JPH0431094Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はゴルフ練習用マツトに関するものであ
り、特にウツド、アイアンのスイングの練習に使
用するゴルフ練習用マツトに関するものである。

〔従来技術〕

従来よりゴルフ練習用マツトとして、実開昭51
−142466号のゴルフパツテイング練習台や実開昭
49−73566号のパター練習用空気マツト等が提案
されている。

〔従来技術の問題点〕

ところが、これらの練習台やマツトは、単なる
エアーマツトを使用しているため、練習者が上に
あがるとひつ込んでしまつたり、ぶかぶかして不
安定になつりするので、別に踏み台や足場を設け
る必要があり、従つて、種々の傾斜面に対応した
ウツドやアイアンの練習には使用できないなどの
問題点があつた。本考案はこのような事情を背景
としてなされたものであり、本考案の目的とする
ところは、練習者が人工芝上にあがることができ
ると共に安定した状態でゴルフスイングの練習が
できるゴルフ練習用マツトを提供することにあ
る。

〔従来技術の問題点を解決するための手段〕

本考案はこのような目的を達成するためになさ
れたものであり、本考案の要旨とするところは、 人工芝の下方に、少なくともエアーマツトを配
置したスイングを練習するためのゴルフ練習用マ
ツトであつて、エアーマツトは幅に対して高さが
高くされた複数の筒状部からなる室が同方向に配
置されると共に各筒状部は互いに接合して一体に
形成され、かつ筒状部はエアーマツト中央部付近
で最も高く、エアーマツト両端部に近付く程低く
なるようにされて、エアーマツト上面に傾斜面の
形成を可能とし、さらにエアーマツト中央部から
エアーマツトの一端に至る各筒状部には相互に空
気を流通させ得る連通孔を設け、空気の充填、排
出を可能とすると共に、エアーマツトの中央部か
らエアーマツトの他端に至る各筒状部には相互に
空気を流通させ得る他の連通孔を設け空気の充
填、排出を可能とし、しかもエアーマツトは練習
者が上がつて練習することの可能な弾性率の小さ
い材質で構成されたことを特徴とするゴルフ練習
用マツトを構成したことにある。ここに、「人工
芝の下方に少なくともエアーマツトを配置した」
とは、人工芝の下方に直接エアーマツトを配置し
た場合に限らず、他の部材を介してエアーマツト
を配置した場合も含むものである。

〔実施例〕

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。

第１図、第２図に示すようにゴルフ練習用マツ
ト１０は最下部にゴムマツト１２が敷かれ、その
上に４つのエアーマツト１４，１６，１８，２０
が載置され、さらにその上に厚目のゴムマツト２
２が敷かれている。これによつて、ゴルフシユー
ズのスパイクなどによつて生ずるエアーマツトの
損傷を防止することができる。ゴムマツト２２の
上にはさらに堅目のフエルト２４が敷かれ、使用
時に足元が安定するようにされている。すなわ
ち、使用時その上に上がつた際には、体重のかけ
方によつて下方のエアーマツト内の空気が種々の
方向に移動し、それに応じて足元が上下したり傾
いたりして、足元が安定しない傾向があるが、後
述する弾性率の小さい材質からなるエアーマツト
や堅目のフエルト２４は、足元を安定させるのに
役立つ。さらにその上、すなわち最上部にはフエ
ルト２４の前半分だけ人工芝２６が敷かれてい
る。人工芝の部分は練習時ゴルフボールを置く部
分であり、残りのフエルトの部分は練習者が上が
つたり、足をのせたりする部分である。

ゴルフ練習用マツト１０はこのようにして人工
芝２６の下方にエアーマツト１４，１６を配置し
ているが、これに使用するエアーマツト１４は第
３図に示すように大きさの異なる筒状部が中央部
で最も大きく、両端部で最も小さくなるように大
きさの順に配列されている。すなわち、エアーマ
ツト１４の上面と下面とは補強部をなす隔壁によ
つて連結され、大きさ（高さ）の異なる複数の筒
状部（室）３２，３６が形成されている。これに
より、エアーマツト１４の上面は中央部から両端
に向かうにつれて低くなるように傾斜がつけられ
ることになる。なお、各筒状部は幅に対して高さ
が高くなるようにされている。またエアーマツト
１４は第４図に示すように左側半分の筒状部
（室）３２にはそれぞれ各室相互に空気が流通し
得る連通孔３５が設けられ、さらに左端部にはエ
アー導入管３３を介して各室へ空気を導入もしく
は排出させ得るバルブ３４が設けられ、右側半分
の筒状部（室）３６も左側半分の筒状部と同様に
構成され、さらに最も中央部寄りの筒状部には、
バルブ３８を有するエアー導入管４０が取付けら
れ、右側半分の各室に空気を導入し得るようにさ
れている。３７は右側半分の各筒状部３６を連通
させる連通孔である。他のエアーマツト１６，１
８，２０も同様に構成され、それぞれ一方側半分
の各室に空気を導入もしくは排出させ得るバルブ
４２，４４，４６が、他方側半分の各室に空気を
導入もしくは排出させ得るバルブ４８，５０，５
２が設けられている。なお、エアーマツトの材質
は上がつた際足元がぶかぶかして不安定にならな
いように弾性率の小さいものとすることが望まし
い。例えば、空気のもれない処理をしたズツク等
が使用される。

