JPH0427829Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［目的］ （産業上の利用分野） この考案は、磁気テープ・カートリツジ収納ラ
ツクに関し、更に詳しくは円形リールに巻き取つ
たコンピユータ等の磁気テープを安定した状態で
支承し、後列の磁気テープ・カートリツジを前列
のそれよりも高くして共に検索、取り出し易くし
た事を特徴とする磁気テープ・カートリツジ収納
ラツクに関する。

（従来の技術） 従来コンピユータ等の磁気テープは、円形リー
ルに巻き取り、これをスタンド、ラツク、キヤビ
ネツト等に収納している。しかし磁気テープのデ
ータ記録密度の向上、テープの低速回転、設置ス
ペースの節約と消費電力の低減等から集約密度の
高いカートリツジに巻き取る様になつてきてい
る。

（考案が解決しようとする問題点） そこで多数の磁気テープ・カートリツジを見分
け易く取りだし易くするスタンド、ラツク、キヤ
ビネツト等が提案されているが、それらキヤビネ
ツト等の収納上の安定性や耐震性を高めると、逆
に磁気テープ・カートリツジが取り出し難くなる
という欠陥があつた。

更に底板上に一定間隔で垂直に並列固定された
複数の仕切板を有するスタンドを、収納棚の平ら
な基板上の後列に横一列に取り出し自在に数個載
せ、これらスタンドの前列にも一個分だけのスペ
ースを空けて横一列に取り出し自在且つ摺動自在
に載せる構成の磁気テープ・カートリツジ収納ス
タンド等も提案されている。

しかしこの様な構成に於ては、後列と前列のス
タンドを、共に平らな底板上に載せ、前列のスタ
ンドを一個分のスペースだけを空けて載せる様に
したので後列のスタンドの検索が困難であり、特
に前列にスタンド一個分のスペースを空けている
からワゴンで移動したり、地震、その他の振動で
スタンドが移動し易く、不安定であるという欠点
があつた。

この考案は、前述の欠陥を除去するもので、そ
の要旨は、実用新案登録請求の範囲に記載した通
りの磁気テープ・カートリツジ収納ラツクであ
る。

［構成］ （実施例） この考案に係る磁気テープ・カートリツジ収納
ラツクを添付図面に示す実施例について説明す
る。

側面長手方向に一定間隔で係合溝１０ａを形成
した支柱１０を４本用意し、後述の固定棚１２を
固定可能とする。

第１，４，５，７図に於て、該固定棚１２は、
前端に垂直面２２ａと、該垂直面２２ａの上端か
ら後に水平に延びる水平面２２ｂを形成して前半
部２２とする。

該水平面２２ｂの後端から上に垂直面２４ａを
延長させ、該垂直面２４ａから後上方に狭い前傾
面２４ｂを延長させ、該狭い前傾面２４ｂの後端
から後下方に広い後傾面２４ｃを延長させ、該広
い後傾面２４ｃの後端から急勾配で後上方に前傾
面２４ｄを延長させる。

該急勾配前傾面２４ｄの上端から後方に水平に
狭い水平面２４ｅを延長させる。

該水平面２４ｅの後端から該垂直面２２ａの下
端の対応個所まで垂直に垂直面２４ｆを延長さ
せ、該垂直面２４ｆ下端に内側に折曲片１８ａを
形成して後半部２４とする。

該広い後傾面２４ｃと該急勾配前傾面２４ｄの
長手方向に一定間隔で夫々二列と一列の嵌合溝２
６ａ，２６ｂ及び２６ｃとを穿設して底板２０と
し、該底板２０の該垂直面２２ａにそれより稍上
部に突出し且つ下端内側に水平に形成した折曲片
１４ａを有する正面板１４を一体に設け、該底板
２０の両側に後上方に傾斜する側板１６を設け、
更に底部内側に折曲片１８ａを有する後板１８を
該垂直面２４ｆの背面にそれより稍上部に突出す
る様に一体に設ける。

該４本の支柱１０の該係合溝１０ａに該底板２
０の各角を係合部材（図示せず）を介して一定間
隔で水平に係合して固定棚１２とする。

第１，４，８図に於て、該固定棚１２の該底板
２０の該前半部水平面２２ｂより僅かに小さい面
積を有し、該固定棚１２の該後半部２４の形状と
略相似形で前端に垂直面２２a′と該垂直面２２
a′の下端内側に折曲片１４a′を形成し、該垂直面
２２ａの上端から後上方に狭い前傾面２４b′を延
長し、該狭い前傾面２４b′の後端から後下方に広
い後傾面２４c′を延長する。

