ、エア
ロジル、タルク、焼成或いは未焼成クレイ、炭酸
バリウム、アルミナホワイト、合成乃至天然のマ
イカ、合成ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸バリウム等の白色体質顔料;カーボンブ
ラツク、マグネタイト等の黒色顔料;ベンガラ等
の赤色顔料;シエナ等の黄色顔料;群青、コバル
ト青等の青色顔料を挙げることができるが、本発
明に使用し得る無機フイラーは上に例示したもの
に限定されない。
これらの無機フイラーは、樹脂中への分散が容
易に且つ一様に行われるように、その平均粒径が
0.05乃至20μmの範囲にあるのがよく、また絞り
成形性の点では、比重が2.0乃至9.0の範囲にある
のが望ましい。更に、隠蔽性やバリヤー性の点で
は、JIS K−5101による隠蔽力が50cm2/g以上で
あることが望ましい。
この目的に特に適した無機フイラーとしては、
二酸化チタン、特にルチル型二酸化チタンを挙げ
ることができる。この二酸化チタンは腐食性成分
による鋼箔等の腐食に対して種々の顔料の内でも
防食効果が大であり、しかも隠蔽力においても優
れており、包装容器を永続的に白色に維持するこ
とが可能となる。
樹脂に対する無機フイラーの充填量は、フイル
ムの厚み等によつても幾分相違するが、樹脂当り
2乃至50重量%、特に5乃至30重量%の範囲とす
るのがよい。充填量が上記範囲よりも低いと、フ
イルム層の剛性を向上させてシワ発生を抑制する
という効果が不満足となり、耐腐食性や隠蔽効果
も不満なものとなり易い。一方上記範囲よりも多
いと、フイルムの性質が脆くなり、絞り成形に際
してフイルムにピンホール、クラツク或いは破れ
や剥離等が発生し易い。
接着剤
本発明では、ポリエステルウレタン接着剤、ポ
リエステルエポキシウレタン接着剤のうち、前記
要件を満足するものを使用する。
ポリエステル−ウレタン接着剤としては、水酸
基末端ポリエステルとジイソシアネートとを反応
させて得られるイソシアネート末端ポリエステル
ウレタンを水或いは多価アルコールを架橋剤とし
て架橋したものや、多価アルコール、多価カルボ
ン酸及びジイソシアネートを反応させて得られる
水酸基末端ポリエステルウレタンをジイソシアネ
ートを架橋剤として架橋したものが挙げられる。
後者のものが特に適している。
ポリエステルを構成する多価カルボン酸として
は、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、デカン
カルボン酸等が、多価アルコールとしては、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブタン
ジオール、グリセリン、ネオペンタングリコー
ル、エリスリトール、ソルビトール、マンニトー
ル等が、またジイソシアネートとしては、キシリ
レンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート等が挙げられる。
このタイプのポリエステルウレタン接着剤は、
ウレタン基の存在により鋼箔とプラスチツクフイ
ルムとに強い接着結合、一般に1.4〜1.8Kg/15mm
の接着力を与えると共に、ジイソシアネートによ
り導入される硬いセグメントと、ポリエステルに
より導入される軟いセグメントとが主鎖中に存在
することにより、前述した範囲の弾性率、特に
4000〜9000Kg/cm2の弾性率を与える。
ポリエステル−エポキシ−ウレタン接着剤とし
ては、水酸基末端ポリエステル、エポキシ樹脂及
びジイソシアネート架橋剤を含む組成物から成る
もので、水酸基末端ポリエステルを構成する多価
カルボン酸、多価アルコールやジイソシアネート
としては前に例示したものが使用される。エポキ
シ樹脂としてはビスフエノールAとエピクロルヒ
ドリンとを反応させて得られるエポキシ樹脂が使
用される。
ポリエステル−エポキシ−ウレタン接着剤もウ
レタン基の存在により、前述したポリエステルウ
レタン接着剤と同様な接着力を示し、その弾性率
は1020〜5100Kg/cm2の値を示す。
鋼箔とプラスチツクフイルムとの積層接着は、
鋼箔或いはフイルム表面に、上記接着剤の有機溶
媒溶液を塗布し、溶媒を蒸発させ後両者を圧着さ
せることにより行うことができる。接着剤の塗布
量は4.0至8.0g/cm2の範囲が好適である。
絞り成形
本発明による深絞り成形は、上述した積層材を
素材として用いることにより容易に行うことがで
きる。即ち、深絞り成形法を説明するための第2
図において、前述した積層材を所定の寸法及び形
状に剪断して得られる素材10を、しわ押え11
で押えた状態で、相対的に軸方向運動可能なポン
チ12とダイス13との間でプレス加工に付し、
有底の無継目カツプの形に成形する。
本発明によれば、前記特定の接着剤を用いるこ
とにより、層間剥離を防止しながら深絞り成形が
可能であり、一段の成形操作で、前記式R=D/
d定義される絞り比を高い範囲とし得ることが顕
著な特徴であり、通常1.5〜2.0程度の限界絞り比
を2.4程度まで高めることができる。一般には、
一段の絞り成形操作で十分であるが、所望によつ
ては二段或いはそれ以上の多段絞り操作を行つて
よい。
絞り成形に際して、ポンチ12としては通常の
金属製ポンチを使用することができるが、第3図
に示すような金属の芯14とこれを包囲するゴム
の作用側壁部15から構成されたポンチ12(特
許第1130414号)を使用すれば、シワの生を一層
抑制することができる。
本発明による深絞り成形容器の一例を示す第4
図において、この容器20は底部21と底部に対
して垂直乃至上向きに末広がりに連なる側壁部2
2と該側壁部の上端に設けられたフランジ部23
とから成つている。このフランジ部23の外側に
はカツトエツジ24が存在するが、既に述べたよ
うに、メツキ金属層で鋼箔が被覆されることによ
り、錆の発生が抑制される。また、鋼箔ではその
カツトエツジが鋭利な刃物となり、これに触れる
と指等の損傷を容易に生じ易いが、本発明によれ
ば前述した厚みの樹脂被覆層を設けることによ
り、上述した危険性が完全に解消され、鋼箔を用
いた包装材料の安全性を確立することが可能とな
つたものである。
本発明による深絞り成形容器の他の例を示す第
5図において、この容器は、第4図のものと同様
に、底部21、側壁部22及びフランジ部23と
から形成されているが、フランジ部23の最外縁
には積層材を丸めることにより形成されたカール
