JPH04289185A - 複極式電解槽 - Google Patents

複極式電解槽

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JPH04289185A
JPH04289185A JP3052561A JP5256191A JPH04289185A JP H04289185 A JPH04289185 A JP H04289185A JP 3052561 A JP3052561 A JP 3052561A JP 5256191 A JP5256191 A JP 5256191A JP H04289185 A JPH04289185 A JP H04289185A
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JP
Japan
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anode
gas
electrolytic cell
cell
cathode
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Withdrawn
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JP3052561A
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English (en)
Inventor
Yasuhide Noaki
康秀 野秋
Saburo Okamoto
三郎 岡本
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ金属塩化物水
溶液を電解し塩素とアルカリ金属水酸化物を生産するた
めの、イオン交換膜法塩化アルカリ電解用複極式フィタ
ープレス型電解槽に関する。
【0002】
【従来の技術】高電流効率で高純度のアルカリ金属水酸
化物を生産するためのイオン交換膜法複極式電解槽につ
いては、従来より多数提案されている。例えば隣接セル
の電気接続をチタン−鉄爆発圧着板によって行なってい
る特開昭51−43377号、隣接セルの電気接続をバ
ネ性を有するコネクターで行なっている特開昭53−1
49174号、電解槽材料にプラスチックを用いて隣接
セルの電気接続をボルトとナットで行なっている特開昭
51−72973号、隣接セルの接続をチタン−銅−ス
テンレスを超音波溶接等で接合して行なっている特開昭
54−90079号、ダクトを設けた特開昭59−91
85号単極式及び複極式どちらでも用いることのできる
特開昭61−44189号等がある。
【0003】特開昭62−96688号では、陽極室用
鍋状体と陰極室状鍋状体を2つ背中あわせに配置し、そ
れぞれの鉤型フランジ部と周壁部とにより形成される空
間に棒状フレームを挿入した電解槽ユニットを提案して
いる。この電解槽は確かに溶接部が少なくセル内圧を高
くしても電解液のリークもなく、加工が簡単で安価であ
る。しかし、例えば加圧状態から減圧状態までの広い範
囲の運転条件で安定した電解をしようとする場合あるい
は40A/dm2 以上の高電流密度で電解する場合に
は、セル内部の流動や振動の点で改良の余地が残されて
いる。
【0004】また特開昭61−19789号には、電極
板と電極シートの間に導電性スペーサーを配置し電解液
の下降流路としたもの、特開昭63−11686号には
、電解液の下降流路となる筒状の電流分配部材を取り付
けているものがある。これらの方法では、内部の液の流
動は改善されているが、高電流密度において液とガスの
抜き出し口付近での振動発生や、セル内圧を高くしよう
とすると電解槽の強度が不足したり、電解液のリークが
ある等の不都合が生じる場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来技
術は、いずれもイオン交換膜法塩化アルカリ電解用電解
槽として適するように各種の工夫がなされているが、組
み立てが複雑であったり、加工がしにくかったり、電解
使用中における振動や、電解液のリークが生じやすかっ
たり、あるいは高価であったり、最近の省力化、高効率
化の点からいまだ十分満足ゆくものではない。
【0006】かくして本発明の目的は加工が簡単で安価