該広い後傾面２４c′の後端から急勾配で後上方
に前傾面２４d′を延長し、該急勾配前傾面２４
d′の上端から後方に狭い水平面２４e′を水平に延
長させる。該水平面２４e′の後端から該垂直面２
２a′の下端の対応個所まで垂直に垂直面２４f′を
延長する。

該広い後傾面２４c′と該急勾配前傾面２４d′と
の長手方向に一定間隔で夫々二列と一列の嵌合溝
２６a′，２６b′及び２６c′とを穿設して底板２
０′とし、該底板２０′の両側に後上方に向かつて
傾斜する側板１６′を設け、更に下端内側に折曲
片１８a′を形成した後板１８′を該垂直面２４f′の
背面にそれより稍上部に突出する様に設け、一体
として移動棚４０とする。

第１，４，５，１０図に於て、該固定棚１２と
該移動棚４０の夫々の該底板２０，２０′の該後
傾面２４ｃ，２４c′の二列のうち夫々前列の該嵌
合溝２６ａ，２６a′に嵌合される底辺３０ａ，３
０ａの前部突起３２，３２及び後列の嵌合溝２６
ｂ，２６b′に夫々嵌合される後部突起３４，３４
及び該突起３４，３４の後端から後部上方に傾斜
して連続し、後縁の上部に形成され、該前傾面２
４ｄ，２４d′の嵌合溝２６ｃ，２６c′に嵌合され
る後部突起３６，３６とを形成し、前方の突起３
２と下縁３０ａの隅に該下縁と同一面で前方に向
かつて切込３９を形成して仕切板３０とする。

［作用］ 前述の構成を有する磁気テープ・カートリツジ
収納ラツクに於て、該固定棚１２の底板２０の後
半部２４の嵌合溝２６ａ，２６ｂ及び２６ｃとに
仕切板３０の前部突起３２、後部突起３４及び後
縁の上部に形成され後部突起３６とを夫々嵌合す
る。

従つて該固定棚１２の後半部底板２４には、第
１，３，５図に示す通り、仕切板３０が一定間隔
で平行に並列固定される。

更に第６図に示す通り、移動棚４０の嵌合溝２
６a′，２６b′及び２６c′とに仕切板３０の前部突
起３２、後部突起３４及び後縁の上部に形成され
後部突起３６とを夫々嵌合すると、仕切板３０が
一定間隔で平行に並列固定される。

［効果］ 該固定棚１２の後半部底板２４の仕切板３０，
３０……間に磁気テープ・カートリツジ５０を嵌
合すると、該磁気テープ・カートリツジ５０は該
広い後傾面２４c′の上面に載せられ、該磁気テー
プ・カートリツジ５０の後縁は該急勾配前傾面２
４ｄに接触し、後傾して安定状態で収納させる。

更に第１，４，５，７図に示す通り、該固定棚
１２の後半部２４は、前半部底板２０より構成上
高い位置に形成されるので、該底板前半部２２の
該前半部水平面２２ｂ上に該移動棚４０を載せて
も、該固定棚１２上の磁気テープ・カートリツジ
５０は該移動棚４０の磁気テープ・カートリツジ
５０が稍高い位置にあり、しかも後傾しているの
で該磁気テープ・カートリツジ５０の前面の名刺
又はインデツクスが極めて容易に読み取られるの
で検索が容易となる。

所望の磁気テープ・カートリツジ５０を取り出
すには、第４図の様に該磁気テープ・カートリツ
ジ５０の上縁を前方に引き出せば、該狭い前傾面
２４ｂと該広い後傾面２４ｃの屈折線を支点とし
て該テープ・カートリツジ５０は前方に傾斜する
ので取り出しが容易となる。

