JPH0431690A - 真空ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ケーシング外部に設けられた原動機により駆
動される真空ポンプに関するものである。

〔従来技術〕

真空ポンプは真空容器や真空装置にポンプ吸込口を接続
し、該真空容器や真空装置内の気体を排出し、真空状態
にし又その状態を維持するのに用いられる。このような
真空ポンプには、電動機等の原動機をポンプケーシング
の中に封じ込んだ型式と、該原動機をケーシングの外部
に設けた型式のものとがある。後者の真空ポンプは第３
図にその一例を示すように、原動機からの動力はケーシ
ング７の一部を貫通して本体の外部に突き出しているロ
ータ１の軸１３に伝達される構造となっている。従って
、軸１３の貫通部には軸封装置１２が必要である。

第３図に示す真空ポンプは、従来の容積式真空ポンプの
うち、スクリュー型の構造であり、ケーシング７内に納
められた雌雄一対のロータ１，２はそれぞれその軸が軸
受３，４により回転自在に支承されている。一対のロー
タ１，２の軸端にはタイミングギヤ５，５が固着され、
この雌雄一対のロータ１，２は互いに同期して回転し、
且つ僅かな隙間をもって互いに接触することなく噛み合
っ℃いる。

また、ケーシング７と雌雄一対のロータ１，２で形成さ
れる作動空間６と、軸受３，４の近傍の空間８，９とは
それぞれ軸封装置１０．１１によってシールされている
。ロータ１の一方の軸１３の端部は軸封装置１２を介し
て本体から突き出しており、この軸１３の端部を通じて
外部から動力が伝達される。モして軸封装置１２が、真
空ポンプ内部と外部を遮断しているのである。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来の真空ポンプのうちで内部に原動機を有する型
では、駆動軸のための軸封装置が不要であり、その貫通
部を通る気体の漏入は無く真空ポンプとしては一面優れ
ているが、逆に真空ポンプであるが故に、発熱が避けら
れない原動機の熱を作動流体を通じて吸収放散すること
が難しく、特別の場合以外は採用諮れない。

これに対して、第３図に示すような外部に原動機を有す
る型では軸の貫通部に軸封装置１２を備え、より完全な
シールを試みるが、軸封装置１２においては僅かながら
漏れは覚悟せざるを得す、完全なシールは困難である。

即ち、軸封装置１０を通って軸受部室間８から作動空間
６へ徐々に気体が漏れ、軸受部室間８も真空になり、き
らに軸封装置１２を通って通常は大気である本体外部か
ら軸受部室間８へ徐々に外気が漏入する。このため、結
局外気が作動空間６内へ絶えず漏れ込むことになる。こ
のようにして、従来の外部に原動機を有する型の真空ポ
ンプでは真空ポンプの性能、即ち到達真空度を高めるこ
とが困難があると同時に所望の到達真空に達するまでに
長時間を必要とするという問題があった。

本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、上記問題点
を除去し、外部に原動機を有する真空ポンプにおいて、
流体の作動空間を外部から完全に隔離することにより、
外気の真空ポンプ内部への漏入を防止した高性能の真空
ポンプを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記問題点を解決するため本発明は真空ポンプを下記の
ように構成した。

ケーシング内に回転自在に支承されたロータを有し、該
ロータはケーシングの外部に備えられた原動機の回転力
により回転し、該ロータの回転にともない吸込口から吸
い込まれた流体はケーシングと該ロータで形成される作
動空間に閉じ込められ、吐出口から吐き出される構成の
真空ポンプにおいて、ケーシング内は吸込口と吐出口を
除いて隔壁又はキャンにより外部雰囲気と隔絶され、原
動機からロータへの回転力の伝達は前記隔壁又はキャン
をはさんで対向する駆動側磁石又は駆動側導電体と該駆
動側磁石又は駆動側導電体と対応する被駆動側磁石又は
被駆動側導電体又は被駆動側ヒステリシス材体を具備す
る磁気継手を介して行なうことを特徴とする。

