JPH04296985A - データ分析用密度集合階層化方法および装置 - Google Patents

データ分析用密度集合階層化方法および装置

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JPH04296985A
JPH04296985A JP3134400A JP13440091A JPH04296985A JP H04296985 A JPH04296985 A JP H04296985A JP 3134400 A JP3134400 A JP 3134400A JP 13440091 A JP13440091 A JP 13440091A JP H04296985 A JPH04296985 A JP H04296985A
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ジェームズ・ブイ・マホーニー
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕本発明は画像または他の信
号を定義するデータなどのデータ成分の分析方法に関す
るものであり、より詳しくは、データ成分の拡張部分の
全体的属性を示す出力を発生する技術に関するものであ
る。
【0002】データ成分の属性を示す出力を発生するた
め多くの方法が提案されてきた。
【0003】タニモトらの米国特許第4,622,63
2号ではピラミッド型階層化データ構造において多くの
画像解像度レベルで動作可能なプロセッサのピラミッド
型アレイを記述している。図1はこのようなデータ構造
で、各ユニットセルの隣接部に次の低レベルユニットセ
ル4個を含むものを示してある。また図2のピラミッド
型処理システムにおいてデータ素子はピラミッド型デー
タ構造におけるユニットセルに正確に対応している。各
ユニットセルについて、ピラミッド型処理ユニットには
レジスタ、仮想プロセッサ、および外部記憶装置が含ま
れる。あるセルの隣接部および隣接部内の関連性につい
ては5〜6節で記述してある。実プロセッサ及び仮想プ
ロセッサの連係とプロセッサ間の通信については図3か
ら5bにおいて記述した。ピラミッド型処理ユニットの
制御並びにマッチング走査については図11から13A
との関連で記述してある。
【0004】R・ミラー (Miller) およびQ
・F・スタウト(Stout) の「基本的ピラミッド
のシミュレート(Simulating Essent
ial Pyramids) 」米国電気電子学会トラ
ンザクション・オン・コンピュータ誌(IEEE Tr
ansactions on Computers) 
、37巻第12号、1988年12月、1642〜16
48ページ、では、画像が複数の関連オブジェクトを含
むとき有用なピラミッド型の方法を述べている。これら
の方法では別々の「基本的」ピラミッドを各オブジェク
ト上でシミュレートするものである。図1は標準型ピラ
ミッド型コンピュータを示し、一方図5では1644〜
1645ページで規定している基本的ピラミッド構造を
例示してある。基本的ピラミッドの実装については16
45〜1646ページに記述してある。
【0005】本発明の方法はデータ項目の本体を分析し
てデータ項目のグループの属性についての情報を得るも
のである。例えば、画像を定義するデータは処理を行っ
て、その画像の部分における空間的構造についての情報
を得ることができる。一般に本発明の方法は並列型プロ
セッサにおいて有効に実装可能である。
【0006】本発明の一側面は従来技術における画像分
析による空間的構造情報取得の問題を認識することに始
まった。T・パブリディス (Pavlidis) の
「グラフィックスおよび画像の処理 (Algorit
hms for Graphics and Imag
e Processing) 」、コンピュータサイエ
ンスプレス社 (Computer Science 
Press),ロックビル, メリーランド (Roc
kville,Md.) 、1988年、99−128
ページ、では、従来の階層型画像分析方法の例である二
値画像ツリーと呼ばれるデータ構造について述べている
。ツリー内の所定レベルでのノードは画像内の各方形部
分に対応し、各ノードの子供は縦または横方向の分割で
定義されるそのノードの各部分の半分に対応している。 階層内の所定レベルにおけるノード内のデータ項目は、
親ノードに対応する画像領域の属性を示す親ノードのデ
ータ項目のような次の下位レベルからの子供ノードのグ
ループのデータの走査によって作成されるという意味で
集合されている。階層内のノードにおける演算で入力デ
ータの組のサブセットに対応する属性を示すデータ項目
が作成され、これが集合演算として参照されることにな
る。
【0007】二値画像ツリーは高位側階層ほど少ないノ
ードを有するため、出力の記述は高位側ほど希薄になる
。言い替えるなら、ノードに対応するそれぞれの領域の
寸法および位置が同様に高位において暫増的に制約され
るようになり、検出され得る空間的構造が減少する。 画像の空間的構造はその画像内部であらゆる寸法および
位置において発生することがあり、その結果関連する領
域の寸法および位置は前もって知ることができない。言
い替えると、もし従来のツリーまたはピラミッドを基盤
とした階層化方法が行っているようにある分析方法が特
定の寸法または位置に関連領域を限定していれば、その
方法では限定領域内に収まる空間的構造の検出は不可能
ということになる。
【0008】この問題は2次元画像の分析や2次元内に
配置される信号のその他の分析に特有のものではない。 これはまた時間的に変化する信号など1次元内に配置さ
れる信号、またはレーザー測距装置からのような時間的
または深度をもった一連の画像などの分析においても影
響することがある。さらに、この問題は全体としてデー
タの大規模属性に関する情報を得るためデータ項目のグ
ループについて演算が実行されるあらゆるデータ成分の
分析に影響し得る。
【0009】本発明のこの側面はさらに一つ以上の階層
レベルにおいて作成された集合データ項目数(例えば記
述された明瞭な画像領域の数)が実質的に次の下層レベ
ルに記述された数より少なくはないという点でデータ成
分に階層的演算を加えることが可能であるという知見に
基づいている。例えば、一つのレベルから別のレベルへ
、画像領域の寸法が倍増すると(二値画像ツリーにおけ
るごとく)、高位レベルで記述された領域はその次の下
層レベルにおける領域とほぼ同等に多くの明瞭な位置と
して定義される(これは高位レベルにおいて記述された
領域が部分的に重複していることを暗示している)。
【0010】こうした演算で作成されたデータ項目の組
は次に集合データ項目の密度階層として参照される。こ
れは、階層の一つ以上のレベルについて、明瞭な集合デ
ータ項目数が実質的に次の下位レベルにあるデータ項目
数より少なくないなら、データ項目の階層化集合が密で
あるということである。データ項目の密度階層は各レベ
ルでの明確な集合データ項目が次の下位レベルにあるデ
ータ項目数と等しいという意味において最大である。密
度的または包括的集合データ項目階層の作成は、制限部
分の問題に直接関連することですでに述べたような制限
領域の問題を実質的に緩和するものである。
【0011】本法は例えば画像のピクセル値が階層の最
低位レベルのデータ項目である場合の画像分析に応用す
ることができる。集合演算で画像のある領域に全体とし
て関与しているデータ項目のグループを演算可能である
。このようにすれば、集合データ項目はそれぞれの広い
領域の属性および下層レベルのデータ項目を示し、これ
からそれぞれの広い領域を全体として構成するそれぞれ
の小さな領域の属性指示を作り出せる。
【0012】本発明のこの側面はさらに、抽象的計算構
造のクラスの知見に基づいており、ここに包括的階層化
集合データ分析処理を埋めこむことができる。この計算
構造のクラスは包括的階層化計算構造として参照される
。包括的階層化分析をこのクラスの計算構造に埋めこむ
というのは比喩的であって、効率的処理のようなある種
の実装状態で(特にある種の並列処理において)は在来
のツリー構造における階層化集合データ分析処理の埋め
こみを意味する(後者は二値画像ツリーを使った画像分
析の例によってすでに述べたとおりである)。
【0013】計算構造内に階層化分析を埋めこむという
案は二値ツリーの詳しい内容について考慮すれば理解し
得るものである。二値ツリー計算構造は特定レベルの階
層化処理にそれぞれ対応するサブセットに分割されてい
るノードの組としてみることができる。つまり(i) 
単一のノードで構成される最上位レベルが存在する、(
ii)基底レベルが存在する、(iii) 基底レベル
を除く各レベルPにおいて、Pの二倍のノードよりなる
もう一つの別のレベルC(基底レベルかも知れない)が
存在し、Pの各ノードは独自にCの二つのノードと関連
している。このような構造の基底レベルノードは二次元
画像などあらゆるデータ成分の要素としてマッピングす
ることができる。こうした構造の基底レベルノードを二
次元画像内の座標に適切にマッピングすることで、二値
画像ツリーの例ですでに見たように基底レベル以外のノ
ードとある種の方形画像領域の間の対応を導き出せる。 このようなマッピングのもと、ツリーノードに対応する
方形画像領域の分析はツリー内のノード及び全ての下部
構造が協調してそのノードの対応する領域の分析を導く
という意味においてツリー構造内へ埋めこまれていると
いうことができる。
【0014】包括的階層計算構造で先行する二値ツリー
構造によく相関しているものは特定レベルの階層処理に
それぞれが対応するサブセットに分割されたノードの組
としてみることができる。つまり、(i) 最上位レベ
ルが存在する、(ii)基底レベルが存在する、(ii
i) 基底レベルを除く各レベルPにおいて、Pと同数
のノードを含む(基底レベルかも知れない)もう一つの
別のレベルCが存在し、Pの各ノードはCの二つのノー
ドと関連しており、Cのそれぞれのノードはただ一つの
他のノードPとも関連している。この構造は二値計算ジ
ャングルまたは単に二値ジャングルとしてこのあと参照
される。この構造のノードを一次元アレイの座標として
、またはこの構造の変形(特定の場合に二次元であるも
の)を二次元アレイ内の座標として適切にマッピングす
ることによって、基底レベル以外のノードと方形アレイ
領域間に対応をつけることができる。先に定義した本来
の構造は適切な変更を加えることによりエッジ効果その
他を発揮するようにマッピングすることができる。
【0015】本発明の一側面にはこのマッピングが付随
している。二値包括的階層構造の二つの隣接するレベル
にあるノードにアレイ内位置をマッピングするための一
般的図式(scheme)がこれである。言い替えるな
らば、これは位置的関係を所定レベルで包括的階層計算
構造内における親子関係に対応するアレイでの位置的対
応を作るための図式である。この図式ではノードと、ア
レイ内の同一位置に対応する最初の子供を定義している
。この図式はあるノードの第二の子供に対応するアレイ
位置を定義して、ノードのアレイ位置から一次元ではゼ
ロオフセット以外とし、他の次元ではゼロオフセットと
する。ゼロオフセット以外の絶対値は階層内のレベルで
規定される2の倍数である。例えば、一次元アレイにお
いて最初のレベルのオフセットが20 =1であるとす
ると、第二のレベルのそれぞれのデータ項目は隣接する
最初のレベルのデータ項目の演算によって導かれる。第
二のレベルのオフセットが21 =2であるとすれば、
第三のレベルのそれぞれのデータ項目は二つのデータ項
目に分割された第二レベルのデータ項目の演算によって
導かれる。第三のレベルのオフセットは同様に22 =
4で、という具合に続く。二次元アレイにおいて、偶数
レベルでのゼロオフセット以外は一次元にあり、奇数レ
ベルでのゼロオフセット以外は別の次元に存在する。
【0016】二値ツリーを用いる階層分析の完全並列実
装として参照されるものについて、ツリー内の各ノード
は明らかな処理ユニットに対応しているから、所定レベ
ルにおける全ての計算は同時に行うことができる。さら
に、各処理ユニットは、例えば配線によって接続されて
いるなどで、次の下位レベルの子供ノードの一つに対応
する各処理ユニットと直接通信が可能である。ツリー内
での完全並列階層分析の単一パスはよってそのツリーの
葉の数の対数に比例する時間で完了することができ、こ
こで各レベルにおいて各処理ユニットはそれの子供処理
ユニットから読み込んだ一定量のデータについて演算し
ている。当然、二値階層分析は直列プロセッサまたは他
の種類の並列プロセッサによって実現することができる
。完全並列実装における時間的能力の重要性は、二値ツ
リー構造を用いる階層分析の理論的独創性を具現化して
いるものである。完全並列実装としてこの独創性を実現
させることができる属性としては、(i) 処理ユニッ
トとツリー構造内のノードとの間に一対一対応が存在し
ており、(ii)全処理ユニットが所定レベルにおいて
同時演算でき、そして(iii) 処理ユニット間の直
接通信リンク、つまり通信がわずかな時間量で完了する
こと、が挙げられる。例えば二値ツリー構造内において
二次元画像領域の分析を埋めこむことによる最大の利点
は分割制覇の計算原理から派生する。各処理ユニットが
消費する計算能力の量は階層の全てのレベルにわたって
一定であるが、この計算能力によって記述される領域の
寸法は階層を上るごとに倍増する。この利点は直列的実
装においても確実である。
【0017】包括的階層分析の二値ジャングル内での完
全並列実装において、ジャングル内の各ノードはある特
定の処理ユニットに対応しているから、所定レベルの全
ての計算は同時に行うことができる。ジャングル内の完
全並列階層分析はそのためツリーの葉の数の対数に比例
した時間で完了することができる。繰り返すがこの時間
的能力は二値ジャングル構造を用いる階層分析の理論的
独創性を示すものである。先に挙げた二値ツリーの分割
制覇の利点もジャングル内に埋めこまれた包括的階層分
析によって確実なものとなる。
【0018】さらに重要な利点はある所定レベルのツリ
ーで記述された領域が重複している事実からもたらされ
る。所定レベルにある領域の部分は階層のレベルが上昇
するにつれ指数関数的に増加し、各レベルにおいて領域
があらゆる可能内地で定義されているため、所定レベル
における領域間の最大重複も階層レベルに従って指数関
数的に増加する。敷かし、階層のどの所定レベルにあっ
ても、所定のノードはちょうど二値画像ツリーにおける
ごとく重複していない二つの領域の結合に対応する。言
い替えるなら、全体的階層処理では全レベルで広範囲に
わたり重複している領域を記述するが、各処理ユニット
が行う処理の個別の演算は重複している領域とは全く関
与せず、これが計算を単純化している。
【0019】この利点を完全に評価するためには、密度
的に重複する領域の分析を埋めこむことができる非階層
的計算構造を想起してみるとよい。この構造は二つのノ
ードの組R及びIからできている。Iの各ノードはI内
部のノードの特定のサブセットの要素、つまり画像の特
定領域と関連している。完全並列実装において、特定の
処理ユニットがRおよびIの各ノードごとに存在し、R
内のノードとI内のノードとの関連性は直接通信リンク
によって実現される。R内の二つのノードが画像内で重
複する領域に対応しているなら、I内に領域の交接に対
応したノードの組が存在しているわけで、これは両ノー
ドに関連するものである。よって、領域内の交接にある
座標に対応する処理ユニットはそれぞれが領域に対応す
るR内の両処理ユニットと通信リンクをもっていること
になる。あるプロセッサ内の通信リンクの数は対応する
画像座標を含む領域の数に等しい。
【0020】これは大量の並列コンピュータの個々の処
理ユニット設計でいくつかの現実的な技術限界に遭遇す
るため問題のある状況である。第一に、処理ユニット内
への直接通信リンクの数が限定されている。第二に、処
理ユニット内の入力値の記憶容量も限定されている。さ
らに、個々のプロセッサの計算能力が限定されているこ
とから、受信とバッファリングを同時に行えたとしても
大量の入力値を一括処理することができない。つまり、
処理ユニットそれ自体がが強力な並列プロセッサではな
いのである。非階層計算構造の極端な事例として描写さ
れたとしても、こうした困難は個々のプロセッサが複数
の親プロセッサと関連している範囲内で階層計算構造内
にも発生するのである。本発明のもたらす包括的階層的
埋めこみがこれまでにおいて計算上の独創性を表してい
るのは、通信リンク、メモリー資源、および個々の処理
ユニットの計算能力について最小限の要求が出されてい
る状況で広範囲の重複を有する領域が分析されているこ
とによる。
【0021】本発明の別の側面は画像またはその他のデ
ータ成分の分析における一般的問題の認識に基づいてい
る。ある画像またはその他のデータ成分についての一般
的情報を迅速に獲得することがしばしば望ましいが、現
実的寸法の画像と同等の大きさのデータ成分には迅速に
全体的属性を識別する上で多すぎる情報が含まれている
。ヒストグラムの作成には、例えば、時間のかかる全体
的配分の構築が必要とされる。
【0022】本発明のこの側面はさらに階層的に局部的
