JPH04305786A - バーコード読取り装置 - Google Patents
バーコード読取り装置Info
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- JPH04305786A JPH04305786A JP3069789A JP6978991A JPH04305786A JP H04305786 A JPH04305786 A JP H04305786A JP 3069789 A JP3069789 A JP 3069789A JP 6978991 A JP6978991 A JP 6978991A JP H04305786 A JPH04305786 A JP H04305786A
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
ード読取り走査パターンに沿って繰返し偏向させてその
バーコード読取り走査パターンでもってバーコードを走
査することによりバーコード情報を読み取るバーコード
読取り装置に関する。近年、バーコードを利用した情報
管理システムはPOS(Point of Seals
)システムだけに限らず、OA(オフィスオートメーシ
ョン)やFA(ファクトリーオートメーション)等の分
野でも導入されつつあり、これに伴ってバーコード読取
り装置の小型化かつ低コスト化が要望されている。
Sシステム等で用いられる従来の設置式バーコード読取
り装置の代表的例が図示され、このバーコード読取り装
置は例えば透明なガラスから形成されるバーコード読取
り窓10を具備し、このバーコード読取り窓10には一
対の透過型回折ホログラム要素10aおよび10a′と
、単一の透過型回折ホログラム要素10bと、一対の透
過型回折ホログラム要素10cおよび10c′とが互い
に交差するように貼り付けられる。また、バーコード読
取り装置は参照番号12で全体的に示す光ビーム偏向光
学系を具備し、この光ビーム偏向光学系12は略扇形状
の形態を持つ底部平面反射鏡14と、この底部平面反射
鏡14の扇形状のほぼ中心箇所に配置されかつ適当なモ
ータ16でもって時計方向に定速回転させられる光ビー
ム偏向手段すなわちポリゴンミラー18と、該底部平面
反射鏡14の扇形状の周囲縁に沿ってその上方位置に配
置された3枚の長尺平面反射鏡20a、20bおよび2
0cと、その中央の長尺平面反射鏡20bの下側に配置
された球状凹面鏡22の中心箇所に形成された小孔22
aの背後に配置された小さな平面反射鏡24(図19お
よび図20)とを包含する。なお、図18では、図示の
複雑化を避けるために、バーコード読取り窓10と光ビ
ーム偏向光学系12とが互いに引き離されて図示されて
いるが、実際には、光ビーム偏向光学系12に対してバ
ーコード読取り窓10は図18で点線で示されるように
配置される。
ザビームが用いられ、このレーザビームは適当なレーザ
光源例えばガスレーザ管26から得られる。ガスレーザ
管26で発生させられたレーザ光Lは先ずビーム成形レ
ンズ28でもって所定の断面形状に成形されると共に所
定のビーム径に絞られ、次いでそのレーザビームLBは
平面反射鏡反射鏡30によってビーム偏向光学系14に
導かれる。すなわち、図19に示すように、レーザビー
ムLBは先ず球状凹面鏡22の小孔22aを通して小さ
な平面反射鏡24に入射させられ、そこで反射された反
射レーザビームLBは球状凹面22の小孔22aから発
射させられて回転中のポリゴンミラー18に向かわせら
れる。
かってくるレーザビームLBを横切ると、そのレーザビ
ームLBは3枚の長尺平面反射鏡20a、20bおよび
20cをその長手方向に走査するように順次偏向させら
れ、各長尺平面反射鏡20a、20b、20cを走査す
るレーザビームLBは底部平面反射鏡16に向かわされ
、次いでバーコード読取り窓10に向かって反射させら
れる。このとき長尺平面鏡20aを走査するレーザビー
ムは一対の透過型回折ホログラム要素10aおよび10
a′の何れか一方に沿って入射させられ、長尺平面鏡2
0bを走査するレーザビームは透過型回折ホログラム要
素10bに沿って入射させられ、長尺平面鏡20cを走
査するレーザビームは一対の透過型回折ホログラム要素
10cおよび10c′の何れか一方に沿って入射させら
れる。
ミラー18は六角形とされ、その6つの反射面は2種類
の反射角度を持ち、一方の反射角度を持つ3つの反射面
と他方の反射角度を持つ3つの反射面とは交互に配置さ
れる。一方の反射角度を持つ反射面によって偏向された
レーザビームLBが長尺平面反射鏡20a、20bおよ
び20cを走査すると、それら走査レーザビームはそれ
