JPH04309447A - 金型鋳造方法 - Google Patents

金型鋳造方法

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Publication number
JPH04309447A
JPH04309447A JP7102491A JP7102491A JPH04309447A JP H04309447 A JPH04309447 A JP H04309447A JP 7102491 A JP7102491 A JP 7102491A JP 7102491 A JP7102491 A JP 7102491A JP H04309447 A JPH04309447 A JP H04309447A
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JP
Japan
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mold
core
injection
molten metal
casting
Prior art date
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Pending
Application number
JP7102491A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadayuki Dannoura
檀浦 貞行
Tadaaki Higuchi
樋口 忠明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は崩壊性置中子を用いた金
型鋳造方法に係り、特に射出装置により金型内に給湯す
る金型鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、アルミニウム製のシリンダブロ
ックなどの鋳造法として崩壊性置中子を用いた鋳造法が
行なわれている。従来、キャビティ内に崩壊性置中子を
設置した金型に対し溶湯を供給して金型鋳造を行なうに
は、例えば、特開昭61−144257号公報に示され
ているように、竪型締装置における上金型を上昇型開し
た状態で、下金型に固定され下金型の上面に上側が開口
している竪型の射出スリーブ内に、下金型の上面部分よ
り溶湯を供給し、その後、上下型を下降して型締を行っ
た後、射出スリーブ内のプランジャチップを上昇させて
射出を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、竪型の型
締装置と、下金型に射出スリーブを固定した装置を用い
て射出成形する場合は、射出スリーブ内にラドルで溶湯
を注湯し、そのラドルが完全に湯切れした後にそのラド
ルを下金型の上から側方外側に完全に移動させた後でな
いと型締ができないので、その分だけ、注湯してから射
出を開始するまでには、かなりの時間がかかり、例えば
、エンジンブロックのように大型の鋳込製品を金型鋳造
する場合、注湯完了から射出までに6秒以上の時間を要
していた。
【0004】そのため、注湯してから射出するまでに溶
湯がひえ、溶湯の温度が低下し、流動性が低下し、射出
スリーブに接した部分から凝固層が生じ、その凝固層が
溶湯の内部に向って大きく成長する。そして、そのため
に、射出時に、この凝固部分が多数の板状または片状と
なって、溶湯とともに金型キャビティ内に入る。
【0005】なお、本出願人が、溶湯を射出スリーブ内
にアルミニウム合金の溶湯を注湯したときの固液共存層
である半溶融層と、その半溶融層の一部が変わって凝固
層に成長するときのその凝固層の成長状態を調べたとこ
ろ、第3図に示すような結果が得られた。第3図におい
て、横軸は、射出スリーブ内に注湯完了してからの経過
時間t(sec)を示し、縦軸は射出スリーブの内周面
から射出スリーブの軸心方向に向って発生する半溶融層
Aと凝固層Bの厚みs(mm)を示す。第3図からもわ
かるように、注湯が完了して約2秒たって射出スリーブ
内面から半溶融層Aが発生し始めて中心部に向って次第
に向って成長して行く。そして、その後、約2.5秒経
過して、その半溶融層Aが射出スリーブ内面から中心部
に向って次第に凝固層Bに変って行き、それが順次成長
して行き、最終的には、すべて凝固層になる。
【0006】ところで、前記したように、例えば、エン