情報を処理することでデータ成分についての一般的情報
を迅速に得るための技術の発見に基づくものである。こ
の技術は画像内で比較的高い局部周波を有する一つ以上
の値を検出するものである。この技術はまた明確な値の
相対的一般周波の大まかな予測を提供するものでもある
【0023】後述の説明、図面および特許請求の範囲は
、さらに本発明のこれらのおよび他の目的,特徴および
利点を述べるものである。〔図面の簡単な説明〕
【00
24】図1は空間的構造を含む画像のアレイを示す。
【0025】図2は本発明によるデータ成分の分析方法
の一般的ステップを示すフローチャートである。
【0026】図3は図2のステップを実行するシステム
の一般的要素を示す模式的ブロックダイアグラムである
【0027】図4は一次元のデータ成分及びデータ成分
への演算によって作成された包括的集合階層のレベルを
示す模式的ブロックダイアグラムである。
【0028】図5は二値階層ツリーのレベル内で示され
る碁盤目状の領域に分割された一連の画像を示す模式的
ダイアグラムである。
【0029】図6は本発明にかかるツリー装置の範囲を
示す模式的ダイアグラムである。
【0030】図7は図6の装置を模倣するシステムの要
素を示す模式的ブロックダイアグラムである。
【0031】図8は図7のシステムにおける処理ユニッ
ト間通信を示す模式的ダイアグラムである。
【0032】図9は図8の通信を提供する格子ネットワ
ーク上での一連のシフトを示す。
【0033】図10は本発明にかかる密度または包括的
階層の生成の一般的ステップを示すフローチャートであ
る。
【0034】図11は画像内のいくつかのピクセルそれ
ぞれの寸法増加の各領域のシーケンスを示す。
【0035】図12は16ピクセルからなる簡単な画像
である。
【0036】図13は本発明にかかる階層的に黒ピクセ
ルを計数するための方法を示したものである。
【0037】図14は本発明によって画像の水平断片の
ピクセルを計数するための方法を示している。
【0038】図15は領域属性データのコード化のため
の方法を示す。
【0039】図16は階層内の下方に情報を伝播するた
めの方法を示す。
【0040】図17は明白な値を得る過程を示す。
【0041】図18はチャンク化に基づく画像分析演算
の一般的ステップを示す。
【0042】図19は全階層レベルにおける全てのピク
セルごとにそれぞれの領域の各種テスト出力を検索する
演算を示す。
【0043】図20は本発明による制約を満足する各ピ
クセルでの方向性を得る演算を示す。
【0044】図21(a)から図21(c)は要素を横
断する三つの単一接続の黒い要素の断片を示す。
【0045】図22は最大基準を用いる下方への伝播演
算を示す。
【0046】図23は新しいピクセルが色づけされ無く
なるまで継続されるチャンク色づけ演算を示す。
【0047】図24は選択演算を実行する選択基準を適
用する一般的ステップを示す。
【0048】図25は本発明により現在焦点を当ててい
るピクセルと同等の全ピクセルにラベルする演算を示し
ている。
【0049】図26は画像の上左隅に一般的に目立つ最
大値を適用する演算を示し、この後で図25に示すよう
に下方へ伝播することができる。
【0050】図27は階層モードを検索し後の演算のた
めに出力を保存する演算を示す。
【0051】図28は繰り返し処理によってシーケンス
内に明確な値の配分をどのように作成できるかの方法を
示す。
【0052】〔詳細な説明〕 A.概念的フレームワーク
【0053】以下に述べる概念的フレームワークは本発
明の概観を理解する上で有用であり、以下に定義する述
語は特許請求の範囲を含め本出願全体を通して示される
意味を有するものである。
【0054】「データプロセッサ」または「プロセッサ
」とはなんらかの素子、素子の組み合せ、またはシステ
ムであってデータを処理可能であり、また一つ以上の中
央演算素子またはその他の処理素子を含み得るものを指
す。「処理ユニット」はプロセッサの一つで別のプロセ
ッサ内の素子であるものを言う。二つの処理ユニットは
相互間でなんらかの接続方法の組み合せにより「接続」
され、これにより一方の処理ユニットから他方へとデー
タの通信が可能になる。
【0054】「メモリー」はなんらかの素子、素子の組
み合せ、またはシステムであってデータを保存するもの
で、局部的および遠隔メモリーおよび入出力装置を含む
ことがある。
【0055】プロセッサはデータまたはデータ構造にな
んらかの演算によって「アクセス」し、例えばメモリー
空間内のデータを読み込みまたは書き込むことでデータ
またはデータ構造内に含まれるデータを取得または変更
する。プロセッサはメモリーとのなんらかの接続の組み
合せによってデータまたはデータ構造に「アクセスする
ため接続」することができ、これによってプロセッサは
データまたはデータ構造にアクセスすることができる。
【0056】「データ構造」とはデータの相関項目のな
んらかの組み合せである。データの項目はデータ構造内
の位置または他の項目のデータを用いてアクセスされる
場合データ構造内に「含まれている」と言う。含まれて
いるデータ項目は別のデータ構造であることもある。 「データのアレイ」または「データアレイ」または「ア
レイ」とはデータ構造の一つでアレイ内に配置すること
ができるデータ項目を含むものを言う。「二次元アレイ
」とはデータアレイの一つで、二つの次元を有するアレ
イ内に配置することができるデータ項目を有するものを
指す。
【0057】プロセッサはデータまたはデータ構造に依
存する論理的または数値的出力を得ることを含む演算の
実行によってデータまたはデータ構造に「演算を加え」
る。
【0058】データまたはデータ構造を「得る」または
「生成する」にはデータまたはデータ構造なしに開始し
、データまたはデータ構造内に出力をもたらす演算のな
んらかの組み合せを実行する。データまたはデータ構造
は他のデータまたは別のデータ構造から「得る」または
「生成する」ために別のデータまたは別のデータ構造内
のデータに演算を加えることでデータまたはデータ構造
を取得または生成することができる。例えば、あるアレ
イは別のアレイから別のアレイの部分と同一である小さ
なアレイを生成する、別のアレイと同一の部分を含む大
きなアレイを生成する、別のアレイをコピーする、また
は別のアレイ内のデータまたはそのコピーを変更する、
などの演算によって得ることができる。
【0059】データ項目の「階層」にはデータ項目を含
み、そのそれぞれは階層内の一連のレベルの一つに属し
ている。データ項目の階層を「生成する」にはデータ項
目の完全な階層なしで開始して開始時には存在していな
い階層のデータ項目の全ての生成を含む演算の組み合せ
を実行する。言い替えると、階層は階層の全てのデータ
項目が生成されたとき終了する演算の組み合せによって
生成することができる。全てのレベルの全てのデータ項
目は演算の終了時にさらに保存することができるが、よ
り高いレベルでのデータ項目を生成するために使われた
後でデータ項目が保存されていないとしても生成される
【0060】「連続的に」階層を生成するというのは、
最初のサブステップで最初の高位レベルのデータ項目を
最下位レベルのデータ項目から生成し、第二のサブステ
ップが次に高いレベルのデータ項目を最初の高位レベル
から生成する、などと続く一連のサブステップによって
階層を生成することを指す。
【0061】データが属性の存在を示すかまたは属性の
基準を示すときデータは属性を「示している」と言う。 「集合データ項目」はデータ項目の一つで、別のデータ
項目のグループの属性を示すものである。データ項目の
階層中で、所定のレベルに集合データ項目を含むことが
でき、そのそれぞれが階層の次に低いレベルのデータ項
目の各グループの属性を示すことができる。
【0062】「集合演算」は入力データ項目と後に述べ
るデータ項目の組に対する演算で、後に出力データ項目
として述べる集合データ項目の組を生成し、集合データ
項目のそれぞれが各入力データ項目の組の演算によって
生成されるものを言う。全ての別の入力データ項目が入
力データ項目の各組と大まかに同数で各入力データ項目
のそれぞれが含まれていれば、また各組の二つが全く同
一でないならば、入力データ項目のそれぞれの組は入力
データの完全な組に関して「均等に配置」されていると
言える。
【0063】集合演算を実施する入力データ項目のそれ
ぞれの組がすべて同一容量aであれば、集合演算の「集
合度」はaと等しい。より一般的には、入力データ項目
の各組はそれぞれがわずかに異なった容量a1,a2,
...を有しうる。以下で議論する集合演算において、
aは一般的に1より大きく、特に断らない限り入力デー
タ項目数と比較して小さいものとする。
【0064】集合演算「密度」は入力データ項目数に対
する出力データ項目数の比cである。各組が均等に配分
されていると仮定するなら、集積度aはこの以下に示す
とおり相関すると言える。「最小集合演算」はcが近似
的に1/aと等価であることを指し、入力データの各項
目は入力データ項目各組の一つに含まれることになる。 「密度集合演算」はcが実質的に1より小さくない場合
で、入力データの各項目は入力データ項目の各組aより
実質的に小さくないことになる。「包括的集合演算」は
cが1と等価な密度集合演算であり、入力データの各組
は入力データ項目の各組aに含まれる。
【0065】「階層集合演算」とは連続的に階層を生成
する演算の組み合せであり、シーケンスの各サブステッ
プが集合演算よりなるものを言う。「集合階層」は階層
集合演算によって生成された階層を言う。集合階層はこ
れを生成する階層集合演算のサブステップ全てが最小、
包括的、または緻密であるとき、「最小」「包括的」、
または「緻密」とそれぞれ表現される。「混合集合階層
」は最小、包括的、および最小、最大、並びに最小密度
から最大密度の間または最大密度以上の濃度を含め各種
濃度の集合演算を含む階層集合演算によって生成される
【0066】「画像」は光のパターンである。データが
ある画像または別の信号を「定義」すると言えるのはそ
のデータに画像または信号を生成するために充分な情報
が含まれている場合である。例えば、あるアレイは画像
の一部も他は全てを定義でき、アレイ内の各データ項目
がそれぞれの画像上のそれぞれの位置に対応した色を示
す数値を提供するわけである。
【0067】「データの次元成分」は空間内に配置され
るデータ成分で一つまたはそれ以上の次元を含むもので
ある。例えば、二次元画像を定義するアレイは次元デー
タ成分である。「空間的構造」はデータ項目の設定の一
つで次元データ成分内に発生するものである。空間的構
造の例としては、点、多点間の関連、色や表示方向ある
いは深みなどの点の属性、線分および曲線、線の接続、
角、角度、接合領域、領域の境界、表面、内部などの点
の設定、その他がある。
【0068】画像の各位置は「ピクセル」と呼ばれる。 画像を定義するデータ成分のうち、各データ項目が一つ
の数値を持ち、各数値が「ピクセル値」と呼ばれるある
位置の色を示すことがある。各ピクセル値は画像の「二
値状態」では一つのビット、画像の「グレースケール状
態」ではグレースケール値、画像の「配色状態」では色
の空間配置の組み合せが対応しており、二値状態、グレ
ースケール状態、配色状態それぞれが画像を定義するデ
ータ成分である。
【0069】「接続成分」または「ブロッブ」は画像内
のピクセルの組み合せで、その全てが基準に合致するピ
クセル値を有しており、同一組内の隣接部の連鎖によっ
て対の中のピクセルが接続されると言った適当なルール
によってその全てが対をなしている。例えば、画像の二
値状態の接続成分には、黒などの同一の二値値を有した
ピクセルの接続の組が含まれ得る。
【0070】「データ空間」とは、データの次元成分の
データ項目を配置し得る空間のことである。一般にデー
タ成分の多くは同一のデータ空間内に配置可能である。 例えば、複数のことなる画像を定義するアレイはすべて
同一の二次元データ空間内に配置が可能である。
【0071】データ空間の、またはデータ空間内に配置
可能なデータ成分の「分析領域」または「領域」はデー
タ空間の空間界の一つで、分析領域内に配置されたデー
タ項目値とは関係なく定義される。画像を定義するアレ
イの領域は画像の分析領域を定義しているから、集合デ
ータ項目が画像を定義するアレイの分析領域内にあるデ
ータ項目の属性を示している場合において画像の分析領
域の属性を定義すると言える。属性は、例えば、各分析
領域内の接続要素の限定された一つの存在であることが
できる。集合データ項目の各分析領域の大きさと位置は
接続要素の存在または不在によって左右されないが、集
合データ項目生成のため演算を実施するデータ項目の組
によって変化する。よって画像は画像を定義するアレイ
に対して行う集合演算によって分析領域に分割されるこ
とになり、これは画像内のピクセル値に依存していない
。通常、各ピクセル値は少なくとも階層最下位の分析領
域の一つにあり、高位階層それぞれの分析領域は次に低
い階層の分析領域の結合で組成されている。分析領域が
一つ以上のピクセルを共有している場合これが「重複し
ている」と言う。
【0072】「スライス」はピクセル幅が1の方形の分
析領域で、その長さ方向にスライスは「延長」している
という。
【0073】データ項目は同一形式のデータ項目を提供
する別のデータ項目上に実施する論理演算または算術演
算からほかのデータ項目と「結合」して生成される。例
えば、データの別の項目が単なるブール代数値であれば
、結合データ項目は単純ブール代数値である。他データ
項目が数値であれば、結合データ項目は数値となり、他
データ項目を加算し、他データ項目の平均を算出し、他
データ項目の一つを選択し、または数値を生成する同様
な演算によって生成される。
【0074】アレイ内にあってデータの次元成分を定義
している「2乗オフセット」値は2乗語とに指数関数的
に広がる整数値のオフセットを指し、これは、20 =
1、21 =2、22 =4、というようになっている
【0075】データ項目を「コード化」する演算は、デ
ータ項目上に演算を施すことで別のデータを生成し、そ
のデータからコード化データ項目が連続的に回復し得る
ものを言う。
【0076】「画像入力装置」は画像を取り込み、その
画像のあるバージョンを定義する信号を生成する装置を
指す。「スキャナ」は画像入力装置の一つで、文書の走
査など画像を走査演算することで取り込む。「ユーザー
入力装置」はキーボードやマウスのような装置を言い、
ユーザーの意志に基づく信号を生成することができるも
のを指す。ユーザー入力装置からのデータは演算の「リ
クエスト」のことであり、この場合システムは要求され
た演算を応答実行する。「ディスプレイ」は画像出力装
置の一種で視覚的形態の情報を陰極管画面上に表示する
ものである。
【0077】ピクセルは相互の間に別のピクセルが存在
しておらず、適切な隣接基準に合致している場合「隣接
している」または「隣り合っている」と言う。ピクセル
が方形であり、行列の形態で存在していれば、用いる基
準に従って各ピクセルには4または8個の隣接ピクセル
が存在することになる。
【0078】画像内の「端部」は、二つの隣接するピク
セルが異なるピクセル値を有する場合に起こる。述語「
端部ピクセル」は二つの隣接ピクセルの一方または両方
に適用し得る。
【0079】方形など多角形領域の「辺」は領域周辺部
の一つの側面に沿ったピクセルによる線分である。ある
領域の「境界」は辺縁であり、ピクセル境界部分によっ
て定義され、それに沿ってこれらのピクセルが隣接する
ピクセルを有しないかまたは隣接するピクセルがその領
域には入っていないかのいずれかである。接続要素は一
つのピクセルが領域内にある他方が領域内にないなど、
境界の対側側に位置する隣接ピクセルの対を含む場合あ
る領域の辺縁を「横断」するという。
【0080】B.密度集合階層の一般的機能図1から4
では本発明の一般的機能について示している。図1は空
間構造を持った画像アレイを示す。図2はデータ成分内
のデータ項目群の属性を示すデータ項目を含む密度集合
階層を生成することでデータの分析を行う一手法の一般
的ステップを示すものである。図3はデータ成分に操作
を加えグループ属性を表すデータを得られる密度集合階
層を生成するシステムの一般的構成である。図4はデー
タ成分と演算を行って生成した最大集合階層のステップ
がどのように相関し得るかを示している。
【0081】図1は画像アレイ10を示し、これは16
個の黒いつまりオンであるかまたは明るいつまりオフで
あるかのピクセルを含む正方形の二値化画像アレイで構
成されている。ピクセル12、14、16および18が
画像アレイ10の中で一行を構成しており、ピクセル1
2および18がオフであり、ピクセル14および16が
オンである。
【0082】画像アレイ10の空間的構造の一つはピク
セル14および16上の隣接する2つである。この構造
は図1を見る人間にとって可視であるとしても、画像ア
レイ10内のデータ項目のどれか一つによって明らかに
示されているわけではない。画像アレイ10は分析を行
ってこの空間的構造を示すデータ項目を生成可能である
が、全ての分析技術がこの空間構造の検出を確実にでき
るとは限らない。例えば、ピクセル12および14をそ
れぞれ対にして、またピクセル16と18を対にする技