部25が設けられている。
これらの容器の底部形状は、円形、楕円形、正
方形、矩形、六角形、八角形等の任意の形状とし
得ることが理解されるべきである。
また、内面材樹脂をヒートシール可能な樹脂フ
イルムとすることで、蓋材との間にヒートシール
による密封を容易に行い得ることが理解されるべ
きである。
本発明を次の例で説明する。
各実施例、比較例を通じ試験は次の要領によつ
て行なつた。
(1) 測定法
(1)−1 接着力
積層材を巾15mm×長さ約100〜150mmに切断
し、積層材の一端を少し剥し試料片とした。試
料は90゜の角度で剥されていくようにTピール
の形にセツトして、万能引張試験機で剥離速度
300mm/minでその剥離力を測定した。
(1)−2 弾性率
試料(接着剤)をテフロン板上に塗布し、真
空乾燥器中エージーングさせて試料を作成し
た。測定は東洋ボールドウイン製のRHEOV
−BRON DDV−−EA型で、試料寸法長さ
3cm、幅0.4cm、厚さ0.01〜0.03cm、測定温度範
囲−80℃〜80℃、昇温スピード3℃/min印字
インターバル4℃、測定周波数110Hzにて測定
した。
(2) 深絞り成形容器
第5図で示した様に、口径65mm、底径66mm、
高さ40mmの円筒状のフランジ付深絞りカツプを
成形した。
(3) 内外面状態
容器成形後、及び内容物を充填しレトルト殺
菌後、更に37℃で6ケ月貯蔵後、プラスチツク
フイルムの被覆状態、表面処理鋼箔の腐食状況
を観察した。
(4) 水素発生量
試験(3)の貯蔵後の容器について開封の際、容
器のヘツドスペース中の気体を水上補集し、気
体中の水素量を常法によりガス・クロマトグラ
フイーで分析した。水素量は、容器内面の腐食
量とほぼ正比例する。
実施例 1
厚さ75μの鋼箔の両面に電解クロム酸処理浴
(無水クロム酸60g/、硫酸0.2g/、ケイ弗化
ソーダ0.2g/の水溶液)中で陰極電解し、厚み
0.1gm2の金属クロムと15mg/m2のクロメート層
の表面処理層を設けた後、主剤が直鎖飽和ポリエ
ステル、硬化剤がキシリレンジイソシアネート
(XDI)で固形分の配合比が10:1の2液硬化型
ポリエステルウレタン接着剤(a)(溶剤:酢酸エチ
ル)を塗布量が5〜6g/m2(固形分)になる様
に塗布し、容器の内面側になる側に、ルチル型二
酸化チタン10wt%充填した厚さ70μのコロナ放電
処理を施したポリプロピレンフイルム、外面側に
は厚さ40μの同様なポリプロピレンフイルムをラ
ミネートした。
こうして得た素材を50℃で5日間放置して接着
剤を硬化させた。この積層体接着力は1.4〜1.8
Kg/15mm巾で、この接着剤の弾性率は7140Kg/
cm2,25℃である。この素材を、第5図及び要領(2)
に示した容器に成形して、要領(3),(4)の評価を行
つた。
深絞り成形容器の蓋材として、厚さ40μの鋼箔
の両面に、ワツト浴(硫酸ニツケル240g/、
塩化ニツケル45g/、ほう酸30g/の水溶液)
中でニツケルを厚み2.0g/m2めつきし、次に上記
の電解クロム酸処理浴中で陰極電解し、厚み
0.05g/m2の金属クロムと15mg/m2のクロメート
層の表面処理を設けた後、片面にはエポキシフエ
ノール系の塗料を厚さ5μになるように、塗装焼
付し、他面には厚さ50μのポリプロピレンフイル
ムを200℃で溶融している厚さ10μの無水マレイ
ン酸変性ポリプロピレンにより熱接着し、冷却ロ
ールで3秒間冷却して素材を作成した。こうして
得た素材を直径75mmの円状に打ち抜いてヒートシ
ール蓋を作成した。
次に深絞り成形容器に、ツナ・ドレツシングを
充填し蓋をヒートシールした後に、116℃で40分
間のレトルト殺菌処理を行つた。評価結果を表−
1に示す。
実施例 2
主剤がエポキシ変性直鎖飽和ポリエステル、硬
化剤がキシリレンジイソシアネート(XDI)とイ
ソホロンジイソシアネート(IPDI)の等量混合
物で主剤と硬化剤の固形分配合比が10:1の2液
硬化型ポリエステルエポキシポリウレタン接着剤
(b)(溶剤:MEK)を実施例1と同様にして試験、
評価した。結果を表−1に示す。
実施例 3
主剤が実施例1の主剤より重合度が低い直鎖飽
和ポリエステル、硬化剤がシクロヘキサンジイソ
シアネートで固形分配合比が10:1の2液硬化型
ポリエステルウレタン接着剤(c)(溶剤:MEK、
トルエン)を、実施例1と同様にして試験、評価
した。結果を表−1に示す。
比較例 1
クロロプレン系接着剤(d)を、実施例1と同様に
して試験、評価した。結果を表−1に示す。
比較例 2
ポリエーテルポリウレタン接着剤(e)を、実施例
1と同様にして試験、評価した。結果を表−1に
示す。
比較例 3
主剤が直鎖飽和ポリエステル、硬化剤がトリレ
ンジイソシアネートで固形分配合比が10:0.5の
2液硬化型ポリエステルウレタン接着剤(f)を、実
施例1と同様にして試験、評価した。結果を表−
1に示す。
比較例 4
エポキシポリアミド接着剤(j)を、実施例1と同
様にして試験、評価した。結果を表−1に示す。
実施例1〜3、比較例1〜4から、耐食性、と
形態保持と易廃棄性とに優れた深絞り成形容器で
あるためには、接着力が800g/15mm巾以上で且
つ弾性率が50〜10000Kg/cm2の接着剤を用いるこ
とが必要であることが判る。
【表】DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION Field of Industrial Application The present invention relates to a deep-drawn container formed from a laminated material of steel foil and plastic material. It relates to a draw-molded container. Conventional Technology and Problems Conventionally, containers have been made by deep drawing a laminated material in which a resin film such as thermoplastic polyester is thermally bonded to the surface of a metal substrate such as a steel plate.