ぞれ透過型回折ホログラム要素10a、10bおよび1
0cに沿って入射させられ、他方の反射角度を持つ反射
面によって偏向されたレーザビームLBが長尺平面反射
鏡20a、20bおよび20cを走査するように偏向さ
れると、それら走査レーザビームはそれぞれ透過型回折
ホログラム要素10a′、10bおよび10c′に沿っ
て入射させられる。
20bおよび20cとポリゴンミラー18とによって、
レーザビームLBは透過型回折ホログラム要素10a、
10b、10c、10a′、10bおよび10c′の順
に繰り返し入射させられることになる。このような順序
で各透過型回折ホログラム要素10a、10b、10c
、10a′、10b、10c′に入射させられたレーザ
ビームは所定の方向に回折させられ、その結果バーコー
ド読取り窓10の上方には回折レーザビームによって走
査パターン32が描かれ、この走査パターン32は線分
32a、32a′、32b、32b′、32cおよび3
2c′からなる。すなわち、透過型回折ホログラム要素
10a、10b、10c、10a′、10bおよび10
c′の順に入射したレーザビームはぞれぞれ線分32a
、32a′、32b、32b′、32cおよび32c′
に沿って回折されることになる。なお、ポリゴンミラー
18の2種類の反射角度を持つ反射面によって偏向され
るレーザビームが長尺平面反射鏡20bを走査する際、
それら走査レーザビームは共に同じ透過型回折ホログラ
ム要素10bに入射させられるので、それら入射レーザ
ビームの回折方向は同じであり、線分32bおよび32
b′間の距離はポリゴンミラー18の2種類の反射角度
の差として現れる。
てバーコードを読み取らせる場合、バーコードBを付し
た物品Gがオペレータの手で保持された状態でバーコー
ド読取り窓10の上方を通過させられ、このときバーコ
ードが走査パターン32を形成する線分32a、32a
′、32b、32b′、32cおよび32c′に沿って
回折すなわち偏向されるレーザビームのいずれかによっ
て走査されると、その反射散乱光の一部が図20に破線
で示すように該レーザビームの射出光路に沿って戻され
て球状凹面鏡22に入射させられ、次いで該球状凹面鏡
22の集光箇所に配置された光検出器34によって検出
される。図19および図20から明らかなように、光検
出器34は小さな傾斜平面反射鏡34aと、その下方に
配置されたホトダイオード34bから構成され、球状凹
面鏡22によって収束された反射散乱光は小さな傾斜平
面反射鏡34aで一旦反射された後にホトダイオード3
4bの受光部に向かわせられる。要するに、ホトダイオ
ード34bの受光部が球状凹面鏡22の集光箇所に位置
して、球状凹面鏡22からの収束反射散乱光を傾斜平面
反射鏡34aを介して受けることになる。なお、ポリゴ
ンミラー18の回転速度を光速に比べた場合、ポリゴン
ミラー18は停止状態と見做すことができるので、ポリ
ゴンミラー18の反射面で反射されたレーザビームがバ
ーコードの走査によって反射散乱光として再びポリゴン
ミラー18に入射するとき、該ポリゴンミラー18の反
射面の回転変位は殆ど無視し得る。
ド情報はマイクロコンピュータ等で構成されるバーコー
ド解読回路(図示されない)によって処理される。この
場合、検出バーコード情報が完全であるか否かが判別さ
れ、バーコード情報が完全なものとされた場合には例え
ば信号音が発せられ、この信号音によりオペレータはバ
ーコード情報の読取りが完了したことを知る。一方、バ
ーコード情報が不完全な場合、例えばバーコードがレー
ザビームによって部分的にしか走査されない場合には、
かかる信号音は発せられず、その検出バーコード情報は
不完全なものとして無視される。このときオペレータは
上述の信号音が発せられるまでバーコード読取り操作を
繰返し行うことになる。
なように、従来のバーコード読取り装置には比較的複雑
な光ビーム偏向光学系が伴うので、その全体構成が嵩張
って大型化するということが問題となるだけでなく、そ
の製造コストが高く付くという経済的な面でも問題とさ
れる。したがって、本発明の目的は、光ビームを所定の
バーコード読取り走査パターンに沿って繰返し偏向させ
てそのバーコード読取り走査パターンでもってバーコー
ドを走査することによりバーコード情報を読み取るバー
コード読取り装置であって、小型化を図り得ると共に低
コストで製造し得るバーコード読取り装置を提供するこ
とである。
読取り装置は光ビームを少なくとも1つの経路に沿って
繰り返し偏向させる光ビーム偏向手段と、前記経路に沿
って配置された透過型回折ホログラム手段とを具備し、
この透過型回折ホログラム手段はそこに入射された偏向
