JPH04292908A

JPH04292908A - 高強度セラミックパイプの製法

Info

Publication number: JPH04292908A
Application number: JP8139691A
Authority: JP
Inventors: Atsushi Sugai; 淳菅井
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1991-03-20
Filing date: 1991-03-20
Publication date: 1992-10-16

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】【産業上の利用分野】

【０００１】本発明は、セラミックスラリーを材料とし
遠心成形によって筒体を形成し、焼成して高強度のパイ
プを形成する方法に関する。

【０００２】

【従来の技術及びその問題点】セラミック製品は、押出
成形、加圧成形等の成形方法によって所望の形状に成形
し、次に焼成し、セラミック粒子を粒成長させて焼き固
める。

【０００３】上記焼成時のセラミックの粒成長を促進す
るために、材料に焼結助剤を添加することが行なわれる
。但し、押出成形、加圧成形では、所望の部位に焼結助
剤を添加することはできず、材料中に焼結助剤を均一に
分散する必要がある。

【０００４】材料に焼結助剤を均一に分散して、成形品
の肉厚全体のセラミック粒子を大きく粒成長させると、
クラックが生じ易くなる。

【０００５】出願人は、現在セラミックスラリーを材料
としてセラミックパイプを製造している。このセラミッ
クパイプの製造法は、図２に示す如く、筒状外枠（２）
に石膏製の筒状吸水モールド（３）を嵌めた遠心成形型
（１）を用い、該モールド内にセラミックスラリーを投
入し、成形型（１）を軸心を中心に高速回転させて水分
をモールド（３）に吸収させ、モールドの内面にセラミ
ック粒子を堅く層状に堆積させてセラミック筒体を形成
する。

【０００６】上記筒体を乾燥させ、乾燥によるセラミッ
ク筒体の若干の収縮を利用して筒部材をモールド（３）
から抜出し、該筒部材を焼成してセラミックパイプを形
成する。

【０００７】セラミックパイプは、耐食性が良好で、硬
度が高い特徴があるが、使用箇所によっては、軸心に直
交する面内でのパイプに対する圧縮強度（以下、円環圧
縮強度と呼ぶ）の高いことが望まれているが、円環圧縮
強度を高める効果的な方法を見出すことはできなかった
。

【０００８】

【発明が解決しょうとする課題】本発明は、遠心成形法
の特徴を生かして、円環圧縮強度を高めることのできる
パイプの製造方法を明らかにするものである。

【０００９】

【課題を解決する手段】本発明のパイプの製法は、回転
中の遠心成形用モールド（３）に、セラミックスラリー
に焼結助剤を添加したものと、無添加のセラミックスラ
リーとを交互に投入して、無添加のセラミック層（７）
と、焼結助剤を添加したセラミック層（８）とが交互に
積層した筒体（６０）を形成し、該筒体（６０）をモー
ルド（３）から抜き外してから焼成することを特徴とす
る。

【００１０】

【作用及び効果】遠心成形によって、異なる特性の材料
、即ち、焼結助剤を添加したセラミックスラリーと、無
添加のセラミックスラリーとを交互に成形型に投入する
ことにより、複数層からなる筒体（６０）を簡単に形成
できる。

【００１１】又、焼成によって、焼結助剤を添加したセ
ラミック層（８）では、無添加のセラミック層（７）よ
りも粒成長が促進され、パイプの肉厚全体から見れば、
大きく粒成長した部位が無添加のセラミック層（７）に
楔の如く食い込み、恰も繊維強化複合材料に於けるファ
イバーの役割を成して、肉厚全体が繊維強化的構造とな
り、円環圧縮強度が高まる。

【００１２】又、肉厚全体を大きく粒成長させた場合の
様に、クラックが発生することを抑えることができる。

【００１３】又、遠心成形することにより、各層内にて
、内側よりも外側の方が粒子径が大きくなり、構造的強
度が増す。

【００１４】

【実施例】図１は、遠心成形装置を示しており、筒状外
枠（２）に筒状の石膏製吸水モールド（３）を挿脱可能
に嵌めて構成した遠心成形型（１）を、ターニングロー
ラ（５）（５）上に回転可能に載せ、成形型の一端に材
料投入部（４）を連繋している。