〔作用〕

真空ポンプを上記の如く構成することにより、真空ポン
プのロータは外部の原動機から磁気継手を介して非接触
で回転力を得て回転するから、回転力伝達のための軸貫
通部を設けることなく、ケーシング内は吸込口と吐出口
を除いて前記隔壁又はキャンにより外部雰囲気と完全隔
絶されるから、僅かながら漏れをきけることができない
軸封装置を外部とのシールに使用する従来の真空ポンプ
に比較し、到達真空度を高くすることができると共に、
所定の到達真空度に達するまでの時間を大幅に短縮でき
る。

〔実施例〕

以下、本発明の真空ポンプの実施例を図面に基づいて説
明する。

第１図は本発明の真空ポンプの構造を示す断面図である
。同図において、第３図と同一番号を付した部分は同一
部分を示す。真空ポンプの構造は第３図のそれと同一で
ある。ロータ１の軸１３の端部にはリング状のハブ１３
ａが固着されておリ、該ハブ１３ａの外周には被駆動側
磁石１４が固着されている。該被駆動側磁石１４を包む
ように前端が閉鎖された円筒状のキャン１５がケーシン
グ７の側部に固着されている。このキャン１５により、
ケーシング７の内部はポンプの吸込口と吐出口を除いて
外部雰囲気と完全隔絶される。また、キャン１５の内周
と被駆動側磁石１４の間には隙間が設けられており、被
駆動側磁石１４が回転してもキャン１５の内周に接触し
ないようになっている。また、被駆動側磁石１４の外周
には同心円状の円筒部を有するカップ状の駆動側ホイー
ル１７が配置されており、該駆動側ホイール１７の内周
には被駆動側磁石１４に対向するように駆動側磁石１６
が固着されている。

外部原動機の回転力は駆動側ホイール１７の軸１７ａに
伝達され、該駆動側ホイール１７ａが回転することによ
り、被駆動側磁石１４と駆動側磁石１６との間に作用す
る磁気力により、軸１３に回転力が伝達されロータ１が
回転し、タイミングギヤ５，５を介してロータ２も回転
する。上記ハブ１３ａとその外周に固着きれた被駆動側
磁石１４及び駆動側ホイール１７とその内周に固着され
た駆動側磁石１６とで、外部原動機の回転力をロータ１
の軸１３に伝達する磁気継手を構成する。ロータ１，２
の回転により、吸込口から吸い込まれた流体はケーシン
グ７と該ロータで形成される作動空間６に閉じ込められ
、吐出口から吐き出される。この時前記のように、キャ
ン１５によリケーシング７内部は吸込口と吐出口を除い
て外部雰囲気と完全隔絶きれているから、大気等のケー
シング７内の漏入がなく、吐出口が接続されている装置
等の真空度を極めて高くすることができる。

なお、上記例では真空ポンプのケーシング７内を外部か
ら隔絶する手段としてキャン１５を用いたが、磁気継手
の構造及び取り付は位置によっては、板状の隔壁であっ
てもよい。また、軸１３はロータ１の軸に直結する構造
であるが、磁気継手の取付位置、回転速度等を考慮した
例えば増減速歯車機構等を介して間接的に結合してもよ
い。

なお、上記磁気継手を構成する被駆動側磁石１４と駆動
側磁石１６は永久磁石でもよく又電磁石でもよい。また
、上記磁気継手は被駆動側磁石１４と駆動側磁石１６の
双方が磁石である同期型の磁気継手としたが、被駆動側
磁石１４か或いは駆動側磁石１６のいずれかを導電体と
し、又は駆動側磁石１６を磁化していない磁石材料（ヒ
ステリシス材）体を用いた誘導型の磁気継手としてもよ
いことは当然である。

また、本実施例では第３図の軸封装置１０を取り除き、
さらに空間８と作動空間６の吸い込み側とが連通孔１８
により連通ずる構造としている。

第３図に示す従来例では軸封装置１０を設けたのは軸封
装置１２を通して空間８に漏れ込む外気が作動空間６に
流入するのを軸封装置１０により、防ぐためであるが、
第１図に示す本実施例ではキャン１５によりケーシング
７内が外部から完全隔絶されているので、軸封装置１０
は不要であり、また却ってこれを除き、空間８と作動空
間６の吸い込み側とが連通孔１８で連通ずることにより
、余計な空気溜まりがなくなるので、真空ポンプ所定の
到達真空度に達するまでの時間を短縮できる。従って、
この連通孔１８は孔でなくともよく、切り欠き等の何ら
かの連通手段であればよい。軸受３は作動空間６と共通
の空間内にあるので、磁気軸受やセラミックスころがり
軸受等の無潤滑軸受とすることが望ましいが、所望の真
空度が高くないときはグリス封入型ころがり軸受等であ
ってもよい。