As seen in Publication No. -23584, it belongs to the public domain. However, since such metal cans are difficult to dispose of by incineration, etc., there is a problem of so-called can pollution.As a packaging material that is easier to dispose of, a laminate consisting of metal foil and resin film is used.
It has come to be widely used in the field of sealed containers and sealed lids. Almost all commercially available laminates for containers or lids are based on aluminum foil, but even though aluminum foil has excellent appearance characteristics and flexibility, its surface is Even when coated with organic resin, contents containing relatively high concentrations of salts such as common salt and contents containing organic acids can cause problems such as corrosion such as pitting and peeling of the coating layer. , resulting in defects such as leakage of contents and decreased shelf life. As metal foils, those based on iron or steel such as iron foil, steel foil, and tin foil are also known, but when these are used as food packaging materials,
There are still many problems that need to be resolved.
That is, iron and steel are metals that are extremely susceptible to rust, and rust can occur during the manufacturing process or storage of a package, which can significantly reduce its appearance and commercial value. Further, iron elution and rust contamination significantly reduce the flavor retention of the contents. A laminate of surface-treated steel foil, etc. and resin film,
In deep-drawn containers, even though the inner surface of the container is covered with a resin film made of surface-treated steel foil, peeling often occurs between the inner resin film layer and the surface-treated steel foil. In addition, even if no peeling occurs after molding, peeling may occur during retort sterilization or subsequent storage, and this peeled part becomes what is called a blister, causing corrosion progression and iron elution from this part. . Problems to be Solved by the Invention Therefore, an object of the present invention is to prevent the peeling of the surface-treated steel foil and the film from forming in a container formed by deep-drawing a laminated material of the surface-treated steel foil and the plastic film. It is important to prevent this not only afterwards but also during retort sterilization and subsequent storage. Another object of the present invention is to provide a deep-drawn container made of a surface-treated steel foil-plastic film laminate that has an excellent combination of corrosion resistance, shape retention, and ease of disposal. Means for Solving the Problems According to the present invention, an adhesive selected from the group consisting of a polyester urethane adhesive and a polyester epoxy urethane adhesive and having an adhesive force of 800 g/ A laminated material made by laminating plastic films filled with 2 to 50% by weight of inorganic filler per resin through an adhesive layer with a width of 15 mm or more and an elastic modulus of 200 to 10,000 kg/cm 2 is deep drawn. It has been found that the above problems can be solved by this. In general, in deep drawing, the deformation of the material at the bottom of the container is relatively small, but the flow of the material gradually increases from the bottom of the side of the container to the top, and the amount of flow is extremely large near the top end. It's summery. Of the flow rates near the top end, compression in the circumferential direction is particularly problematic, and if the material cannot withstand this compression, wrinkles will occur at the top end of the container. In the present invention, by filling a certain amount of inorganic filler into the plastic film laminated on the steel foil, the wrinkle suppressing force is effectively transmitted to the steel foil, thereby preventing the occurrence of wrinkles. However, when such an inorganic filler-filled film is used, although the occurrence of wrinkles is suppressed, the adhesive strength between the film and the steel foil after drawing is significantly reduced, and peeling and film formation occur especially during retort sterilization and subsequent aging. It was found that under film corrosion occurred. This tendency is the same when surface-treated steel foil is used to improve the adhesion and corrosion resistance of steel foil, and when ordinary adhesives conventionally used to bond steel foil and film are used. was recognized. As a result of extensive research into the cause of this problem, the inventors of the present invention found that in plastic films filled with inorganic fillers, the film itself becomes hard, and compressive stress increases when compressing the laminated material into a small diameter, resulting in strain at the adhesive interface. It has been found that this remains and causes delamination. Based on this knowledge, in the present invention, among various adhesives, polyester urethane adhesive or polyester epoxy urethane adhesive is effective in obtaining high adhesive strength while alleviating strain at the adhesive interface, and is particularly effective. If you select a container with an adhesive strength of 800g/15mm width or more and an elastic modulus of 200 to 10000Kg/ cm2 , there will be no peeling between the film and steel foil even after retort sterilization, resulting in a deep-drawn container with excellent corrosion resistance. was found to be obtained. Note that the adhesive force and elastic modulus described here are values measured by the method described below. First, during deep drawing, it is necessary for the inorganic filler-filled plastic film layer to flow following the flow of the surface-treated steel foil surface at the side surface of the container. stipulated by