術ではピクセル14と16の間で隣接する対を発見でき
ない。一方、ピクセル14と16を組み合せた場合ピク
セルの隣接する対を発見することができる。
【0083】図2はグループ属性を示すデータを取得す
る方法の一般的ステップを表している。この方法を画像
処理に用いると図1で示した問題を軽減することができ
る。ボックス30のステップではデータ成分のデータ項
目を保存している。ボックス32のステップでは保存し
たデータ成分を演算して属性を表すデータ項目を含む密
度集合階層を生成している。その属性が画像内における
空間的構造であれば、データ項目は分析領域内に存在す
ることを示すかまたはなんらかの他の手段を示すことに
なる。密度集合階層は最大集合階層で、各レベルにおい
て画像の各ピクセル位置ごとの集合データ項目を含むこ
とができる。
【0084】図3は図2の方法を実行することができる
システムの一般的要素を示している。プロセッサ50は
画像を定義するデータアレイであり得る格納したデータ
成分52にアクセスするため接続されている。プロセッ
サ50はデータ成分52に演算を行って密度集合階層5
4を生成し、ここにはデータ成分52の属性を示すデー
タ項目が含まれる。プロセッサ50はまた属性を表すデ
ータ56も生成し、これはレベル54の全部または一部
となるか、またはレベル54の演算によって生成される
ほかのデータとなることがある。
【0085】図4はプロセッサ50のようなプロセッサ
が一次元のデータ成分60に演算を行って最大集合階層
のレベル62および64を生成するための一般的手段を
示している。プロセッサはデータ成分60の隣接する二
つのデータ項目に演算を行い、それぞれの集合データ項
目をレベル62に生成する。同様に、プロセッサがレベ
ル62のデータ項目の二つに演算を行いレベル64にそ
れぞれの集合データ項目を生成するが、レベル62内の
データ項目は2のオフセットである別のデータ項目によ
って分離されている。言い替えるならば、レベル62は
オフセット20 =1のオフセットにあるデータ項目の
演算によって生成されるものだが、レベル64はオフセ
ット21 =2にあるデータ項目の演算によって生成さ
れる。増加する2乗オフセットによるデータ項目の演算
を行う一般的技術はより高位のレベルまで拡張すること
が可能で、以下で詳細に議論するように二次元またはそ
れ以上の次元に一般化することができる。
【0086】C.密度集合階層の実施
【0087】本発明はシンキング・マシンズ・コーポレ
ーション (Thinking Machines C
orpotation)製のコネクション・マシンに実
装された。コネクション・マシンにおける実装状態は本
明細書で「二値化画像ジャングル」(BIJ)として引
用している処理ユニットの3次元ネットワークの2次元
シュミレーションとして見ることができる。
【0088】1.二値化画像ジャングルBIJは図5に
示す従来のツリー構造またはピラミッド構造とは対照的
である。図6では一次元のBIJの部分を示す。
【0089】図5は一連の画像80、82、84、86
および88を示し、それぞれが一部を示してある二値ツ
リー90の対応するレベルの方形分析領域の一つまたは
それ以上に碁盤状に配置されている。画像80はツリー
90のレベル0における分析領域を示している。画像8
0の対応分析領域は例えば方形のピクセルである。画像
82はレベル1を示し、ここにおいては画像80からの
ピクセル対は結合されてより大きな寸法の分析領域を形
成している。各対には最上部ピクセルと底部ピクセルが
含まれ、そのため出力する方形分析領域はX方向および
Y方向に2倍の長さとなっている。画像84に見えるレ
ベル2では画像82からの方形分析領域の対が結合され
てより大きなサイズの正方形分析領域が形成されている
。各対には左分析領域と右分析領域が含まれる。画像8
6はレベル3を示し、ここにおいて画像84からの正方
形分析領域が結合され、方形分析領域を形成している。 さらに画像88はレベル4を示しており、ここにおいて
画像86からの方形分析領域は結合されて画像全体を意
味する正方形の分析領域を形成している。
【0090】図5は幅Nの正方形画像において、二値ツ
リーが2 logN+1のレベルになることを示してい
る。 最低位レベルにあるノードは画像のピクセル値である。 階層の奇数レベルにおいて、方形分析領域はすぐ下のレ
ベルの隣接する正方形分析領域の結合から形成され、ま
た階層の偶数レベルにおいては正方形の分析領域が隣接
する方形分析領域の結合により形成されている。奇数レ
ベルにおいて結合された分析領域は「上の子」および「
下の子」と呼ぶことができ、一方で奇数レベルにおいて
結合されたものは「左の子」および「右の子」と呼ぶこ
とができる。二つの子領域を結合して形成した領域は「
親」と呼ぶことができる。単純化するために述語「第一
子」を用いて奇数レベルにおける上のこと偶数レベルに
おける左の子を示し、「第二子」と言う述語を用いて奇
数レベルにおける下の子と偶数レベルにおける右の子を
示すこととする。
【0091】プロセッサのツリーまたはピラミッドはツ
リーマシンまたはピラミッドマシンと呼ばれ、階層ツリ
ー90の実装に用いることができる。本実施例において
はツリー90の各ノードごとに処理ユニットを含み、各
処理ユニットは少ない一定量のメモリーを保有し、その
絶対量は実施すべき演算に依存するものである。単純な
ツリーまたはピラミッドマシンの原初的演算はツリーの
か区ノードにある処理ユニットがそのノードの局部メモ
リーに格納されたデータまたは子ノードから読み込んだ
データに対して実行する算術演算および論理演算である
。こうしたマシンは階層の全レベルを上向き、または下
向きに順次巡回するように制御することが可能で、各レ
ベルの全ノードで並行して同一演算を実行でき、各ノー
ドの出力をその局部メモリーに格納できる。任意の所定
の時刻には、一つのレベルの処理ユニットがデータの演
算を実行するだけであり、データ通信はこれらの処理ユ
ニットおよびその子の間でのみ行われる。階層のレベル
が増加するにつ入れ、演算出力は一層希薄になる。
【0092】図6は一次元の階層ネットワーク100を
示している。階層ネットワーク100はツリーマシンま
たはピラミッドマシンと同様な局部接続を有しているが
、演算出力はレベル増加によって希薄になることがない
。言い替えるならば、ネットワーク内の各レベルにはネ
ットワーク最下位レベルにおけるデータ成分にあるデー
タ項目数と同数の処理ユニットが含まれ、そのためネッ
トワークはデータ項目の最大集合階層を生成可能である
。データ成分が画像であれば、各レベルには画像内のピ
クセル数と同数の処理ユニットを含めることも可能であ
る。
【0093】図6はネットワーク100のレベル102
,104,106,および108を示している。各レベ
ルは、円で示されている11の処理ユニットを含み、ま
た近接したレベルの処理ユニットは接続されており、そ
の接続は線で示されている。最下位レベル102におけ
る処理ユニットはデータ本体のデータ項目を格納する。 各高位レベル104、106、および108における対
応処理ユニットは直下のレベルにある二つの子処理ユニ
ットと直接接続されており、接続している二つの子処理
ユニットの出力に演算を加えて集合データ項目を生成す
る。出力構造は低位レベルにおいて処理ユニットを共有
している抱合せツリーマシンの集合としてみることがで
き、またそのために本論においては「ジャングル」とし
て参照している。ネットワーク100の高位レベルの各
処理ユニットは二つの子処理ユニットと接続しているこ
とから、ネットワーク100は「二値ジャングル」であ
る。
【0094】図6は2乗オフセットの接続を示している
。レベル104、106、および108にある対応処理
ユニットの第一子はその親の直下に示されており、第二
子は整数の2乗倍のオフセット位置に示されている。 レベル104においてオフセットは20 =1であり、
レベル106では21 =2、またレベル108におい
ては22 =4である。レベルが0から3までに番号付
けされていれば、レベルlにおける2乗オフセットは2
l−1 で計算可能である。2次元二値ジャングル内で
の偶数レベルにおけるXおよびYオフセットは(0、2
l/2−1 )であり、奇数レベルにおいては(2(l
−1)/2 、0)である。
【0095】図6に示した接続の結果として、レベル1
08にある処理ユニットが生成した各集合データ項目は
レベル102におけるデータ項目の組の属性を示し、こ
れはレベル108の処理ユニットの直下から右方向に拡
張している。2次元での実装では、高位レベルの各処理
ユニットは最高レベル処理ユニット直下の最下位レベル
処理ユニットが格納した角の値を備えた組の属性を示す
集合データ項目を生成することができる。
【0096】2次元的実装は最下位レベルにピクセルが
格納されている画像の処理に用いられるなら、「二値画
像ジャングル」または「BIJ」として演算を行う。上
記の2次元的実装がBIJとして用いられ、最下位レベ
ルにある処理ユニットが画像を定義するピクセル値を格
納している場合、ネットワーク100の高位レベルにあ
る各処理ユニットは対応分析領域の属性を示す集合デー
タ項目を生成することになり、さらに所定レベルにおけ
る処理ユニットの対応分析領域はすべて同一寸法で画像
内でその寸法の分析領域のあらゆる可能な位置に処理ユ
ニットが存在する。言い替えると、ネットワーク100
は集合データ項目の最大階層を生成することになる。
【0097】BIJ技術の研究は中程度の視野の計算能
力および効率的要求がほとんどBIJに合致するという
仮説に端を発している。述語「中程度の視野」と言うの
は一方で視覚処理が具体的には観察者の直接的目標また
は現在の状況とは独立したものであり、他方でこれが基
本的には特定のオブジェクトまたは設定の既知の知見と
は独立していることを物語っている。特に、地から形態
を当初に分離する、また有用な形態的属性を確立する処
理と関連が中程度の視野の範疇に入る。S・ウルマン 
(Ullman) の「視覚ルーチン (Visual
 Routines)」コグニション誌 (Cogni
tion)、第18巻、1984年、97〜157ペー
ジ)では中程度の視野の機能を実行すると考え得るルー
チンを記載している。
【0098】2.コネクション・マシン・システム期待
に反して、BIJネットワークは現実的画像寸法で構成
するのが難しくまた高価となるようである。しかし現実
的寸法のBIJはシングルインストラクション・マルチ
プルデータ(SIMD)並行処理マシン上でシミュレー
トすることができる。その一例がシンキング・マシンズ
・コーポレーションのコネクション・マシンである。S
IMDマシンは強力な中央制御装置と通常は複数の単純
な処理ユニットである処理ユニットの集合体を含むもの
とみなすことができる。制御装置はプログラムに組まれ
ている一連の命令を発して処理ユニットに同時的にそれ
ぞれの命令を実行させることができる。
【0099】図7はコネクションマシンシステムの構成
を示したもので、これはBIJをシミュレートすること
によって画像処理を実行している。図7のシステム12
0にはシンボリックスまたはサン(Sun) のワーク
ステーションなどのフロントエンドプロセッサ122を
スキャナーまたはその他の画像定義データを取り扱える
入出力装置などの画像入力装置124からの画像入力を
受け付けるために接続してある。フロントエンドプロセ
ッサ122はまたキーボードやマウスなどユーザー入力
装置126からのユーザー信号を受け付けるためにも接
続されており、入力画像はユーザーが対話式に描画可能
である。フロントエンドプロセッサ122はディスプレ
イ装置などが像出力装置128へ画像出力を送るために
接続してある。
【0100】フロントエンドプロセッサ122は通常の
方法でコネクションマシン130へ接続され、データの
格納及び取り出し用データメモリー160にアクセスす
る過程でプログラムメモリー140からの命令を実行し
てコネクションマシンを制御している。フロントエンド
プロセッサ122は変数の初期化、コネクションマシン
130のコールドブート、および通常の方法によるコネ
クションマシン130への格納割り当てが可能である。 コネクションマシン130内に処理ユニットを形成して
算術演算および論理演算を実行させるため、フロントエ
ンドプロセッサ122は適切なLispコールを通常の
方法で生成している。
【0101】本実施例においてプログラムメモリー14
0はLispコード142を格納し、高レベルのルーチ
ンを実行するために用いられ、これは最終的にLisp
でかかれている集合サブルーチン142を呼び出す。集
合ルーチンは同様にLispで書かれている子の出力サ
ブルーチン148を呼び出し、また階層内でデータ項目
のコード化も実行する。
【0102】高レベルルーチン144および集合サブル
ーチン146の例は以下に詳細に論じてあり、また米国
特許出願第07/535,438号「画像上の隣接部分
の包括的階層演算 (Exhaustive Hier
archical Near Neighbor Op
erations on an Image) 」およ
び07/535,213号「画像領域用辺縁属性データ
の階層的演算(Hierarchical Opera
tions on Border Attribute
 Data for Image Regions)」
の両出願はその全体として本論と関連している。
【0103】データメモリー160は画像ファイル16
2を含み、この中にフロントエンドプロセッサ122が
連続分析用画像または分析結果としての画像を格納でき
る。フロントエンドプロセッサ122はまた空間的出力
164も分析結果としてデータメモリー160内に格納
する。
【0104】コネクションマシン120はハイパーキュ
ーブネットワーク通信機能を備えており、これを用いて
格子ネットワーク通信をシミュレートすることができる
。両者の通信技術は2乗オフセット通信のために利用す
ることができ、これについての詳細は後述する。
【0105】3.コネクションマシンにおける最大階層
計算 図8はコネクションマシン130を用いて2次元画像用
にBIJをシミュレートする一法を示している。図9は
格子ネットワーク上の2乗シフトによる通信を示す。図
10は集合データ項目の密度階層にしたがった経路を作
る上でシステム120による手順を示したものである。
【0106】図8ではコネクションマシン130内部の
処理ユニットのアレイ180の一部を示してある。図8
からも理解できるように、BIJをシミュレートするた
め、アレイ180にはわずかな一定時間内であらゆる2
乗オフセットをX方向およびY方向に横断して通信する
機構が必要とされる。これらの要求が満たされれば、ア
レイ180は「フラット」名実装と呼ばれる平坦な処理
ユニットによるBIJをシミュレート可能である。フラ
ットな実装では処理ユニットを節約しているが、パイプ
ライン処理への可能性を犠牲にしている。
【0107】図8では実線の矢印で処理ユニット182
へ続く接続を、また処理ユニット182が受け取る出力
に供給するその他の接続を破線矢印で示している。各レ
ベルの接続はl1,l2 、などと示してある。レベル
0では処理ユニット182は他の処理ユニットからの出
力を受け取らないが、分析に供する画像のピクセル値を
格納している。レベル1では処理ユニット182が処理
ユニット184からのピクセル値を受け取る。レベル2
では処理ユニット186からのレベル1の出力、レベル
3では処理ユニット188からのレベル2の出力が、レ
ベル4では処理ユニット190からのレベル3の出力が
、レベル4では処理ユニット192からのレベル4の出
力が、そしてレベル6では処理ユニット194からのレ
ベル5の出力がそれぞれ受け取られている。
【0108】コネクションマシンは初期演算として均質
な並行格子通信を有しており、ハイパーキューブ相互接
続を用いることで2乗オフセット間の通信を自動的に最
適化している。
【0109】ハイパーキューブネットワークはlog 
Nの比率でランタイム能力を発揮できる。これはX方向
およびY方向に2乗オフセットのピクセルと対応するプ
ロセッサが正に2本のワイヤによって切り放されている
状態にネットワークを設定できるからである。
【0110】図9は図8における接続が延長が2の自乗
である格子ネットワーク上で一連のシフトを行うための
方法を示している。レベル1において処理ユニット20
2からの出力は処理ユニット204へシフトし、レベル
2では処理ユニット206からの出力は処理ユニット2
08へシフト、レベル3では処理ユニット212からの
出力が処理ユニット214へシフトし、レベル4では処
理ユニット216からの出力が処理ユニット218へシ
フトし、レベル5では処理ユニット222の出力が処理
ユニット224へシフトし、さらにレベル6では処理ユ
ニット226からの出力が処理ユニット228へシフト
している。
【0111】所定オフセットを横断する並行通信はアレ
イ180内の隣接ノード間で連続的に数値をシフトする
ことでネットワーク内に実現されている。こうしたネッ
トワークにおいては、階層のレベルl での通信時間の
比が2l である。N×Nのアレイについて、階層を一
回完全に回るための通信時間はN+N/2+N/4+.
