JPH04303134A - ガスタービンエンジン - Google Patents

ガスタービンエンジン

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Publication number
JPH04303134A
JPH04303134A JP6716491A JP6716491A JPH04303134A JP H04303134 A JPH04303134 A JP H04303134A JP 6716491 A JP6716491 A JP 6716491A JP 6716491 A JP6716491 A JP 6716491A JP H04303134 A JPH04303134 A JP H04303134A
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JP
Japan
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scroll
gas turbine
turbine engine
piece
pressure turbine
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Pending
Application number
JP6716491A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Kishi
岸 則行
Takashi Sakauchi
隆 坂内
Tetsuo Goto
哲男 後藤
Naomi Warashina
藁科 直美
Yoshihiko Higashiya
義彦 東谷
Mineyasu Oana
峰保 小穴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH04303134A publication Critical patent/JPH04303134A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーシングの内部に少
なくとも燃焼器とスクロールとラジアルタービンを備え
、燃焼器において発生した燃焼ガスをスクロールを介し
てラジアルタービンに導くタービンエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】かかるガスタービンエンジンにおいて、
燃焼器で発生した高温の燃焼ガスをラジアルタービンに
導くスクロールは一般にセラミックスにより形成される
が、このスクロールは複雑な形状を有しているために一
体物として製造することが困難である。このためにスク
ロールを燃焼ガスの流れ方向を含む面により前後方向(
ラジアルタービンの軸方向)に2分割したものが知られ
ている(実開平1−113140号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のスクロールは、2分割された各部分の最大寸法がス
クロールの外径と等しいために寸法が大きくなり、熱膨
張の影響が顕著に現れて過剰な熱応力が発生する虞れが
あるばかりか、製造が困難で製品の歩留りが悪くなる問
題がある。
【0004】本発明は、前述の事情に鑑みてなされたも
ので、ガスタービンエンジンのスクロールに対する熱膨
張の影響を軽減し、かつその製造を容易化することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、ケーシングの内部に少なくとも燃焼器と
スクロールとラジアルタービンを備え、燃焼器において
発生した燃焼ガスをスクロールを介してラジアルタービ
ンに導くガスタービンエンジンにおいて、前記スクロー
ルを燃焼ガスの流路に交差する面により複数個のピース
に分割して形成したことを第1の特徴とする。
【0006】また本発明は、前述の第1の特徴に加えて
、前記スクロールをラジアルタービンの回転軸を含み、
かつ相互に直交する2つの面で4個のピースに分割した
ことを第2の特徴とする。
【0007】また本発明は、前述の第1または第2の特
徴に加えて、前記スクロールの各ピースを相互に突き当
てにより接合したことを第3の特徴とする。
【0008】また本発明は、前述の第1〜第3のいずれ
かの特徴に加えて、前記スクロールの各ピースを半径方
向内向きの弾性力で一体化して保持したことを第4の特
徴とする。
【0009】また本発明は、前述の第4の特徴に加えて
、前記弾性力をケーシングからサポート機構を介してス
クロールに伝達したことを第5の特徴とする。
【0010】また本発明は、前述の第1〜第3のいずれ
かの特徴に加えて、前記スクロールの各ピースを周方向
の押圧力で一体化して保持したことを第6の特徴とする
【0011】また本発明は、前述の第6の特徴に加えて
、前記スクロールの各ピースに周方向の押圧力を与える
結合用突起を形成したことを第7の特徴とする。
【0012】また本発明は、前述の第1または第2の特
徴に加えて、前記スクロールの各ピースをインロー結合
したことを第8の特徴とする。
【0013】また本発明は、前述の第8の特徴に加えて
、前記スクロールの各ピースの接合部に周方向のクリア
ランスを形成したことを第9の特徴とする。
【0014】また本発明は、前述の第9の特徴に加えて
、前記スクロールの内周に位置決め機構を設けたことを
第10の特徴とする。
【0015】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0016】図1および図2は本発明の第1実施例によ
るガスタービンエンジンの概略構造を示すものである。 2軸式のガスタービンエンジンGは有底円筒状のアウタ
ケーシング1と、このアウタケーシング1の後部開口に
接続される環状の熱交換器ハウジング2と、この熱交換
器ハウジング2の後部を覆うエグゾーストハウジング3
とを備える。アウタケーシング1の前部にはエアクリー
ナ4とサイレンサ5を備えた吸気通路6が接続され、ま
たエグゾーストハウジング3の中心には減速機ボックス
7が配設されるとともに、そのエグゾーストハウジング
3の下部には排気ダクト8が接続される。
【0017】アウタケーシング1に形成した中央開口部
の前後には、前記吸気通路6から吸入した空気を圧縮す
る遠心式のコンプレッサ9と、このコンプレッサ9を駆
動する遠心式の高圧タービン10が配設されるとともに
、その後方には出力を取り出すための軸流式の低圧ター
ビン11が配設され、更にアウタケーシング1の上部空
間には前記高圧タービン10と低圧タービン11を駆動
するための燃焼ガスを発生させる燃焼器12が配設され
る。また熱交換器ハウジング2に内部には、前記両ター