It must exhibit an adhesion force of at least 800 g/15 mm width to the combination of surface-treated steel foil and inorganic filler-filled plastic film. If this adhesive strength is lower than the lower limit above, deep drawing itself becomes difficult, or even if deep drawing is possible, it may be difficult to perform deep drawing due to internal stress remaining on the surface of the inorganic filler-filled plastic film. After molding, after retort sterilization, or during storage, the product will peel off. On the other hand, it has been found that the elastic modulus of the adhesive also has a significant influence on the tendency for the surface-treated steel foil-inorganic filler-filled plastic film laminate to peel after deep drawing. In other words, the deformation of the inorganic filler-filled plastic film on the side surface of the container that occurs during deep drawing is approximately stretching in the axial direction of the container and compressive deformation in the circumferential direction of the container. There are internal stresses that try to alleviate these deformations. If the elastic modulus of the adhesive is lower than the range specified in the present invention,
Unable to withstand the above-mentioned internal stress, peeling occurs between the surface-treated steel foil and the inorganic filler-filled plastic film. Furthermore, if the elastic modulus of the adhesive is higher than the range specified in the present invention, destruction will occur in the adhesive layer at the stage of plastic deformation during molding, which will also cause delamination. In the present invention, by selecting the elastic modulus of the adhesive layer within the range described above, it is possible to prevent the adhesive layer from being destroyed at the stage of plastic deformation during molding, and to ensure that the adhesive layer remains on the surface of the inorganic filler-filled plastic film after molding. It can withstand internal stress and effectively prevent delamination between the surface-treated steel foil and the inorganic filler-filled plastic film. According to the present invention, by increasing the adhesion of the inorganic filler-filled plastic film to the surface-treated steel foil in a deep-drawn container, rust formation, pitting corrosion, and iron elution into the contents can be completely prevented. It is preventable. Moreover, since surface-treated steel foil is more corrosive to salts than aluminum foil, it is expected that it will be a sealed packaging container with good storage stability for many foods that normally contain salts. Furthermore, since the surface-treated steel foil has a higher rigidity than other metal foils, it can be seen that it becomes a lightweight container with excellent shape retention. In addition, the surface-treated steel foil used has a thickness of 120 μm or less, so it is lightweight and easy to crush, and it can be completely incinerated (oxidized to iron oxide) by incineration, making it easy to dispose of. be. Description of Preferred Embodiments of the Invention Laminated Material In FIG. 1 showing an example of the laminated material used in the present invention, surface treatment layers 2a and 2b are provided on both sides of a base 1 of steel foil, which forms the inner surface of the container. On the side (lower side in the figure), there is an adhesive layer 3a,
A thermoplastic resin film inner surface layer 4 is provided. Further, on the side that becomes the outer surface of the container, a thermoplastic film outer surface layer 5 is provided via an adhesive layer 3b. As already pointed out, the resin film inner layer 4 and the resin film outer layer 5 are filled with an inorganic filler. Surface-treated steel foil In the present invention, steel foil is used because its pitting rate is significantly lower than that of aluminum foil for contents containing salt. The corrosion resistance of packaging materials and
Gas barrier properties can be significantly improved. Also,
Steel foil has a Young's modulus approximately 2.5 times that of aluminum foil, and can provide sufficient strength and shape retention with a relatively thin thickness. Furthermore, steel foil is available relatively cheaply compared to alumina foil, and can also reduce the cost of packaging materials. This steel foil has a thickness of 10 to 120μm, especially 30 to 120μm.
It is also important to have a thickness of 100 μm. If the thickness is less than the above range, it is difficult to obtain a foil without defects such as pinholes, and it is difficult to obtain sufficient barrier properties against various gases, water vapor, etc. Moreover, if the above range is exceeded, the final container will become too rigid, making disposal difficult or losing advantages such as economical efficiency. In the present invention, it is possible to provide the steel foil 1 with a surface treatment layer, particularly a metal plating layer, or further a surface treatment layer consisting of a chromate layer thereon.
This is extremely important from the viewpoint of corrosion resistance and adhesion of the organic resin coating. Although the organic resin coating is effective in preventing direct contact between the contents and iron or steel foil, the resin coating can prevent hydrogen ions from the highly corrosive organic acids contained in the contents. It has the property of being able to pass through it fairly easily, and anions such as chloride ions contained in salts also pass through it, albeit to a small extent. For this reason, the coating tends to peel off at the interface between the organic resin coating and the foil, and once such peeling occurs, corrosion such as rust, iron leaching, and pitting easily progresses in this area. Become. According to the present invention, by providing a surface treatment layer consisting of a metal plating layer or further a chromate layer on the steel foil, this metal plating layer acts as a barrier layer against the above-mentioned corrosive components, and furthermore, the organic resin coating layer It acts to increase the adhesion with. At this time, when a chromate layer is provided on the metal plating layer, the adhesion with the organic resin coating is further improved. For the metal plating layer, metals that are softer than iron and have anticorrosive effects on iron, such as Ni, Sn,