ジンブロック等の大型で複雑な形状の鋳込製品を製造す
る場合は、鋳込製品の内に空洞部や穴部を形成する必要
が多く、その為に鋳込製品のアンダーカット部となる所
に中子を用いることが多い。
【0007】近年、その為の中子として、高圧射出時に
破損されたり、溶湯が侵入したりせず、かつ、射出して
得られた鋳込製品の中から容易に取出し易い中子が必要
とされ始め、所定の形に形成され固められた砂中子の表
面に特殊なコーティングを行った中子を崩壊性置中子ま
たは自消性置中子と呼んで使用するようになった。しか
し、現実には、充分に満足のいく崩壊性置中子は容易に
は得られていない。
【0008】このように崩壊性置中子を金型キャビティ
内に設置して高圧で射出する場合は、前記したように、
注湯してから射出を行うまでに時間がかかって溶湯の粘
度が大きくなったり、溶湯の外周面に沿って凝固層がで
きると、射出時に射出物の流れによって、崩壊性置中子
の表面のコーティング層がはがれる。そうすると、中子
の砂の中に溶湯が入り、その結果、正確な形状を保った
鋳込製品が得られないだけでなく、鋳込製品内から中子
の砂を完全に取出すことができない。そうすると、例え
ば、エンジンブロック等のように中子を用いてシリンダ
回りの冷却水用の空洞部を形成させた場合は、そのエン
ジンブロックが強度的に弱くなったり、水漏れが生じた
りするだけでなく、空洞部に冷却水を流してエンジンブ
ロックを連続で長時間使用している間に、完全に排出さ
れていなかった砂の一部がはぎ取られ、冷却水の中に混
って移動し、その結果、冷却水回路中に使用されている
弁等の機器の中に入り、それら機器の作動に支障をきた
す。
【0009】勿論、中子表面のコーティングがはがれや
すくなっていて中子の砂の中に溶湯が入りやすくなって
いたので、射出時にかける射出圧力もそれ程大きくする
ことができず、従来は200kg/cm2 のように大
きな射出圧力をかけることはできなかった。
【0010】また、従来より、鋳込製品は、組織がより
緻密で巣がなく、強度がより大きく、水漏れのないもの
が要求されていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の金型鋳造方法は
、金型内に崩壊性置中子を配置してアンダーカット部を
有する成形品を鋳造する金型鋳造方法において、金型下
方で上方に向けて配置した溶湯鋳込装置を用いて竪鋳込
を行い、射出スリーブ内に溶湯を注入完了後4秒以内に
鋳込を開始し、300kg/cm2 以上の高い鋳造圧
力で溶湯を加圧することを特徴とするものである。
【0012】
【作用】本発明の金型鋳造方法においては、射出スリー
ブ中に溶湯を注湯してからごく短い時間(例えば約2〜
2.5秒)で射出している。このように、注湯から射出
までの時間が短いところから、溶湯の粘度が低く、固相
も発生しないから、崩壊性置中子の表面コーティング層
が損傷を受けることもない。さらに、高い鋳造圧力で溶
湯を加圧することにより鋳巣をおしつぶすことができる
。このため、良好な鋳込製品を確実かつ容易に製造する
ことができる。
【0013】
【実施例】第1図は本発明を適用した竪型締竪射出型の
一部破断正面図である。第1図において、マシンベース
1に固定された固定プラテン2の4隅には、タイロッド
3が植設されている。これらタイロッド3の上端段部に
は、平面を固定プラテン2の平面に対向させたシリンダ
プラテン4が支持されており、このシリンダプラテン4
は、タイロッド3のねじ部に螺合されたナット5で固定
されている。また、4本のタイロッド3には、可動プラ
テン6が孔を摺動自在に嵌合させて支持されており、こ
の可動プラテン6には、シリンダプラテン4の中心部に
設けられたラム孔内に油圧で進退するメインラム7の作
用端が固定されている。固定プラテン2と可動プラテン
6との対向面には、平面を互いに対向させた固定金型(
下金型)8と可動金型(上金型)9とがそれぞれ装着さ
れている。
【0014】固定プラテン2の下方には、射出シリンダ
10がピット10A内のブラケット11に揺動自在に支
持されて設けられている。この射出シリンダ10の油圧
で進退するピストンロッド12の作用端には、カップリ
ング13を介してプランジャ14が固定されている。該
プランジャ14の上端にプランジャチップ14aが設け
られている。
【0015】15は射出シリンダ10の端面に植設され
た複数個のラム棒であって、これらのラム棒15は、先