ビン10,11を通過した燃焼ガスの熱エネルギーを回
収して吸入空気を加熱するための環状の熱交換器13が
前記減速機ボックス7を外周を囲繞するように配設され
、その減速機ボックス7の内部には低圧タービン11の
出力を減速して外部に取り出す遊星歯車式の減速機14
が配設される。
【0018】アウタケーシング1に設けられたコンプレ
ッサケーシング15の中央部には高圧タービン軸16が
回転自在に支持され、その高圧タービン軸16には外周
に多数のブレードを形成したコンプレッサロータ17が
固定される。そして、前記吸気通路6からコンプレッサ
ケーシング15に吸入された空気はコンプレッサロータ
17で圧縮され、アウタケーシング1とインナケーシン
グ18との間に形成された放射状の空気通路19を通っ
て後方に供給される。なお、高圧タービン軸16の前端
は図示せぬ補器ハウジングに収納された発電機やスター
タ等の補機類に接続される。
【0019】高圧タービン軸16の後端には外周に多数
のブレードを形成したセラミックス製の高圧タービンロ
ータ20が固着され、その高圧タービンロータ20はセ
ラミックス製のバックプレート21と高圧タービンシュ
ラウド22の間に収納される。高圧タービンシュラウド
22の外側には燃焼器12にセラミックス製のトランジ
ェントダクト23を介して接続された同じくセラミック
ス製のスクロール24が配設され、そのスクロール24
の内周と前記高圧タービンロータ20の外周との間には
複数のノズルベーン25が設けられる。スクロール24
は複数のサポート機構26により外周から支持され、ト
ランジェントダクト24は他のサポート機構27,28
により支持される。
【0020】アウタケーシング1の後部に接続された熱
交換器ハウジング2の前端にはコレクタハウジング29
が支持され、その中央部には低圧タービン軸30が支持
される。低圧タービン軸30の先端にはセラミックス製
の低圧タービンロータ31が固着され、その外周に形成
した多数のブレードは低圧タービンシュラウド32の内
面に嵌合する。低圧タービンシュラウド31と前記高圧
タービンシュラウド22の間は、後端に可変静翼33を
有する低圧タービンダクト34によって接続される。そ
して低圧タービン軸30は前記減速機14を介して出力
軸35に接続される。
【0021】コレクタハウジング29の上半部には円弧
状の開口291 が形成され、前記空気通路19からエ
グゾーストハウジング3の上部に集合した後に熱交換器
13の上半部を通過して加熱された空気が、この開口2
91を介してインナケーシング18の内部に供給される
。 一方、コレクタハウジング29の下半部には、低圧ター
ビンシュラウド32を通過した排気ガスを熱交換器13
の下半部に導くための排気ガス通路292 が形成され
る。
【0022】熱交換器13の外周には360°にわたっ
てリングギヤ36が装着され、そのリングギヤ36の前
部に形成された平坦な支持面が熱交換器ハウジング2の
内周に設けた複数のガイドローラ37により回転自在に
支持される。1個のガイドローラ37を支持する回転軸
38には前記リングギヤ36に噛合するピニオン39が
固着され、その回転軸38を熱交換器駆動モータ40で
回転させることにより熱交換器13が回転駆動される。
【0023】図2から明らかなように、前記スクロール
24は高圧タービン10の回転軸を含み且つ相互に直交
する2つの面により4分割された第1ピース41、第2
ピース42、第3ピース43、および第4ピース44か
ら構成される。すなわち、各ピース41〜44の2つの
端面は相互に90°をなす単純平面に形成され、それぞ
れのピース41〜44は接合面a,b,c,dにおいて
相互に突き合わされて一体に保持される。
【0024】次に、図3〜図5に基づいてサポート機構
26を用いたスクロール24の支持構造を説明する。8
個のサポート機構26は4個のピース41〜44の接合
面a〜dを相互に密着させるべく各ピース41〜44の
各々2か所を半径方向内側に押圧するもので、そのサポ
ートシャフト45の長さが異なるのみで他の構造は全て
同一である。すなわち、サポート機構26は先端に押圧
部材46を装着したサポートシャフト45と、そのサポ
ートシャフト45の基端に形成した円柱部451 を軸
方向摺動摺動自在に支持する筒状の支持部材47と、支
持部材47の外端に螺合するばね座48と、そのばね座
48と前記円柱部451 との間に縮設されてサポート
シャフト45をスクロール24に向けて半径方向内側に
付勢するスプリング49から構成される。
【0025】一例として挙げるスクロール26のピース
41の外周には平坦な受け部241 が形成され、この
受け部241 には支持プレート50の開口部501 
に遊嵌して脱落を防止された受圧部材51が当接する。 受圧部材51の外側には円錐状の受圧面511 が形成
される一方、押圧部材46には前記受圧面511 に係
合する半球状の押圧面461 が形成され、これにより
前記押圧面461 と受圧面511 は円周に沿って線
接触する。その結果、各部の熱膨張により押圧部材46
と受圧部材49間に角度変化が発生しても、円錐状の受
圧面511 と半球状の押圧面461 とにより常に安
定した線接触が得られるため、接触部の面圧を低く抑え
た状態でスクロール24を支持することができる。
【0026】支持部材47に形成したフランジ471 
はアウタケーシング1のボス11 にボルト52で固定
されるとともに、その内端部がインナケーシング18を
貫通して支持される。すなわち、インナケーシング18
の開口部181 に設けたガイド部材53には環状のス
ライダ54が僅かに移動できるように装着され、そのス
ライダ54の内周に2つの円錐面により形成された円周
状のエッジ541 に支持部材47の外周が当接する。 したがってスクロール24とインナケーシング1の熱膨
張による半径方向の変位はスプリング49の伸縮により
吸収され、またスクロール24、アウタケーシング1、
インナケーシング18の軸方向あるいは円周方向の変位
は前記スライダ54のガイド部材53および支持部材4
7に対する摺動により吸収される。
【0027】而して、4個のピース41〜44が各々独
立した8個のサポート機構26により支持されるため、
各ピース41〜44がどのように熱膨張しても、過剰な
応力を発生させること無くスクロール24を確実に支持
することができる。
【0028】図2から明らかなように、トランジェント
ダクト23の入口端部と出口端部は相互に90°をなす
平面で切断され、これにより製造の容易化と加工精度の
向上が図られる。トランジェントダクト23の出口端部
はスクロール24の第1ピース41の入口端部に摺動自