【００１５】上記材料投入部（４）に、セラミックスラ
リーに焼結助剤を添加したものと、無添加のセラミック
スラリーを交互に投入し、無添加セラミック層（７）と
焼結助剤添加セラミックス層（８）とを交互に積層して
筒体（６０）を形成し、該筒体の乾燥後、型から外して
焼成し、パイプを形成する。

【００１６】上記製法の具体例を示す。「セラミックスラリー」粒径が３μｍ程度で、純度９９
．９９％のアルミナの粉末を混合した含水率３０％のセ
ラミックスラリー

【００１７】「モールド」モールド（３）の内径　　　　　　１１０ｍｍモールド
（３）の内全長　　　　１１０ｍｍ

【００１８】「工程
」セラミックスラリー５００ｃｍ３を５等分し、その内
の２つ分には焼結助剤として、Ｃａを５００ｐｐｍ添加
する。

【００１９】成形型を２００Ｇで回転させる。

【００２０】モールド（３）に無添加セラミックスラリ
ーを投入し、５分経過後、焼結助剤添加スラリーを投入
する。

【００２１】分経過後、再び無添加セラミックスラリー
を投入し、７分経過後、焼結助剤添加スラリーを投入し
、更に８分経過後無添加セラミックスラリーを投入する
。

【００２２】最初のセラミックスラリーの投入から３５
分経過後、成形型の回転を停止し、モールド（３）内面
にセラミックが堅く堆積して形成された筒体（６０）を
取り出す。

【００２３】筒体（６０）の厚みは約８ｍｍである。

【００２４】上記筒体（６０）を１６００℃にて２時間
焼成し、パイプ（６）を形成する。遠心成形によって、
異なる特性の材料、即ち、焼結助剤を添加したセラミッ
クスラリーと、無添加のセラミックスラリーとを交互に
成形型に投入することにより、複数層からなる筒体（６
０）を簡単に形成できる。

【００２５】又、焼成によって、焼結助剤を添加したセ
ラミック層（８）では、無添加のセラミック層（７）よ
りも粒成長が促進され、パイプ（６）の肉厚全体から見
れば、大きく粒成長した部位が無添加のセラミック層（
７）に楔の如く食い込み、恰も繊維強化複合材料に於け
るファイバーの役割をなして、肉厚全体が繊維強化的構
造となり、円環圧縮強度が高まる。

【００２６】肉厚全体を粒成長させた場合の様に、製品
にクラックが発生することを抑えることができる。

【００２７】又、遠心成形することにより、各層内にて
、内側よりも外側の方が粒子径が大きくなり、構造的強
度が増す。

【００２８】焼結助剤の添加量は、５００ｐｐｍを大き
く越えると肉厚全体の粒子が大きく成長して、クラック
が生じ易くなる。又、５００ｐｐｍを大きく下回ると、
粒子の成長促進が不足し、円環圧縮強度の向上が望めな
い。

【００２９】焼結助剤として、上記のＣａ以外にも、Ｍ
ｇ、Ｃｕ、Ｓｉ等が使用できる。又、セラミックの種類
として、ムライトセラミック、その場合の添加剤として
Ｍｇ、Ｃｒ、又、マグネシアセラミック、その場合の添
加剤としてＳｉ等の実施が可能である。本発明は、上記
実施例の構成に限定されることはなく、特許請求の範囲
には記載の範囲で種々の変形が可能である。

【００３０】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の方法によって形成されたパイプの断面
図及びその一部拡大図である。

【図２】遠心成形型の一部を断面で表した正面図である
。

【符号の説明】

（１）　　成形型（３）　　吸水モールド（７）　　無添加セラミック層（８）　　焼結助剤添加セラミック層

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　回転中の遠心成形用モールド（３）に
、セラミックスラリーと、セラミックスラリーに焼結助
剤を添加したものとを交互に投入して、無添加のセラミ
ック層（７）と、焼結助剤を添加したセラミック層（８
）とが交互に積層した筒体（６０）を形成し、該筒体を
モールド（３）から抜き外してから焼成する高強度セラ
ミックパイプの製造方法。