端部に射出スリーブ16が一体形成されたスリーブ台1
7のラム孔に進退自在に嵌合させている。射出スリーブ
16の内孔には、前記プランジャ14先端のプランジャ
チップ14aが進退自在に嵌合されている。
【0016】固定金型8のスリーブ孔には、固定スリー
ブ18が嵌着されており、この固定スリーブ18の下端
開口が鋳込口となっている。前記スリーブ台17に形成
されたラム孔の底部に送油することにより、スリーブ台
17が上昇して射出スリーブ16の上端面が固定スリー
ブ18の下端面に接触してドッキングし、押圧されるよ
うに構成されている。また、下金型8と上金型9との合
わせ面部にはキャビティ19が形成されており、下金型
8側のキャビティ19は、湯道20によって固定スリー
ブ18に連通されている。
【0017】射出シリンダ10には、マシンベース1側
に枢支された傾動シリンダ21のピストンロッド22の
作用端が枢着されており、固定スリーブ18から射出ス
リーブ16が抜けた状態でピストンロッド22が進退す
ることにより、射出シリンダ10から射出スリーブ16
に至る射出装置23全体が第1図の実線位置と鎖線位置
との間で傾動可能となっている。
【0018】第1図の2点鎖線で示す傾斜姿勢において
射出スリーブ16内ヘラドル24から溶湯が注入される
ように構成されている。なお、固定プラテン2には、射
出装置21を傾動可能とするU字形状の切欠き2aが形
成されている。
【0019】本実施例装置は、自動車エンジンのシリン
ダブロックを鋳造するためのものであり、その金型部の
構成を第2図に示す。
【0020】第2図において、下金型8には凹陥部8a
が設けられており、この凹陥部8aの中央部には、断面
が半円形の短い蒲鉾状に形成されたブロック8bが設置
されている。
【0021】下金型8と上金型9との間には、これら両
金型8,9よりも短い、複数個(本実施例では周方向に
2分割された2個)のスライド金型9Aが、上金型9側
に支持されて配設されており、これら両スライド金型9
Aは図示しない開閉シリンダにより互いに相反する水平
放射方向(第2図の紙面と垂直方向)に移動して開閉さ
れるように構成されている。
【0022】これら2個のスライド金型9Aの下半部に
は、その閉鎖時に下金型8の前記ブロック3bとの間で
クランクケース相当のキャビティ30を形成させる円弧
部9aが設けられている。また、スライド金型9Aの上
半部には、その閉鎖時にシリンダブロック上部を鋳造す
るキャビティ31が設けられている。
【0023】そして、型締時におけるキャビティ31内
には、ウォータージャケット部を形成するために、崩壊
性砂中子32が、上金型9側に支持されて設置されてい
る。
【0024】前記砂中子32は、そのフック32bをマ
ンドレル34に引っ掛けることにより脱落を規制されて
支持されている。
【0025】スペーサ38により形成された空間部37
に押出シリンダ40が設けられている。この押出シリン
ダ40に支持されて2枚の押出板39が設けられている
。この押出板39に上端を支持された押出ピン41が上
金型9のピン孔9bに摺動自在に挿入されており、押出
シリンダ40で押出板39を下降させることにより、押
出ピン41が下降し、キャビティ30,31内で溶湯が
固化して形成されて製品としてのエンジンブロックを押
出すように構成されている。
【0026】42はキャビティ19内に突出自在なスク
イズピンであり、該ピン42はスクイズシリンダ43に
よりストロークされる。
【0027】以上のように構成されたシリンダブロック
の鋳造装置による鋳造動作を説明する。
【0028】上金型9が型開きされ、かつスライド金型
9A,9Bが開かれた状態で、シリンダライナ(図示略
)が嵌装されたマンドレル34に砂中子32を支持させ
た後、開閉シリンダによりスライド金型9Aを閉じ、型
締シリンダにより上金型9を下降させて型締めする。 そして傾動状態の射出スリーブ16にラドル24より例
えばアルミニウムなどの溶湯を注入した後、射出スリー
ブ16を起立、上昇させて固定スリーブ18に接合する
【0029】そこで、プランジャチップ14aを上昇さ
せると、射出スリーブ16内の溶湯は、固定スリーブ1
8と湯道20とを経てキャビティ19(30,31)内
へ射出される。
【0030】溶湯の充填完了後、スクイズピン42を突
出させ、スクイズ加圧して鋳巣を押しつぶす。
【0031】キャビティ19(30,31)内の溶湯が