在に突き当てられるとともに、アウタケーシング1に設
けた一対のサポート機構27,28により互いに対向す
る方向に押圧されて保持される。
【0029】図6に示すように、トランジェントダクト
23のサポート機構27は、アウタケーシング1に支持
部材47を介して支持したサポートシャフト45により
、押圧部材46と受圧部材51を介してトランジェント
ダクト23に形成した受け部231 を押圧するように
構成される。このサポート機構27の構造は前述のスク
ロール24のサポート機構26と実質的に同一であるた
め、その構成要素に前述のサポート機構26の構成要素
と同一の符号を付すことにより重複する説明を省略する
【0030】図7および図8に示すように、トランジェ
ントダクト23の他のサポート機構28は前述のものと
は僅かに異なる構造を有している。すなわち、サポート
シャフト45は、その基端部に形成したフランジ453
 をアウタケーシング1のボス11 にボルト52で固
着される。トランジェントダクト23に形成した受け部
232 の孔233 には、円柱状のローラ55が嵌合
する溝561 を有する受圧部材56がピン562 ま
たは突起を介して回転自在に支持される。一方、サポー
トシャフト45の先端に形成した一対の側壁452 間
には前記ローラ55が回転自在に嵌合し、リテーナ57
により保持される。これにより、サポートシャフト45
の軸線回りの変位は前記受圧部材56がピン561 を
中心に回転することにより吸収され、またローラ55の
軸線回りの変位は該ローラ55に対してサポートシャフ
ト45と受圧部材56が回転することにより吸収され、
更にサポートシャフト45の軸線に直交する方向の変位
はローラ55が受圧部材56の溝561 内を転動する
ことにより吸収される。
【0031】図2から明らかなように、サポート機構2
7による押圧力F1の方向はスクロール24の第1ピー
ス41とトランジェントダクト23の接合面に対して傾
斜しており、その押圧力F1 の分力F1 ′が前記サ
ポート機構28から受ける反力F2 と釣り合うことに
より、トランジェントダクト23は安定した状態で保持
される。
【0032】次に、図9〜図11に基づいて前記スクロ
ール24、バックプレート21、高圧タービンシュラウ
ド22の軸方向固定手段について説明する。インナケー
シング18の中心部に装着された金属性のベースプレー
ト58の後面には、高圧タービン軸16を中心にして半
径方向に延びるローラ溝581 が120°間隔で3個
形成され(図2参照)、その内部にはリテーナ59で保
持された状態でセラミックス製のローラ60が収納され
る。ベースプレート58の後面に対向するように配設さ
れたセラミックス製のバックプレート21は、環状のバ
ックプレートアウタ61と、その半径方向内側に配設さ
れるバックプレートインナ62から構成される。バック
プレートアウタ61の前面における半径方向外端には前
記ベースプレート58のローラ溝581 に収納された
ローラ60が係合するローラ溝611 が形成される。 これにより、ローラ60を介してベースプレート58に
対するバックプレート21の芯出しが行われるとともに
、熱膨張率の差によるベースプレート58とバックプレ
ート21の半径方向の変位が吸収される。
【0033】ベースプレート58の内部には、アウタケ
ーシング1とインナケーシング18の間に形成された空
気通路19に連通する空気通路582 が半径方向に形
成される。ベースプレート58の内周とコンプレッサロ
ータ17の間には一対の隔壁部材63,64が配設され
、両隔壁部材63,64間に画成された空気室65と前
記ベースプレート58の空気通路582 がオリフィス
583 を介して連通する。そして前記隔壁部材63,
64とコンプレッサロータ17にはそれぞれラビリンス
171 ,172 が形成される。
【0034】後方の隔壁部材63の下端には、環状のシ
ールプレート66と前記バックプレートインナ62の内
周がナット67により共締めされる。そして前記シール
プレート66とバックプレートインナ62の上端間には
半径方向外側に拡開するように割り口を形成したシール
リング68が装着され、このシールリング68の外周を
バックプレートアウタ61の内周に当接させることによ
り、バックプレートアウタ61とバックプレートインナ
62間がシールされる。
【0035】而して、アウタケーシング1とインナケー
シング18の間に形成された空気通路19からベースプ
レート58の空気通路582 とオリフィス583 を
通って空気室65に達した空気、およびコンプレッサロ
ータ17の先端から空気室65に達した空気は、前記ラ
ビリンス171 ,172 を通って高圧タービン軸1
6を冷却した後、バックプレートインナ62の後面を通
って高圧タービンロータ20に作用する燃焼ガスに合流
する。したがって冷却空気に接触するバックプレートイ
ンナ62は比較的低温に保たれ、その熱膨張率は小さな
ものとなる。一方、バックプレートアウタ61にはスク
ロール24から供給された高温の燃焼ガスが直接接触し
、その熱膨張率は大きなものとなる。このようにバック
プレート21は内側部分と外側部分で温度が異なるが、
その温度が異なる部分をバックプレートインナ62とバ
ックプレートアウタ61の別部材に分割したので、その
バックプレート21に大きな熱応力が発生することが防
止される。このときバックプレートアウタ61とバック
プレートインナ62間には熱膨張の差による隙間が発生
するが、その隙間は前記シールリング68によりシール
され、バックプレート21前面の高圧側からバックプレ
ート21後面の低圧側に空気が漏れることが防止される
【0036】高圧タービンシュラウド22の後端に形成
した段部221 と低圧タービンダクト34の前端に形
成した段部341 は緩くインロー結合され、低圧ター
ビンダクト34の段部341 外周には環状のスプリン
グリテーナ69の内周が係合する。前記高圧タービンシ
ュラウド22、低圧タービンダクト34、およびスプリ
ングリテーナ69により画成される空間には半径方向内
側に縮小するように割り口を設けたシールリング70が
装着される。シールリング70の内周面は自己の弾性に
より高圧タービンシュラウド22の段部221 外周面
に当接してシールすると同時に、高圧側であるインナケ
ーシング18内部と低圧側である低圧タービンダクト3
4内部の圧力差により低圧タービンダクト34の前端面
に当接してシールする。これにより、高圧タービンシュ
ラウド22と低圧タービンダクト34の熱膨張による変
位を吸収しながら接合部のシールを行うことができる。
【0037】前後方向をバックプレート21と高圧ター
ビンシュラウド22により挟まれ、半径方向を高圧ター