に製作できる複極式フィルタープレス型電解槽を提供す
ることにある。また本発明の別の目的は、電解液のリー
クがないだけでなく、電解時の電解槽内部圧力が加圧状
態において電解槽内部の電解液の流動が十分確保できる
とともに、高電流密度、高濃度アルカリにおいても振動
がなく安定した電解ができる電解槽を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉤型フランジ
部、周壁部および側壁部からなり、周壁部と側壁部が空
間を構成し、側壁部には該空間に延びる導電リブを介し
て陽極が固着されている陽極室用鍋状体(A)、と鉤型
フランジ部、周壁部および側壁部からなり、周壁部と側
壁部が空間を構成し、側壁部には該空間に延びる導電リ
ブを介して陰極が固着されている陰極室用鍋状体(B)
を2つ背中合わせに配置し、それぞれの鉤型フランジ部
と周壁部とにより形成される空間に棒状フレームを挿入
することにより陽極室と陰極室を構成せしめた電解槽ユ
ニットを陽イオン交換膜を介して多数配列せしめてなる
フィルタープレス型電解槽において、(a)陽極室上部
の非通電部分及び陰極室上部の非通電部分の各々に気液
分離室を設け、(b)陽極室及び/又は陰極室内に供給
電解液を均等に分配せしめるための分配装置を有するこ
とを特徴とするフィルタープレス型電解槽に関する。
【0008】本発明の複極式フィルタープレス型電解槽
によって電解できるアルカリ金属塩化物としては、例え
ば食塩、塩化カリウム、塩化リチウム等があるが、工業
上最も重要なもの食塩である。以下、本発明を食塩を例
として図面を参照しつつ詳細に説明するが本発明は、こ
れらに限定されるものではない。図1および図2は本発
明の電解槽のユニット(単位セル)の正面図とA−A’
線における断面図であり、図3は鍋状体の構成図、図4
は本発明の複極式電解槽の組み立て図である。図中番号
はそれぞれに対応しており、同一番号のものは同一物を
示す。
【0009】電解槽は、図1及び図2に示すように、外
縁部を構成している棒状フレーム1、陽極室および陰極
室を構成する鍋状体2、気液分離室を形成するL型の仕
切り板6、導電リブ3、電極4からなる。鍋状体2には
導電リブ3と仕切り板6が溶接されており、導電リブ3
には電極4が溶接されている。鍋状体2は図3に示すご
とく、鉤型フランジ部7、周壁部8、側壁部9、より構
成される。周壁部8及び側壁部9で構成される空間は、
陽極室または陰極室となる。背中合わせに組合せられた
鉤型フランジ部7と周壁部8で構成される空間に棒状フ
レーム1が挿入される。周壁部8の長さは陽極室、陰極
室の室厚みに相当する。側壁部9の高さは通電部分と陽
極側気液分離室の合計高さ、または通電部分と陰極側気
液分離室の合計高さとなる。側壁部横幅は、陽極室、陰
極室の横幅に相当する。
【0010】図2に示すように陽極室用鍋状体と陰極室
用鍋状体は、背中合わせに配置されている。これら2つ
の鍋状体は、例えば溶接により一体化されていてもよく
、又一体化されていなくてもよいが、溶接により一体化
した方が電気抵抗が小さいので好ましい。一体化する溶
接方法は、直接超音波溶接法で溶接してもよいし、チタ
ンと鉄の爆発圧着板16をはさんで、スポット溶接して
もよい。
【0011】鍋状体2および導電リブ3を製作するため
の材料は、電解条件下で耐蝕性があればよく、例えば陽
極用鍋状体にはチタン、およびチタン合金、また、陰極
室鍋状体には鉄、ニッケル、ステンレス等が使用できる
。鍋状体2の厚みは、折り曲げ加工ができ、セル内圧に
耐え、かつ導電リブを溶接しうる厚みであればよく1〜
3mm程度が好ましい。導電リブ3は、鍋状体2に溶接
されており、電解液および電解生成物の通路となる液ガ
ス流通孔5が設けられている。導電リブの厚みは、鍋状
体2の周壁部8の長さ、シール用ガスケット20、21
の厚み、電極4の厚み等を考慮して膜−電極間隔がゼロ
またはゼロに近くになるように調整される。鍋状体2お
よび導電リブ3を製作するための材料は、電解条件下で
耐蝕性があればよく、例えば陽極室用鍋状にはチタンお
よびチタン合金が使用できる。
【0012】棒状フレーム1の断面形状は鉤型フランジ
部7、周壁部8で構成される空間形状と同一である。ま
た、棒状フレーム1の周囲はゴムライニング、エポキシ
系樹脂等で保護されていることが電気絶縁上あるいは防