..1である。隣接する処理ユニット間のシフトが最大
通信時間(アレイ180の全幅Nにわたってデータをシ
フトする時間)を単一時間ステップとしてみなし得るほ
ど充分に高速であれば、この設定は包括的集合演算に適
している。
【0112】単一画像の寸法の処理ユニットのアレイは
アレイ内の対応処理ユニットがBIJ処理ユニットの局
部メモリーよりh 倍大きいメモリーを有していればB
IJを正確にシミュレートできる。ここでh=2 lo
gN+1がBIJ内のレベル数である。このようなシミ
ュレーションにおいてレベルlでは、アレイの対応処理
ユニットがBIJの一つの処理ユニットをシミュレート
し、また直下のレベルにある子処理ユニットもシミュレ
ートしている。対応処理ユニットの局部メモリーはh個
のセグメントに分割可能であり、子処理ユニットからの
出力の通信はセグメントl−1からセグメントlへの局
部メモリー間転送によってシミュレート可能である。
【0113】処理ユニットごとに必要な局部メモリー量
はわずかな一定倍のメモリーを各BIJ処理ユニット内
に持ち込む既定の技術で減少可能である。中間レベルに
おける有用な出力はレベル間でコード化され、必要メモ
リー量を減少している。例えば、ある処理ユニットの局
部メモリーは二つのセグメントに分割可能である(親の
セグメントおよび子のセグメント)。各BIJ処理ユニ
ットのメモリー量はこれによってシミュレートされる。 各レベルでの集合演算の終りで、内容の交換あるいはセ
グメントへのポインタの交換によって二つのセグメント
の役割が交換される。小量の追加局部メモリーが全レベ
ルのコード化出力を保持するために必要である。
【0114】図10はフロントエンドプロセッサ122
による密度または包括的階層生成の一般的ステップを示
し、上記議論を念頭においたものである。
【0115】ボックス250のテストはそれぞれの反復
の間に階層の一つのレベルを生成する反復ループを開始
する。生成すべきレベルが残っていれば、ボックス25
2のステップがコネクションマシン130の処理ユニッ
トを設定して次のレベルを生成する。その後で、ボック
ス254のステップにより各処理ユニットが直下のレベ
ルにある第一子および第二子C1およびC2からの出力
に演算を行い、子の結果サブルーチン148を呼び出し
、必要ならコード化サブルーチン150を呼び出す。 子の結果サブルーチン148は格子ネットワークまたは
ハイパーキューブネットワーク通信において適宜使用さ
れる。全レベルがこのような方式で生成されれば、階層
生成は終了する。
【0116】より一般的には、図10にあるようなステ
ップを追って、幾らかの差はあるが既存の階層内を上向
きあるいは下向きで巡回することができる。下向き巡回
を作るにはボックス254内のステップをC1およびC
2の出力として書き込む演算となる。上向き巡回を作る
には、ボックス254内のステップをC1およびC2の
出力を読み出す演算とする。さらに、ボックス254内
のステップには中間レベルからのコード化された出力を
デコードすることも含まれる。
【0117】図10のステップには階層内を上向きまた
は下向きに移動することを含む一連のステップを得るた
めの追加ステップを加えることができる。例えば、各反
復ループは図10のステップに類似しているが、追加の
予備ステップが各反復ループが上向きまたは下向き移動
に作られているかを決定できる。
【0118】上記技術を用いて実際に画像分析用のプロ
グラミング言語を提供可能である。この手段には視覚処
理を単純な演算の基本的シーケンスにまで分解すること
、所定寸法の画像について基本的演算を一定時間内で実
行すること、および限定された速度とメモリーの単純な
処理ユニットを有するマシンにおいて基本的演算を実施
することで、ここにおいては所定の処理ユニットが直接
接続されているほかの処理ユニットの数が処理ユニット
総数の内少ない比率であることから通信は局部的である
。一定時間の演算要求は、ロボットの視覚や文書分析な
どリアルタイムな反応において特に重要視されている。 一定時間というのは画像の複雑さに依存してはならず、
望ましくは画像寸法に依存しないものである。
【0119】画像分析用のこれらの技術の特別な応用範
囲は以下に議論するとおりで、米国特許出願第07/5
35,089号の「画像上の隣接部分の包括的階層演算
 (Exhaustive Hierarchical
 Near Neibough Operations
 on an Image) 」および07/535,
213号「画像領域用辺縁属性データの階層的演算 (
Hierarchical Operations o
n Border Attribute Data f
or Image Regions) 」、07/53
5,089号「近隣属性に基づく画像ピクセルの分類 
(Labeling Pixels of an Im
age Based on Near Neighbo
r Attributes)」、07/535,091
号「隣接部データに基づく画像形態の比較 (Comp
arison of Image Shapes Ba
sed on Near Neighbor Data
) 」および07/537,468号「画内シフトに注
目した局部階層処理 (Local Hierarch
ical Procesing Forcus Shi
ft Within an Image)」の全体が本
論において参考となる。より一般的には、本技術を用い
ることで3種類の一般的演算を実行することができる:
(1)選択およびシフト、または注目、画像内の機能の
間の演算の移動、(2)図柄の新しい画像と言った並行
出力を生成する図柄/地の分離演算、(3)画像内の図
形属性または空間的関連性を示す数値またはブール代数
値などのスカラー出力を生成する属性記述演算。
【0120】本技術のより進んだ応用には、分析画像の
変更を行うための画像編集が含まれる。
【0121】D.領域階層演算の一般的機能図11から
15は本発明の幾つかの応用の一般的機能を示している
。図11は画像内の幾つかのピクセルごとに寸法の増加
する対応領域のシーケンスを示している。図12は図1
3および図14用として例として用いた簡単な画像であ
る。図13では寸法の増加する各領域の黒いピクセルの
数を階層的にカウントする技術を示している。図14は
寸法の増加する対応水平スライスの黒いピクセルの数を
階層的にカウントする技術を示す。図15は領域属性デ
ータコード化のための技術を示す。図16は下向きの領
域属性データ拡散を示す。図17は主要値取得方法を示
す。
【0122】図11は2次元二値画像の要素部分310
を示しており、それらの各ピクセルは図示したような座
標を用いて(m, n)で示すことができる。各ピクセ
ルにといて一連の寸法の増加する対応領域が定義でき、
それらの内部でこのピクセルは上方左手隅と言うように
同一の位置を占めている。要素部分310内のピクセル
(M, N)について、対応領域には2ピクセル領域3
12および4ピクセル領域314が含まれる。ピクセル
(M+1, N)について、対応領域には2ピクセル領
域316および4ピクセル領域318が含まれる。ピク
セル(M+2, N)について、対応領域には2ピクセ
ル領域320および4ピクセル領域(図示していない)
が含まれる、という具合である。各ピクセルの対応2ピ
クセル領域には要素部分310の下側で隣接しているピ
クセルが含まれているから、例えば、2ピクセル領域3
12には二つの隣接ピクセル(M, N)と(M, N
+1)が含まれる。同様に各ピクセルの対応4ピクセル
領域にはそれ自身の対応2ピクセル領域と要素部分31
0で右側にある隣接ピクセルの対応2ピクセル領域とが
含まれ、それによって、例えば、4ピクセル領域314
には領域312および316内のピクセルが含まれるこ
とになり、(M, N)、(M, N+1)、(M+1
, N)、および(M+1, N+1)のピクセルが含
まれる。
【0123】図12は二値画像330を示すもので、こ
の単純な画像では黒いピクセルが斜線で示されている。 二値画像330を用いて、局部的階層演算で領域属性を
決定可能な幾つかの技術を示すことができる。図13お
よび図14に関連する4つのピクセル(1, 1)、(
1, 2)、(2, 1)、(2, 2)を辺縁が取り
囲んでいる。
【0124】図13および図14では3つのデータ項目
列のシーケンスが示してあり、それぞれのアレイにはこ
れらのピクセルそれぞれに対応するデータ項目が含まれ
ている。各シーケンスの最初のアレイはデータ項目開始
を表し、これによってプロセッサが他のアレイを生成す
る演算を行える。開始データ項目それぞれは対応ピクセ
ルの属性値を示す。各シーケンス内の第二のアレイのデ
ータ項目はそのピクセルの対応する2ピクセル領域の属
性値を示し、また第三のアレイのデータ項目はそのピク
セルの対応する4ピクセル領域の属性値を示す。
【0125】図13のアレイ340は開始データ項目を
示し、これは図12の境界332内にあるピクセルのピ
クセル値と等価で、黒いピクセルは値が1、白いピクセ
ルは値が2である。アレイ342は各ピクセルについて
画像330内でアレイ340の直下にあるピクセルのピ
クセル値を持ったアレイ340のピクセル値の和である
から、アレイ342の各値は対応する2ピクセル領域内
の黒いピクセルの数を示している。例えば、ピクセル(
1, 2)の対応する2ピクセル領域には二つの黒いピ
クセルが含まれている。同様に、アレイ344は画ピク
セルについて画像330内でアレイ342のすぐ右にあ
るピクセルのピクセル値を持ったアレイ342のピクセ
ル値の和である。例えば、ピクセル(1, 2)の対応
する4ピクセル領域には4つの黒いピクセルが含まれて
いる。
【0126】図13はよって幾つかの一般的機能を示す
ものである。あるアレイ内の各数値は2つの数値の演算
で生成され、一つは同一ピクセルについてすでに取得し
ている数値でもう一つが別のピクセルについてすでに得
ている数値である。しかるにC節で記述した技術は各数
値生成のために出力が演算されるピクセル間の2乗オフ
セットによって応用が可能である。また、すでに定義し
たごとく、2値について実施される演算は一般的には数
値の合算を行う演算である。図13において、各演算で
は2値の加算して結合しているが、他の結合演算も用い
ることができる。最後に、図13におけるステップのシ
ーケンスがデータ項目の階層を生成し、それぞれが画像
330の対応領域の属性を示している。
【0127】図14のアレイ350はピクセル値と等価
な開始データ項目をもう一度示している。アレイ352
は各ピクセルについてアレイ350内と同値を示し、そ
のためアレイ352はアレイ350に空のまたは「何も
しない」演算を実行して生成されたように見える。実際
、アレイ352は対応ピクセルの2ピクセル領域の最上
部水平スライス内の黒いピクセルの数を示している。 アレイ354は各ピクセルについて画像330内のアレ
イ352のすぐ右手にあるピクセル値を持つアレイ35
2内の数値の和を示している。例えば、ピクセル(1,
 2)の対応スライスには二つの黒いピクセルが含まれ
ている。
【0128】図14のシーケンスがより広い領域へ連続
していれば、他の全ての演算は全て空演算または無演算
であるから、生成される値は暫増的に長い水平スライス
の属性を示すことになる。図14はシーケンスの奇数ス
テップで何もしない状態を示し、シーケンスの偶数ステ
ップで何もしない状態では暫増的に長い垂直スライスの
属性を示す数値を生成することになり、それぞれがピク
セルの一つの対応領域の最も左にある垂直スライスであ
る。
【0129】上記C節で議論したように、上記のような
包括的階層演算はシンキング・マシンズ・コーポレーシ
ョン社製のコネクションマシンのような並列プロセッサ
上に既定の実装で実現可能である。図13および図14
から理解できるように、レベル数の大きくなった階層に
おいて、既定の実装内にある各処理ユニットはピクセル
の対応領域に関連するデータを大量に生成することがで
きる。図15はコード化技術を用いることでデータ量を
減少するための一つの技術を示したものである。
【0130】図15において、各データ項目は白いピク
セルのない対応領域の充満している、および黒いピクセ
ルがなく空な対応領域での最高レベルそれぞれを示す2
値を含んでいる。充満度と空乏度は暫増的に広い領域の
所定のシーケンスの間一つの値から別の値への一回だけ
の転移を行う二値属性であるから、転移の起こるレベル
は数値的にコード化できる。アレイ390において、黒
いピクセルの開始データ項目それぞれは最高充満レベル
が最初のレベルであり、最高空乏レベルが0番目のレベ
ルであると示している。アレイ392において、二つの
黒いピクセルを含む2ピクセル領域の各データ項目はそ
れの最高充満レベルが2番目のレベルであることを示し
ている。ピクセル(2, 1)のデータ項目は最高空乏
レベルが第1のレベルであることを示しており、これは
対応2ピクセル領域に白いピクセルが一つと黒いピクセ
ルが一つあるためである。アレイ394において、ピク
セル(1, 2)のデータ項目だけが変更されているが
、これは対応する4ピクセル領域が全て黒いピクセルで
あり、一方ほかの4ピクセル領域は各々が白と黒のピク
セル両方を有しているためである。
【0131】図16はデータ項目の密度階層内を下向き
に進む属性値などの情報伝播の技術を示したものである
。ノード400はノード402および404から階層内
で直下のレベルに位置している。各ノードについて、上
向き属性値Uおよび下向き属性値Dが生成される。上向
き属性値U各々は直下のレベルからの上向き属性値の組
を演算することで生成されている。よって上向き属性値
は階層レベルのどれか一つからそのレベルの上向き属性
値と等価な下向き属性値で開始するなどによって下向き
属性値を生成するために用いることができる。下向き伝
播においても同様に、各下向き属性値Dは直上レベルか
らの下向き属性値の組を演算することで生成される。 図16はこれを行う方法の一つを示したものである。
【0132】ノード400は下向き属性値D0 から開
始し、これは例えば、上向き属性値Uと等価である。D
0 とノード402からの下向き属性値Dに1ステップ
の演算を行い、ボックス406に示した予備的下向き属
性値であるD1 を生成する。そののち、D1 とノー
ド404からの下向き属性値に別のステップの演算を行
うことでボックス408に示した最終下向き属性値であ
るD2 を生成する。D2 は、例えば、演算し得る最
大もしくは最小の数値、または中央値である。同様にD
2はノード402および404に基準を適用してノード
400のための下向き属性値を選択するために選ばれる
であろう。
【0133】図17はデータ成分の主要値についての情
報を得るための技術を示している。データ成分は例えば
、ある画像のピクセルのピクセル値のアレイ、または他
の属性値のアレイのことがある。アレイ420はデータ
成分から生成されるもので、各ピクセルごとにそのピク
セルの属性値と1に初期化されているカウントを含む開
始データ項目を用意して行う。図11に示した方法によ
り、演算シーケンスが実行されてアレイ422、424
、426が生成される。アレイ422を生成するには、
アレイ420内の各数値がそれの直下で隣接する数値と
比較される。図示したように、隣接値が異なっている場
合、その数値はカウントが1つ与えられるが、隣接値が
同一であれば、その数値は2カウントされる。同様に、
アレイ424を生成するには、アレイ422内の各数値
がそれのすぐ右で隣接している数値と比較される。 隣接値が異なっておりそのカウントが大きくなければ、
数値は変更されずに残る。隣接値が異なっておりそのカ
ウントが大きければ、隣接値およびそのカウントは以前
の数値と置換される。また隣接値が同一である場合はカ
ウントが加算される。アレイ426を生成するには、ア
レイ424の各数値が2のオフセットだけ下にある値と
比較され、上記と同じルールが適用される。
【0134】アレイ426を生成するとき、値bについ
て3のカウントで最大カウントを見つけ出すためカウン
トが比較される。対(b,3)がボックス428で生成
されこの出力を示している。そして、新しい開始アレイ
430が生成され、その中の値bを持つ位置は活動して
いない。アレイ432、434、および436を生成す
るためには、上記と同等のルールが適用されるが、活動
していない位置は常に別の値と最低のカウントを有する
ものとして看做される。ここでまた、値cについての2
のカウントで最大カウントを見つけ出すためにカウント
が比較される。対(c,2)がボックス438において
生成されこの出力を示す。
【0135】図17の技術は主要値を生成するものであ
るが、画像内の繰り返し順列において不可欠なものでは
ない。各主要値とともに提供されるカウントは所定の値
の最大グループの寸法を示す傾向があり、数値の全発生
回数ではない。しかしながら、図17の単純な例におい
て、本技術は最も頻繁な2値bとcをうまく同定してい
る。
【0136】E.  領域演算の実施 本発明はシンキングマシンズコーポレーションのコネク
ションマシン上で実施された。この実施例では、データ
項目の全階層を生成する際に上記の既定の実施方法を使
用した。
【0137】1.  画像のチャンク化本実施例では、