ビンロータ20とシュラウド24に挟まれた環状の空間
には、比較的少数枚すなわち6枚の単純な形状のノズル
ベーン25が配設される。各ノズルベーン25はその前
部が高圧タービンシュラウド22を貫通するピン71に
より固定されるとともに、その後部がバックプレート2
1に係合する他のピン72により固定される。この様に
ノズルベーン25の形状を単純化して枚数を減らすこと
により、小形多数枚のノズルベーンと同一のピッチ・コ
ード比を保ちながら部品点数の減少と製造の容易化を達
成することができ、しかも熱応力を軽減することができ
る。また、バックプレート21とシュラウド22間にノ
ズルベーン25を挟んでそれらをピン71,72で結合
したので、前記ノズルベーン25がバックプレート21
とシュラウド22を連結するリンクとして機能すること
になり、バックプレート21とシュラウド22の熱膨張
による変位を効果的に吸収することができる。
【0038】一方、バックプレート21の外周と高圧タ
ービンシュラウド22の外周に対するスクロール24の
支持は、そのスクロール24の内周の前縁をバックプレ
ート21の外周に回り止めピン73を介して当接させる
とともに、その後縁を前記スプリングリテーナ69との
間に縮設したスプリング74で付勢されたセラミックス
製の押圧部材75で押圧することにより行われる。押圧
部材75は概略台形状の部材であって、その24個が円
周方向に配設されて放射方向に延びる接触面で相互に密
に当接し、それぞれが前記スプリング74で別個に付勢
される。そして、各押圧部材75の半径方向外側に形成
された円弧状の接触面を有する押圧突起751 がスク
ロール24の内周を押圧し、半径方向内側に形成された
同じく円弧状の接触面を有する押圧突起752 が高圧
タービンシュラウド22の背部を押圧する。このとき、
高圧タービンシュラウド22を貫通する6本のピン71
は対応する位置にある6個の押圧部材75に係合してそ
れ等の押圧部材75を固定する。また、前記ピン71が
係合しない他の18個の押圧部材75はピン71で固定
された押圧部材75を介して間接的に位置決めされ、併
せて両押圧突起751 ,752 をスクロール24に
形成した段部242 と高圧タービンシュラウド22に
形成した段部222 に当接させることにより、半径方
向にも位置決めされる。
【0039】而して、スプリング74の弾発力は押圧部
材75の外側の押圧突起751 →スクロール24→バ
ックプレート21の経路で伝達されるとともに、前記弾
発力は押圧部材75の内側の押圧突起752 →高圧タ
ービンシュラウド22→ノズルベーン25→バックプレ
ート21の経路で伝達される。その結果、部品形状の単
純化と熱応力の軽減を達成すべく、バックプレート21
、ノズルベーン25、タービンシュラウド22、および
スクロール24をそれぞれ別体に形成しても、それ等を
押圧部材75の押圧力により一体に保持することができ
る。 このとき、押圧部材75の外側および内側の押圧突起7
51 ,752 に加わるスプリング74の荷重は、押
圧部材75に対するスプリング74の接続部すなわちバ
ネ受け突起753 の位置を半径方向に移動させること
により、任意の比率に変更することができる。
【0040】次に、図12に基づいて燃焼器12の構造
を説明する。アウタケーシング1とインナケーシング1
8には各々筒状の燃焼器ケーシング76,77が同軸に
溶着され、半径方向外側の燃焼器ケーシング76の後端
に形成したフランジ761 には筒状の本体ケーシング
78の後端に形成したフランジ781 がボルト79で
固着される。これにより半径方向内側の燃焼器ケーシン
グ77と本体ケーシング78の間には、アウタケーシン
グ1とインナケーシング18間に形成された空気通路1
9に連通する冷却空気通路80が形成される。本体ケー
シング78の先端にはノズル支持部材81を介して燃料
噴射ノズル82が装着され、更にその前方には前記トラ
ンジェントダクト23に接続するバーナーライナ83が
設けられる。そしてバーナーライナ83の内部にはアウ
タケーシング1に支持したイグナイタ84の先端が突出
する。
【0041】続いて、燃焼器12の構造を図13〜図1
5により更に詳細に説明する。内側の燃焼器ケーシング
77の先端に溶着した固定部材85と本体ケーシング7
8の先端には各々逆ネジが形成され、それら逆ネジに環
状のライナ支持部材86が螺着される。ライナ支持部材
86の内周には120°間隔で3個のフランジ861 
が突設され、このフランジ861 に前記バーナーライ
ナ83の後端外周に120°間隔で突設した3個のフラ
ンジ831 がバヨネット結合される。すなわち、図1
5に示すように、バーナーライナ83のフランジ831
 とライナ支持部材86のフランジ861 の切欠きの
位置を一致させてバーナーライナ83をライナ支持部材
86の内部に挿入した後、図14に示す位置までバーナ
ーライナ83を120°回転させることにより、該バー
ナーライナ83はライナ支持部材86にバヨネット結合
される。このときバーナーライナ83の後端はノズル支
持部材81との間に縮設したスプリング87で付勢され
た遮断部材88により押圧され、そのフランジ831 
がライナ支持部材86のフランジ861 の後面に圧接
される。そして、バーナーライナ83の回転を防止すべ
く、該バーナーライナ83と遮断部材88がピン90で
相対回転不能に連結され、且つ遮断部材88とノズル支
持部材81がピン89で相対回転不能に連結される。上
記構成により、燃料噴射ノズル82とバーナーライナ8
3を一体に支持した本体ケーシング78をアウタケーシ
ング1の外側から燃焼器ケーシング76,77の内部に
挿入するだけで、その着脱を容易に行うことが可能とな
る。
【0042】燃料噴射ノズル82のノズル先端部821
 とバーナーライナ83の基部内周との間には複数の羽
根を有するスワラー91が配設される。燃焼器ケーシン
グ77と本体ケーシング78との間に形成された冷却空
気通路80は通孔782 を介して前記遮断部材88の
内側に連通し、そこから燃料噴射ノズル82とスワラー
91の間の環状空間を通ってバーナーライナ83の内部
に連通する。これにより、前記冷却空気通路80から導
入された低温空気(約200°C)により燃料噴射ノズ
ル82とスプリング87を効果的に冷却し、燃料のコー
キング(炭化)とスプリング87の劣化を防止すること
ができる。また、この低温空気の一部は通孔822 か
らノズル先端部821に導かれ、燃料のブラストエアー
としても利用される。
【0043】一方、インナケーシング18内部の高温空
気(約800°C)は、ライナ支持部材86とバーナー
ライナ83間に形成される3個の開口部92(図13お
