JPH0431372A - ハニカム構造のセラミックス焼結体の製造方法 - Google Patents

ハニカム構造のセラミックス焼結体の製造方法

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JPH0431372A
JPH0431372A JP2133335A JP13333590A JPH0431372A JP H0431372 A JPH0431372 A JP H0431372A JP 2133335 A JP2133335 A JP 2133335A JP 13333590 A JP13333590 A JP 13333590A JP H0431372 A JPH0431372 A JP H0431372A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、セラミックス焼結体の製造方法に関し、特に
排気ガス浄化装置のフィルターとして使用されるハニカ
ム構造のセラミックス焼結体の製造方法に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題]例えば
、ディーゼルエンジン等の内燃機関における排気ガス浄
化装置においては、排気ガス中のカーボン煤等を濾過す
ると共に、これらを酸化分解する触媒を担持するフィル
ターが設けられている。第1,2図に示すように、この
フィルターは、微細な開放気孔を多数有する多孔性材料
を使用して形成され、円柱形状で、かつその軸方向に延
びる貫通孔(セル)2が1平方インチあたり100〜2
00個程度形成されてなるハニカム構造体lである。
従来、かかるハニカム構造体は、ムライト、コージェラ
イト、炭化珪素等のセラミックス粉末に有機樹脂バイン
ダー及び分散溶媒としての水を配合してなる原料組成物
をハニカム状に成形し、この成形体に加熱乾燥を施すこ
とにより成形体中から水分を除去し、その後、セラミッ
クス粉末を焼結させて製造されている。
ところか、含水状態にある成形体を乾燥機内に装入し、
急激な加熱や除湿を施すと、成形体の表面と内部とにお
ける水分蒸発速度のアンノくランスから乾燥収縮による
歪みが生じ、成形体の表面には、第3図に示すような粗
大な亀裂(マクロクラック)3が生ずるという問題があ
った。
一方、含水状態にある成形体を予め一20℃程度に冷却
された冷凍庫内に装入して、成形体を一旦凍結させ、そ
の後、減圧乾燥を施して凍結された水分を昇華させて除
去することにより、成形体の乾燥収縮を回避してクラッ
クの発生を防止する方法が知られている。しかし、この
方法で前記ノ\ニカム成形体を乾燥すると、前述のよう
なマクロクラック3の発生は見られないものの、第4図
に示すように、ハニカム構造体lの格子状に形成された
セル壁4に、その格子点付近において星型の微細な亀裂
(ミクロクラック)5を生ずるという問題があった。た
とえ、このように微細な亀裂であっても、その後の焼成
によってそれが治癒されるということはなく、焼結体の
機械的強度、ひいては排気ガス浄化フィルターとしての
耐久性を著しく低下させる原因となっていた。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その目的
は、含水状態にあるハニカム構造成形体の乾燥工程にお
けるクラックの発生を未然に防止することにより、焼成
後の焼結体の機械的強度等を低下させることなく、堅牢
な焼結体を得ることができるハニカム構造のセラミック
ス焼結体の製造方法を提供することにある。
[発明を解決するための手段及び作用]上記課題を解決
するために本発明においては、セラミックス粉末にバイ
ンダー及び水を配合してなる原料組成物を、複数のセル
を有するハニカム形状に成形し、この成形体を乾燥後、
焼成するハニカム構造のセラミックス焼結体の製造方法
において、乾燥工程における雰囲気湿度を70〜99%
としている。
この方法によれば、雰囲気湿度が比較的高いために含水
状態にある成形体からの水分の蒸発が緩慢となり、成形
体の表層部と内部とにおける水分蒸発速度が均一化され
る。そのため、成形体の乾燥時に、成形体の表層部と内