チャンクと呼ばれる単純局所分析の領域に基づく画像分
析が行なわれる。チャンクは、任意の画像寸法に対して
広範囲な尺度上で定義される。各尺度では、チャンクは
互いに密に重なるように位置付けられる。任意の尺度に
おいて、画像内の各可能な位置にそれぞれチャンク1個
を位置付けることができる。
【0138】第18図にチャンク化に基づく画像分析演
算の一般的なステップを示す。ステップ470において
分析対称の画像が格納される。この場合、各プロセッサ
の局所メモリには各画素の値が格納される。各プロセッ
サの局所メモリではラベルのビットが初期化される。ス
テップ472では、データ項目の全階層を生成すること
によって、正当性基準に合致するチャンクが検出される
。オプションとして、各プロセッサで最高正当レベルを
格納することによってデータ項目を符号化することも可
能である。ステップ474では、正しいチャンクの1個
以上の属性が検出される。
【0139】2.  正当なチャンクの検出並列画像内
のすべての位置において、階層化演算により該当する長
方形の領域を一連の尺度で以下のように分類することが
できる。すなわち、(i) 黒の結合構成要素を含まな
い領域、(ii)1個の結合構成要素を含む領域、(i
ii) 2個以上の結合構成要素を含む可能性のある領
域、と分類される。このチャンク正当性基準のもとでは
、1個の結合構成要素を含む領域は正当領域と呼ばれる
。結合構成要素が不在の領域は空き領域と呼ばれる。2
個以上の結合構成要素を含む可能性のある領域は不当領
域と呼ばれる。穴が不在の(すなわち白の構成要素がな
い)正当領域は充満領域と呼ばれる。空き領域、正当領
域、充満領域は、以下の5個のルールに準じて階層的に
設定される。
【0140】1.  白の画素は空きであり、黒の画素
は当初は正当かつ充満している。 2.  2個の隣接する空き領域の結合は空き領域であ
る。 3.  2個の隣接する充満領域の結合は充満領域であ
る。 4.  隣接する空き領域と正当領域との結合は正当領
域となる。 5.  2個の隣接する正当領域の結合は、各領域内の
構成要素が結合されている場合に限り正当領域となる。
【0141】以上の分類ルールのもとでは、1個の結合
構成要素を含む領域のうちの一部は不正領域とされるこ
とに留意する必要がある。分類におけるかかる不確定性
は、分類処理が局所的である一方で、結合処理が大域的
であることに起因する。
【0142】2個の隣接する領域内で構成要素が結合し
ているか否かは、局所的にも階層的にも表現可能である
。かかる結合の条件が満たされるのは、一方の領域内の
いずれかの黒の画素が他方の領域内のいずれかの黒の画
素に隣接している場合である。たとえば、四方隣接性を
黒の画素の隣接条件とすることができる。右端の境界に
黒の画素を有する領域であって、該境界が領域外の黒の
画素に隣接している領域は、右端結合領域と呼ばれる。 下端の境界に黒の画素を有する領域であって、該境界が
領域外の黒の画素に隣接している領域は、下端結合領域
と呼ばれる。右端結合領域と下端結合領域は以下のルー
ルに準じて階層的に設定することができる。
【0143】1.  黒の各画素は、オフセット(1,
0)を有する隣接する画素も黒である場合、右端結合画
素である。また黒の各画素は、オフセット(0,1)を
有する隣接する画素も黒である場合、下端結合画素であ
る。 2.  奇数のレベルにおいては、 (a)各領域は、その2個の子領域のうちいずれかが右
端結合領域である場合、右端結合領域である。 (b)各領域は、その下端の子領域が下端結合領域であ
る場合、下端結合領域である。 3.  偶数のレベルにおいては、 (a)各領域は、その右側の子領域が右端結合領域であ
る場合、右端結合領域である。 (b)各領域は、その2個の子領域のうちいずれかが下
端結合領域である場合、下端結合領域である。
【0144】上記のルールは、先に説明したような全数
階層演算に適用される。幅Nの正方形画像を同一の幅の
グリッド内で処理する場合、各プロセッサは各画素に対
してすべてのレベルでデータ項目を生成できる。階層の
ベースレベルでl=0とし、トップレベルh=2 lo
gN+1とする。この演算は、寸法が画素1個から全画
像に至るまでの長方形領域に適用される。演算の現在の
レベルlにおけるプロセッサはPで示される。Pがデー
タ項目1個を生成する領域はRで示される。子領域のr
1およびr2はリンク化アプリケーションで記述される
。レベルl−1におけるプロセッサであって、Rの子領
域r2にデータ項目1個を生成したプロセッサは、P2
で示される。P自身は、レベルl−1においてRの子領
域r1に対してデータ項目1個を生成している。各ステ
ップでは、プロセッサ間の通信はアレイのシフトによっ
て実行される。P(x02,y)からのP2のオフセッ
トは、奇数レベルでは(0,2(l−1)/2)であり
、偶数レベルでは(2l/2−1,0)である。
【0145】第19図の演算では、全階層レベルの各画
素に対して、各領域が正当領域であるか、空き領域であ
るか、充満領域であるかの検査の結果を検出している。 またこの演算では、各検査が成功した最高レベルを記録
することによってかかる結果を符号化している。
【0146】まずステップ500では、画像が格納され
、ラベルのビットとレベルのビットが各プロセッサに対
して初期化される。ラベルのビットには、正当/空き/
充満/右端結合/下端結合の各検査の結果を示すビット
が含まれてもよい。レベルのビットには、Lvalid
 ,LvacantおよびLfullが含まれてもよい
【0147】ステップ502では各プロセッサで分岐が
行なわれるが、かかる分岐の行先は該プロセッサの画素
が白か黒かによって決定され、階層の最下位レベルに対
する適切なデータが生成される。画素が白である場合、
ステップ504において空きラベルが「オン」に、他の
ラベルが「オフ」に、Lvacantがゼロにそれぞれ
設定される。画素が黒である場合、ステップ506にお
いて正当ラベルと充満ラベルが「オン」に、空きラベル
が「オフ」に、Lvalid とLfullがゼロにそ
れぞれ設定される。ついでステップ508において画素
の値がシフトされてデータが生成され、これによって各
プロセッサは、自己の有する黒の画素が右端結合画素で
あるか、下端結合画素であるかを決定できる。各ラベル
はかかる処理の結果に準じて設定される。
【0148】位相級と局所外延に関する演算は、同時継
続で同時に譲渡された米国特許出願第07/535、2
13号、「画像範囲の境界属性データに対する階層演算
 (Hierarchical Operations
 on Border Attribute Data
 for Image Regions) 」において
詳細に説明されている。かかる出願はその全内容を参考
として本明細書に繰入れた。
【0149】ステップ510においては反復ループが開
始され、かかるループは階層の高位レベルのおのおのを
生成する。まずステップ512では、P2に対するレベ
ルのオフセットが求められる。かかるオフセットは各プ
ロセッサによって各自のP2内のラベルを読むために使
用される。ついでステップ514では、各プロセッサは
正当性基準を適用し、その結果を各自の正当性ラベルに
格納する。ステップ516においては、正当性基準が満
たされるとLvalid が現在のレベルに達するまで
増加される。ステップ518では他の検査が適用され、
その結果がラベルに格納される。各検査が成功すると、
LvacantとLfullとが増加される。
【0150】第19図の演算では、各尺度にわたる結果
の完全な符号化が行なわれる。こののち、かかる符号化
された結果から任意の尺度における結果を引出すことは
容易である。具体的には、Lvalid ,Lvaca
nt,LfullをそれぞれプロセッサPにおける最大
正当レベル、最大空きレベル、最大充満レベルであると
する。またこれら測度のゼロレベルはー1であるとする
。すなわち、Pがいずれの尺度でも正当領域を検出でき
なかった場合、PにおいてはLvalid =−1とす
る。この場合、(i) l>Lvacantであるか、
もしくは(ii)l≦Lvalid であれば、レベル
lにおいてPに正当ラベルが与えられる。l≧Lful
lであれば、レベルlにおいてPに充満ラベルが与えら
れる。
【0151】3.  方位 正当領域内の構成要素の境界における局所線分の方位も
また階層的に測定することが可能である。
【0152】表Iに2画素x2画素の近傍における画素
の8種類の構成を示す。各画素の左上位置、右上位置、
左下位置、右下位置はそれぞれtl,tr,bl,br
で示される。上記の8種類の構成はそれぞれ端対と呼ば
れる。
【0153】
【表1】
【0154】その原点(左上の画素でありうる)が正当
領域内にある上記の各構成の生成数に基づき、任意の構
成要素領域の直線性ならびに(該当する場合は)方位を
推定することができる。任意の端対の生成数は端対数と
呼ばれる。任意の領域の端対数は、該領域の子領域に該
当する端対数を合計して得られる。
【0155】したがってデジタル化された円弧の特性に
基づき、真正な直線境界を有する出口1個の領域から1
個もしくは2個の正の端対数が生成される。象限と非ゼ
ロの端対数との間には単純な対応が存在し、かかる対応
から下記の公式が得られる。これらの公式は、直線端の
移動をxy座標上で推定するための公式である。かかる
移動から、表索引手順もしくは逆正接手順を使用して方
位が計算できる。表Iに示されるように、端対数は北(
N),南(S),東(E),西(W),北西(NE),
北東(NW),南東(SE),南西(SW)の各方位に
よって表示される。第一象限においてはdx=N+NW
,dy=W+NWである。第二象限ではdx=S+SW
,dy=W+SWである。第三象限においてはdx=S
+SE,dy=E+SEである。第四象限ではdx=N
+NE,dy=E+NEである。
【0156】任意の象限内の母集団は最大値が(│dx
│,│dy│)と定義される。任意の正当領域Rであっ
て、その左上端が画素pにある領域Rにおいては、次の
ふたつの場合に画素pに対して方位が与えられる。すな
わち、(i) 領域R内の最大象限母集団が所定の定数
εを越える場合であって、該定数がx方向またはy方向
の最小移動距離に等しく、これに対する方位の推定が有
効な定数である場合か、もしくは、(ii)最大母集団
に比較して非最大集団が十分に小さい場合(領域内の端
が十分に直線的である場合)である。
【0157】第20図の演算では、上記のすべての制約
を満足する各画像の方位が得られる。まずステップ63
0では、各画素に対して2画素x2画素領域の端対数が
検出される。かかる画素は、2画素x2画素領域の左上
端に位置している。端対数は1を除きすべてゼロである
。またステップ630では各プロセッサの方位フィール
ドが初期化される。
【0158】ステップ632においては反復ループが開
始される。かかるループはl=1から2 logεまで
継続する。ステップ634では、次のレベルのP2のオ
フセットを得て、これらのオフセットを使用してP2か
ら端対数を読取ることによって反復ループを開始する。 ステップ636においては次の下位レベルから得た端対
数を合計することによって端対数を得ている。ステップ
638では、上記の公式を使用して各象限の母集団を得
たのち、各象限の最大母集団を得る。ステップ640に
おいては現在のレベルが正当であるか否かと、数値sが
定数εより大きいか否かとが決定される。現在のレベル
が正当であり、数値sが定数εより大きく、かつステッ
プ642で当該プロセッサに対して過去に方位が格納さ
れていないことが判断されると、ステップ644へと至
る。 ステップ644では、たとえば表索引手順もしくは逆正
接手順を使用して端対数から当該領域の方位が得られる
【0159】4.  曲率 正当領域内の構成要素の境界における局所線分の曲率も
また階層的に測定することが可能である。
【0160】出口1個の領域における境界に沿った方位
の変更は、該境界の2本の直線線分間の階段状変化をモ
デルとして実行できる。各象限が2個の八分円へと等分
割されたと仮定する。2本の直線線分が同一の八分円に
同時に存在しないとすれば、八分円と非ゼロの端対数と
の間には単純な対応が存在し、かかる対応から下記の公
式が得られる。これらの公式は、直線線分の移動をxy
座標上で推定するための公式である。かかる移動から、
表索引手順もしくは逆正接手順を使用して各線分の方位
が計算できる。
【0161】上記と同様、各端対数は北(N),南(S
),東(E),西(W),北西(NE),北東(NW)
,南東(SE),南西(SW)の各方位によって表示さ
れる。任意の象限qに対応する八分円をqaとqbで示
すものとし、八分円aに水平線が含まれ、八分円bに垂
直線が含まれるものとする。この場合、八分円1aでは
dx=N+NW,dy=NWである。八分円1bではd
x=NW,dy=W+NWである。八分円2aではdx
=S+SW,dy=SWである。八分円2bではdx=
SW,dy=W+SWである。八分円3aではdx=S
+SE,dy=SEである。八分円3bではdx=SE
,dy=E+SEである。八分円4aではdx=N+N
E,dy=NEである。八分円4bではdx=NE,d
y=E+NEである。
【0162】任意の八分円の母集団は最大値が(│dx
│,│dy│)と定義される。任意の正当領域Rであっ
て、その左上端が画素pにある領域Rにおいては、次の
場合に画素pに対して方位が与えられる。すなわち、か
かる八分円に対するRの母集団が所定の定数εを越える
場合であって、該定数はx方向またはy方向の最小移動
距離に等しく、これに対する方位の推定が有効な定数で
ある場合である。さらに、2個の八分円がR内の端画素
の半数近くを占める場合、画素pには該Rに関する方位
差が与えられる。曲率を推定する場合の方位差の測度と
しては、鋭角の方位差δθ(θ1,θ2)(0≦θ1,
θ2 <360)が有効である。この方位差は次のよう
に定義される。δθ(θ1,θ2)=min(θh ,
 θl ,(θl +180)−θh )ここで、θh
 =max(mod(θ1,180)、mod(θ2,
180))、およびθl =min(mod(θ1,1
80)、mod(θ2,180))である。
【0163】第20図の演算と同様な演算を利用して局
所方位差を計測することが可能である。
【0164】5.  薄いチャンク 一部の幾何測度や幾何演算については、前述の正方形や
辺の比率が1対2の長方形のようなコンパクトなチャン
クに対して長く引き伸ばしたチャンクがより効果的であ
る。幅が1画素分の垂直または水平の単一構成要素領域
であって、一定の長さの範囲にある領域(スライスと呼
ぶ)を使用すれば、コンパクトな長方形の領域を使用す
る場合に比較して、長く引き伸ばされた画像の局所幅の
演算をさらに強力に支援することができる。これは次の
ような理由による。すなわち、幅の小さい構成要素が併
合されるかもしくは緊密に並べられる場合、最大の単一
構成要素領域は不可避的に小さいものとなる。このため
面積対周囲の長さといった領域に基づいた局所幅の測度
が無効となってしまう。任意の点における引き伸ばされ
た図形の局所幅の概略値は、該点を含む図形の垂直スラ
イスならびに水平スライスの最小長さによってより正確
に得られる。
【0165】第21(a)図から第21(c)図には、
単一結合の黒の構成要素スライスが幾何学的にいかに単
純であるかが示されている。ここでは3本の垂直スライ
スが構成要素660と交わっている。各スライスの端部
はコンパクトなチャンクの境界端に該当する。単一構成
要素のスライスが有する端部の数はゼロ、1もしくは2
である。スライス662は構成要素660の内部に完全
に包含されている。このため端部の数はゼロである。ス
ライス664はその一端が構成要素660から突出して
いるため、端部の数は1である。スライス666はその
両端が構成要素660から突出している。このため端部
の数は2である。
【0166】単一の構成要素の出口の数は端部の数に等
しいと定義される。単一構成要素のスライスに関する幾
何学的特性はただ長さのみである。かかる長さはスライ
スの画素数に相当する。2個の端部を有するスライスは
局所幅の演算を支援する。
【0167】コンパクトな長方形チャンクと同様、スラ
イスについては碁盤目状アレイに基づいて実行される二
次元2進法階層処理による適切なマッピングが可能であ
る。一般に上記の全階層演算も、若干の修正を加えれば
スライスに対して使用可能となる。垂直スライス用の演
算はコンパクトなチャンクに対応する演算の変形であり
、垂直スライスにおいては偶数レベルで演算が休止する
点のみが異なる。水平スライスの演算は奇数レベルで休
止する。既定の演算の場合、第14図に示されるように
、休止とは何も行なわれないことを意味する。BIJも
しくはBIJエミュレーションの演算の場合、休止レベ
ルの各プロセッサは、子プロセッサによる演算の結果を
単純に読取り、ついで格納することによってかかる結果
を親プロセッサの使用に供する。偶数レベルで休止され
た演算はBIJのすべての水平方向通信をスキップする
。偶数レベルではこのスキップが垂直方向に行なわれる
【0168】6.  伝搬 上記の演算はすべて第18図に関連して説明された汎用
チャンク化演算の枠内に納まる演算である。また別個に