Metals such as Zn and Al are advantageously used. The plating layer made of these metals not only has an excellent corrosion-preventing effect, but when cutting the steel foil, the plating layer metal flows to the cut edge, protects the cut edge, and prevents rust from coming from the cut edge. It shows an unexpected and novel effect of suppressing the outbreak. The fact that the plating layer metal flows and exists at the cut edge of the steel foil with the plating layer is confirmed by the presence of the plating layer metal when the cut edge is observed with an X-ray microanalyzer. . In the metal plating layer, it is preferable that a metal having a hardness of HV500 or less, more preferably HV400 or less is present in a coating amount of 0.1 to 15 g/m 2 , particularly 0.2 to 12 g/m 2 . That is, if the hardness of the metal exceeds the above range, the plating layer metal will not flow to the cut edge when cutting the steel foil, and the rust prevention effect on the cut edge will not be achieved. Further, if the amount of metal plating is at the end of the above range, the effect of blocking corrosive components or preventing corrosion is unsatisfactory, and in particular, the effect of preventing rust from forming on cut edges cannot be obtained. Further, it is economically disadvantageous to provide the plating layer beyond the above range, which cancels out the advantage of using steel foil. A nickel plating layer has a particularly excellent shielding effect against corrosive components, and an example of an easily available plated steel foil is tin plated foil, that is, tin foil. In this tin foil, sufficient corrosion resistance and adhesion of the organic film can be obtained even when the amount of tin coated is relatively small, for example in the range of 0.5 to 10 g/ m2 , and in this case, the tin layer exists as a metallic tin layer. You can, but
From the viewpoint of resin adhesion, it is preferable that the metal be present in the form of a tin-iron alloy having a Sn/Fe metal atomic ratio in the range of 2 to 1. Examples of the chromate layer include a chromium oxide layer mainly composed of hydrated chromium oxide having a coating amount of Cr in the range of 1 to 50 mg/m 2 , particularly 3 to 35 mg/m 2 . This chromate layer can be formed on the plating layer described above by a chemical conversion treatment and/or chemical treatment that is known per se. In the present invention, for applications in which rust formation at the cut edge is not a problem, such as deep-drawn containers with curled edges, the plating layer is a metallic chromium layer and a chromate layer is formed on top of the plating layer. It may be a stain-free steel foil. This metallic chromium layer has a thickness of 0.03 to 0.5 g/m 2 , especially
A coverage of 0.05 to 0.3 g/m 2 is preferred. Further, the metal plating layer is not limited to being composed of a single metal layer, but can also be composed of a plurality of different types of metal layers. For example, the base plating layer is the above-mentioned soft metal layer such as nickel, and the top plating layer is a chromium metal layer formed by electrolytic chromic acid treatment, and further has a chromium oxide layer thereon. good. As the steel foil, both soft (ductile) and hard (full, hard) foils are used. For the former type, cold rolled steel sheets are annealed, then subjected to secondary cold rolling, annealed again, and, if necessary, subjected to one of the following post-treatments: galvanizing, tin plating, nickel plating, electrolytic chromic acid treatment, or chromic acid treatment. Alternatively, it can be obtained by performing two or more of them. The latter type is obtained by subjecting a cold-rolled steel sheet to secondary cold rolling after annealing and, if necessary, performing post-treatments such as galvanizing, tin plating, nickel plating, electrolytic chromic acid treatment, and chromic acid treatment. A fully hard-type steel sheet with a metal plating layer can also be manufactured by annealing a cold rolled steel sheet, subjecting it to a tensor treatment, applying metal plating thereto, and then subjecting it to secondary cold rolling. An example of the mechanical properties of soft steel foil and hard steel foil is as follows. Tensile strength and elongation are generally in the range of 30 to 50 Kg/cm 2 and 15 to 35%, respectively, for soft steel foils, and 40 to 60 Kg/cm 2 and 1 to 15%, respectively, for hard steel foils. Plastic Film Plastic films include any resin film that can be formed into a film and deep drawn in the form of a laminate with a steel foil.
Suitable examples of such resins include, but are not limited to: (a) Polyolefins; polypropylene, polyethylene, polybutene-1, propylene-ethylene copolymer, propylene-butene-1 copolymer, ethylene-vinyl acetate copolymer, ionically crosslinked olefin copolymer (ionomer). (b) Polyamides; especially general formulas or Polyamides consisting of repeating units represented by the formula, where n is a number from 3 to 13 and m is a number from 4 to 11. For example, poly-ω-aminocaproic acid, poly-ω-aminoheptanoic acid, poly-ω-aminocaprylic acid, poly-ω-aminopelagoic acid, poly-ω-aminodecanoic acid, poly-ω-aminoundecanoic acid, poly-ω -Aminododecanoic acid, poly-ω-aminotridecanoic acid, polyhexamethylene adipamide, polyhexamethylene sebamide, polyhexamethylene dodecamide, polyhexamethylene tridecamide, polydecamethylene adipamide, polydeca Methylene sebamide, polydecamethylene dodecamide, polydecamethylene tridecamide, polydodecamethylene adipamide,
Polydodecamethylene sebamide, polydodecamethylene dodecamide, polydodecamethylene tridecamide, polytridecamethylene adipamide, polytridecamethylene sebacamide, polytridecamethylene dodecamide, polytridecamethylene tridecamide , polyhexamethylene azelamide,
Polydecamethylene azeramide, polydodecamethylene azeramide, polytridecamethylene azeramide, or a copolyamide thereof. (c) Polyesters; especially general formulas Or In the formula, R 1 is an alkylene group having 2 to 6 carbon atoms,
R 2 is an alkylene group or arylene group having 2 to 24 carbon atoms, and a polyester consisting of a repeating unit represented by the following. For example, polyethylene terephthalate, polyethylene terephthalate/isophthalate, polytetramethylene terephthalate, polyethylene/tetramethylene terephthalate, polytettomethylene terephthalate/isophthalate, polyethylene terephthalate/isophthalate,