光ビームを回折させて所定のバーコード読取り走査パタ
ーンを形成するような回折特性を持つ。
ンの形成のために透過型回折ホログラム手段が用いられ
、このような透過型回折ホログラム手段については所望
の回折特性を得るように設計することが比較的容易であ
るだけなく、その作成自体も比較的安価に行うことが可
能である。
、本発明によるバーコード読取り装置の一実施例につい
て説明する。図1には本発明によるバーコード読取り装
置の全体構成が概略的に斜視図として示され、それは破
線で示される直方形状のハウジング36を具備する。 ハウジング36の一側壁部は透過型回折ホログラム手段
40と、反射型回折ホログラム手段42とから形成され
、図1から明らかなように、透過型回折ホログラム手段
40は反射型回折ホログラム手段42の上方側に位置す
る。本実施例では、透過型回折ホログラム手段40は3
つの透過型回折ホログラム要素40a、40bおよび4
0cからなり、これら透過型回折ホログラム要素のそれ
ぞれは後述するように異なった回折特性を持つ。また、
反射型回折ホログラム手段42は単一の反射型回折ホロ
グラム要素として構成され、それは球状凹反射鏡と同様
な特性すなわち集光回折特性を持つ。図2に最もよく図
示するように、反射型回折ホログラム手段42のほぼ中
心箇所の小領域には別の回折特性を持つ反射型回折ホロ
グラム要素44が形成され、この反射型回折ホログラム
要素44はそこに入射した光ビームを回折偏向させる特
性を持つ。なお、反射型回折ホログラム要素44は前も
って作成された反射型回折ホログラム手段42に貼り付
けることもできるし、あるいはマスキング技術を応用し
て反射型回折ホログラム手段42と共通の基板に反射型
回折ホログラム要素44を形成することも可能である。
してポリゴンミラー46が設けられ、このポリゴンミラ
ー46は本実施例では五角形とされて時計方向に定速回
転させられる。ポリゴンミラー46は反射型回折ホログ
ラム要素44と共に光ビーム偏向光学系を形成し、ハウ
ジング36内に設けられた光ビーム発生源48からの光
ビームを所定経路に沿って繰返し偏向させる。光ビーム
発生源48は例えば半導体レーザとして形成され、この
半導体レーザ48で発生させられたレーザ光はビーム成
形レンズ50で成形された後にレーザビームLBとして
反射型回折ホログラム要素44に入射させられる。反射
型回折ホログラム要素44がそこに入射したレーザビー
ムLBをポリゴンミラー46に向けて回折させると、回
転中のポリゴンミラー46はその5つの反射面によって
レーザビームLBを所定の経路52に沿って繰返し偏向
させる。すなわち、ポリゴンミラー46が一回転する度
毎にレーザビームLBは経路52に沿って五回偏向させ
られる。
型回折ホログラム手段40は経路52に沿って配置され
、このため透過型回折ホログラム手段40の透過型回折
ホログラム要素40a、40bおよび40cには偏向レ
ーザビームLBが順次入射することになる。偏向レーザ
ビームLBが透過型回折ホログラム要素40a、40b
および40cに順次入射させられると、各透過型回折ホ
ログラム要素40a、40b、40cはそれぞれの回折
特性に応じて偏向光ビームを回折させ、これら回折レー
ザビームによって、透過型回折ホログラム手段40の外
部上方側にバーコード読取り用走査パターン54が描か
れ、このバーコード読取り用走査パターン54は互いに
交差する線分54a、54bおよび54cから形成され
る。すなわち、図3に示すように、透過型回折ホログラ
ム要素40aに入射した偏向レーザビームは線分54a
に沿って回折偏向させられ、透過型回折ホログラム要素
40bに入射した偏向レーザビームは線分54bに沿っ
て回折偏向させられ、透過型回折ホログラム要素40c
に入射した偏向レーザビームは線分54cに沿って回折
偏向させられ、これによりバーコード読取り用走査パタ
ーン54が得られる。なお、ここで注目すべき点は、透
過型回折ホログラム要素40bによって回折偏向された
レーザビームの偏向軌跡(54b)がその透過型回折ホ
ログラム要素40bに入射したレーザビームの偏向軌跡
(52)と平行であるのに対して、透過型回折ホログラ
ム要素40aおよび40cによって回折偏向されたレー
ザビームの偏向軌跡(54a、54c)がそれら透過型
回折ホログラム要素40aおよび40bに入射したレー
ザビームの偏向軌跡(52)に対して旋回されていると
いうことであり、この点については後で詳しく述べるこ
とにする。
コードBが透過型回折ホログラム手段40の外部上方側
を通過させられて、バーコード読取り用走査パターン5
4の線分54a、54bおよび54cのいずれかに沿っ