説明され、実施されてはいても、これらの演算はすべて
1回の上位方向パスで同時に実行可能である。ただし、
各プロセッサのメモリがその演算の結果を格納するのに
十分な容量を有することが条件となる。画像内でチャン
ク属性のようなデータを伝搬するためには、追加演算が
必要となる。
【0169】伝搬演算は数種類の機能を実行することが
できる。任意のチャンク属性は当該チャンクの画素へと
伝搬される。これをラベル付けと呼ぶ。任意の構成要素
の全画素に対してもラベル付けが可能である。これを構
成要素ラベル付けと呼ぶ。プロセッサ一組をデータの伝
搬によって選択することも可能である。
【0170】7.  ラベル付け 一般に上記の演算では、一連の尺度にわたって複数の領
域に対して位相特性と幾何特性を設定する。その結果は
任意の領域の一定の画像位置に格納される。かかる画像
位置とは領域の左上端画素をいう。「ラベル伝搬」もし
くは「ラベル付け」とは、かかる結果を当初の格納位置
から各領域の他の画素位置へと伝達する演算である。こ
の演算が実行されると、黒の各画素を、該画素が属する
構成要素の位相級および幾何特性を利用してラベル付け
できる。こののち、任意の特性の同様な値によって並列
的にラベル付けされた全画素を選択することも可能とな
る。
【0171】全数階層表現においては各画素が1個の領
域だけでなく多数の領域に属しているため、ラベル伝搬
は複雑となる。すなわち任意の黒の1画素は、正当領域
によって定義された多数の構成要素の一部であることが
一般的である。したがって、ある特性について任意の画
素がいずれの構成要素からラベルを受領するかを決定す
るための基準が必要となる。本明細書ではかかる基準を
「突出基準」と呼ぶ。異なる特性に対しては異なる突出
基準が選択される。以下では、前述の測度のいくつかに
対する突出基準と伝搬演算とを説明する。
【0172】各画素は、当該画素を含む構成要素に関す
る属性値の最大値(もしくは最小値)をとることが有効
であることが多い。このため最大基準と最小基準はいず
れも有効な突出基準である。たとえば位相級、局所外延
、局所幅に対しては最大基準が適当である。
【0173】階層の各レベルに独立した記憶装置が存在
すると仮定すれば、単純な階層処理、すなわち階層内の
親から子への伝搬によって、構成要素の特性は構成要素
に含まれる画素へと伝搬される。各正当領域にたいして
突出基準が適用され、これによって属性Aの当該領域の
値かもしくはその親の値かのいずれかが選択される。す
なわちA(c1)=max(A(p),A(c1))お
よびA(c2)=max(A(p),A(c2))であ
る。
【0174】全数階層演算においては、階層内で情報を
下位方向へと移動する処理に注意する必要がある。ここ
ではデータ破壊の可能性がある。木構造と異なり、各プ
ロセッサは2個の親プロセッサを有する。すなわち各プ
ロセッサは一方の親の第一子であり、他方の親の第二子
である。したがって、任意の演算におけるレベルlのプ
ロセッサが双方の子プロセッサの変数vを修正する場合
、その第二子P2の変数vを修正しようとするプロセッ
サPは、P2を第一子とする他のプロセッサの演算の結
果がP2のvによって保持されているという事実を尊重
しなければならない。
【0175】第22図に最大基準を使用する下位方向伝
搬演算を示す。ステップ680においては、まず各プロ
セッサの「結果」フィールドと「一時」フィールドをゼ
ロに初期化し、階層のトップレベル(l=h)から演算
を開始する。また各プロセッサは各画素の特性の値を保
持する「値」フィールドを有する。
【0176】ステップ682において反復ループが開始
される。このループはl=1に至る階層の各レベルで実
行される。ステップ684でも反復ループが開始される
。これは次の下位レベルのP2のオフセットを得て、該
オフセットを使用してP2の「一時」フィールドを読む
ことによって実行される。ついでステップ690では現
在のレベルがLvalid であるか否かが判断される
。現在のレベルがLvalid であると判断された場
合、ステップ692へと至り、最大基準が適用される。 これは、「一時」フィールドをその過去の値および当該
プロセッサから読取った「値」フィールドの最大値へと
設定することによって行なわれる。これによって、いず
れかのプロセッサがLvalid を有する各レベルに
おいて、演算に新たな値が導入できる。ステップ694
で「一時」フィールドがゼロであることが判断されると
、伝搬は行なわれず、演算はステップ682へと戻る。
【0177】「一時」フィールドがゼロでない場合、ス
テップ700はP2の「一時」フィールドがゼロである
か否かに基づいて分岐する。P2の「一時」フィールド
がゼロである場合、ステップ702へと至り、「一時」
フィールドの値がP2の「一時」フィールドへと書込ま
れる。P2の「一時」フィールドがゼロでない場合、、
ステップ704へと至り、最大基準が適用される。この
場合、P2の「一時」フィールドを過去の値ならびに「
一時」フィールドからの値の最大値へと設定する。
【0178】階層内の全レベルが処理されたのち、ステ
ップ710では当該プロセッサの各画素が黒か否かの決
定がなされる。画素が黒であり、かつステップ712で
「一時」フィールドがゼロでないと判断されると、ステ
ップ714へと至り、ここで「結果」フィールドが「一
時」フィールドの値へと設定される。
【0179】ステップ710を省略すれば、黒の画素ば
かりでなく、全画素を伝搬値でラベル付けすることもで
きる。第22図の演算では、ステップ692および70
4を修正して最小基準を適用してもよい。
【0180】各画素が任意の属性に対して値をとる場合
、面積や尺度といった他の特性を最大化もしくは最小化
する構成要素から値をとることが有効であることがある
。これは上記の演算を単純に拡張するだけで実施可能で
ある。たとえば方位に関しては、各画素は、最小尺度を
含む構成要素であって、非ゼロの値を有する構成要素か
らその値をとることが望ましい。前述のように、良好な
方位の推定に必要な所定の最小値を越える画素数を有す
る領域については、方位は非ゼロである。第22図の演
算に単純な修正を加えれば、最小尺度の幾何ラベルを対
応する構成要素画素へと伝搬することができる。この場
合、非ゼロの突出基準を使用し、ステップ704を省略
する。方位に関してこれより複雑な基準を設ける場合、
各画素は十分に直線的な最大包含構成要素に関連した値
をとる必要がある。この場合の構成要素は、画素数を最
大化しながら所定のいき値未満であるような曲率を有す
る構成要素である。
【0181】8.  構成要素へのラベル付け構成要素
のラベル付け、すなわち色付けによって図形と背景との
分離が行なわれる。色付けを行なうと、特定の曲線もし
くは領域を画像中に引き立たせることができる。色付け
はグラフに対する演算とみなしてよい。2 進画像構成
要素のラベル付けの従来例では、黒の各画素はグラフの
ノードとみなされる。四方が結合する場合であって、黒
の画素間で四方が隣接する場合は、かかる四方隣接状態
を端部とみなす。このため色付けは反復して実行される
。このとき各ステップでは色付けされたノードと端部を
共有する無色のノードにすべて色付けする。ただし各ス
テップで各端部を越えて情報が伝達されるという意味で
はない。このように色付けではデータの伝搬を必要とす
る。
【0182】画像チャンクの色付けは画素単位の色付け
より効率的である。これは前者の場合、所要のステップ
の数が少なくて済むからである。チャンクの色付けをグ
ラフに対する演算とみなせば、各チャンクはグラフ内の
ノードとして扱うことができ、2個のチャンクが交わる
各部分は端部として扱うことができる。チャンクの色付
けのための反復実行回数は、原則として尺度には無関係
であり、主として色づけ対象の図形の形状によって決定
される。
【0183】チャンクの色づけのための各反復演算にお
いては、情報は階層的処理によって伝達される。かかる
階層的処理は上位方向パス1回と下位方向パス1回とか
らなる。上位方向パスでは、正当な親の2個の子のうち
いずれかが色付けされると、該親も色付けされる。下位
方向パスにおいては親が色付けされるとその2個の子も
色付けされる。当初から色付けされた任意の位置一組が
与えられると、上記の基本色付け演算が反復されて、当
初の画素に結合している全画素が色付けされる。この演
算は、色付けされる新たな画素がいずれかのステップで
すべてなくなるか、もしくは十分な画素が新たに得られ
なくなるまで継続する。
【0184】第23図に、色付けされる新たな画素がな
くなるまで継続されるチャンク色付け演算を図示する。 ステップ730ではまずラベルの初期化が行なわれる。 本実施例においては、各プロセッサは「色付け」ラベル
に加えて「前」ラベル、「U一時」ラベル、「D一時」
ラベルを有する。ステップ730において、各種子(シ
ード)画素が「オン」と初期化され、各「前」フィール
ドがクリアされる。
【0185】ステップ732では各プロセッサの「色付
け」ラベルが該プロセッサの「前」ラベルに等しいか否
かが判断される。これは演算を終了するための検査であ
る。ここで「色付け」ラベルが「前」ラベルに等しくな
い場合、ステップ734において各プロセッサの「色付
け」ラベルを該プロセッサの「前」ラベルへと複写し、
l=1から開始される上位方向パスの準備が行なわれる
【0186】ステップ740では上位方向階層パスを実
行する反復ループが開始される。ステップ742では、
P2に対する次のレベルのオフセットを得て、かかるオ
フセットを使用してP2の「U一時」ラベルを読取る。 ステップ744においては、このレベルlがLvali
d で示されるレベル以下であるか否かが判断される。 レベルlがLvalid で示されるレベル以下である
場合、ステップ746において、「U一時」ラベルは過
去の「U一時」ラベルおよびP2から読取った「U一時
」ラベルの最大値へと設定される。ここでは最大基準が
適用される。
【0187】上位方向パスが階層のトップレベルに達す
ると、ステップ748ではl=hから開始される下位方
向パスの準備が開始される。ステップ750において下
位方向パスを実行する反復ループが開始される。ステッ
プ752ではこのレベルlがLvalid で示される
レベルに等しいか否かが判断される。レベルlがLva
lid に等しい場合、ステップ754で上位方向パス
からデータが導入される。かかるデータの導入は、当該
プロセッサの「D一時」ラベルが同装置の「U一時」ラ
ベルに設定されることによって実行される。ついでステ
ップ756では次のレベルにおけるP2に対するオフセ
ットが得られ、P2の「D一時」ラベルが読まれる。ス
テップ758においては、P2の「D一時」ラベルがス
テップ756で読取られた「D一時」ラベルとP2のラ
ベルの最大値へと設定される。
【0188】下位方向パスが完了すると、ステップ76
0において各プロセッサの「色付け」ラベルが該装置の
「D一時」ラベルへと設定される。こののちステップ7
32の検査へと至る。
【0189】第23図の演算を修正すれば、Lvali
d の代わりにLvacantを使用して白い領域に色
付けすることができる。第23図の演算は単一の構成要
素の色付けに限定されず、複数の構成要素を色付けする
ために実行することも可能である。かかる複数の構成要
素はそれぞれ1個以上の種子画素を含むものとする。
【0190】9.  選択選択処理とは、相似の局所幾
何特性を有する画像構成要素の任意の一組に対して処理
資源を優先的に配分する処理を意味する。各画素が任意
の包含構成要素の幾何特性によってラベル付けされてい
る場合、選択処理は以下のように実行される。まず選択
演算を実行することにより、与えられた特性の同様な値
でラベル付けされた画素一組を選択する。ついで選択さ
れた画素一組に対して選択処理を実行する。各画素は、
単一のビットラベルを当該プロセッサ上で「オン」に設
定して選択する。
【0191】各プロセッサにおける選択を示す単一のビ
ットラベルをSで表現し、下限lから上限hまでの範囲
にある任意の属性をvで表現するとすれば、選択の基準
は次のように定義できる。 S={l≦p≦hであれば1 {その他の場合は0
【0192】選択基準は入れ子構造にすることができる
。理由は、選択の結果、属性として扱うことのできる値
で各画素がラベル付けされるためである。2個の選択基
準の単一ビットラベルをそれぞれS1とS2とで表現す
ると、第一の選択基準は任意の第一の属性に対して上記
のように定義でき、第二の選択基準は任意の第二の属性
に対して下記のように定義できる。 S2={S1=1(すなわち1≦S1≦1)およびl≦
p≦hの場合は1 {その他の場合は0
【0193】第24図には任意の選択基準を適用して選
択演算を実行するための一般的なステップを示す。ステ
ップ770では各画素の所望の特性の値を生成するため
の準備の演算が行なわれる。このステップには、正当チ
ャンクの属性やラベル付けに関連して前述した処理も含
まれる。ついでステップ772では所望の範囲の下限と
上限が求められ、かかる下限と上限が全プロセッサへと
伝搬される。ステップ774においては、これらの上限
と下限を使用して各プロセッサの値へ選択基準を適用す
る。この結果Sが適当な値に設定される。
【0194】ステップ772は複数の方法で実行できる
。このうち、上限と下限を現在の焦点画素における属性
値から求める方法と、該限界値を属性値の大域分布の突
出値から求める方法とがある。これら2種類のアプロー
チはそれぞれ局所型選択、大域型選択と呼ぶことができ
る。
【0195】局所型選択は処理焦点という考え方に基づ
いている。処理焦点とは、画像内の特定の画素であって
、これに対して特定の画像分析演算を実行できる画素を
指す。任意の画像内のドット数は、処理焦点を使用して
各ドットをシフト演算とマーク演算とで交互に検査する
ことによって得られる。これは次のように行なう。不可
視のドットが残存している場合、(i) 任意の不可視
ドットへとシフトを行ない、(ii)該ドットを可視ド
ットとしてマークしたのちドット数に1を加算し、(i
ii) これを反復する。
【0196】局所型選択では、現在の焦点画素を含む画
像に似た画像の構成要素が選ばれる。すなわち局所型選
択においては、選択範囲は焦点画素の属性値によって決
定される。たとえば焦点画素が曲線上にある場合、選択
は位相級(たとえば2出口型の位相級)、幅、方位とい
った属性の位置に対して定義された任意の値に基づいて
実行される。
【0197】現在の焦点画素は単一ビットFによってラ
ベル付けされる。この単一ビットFは現在の焦点画素の
プロセッサでは「オン」、他のすべてのプロセッサでは
「オフ」である。第25図に、属性Aに関する現在の焦
点画素に類似した全画素をラベル付けする演算を示す。 ここでは現在の焦点画素のAにおける値aを他のすべて
の画素に伝搬し、全画素のおのおのについて比較を行な
い、選択ラベルSを「オン」に設定するか否かを決定す
る。かかる伝搬には上位方向パス1回と下位方向パス1
回とが含まれる。上位方向パスによって値aが画像の左
上端画素へと読み込まれ、下位方向パスによって値aが
この左上端画素から他のすべての画素絵と分配される。 このように、第25図の演算では第24図のステップ7
72からステップ774までを実行する。
【0198】ステップ800では各プロセッサの初期化
が行なわれる。ここではSが「オフ」にクリアされ、F
が「オン」であるプロセッサでは「結果」フィールドが
値aに設定される。他のすべてのプロセッサでは「結果
」フィールドがゼロに設定される。演算はl=1から開
始され、上位方向パスの準備が行なわれる。
【0199】ステップ802では上位方向パスを実行す
る反復ループが開始される。ステップ804においては
、P2に対する次のレベルのオフセットが得られ、かか
るオフセットを使用してP2の「結果」フィールドが読
取られる。ステップ806ではP2の「結果」フィール
ドがゼロか否かが判断される。P2の「結果」フィール
ドがゼロでない場合、ステップ808において該「結果
」フィールドはP2の「結果」フィールドから読取られ
た値へと設定される。
【0200】上位方向パスが完了すると、ステップ81
0においてl=hから開始される下位方向パスの準備が
行なわれる。ステップ820では下位方向パスを実行す
る反復ループが開始され、ステップ822ではP2に対
する次のレベルのオフセットが得られる。ステップ82
4においては「結果」フィールドがゼロか否かが決定さ
れる。「結果」フィールドがゼロでない場合、ステップ
826においてステップ822で得られたオフセットを
使用することにより、P2の「結果」フィールドを当該
「結果」フィールドから読取られた値へと設定する。
【0201】上位、下位の両方向のパスが完了すると、
ステップ830で「結果」フィールドの値がAに対する
各プロセッサの値と比較される。この比較では、両値が
等しいか、もしくはその差が所定の数値より低いことが
確認される。「結果」フィールドの値(各プロセッサで
は値aを有する)がAの値に十分近い場合、ステップ8
32でSが「オン」に設定される。この設定により、当
該プロセッサが選択されたことが示される。
【0202】局所型選択と異なり、大域型選択は、最大
値、最小値、主要値などの局所属性の大域分布における