Polytetramethylene/ethylene terephthalate, polyethylene/tetramethylene terephthalate/isophthalate, polyethylene/oxybenzoate, or blends thereof. (b) Polycarbonates; especially general formula A polycarbonate represented by the following formula, where R 3 is a hydrocarbon group having 8 to 15 carbon atoms. For example, poly-p-xylene glycol biscarbonate, poly-dioxydiphenyl-methane carbonate, poly-dioxydiphenyl ethane carbonate, poly-dioxydiphenyl 2,2-propane carbonate, poly-dioxydiphenyl 1 , 1-ethane carbonate. (e) Vinyl chloride resins such as polyvinyl chloride, vinyl chloride-butadiene copolymer, and vinyl chloride-styrene-butadiene copolymer. (f) vinylidene chloride-vinylidene chloride copolymer,
Vinylidene chloride resin such as vinylidene chloride-vinylpyridine copolymer. (g) High nitrile resins such as high nitrile content acrylonitrile-butadiene copolymers, acrylonitrile-styrene copolymers, acrylonitrile-styrene-butadiene copolymers. (h) Polystyrene resin, styrene-butadiene copolymer, etc. The thickness of the thermoplastic resin film layer is generally 10 to
The thickness is preferably within the range of 30 to 100 μm, such as 150 μm; if it is thinner than this range, the coating effect against corrosion by the resin film tends to be lost, and if it is thicker than this range, drawability will decrease. . Since steel foil is significantly thinner than a steel plate, it has poor drawing workability and formability, and there are problems such as wrinkles occurring during drawing and the foil being cut, making it impossible to form a container. This drawback becomes more noticeable when a relatively thick organic resin coating is applied to the steel foil in order to improve its corrosion resistance and rust resistance. By providing an inorganic filler-filled film layer on the steel foil, drawability is significantly improved, and problems such as wrinkles and edge breakage are eliminated, and
The limiting drawing ratio can be significantly improved. The drawing ratio R is expressed by the formula R=D/d, where D is the diameter of the material to be drawn and d is the diameter of the punch used (the diameter of the bottom of the container). As the process progresses, drawing becomes impossible due to breakage. The maximum value of R that can be formed is called the limit drawing ratio,
A larger value means that deeper drawing is possible. Due to the thickness effect, steel foil is significantly inferior in drawability and formability to steel sheets. This is because wrinkles occur during the drawing process, and even if the wrinkle suppressing force is increased to prevent wrinkles from occurring, the wrinkle suppressing force is not sufficiently transmitted to the foil surface through the organic coating. Furthermore, if the wrinkle pressing force is increased too much, the steel foil will break due to its low strength, making it impossible to form a container. The inorganic filler in the organic resin coating makes the organic resin coating itself hard, so it is thought that the wrinkle-pressing force is efficiently transmitted to the foil, making it possible to form a wrinkle-free deep-drawn container. Furthermore, by using the coating with the above-mentioned inorganic filler, the corrosion tendency of the steel foil, which is a corrosive component, is significantly suppressed, and, for example, hydrogen generation is significantly suppressed, and the shelf life of the container is considerably extended, and the shelf life of the container is extended considerably. Even if rust occurs on the steel foil during storage, this rust is hidden and the appearance characteristics are maintained well over a long period of time, increasing the commercial value. Inorganic fillers include rutile-type or anatase-type titanium dioxide, zinc white, inorganic white pigments such as gloss white; barite, precipitated barite sulfate, calcium carbonate, gypsum, precipitated silica, aerosil, talc, calcined or uncalcined clay. , barium carbonate, alumina white, synthetic or natural mica, synthetic calcium silicate, magnesium carbonate, barium carbonate, and other white extender pigments; carbon black, magnetite, and other black pigments; red pigments, such as red iron; yellow pigments, such as sienna; Examples include blue pigments such as ultramarine blue and cobalt blue, but the inorganic fillers that can be used in the present invention are not limited to those exemplified above. These inorganic fillers have an average particle size of
The specific gravity is preferably in the range of 0.05 to 20 μm, and from the viewpoint of drawability, it is desirable that the specific gravity is in the range of 2.0 to 9.0. Furthermore, in terms of hiding power and barrier properties, it is desirable that the hiding power according to JIS K-5101 is 50 cm 2 /g or more. Inorganic fillers particularly suitable for this purpose include:
Mention may be made of titanium dioxide, especially rutile titanium dioxide. This titanium dioxide has the greatest anticorrosion effect among various pigments against the corrosion of steel foil caused by corrosive components, and also has excellent hiding power, making it possible to maintain the white color of packaging containers permanently. It becomes possible. The amount of inorganic filler filled in the resin varies depending on the thickness of the film, etc., but it is preferably in the range of 2 to 50% by weight, particularly 5 to 30% by weight, based on the resin. If the filling amount is lower than the above range, the effect of improving the rigidity of the film layer and suppressing the occurrence of wrinkles will be unsatisfactory, and the corrosion resistance and hiding effect will also likely be unsatisfactory. On the other hand, if the amount exceeds the above range, the properties of the film become brittle, and pinholes, cracks, tears, and peeling are likely to occur in the film during drawing. Adhesive In the present invention, a polyester urethane adhesive or a polyester epoxy urethane adhesive that satisfies the above requirements is used. Polyester-urethane adhesives include those obtained by crosslinking isocyanate-terminated polyester urethane obtained by reacting hydroxyl-terminated polyester and diisocyanate using water or polyhydric alcohol as a crosslinking agent, and those obtained by crosslinking polyhydric alcohol, polycarboxylic acid, and diisocyanate. Examples include those obtained by crosslinking the hydroxyl-terminated polyester urethane obtained by the reaction using a diisocyanate as a crosslinking agent.