て回折偏向されるレーザビームでもって走査させると、
その反射散乱光の一部が該レーザビームの射出経路に沿
ってポリゴンミラー46に戻される。例えば、線分54
bに沿って回折偏向されるレーザビームでもってバーコ
ードBが走査されると、その反射散乱光の一部は透過型
回折ホログラム要素40bに入射してポリゴンミラー4
6に向かって回折させられ、次いでポリゴンミラー46
によって反射型回折ホログラム手段42に向かって反射
させられる。反射型回折ホログラム手段42に入射した
反射散乱光は図5に最もよく図示するように光検出手段
56に向かって集光回折させられ、その集光回折光が光
検出手段56によってバーコード情報として検出される
。光検出手段56は例えばホトダイオードから形成され
、それによって検出されたバーコード情報がマイクロコ
ンピュータ等で構成されるバーコード解読回路(図示さ
れない)によって処理されることは先に述べた場合と同
様である。
要素40bの作成例が図示され、同図において、参照符
号58は例えば透明フィルム基板に感光乳剤を塗布して
形成した記録媒体を示し、この記録媒体58の中心に座
標原点を持つ三次元直交座標系xyzを想定し、そのx
y平面内に記録媒体58が位置するものとする。この三
次元直交座標系xyzのzy平面内に参照光発生源60
を、また物体光発生源62をy軸を挟んで配置させると
、これら双方の光源60および62から発生した球面波
の干渉によって干渉縞が記録媒体46に形成されて記録
される。この記録媒体58を現像/定着処理することに
よって、回折格子縞を持つ透過型回折ホログラム要素が
得られる。図7を参照すると、そのような透過型回折ホ
ログラム要素が参照符号58′で示され、この透過型回
折ホログラム要素20′に対して図6と同様な三次元直
交座標系xyzを想定し、そのyz平面内に再生光発生
源としてレーザビーム発生源60′を配置して、そこか
ら射出したレーザビームをL1 、L2 およびL3
で示すようにx軸に沿って偏向させて透過型回折ホログ
ラム要素56′を透過させると、透過レーザビームはL
1 ′、L2 ′およびL3 ′で示すようにx軸から
逸れるように回折されるが、その透過レーザビームの偏
向軌跡はx軸に対して平行である(なお、図7において
、x′およびy′はそれぞれx軸およびy軸の投影軸を
示す)。図6において、参照光発生源60および物体光
発生源62の角度位置を適当に選択することにより、回
折レーザビームL1 ′、L2 ′、L3 の回折角度
を任意に決定し得る。
グラム要素40aおよび40cの作成例が示され、同図
においても、記録媒体58に対して図6と同様な三次元
座標系xyzを想定する。図8の作成方法では、参照光
発生源60および物体光発生源62はyz平面からx軸
の一方の側(図8の例では、正側)にずられた位置に配
置され、この点で図8の作成方法は図6の作成方法とは
異なる。これら双方の光源60および62から発生した
球面波の干渉によって干渉縞を記録媒体58に形成して
記録し、次いでその記録媒体58を現像/定着処理する
ことによって、回折格子縞を持つ透過型回折ホログラム
要素を得ることは図6の場合と同様である。図9を参照
すると、そのような透過型回折ホログラム要素が参照符
号58″で示され、この透過型回折ホログラム要素58
″に対しても図8と同様な三次元直交座標系xyzを想
定し、図6の場合と同様にそのyz平面内に再生光発生
源としてレーザビーム発生源60′を配置して、そこか
ら射出したレーザビームをL1 、L2 およびL3
で示すようにx軸に沿って偏向させて透過型回折ホログ
ラム要素58″を透過させると、透過レーザビームはL
1 ′、L2 ′およびL3 ′で示すようにx軸から
逸れるように回折されるが、その透過レーザビームの偏
向軌跡は図7の場合とは異なって反時計方向に旋回させ
られる(なお、図9でも、x′およびy′はそれぞれx
軸およびy軸の投影軸を示す)。図8においても、参照
光発生源60および物体光発生源62の角度位置を適当
に選択することにより、回折レーザビームL1 ′、L
2 ′、L3 の回折角度を任意に決定し得る。
れた透過型回折ホログラム要素58″がなぜレーザビー
ムを旋回させるような回折特性を持つかを簡単に述べる
と、透過型回折ホログラム要素58″に記録された干渉
縞の空間周波数がx軸の正側に向かって次第に大きくな
っていて、参照光発生源60からyz平面側にずらされ
たレーザビーム発生源60′からのレーザビームがx軸
の正側で一層大きな回折作用を受けるということである
。すなわち、干渉縞の空間周波数の最も大きな側を透過
するレーザビームL3 の回折作用は最も大きく、干渉