突出値に基づいた選択である。下記に詳しく説明するよ
うに、主要値とは、その母集団が他のほとんどの値に比
較して大きい値をいう。第26図に、任意の大域突出最
大値を画像の左上端へと伝搬する演算を示す。かかる伝
搬ののち、該最大値は第25図の演算によって下位方向
へと伝搬される。
【0203】ステップ850では各プロセッサが初期化
される。すなわち各プロセッサの「結果」フィールドが
属性Aへと設定される。階層内での上位方向パスを開始
するため、レベルはl=1に設定される。
【0204】ステップ852において、上位方向パスを
実行する反復ループが開始される。ステップ854では
P2に対するオフセットが得られ、かかるオフセットを
使用してP2の「結果」フィールドが読取られる。ステ
ップ856では最大基準が適用され、「結果」フィール
ドがその過去の値およびP2の「結果」フィールドの値
の最大値へと設定される。全レベルの処理が完了すると
、第25図のステップ810へと戻る。
【0205】第26図の演算では、簡単な修正を行なえ
ば最大基準の代わりに最小基準を適用することができる
【0206】選択演算が完了すると、選択された画素に
対して様々な演算を実行することができる。たとえば、
色付け演算を行なって選択された画素から、同一構成要
素内の他の画素へと値を伝搬することができる。第23
図の色付け演算を選択の結果に適用すると、演算効率を
若干高めることができる。この場合、Lvalid は
選択された画素一組に対して演算され、かかるLval
id が第23図の演算へと手渡される。通常この処理
は色付けステップ1回分より時間がかからないため、行
なう価値がある。第23図の処理に簡単な修正を加える
と、前記の処理を選択的に行なうことができる。すなわ
ち任意の画素が、選択された画素一組に含まれている場
合にのみ該画素の「色付け」ラベルがステップ760で
「オン」に設定される。
【0207】10.  主要値の検出 前述のように、任意の属性の主要値を使用して選択基準
の限界値の範囲を設定できる。主要値のひとつの例はモ
ードである。モードは、任意の分布の最頻値と定義でき
る。モードが十分に主要である場合、すなわち該モード
に関する母集団が他の値の母集団に比較して十分に大き
い場合、局所階層演算を実行することによって該モード
を設定できる。かかる処理の結果は必ずしも真のモード
ではないため、本明細書ではこのモードを階層モードと
呼ぶ。ここでの基本的な考え方は、2個の準領域r1お
よびr2からなる領域Rが与えられた場合に、R内の階
層モードは母集団をより大きくした単純な準領域モード
であるとみなす考え方である。
【0208】第27図の演算では階層モードが検出され
、この結果が画像の左上端に格納される。このためたと
えば該結果は、第25図の選択演算によって下位方向に
伝搬することが可能である。ステップ870ではまず初
期化が行なわれる。この初期化には、各プロセッサの「
モード」フィールドを、分析対象の属性に対する「値」
フィールドの値に等しくなるように設定する動作も含ま
れる。また「値」フィールドの値が非ゼロであれば、各
プロセッサの「カウント」フィールドは1に設定される
。階層内の上位方向パスを開始するために、レベルはl
=1に設定される。
【0209】ステップ872では反復ループが開始され
る。ステップ874では次のレベルのP2のオフセット
が得られ、P2の「モード」フィールドと「カウント」
フィールドが読取られる。ステップ880では、任意の
プロセッサの「モード」フィールドの値がP2の「モー
ド」フィールドの値に十分近いか否かによって、分岐の
行先が決定される。かかる類似性の測度は所望の特性に
依存するが、さらに該特性の値に依存することもあり得
る。幅などの外延測度に関しては、大きい値を比較する
場合には、小さい値の場合よりさらに高いスロップを使
用してよい。一方、方位の場合は値に応じてスロップを
変更することはできない。この場合、値をラップアラウ
ンドする必要がある。
【0210】「モード」フィールドの値が十分に類似し
ている場合、ステップ882では、プロセッサの「カウ
ント」フィールドがその過去の値とP2の「カウント」
フィールドの値との合計に等しくなるように設定される
。「モード」フィールドの値が十分に類似していない場
合、ステップ884において「カウント」フィールドが
比較され、いずれの「モード」フィールドがより大きな
カウントを有するかが決定される。P2の「カウント」
フィールドがより大きなカウントを有する場合、ステッ
プ886において「モード」フィールドと「カウント」
フィールドが変更され、それぞれP2の「モード」フィ
ールドと「カウント」フィールドの値へと設定される。
【0211】2子の「モード」フィールドの値が類似し
ている場合や、「カウント」フィールドの値が等しい場
合、ステップ882とステップ884は第一子のモード
へとバイアスされる。かかるバイアスをステップ882
で除去するには、「モード」フィールドを、その過去の
値とP2の「モード」フィールドの値との間で無作為に
選択された結果へと設定する。またステップ884のバ
イアスを除去するには新たなステップの導入が必要であ
る。かかるステップでは、2個の「モード」フィールド
のうちのいずれを使用するかを無作為に選択することに
より、「カウント」フィールドの値が等しい場合を明示
的に処理する。
【0212】第27図の演算が必ずしも真のモードを検
出しない理由は、分布に関する不完全な情報が各ステッ
プで階層の上位方向に伝達されることにある。この演算
で真のモードを検出する傾向性は、モードの主要性によ
って特長付けられる。この理由は、モードの母集団が他
の母集団に比較して増大するに伴い、該モードが各尺度
の領域の大多数における他の値の数を上回る可能性が高
まるからである。
【0213】前述のように、選択演算では大域分布の主
要値を設定する機能を必要とする。階層モードの主要性
は、該モードの母集団を全母集団と比較することによっ
て発見的に確立される。発見的モードが全母集団のなか
の十分に大きな部分に該当する場合、該発見的モードは
主要モードとなる。
【0214】第28図は、分布の主要値が反復処理によ
って順次設定される様子を示している。この反復処理に
おいては、各ステップで主要残存値を検出し、検出され
た値の周辺の一定範囲にある値の選択を取消す。各ステ
ップで真のモードを検出できなくても、前記の主要ピー
ク値が検出される順序だけが影響を受ける。モードは主
要性の略降順で検出される。第28図の演算はシーンの
集約に利用できる。この理由は、任意の一シーンの全体
的な幾何学的組織のうち、その大部分が局所の位相属性
や幾何属性からなる大域分布内でしばしば捕捉されるた
めである。シーン集約の演算上の問題は、任意の画像の
各局所属性の大域分布における主要なピーク値に特性を
付加することにある。
【0215】ステップ900では所望の属性に対する値
が得られる。これらの値は各プロセッサの「値」フィー
ルドに格納される。他のフィールドは、「既視」ラベル
と「選択済」ラベルも含めて初期化される。「既視」ラ
ベルは、任意の画素の「値」フィールドが検出されたモ
ードに含まれているか否かを示す。「選択済」ラベルは
、任意の画素が現在のモードの画素一組に含まれている
か否かを示す。ステップ902では、十分なモードが検
出されたか否かが判断される。この判断は、検出された
モードのカウントをとり、かかるカウントを所定の限界
値と比較して行なう。同様にステップ904では、新た
なモードを検出するのに十分な画素が残存しているか否
かが判断される。この判断は、「未視」ラベルが「オン
」の画素の数をカウントして、かかるカウントを所定の
限界値と比較して行なう。十分な画素が残っている場合
、ステップ906において、その「既視」ラベルが「オ
フ」の画素の中から次のモードを得る。この場合、第2
7図に示されたステップが実行される。
【0216】あるモードが検出されると、ステップ91
0では類似性検査が行なわれる。この検査は、「既視」
ラベルが「オフ」である各画素の「値」フィールドが現
在のモードに十分近いか否かを見て、該画素をこのモー
ドに取込むことができるか否かを判断する検査である。 「値」フィールドが現在のモードに十分に類似している
場合、ステップ912において当該画素の「選択済」ラ
ベルが「オン」に設定される。ステップ914では、そ
の「選択済」ラベルが「オン」の画素が合計され、モー
ドの値と画素の合計値が格納される。ステップ916で
は次の反復のための準備が行なわれる。ここではその「
既視」ラベルが「オフ」の各画素に対して、その「既視
」ラベルを「選択済」ラベルに等しくなるように設定す
る。
【0217】十分なモードが検出されたか、もしくは新
たなモードを検出するための残存画素が不十分となった
場合、ステップ920においてモードの値と画素の合計
値との対のリストが生成される。このリストは所望の属
性の代表モードを示すもので、当該シーンの概要を提供
する。
【0218】第28図の演算で使用された値は、同時継
続で同時に譲渡された米国特許出願第07/535、4
38号、「画像に対する全数階層近傍演算 (Exha
ustive Hierarchical Near 
Neighbor Operations on an
 Image) 」において説明された方法で得られた
近傍値でもよい。かかる出願はその内容を参考として本
明細書に繰入れてある。
【0219】F.  その他の応用例 シーン分析の基本演算は、単純な局所的幾何学単位に基
づいて行なわれる。これら局所的幾何学単位は、広範囲
に及ぶ尺度に対して定義されるとともに、各尺度におい
て互いに密に重複する形式で定義される。これらの画像
チャンクは、従来技術における点を単位とする低水準視
角表現(たとえば端画像や質感画像など)と、シーンの
対象やシーンの関係の高水準表現との間の欠落を補う重
要な技術である。画像チャンクは、視角上の注目の対象
を制御したり、図形を背景から分離したり、形状の特性
や空間関係を分析したりする処理を支援するために必要
な表現力を提供するとともに、単純な局所並列マシン上
でも固定時間内にその演算が可能である。
【0220】画像チャンクの表現力の一局面として、画
像チャンクは、シーン内の各対象の「のぞき穴図」を提
供する便利な機能を構成する。これによって、シーンを
あらかじめ複数の対象や他の非局所的空間単位へと分割
するための費用と複雑さが軽減されることが多い。他の
局面として、画像チャンクはあらかじめ製作された空間
的構成ブロックとして機能する。このため図形/背景分
離処理のスピードが大幅に向上する。単純な局所マシン
においても、画像チャンクは結合構成要素のラベル付け
といった本質的に直列的な処理において、並列処理を活
用するための重要な機構を提供する。これら両局面は、
画像チャンクが複数の尺度で密に重なり合って定義され
ているという事実に決定的に依存している。
【0221】画像チャンクや、これから派生した表現部
分に対して、多様な基本シーン分析演算を実行すること
ができる。選択的分析、集約、視角的索引化などの機能
も、アイコン(疑似画像)による表現に基づいて実施す
ることができる。シーン分析用の視角表現の局所計算は
、最終的には高水準視野、抽象空間推論および視角誘導
行動などが、基本的に疑似画像表現に直接基づいた空間
演算として理解される、という見通しに至るものである
【0222】画像をあらかじめ完全に線分化することな
く、任意の図形の顕著な曲線を抽出し、背景を質的に記
述することが可能となる。複雑なシーンで前景の曲線と
背景の曲線とを区別するためには、上記のチャンク化方
法によって直接定義できる場合に較べて、前景曲線をさ
らに細かく線分化して記述することが必要である。この
場合、局所反復演算を効率良く実行すれば、任意の画像
曲線上の各点を、さらに高い大域突出度の測度によって
ラベル化できる。大域的に突出した構造を前処理ステッ
プにおいて上記の方法でラベル化すれば、画像の突出し
た部分集合や、これより突出度の低い部分集合に対して
、チャンク化演算を選択的に適用することができる。
【0223】前述の方法を拡張すれば、シーン内のすべ
ての対象が単一の色で色づけされていて、画像内に単一
色の領域が形成されている場合、かかるカラー画像を扱
うこともできる。(この場合の色の種類には均一な各種
灰色も含まれる。)単一構成要素領域のチャンク化を拡
張すれば、任意の領域に3種類のラベルのいずれをも付
加することが可能である。すなわち領域は、(i) 第
一の色を有する領域、(ii)第二の色の結合構成要素
1個を有する領域であって、該第一の色の結合構成要素
を最大4個まで指定数だけ有する領域、もしくは(ii
i) 3色以上の構成要素を有する領域、のいずれかに
ラベル付けされる。これは、当初の方法では白と黒が演
じた役割を、2色領域の構成要素に演じさせるという考
え方である。ただしこの場合、2色のうちいずれか一方
の色が、単一の結合構成要素内に存在していることが条
件である。第一と第二の色は領域単位で定義される。換
言すれば、図形と背景の役割は、チャンク化処理によっ
て局所的に配分されることになる。図形と背景の配分を
管理する単純で魅力的なひとつの方法として、色の集合
に対してあらかじめ定義された空間順序を適用すること
により、色を管理するという方法がある。2種類の色が
与えられた場合、この順序付けによって一方の色を他方
の色に対して引き立たせることができる。
【0224】正当領域は、2色を有する領域であって、
そのうちの第一の色が前景構成要素と呼ばれる単一結合
構成要素内にある領域と定義できる。空き領域は、第二
の色のみを有する領域であって前景の構成要素を持たな
い領域、すなわち第一の色がゼロである領域である。3
色以上の領域は不当領域である。充満領域という概念は
なくなり、各単一色領域は背景として扱われる。領域の
空きと正当性は以下のルールに従って階層的に演算され
る。
【0225】1.  すべての画素は当初は空き画素で
ある。
【0226】2.  2個の隣接する空き領域を結合す
る場合、双方の領域の色が同一であれば、結合の結果は
空き領域となる。また2個の隣接する空き領域を結合す
る場合、双方の領域の色が異なれば、結合の結果は正当
領域となる。後者の場合、色ラベルのc1およびc2は
無作為に2個の色へと割り当てられる。
【0227】3.  空き領域r1と正当領域r2とを
結合する場合、r1内の色がr2内の色のうちの1色と
同一であれば、この結合の結果は正当領域となる。かか
る結合の場合の色の割り当ては、正当準領域の場合の割
り当てと同一である。(r1内の色c2がr2内の前景
色c1と同一であれば、r1内の色の割り当てを反転す
る必要がある。すなわちc1がc2となり、c2がゼロ
となる。これによって領域結合時の色の割り当てと各準
領域との統一性をとる。)
【0228】4.  2個の隣接する正当領域を結合す
る場合であって、r1内の各色がr2内の各色と同一で
あり、r1内の前景構成要素がr2内の前景構成要素に
結合されている場合、この結合の結果は正当領域となる
【0229】2個の隣接する領域内における前景構成要
素は、一方の領域のいずれかの前景画素が、他方の領域
内で同一色を有する任意の前景画素に隣接している場合
、結合しているとみなされる。この関係は、2進画像に
関して先に説明した処理とほとんど同一の処理を使用す
ることによって階層的に設定できる。
【0230】上記の方法は一般に2進画像に適用される
。ただしほとんどの場合、自然なシーンの画像を2進画
像へと変換することは実際的ではない。この2進画像と
は黒の領域が有意のシーンの対象に対応している画像を
いう。所望の対象は、少なくとも部分的には複数の画像
領域に対応しており、かかる画像領域は遅いスピードで
変化する領域であるか、もしくは1個以上の局所特性に
おいて統一された領域である。ただし、各対象を定義す
る特性は、シーン内のすべての対象を通して固定されて
いるわけではなく、タスクに依存する場合もある。
【0231】輝度や色といった特性、もしくは画素の集
団に対するこれら特性の集合のみでも、有意の画素領域
を定義するのに十分である場合もある。たとえばシーン
内のすべての対象が同一の色で統一されている場合がこ
れに該当する。こうした場合には、上記で色画素や個別
灰色画素へと本発明を適用した方法が利用できる。ただ
し多くの場合、画像領域を定義するための適当な局所特
性は、シーン内の面上での物理的マーキングの特性に対
応するか、もしくは画像中に個別に小さく出現するシー
ン対象に対応している。たとえば任意のシーン対象をポ
ルカドットで塗り潰す場合や、所望の対象がテーブル上
にゼリービーンズで形成された図形である場合がこれに
該当する。
【0232】質感分析とは、画像内で上記の面上のマー
キングまたはシーン項目に対応する幾何学的対応物を検
出することに関する演算上の問題であり、またかかる幾
何学的対応物によって定義される画像領域を検出するこ
とに関する演算上の問題である。2進グラフィック表現
(図表と本文)においても、質感に基づいて領域を定義
できることは重要である。領域はしばしば、中間調の陰
影やクロスハッチングなどによって明示的に表現される
。本文を継続して組む場合、文字のレイアウトによって
暗示的に定義される領域は、読むステップで役立つ段落
や他の本文の単位に該当する。