The latter is particularly suitable. Polyhydric carboxylic acids constituting polyester include succinic acid, adipic acid, sebacic acid, decanecarboxylic acid, etc., and polyhydric alcohols include ethylene glycol, propylene glycol, butanediol, glycerin, neopentane glycol, erythritol, and sorbitol. , mannitol, etc., and diisocyanates include xylylene diisocyanate, tolylene diisocyanate, cyclohexane diisocyanate, isophorone diisocyanate, and the like. This type of polyester urethane adhesive is
Strong adhesive bond to steel foil and plastic film due to the presence of urethane groups, typically 1.4-1.8Kg/15mm
The presence of hard segments introduced by diisocyanate and soft segments introduced by polyester in the main chain provides an elastic modulus in the range mentioned above, especially
Gives an elastic modulus of 4000-9000Kg/ cm2 . The polyester-epoxy-urethane adhesive is composed of a composition containing a hydroxyl-terminated polyester, an epoxy resin, and a diisocyanate crosslinking agent, and the polyhydric carboxylic acids, polyhydric alcohols, and diisocyanates constituting the hydroxyl-terminated polyester are exemplified above. is used. As the epoxy resin, an epoxy resin obtained by reacting bisphenol A and epichlorohydrin is used. Due to the presence of urethane groups, polyester-epoxy-urethane adhesive also exhibits adhesive strength similar to that of the polyester urethane adhesive described above, and its elastic modulus exhibits a value of 1020 to 5100 Kg/cm 2 . Laminated adhesion between steel foil and plastic film is
This can be carried out by applying an organic solvent solution of the above adhesive onto the surface of the steel foil or film, evaporating the solvent, and then pressing the two together. The amount of adhesive applied is preferably in the range of 4.0 to 8.0 g/cm 2 . Drawing Forming Deep drawing forming according to the present invention can be easily performed by using the above-described laminated material as a raw material. That is, the second
In the figure, a material 10 obtained by shearing the above-described laminated material into a predetermined size and shape is held by a wrinkle presser 11.
While being held down with
Form into a seamless cup with a bottom. According to the present invention, by using the specific adhesive, deep drawing is possible while preventing delamination, and the formula R=D/
A remarkable feature is that the aperture ratio defined by d can be set in a high range, and the limit aperture ratio, which is normally about 1.5 to 2.0, can be increased to about 2.4. In general,
Although a single drawing operation is sufficient, two or more multi-stage drawing operations may be performed if desired. In drawing forming, an ordinary metal punch can be used as the punch 12. However, as shown in FIG. By using Patent No. 1130414), the formation of wrinkles can be further suppressed. A fourth example of a deep-drawn container according to the present invention
In the figure, this container 20 has a bottom part 21 and a side wall part 2 that is perpendicular to the bottom part or widens upward.
2 and a flange portion 23 provided at the upper end of the side wall portion.
It consists of. There is a cut edge 24 on the outside of this flange portion 23, and as mentioned above, the occurrence of rust is suppressed by covering the steel foil with a plating metal layer. In addition, steel foil has sharp cutting edges that can easily cause damage to fingers, etc., but according to the present invention, by providing a resin coating layer with the above-mentioned thickness, the above-mentioned danger is eliminated. This problem has been completely resolved, making it possible to ensure the safety of packaging materials using steel foil. In FIG. 5 showing another example of a deep-drawn container according to the present invention, this container is formed from a bottom portion 21, a side wall portion 22 and a flange portion 23, similar to the container in FIG. A curled portion 25 formed by rolling the laminated material is provided at the outermost edge of the portion 23. It should be understood that the bottom shape of these containers can be any shape, such as circular, oval, square, rectangular, hexagonal, octagonal, etc. Furthermore, it should be understood that by using a heat-sealable resin film as the inner material resin, it is possible to easily seal the inner surface with the lid material by heat-sealing. The invention is illustrated by the following example. Tests were conducted in the following manner throughout each Example and Comparative Example. (1) Measurement method (1)-1 Adhesion strength The laminated material was cut into a width of 15 mm and a length of approximately 100 to 150 mm, and one end of the laminated material was slightly peeled off to obtain a sample piece. The sample was set in the shape of a T-peel so that it would be peeled off at a 90° angle, and the peeling speed was measured using a universal tensile tester.
The peel force was measured at 300 mm/min. (1)-2 Elastic Modulus A sample was prepared by applying a sample (adhesive) onto a Teflon plate and aging it in a vacuum dryer. Measurement was done using RHEOV manufactured by Toyo Baldwin.
-BRON DDV--EA type, sample dimensions length 3cm, width 0.4cm, thickness 0.01~0.03cm, measurement temperature range -80℃~80℃, heating speed 3℃/min printing interval 4℃, measurement frequency Measured at 110Hz. (2) Deep-drawn container As shown in Figure 5, the diameter is 65 mm, the bottom diameter is 66 mm,
A cylindrical flanged deep-drawn cup with a height of 40 mm was molded. (3) Internal and external conditions After forming the container, filling it with contents and sterilizing it in a retort, and storing it at 37°C for 6 months, the coating condition of the plastic film and the corrosion condition of the surface-treated steel foil were observed. (4) Amount of hydrogen generated When the container after storage in test (3) was opened, the gas in the head space of the container was collected on water, and the amount of hydrogen in the gas was analyzed by gas chromatography using a conventional method. . The amount of hydrogen is almost directly proportional to the amount of corrosion on the inner surface of the container. Example 1 Both sides of a 75μ thick steel foil were subjected to cathodic electrolysis in an electrolytic chromic acid treatment bath (an aqueous solution of chromic acid anhydride 60g/, sulfuric acid 0.2g/, and sodium silicofluoride 0.2g/) to reduce the thickness.
After providing a surface treatment layer of 0.1 gm 2 of metallic chromium and 15 mg/m 2 of chromate layer, the base material was linear saturated polyester, the curing agent was xylylene diisocyanate (XDI), and the solid content was mixed at a blending ratio of 10:1. Apply a two-component curing polyester urethane adhesive (a) (solvent: ethyl acetate) to a coating amount of 5 to 6 g/m 2 (solid content), and apply rutile type dioxide to the inner surface of the container. A polypropylene film with a thickness of 70μ and subjected to corona discharge treatment was filled with 10wt% titanium, and a similar polypropylene film with a thickness of 40μ was laminated on the outer surface. The material thus obtained was left at 50°C for 5 days to cure the adhesive. The adhesive strength of this laminate is 1.4 to 1.8
Kg/15mm width, the elastic modulus of this adhesive is 7140Kg/
cm 2 , 25°C. This material is shown in Figure 5 and instructions (2).