前述の通り、各磁気テープ・カートリツジ５０
は、該固定棚１２と該移動棚４０上で仕切板３
０，３０……に挟持され且つ後傾しているから極
めて安定状態で保持され、地震やワゴン移動の際
の振動があつても前方に倒れて落下することが無
く、該磁気テープ・カートリツジ５０内の情報を
保護することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る磁気テープ・カート
リツジ収納ラツクの実施例の一部切欠斜視図、第
２図は、該収納ラツクの支柱の係合溝に設けられ
る固定棚の一部切欠正面図、第３図は、第２図の
平面略図、第４図は、固定棚及びその上に設けら
れる移動棚並びにそれらの仕切板の間に設けられ
る磁気テープ・カートリツジの一部切欠拡大断面
側面図、第５図は、第４図の底板から磁気テー
プ・カートリツジと移動棚とを取り外した拡大断
面側面図、第６図は、固定棚の拡大側面図、第７
図は、第６図の固定棚の一部透視縦断面図、第８
図は、移動棚の一部切欠拡大断面図、第９図は、
移動棚の側板の正面図、第１０図は、仕切板の正
面図である。 １０……支柱、１０ａ……係合溝、１２……固
定棚、１６……側板、１８……後板、２０……底
板、２２……前半部、２４……後半部、２４ａ，
２４a′……垂直面、２４ｂ，２４b′……狭い前傾
面、２４ｃ，２４c′……広い後傾面、２４ｄ，２
４d′……急勾配前傾面、２４ｅ，２４e′……狭い
水平面、２４ｆ，２４f′……垂直面２４ｆ、２６
ａ，２６ｂ，２６ｃ……嵌合溝、３０……仕切
板、４０……移動棚、５０……磁気テープ・カー
トリツジ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 前端に垂直面２２ａ、その上端から後に水平に
   延びる水平面２２ｂとを有する前半部２２と、該
   水平面２２ｂの後端から上に延びる垂直面２４
   ａ、該垂直面２４ａから後上方に延びる狭い前傾
   面２４ｂ、該狭い前傾面２４ｂの後端から後下方
   に延びる広い後傾面２４ｃ、該広い後傾面２４ｃ
   の後端から急勾配で後上方に延びる前傾面２４
   ｄ、該急勾配前傾面２４ｄの上端から後方に水平
   に延びる狭い水平面２４ｅ、該水平面２４ｅの後
   端から該垂直面２２ａの下端の対応個所まで垂直
   に延びる垂直面２４ｆとを有する後半部２４と、
   該広い後傾面２４ｃと該急勾配前傾面２４ｄとの
   長手方向に一定間隔で夫々二列と一列の嵌合溝２
   ６ａ，２６ｂ及び２６ｃとを穿設した底板２０、
   該底板２０の該垂直面２２ａより稍上部に突出し
   且つ下端内側に水平に形成した折曲片１４ａを有
   し、該垂直面２２ａに一体に設けた正面板１４、
   該底板２０の両側に設けられた後上方に傾斜する
   側板１６並びに底部内側に形成した折曲片１８
   a′を有し、該垂直面２４ｆの背面にそれより稍上
   部に突出する様に一体に設けられた後板１８とを
   有する固定棚１２と； 側面長手方向に一定間隔で係合溝１０ａを有
   し、該固定棚１２の該両側の側板１６の両端前後
   近くに垂直に設けられた４本の支柱１０と； 該固定棚１２の該底板２０の該前半部水平面２
   ２ｂより僅かに小さい面積を有し、該固定棚１２
   の該後半部２４の形状と略相似形で前端に垂直面
   ２２a′と該垂直面２２a′の下端に内側に形成した
   折曲片１４a′、該垂直面２２a′の上端から後上方
   に延びる狭い前傾面２４b′、該狭い前傾面２４
   b′の後端から後下方に延びる広い後傾面２４c′、
   該広い後傾面２４c′の後端から急勾配で後上方に
   延びる前傾面２４d′、該急勾配前傾面２４d′の上
   端から後方に水平に延びる狭い水平面２４e′、該
   水平面２４e′の後端から該垂直面２２a′の下端の
   対応位置まで垂直に延びる垂直面２４f′とを有
   し、該広い後傾面２４c′と該急勾配前傾面２４
   d′との長手方向に一定間隔で夫々二列と一列の嵌
   合溝２６a′，２６b′及び２６c′とを穿設した底板
   ２０′、該底板２０′の両側に設けられた後上方に
   向かつて傾斜する側板１６′並びに底部内側に形
   成した折曲片１８a′を有し、該垂直面２４f′の背
   面にそれより上部に突出する様に設けられた後板
   １８′とを有する移動棚４０と； 該固定棚１２と該移動棚４０の夫々の該底板２
   ０，２０′の該後傾面２４ｃ，２４c′の二列のう
   ち夫々前列の該嵌合溝２６ａ，２６a′に嵌合され
   る底辺３０ａ，３０ａの前部突起３２，３２及び
   後列の嵌合溝２６ｂ，２６b′に夫々嵌合される後
   部突起３４，３４及び該突起３４，３４の後端か
   ら後部上方に傾斜して連続し、後縁の上部に形成
   され、該前傾面２４ｄ，２４d′の嵌合溝２６ｃ，
   ２６c′に嵌合される後部突起３６，３６とを有す
   る仕切板３０とから成り； 該固定棚１２の該底板２０の該前半部水平面２
   ２ｂ上に該移動棚４０を取外し自在に載せ、該固
   定棚１２を該移動棚４０より高くした事を特徴と
   する磁気テープ・カートリツジ収納ラツク。