固化して冷却されると、型締シリンダにより可動プラテ
ン6が上金型4とともに上昇するが、この場合、上金型
9に支持されたスライド金型9Aも溶湯の固化物として
の製品を伴って上昇する。そこで、スライド金型9Aを
開いた後、押出シリンダ40のピストンを下降させると
、押出板39が押出ピン41を伴って下降するので、製
品が押出される。
【0032】押出された製品を機外に取出した後、マン
ドレル34を取外し、砂中子32を振動等によって崩壊
させることにより、砂中子32が取り出された冷却水循
環用のジャケットを有しかつシリンダライナがインサー
トされたエンジンブロックが得られる。
【0033】このように、本実施例の金型鋳造方法にお
いては、傾転式給湯装置23を用いているので、射出ス
リーブ16中に溶湯を注湯してからごく短い時間(例え
ば2〜3秒)で射出することができる。
【0034】また、このように注湯から射出までの時間
が短いところから、溶湯の粘度が低く固相も発生しない
から、崩壊性置中子32の表面コーティング層が損傷を
受けることもない。さらに、スクイズ加圧して鋳巣をお
しつぶすこともできる。このため、良好な鋳込製品を確
実かつ容易に製造することができる。
【0035】本発明において好適に採用される砂中子と
しては次のものが例示される。
【0036】(A)  結合剤によって一体に結合され
た砂からなるベース; (B)(a)  グラファイト、マイカ、ヒューズドシ
リカ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、カーボン
ブラックおよびジルコン粉末からなる群から選ばれた無
機耐火性材料約30〜80重量%;および(b)  コ
ロイドシリカ、クレー及びアミン処理ベントナイトから
なる群から選ばれた無機結合剤約1〜25重量%;から
なる250〜5000μ厚さの第1の被覆(C)(a)
  ヒューズドシリカ、ジルコン粉末、酸化アルミニウ
ムからなる群から選ばれた耐火性材料(b)  コロイ
ドシリカ、クレーおよびベントナイトからなる群から選
ばれた懸濁剤;および (c)  有機化合物結合剤;からなる100〜200
0μ厚さの付加的な第2の表面被覆 からなる砂中子。
【0037】この砂中子は、高圧ダイカスト機械のダイ
中で溶融金属から形成される鋳物についてアンダーカッ
ト部分を形成するのに使用するための高い耐圧性および
耐高温性、良好な耐崩壊性、耐表面浸透性および良好な
型ばらし性を有する強度の大きいダイカスト用砂中子で
ある。
【0038】本発明の金型鋳造方法に用いられる別の好
適な砂中子として、中子砂に添加物を混合して水素イオ
ン指数pHが3.5以下の砂中子原型を成型し、この砂
中子原型上に塗型層を形成して製造したものがあげられ
る。
【0039】このように、砂中子原型のpHを3.5以
下とするようにすると、砂中子原型をコロイダルシリカ
を含む液状の塗型剤中に浸漬したとき、コロイダルシリ
カが砂中子原型に接触する部分でゲル化し部分的に塗型
剤が増粘することで、砂中子原型内への塗型剤のしみ込
みが抑制され、均一で適当な厚さを持った塗型層が形成
される。
【0040】したがって、この砂中子を用いてダイカス
トのような高圧鋳造を行なった場合、砂中子中に溶湯が
差し込むことがなく、鋳造後、製品から砂を排出する際
も、砂中子の崩壊性が良いために、簡単確実にかつ完全
に砂の排出を行なうことができる。勿論、砂を排出した
後の製品の鋳肌面には砂は全く残留せず、非常に平滑で
ある。また、したがって、このような砂中子を、例えば
、クローズドデッキ型のエンジンブロックの冷却ジャケ
ット部分のように、非常に複雑な形状を有する製品を鋳
造する際に用いても、充分に満足のいく作業状態と製品
を確実容易に得ることができる。
【0041】この砂中子を製造するときは、まず、中子
砂に添加物を混合する。中子砂には、通常の鋳物砂を用
いた。添加物としては、例えば、酸硬化性樹脂と硬化剤
を用い、この樹脂としては、例えば、尿素変性フラン樹
脂を用い、硬化剤としては、例えば、パラトルエンスル
ホン酸銅約45重量%、エタノール約40重量%、エチ
レングリコール約5重量%、水約10重量%からなるも
のを用いた。
【0042】中子砂100重量部に対して樹脂を0.5
〜5重量部混合し、硬化剤の量は、樹脂に対して100
重量%以上、好ましくは120〜200重量%、場合に
よっては約400重量%程度用いる。
