JPH04268431A - 風洞試験装置 - Google Patents
風洞試験装置Info
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- JPH04268431A JPH04268431A JP2823191A JP2823191A JPH04268431A JP H04268431 A JPH04268431 A JP H04268431A JP 2823191 A JP2823191 A JP 2823191A JP 2823191 A JP2823191 A JP 2823191A JP H04268431 A JPH04268431 A JP H04268431A
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Landscapes
- Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航空機の空力特性を求
めるための風洞試験装置に関する。
めるための風洞試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】航空機の運動計算は飛行運動を表すシミ
ュレーション・モデルとその空力特性を表す空力係数を
用いて行なわれる。空力係数は静安定空力係数と動安定
空力係数に大別される。
ュレーション・モデルとその空力特性を表す空力係数を
用いて行なわれる。空力係数は静安定空力係数と動安定
空力係数に大別される。
【0003】これらの空力係数は、現在のところ一般的
に風洞試験により求められるが、従来の風洞試験ではこ
のうち静安定空力係数が求まるのみである。残る動安定
空力係数は、こうして得られた静安定空力係数と経験式
を用いて推定していた。
に風洞試験により求められるが、従来の風洞試験ではこ
のうち静安定空力係数が求まるのみである。残る動安定
空力係数は、こうして得られた静安定空力係数と経験式
を用いて推定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来は、静安定空力係
数および動安定空力係数を含む空力特性全体を、風洞試
験という一つの手法によって統一的に決定せず、空力特
性において静安定空力係数と同等、ある運動状態におい
ては同等以上の重要度を持つ動安定空力係数を、いきな
り経験式といういわば飛行試験結果に一致させるるため
の変換式によって推定していた。そのため不確定要素が
残るという問題があった。
数および動安定空力係数を含む空力特性全体を、風洞試
験という一つの手法によって統一的に決定せず、空力特
性において静安定空力係数と同等、ある運動状態におい
ては同等以上の重要度を持つ動安定空力係数を、いきな
り経験式といういわば飛行試験結果に一致させるるため
の変換式によって推定していた。そのため不確定要素が
残るという問題があった。
【0005】本発明は、上記問題を解決する装置、すな
わち静安定係数および動安定空力係数という空力特性の
2大要素を風洞試験によって統一的に決定する装置を提
供することを目的とする。
わち静安定係数および動安定空力係数という空力特性の
2大要素を風洞試験によって統一的に決定する装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(第1の手段)
【000
7】本発明に係る風洞試験装置は、供試体支持部21と
検力部3と供試体運動装置22と運動制御部7と空力係
数解析処理部8と計測結果出力部9からなる風洞試験装
置において、供試体支持部21は供試体運動装置22で
支持されるとともに、検力部3を介して供試体2を支持
し、前記供試体運動装置22はピッチ角方向駆動部4と
上下方向駆動部5と前後方向駆動部6からなるとともに
、運動制御部7により制御され、前記空力係数解析処理
部8は運動制御部7の出力と検力部3の出力を入力し、
計測結果出力部9に出力することを特徴とする(第2の
手段)
7】本発明に係る風洞試験装置は、供試体支持部21と
検力部3と供試体運動装置22と運動制御部7と空力係
数解析処理部8と計測結果出力部9からなる風洞試験装
置において、供試体支持部21は供試体運動装置22で
支持されるとともに、検力部3を介して供試体2を支持
し、前記供試体運動装置22はピッチ角方向駆動部4と
上下方向駆動部5と前後方向駆動部6からなるとともに
、運動制御部7により制御され、前記空力係数解析処理
部8は運動制御部7の出力と検力部3の出力を入力し、
計測結果出力部9に出力することを特徴とする(第2の