蝕上好ましい。棒状フレーム1の材料は、鉄、ステンレ
ス等の金属の他、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
塩化ビニール等のプラスチックも用いることができるが
、金属製であれば電解槽の強度向上の点から好ましい。 また、その断面は中実でも中空でも良いが、中実であれ
ば棒状フレームの強度上好ましい。
【0013】かくして、本発明の電解槽は、陽極室用鍋
状体および陰極室用鍋状体を2つ背中合わせに配置し、
それぞれの鉤型フランジ部と周壁部とにより形成される
空間に棒状フレームを挿入することによって本体を構成
するので、組み立てがきわめて簡単である。また、それ
ぞれの鍋状体の製作は1枚の板から製作できるために溶
接部が少なく加工歪みおよび電解液のリークを防止でき
、電解槽内部の圧力が高くても十分耐えられる強度を持
ったきわめて安価に製作できる電解槽である。
【0014】本発明の陽極室上部及び陰極室上部の気液
分離室14は、通電部で発生した気泡と液をガスと液に
分離し、この両方をスムーズに抜き出す目的で通電部上
部の非通電部に設けたものである。気液分離室14はボ
ックス構造のものであれば何でも良いが最も作りやすく
安価な方法を選べば良い。気液分離室の断面積(周壁部
、側壁部9、及び仕切り板6で囲まれる面)は5cm2
 以上で、L型に折り曲げた金属板の片側の面に気液ー
 を通電部分から気液分離室へ導くために多数の開口部
を設けた仕切り板によって通電部と仕切られていること
が好ましい。
【0015】気液分離室内は発生ガス及び液が排出ノズ
ル13に向かって流れており、気液分離室の両端ではそ
の圧力損失によって圧力差が生じ、液面の高さが変わる
。そのため気液分離室の断面積があまりにも小さいと、
両端の液面の高さに違いが生じ、排出ノズル13側の反
対側の液面は通電部まで下がってしまい、通電部にガス
ゾーンが形成されイオン交換膜に悪影響を与える場合が
ある。
【0016】本発明者は気液分離室の断面積と気液分離
室両端の液面差について詳しく検討した結果、通常予想
される圧力損失以上に気液分離室両端での液面の高さに
差があること、及びガスの流れのため気泡が波立ちガス
流路の閉塞、排出ノズルの閉塞が生じ振動が発生しやす
くなることを見いだした。セル内の振動が激しいと、イ
オン交換膜が電極とこすれることによって破損する場合
がある。またこれらの傾向は、電解電流が大きくなれば
なるほどガス発生量も多くなるため顕著になってくる。 したがって、気液分離室断面積は設計電流密度や通電面
積によっても違うが5cm2 以上とればよく、好まし
くは10cm2 、さらに高電流密度で大きな通電面積
の電解槽であれば15cm2 以上であることが好まし
い。しかし、断面ー 積が大きすぎると、電解槽が大き
くなり、製作コストが高くなったり、電解槽の重量が重
くなるなどの不都合が生じる場合があるので、この点も
勘案して決める必要がある。
【0017】通電部と気液分離室との間の仕切り板6に
は液とガスが圧力損失なく通過できるような開口部15
を有する。開口部としては、例えば丸型、楕円型、角型
の穴やスリット状等いずれでも良い。開口部の開口率と
しては、電流密度や通電面積によっても異なるが、5%
以上が好ましい。この開口率が小さすぎると気液分離室
へ気液が抜ける際、圧力損失を生じてガスが通電部上部
に滞留し、ガスゾーンを形成してイオン交換膜へ悪影響
を与える場合がある。図4の場合はL型の仕切り板6と
鍋状体から形成され仕切り板6の非通電部との境界部分
にはガスと液の通路となる直径10mmの液ガス流出孔
15を横に一定間隔で開けたものを用いている。
【0018】ガスや液の排出は、排出ノズル13を通し
て行なうが、この際、気液が混じり合って振動が発生す
ることがよくあり、この防止を図ることが必要である。 最も良い方法は、排出ノズル内の壁面を液が流れ、ガス
が中央部分を流れるような環状流で、圧力損失なく排出
できるようにすることで気液が混相で流れないようにす
ることである。このためには、気液分離室から液とガス
を外部へ取り出すためのノズルは、できるだけ圧力損失
が少なく気液が分離した状態で抜き出せることが好まし
い。即ち、ノズルの向きが水平方向より下向きであると
、気液が混相となることなく振動を防止しうるので好ま
しい。又、ノズル径が小さすぎると、気液が混相になり