縞の空間周波数の最も小さな側を透過するレーザビーム
L1 の回折作用は最も小さく、このため透過レーザビ
ームの偏向軌跡が図9に示すように旋回されることにな
る。
ム要素58″において、回折レーザビームの偏向軌跡の
旋回角を大きくするためには、レーザビーム発生源60
′の位置をx軸の負側に移動させればよいが、しかしレ
ーザビーム発生源60′が参照光発生源60の位置から
大きくずれればずれる程、透過型回折ホログラム要素5
8″に対する入射レーザビームはブラグ条件から大きく
外れ、このため回折レーザビームの強度が弱められると
いう問題が生じる。更に、射出レーザビームの収差が増
大するという問題も生じる。言うまでもなく、レーザビ
ームの強度が弱められた場合、また収差のためにレーザ
ビームのビーム径が大きくなった場合には、バーコード
走査時に得られる反射散乱光すなわちバーコード情報の
S/N比が小さくなり、バーコードの読取り確度が低下
する。ところが、そのような問題は図9に示したような
透過型回折ホログラム要素58″を複数枚用いることに
よって解決することが可能であり、これについて以下に
述べる。
透過型回折ホログラム要素58″が2枚上下に配置され
、その上方側の透過型回折ホログラム要素が参照符号5
8aで、また下方側の透過型回折ホログラム要素58b
で示される。上方側の透過型回折ホログラム要素58a
は図9に示した透過型回折ホログラム要素58″と同様
な向きで配置され、これに対して下方側の透過型回折ホ
ログラム要素58bは図9に示した透過型回折ホログラ
ム要素58″をxy平面内で180 °回転変位された
向きで配置される。すなわち、透過型回折ホログラム要
素58aでは、その干渉縞の空間周波数はx軸の正側に
向かって次第に大きくなっているのに対して、透過型回
折ホログラム要素58bでは、その干渉縞の空間周波数
はx軸の負側に向かって次第に大きくなっている。2枚
の透過型回折ホログラム要素58aおよび58bは図1
1に示すように図10の関係維持した状態で互いに貼り
合わせられる。
aおよび58bの回折特性はそれらの個々の回折特性を
掛け合わせたものとなる。透過型回折ホログラム要素5
8aの回折特性は図9で説明した場合と同様であり、ま
た透過型回折ホログラム要素58bの回折特性は図12
に示すように透過型回折ホログラム要素58″をxy平
面内で180 °回転変位させた際に得られる回折特性
と同様なものとなる。要するに、図12は図9をその紙
面の裏側から観察したものと同様である。なお、図9で
は、レーザビームがx軸に沿ってその正側に向かって偏
向されるのに対して、図12では、レーザビームがx軸
に沿ってその負側に向かって偏向されるが、レーザビー
ムの回折態様は同様なものとなる。
を透過して回折させられた回折レーザビームの見掛け上
の光源について考えると、その見掛け上の光源は図13
に示すように位置P1 から位置P2 を通って位置P
3 まで移動する。なお、図13において、図示の複雑
化を避けるために、透過型回折ホログラム要素58aが
省かれているが、そこに入射する偏向レーザビームL1
、L2 およびL3 およびそれらの回折レーザビー
ムL1 ′、L2 ′およびL3 ′は図9に示したも
のと同様である。図13に示すように、回折レーザビー
ムL1 ′、L2 ′およびL3 ′の実際上の光源は
図9で説明したようにyz平面内に配置されたレーザビ
ーム発生源60′であるが、しかしそれらの見掛け上の
光源はそれぞれ位置P1 、P2 および位置P3 に
配置されたものとなる。したがって、レーザビーム発生
源60′からのレーザビームがx軸に沿ってその正側に
向かって偏向された場合、回折レーザビームの見掛け上
の光源はyz平面内を位置P1 から位置P2 を通っ
て位置P3 まで移動する移動光源と見做し得る。
8bに対して入射させられるレーザビームは位置P1
から位置P2 を通って位置P3 まで移動する移動光
源から得られるものとなる。図14を参照すると、位置
P1 から位置P2 を通って位置P3 まで移動する
レーザビーム光源から透過型回折ホログラム要素58b
(なお、図14では、図示の複雑化を避けるために透過
型回折ホログラム要素58bは省かれている)に入射さ
せられるレーザビームがLP1 、LP2 およびLP
3 で示され、また図12のレーザビーム発生源60′
から透過型回折ホログラム要素58aに入射させられる
レーザビームL1 、L2 およびL3 とそれらの回
折レーザビームL1 ′、L2 ′およびL3 ′も参
考のために示されている。図14から明らかなように、
位置P1 にある光源から射出されるレーザビームLP
