JPH04304159A - 超電導電動機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、超電導電動機に関し
、詳しくは、船舶推進用のプロペラなどを駆動するため
に適した超電導電動機に関する。

【０００２】

【従来の技術】船舶推進用のプロペラの駆動装置として
は、ディーゼルエンジン等の機械式のものや電動機など
を用いたものが知られているが、機械式のものは装置全
体が大型化して配置上の制限があり、特に大出力とする
と寸法や重量が大となるので、使用し得る船舶の大きさ
（排水量）が制限され、排水量の小さな船舶や高速船舶
の場合には事実上適用ができない。

【０００３】一方、通常の電動機を用いた場合には、そ
のための発電システムを考慮すると装置全体としての効
率が悪くまた大出力のものを作ろうとすれば大型化は避
けられない。そこで、超電導界磁コイルを用いた超電導
電動機（超電導モータ）を用いることが提案されている
。

【０００４】この場合、推進効率の向上を目的として、
同一軸上に前後２枚のプロペラを互いに逆方向に駆動回
転させる二重反転プロペラ構造とすること、並びにこれ
ら２枚のプロペラをポット状推進器の前後に配置する構
造としたものが提案されている（例えば特開平２−２６
１０４７号）。

【０００５】図４はこの種の従来例を示したもので、船
体１の船尾下方には、前後２枚のプロペラ３、３を備え
たポット状推進器２が取付けられている。このポット状
推進器２の詳細は図５に示すように、ポット状推進器２
の前部および後部にはそれぞれ、出力軸系５を介して超
電導電動機６の出力軸をプロペラ３に連結した構造の推
進部分が設けられている。これらの超電導電動機６、６
はそれぞれ同軸上に配置される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の構造の場合、２つのプロペラをそれぞれ別の超
電導電動機により駆動するものであり、またこれら２つ
の超電導電動機は同軸上に並べて配置されるので、長手
方向に大きなスペースが必要となる。そしてこのため、
ポット状推進器の重量が増大する他、ポット状推進器が
軸方向に長くなり、これが船体抵抗を増加させ要因とな
るという問題がある。

【０００７】この発明は、以上のような問題がなく、上
記のようにポット状推進器に適用した場合でもポット状
推進器の重量および長さを小さく抑えて船体抵抗の低減
並びにプロペラ効率の向上を図ることが可能な超電導電
動機を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、同軸状
に配置された２つの出力軸を備え、これらの出力軸を互
いに反対の向きに駆動する超電導電動機であって、前記
２つの出力軸の間に配された超電導界磁コイルと、該超
電導界磁コイルの両側に配され、前記２つの出力軸にそ
れぞれ設置された略円板状の第１の出力軸用回転電機子
および第２の出力軸用回転電機子と、集電子を介して前
記第１の出力軸用回転電機子と前記第２の出力軸用回転
電機子にその径方向で且つ互いに異なる向きの電流をそ
れぞれ供給する手段とを含み、これらの電流と前記超電
導界磁コイルを励磁することによって得られる磁場とを
直交させることによって前記第１の出力軸用回転電機子
と前記第２の出力軸用回転電機子に互いに反対向きの周
方向電磁力を発生させることを特徴とする超電導電動機
が得られる。

【０００９】

【作用】上記のように超電導電動機の両側にそれぞれ出
力軸を設ける構成とすれば、１台の超電導電動機によっ
て２つの駆動出力を得ることができる。この結果、これ
をポット状推進器に適用すれば１台で２枚のプロペラを
同時に駆動するができ、ポット状推進器内における超電
導電動機の台数を減らしてその重量低減化および軸方向
長さの短縮化を図ることができる。

【００１０】

【実施例】以下に実施例を説明する。図２は本発明に係
わる超電導電動機をポット状推進器に適用した例を示し
たもので、ポット状推進器２の中央部には超電導電動機
４が位置している。この超電導電動機４の前部（図にお
いて右側）および後部（同じく左側）に設けけられた出
力軸４１、４１は、それぞれ連結部５１を含む出力軸系
５を介して前部および後部のプロペラ３、３に連結され
ている。

【００１１】図１は上記の超電導電動機４を示したもの
で、前後２つの出力軸４１、４１は同軸状に配置されて
いる。これら２つの出力軸４１、４１の間には、金属系
材料、酸化物系材料などで形成された超電導界磁コイル
４２が配置されている。この超電導界磁コイル４２はク
ライオスタット４３内に保持されて極低温に維持され、
その両側に強磁場を発生できるようになっている。クラ
イオスタット４３の保冷には、液体ヘリウムや液体窒素
などの冷媒が用いられ、また極低温冷凍機を併用する構
成としても良い。