【0233】単一結合構成要素チャンク化方法は、画像
の質感要素(面上のマーキング等に該当する幾何学的事
象)を定義するうえで有効な役割を果すことができる。 質感画像は多数の細かいチャンクへと分割されるが、こ
れらのチャンクを質感要素として使用してもよい。単一
結合構成要素チャンク化方法は、そのままでは直接質感
領域に関する情報を生成することはできない。
【0234】質感領域によっては非常に突出した境界を
有するものがある。この境界は、質感要素の特性におけ
る一連の鋭い局所差異であってよく、また前景の曲線が
目立つのと同様な形式で突出している境界である。かか
る境界は、近傍の質感領域の特性を比較することによっ
てたやすく並列的に検出できる。質感の境界が前処理ス
テップにおいてこうした形式で検出された場合、上記の
方法は他の突出した画像曲線に対するのと同様に、これ
らの境界に対して選択的に適用できる。
【0235】しかしながら、識別可能な質感領域が、す
べて突出した境界や容易に検出可能な境界を有するわけ
ではない。このため、境界に基づく上記の方法に加えて
、質感領域のチャンクを直接検出する方法が有効である
。画像構成要素の定義に関連して、結合性ではなく各種
基準を適用する処理であって、本明細書で説明した単一
結合構成要素チャンク化方法に極めて類似した処理、を
想像することができる。質感チャンクを定義する方法に
おいては、指定された特性の略均一性もしくは緩慢変化
の基準を使用することになろう。さらにこの方法では、
任意のチャンク内で、質感構成要素の特性をどの程度正
確に変化させるかを指定することによって、質感の特性
付けを行なうことになろう。
【0236】大部分のシーンでは、その複数の対象が離
れ離れにでなく、単位として直ちに意識できるという強
い印象を与える。固定時間内のシーンにおいては、その
対象を統一された局所並列演算によって引き立たせる処
理を定義することは、おそらく不可能であろう。しかし
ながら、たとえばシーンの集約と選択的処理の点で、最
小限度直列的な処理、すなわち極めて高速な直列焦点対
象抽出処理を定義することはできよう。この場合、2種
類の演算上の問題がある。第一の問題は、注意もしくは
索引付けの問題、すなわち重要な対象の予想位置へと処
理資源をいかに早く配分するかという問題である。第二
の問題は、図形と背景との分離の問題、すなわち特定の
シーンの対象に該当する画像のサブセットを早く識別す
るための処理の問題である。
【0237】図形分析における図形/背景分離の局面は
、部分的には単一結合構成処理チャンク化方法、もしく
は質感領域を含めた該方法の拡張版によって支援される
。理由は、必要とされる高速構成要素ラベル付けをかか
る方法によって効果的に表現できるからである。多くの
目的に対しては、対象を定義するうえで結合関係に加え
て隣接関係が問題となる。このため、リンク化の応用例
に関連して説明した近隣方法が必要となることもある。
【0238】G.  その他 本発明は2進画像の演算に関して説明されたが、その他
のあらゆる画像にも適用できる。またさらに一般的には
、本発明は前述のアレイに類似したアレイへとマップ化
されるデータ本体にも適用できる。
【0239】上記の実施例では、一画像を複数の領域に
分割し、各領域は最大1個の結合構成要素を含む。しか
しながら本発明はこれに限定されず、複数の結合構成要
素もしくは単一の色または質感からなる領域に対しても
実施できる。
【0240】本発明はコネクションマシン(強力な中央
制御装置を有するSIMDマシン)に関連して説明され
たが、これに限定されず、局所分散制御型のマシンで実
施しても好適である。この場合、命令の直接大域通信や
厳密な同期動作のための強力な中央プロセッサが不用と
なる。この方法では、全プロセッサが単純であり、すべ
ての通信は局所的に行なわれるため、コネクションマシ
ンの標準SIMDモデルより経済的である可能性がある
。ただし、標準SIMDモデルは、標準的で広く普及し
たモデルであって、既存の複数の大規模並列プロセッサ
が支援しているモデルであることに留意する必要がある
【0241】また本発明は、専用ICを含めた専用ハー
ドウェアを使用して実施してもよい。これによれば、前
述のソフトウェア機能のうちのいくつかが適当なハード
ウェアの形態で実施できる。
【0242】付録Aのコードは、「news−bord
er!!(ニュース境界)」コールによって実行される
ハイパーキューブネットワーク通信を呼び出すためのコ
ードである。実施例によっては、グリッドネットワーク
通信が二乗オフセット通信として十分に高速であること
もある。この場合、グリッドネットワーク内で、適当な
二乗オフセットによってデータの転送に必要なステップ
数だけループを実行してもよい。
【0243】一般に、二乗オフセット通信はハイパーキ
ューブを使用せずに実施可能である。たとえば、画像の
各画素に対してプロセッサ1台を使用している場合で、
各プロセッサが他の各プロセッサに対して両方向の配線
を配しており、かつ各プロセッサが各次元で二乗オフセ
ットを有する場合、二乗オフセット通信が利用できる。 当然ながらこの例では、メッシュがハイパーキューブに
埋め込まれるのと同様に、かかるアレイもハイパーキュ
ーブにマップ化できる。
【0244】本発明は主として画像処理に関して説明さ
れたが、本発明の方法は他の応用例に対しても有効であ
る。
【0245】本発明は各種の実施例、変形、拡張例等に
関連して説明されたが、他の実施例、変形、拡張例も本
発明の範囲に含まれる。したがって、本発明は本明細書
の記述や図面によって限定されるものではなく、添付の
請求範囲によってのみその範囲が限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】  空間的構造を含む画像のアレイを示す説明
図である。
【図2】  本発明によるデータ成分の分析方法の一般
的ステップを示すフローチャートである。
【図3】  図2のステップを実行するシステムの一般
的要素を示す模式的ブロックダイアグラムである。
【図4】  一次元のデータ成分及びデータ成分への演
算によって作成された包括的集合階層のレベルを示す模
式的ブロックダイアグラムである。
【図5】  二値階層ツリーのレベル内で示される碁盤
目状の領域に分割された一連の画像を示す模式的ダイア
グラムである。
【図6】  本発明にかかるツリー装置の範囲を示す模
式的ダイアグラムである。
【図7】  図6の装置を模倣するシステムの要素を示
す模式的ブロックダイアグラムである。
【図8】  図7のシステムにおける処理ユニット間通
信を示す模式的ダイアグラムである。
【図9】  図8の通信を提供する格子ネットワーク上
での一連のシフトを示す説明図である。
【図10】  本発明にかかる密度または包括的階層の
生成の一般的ステップを示すフローチャートである。
【図11】  画像内のいくつかのピクセルそれぞれの
寸法増加の各領域のシーケンスを示す説明図である。
【図12】  16ピクセルからなる簡単な画像の説明
図である。
【図13】  本発明にかかる階層的に黒ピクセルを計
数するための方法を示した説明図である。
【図14】  本発明によって画像の水平断片のピクセ
ルを計数するための方法を示す説明図である。
【図15】  領域属性データのコード化のための方法
を示す説明図である。
【図16】  階層内の下方に情報を伝播するための方
法を示す説明図である。
【図17】  明白な値を得る過程を示す説明図である
【図18】  チャンク化に基づく画像分析演算の一般
的ステップを示す説明図である。
【図19】  全階層レベルにおける全てのピクセルご
とにそれぞれの領域の各種テスト出力を検索する演算を
示す説明図である。
【図20】  本発明による制約を満足する各ピクセル
での方向性を得る演算を示す説明図である。
【図21】  (a)から(c)は要素を横断する三つ
の単一接続の黒い要素の断片を示す説明図である。
【図22】  最大基準を用いる下方への伝播演算を示
す説明図である。
【図23】  新しいピクセルが色づけされ無くなるま
で継続されるチャンク色づけ演算を示す説明図である。
【図24】  選択演算を実行する選択基準を適用する
一般的ステップを示す説明図である。
【図25】  本発明により現在焦点を当てているピク
セルと同等の全ピクセルにラベルする演算を示す説明図
である。
【図26】  画像の上左隅に一般的に目立つ最大値を
適用する演算を示す説明図である。
【図27】  階層モードを検索し後の演算のために出
力を保存する演算を示す説明図である。
【図28】  繰り返し処理によってシーケンス内に明
確な値の配分をどのように作成できるかの方法を示す説
明図である。
【符号の説明】
10  画像アレイ、12,14,16,18  ピク
セル、50  プロセッサ、52  データ本体、54
  密度集合階層、56  属性を表すデータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  複数のデータ項目を含むデータ本体を
    分析する方法であって、メモリと前記メモリにアクセス
    するために接続されるプロセッサとを含むシステムを作
    動させることによって実行される、次のステップを有す
    る方法:前記メモリに前記データ本体の前記データ項目
    を格納するステップ、および前記プロセッサを作動させ
    てデータ項目の階層を生成するステップ、ここで前記階
    層は最下位レベルに前記データ本体の前記データ項目を
    含み、また少なくとも前記最下位レベルより1レベル高
    いレベルに集合データ項目を含む階層であって、各上位
    レベルはそれぞれ1レベル低いレベルを有し、前記階層
    の各レベルはそれぞれ複数のデータ項目を有し;前記階
    層を生成するために前記プロセッサを作動させる前記ス
    テップ:ここで、前記ステップは、各上位レベルに対し
    て、次の下位レベルのデータ項目の一群を演算すること
    によってそれぞれ前記上位レベルの各集合データ項目を
    生成するサブステップを含み、各レベルの各集合データ
    項目は前記最下位レベルのデータ項目の各群の一特性を
    示す項目であることを特徴とするステップであり;前記
    上位レベルのうち任意のレベルの集合データ項目の数は
    、前記任意のレベルより1レベル低いレベルのデータ項
    目の数より著しく小さい数ではない。
  2. 【請求項2】  複数のデータ項目を含むデータ本体を
    分析する、次のものを有するシステム:前記データ本体
    に含まれる前記複数のデータ項目を格納するためのメモ
    リ;および前記メモリに格納された前記データ項目をア
    クセスするために接続されるプロセッサ、ここで、前記
    プロセッサはさらにデータ項目の階層を生成するための
    プロセッサであり、前記階層は最下位レベルにおける前
    記データ本体の前記データ項目と、一連の上位レベルに
    おける集合データ項目とを含み、前記上位レベルのおの
    おのは1レベル低いレベルをそれぞれ有し、前記階層の
    各レベルはそれぞれ複数のデータ項目を有し;前記プロ
    セッサは、各下位レベルのデータ項目の各一群を演算す
    ることによって各レベルの各集合データ項目を生成し、
    これによって前記階層の前記上位レベルを個別に生成す
    るプロセッサであって、各レベルの各集合データ項目は
    前記最下位レベルの前記データ項目の各一群の一属性を
    示すものであり;前記上位レベルのうち任意のレベルの
    集合データ項目の数は、前記任意のレベルより1レベル
    低いレベルのデータ項目の数より著しく小さい数ではな
    い。
  3. 【請求項3】  メモリと前記メモリにアクセスするた
    めに接続されるプロセッサとを含むシステムを作動させ
    る、次のステップを有する方法:複数の画素を含んだ画
    像を定義するデータ本体を前記メモリに格納するステッ
    プ、ここで、前記データ本体は複数のデータ項目を含み
    、各データ項目は前記各画素の画素値を含み;そして前
    記プロセッサを作動させて、前記データ本体に含まれる
    前記データ項目を演算し、これによって属性データ項目
    の複数のレベルからなる密な階層を生成するステップ、
    ここで、各属性データ項目は前記画像の各領域の一属性
    を示し、前記複数のレベルには最下位レベルと一連の上
    位レベルとが含まれ、前記各上位レベルは前記階層内に
    おいて1レベル低いレベルを有し;前記階層の各レベル
    はそれぞれ複数の属性データ項目を有し;前記プロセッ
    サ作動ステップは、次のサブステップを有する:前記デ
    ータ本体内の前記データ項目をそれぞれ演算して、各画
    素の開始属性データ項目をそれぞれ生成するサブステッ
    プ、ここで、前記階層の最下位レベルは前記各開始属性
    データ項目を含み、そして前記上位レベルのおのおのに
    対して、1レベル低い次の各レベルにおける属性データ
    項目の集合を組み合わせることによって各レベルの各属
    性データ項目を生成するサブステップ、ここで、前記各
    上位レベルの属性データ項目の数は、前記レベルより1
    レベル低いレベルの属性データ項目の数より著しく小さ
    い数ではない。
  4. 【請求項4】  メモリと前記メモリにアクセスするた
    めに接続されるプロセッサとを含むシステムを作動させ
    る、次のステップを有する方法:複数の画素を含む画像
    を定義するデータ本体をメモリに格納するステップ、こ
    こで、前記データ本体は複数のデータ項目を含み、前記
    各データ項目は前記各画素の画素値を含み;前記プロセ
    ッサを作動させて、前記データ本体の前記データ項目を
    演算することによって、上位方向属性データ項目の複数
    のレベルからなる階層を生成するステップ、ここで、各
    上位方向属性データ項目は前記画像の各領域の各上位方
    向属性を示し、前記複数のレベルはさらに最下位レベル
    と一連の上位レベルとを有し;前記各上位レベルは前記
    階層において1レベル低い次の各レベルを有し、前記階
    層の各レベルはそれぞれ複数の上位方向属性データ項目
    を有し、各上位レベルの上位方向属性データ項目の各数
    は、前記レベルより1レベル低いレベルの上位方向属性
    データ項目の数より著しく小さい数ではなく;そして前
    記階層の上位レベルのうち第一のレベルに関して、前記
    プロセッサを作動させて、前記第一の上位レベルの上位
    方向属性データ項目一組を演算することによって、前記
    階層内の第二のレベルにおける複数の下位方向属性デー
    タ項目を生成するステップ、ここで、前記第二のレベル
    は前記第一のレベルより1レベル低い次の各レベルであ
    り、各下位方向属性データ項目は前記画像の各領域の下
    位方向特性を示し;前記第二のレベルの前記各上位方向
    属性データ項目はそれぞれ前記下位方向属性データ項目
    のうち1個を有する。
  5. 【請求項5】  メモリと前記メモリにアクセスするた
    めに接続されるプロセッサとを含むシステムを作動させ
    る、次のステップを有する方法:複数のデータ項目を含
    むデータ本体をメモリに格納するステップ、ここで、前
    記各データ項目が1組の値を含み;そして前記プロセッ
    サを作動させて、前記データ本体の前記データ項目を演
    算することによって、複数のレベルの主要値データ項目
    からなる第一の階層を生成するステップ、ここで、前記
    各主要値データ項目は前記各組の値とカウントとを含み
    、前記複数のレベルはさらに最下位レベルと一連の上位
    レベルとを含み、前記各上位レベルの前記第一の階層に
    おいて1レベル低い次の各レベルを有し;前記プロセッ
    サ作動ステップは、次のサブステップを有する:前記デ
    ータ本体の前記データ項目のおのおのを演算することに
    よって、前記データ本体の前記各データ項目に対する開
    始主要値データ項目を得るサブステップ、ここで、前記
    各データ項目の開始主要値データ項目は前記データ項目
    の各値を含み、前記第一の階層の前記最下位レベルは前
    記各開始主要値データ項目を含み;そして前記各上位レ
    ベルに対して、1レベル低い次の各レベルにおける主要
    値データ項目一組を組み合わせることによって前記上位
    レベルの各主要値データ項目を生成するステップ、ここ
    で、前記各主要値データ項目は前記一組に含まれる主要
    値データ項目を構成する各値のうち1個を含み、前記各
    主要値データ項目内の前記カウントは、前記主要値デー
    タ項目各組内のカウントを演算することによって生成さ
    れる。
JP3134400A 1990-06-08 1991-06-05 データ分析用密度集合階層化方法および装置 Withdrawn JPH04296985A (ja)

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