やすく脈流を生じて振動が発生する。この傾向は、電流
が増せば増すほど顕著になる。このようなことを防止し
、高電流密度でも安定した電解をするためには15mm
以上で、電解槽の厚みより小さい範囲の十分に大きな径
を有している排出ノズルが好ましい。
【0019】電解液の内部の流動は、セル内部の電解液
の濃度分布に大きな影響を及ぼす。一般的に、電解槽に
は電解液が下から供給され上部の一方の端から抜き出さ
れるが、電解中に電解液の濃度は徐々に低下してゆくた
め、セル内部での電解液の水平方向及び垂直方向での流
動による攪拌が不十分であると、電解液の濃度差が生じ
やすい。イオン交換膜の性能は電解液の濃度によっても
大きな影響をうけるため、このような場合には、期待ど
おりの性能が発揮できなくなる場合がある。
【0020】この点の改善を図るには、一つの方法とし
て、電解液の循環用タンクを外部に設け、強制的に大量
の電解液を電解槽との間で循環しつつ電解する方法も有
効である。しかし、この方法では大量の電解液を循環す
るためのポンプ、タンク等の付帯設備が必要となり、設
備面で不利である。また、塩化アルカリの電解を行なう
際に、発生した塩素中の酸素の増加防止あるいはクロレ
ートの生成防止を図るため、塩酸を供給塩水中に添加し
てセルにフィードする場合がある。この場合、セルの供
給塩水流入口付近の塩水pHが低くなりすぎると、イオ
ン交換膜の電圧ロスが大きくなる等の不都合を生ずるこ
とがある。
【0021】本発明者等は、この点についての改善を図
るために種々検討した結果、セルに電解電流に応じた必
要最低限の電解液を供給しつつ、0.2kg/cm2 
G以上の加圧をすることによって、電解液の上下方向の
内部循環による攪拌が十分に行なわれることを見いだし
た。この理由は、セル内圧力が低いとガスと液の比が大
きくなり、セル内に気泡が大量に存在するためかえって
液の流動が不十分となるが、加圧するとセル内のガス体
積が減少し十分な液の流動が得られるようになるためと
考えられる。しかし、2.0kg/cm2 G以上に加
圧すると、フィルター ープレス型電解槽では電解槽か
らの液やガスのリークが生じやすくなる等の弊害も起こ
るので好ましくない。
【0022】加圧下で電解を行なう場合でも、電解液を
セル内に供給液をセル内に均一に分配し、セル内の横方
向の濃度分布をさらに改善できるような工夫をすること
が好ましい。このためには、供給電解液の横方向に均一
に分配できる分配装置を取り付けるこも一つの方法であ
る。電解液の分配装置は種々の構造が考えられるが、例
えばセル内通電部下端に穴を一列に開けたパイプ、スリ
ットを設けたパイプ、図1及び図2に示す如く、スリッ
トを設けた金属板を周壁部8と側壁部9との間に斜めに
取り付けた簡単な分配装置17が安価で加工がしやすい
。スリットは、1mm〜3mmの幅で横方向に直線状の
開口部を有するものや、1mm〜5mmの幅で5mm〜
10mm長さの開口部を持つ孔を横方向に多数有するも
のでよい。又、スリットに代わり、直径1mm〜5mm
の穴を2mm〜10mmの間隔で開けたもの等を用いて
もよい。分配装置の材質は耐蝕性のあるものであれば何
でもよいが、電解槽に取り付ける際、溶接しやすい金属
製のものが好ましい。
【0023】電極4には、エキスパンデッドメタル、有
孔平板、棒状、網状等の多孔性電極が使用できる。電極
材料としては、陽極であれば通常の塩化アルカリ金属水
溶液の電解に使用されるものでよい。すなわち、チタン
、ジルコニウム、タンタル、ニオブおよびそれらの合金
を基材とし、その表面に酸化ルテニウム等の白金属酸化
物を主体とした陽極活性物質を被覆した電極が使用され
る。陰極であれば、鉄、ニッケル、およびそれらの合金
をそのまま、または、その表面にラネーニッケル、ロダ
ンニッケル、酸化ニッケル等の陰極活物質被覆して用い
られる。
【0024】本発明に用いる陽イオン交換膜としては、
当業者にはことさら説明を要しない通常公知のものが用
いられる。本発明の電解槽は、鉤型フランジ部と周壁部
とにより形成される空間に棒状フレームを挿入すること
によって構成されているので十分な強度を有しており、
大気圧以下から2kg/cm2Gまでの広い範囲での電
解が可能である。加圧下で電解すると、電解電圧上も有
利であることも良く知られているが、本発明においては
この他に電流密度を高くできる利点も得られる。即ち、