【００１２】クライスタット４３の両側には、略円板状
の出力軸用回転電機子４４、４４がそれぞれ設置されて
いる。これらの出力軸用回転電機子４４は円筒部４４ａ
を有してこの円筒部４４ａにおいて電気的に絶縁された
状態で出力軸４１にそれぞれ固定されており、出力軸と
ともにそれぞれ回転運動をする。

【００１３】また出力軸用回転電機子４４、４４の円筒
部４４ａおよび円板部には、固定ブラシ，金属メッキ炭
素繊維ブラシなどで構成される一対以上の集電子４５ａ
、４５ｂがそれぞれ圧接状態にて設置されている。これ
らの集電子４５ａ、４５ｂは出力軸用回転電機子より４
４大きめの円板及び円筒部から成る集電子ホルダー４６
、４６によって固定支持されている。出力軸用回転電機
子４４、４４への電流供給はこの集電子４５ａ、４５ｂ
を介して外部の電源から行なわれる。

【００１４】更に、クライオスタット４３の中央部に形
成された環状凸部４３ａと集電子ホルダー４６、４６の
外周部との間には略円筒状のケース４７が設けられてお
り、このケース４７によって、超電導電動機の駆動時に
おける出力の反トルクが支持される。

【００１５】以上の構成を備えた実施例の超電導電動機
の動作を図３により説明する。この場合、超電導界磁コ
イル４２が初期励磁によって永久電流モードとなってお
り、超電導界磁コイル４２によって図３のように磁場Ｂ
が発生しているものとする。まず、外部電源から集電子
４５ａ、４５ｂを介して出力軸用回転電機子４４、４４
に、図３のように磁場Ｂと直交する方向で、且つ互いに
異なる向きの電流Ｉ１，Ｉ２をそれぞれ流す。即ち、図
３で右側（前部）の出力軸用回転電機子４４には中心部
から外周部に向かう電流Ｉ１を、また左側（後部）の出
力軸用回転電機子４４には外周部から中心部に向かう電
流Ｉ２を流す。すると、右側と左側の出力軸用回転電機
子４４、４４には、電流Ｉ１、Ｉ２と直交する磁場Ｂの
作用により互いに逆向きの周方向電磁力Ｆ１、Ｆ２が発
生する。この結果、これらが固定された出力軸４１、４
１が互いに逆回転し、これらの軸に連結されたプロペラ
が互いに逆方向に駆動される。勿論、実際の運転の場合
には、船体の前進、後進に応じて一方の出力軸用回転電
機子４４のみに電流が供給される。

【００１６】

【発明の効果】以上の通り、この発明によれば、１台で
も２つの出力を得ることが出来るので、ポット状推進器
に適用した場合でもポット状推進器の重量および長さを
小さく抑えて船体抵抗の低減並びにプロペラ効率の向上
を図ることが可能な超電導電動機を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の超電導電動機の断面図である
。

【図２】本発明による超電導電動機をポット状推進器に
適用した例の説明図である。

【図３】本発明の実施例の超電導電動機の動作を説明す
るための図である。

【図４】ポット状推進器を搭載した船舶の説明図である
。

【図５】超電導電動機を用いたポット状推進器の従来例
を示した説明図である。

【符号の説明】

１　　　　　　船舶 ２　　　　　　ポット状推進器 ３　　　　　　プロペラ ４，６　　超電導電動機 ５　　　　　　出力軸系 ４１　　　　出力軸 ４２　　　　超電導界磁コイル ４３　　　　クライオスタット ４４　　　　出力軸用回転電機子 ４５ａ、４５ｂ　　　　集電子 ４６　　　　集電子ホルダー ４７　　　　ケース

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　同軸状に配置された２つの出力軸を備
   え、これらの出力軸を互いに反対の向きに駆動する超電
   導電動機であって、前記２つの出力軸の間に配された超
   電導界磁コイルと、該超電導界磁コイルの両側に配され
   、前記２つの出力軸にそれぞれ設置された略円板状の第
   １の出力軸用回転電機子および第２の出力軸用回転電機
   子と、集電子を介して前記第１の出力軸用回転電機子と
   前記第２の出力軸用回転電機子にその径方向で且つ互い
   に異なる向きの電流をそれぞれ供給する手段とを含み、
   これらの電流と前記超電導界磁コイルを励磁することに
   よって得られる磁場とを直交させることによって前記第
   １の出力軸用回転電機子と前記第２の出力軸用回転電機
   子に互いに反対向きの周方向電磁力を発生させることを
   特徴とする超電導電動機。