1 は光源60′からのレーザビームL1 と同一箇所
に入射するが、位置P1 は光源60′よりも上方にあ
るために、その回折レーザビームLP1 ′の回折角は
回折レーザビームL1 ′の回折角よりも大きい。位置
P1 にある光源から射出されて座標原点に入射するレ
ーザビームLP2 は光源60′から座標原点に向かう
レーザビームL2 と一致し、かつその回折レーザビー
ムLP2 ′も回折レーザビームL2 ′と一致する。 位置P3 にある光源から射出されるレーザビームLP
3 は光源60′からのレーザビームL3 と同一箇所
に入射するが、位置P3 は光源60′よりも下方にあ
るために、その回折レーザビームLP3 ′は回折レー
ザビームL3 ′よりもy軸の負側方向に更に回折させ
られる。
ーム発生源60′から2段重ねの透過型回折ホログラム
要素58aおよび58bに対して射出されかつx軸に沿
ってその正側に向かって偏向させられるレーザビームL
1 、L2 およびL3 は透過型回折ホログラム要素
58aおよび58bのそれぞれの回折作用を受けて回折
レーザビームLP1 ′、LP2 ′およびLP3 ′
となり、これら回折レーザビームの偏向軌跡は図9の場
合に比べて一層旋回させられることになる。ここで、注
目すべき点は、透過型回折ホログラム要素58aおよび
58bに対してレーザビームがブラグ条件を大きく外れ
ることなく入射し得るので、その回折レーザビームの強
度が弱められることが少ないという点である。回折レー
ザビームの偏向軌跡の旋回角を更に大きくする場合には
、図9に示すような透過型回折ホログラム要素58″を
複数段重ね合わせればよく、このとき互いに隣接し合う
2枚の透過型回折ホログラム要素は図10で説明したよ
うな関係とされる。
、個々に作成した透過型回折ホログラム要素58aおよ
び58bが互いに貼り合わせられたが、同一の透明フィ
ルム基板に複数の透過型回折ホログラム要素を順次作成
することも可能である。また、透過型回折ホログラム要
素58aおよび58bのそれぞれの干渉縞に同一の空間
周波数特性を与えて波面収差を無くすことが好ましい。
の作成例が示され、同図において、参照符号64は感光
乳剤を塗布した適当な透明基板を示し、その一方の側面
には発散参照光66が照射され、その他方の側面には収
束物体光68が照射される。発散参照光66と収束物体
光68との干渉により発生した干渉縞が透明基板64の
感光乳剤層に記録され、その透明基板64を現像すると
、図17に示すような反射型回折ホログラム要素64′
が作成される。図17に示すように、発散再生参照光6
6が反射型回折ホログラム要素64′に入射すると、そ
の回折光68′は収束光となる。このような反射型回折
ホログラム要素46′を反射型回折ホログラム手段42
として用いれば、バーコードの走査によって得られた反
射散乱光を光検出手段56に向けて収束することができ
る。なお、透明基板64に対する発散参照光66と収束
物体光68との光源位置を適当に選択することにより、
回折光68′の集光箇所を任意に決めることが可能であ
る。
手段40が3つの透過型回折ホログラム要素40a、4
0bおよび40cを水平方向に一列に配置することによ
って構成されたが、透過型回折ホログラム要素の数が3
つに限定されないことは言うまでもなく、またその配列
についても種々の態様が考えられる。例えば、複数の透
過型回折ホログラム要素を上下2列に配置し、図18で
説明したようなポリゴンミラー18を用いて該上下2列
の透過型回折ホログラム要素に交互にレーザビームを入
射させるようにしてもよく、この場合には図1に示した
以上に複雑なバーコード読取り用走査パターンが得られ
るので、バーコードの読取り確度が更に高められ得るこ
とになる。更に、上述の実施例において、反射型回折ホ
ログラム要素44に代えて平面反射鏡を用いてもよく、
また反射型回折ホログラム手段42および反射型回折ホ
ログラム要素44に代えて、図18に示したような球状
凹面鏡22および平面反射鏡24を用いることも可能で
ある。
によれば、バーコード読取り走査パターンの形成のため
に透過型回折ホログラム手段が用いられ、このような透
過型回折ホログラム手段については所望の回折特性を得
るように設計することが比較的容易であるだけなく、そ
の作成自体も比較的安価に行うことが可能であるので、
バーコード読取り装置の小型化、簡素化およびその製造
コストの低減化を図ることができる。
を示す概略斜視図である。
図である。
図である。
図であって、バーコードの読取り状態を示す図である。
図である。
型回折ホログラム要素の作成例を示す斜視図である。