部とで歪みを生じることがなく、前記マクロクラック3
 (第3図参照)やミクロクラック5(第4図参照)の
発生が未然に防止される。尚、前記雰囲気湿度が70%
未満になると、成形体にマクロクラックが発生し易くな
り、本発明の目的を達成できない。
前記乾燥工程において、前記雰囲気湿度を維持しながら
雰囲気温度を10〜80℃に上昇させて加熱乾燥を施す
ことが好ましい。
この方法によれば、雰囲気温度の上昇に伴って成形体か
らの水分の蒸発が促進されても、成形体の表層部と内部
とで水分蒸発速度に急激な差を生ずることなく、成形体
全体が均一に昇温されて成形体から水分が迅速に除去さ
れる。
ここで、前記雰囲気温度が10℃未満では、成形体の乾
燥に長大な時間を要して生産性が低下する。一方、雰囲
気温度が80℃を超えると、水分の蒸発速度が大きくな
り、成形体が急激に乾燥収縮1.てクラックを生じ易く
なる。
前記の場合における雰囲気温度の昇温速度は、0−1〜
1.0°(::/min、の範囲が好ましい。該昇温速
度が0.1℃/min、未満では乾燥工程における生産
性が低下し、1.0℃/min、を超えると成形体の表
層部と内部とで温度差が生じ、クラックを生ずる原因と
なる。
また、前記乾燥工程において、成形体の水分含有率が5
重量%以上の場合には雰囲気湿度を90〜99%に維持
して乾燥を行い、成形体の水分含有率が5重量%未満に
なったところで雰囲気湿度を70〜90%にして乾燥を
行うことが望ましい。
この方法によれば、成形体の水分含有率が比較的高く(
5重量%以上)、急激な乾燥に伴う収縮によって成形体
に歪みが生ずる虞れが高い場合には、雰囲気湿度を許容
範囲の上限寄りに設定して極力緩慢な乾燥を行うことに
より、確実にクラックの発生が防止される。そして、成
形体の水分含有率が比較的低く(5重量%未満)、乾燥
に伴う成形体の収縮が非常に小さくなったところで、雰
囲気湿度を許容範囲の下限寄りに設定して乾燥を促進す
ることにより、クラックの発生を回避しつつ、成形体か
ら残存水分が迅速に除去される。
尚、前記の場合において、雰囲気湿度を設定変更する際
に、成形体中の水分含有率が5重量%に達したか否かを
目安としたが、これは−船釣な大きさのハニカム成形体
(重量500〜3000 g)に適用する場合の目安で
あり、本発明を適用する成形体の形状、大きさ等によっ
て前記目安が変化することが考えられる。
さて、本発明における原料組成物は、セラミックス粉末
にバインダー及び水を配合してなるものである。
本発明を適用可能なセラミックスとしては、炭化珪素、
炭化ホウ素、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム
、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、ムライト、コ
ージェライト、チタン酸アルミニウム、ホウ化ジルコニ
ウム、サイアロン等があげられ、各セラミックスは粉末
状にて、単独又は二種以上混合して使用される。
特に、本発明を適用するセラミックスが、例えば気相中
で焼結される炭化珪素のように、焼成前の成形体の良否
が焼成後の焼結体の機械的強度等の物性に多大な影響を
及ぼすものである場合には、極めて有益である。
前記バインダーとしては、例えば、フェノール樹脂、リ
グニンスルホン酸塩、ポリビニルアルコール、メチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、プロピレング
リコール、コンスターチ、糖蜜、コールタールピッチ、
アルギン酸塩等の各種有機物質があげられ、単独又は二
種以上混合して使用される。
バインダーの配合割合は、一般にセラミックス粉末10
0重量部に対し、5〜50重量部の範囲が好適である。
この配合割合が5重量部未満では成形体を成形すること
ができず、50重量部を超えると焼結体の機械的強度を
低下させる等の不都合を生じる。
前記水の配合割合は、一般にセラミックス粉末100重
量部に対し、20〜50重量部の範囲が好適である。こ
の配合割合が20重量部未満では、セラミックス粉末を
均一に分散して原料組成物を混練することができず、一