【0043】このように、硬化剤の樹脂または中子砂に
対する添加量を従来のものに比べてかなり多くすれば、
中子砂と添加物の混合物の酸性度が増し、砂中子原型の
pHが3.5以下のように小さくなる。この点、従来の
ように、樹脂に対する硬化剤の添加量を最大でも40重
量%程度にすれば、砂中子原型のpHが4.1〜4.5
、あるいはこれ以上のように大きくなり、後工程におけ
る塗型層の形成がうまくいかない。
【0044】なお、酸硬化性樹脂としては、フルフリル
アルコールをベースとするポリマーを25wt%以上含
むものを用いても良いし、硬化剤としては、ベンゼンス
ルホン酸、フェノールスルホン酸、トルエンスルホン酸
、キシレンスルホン酸、低級アルキルスルホン酸の少な
くとも1種と、アルミニウム、銅、亜鉛、鉄の少なくと
も1種との塩からなっているものを用いても良い。
【0045】このように、中子砂と添加物を混合した混
合物を、所定の砂中子形状のキャビティを有する金型に
加圧空気とともに吹き込み、例えばウォームボックス法
と呼ばれている方法で砂中子原型を成型した。この場合
、中子成型用の金型の加熱温度は例えば90〜240℃
、好ましくは、130〜150℃程度とし、約1分程度
加熱して砂中子原型を所定の強度に硬化させた。
【0046】次に、このようにして成型した砂中子原型
を、コロイダルシリカを含む液状の塗型剤中に浸漬し、
砂中子原型の表面に塗型層を形成した。
【0047】この砂中子原型をコロイダルシリカを含む
液状の塗型剤中に浸漬すると、コロイダルシリカが砂中
子原型に接触する部分で、前記作用の項で示したような
反応が起こってゲル化し、その結果、塗型剤の粘度が増
大し、所望の塗型層を有する砂中子となる。勿論、砂中
子原型内への塗型剤のしみ込みが抑えられ、砂中子原型
の表面に適当な厚さの塗型層が均一に形成される。
【0048】塗型剤としては、例えば、ジルコンフラワ
ー100重量部、30%コロイダルシリカ水溶液10重
量部、水20重量部をよく撹拌混合したものを用いた。 塗型層は1層または2層でもよいが、製品と塗型層との
離型性をより良くするため、2層の方がより好ましい。 2層目の塗型層を形成するための塗型剤としては、例え
ば、3%水溶性フェノール樹脂溶液1リットルに対し、
雲母粉500グラム、湿潤剤としてドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム10グラム、消泡剤としてオクチル
アルコール1グラムをよく撹拌混合したものを用いた。
【0049】以上のような方法で製造された中子を、金
型のキャビティ内に設置し、250トンのスクイズキャ
ストマシンを使用して700℃のアルミニウム合金(A
DC12)溶湯を、鋳造圧力920kg/cm2 、プ
ランジャースピード0.1mm/secにて鋳込んだ。 鋳造後、金型から製品を取出して製品から砂出しを行な
ったところ、本発明による砂中子を用いたものは、中子
は完全に崩壊しており、簡単にかつ完全に砂を排出する
ことができ、また、得られた製品の鋳肌は平滑でアルミ
溶湯の差し込みはなかったが、従来技術のウォームボッ
クス中子を用いて同様の塗型剤に浸漬したものは、差し
込みが多数発生しており、また差し込みのない部分も鋳
肌が平滑でなく、中子本体の表面形状を転写したような
凹凸が見られた。
【0050】さらに、別の中子としては、耐火性粒状骨
材、酸硬化性樹脂及び弱塩基と低級脂肪族スルホン酸ま
たは/及び芳香族スルホン酸との塩からなる触媒物質を
含む硬化剤からなり、前記触媒物質が前記酸硬化樹脂の
40重量%を超えて400重量%までの範囲で含まれる
中子があげられる。
【0051】硬化触媒の添加量を酸硬化性樹脂に対して
40重量%を超えて400重量%までの範囲とすること
で、塗型剤の中子本体へのしみこみを抑え、中子表面に
適当な厚さの塗型層を形成するものである。さらに、コ
スト及び加熱硬化前の混合物の可使時間を考慮すると、
硬化触媒の添加量は酸硬化性樹脂の45〜75重量%が
好ましい。なお、硬化触媒の添加量の割合を酸化性樹脂
の400重量%以上にしても、コストがアップするだけ
で効果がほとんど変わらないので、本発明における上限
は400重量%とした。
【0052】この中子によれば、硬化触媒の添加量を酸
硬化性樹脂に対して40重量%を超えて400重量%ま
での範囲としたので、ウォームボックス法を用いて、高
圧鋳造に適した塗型を施工することが可能な中子が得ら