要素の回折特性を示す斜視図である。
タイプの透過型回折ホログラム要素の作成例を示す斜視
図である。
要素の回折特性を示す斜視図である。
要素を2つ用いて別の透過型回折ホログラム要素を作成
する作成法を説明する斜視図である。
2段重ねに貼り合わせて示す側面図である。
素の回折特性を説明するための斜視図である。
素の回折特性を説明するための斜視図である。
素の回折特性を説明するための斜視図である。
素の回折特性を示す斜視図である。
射型回折ホログラム手段の作成例を示す側面図である。
性を示す側面図である。
ある。
って、バーコード走査するレーザビームの射出経路を示
す図である。
走査時の反射散乱光の検出経路を示す図である。
2…反射型回折ホログラム手段 48…光ビーム発生源 50…ビーム成形レンズ 52…経路 54…走査パターン 56…光検出手段
Claims (3)
- 【請求項1】 光ビームを少なくとも1つの経路(5
2)に沿って繰り返し偏向させる光ビーム偏向手段(4
6)と、前記経路(52)に沿って配置された複数の透
過型回折ホログラム手段(40)とを具備し、この複数
の透過型回折ホログラム手段(40)がそこを連続して
走査する偏向光ビームを各透過型回折ホログラム手段で
それぞれ異なる方向に回折させて所定のバーコード読取
り走査パターン(54)を形成するような回折特性を持
つことを特徴とするバーコード読取り装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のバーコード読取り装
置において、前記バーコード読取り走査パターン(54
)でもってバーコードが走査された際に得られる反射散
乱光の一部をバーコード情報として検出するための光検
出手段(56)と、前記反射散乱光の一部を受けてそれ
を前記光検出手段(56)に向けて集光させるための反
射型回折ホログラム手段(42)とが設けられることを
特徴とするバーコード読取り装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載のバーコード読取り装
置において、光源からの光ビームを反射して前記光ビー
ム偏向手段(46)に指向させるための反射型回折ホロ
グラム手段(44)が設けられることを特徴とするバー
コード読取り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3069789A JP2785844B2 (ja) | 1991-04-02 | 1991-04-02 | バーコード読取り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3069789A JP2785844B2 (ja) | 1991-04-02 | 1991-04-02 | バーコード読取り装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04305786A true JPH04305786A (ja) | 1992-10-28 |
JP2785844B2 JP2785844B2 (ja) | 1998-08-13 |
Family
ID=13412875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3069789A Expired - Lifetime JP2785844B2 (ja) | 1991-04-02 | 1991-04-02 | バーコード読取り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2785844B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021015170A (ja) * | 2019-07-11 | 2021-02-12 | 日本電信電話株式会社 | レーザー光走査装置及びレーザー光走査方法 |
-
1991
- 1991-04-02 JP JP3069789A patent/JP2785844B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021015170A (ja) * | 2019-07-11 | 2021-02-12 | 日本電信電話株式会社 | レーザー光走査装置及びレーザー光走査方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2785844B2 (ja) | 1998-08-13 |
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