方、50重量部を超えると、原料組成物の粘度を必要以
上に低下させ成形に支障を来す。
上記原料組成物は、ヘンシェルミキサー、ニダー等で十
分に混練して調整され、押し出し成形等によって第1,
2図に示すようなハニカム状の成形体lに成形される。
かかるハニカム成形体lは、円柱形状でその軸方向に多
数の貫通孔(セル)2が形成されたものであり、本発明
が極めて効果的に適用されるハニカム成形体1の大きさ
の範囲は、直径が80〜200 mm、長さが50〜2
00mm、セル壁4の厚さが0.15〜0.5mm、セ
ルピッチが1.15〜2.5mm、セル数が1平方イン
チあたり100〜500個である。
このようにして得られたハニカム成形体1は、前述した
ような乾燥条件のもとで、その水分含有率が3〜4重量
%程度になるまで乾燥される。
この乾燥工程において、ハニカム成形体1のセル2中に
気流を流通させることは好ましい。
その理由は、セル2を通じて成形体内外の温度及び湿度
を常に均一な状態とすることが容易となるからである。
ここで、ハニカム成形体lのセル2中に気流を流通させ
る方法としては、例えば第6図に示すように、複数の脚
台8上に目の粗い疎水性のメツシュ9及びダミー成形体
6を置き、その上にハニカム成形体1を立て置きして、
図示しないファンモータを駆動させることによって気流
を流通させる方法が考えられる。
ハニカム成形体の乾燥に際し、該成形体は、疎水性のク
ッション材、又は該成形体と同一ハニカム構造のダミー
成形体上に載置されて乾燥されることが好ましい。
前記疎水性のクッション材とは、乾燥する成形体(被乾
燥成形体)と、その成形体が配置される乾燥容器の壁面
との間に介在され、両者の摩擦抵抗を低減させる疎水性
部材をいい、例えば、テフロンシートや、疎水性樹脂に
よって形成されたボール等があげられる。
このクッション材によって、成形体のクッション材との
接触部分の摩擦抵抗が低減されるために、乾燥収縮に伴
う接触摺動が阻害される事態が回避され、乾燥収縮に伴
う該部位におけるクラックの発生が防止される。尚、ク
ッション材を疎水性としたのは、親水性であると該部材
との間で水分の授受を生じ、成形体の均一な乾燥を阻害
する虞れがあるからである。
前記ダミー成形体とは、被乾燥成形体とほぼ同形状に成
形されると共に、乾燥容器内に配置されて、被乾燥成形
体を載置するための成形体をいう。
このダミー成形体は、被乾燥成形体と同程度の乾燥収縮
率を有するため、乾燥時において、たとえダミー成形体
が乾燥容器の壁面との接触部位で乾燥収縮に伴う歪みを
生ずることがあっても、被乾燥成形体がダミー成形体と
の接触部位において乾燥収縮に伴う歪みを生ずることが
ない。そのため、被乾燥成形体はダミー成形体との接触
部位においてクラックを生ずることな(乾燥される。
以上のようにして、ハニカム成形体はクラックのない理
想的な状態で乾燥される。
乾燥終了後の成形体は、必要に応じて脱脂された後、使
用したセラミックスの焼成条件に応じて焼成される。仮
に、セラミックスが炭化珪素の場合、300〜700℃
の温度にて成形体中に残留する溶剤及びバインダーを十
分に分解脱脂し、その後、2000℃以上の温度にて焼
成することが好まし7い。
このようにして、クラックがなく、機械的強度ニ優れた
ハニカム構造のセラミックス焼結体が得られる。
仮に、本発明を内燃機関の排気ガス浄化装置に使用する
ハニカムフィルターに具体化した場合、第7図に示すよ
うな使用態様が考えられる。即ち、排気ガスの流通経路
10の中に断熱材14に包まれたハニカムフィルター1
1を配置し、その一方の端面付近に該フィルター11を
加熱するヒータ12を配設すると共に、その外側にシリ
カ・アルミナ等の耐熱性繊維によって網目状に形成され
た熱輻射遮蔽部材13を配設する。これにより、流通経
路10の上流側から流れてくる排気ガス中のカーボン煤
等がハニカムフィルター11によって捕集される。ここ
で、ハニカムフィルター11は、ヒータ12によって加
熱されるが、ヒータ12の熱輻射は前記遮蔽部材13の
存在によってフィルター11側に向けられるため、フィ
ルター11が効率的に加熱される。
尚、前記遮蔽部材13としては、例えば太さが0.5〜