れる。すなわち、塗型剤の中子本体へのしみ込みを抑え
、中子表面に適当な厚さの塗型層を形成させることがで
きる。
【0053】その結果、この中子を用いて金型鋳造した
場合、中子への溶湯の差し込みや中子の損傷がないばか
りでなく、金型から製品を取出した後、製品にわずかな
振動を与えるだけで製品内の中子を容易に崩壊させ、か
つ、製品内面に砂が残らないようにして中子を確実容易
に取出すことができ、製品内面の鋳肌も非常になめらか
なものを得ることができる。
【0054】なお、鋳物砂100重量部に尿素変性フラ
ン樹脂を1.5重量部と樹脂重量に対して第1表に示す
割合で触媒物質を含むように硬化剤を混合し、予め13
0℃に加熱した金型に加圧空気と共に吹き込んで充填し
、50秒間焼成して中子を成型した。この中子を常温ま
で冷却後、下記の第1塗型剤中に浸漬し、乾燥させ第1
塗型層を形成した。この時、中子の断面観察を行ない、
塗型剤の中子表面からのしみこみ深さ及び中子表面に形
成された塗型層の厚さを測定した。
【0055】〈第1塗型剤〉 ジルコンフラワー(平均粒径8μm)    100重
量部30%コロイダルシリカ水溶液         
   10重量部水                
                      20重
量部
【0056】
【表1】
【0057】次に、下記の第2塗型剤中に浸漬し乾燥し
て、第2塗型層を形成した。
【0058】〈第2塗型剤〉 3%水溶性フェノール樹脂溶液          1
000cc雲母粉(300mesh以下)      
      500g湿潤剤            
                        1
0g消泡剤                    
                  1g以上の方法
で製造された中子を、金型のキャビティ内に設置し、2
50トンのスクイズキャストマシンを使用して700℃
のアルミニウム合金(ADC12)溶湯を、鋳造圧力9
20kg/cm2 、プランジャースピード0.1mm
/secにて鋳込んだ。鋳造後、砂出しをしたところ、
中子は完全に崩壊し、得られた製品の鋳肌は平滑でアル
ミ溶湯の差し込みはなかった。
【0059】
【発明の効果】以上の通り、本発明の金型鋳造方法では
、射出スリーブ中に溶湯を供給(注湯)してから、射出
開始までの時間を短くしたので、溶湯の外周部に固層が
生ぜず、したがって、射出時に、この固層が、崩壊性置
中子の表面コーティング層をはがすこともない。さらに
、高い鋳造圧力が加圧することにより鋳巣も押しつぶさ
れ、良好な鋳込製品を確実容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例方法を実施するのに好適な鋳造
装置を示す断面図である。
【図2】同装置に組み込まれた金型部分の断面図である
【図3】実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1  マシンベース 2  固定プラテン 4  シリンダプラテン 6  可動プラテン 8  下金型 9  上金型 10  射出シリンダ 14a  プランジャチップ 16  射出スリーブ 19  キャビティ 20  湯道 23  傾転式射出装置 24  ラドル 32  崩壊性置中子 42  スクイズピン 43  スクイズシリンダ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  金型内に崩壊性置中子を配置してアン
    ダーカット部を有する成形品を鋳造する金型鋳造方法に
    おいて、金型下方で上方に向けて配置した溶湯鋳込装置
    を用いて竪鋳込を行い、射出スリーブ内に溶湯を注入完
    了後4秒以内に鋳込を開始し、300kg/cm2 以
    上の高い鋳造圧力で溶湯を加圧することを特徴とする金
    型鋳造方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61144257A (ja) * 1984-11-21 1986-07-01 Honda Motor Co Ltd 鋳造方法
JPS63252659A (ja) * 1987-04-07 1988-10-19 Ube Ind Ltd 崩壊性置中子を用いた圧力鋳造方法

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