各隣接するエアーマツトは第５図に示すように
筒状部の方向が直交するように配置される。

以上のように構成された本実施例のゴルフ練習
用マツト１０においては、エアーマツト１４のバ
ルブ３４，３８からエアーコンプレツサまたは空
気はポンプで圧力空気を導入すると第２図に示す
ように中高となり、エアーマツト１４の上方の人
工芝２６には左側が左下がり、右側が右下がりの
傾斜面が形成される。なお、エアーマツト１４の
上方の人工芝はバルブ３４を解放させると左側
が、バルブ３８を解放させると右側が平坦とな
る。エアーマツト１６のバルブ４２，４８から圧
力空気を導入すると横方向に中高となり、その上
方の人工芝２６にはエアーマツト２０側からみ
て、前半分が前下がり、後半分が後下がりの傾斜
面が形成される。なお、エアーマツト１６上の人
工芝はバルブ４２を解放させると前半分が、バル
ブ４８を解放させると後半分が平坦となる。ま
た、練習者が上がる部分であるエアーマツト１
８，２０の各バルブ４４，５０，４６，５２を開
閉することによつて、エアーマツト１８，２０の
上方のフエルト２４を前述の場合と同様に種々の
傾斜面を形成させることができる。

このように、本実施例によればエアーマツト１
４，１６に対する空気の入れ方によつて前下が
り、後下がり、左下がり、右下がりの各種傾斜面
をつくることができ、実際のゴルフコースにより
近づけた状態でのスイングの練習が可能となる。

また、エアーマツトは多数の筒状部が連設さ
れ、かつズツク等の弾性率の低い材料で構成され
ることにより、剛性が高まり、エアー充填時には
練習者が上にあがつてもひつ込むことがなく、ウ
ツドやアイアンの練習を容易に行える。さらに、
本実施例は人工芝、フエルト、ゴムマツト、エア
ーマツトを重ねるだけで、ゴルフ練習用マツトが
構成されるので構造簡単で、生産コストも軽減し
得ると共に持ち運びも容易であり、空気ポンプな
どで空気を入れるだけで使用可能となり、空気を
抜けばコンパクト化し収納容易となるので家庭
用、個人用としても使用することができる。

さらに、エアーマツト１４，１６，１８，２０
の各筒状部は、それぞれその端面側を相互に連通
させるようにしてもよい。さらにまた、エアーマ
ツトを大型化して１つにすることもでき、エアー
マツトの数を適宜増減したり、エアーマツトをゴ
ルフシユーズのスパイクで破れず、かつ剛性ある
ものとすることによりゴムマツトやフエルトを廃
止したりすることも可能である。エアーマツトの
配置は種々変えてもよい。また、人工芝はフエル
ト全面に敷くようにしてもよい。エアーマツトは
空気に代えて他の気体を封入してもよい。

以上本考案の実施例について説明したが、本考
案はこのような実施例に何等限定されるものでは
なく、本考案の要旨を逸脱しない範囲において
種々なる態様で実施し得ることはもちろんであ
る。

〔考案の効果〕

以上詳記したように本考案によれば、人工芝の
下方に上面を傾斜させたエアーマツトを配置し、
人工芝に傾斜面を生ずるようにされると共に、エ
アーマツトは複数の筒状部を連設させ、かつ弾性
率の小さい材質で構成されるので、剛性が高ま
り、練習者が上にあがつても安定し、より実際の
ゴルフコースに近い状態での練習が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す一部を破断した
平面図、第２図は第１図における−断面図、
第３図は同実施例に使用する部品の斜視図、第４
図は同部品の拡大正面図、第５図は同実施例のエ
アーマツトの配列状態を示す説明図である。 １０……ゴルフ練習用マツト、１４，１６，１
８，２０……エアーマツト、２６……人工芝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 人工芝の下方に、少なくともエアーマツトを
   配置したスイングを練習するためのゴルフ練習
   用マツトであつて、エアーマツトは幅に対して
   高さが高くされた複数の筒状部からなる室が同
   方向に配置されると共に各筒状部は互いに接合
   して一体に形成され、かつ筒状部はエアーマツ
   ト中央部付近で最も高く、エアーマツト両端部
   に近付く程低くなるようにされて、エアーマツ
   ト上面に傾斜面の形成を可能とし、さらにエア
   ーマツト中央部からエアーマツトの一端に至る
   各筒状部には相互に空気を流通させ得る連通孔
   を設け、空気の充填、排出を可能とすると共
   に、エアーマツトの中央部からエアーマツトの
   他端に至る各筒状部には相互に空気を流通させ
   得る他の連通孔を設け空気の充填、排出を可能
   とし、しかもエアーマツトは練習者が上がつて
   練習することの可能な弾性率の小さい材質で構
   成されたことを特徴とするゴルフ練習用マツ
   ト。 ２ 前記エアーマツトはその上面側と下面側とが
   エアーマツト内部において複数の補強部により
   連結されて各筒状部が形成されたものである実
   用新案登録請求の範囲第１項記載のゴルフ練習
   用マツト。 ３ 隣接するエアーマツト同士の筒状部が互いに
   直交する方向に、複数のエアーマツトを配置し
   た実用新案登録請求の範囲第１項または第２項
   記載のゴルフ練習用マツト。