本発明のごとく十分に大きな断面積の気液分離室を有し
ている電解槽では、加圧することにより発生ガス体積が
減少すると、気液分離室の両端での圧力損失も少なくな
り、さらに液とガスを抜き出すノズル部分での振動も減
少するため、40A/dm2 の高電流密度でも安定し
た電解が可能である。
【0025】近年、イオン交換膜の性能向上が著しくN
aOH濃度の高濃度化が進んでいるが、本発明の陰極室
用鍋状体の材質は、ステンレス、高ニッケル鋼、ニッケ
ルなどいずれでもよく、電解するNaOH濃度に応じた
材質を選定できるだけでなく、KOH、LiOHなど電
解液にも対応した材質が選定できる。従って、50%程
度の高濃度アルカリでも高電流密度で安定した電解を行
なうことができる。
【0026】本発明の電解槽は以上の通り、1枚の板で
製作された陽極室鍋状体及び陰極室鍋状体と棒状フレー
ムとで構成されているため、セル内圧が加圧状態でも十
分耐えられる強度を有しており、2kg/cm2 G加
圧状態から0.2kg/cm2 G迄の広い範囲で電解
でき、安価で製作しやすい利点を有するばかりでなく、
通電部上部の非通電部に十分な大きさの断面積を持つ気
液分離室を有しているので、40A/dm2 以上の高
電流密度でも通電部にガスゾーンを形成することもなく
ー 気液分離室での気泡や液の波立ちによる振動も発生
しない。さらに、下向きに大きな断面積を持つ排出ノズ
ルを有しているので排出の際に気液混相流による圧力損
失の変化が生じることによる振動を発生することもない
。セル内の濃度分布についても0.2kg/cm2 G
以上のセル圧力をかけることによりセル内部の流動性を
高めているので均一であり、供給塩水に塩酸も添加でき
ると言った多くの効果を持つ優れた電解槽である。
【0027】次に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
の実施例のみに限定されるものではない。
【0028】
【実施例】5ケの単位セルおよび2ケの電流リード板2
6を付けたセルを用いて、図4に示した複極式電解槽を
組み立てた。電解セル27は、鉤型フランジと気液分離
室を有しており横幅が2400mm、高さが1280m
mのサイズで、図1、図2と同一構造に製作されている
。鍋状体の中央部には、電解液および電解生成物の通路
用として丸型の孔を設けた補強用リブ11を有しており
、陽極鍋状体、陽極側気液分離室、丸型の孔5を設けた
導電用リブ等の材料はチタンで製作され、陰極室鍋状体
、陰極側気液分離室、丸型の孔5を設けた導電用リブ等
はニッケルで製作した。
【0029】気液分離室断面積は、陽極側、陰極側どち
らも15cm2 で、陽極側気液分離室はチタン板をL
型に折り曲げて仕切り板とし、陰極側気液分離室はニッ
ケル板をL型に折り曲げて仕切り板とし、それぞれの仕
切り板の通電部と非通電部の境に当たる部分には直径1
0mmの液ガス流出孔15を多数設けている。また、そ
れぞれの気液分離室の一方の端には、25mmの内径を
有する排出ノズル13を取り付けた。
【0030】陽極室鍋状体と陰極室鍋状体との間はチタ
ン−鉄の爆発圧着板16をそれぞれの鍋状体とスポット
溶接にて接合している。また棒状フレーム1が鉤型フラ
ンジ部7と周壁部8の間に差し込まれている。分配装置
17は、陽極側のみに取り付けられており、図2に示す
ように、50mmのチタン板に横方向に3mmのスリッ
ト設けたものを、陽極側通電部下部の側壁と周壁の間に
斜めに取り付けている。
【0031】陽極は、エクスパンデッドメッシュ状に加
工したチタン板の表面に、ルテニウム、イリジウム、チ
タンを成分とする酸化を物被覆することにより作成した
。陰極は、エクスパンデッドメッシュ状に加工したニッ
ケル板の表面に、ニッケル酸化物を被覆することにより
作成した。この電解セルに、陽イオン交換膜ACIPL
EX(登録商標)4100を、陽極室ガスケット20、
陰極室ガスケット21を用いてはさみ、図4に示した電
解槽を組み立てた。
【0032】この電解槽に、出口濃度が200g/lと
なるように300g/lの食塩水を供給し、陰極室には
、出口にカセイソーダ濃度が33重量%になるように希
薄カセイソーダ水溶液を供給し、電解温度90℃、電流
密度40A/dm2 、セル内ー 圧  0・2kg/
cm2 Gで約1ケ月電解した  。電流効率は96.