吸込口と吐出口の配置は、通常タイミングギヤの反対側
に吸込口を設け、タイミングギヤ側に吐出口を設ける。

これは吐出側は気体が圧縮されるため温度が上がる傾向
があり、それをタイミングギヤの潤滑油で冷却できるよ
うにすることと、この潤滑油により吸込側の真空度が低
下することを防止するためである。このような配慮から
、従来の真空ポンプは低真空側に軸封装置１２があるの
で、到達真空度を高めるのが難しかった。しかし、本実
施例では低真空側はキャン１５により完全にシールされ
ておりそのような問題はない。

また、本発明の真空ポンプにおいては、第２図に示すよ
うにハブ１３ａと被駆動側磁石１４及び駆動側ホイール
１７と駆動側磁石１６を有する磁気継手を真空ポンプの
タイミングギヤ５，５の側に設けることもできる。この
場合には発熱する磁気継手の熱をタイミングギヤ５，５
の潤滑油により冷却することができる。

本発明の真空ポンプは、気体を空間に閉じ込めて圧縮排
出する容積式真空ポンプで特に有効である。またロータ
部に、真空度が低下される原因となる潤滑用又は冷却用
の油等を用いない乾式真空ポンプで効果が高い。これら
は高真空度を得ることを目的とするため、作動空間の外
部と隔絶したいという要請が強いからである。

また、本発明は真空ポンプの吸込圧、吐出圧ともに大気
圧以下の真空圧で運転される真空ポンプの場合に有利で
ある。吐出圧力が大気圧以上であれば、従来の真空ポン
プにあっても、吐出側に駆動軸を貫通することにより外
気の作動空間への漏れ込みを心配する必要が少ないから
である。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれは、下記のような優れ
た効果が得られる。

（１）真空ポンプの流体作動空間と外部とを完全に遮断
できるので到達真空度が高まり、高性能な真空ポンプを
得ることができる。

（２）所定の到達真空度に達するまでの時間を短縮する
ことができる。

（３）軸封装置の数を減らすことができ、構造の単純化
を図ることができ、消耗部品を少なくできひいては故障
の少ない低維持費の真空ポンプを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の真空ポンプの一実施例の構造を示す断
面図、第２図は本発明の真空ポンプの他の実施例の構造
を示す断面図、第３図は従来の真空ポンプの例を示す断
面図である。 図中、１，２・・・・ロータ、３，４・・・・軸受、５
、、、、タイミングギヤ、６・・・・作動空間、７・・
・・ケーシング、８，９・・・・軸受部の空間、１０，
１１．１２・・・・軸封装置、１３・・・・軸、１４・
・・・被駆動側磁石、１５・・・・キャン、１６・・・
・駆動側磁石、１７・・・・駆動側ホイール、１８・・
・・連通穴。 特許出願人　株式会社荏原製作所 代理人　弁理士　熊　谷　隆（外１名）ィ矛」トのゑな
ｙＪ！ンフ′の橘芸ヒと　方、Ｊ岡第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ケーシング内に回転自在に支承されたロータを有し、該
   ロータは前記ケーシングの外部に備えられた原動機の回
   転力により回転し、該ロータの回転にともない吸込口か
   ら吸い込まれた流体は前記ケーシングと該ロータで形成
   される作動空間に閉じ込められ、吐出口から吐き出され
   る構成の真空ポンプにおいて、 前記ケーシング内は前記吸込口と吐出口を除いて隔壁又
   はキャンにより外部雰囲気と隔絶され、前記原動機から
   前記ロータへの回転力の伝達は前記隔壁又はキャンをは
   さんで対向する駆動側磁石又は駆動側導電体と該駆動側
   磁石又は駆動側導電体と対応する被駆動側磁石又は被駆
   動側導電体又は被駆動側ヒステリシス材体具備する磁気
   継手を介して行なうことを特徴とする真空ポンプ。