JPH04313609A - 長尺ガスバーナーとこれを用いた煎餅焼成炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は燃焼面が長尺なガスバー
ナーに関し、特に燃焼板の長手方向の各位置での火力の
調整を自在にしたものである。

【０００２】

【従来の技術】従来例えば米菓の煎餅を工業的に多量生
産する場合に、その焼成工程において使用する焼成炉に
は熱源としては通常ガスバーナーが用いられている。こ
の焼成炉は図４に示すように、煎餅の形状の乾燥生地（
１）　を幅広の金網ベルト（２）　上に載置してこれを
炉中に走行させて該炉中のベルト（２）　の幅方向に長
尺なガスバーナー（３）　をベルト（２）　の上方及び
下方に共に複数本設置して、走行している煎餅の乾燥生
地（１）　を必要な温度まで加熱して焼成するものであ
る。

【０００３】そして上記ガスバーナーとしては、一般に
図５に示すように、下面に燃焼ガスとエアーとの混合ガ
スを放出してこれを燃焼させる細孔を多数形成したセラ
ミックなどからなる燃焼板（４）　を有する長尺の箱体
（５）　と、該箱体の中央部に上記混合ガスを導入する
導入管（６）　と、上記箱体内の中央部に長手方向に設
けた固定整流板（７）　とからなるものであって、図５
の横方向に長尺な形状をなしている。このようなガスバ
ーナーは、固定整流板（７）　の上面に設けたバッフル
板（８）　によって横方向から供給される混合ガスがそ
の流れの先端部に集中するのが防止され、かつ固定整流
板（７）　によってこの混合ガスが下面の燃焼板におい
てその長手方向の各部分で常に均一な火力となるように
調整されているものである。 なお図中（９）は金網であって、燃焼板（４）　での火
力を均一に且つ効率よく下方に伝達するものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記ガス
バーナーは、これを単独で使用する際には上記のように
その長手方向の各部分のガスの燃焼火力は均等であるが
、図４の煎餅の焼成炉内にこれを複数本並設した際には
金網ベルトの中央部の煎餅が強く焼成され、且つベルト
の両端部の煎餅の焼成が不十分となる現象が生じていた
。これは金網ベルト（２）　の両側部はどうしても外気
の影響を受けるので、ガスバーナー（３）　の火力がそ
の長手方向で均一であると、その両端部（即ちベルトの
両側部）の温度が下がってしまうからである。

【０００５】このような不具合に対して従来は、当該ガ
スバーナーの燃焼板（４）　の中央部の細孔のいくつか
を粘度やモルタル等を埋めることにより、中央部の火力
を弱くし、その分両端部の火力を強くしてベルト幅方向
の火力のバラスを採っていた。しかしこのような方法で
は、一端細孔を埋めたガスバーナーを焼成炉に設置して
着火してからでないと、火力のベルト幅方向でのバラン
スが採れているか否かが判らない。従ってバランスの悪
い場合は、このガスバーナーを取り外して再度細孔の孔
埋めを行った後再び焼成炉に戻して火力のバランスを確
かめることをしなければならず、ガスバーナーの火力調
整に多くの時間を必要としていた。さらに焼成炉のメン
テナンスやガスバーナーの交換の際にもこのような調整
を必要とする場合があり、大変煩わしい作業であった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明はこれに鑑み種々
検討の結果、容易に火力調整のできる長尺ガスバーナー
とこれを用いた、ベルトの幅方向での煎餅の焼成状態が
均一となる焼成炉を提供するものである。即ち本発明の
長尺バーナーは、上記のガスバーナーにおいて、上記固
定整流板の両端部に、長手方向に可動自在な調整板を設
けたことを特徴とするものである。

【０００７】また本発明の焼成炉は、煎餅生地を載置し
て炉内をエンドルスで走行する金網ベルトの上下方に上
記長尺バーナーを、金網ベルトの進行方向に対して直交
して並設したことを特徴とするものである。

【０００８】

【実施例】次に本発明の一実施例について説明する。本
実施例で用いたガスバーナーは図１に示すように、山型
の上面を有してその中央の頂部に、ガスバーナーの長手
の方向から燃焼ガスとエアーとの混合ガスの導入管（６
）　を設け、さらに長尺ガスバーナーの箱体（５）　の
内部に整流板取付ステー（１０）により吊り下げられた
固定整流板（７）　の両端部に、該ステー（１０）の下
端の取付ボルト（１１）により調整板（１２）（１２）
を長手方向にスライド可能に支持した。そしてこの調整
板（１２）（１２）にはそれぞれ、図２に示すように調
整ロッド（１３）を取り付けてあり、これら調整ロッド
（１３）は箱体（５）　の長手方向の一方の側面から、
下記のようにガス密閉されて外側に引き出してある。即
ち図３に示すように、箱体側壁（１４）にロッドガイド
具（１５）を取付け、この外側端面に耐熱パッキン（１
６）を介してパッキンケース（１７）を上記ガイド具（
１５）の外側に螺合してある。そしてこのパッキン（１
６）により、箱体（５）　内部のガスの外部への漏洩を
防止している。