よび図14参照)からスワラー91に導かれて旋回流と
なり、一次エアーとしてバーナーライナ83の内部に導
入される。このとき前記隔壁部材88により高温空気と
低温空気の混合が防止される。バーナーライナ83の中
間部外周には複数の空気導入孔832 が形成され、そ
こから前記高温空気が二次エアーとしてバーナーライナ
83の内部に導入される。またバーナーライナ83の末
端部外周には他の複数の空気導入孔833 が形成され
、そこから前記高温空気が希釈エアーとして導入される
【0044】前述のようにトランジェントダクト23と
バーナーライナ83は各々独立に片持ち支持されており
、両者の接続部はクリアランスが形成される。すなわち
バーナーライナ83の出口端部は段部834 が形成さ
れ、その段部834 がトランジェントダクト23の入
口端部に遊嵌する。これによりトランジェントダクト2
3とバーナーライナ83が長手方向に熱膨張しても、そ
の接続部が当接して熱応力が発生することが防止される
。 図16から明らかなように、前記接続部の半径方向の隙
間δ1 は軸方向の隙間δ2 よりも小さく形成されて
おり、熱膨張により軸方向の隙間δ2 は大きく変化す
るが、半径方向の隙間δ1 はあまり変化しない。そし
て前記接合部からトランジェントダクト23に導入され
る高温空気の量は比較的小さい半径方向の隙間δ1 に
より決定され、しかも前述のようにその隙間δ1 は大
きく変化しないため、接続部から導入される高温空気の
量は温度に関わらず略一定に保持される。その結果、段
部834を介して常に一定量の高温空気をトランジェン
トダクト23に導入することが可能となり、空燃比の変
動を防止することができる。
【0045】前記イグナイタ84はアウタケーシング1
に形成したボス12に固定部材93を介してボルト94
で固定され、外部から容易に着脱することができる。イ
グナイタ84が貫通するインナケーシング18の開口部
182 にはガイド部材95が溶着され、このガイド部
材95にはイグナイタ84が挿通される筒状の支持部材
96に設けたスライダ97が摺動自在に支持される。そ
して支持部材96とイグナイタ84間には冷却空気通路
98が形成され、その先端にはシール部材99が装着さ
れる。これにより、各部が熱膨張により変位してイグナ
イタ84の先端に振れが生じても、その振れはイグナイ
タ84の支持部材96に設けたスライダ97がガイド部
材95に対して摺動することにより吸収される。そして
アウタケーシング1とインナケーシング18間の空気通
路19を流れる低温空気が支持部材96内部の冷却空気
通路98の内部に導入され、イグナイタ84を効率的に
冷却する。
【0046】図17はイグナイタ84の冷却構造の変形
例を示すもので、この変形例では支持部材96の先端に
摺動自在に装着したセラミックス製の遮断部材100が
スプリング101により付勢されてバーナーライナ83
の外周に当接する。これによりイグナイタ84が覆われ
て高温空気がイグナイタ84に直接接触することが防止
される。
【0047】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0048】エアクリーナ4およびサイレンサ5を通過
して吸気通路6に流入した空気は、コンプレッサケーシ
ング15内部に配設したコンプレッサロータ17により
高圧に圧縮されて約200°Cとなり、アウタケーシン
グ1とインナケーシング18間に形成された放射状の空
気通路19を介して後方に送られる。前記空気通路19
からエグゾーストハウジング3の内部に達した高圧空気
は、そのエグゾーストハウジング3の上部空間に集合し
た後、前方に向きを変えて回転式の熱交換器13のコア
面の上半部を後から前に通過する。このように熱交換器
13を通過して約800°Cに加熱された空気は、コレ
クタハウジング29の上部に形成した開口部291 を
通ってインナケーシング18の内部空間に流入する。
【0049】インナケーシング18の内部空間に供給さ
れた高温空気の一部は、バーナーライナ83とライナ支
持部材86間に形成された3個の開口部92から一次空
気として吸入され、スワラー91を通過することにより
渦流となってバーナーライナ83の内部に達する。前記
一次空気は空気導入口832 からバーナーライナ83
の内部に流入する二次空気と共に、燃料噴射ノズル82
から噴射される燃料と混合して燃焼する。燃焼ガスは空
気導入孔833 から導入される希釈空気と混合し、ト
ランジェントダクト23を介してスクロール24に供給
され、そこから6枚のノズルベーン25ノズル32の間
を通って高圧タービンロータ20に吹き付けられる。
【0050】このようにして高圧タービンロータ20が
回転すると、その駆動力により高圧タービン軸16に設
けた前記コンプレッサロータ17が回転する。高圧ター
ビンロータ20を通過した燃焼ガスは、低圧タービンダ
クト34および可変静翼33を介して低圧タービンロー
タ31に吹き付けられ、低圧タービン軸30を回転駆動
する。そして低圧タービン軸30の回転は減速機14に
より減速され、出力軸35から外部に取り出される。低
圧タービンロータ31を通過した排気ガスはコレクタハ
ウジング29の下部に形成した排気ガス通路292 に
よって集められた後、回転式の熱交換器13のコア面の
下半部を前から後ろに通過して該熱交換器13を加熱し
、排気ダクト8に排出される。このようにして排気ガス
で加熱された熱交換器13は、熱交換器駆動モータ40
によりピニオン39およびリングギヤ36を介して回転
駆動され、前記加熱されたコア面が順次吸入空気の通路
に対向して吸入空気を加熱する。
【0051】上記ガスタービンエンジンGの運転により
燃焼ガスに接触する部材は高温に晒されるため、温度上
昇による熱膨張が発生する。例えばスクロール24は主
として周方向に熱膨張するが、そのスクロール24は4
個のピース41〜44に分割されて接合部において突き
合わされているため、各ピース41〜44の膨張量が不
均一であっても、接合部の相対変位により過剰な応力が
発生することが防止される。また、スクロール24の半
径方向の熱膨張はその外周を支持するサポート機構26
の伸縮により吸収され、過剰な応力が発生することが防
止される。
【0052】燃焼器12とスクロール24間に配設され
たトランジェントダクト23も高温に晒されるが、この
トランジェントダクト23は出口端部をスクロール24
の入口端部に突き当て結合されるとともに、アウタケー
シング1からサポート機構27,28により支持され、
バーナーライナ83とは非接触状態で保持される。した
がって、バーナーライナ83との間に熱応力が発生する
ことが防止されるだけでなく、トランジェントダクト2