It was molded into the container shown in Figure 2 and evaluated according to procedures (3) and (4). As a lid material for a deep-drawn container, a Watts bath (nickel sulfate 240g/,
Aqueous solution of nickel chloride 45g/, boric acid 30g/)
Nickel was plated to a thickness of 2.0 g/ m2 in the chamber, and then cathode electrolyzed in the electrolytic chromic acid treatment bath described above to reduce the thickness.
After surface treatment with 0.05g/ m2 metallic chromium and 15mg/ m2 chromate layer, one side is coated with epoxyphenol paint to a thickness of 5μ, and the other side is coated with a thick layer. A material was prepared by thermally bonding a 50μ thick polypropylene film with a 10μ thick maleic anhydride-modified polypropylene melted at 200°C and cooling it for 3 seconds with a cooling roll. The thus obtained material was punched out into a circular shape with a diameter of 75 mm to create a heat-sealed lid. Next, the deep-drawn container was filled with tuna dressing and the lid was heat-sealed, followed by retort sterilization at 116°C for 40 minutes. Table of evaluation results
Shown in 1. Example 2 A two-component curing type in which the main ingredient is an epoxy-modified linear saturated polyester, the curing agent is a mixture of equal amounts of xylylene diisocyanate (XDI) and isophorone diisocyanate (IPDI), and the solid ratio of the main ingredient and the curing agent is 10:1. polyester epoxy polyurethane adhesive
(b) (Solvent: MEK) was tested in the same manner as in Example 1,
evaluated. The results are shown in Table-1. Example 3 A two-part curable polyester urethane adhesive (c) in which the main ingredient is a linear saturated polyester with a lower degree of polymerization than the main ingredient in Example 1, the curing agent is cyclohexane diisocyanate, and the solids ratio is 10:1 (solvent: MEK) ,
Toluene) was tested and evaluated in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table-1. Comparative Example 1 The chloroprene adhesive (d) was tested and evaluated in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table-1. Comparative Example 2 Polyether polyurethane adhesive (e) was tested and evaluated in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table-1. Comparative Example 3 A two-component curable polyester urethane adhesive (f) in which the main ingredient was linear saturated polyester, the curing agent was tolylene diisocyanate, and the solids ratio was 10:0.5 was tested and evaluated in the same manner as in Example 1. . Display the results -
Shown in 1. Comparative Example 4 Epoxy polyamide adhesive (j) was tested and evaluated in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table-1. From Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 to 4, in order to have a deep draw molded container with excellent corrosion resistance, shape retention, and ease of disposal, the adhesive force must be 800 g/15 mm width or more and the elastic modulus must be 50. It turns out that it is necessary to use ~10000 Kg/cm 2 of adhesive. 【table】
【図面の簡単な説明】[Brief explanation of drawings]
第1図は、本発明に用いる積層材の断面図、第
2図は、深絞り成形法を説明する断面図、第3図
は、成形用ポンチの断面図、第4図は、本発明に
よる深絞り成形容器の一例を示す図、第5図は、
本発明による深絞り成形容器の一例を示す図であ
る。
1は鋼箔の基体、2a及び2bは表面処理層、
3a及び3bは接着剤層、4は内面熱可塑性樹脂
フイルム、5は外面熱可塑性樹脂フイルム、10
は積層材、11はしわ押え、12はポンチ、13
はダイス、14はポンチの金属芯、15はゴム、
20は容器全体、21は容器底部、22は側壁
部、23はフランジ部、24はカツトエツジ、2
5はカール部を示す。
Fig. 1 is a sectional view of the laminated material used in the present invention, Fig. 2 is a sectional view illustrating the deep drawing method, Fig. 3 is a sectional view of a forming punch, and Fig. 4 is a sectional view of the forming punch according to the present invention. FIG. 5 is a diagram showing an example of a deep-drawn container.
FIG. 1 is a diagram showing an example of a deep-drawn container according to the present invention. 1 is a base of steel foil, 2a and 2b are surface treatment layers,
3a and 3b are adhesive layers, 4 is an inner thermoplastic resin film, 5 is an outer thermoplastic resin film, 10
is a laminated material, 11 is a wrinkle presser, 12 is a punch, 13
is the die, 14 is the metal core of the punch, 15 is the rubber,
20 is the entire container, 21 is the bottom of the container, 22 is the side wall, 23 is the flange, 24 is the cut edge, 2
5 indicates a curled portion.
【特許請求の範囲】[Claims]
1 エチレンテレフタレート繰返し単位を主体と
する熱可塑性ポリエステルからなる筒状のプチス
チツク缶体の開口部に延展性金属蓋を二重巻締め
した後、この巻締め部を上記熱可塑性ポリエステ
ルのガラス転移点以上にして融点より10℃低い温
度範囲に加熱して上記巻締め部の応力を緩和する
ことを特徴とする金属蓋付きプラスチツク缶の製
法。
2 巻締め部に高周波誘導加熱を施す特許請求の
範囲第1項記載の金属蓋付きプラスチツク缶の製
法。
1 After double-sealing a ductile metal lid to the opening of a cylindrical plastic can body made of a thermoplastic polyester mainly containing ethylene terephthalate repeating units, this seaming portion is heated to a temperature higher than the glass transition point of the thermoplastic polyester. A method for manufacturing a plastic can with a metal lid, characterized in that the stress at the seaming part is relaxed by heating the plastic can to a temperature range 10°C lower than the melting point. 2. The method for manufacturing a plastic can with a metal lid as claimed in claim 1, wherein high-frequency induction heating is applied to the seamed portion.