1.0mmの耐熱性の糸を目開き1. 0〜2.Omm
、開口率40〜60%の網目状に形成したものを使用す
ることができる。また、前記ヒータ12及び遮蔽部材J
3は流通経路の上流側あるいは下流側のいずれの側に設
けてもよい。
[実施例1〜3及び比較例1〜3] 以下に、本発明を内燃機関の排気ガス浄化装置に使用す
るハニカムフィルターに具体化した実施例1〜3を比較
例1〜3と対比させて説明する。
(実施例1) く成形体の作製〉 平均粒径が0.28μmであって、96.2%がβ型結
晶からなる炭化珪素微粉末100重量部に対し、メチル
セルロース5重量部、プロピレンクリコール5重量部お
よび水25重量部を配合〔5、ヘンシェルミキサーで均
一に混合して原料組成物を調製した。そして、真空押出
機を使用し、第1゜2図に示すように、円柱形状でかつ
軸方向に多数の貫通孔(セル)2が形成されたハニカム
成形体1を成形した。このハニカム成形体1は、直径1
40mm、長さ140mm、セル壁4の厚さ0.45n
im、セルピッチ1.95mm、セル数170セル/平
方インチのものであり、その重量は約2200g、水分
含有率は約18〜20重量%であった。
く乾燥工程〉 次いで、この成形体を温度15℃、湿度90%に設定さ
れた乾燥容器内に装入すると共に、容器内に敷き詰めら
れたテフロンシート上に載置した。
そして、この容器内に加湿空気を流通させながら容器内
の温度を1℃/min、の割合で80℃まで昇温し、こ
の温度で30時間保持して成形体に乾燥を施した。尚、
乾燥容器内の湿度については、容器内へ送入される加湿
空気の入口側の湿度を90〜95%とし、容器から排出
される出口側の空気の湿度を容器内へ送入される加湿空
気の湿度との差が3〜lO%以内となるように、加湿空
気の流量を調整することにより制御した。
乾燥後の成形体の水分含有率は約3重量%であり、その
表面、内部共に、マクロクラック、ミクロクラック等は
観察されなかった。
く焼結工程〉 乾燥された成形体をタンマン型焼成炉に挿入し、アルゴ
ンガス雰囲気下、2200℃にて4時間焼成を施してハ
ニカム状の多孔質炭化珪素焼結体を得た。この焼結体は
、直径140 mm、長さ140mm、セル壁厚さ0.
45mm、セルピッチ1.95mm、セル数170セル
/平方インチのハニカム形状を維持しており、その表面
、内部共に、マクロクラック、ミクロクラック等は観察
されなかった。
また、この焼結体の三点曲げ強度は、5. 3kgf/
mm”であった。
(実施例2) 前記実施例1における乾燥手順を下記の如く変更し、そ
の他は実施例1に準じた。
即ち、ハニカム成形体1を温度15℃、湿度90%に設
定された乾燥容器内に装入すると共に、容器内に敷き詰
められたテフロンシート上に載置した。そして、この容
器内に加湿空気を流通させながら容器内の温度を1℃/
mid、の割合で80℃まで昇温し、この温度で20時
間保持した。この時の成形体の水分含有率は4重量%で
あった。続いて、容器内温度を80℃に維持したまま、
容器内湿度を徐々に低下させて75%とし、この湿度で
10時間保持して成形体に乾燥を施した。
乾燥後の成形体の水分含有率は約3重量%であり、その
表面、内部共に、マクロクラック、ミクロクラック等は
観察されなかった。また、焼成によってクラックの全く
ない、三点曲げ強度が5゜0kgf/mm2のハニカム
状多孔質炭化珪素焼結体が得られた。
(実施例3) 前記実施例1において、乾燥容器内に敷き詰められたテ
フロンシートに代えて、第5図に示すように、乾燥する
成形体と全く同様にして成形されたダミー成形体6(直
径140mm、長さ50mm、セル壁の厚さ0.45m
m、セルピッチ1.95mm、セル数170セル/平方
インチ、水分含有率は約18〜20重量%)を乾燥容器
7内に配置し、乾燥する成形体Iをこのダミー成形体6
上に載置して乾燥を施した。その他は実施例1に準じた
乾燥終了後の成形体1の水分含有率は約3重量%であっ
た。また、ダミー成形体6にはマクロクラック等が観察
されたが、成形体1にはその表面、内部共にマクロクラ
ック、ミクロクラック等は観察されなかった。また、焼
成によって、クラックの全くない、三点曲げ強度が5.