3とアウタケーシング1との間に発生する変位および変
角を前記サポート機構27,28により吸収することが
できる。
【0053】一方、スクロール24からの燃焼ガスが接
触するバックプレート21、高圧タービンシュラウド2
2、ノズルベーン25も熱膨張により相対変位する。し
かしながら、これらスクロール24、バックプレート2
1、高圧タービンシュラウド22、ノズルベーン25の
各部材は別個に形成されて軸方向に重ね合わされ、スプ
リング74の弾発力により付勢された押圧部材75で押
圧されて一体に保持されているため、その接合部におい
て前記変位が吸収されて熱応力の発生が防止される。
【0054】次に、本発明の第2実施例を図18〜図2
1に基づいて説明する。図18は前記図2に対応するガ
スタービンエンジンの横断面図、図19は図18の19
−19線断面図、図20は図19の20−20線断面図
、図21は図18の21−21線断面図である。
【0055】この実施例は、スクロール24を構成する
4個のピース41〜44の出口端部に各々膨出部243
 が形成され、この膨出部243 を次のピース41〜
44の入口端部にインロー結合することによりスクロー
ル24の保形が行われる。図20から明らかなように、
各ピース41〜44の接合部には周方向に僅かな隙間δ
3 が形成され、熱膨張により各ピース41〜44が相
互に密着して過剰な応力が発生することが防止される。
【0056】先の実施例において採用されたサポート機
構26による外周からのスクロール24の保持に代えて
、位置決め機構102による内周からのスクロール24
の保持が行われる。すなわち高圧タービンシュラウド2
2の外周に当接する各ピース41〜44の内周には半径
方向内側に向けて係止フランジ244が一体に突設され
、この係止フランジ244 に後方から当接するシール
リング103と高圧タービンシュラウド22が、前述の
スプリング74で付勢された押圧部材75により軸方向
前方に押圧される。
【0057】6枚のノズルベーン25のうちの2枚のノ
ズルベーン25の前部を貫通する2本のピン71が、バ
ックプレート21と2個のピース42,44の前記係止
フランジ244 に形成したピン孔245 に遊嵌して
シールリング103により抜け止めされる(図18およ
び図21参照)。このとき4個のピース41〜44は膨
出部243 によりインロー結合されて全体として保形
されているため、スクロール24は前記2本のピン71
と係止フランジ244 よりなる位置決め機構102に
よりインナケーシング18の内部に保持される。なお6
枚のノズルベーン25の後部に係止された6本のピン7
2は、高圧タービンシュラウド22を貫通して対応する
位置にある6個の押圧部材75に係合し、これによりノ
ズルベーン25と押圧部材75の位置決めが行われる。
【0058】一方、ベースプレート58に対するバック
プレート21の支持は、ベースプレート58に設けたロ
ーラ支持部材104のローラ溝1041 にリテーナ1
05で係止したローラ60を、バックプレート21のロ
ーラ溝211 に係合させることにより行われる。ロー
ラ60は先の実施例と同様に120°間隔で放射状に3
個設けられ、これによりベースプレート58とバックプ
レート21の熱膨張による変位が吸収され、且つ両者の
同芯保持が達成される。
【0059】スクロール24の4個のピース41〜44
の各接合部には、ベースプレート58側に設けたスプリ
ング106で付勢されたシールリング107が当接し、
その半径方向内側において同じくベースプレート58側
に設けたスプリング108で付勢されたシールリング1
09がバックプレート21に当接する。これによりスク
ロール24、バックプレート21、ノズルベーン25、
および高圧タービンシュラウド22は軸方向前後から前
記スプリング106,108,74により弾発力を付与
され、相互の熱膨張量の差を補償し得る状態で一体に保
持される。
【0060】コンプレッサロータ17と高圧タービンロ
ータ20の間に配設された隔壁部材110は高圧タービ
ン軸16との接触部にラビリンス1101 を備え、コ
ンプレッサロータ17の出口端から空気室111に導入
された低温空気はラビリンス1101 を通過する際に
高圧タービン軸16に冷却する。
【0061】図22は本発明の第3実施例を示すもので
、この実施例におけるスクロール24の4個のピース4
1〜44は、先の第2実施例と同様に膨出部243 に
より相互にクリアランスを有してインロー結合される。 高圧タービンシュラウド22の外周に対向するスクロー
ル24の内周には環状溝246 が凹設されるとともに
、この環状溝246 に係合する環状突起223 が高
圧タービンシュラウド22の外周に突設される。スプリ
ング74により付勢された押圧部材75は高圧タービン
シュラウド22にのみ当接し、その押圧力は高圧タービ
ンシュラウド22から環状突起223 と環状溝246
 を介してスクロール24に伝達され、そのスクロール
24を所定位置に保持する。而して、この実施例では前
記環状溝246 と環状突起223 によりスクロール
24の位置決め機構102が構成される。
【0062】ノズルベーン25は、その前部を高圧ター
ビンシュラウド22と押圧部材75に係合するピン71
により係止され、その後部をバックプレート21に係合
するピン72により係止される。また先の第2実施例と
同様に、バックプレート21はベースプレート58に3
個のローラ60を介して支持されるとともに、各ピース
41〜44の接合部の近傍においてバックプレート21
の外周とスクロール24の内周は各々スプリング106
,108で付勢されたシールリング107,109で支
持される。
【0063】ベースプレート58にはアウタケーシング
1とインナケーシング18との間に形成した空気通路1
9に連通する空気通路582 が形成され、前記空気通
路19,582 から導入した低温空気はラビリンス5
84 を通過する際に高圧タービン軸16を冷却する。
【0064】図23〜図25は本発明の第4実施例を示
すもので、図23は前記図10に対応するガスタービン
エンジンの横断面図、図24は図23の24−24線断
面図、図25は図23の25−25線断面図である。
【0065】この実施例のスクロール24は、各ピース
41〜44の出口端部に各4個の結合フランジ247 
が突設され、この結合フランジ247 で4個のピース
41〜44を相互に接合することによりスクロール24
の全体形状が保持される。複数のスプリング74の弾発
力で付勢された押圧部材112は単一の環状部材よりな
り、その内周に突設した4個の半球状の押圧部1121
 により高圧タービンシュラウド22を押圧する。
【0066】スクロール24の各ピース41〜44の接