【０００９】このような長尺ガスバーナーの長手方向で
の火力の調整方法は、バーナーの長手方向での火力を強
くしようとする側の調整板（１２）をスライドさせて、
火力を強くしようとする側の調整板（１２）と箱体（５
）　内面との間隙を大きくすればよい。即ち図３のロッ
ド固定用止めネジ（１８）を緩めることにより、調整ロ
ッド（１３）はパッキン（１６）で締め付けられてはい
るものの、長手方向のスライド可能となるので、この状
態で調整ロッド（１３）をこのガスバーナーの外側から
、人手により押したり引いたりすれば前記の調整板（１
２）の調整が速やかに実施できることになる。そしてこ
のように調整板（１２）と箱体（５）　内面との間隙の
大きさを自由に調整可能とすることで、バーナーの使用
箇所により生ずるバーナーの長手方向の各部の火力の微
妙な差を調整できる。

【００１０】次に図６に示すように上記の本発明の火力
調整長尺ガスバーナー（１９）を煎餅焼成炉（２０）内
の金網ベルト（２）　の上方及び下方にそれぞれ１２台
づつ設置して金網ベルト（２）　の幅方向の火力調整を
実施した。なお各火力調整長尺ガスバーナー（１９）は
上下高さを調整できるようにしてある。従来はバーナー
に一旦着火してしまえば、これらのガスバーナーの火力
調整は不可能であったが、上記本発明長尺ガスバーナー
（１９）によれば、各ガスバーナー（１９）から引き出
された調整ロッド（１３）により内部の調整板（１２）
を互いに中央部に移動させることにより、各ガスバーナ
ー（１９）のベルト幅方向の両端部の火力をより強くし
て中央部の火力を相対的に低下させることができた。こ
のため焼成炉全体としてはベルト幅方向の火力は均一と
なったので、ベルト幅方向の煎餅が均一に焼成できた。 なお各バーナー（１９）の長手方向の両端部のＡで示す
範囲は火力を可変とすることができる領域であり、中央
部のＢは火力がほぼ一定の領域である。

【００１１】

【発明の効果】このように本発明によれば、従来使用箇
所によっては燃焼板の細孔の一部を盲にする等非常に多
くの時間と労力をかけて調整していた長尺ガスバーナー
の長手方向の火力調整が、極めて簡単に実施できる。従
ってこのガスバーナーを使用すれば、従来の焼成炉では
ベルト幅方向で均一に煎餅等を焼成することが困難であ
ったという問題が一気に解決できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明長尺ガスバーナーの一実施例を示す側断
面図である。

【図２】同じく要部斜視図である。

【図３】同じく調整ロッドの引出し部を示す一部断面の
側面図である。

【図４】煎餅焼成炉のガスバーナー設置部を示す縦断面
図である。

【図５】従来の長尺ガスバーナーを示す側断面図である
。

【図６】本発明煎餅焼成炉を示す説明図である。

【符号の説明】

１　　煎餅の乾燥生地 ２　　金網ベルト ３　　長尺ガスバーナー ４　　燃焼板 ５　　箱　　体 ６　　ガス導入管 ７　　固定整流板 ８　　バッフル板 ９　　金　　網 １０　　整流板取付ステー １１　　取付ボルト １２　　調整板 １３　　調整ロッド １４　　箱体側壁 １５　　ロッドガイド具 １６　　耐熱パッキン １７　　パッキンケース １８　　ロッド固定用止めネジ １９　　火力調整長尺ガスバーナー ２０　　煎餅焼成炉

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　下面に、燃焼ガスとエアーとの混合ガ
   スを放出してこれを燃焼させる細孔を多数形成した燃焼
   板を有する長尺の箱体と、該箱体の中央部に設けた上記
   混合ガスを導入する導入管と、上記箱体内の中央部に長
   手方向に設置した固定整流板とからなるガスバーナーに
   おいて、上記固定整流板の両端部に、長手方向に可動自
   在な調整板を設けたことを特徴とする長尺ガスバーナー
   。
2. 【請求項２】　　煎餅生地を載置して炉内をエンドレス
   走行する金網ベルトの上下方に上記長尺バーナーを、金
   網ベルトの進行方向に対して直交して並設したことを特
   徴とする煎餅焼成炉。
3. 【請求項３】　　金網ベルトの上下方にそれぞれ１２台
   の長尺バーナーを設置した請求項２記載の煎餅焼成炉。