5%、槽電圧ー 19.2V、出口ノズル付近での振動
は5cm水柱以下、セル内の食塩水の濃度差は45g/
l以下であった。また電解後イオン交換膜を取り出して
観察したが、全く異常はみられなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明の複極式フィルタープレス型電解
槽は、組み立て解体が簡単で、溶接部が少なく液リーク
がない、加工が簡単で安価である、といった従来からの
特徴をに加え、以下の効果があるので、塩化アルカリの
電解槽として好適である。 a  セル内の振動がなく、イオン交換膜が破損するこ
とがない。
【0034】b  セル内の電解液濃度分布が均一であ
る。 c  高電流密度でも安定した電解ができる。 d  0.2kg/cm2 から2.0kg/cm2 
まで広い範囲での電解ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解槽を構成するユニットの、陽極室
側正面図。
【図2】図1のA−A’線における断面図。
【図3】本発明の気液分離室と鉤型フランジ部の詳細図
【図4】本発明のセルを用いた複極式電解槽の組み立て
図である。
【符号の説明】
1  棒状フレーム 2  鍋状体 3  導電リブ 4  電極 5  液ガス流通用孔 6  気液分離室仕切り板 7  鉤型フランジ部 8  周壁部 9  側壁部 11  補強用リブ 12  電解液供給ノズル 13  排出ノズル 14  気液分離室 15  液ガス流出孔 16  爆発圧着板 17  分配装置 18  スリット 19  陽イオン交換膜 20  陽極側ガスケット 21  陰極側ガスケット 22  陽極室 23  陰極室 24  リード板 25  複極式電解セル 26  締結体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  鉤型フランジ部、周壁部および側壁部
    からなり、周壁部と側壁部が空間を構成し、側壁部には
    該空間に延びる導電リブを介して陽極が固着されている
    陽極室用鍋状体(A)、と鉤型フランジ部、周壁部およ
    び側壁部からなり、周壁部と側壁部が空間を構成し、側
    壁部には該空間に延びる導電リブを介して陰極が固着さ
    れている陰極室用鍋状体(B)を2つ背中合わせに配置
    し、それぞれの鉤型フランジ部と周壁部とにより形成さ
    れる空間に棒状フレームを挿入することにより陽極室と
    陰極室を構成せしめた電解槽ユニットを陽イオン交換膜
    を介して多数配列せしめてなるフィルタープレス型電解
    槽において、(a)陽極室上部の非通電部分及び陰極室
    上部の非通電部分の各々に気液分離室を設け、(b)陽
    極室及び/又は陰極室内に供給電解液を均等に分配せし
    めるための分配装置を有することを特徴とするフィルタ
    ープレス型電解槽。
JP3052561A 1991-03-18 1991-03-18 複極式電解槽 Withdrawn JPH04289185A (ja)

Priority Applications (1)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001016398A1 (fr) * 1999-08-27 2001-03-08 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Cellule unitaire destinee a une cuve electrolytique comprenant une solution aqueuse metallique de chlorure alcalin
US8337443B2 (en) 2007-05-11 2012-12-25 Masanori Harada Apparatus for correcting an ingrown nail

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