合部内周には相互に接触する係止突起249 が後ろ向
きに突設されるとともに、前記押圧部材112の外周に
は4個の押圧部1122 が突設される。押圧部材11
2の押圧部1122 は二股に形成され、この押圧部1
122 によって隣接するピース41〜44の2個の係
止突起249 が挟まれて前方に押圧される。これによ
り高圧のタービンシュラウド22の外周とスクロール2
4の内周に形成したシール面224 ,248 が相互
に密着する。このとき、前記押圧部1122 と係止突
起249の接触面はハ字状に傾斜して形成されているた
め(図25参照)、各ピース41〜44は相互に圧接さ
れて保形される。而して、スクロール24と高圧タービ
ンシュラウド22は環状の押圧部材112の内側および
外側の押圧部1121 ,1122 により同時に押圧
され、その押圧力により高圧タービンシュラウド22、
スクロール24、バックプレート21、およびノズルベ
ーン25が一体に保持される。
【0067】図26および図27は本発明の第5実施例
を示すものである。先の第4実施例と同様に、この実施
例のスクロール24のピース41〜44は結合フランジ
247 により一体に結合される。
【0068】スクロール24の各ピース41〜44の接
合部内周には相互に接触する係止突起2410が前向き
に突設される。一方、ベースプレート58に形成した4
個の凹部585 には摺動部材113が軸方向移動自在
に嵌合し、各2個のスプリング114で後方に付勢され
る。 摺動部材113の後面に形成した凹部1131 には、
隣接するピース41,44の係止突起2410を挟持す
るように2個の把持爪115がハ字状に配設され、その
対向部が板ばね116で相互に拡開する方向に付勢され
る。 両把持爪115は、後方からの押圧部材75の弾発力と
前方からの摺動部材113の弾発力の作用で閉じ方向に
付勢され、スクロール24の各ピース41〜44を一体
に保持するとともにベースプレート58に対して位置決
めする。
【0069】図28および図29は本発明の第6実施例
を示すものである。この実施例のスクロール24の4個
のピース41〜44は膨出部243 により相互にイン
ロー結合されるが、図18に示す第2実施例と異なり、
前記インロー結合部はクリアランスを持たずに密に結合
される。
【0070】この様にして一体化されたスクロール24
は、外周から4個のサポート機構117で保持される。 すなわち、アウタケーシング1に突設したボス13 に
板ばね118を介して支持した基板119には、後方に
突出するよう断面4分円状のサポートロッド120が固
着される。サポートロッド120は各ピース41〜44
の接合部の外周に当接し、板ばね118の弾発力でスク
ロール24を半径方向内側に押圧して位置決め固定する
。 この実施例によれば、第1実施例と同様にアウタケーシ
ング1から半径方向内向きの押圧力を付与することによ
りスクロール24が保持される。
【0071】図30〜図32は本発明の第7実施例を示
すもので、図30は前記図2に対応するガスタービンエ
ンジンの横断面図、図31は図30の31部拡大図、図
32は図32の32−32線断面図である。
【0072】この実施例のスクロール24の4個のピー
ス41〜44は付き当てにより接合され、その接合部に
は120°間隔で各3個の結合用突起2411が互いに
対向するように突設される。対向する結合用突起241
1にはピン121が貫通し、そのピン121の端部に設
けた固定クランプ部材122と該ピン121に摺動自在
に支持されてスプリング123により付勢された可動ク
ランプ部材124が、前記両結合用突起2411をスク
ロール24の周方向に押圧する。これにより4個のピー
ス41〜44は一体に結合され、スクロール24の外形
形状が保持される。
【0073】図33および図34は本発明の第8実施例
を示すもので、図33は前記図31に対応する図、図3
4は図33の34−34線断面図である。
【0074】この実施例も前述の第7実施例と同様に、
スクロール24の各ピース41〜44が周方向の弾発力
により一体に固定される。すなわち付き当てにより接合
された4個のピース41〜44には、突出高さが小さい
各3個の結合用突起2411が互いに対向するように突
設される。こちら結合用突起2411はC字状の固定ク
ランプ部材125と可動クランプ部材126により挟持
され、両クランプ部材125,126を貫通する3本の
ピン121に装着したスプリング123の弾発力により
クランプされる。
【0075】図35は本発明の第9実施例を示すもので
、前記図31に対応する図である。
【0076】この実施例は付き当てにより結合された4
個のピース41〜44に互いに対向するように形成され
た各3個の結合用突起2411が耐熱性繊維127によ
り固縛され、これにより各ピース41,44は周方向の
押圧力を与えられて一体化される。
【0077】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は、前記実施例に限定されるものでなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく、種々の小
設計変更を行うことが可能である。
【0078】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば、スクロールを燃焼ガスの流路に交差する面により複
数個のピースに分割して形成したので、熱膨張によるス
クロールの歪みや応力を分散させて低減するとができる
。しかも、各ピースの寸法が小さくなるために製造が容
易になり、製品の歩留りが向上する。
【0079】また本発明の第2の特徴によれば、前記ス
クロールをラジアルタービンの回転軸を含み、かつ相互
に直交する2つの面で4個のピースに分割したので、分
割面がなす角度が全て90°となり、その結果加工精度
が高められてシール性が向上する。
【0080】また本発明の第3の特徴によれば、前記ス
クロールの各ピースを相互に突き当てにより接合したの
で、スクロールの各ピースの熱膨張差を接合面相互の摺
動により吸収することができる。
【0081】また本発明の第4の特徴によれば、前記ス
クロールの各ピースを半径方向内向きの弾性力で一体化
して保持したので、各ピースの接合とスクロール全体の
保持が同時に達成される。
【0082】また本発明の第5の特徴によれば、前記弾
性力をケーシングからサポート機構を介してスクロール
に伝達したので、スクロールをケーシングの内部に容易
かつ確実に保持することができる。
【0083】また本発明の第6の特徴によれば、前記ス
クロールの各ピースを周方向の押圧力で一体化して保持