2 kg f/mm”のハニカム状多孔質炭化珪素焼結
体が得られた。
(比較例1) 前記実施例1の乾燥工程において、乾燥容器内の湿度を
終始30%に維持してハニカム成形体に乾燥を施した。
その他は実施例1に準じた。
乾燥後、成形体の表面には、マクロクラックが観察され
、焼成時に成形体は崩壊した。
この結果と前記実施例1〜3の結果から、乾燥容器内の
湿度が本発明の好適範囲を外れて非常に低くなると、ハ
ニカム成形体の内部の乾燥速度に比べて表層部分の乾燥
速度が非常に早くなり、乾燥のバランスが崩れて、成形
体表面にマクロクラックが生じるものと考えられる。
(比較例2) 前記実施例1の乾燥工程において、ハニカム成形体を温
度15℃、湿度90%に設定された乾燥容器内に装入し
た後、容器内の湿度を90%に維持したまま容器内の温
度を5℃/min、の割合で80℃まで昇温し、この温
度で30時間保持してハニカム成形体に乾燥を施した。
その他は実施例1に準じた。
乾燥後、成形体の表面には、マクロクラックが観察され
、焼成時に成形体は崩壊した。
この結果と前記実施例1〜3の結果から、乾燥時の昇温
速度が早すぎても、ハニカム成形体の内部の乾燥速度に
比べて表層部分の乾燥速度が非常に早くなり、乾燥のバ
ランスが崩れて、成形体表面にマクロクラックが生じる
ものと考えられる。
(比較例3) 前記実施例1の乾燥工程において、乾燥容器内にテフロ
ンシートを敷き詰めることなく、直接にハニカム成形体
を乾燥容器の底面上に載置した。
その他は実施例1に準じた。尚、乾燥容器の底面は、ア
クリルによって形成されている。
乾燥後、乾燥容器の底面と接触していた成形体の接触部
位には、マクロクラックが観察された。
また、焼成時によって成形体の一部が崩壊した。
この結果から、成形体の接触部位の摩擦抵抗が大きいと
、該成形体の乾燥収縮時に接触部位において歪みを生じ
、該部位においてクラックを生じるものと考えられる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、含水状態にあるハ
ニカム構造成形体の乾燥工程におけるクラックの発生を
未然に防止することにより、焼成後の焼結体の機械的強
度等を低下させることなく、堅牢なハニカム構造のセラ
ミックス焼結体を得ることができるという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を具体化したハニカム構造体の正面図、
第2図は第1図のA−A線における部分断面図、第3図
はハニカム構造体の表面にマクロクラックが入った状態
を示す斜視図、第4図はハニカム構造体の内部にミクロ
クラックが入った状態を示すセル壁の部分拡大図、第5
図は実施例3における成形体の乾燥状態の概略を示す斜
視図、第6図はハニカム成形体のセル中に気流を流通さ
せる一例を示す説明図、第7図はハニカム構造体の一使
用態様を示す断面図である。 1・・・ハニカム成形体、2・・・セル、6・・・ダミ
ー成形体。 特許出願人  イビデン 株式会社 代 理 人  弁理士 恩田博宣(ほか1名)「A LA

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セラミックス粉末にバインダー及び水を配合してな
    る原料組成物を、複数のセル(2)を有するハニカム形
    状に成形し、この成形体(1)を乾燥後、焼成するハニ
    カム構造のセラミックス焼結体の製造方法において、 乾燥工程における雰囲気湿度は70〜99%であること
    を特徴とするハニカム構造のセラミックス焼結体の製造
    方法。 2 前記乾燥工程において、前記雰囲気湿度を維持しな
    がら雰囲気温度を10〜80℃に上昇させて加熱乾燥を
    施すことを特徴とする請求項1に記載のハニカム構造の
    セラミックス焼結体の製造方法。 3 前記乾燥工程において、成形体(1)の水分含有率
    が5重量%以上の場合には雰囲気湿度を90〜99%に
    維持して乾燥を行い、成形体(1)の水分含有率が5重
    量%未満になったところで雰囲気湿度を70〜90%に
    して乾燥を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載
    のハニカム構造のセラミックス焼結体の製造方法。 4 前記乾燥工程において、成形体(1)のセル(2)
    中に気流を流通させることを特徴とする請求項1乃至3
    の何れか一項に記載のハニカム構造のセラミックス焼結
    体の製造方法。 5 前記成形体(1)は、疎水性のクッション材、又は
    該成形体(1)と同一ハニカム構造のダミー成形体(6
    )上に載置されて乾燥されることを特徴とする請求項1
    乃至4の何れか一項に記載のハニカム構造のセラミック
    ス焼結体の製造方法。 6 セラミックス焼結体は炭化珪素焼結体であることを
    特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のハニカ
    ム構造のセラミックス焼結体の製造方法。
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