したので、各ピースを強固に接合することができる。
【0084】また本発明の第7の特徴によれば、前記ス
クロールの各ピースに周方向の押圧力を与える結合用突
起を形成したので、各ピースの接合を容易に行うことが
できる。
【0085】また本発明の第8の特徴によれば、前記ス
クロールの各ピースをインロー結合したので、各ピース
の接合部のシール性が向上するだけでなく、スクロール
全体の保形が確実に行われる。
【0086】また本発明の第9の特徴によれば、前記ス
クロールの各ピースの接合部に周方向のクリアランスを
形成したので、各ピースの熱膨張差を吸収することがで
きる。
【0087】また本発明の第10の特徴によれば、前記
スクロールの内周に位置決め機構を設けたので、前記ク
リアランスを設けたにもかかわらず、スクロールを確実
に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスタービンエンジンの縦断面図
【図2】図1
の2−2線断面図
【図3】図2の要部拡大図
【図4】図3の4部拡大図
【図5】図3の5部拡大図
【図6】図2の要部拡大図
【図7】図2の要部拡大図
【図8】図7の8−8線断面図
【図9】図1の要部拡大図
【図10】図1の10−10線矢視図
【図11】図10の11−11線断面図
【図12】図2
の要部拡大図
【図13】図12の要部拡大図
【図14】図13の14−14線断面図
【図15】図1
4に対応する作用の説明図
【図16】図12の16部拡
大図
【図17】イグナイタ装着部の変形例を示す図
【図18
】本発明の第2実施例によるガスタービンエンジンの横
断面図
【図19】図18の19−19線断面図
【図20】図1
9の20−20線断面図
【図21】図18の21−21
線断面図
【図22】本発明の第3実施例によるガスター
ビンエンジンの要部拡大図
【図23】本発明の第4実施例によるガスタービンエン
ジンの横断面図
【図24】図23の24−24線断面図
【図25】図2
3の25−25線断面図
【図26】本発明の第5実施例
によるガスタービンエンジンの要部拡大図
【図27】図26の27−27線断面図
【図28】本発
明の第6実施例によるガスタービンエンジンの横断面図
【図29】図28の29−29線断面図
【図30】本発
明の第7実施例によるガスタービンエンジンの横断面図
【図31】図30の31部拡大図
【図32】図31の32−32線断面図
【図33】本発
明の第8実施例によるスクロールの接合部を示す図
【図34】図33の34−34線断面図
【図35】本発
明の第9実施例によるスクロールの接合部を示す図
【符号の説明】
1・・・・アウタケーシング(ケーシング)10・・・
高圧タービン(ラジアルタービン)12・・・燃焼器 18・・・インナケーシング(ケーシング)24・・・
スクロール 2411・・結合用突起 26・・・サポート機構 41・・・ピース 42・・・ピース 43・・・ピース 44・・・ピース 102・・位置決め機構 117・・サポート機構

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ケーシング(1,18)の内部に少な
    くとも燃焼器(12)とスクロール(24)とラジアル
    タービン(10)を備え、燃焼器(12)において発生
    した燃焼ガスをスクロール(24)を介してラジアルタ
    ービン(10)に導くガスタービンエンジンにおいて、
    前記スクロール(24)を燃焼ガスの流路に交差する面
    により複数個のピース(41〜44)に分割して形成し
    たことを特徴とする、ガスタービンエンジン。
  2. 【請求項2】  前記スクロール(24)をラジアルタ
    ービン(10)の回転軸を含み、かつ相互に直交する2
    つの面で4個のピース(41〜44)に分割したことを
    特徴とする、請求項1記載のガスタービンエンジン。
  3. 【請求項3】  前記スクロール(24)の各ピース(
    41〜44)を相互に突き当てにより接合したことを特
    徴とする、請求項1または2記載のガスタービンエンジ
    ン。
  4. 【請求項4】  前記スクロール(24)の各ピース(
    41〜44)を半径方向内向きの弾性力で一体化して保
    持したことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記
    載のガスタービンエンジン。
  5. 【請求項5】  前記弾性力をケーシング(1)からサ
    ポート機構(26,117)を介してスクロール(24
    )に伝達したことを特徴とする、請求項4記載のガスタ
    ービンエンジン。
  6. 【請求項6】  前記スクロール(24)の各ピース(
    41〜44)を周方向の押圧力で一体化して保持したこ
    とを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のガス
    タービンエンジン。
  7. 【請求項7】  前記スクロール(24)の各ピース(
    41〜44)に周方向の押圧力を与える結合用突起(2
    411)を形成したことを特徴とする、請求項6記載の
    ガスタービンエンジン。
  8. 【請求項8】  前記スクロール(24)の各ピース(
    41〜44)をインロー結合したことを特徴とする請求
    項1または2記載のガスタービンエンジン。
  9. 【請求項9】  前記スクロール(24)の各ピース(
    41〜44)の接合部に周方向のクリアランスを形成し
    たことを特徴とする、請求項8記載のガスタービンエン
    ジン。
  10. 【請求項10】  前記スクロール(24)の内周に位
    置決め機構(102)を設けたことを特徴とする、請求
    項9記載のガスタービンエンジン。
JP6716491A 1991-03-29 1991-03-29 ガスタービンエンジン Pending JPH04303134A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002071134A (ja) * 2000-05-20 2002-03-08 General Electric Co <Ge> スワラ組立体のリテーナセグメント
JP2015507167A (ja) * 2012-01-31 2015-03-05 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 着脱可能な構成要素用のアダプタアセンブリ

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