手段)
【0008】本発明に係る風洞試験装置は、第1の手段
において、供試体運動装置23は、方向角方向駆動部1
0と左右方向駆動部11と前後方向駆動部6とからなる
とともに、運動制御部7により制御されることを特徴と
する。
において、供試体運動装置23は、方向角方向駆動部1
0と左右方向駆動部11と前後方向駆動部6とからなる
とともに、運動制御部7により制御されることを特徴と
する。
【0009】
【作用】(1)風洞試験において、供試体の姿勢を回転
機構、上下方向動揺機構、および前後方向動揺機構によ
って動的に変化させるとともに、検力計を介して同供試
体の動揺に要する強制力を計測する。
機構、上下方向動揺機構、および前後方向動揺機構によ
って動的に変化させるとともに、検力計を介して同供試
体の動揺に要する強制力を計測する。
【0010】(2)機体に正弦波状のz軸方向の速度w
、y軸回りの角速度qを与えるとともに、z軸方向の強
制力ZEXT およびy軸回りの強制モーメントMEX
T を計測の上、(1.9)〜(1.13)式で表され
るような解析を施すことにより、wおよびqに関する連
成項を含む3次非線形動安定係数Zwww ,Zwwq
,Zqqw ,Zqqq ,Mwww ,Mwwq
,Mqqw ,Mqqq を求める。
、y軸回りの角速度qを与えるとともに、z軸方向の強
制力ZEXT およびy軸回りの強制モーメントMEX
T を計測の上、(1.9)〜(1.13)式で表され
るような解析を施すことにより、wおよびqに関する連
成項を含む3次非線形動安定係数Zwww ,Zwwq
,Zqqw ,Zqqq ,Mwww ,Mwwq
,Mqqw ,Mqqq を求める。
【0011】(3)機体に正弦波状のy軸方向の速度v
、z軸回りの角速度rを与えるとともに、y軸方向の強
制力YEXT およびz軸回りの強制モーメントNEX
T を計測の上、(2.9)〜(2.13)式で表され
るような解析を施すことにより、vおよびrに関する連
成項を含む3次非線形動安定係数Yvvv ,Yvvr
,Yvrr ,Yrrr ,Nvvv ,Nvvr
,Nvrr ,Nrrr を求める。
、z軸回りの角速度rを与えるとともに、y軸方向の強
制力YEXT およびz軸回りの強制モーメントNEX
T を計測の上、(2.9)〜(2.13)式で表され
るような解析を施すことにより、vおよびrに関する連
成項を含む3次非線形動安定係数Yvvv ,Yvvr
,Yvrr ,Yrrr ,Nvvv ,Nvvr
,Nvrr ,Nrrr を求める。
【0012】
【実施例】本発明の第1実施例を図1に示す。第1実施
例は縦系の運動方程式における動安定空力係数を求める
ものである。図1において、1は風洞胴体、2は供試体
、3は検力部、4はピッチ角方向駆動部、5は上下方向
駆動部、6は前後方向駆動部、7は運動制御部、8は空
力係数解析制御部、9は計測結果出力部、21は供試体
支持部を表わす。
例は縦系の運動方程式における動安定空力係数を求める
ものである。図1において、1は風洞胴体、2は供試体
、3は検力部、4はピッチ角方向駆動部、5は上下方向
駆動部、6は前後方向駆動部、7は運動制御部、8は空
力係数解析制御部、9は計測結果出力部、21は供試体
支持部を表わす。
【0013】供試体2は風洞胴体1において検力部3を
介してピッチ角方向駆動部4に接続されている。ピッチ
角方向駆動部4は、供試体2に対して(1.8)式で表
わされるようなピッチ角変化を与える。図1において、
上下方向駆動部5、および前後方向駆動部6はそれぞれ
(1.16)式に示したwoおよびuoなる速度を与え
る。
介してピッチ角方向駆動部4に接続されている。ピッチ
角方向駆動部4は、供試体2に対して(1.8)式で表
わされるようなピッチ角変化を与える。図1において、
上下方向駆動部5、および前後方向駆動部6はそれぞれ
(1.16)式に示したwoおよびuoなる速度を与え
る。
【0014】運動制御部7は、(1.8)式、(1.1
6)下式、(1.16)上式で表わされる運動を実現す
べく、それぞれピッチ角方向駆動部4、上下方向駆動部
5、前後方向駆動部6を制御する。供試体運動装置22
は、ピッチ角方向駆動部4、上下方向駆動部5、前後方
向駆動部6から成る。その機構の1例を挙げると、ピッ
チ角方向駆動部4はノンバックラッシュ機構を有するス
パーギヤおよび平歯車、
6)下式、(1.16)上式で表わされる運動を実現す
べく、それぞれピッチ角方向駆動部4、上下方向駆動部
5、前後方向駆動部6を制御する。供試体運動装置22
は、ピッチ角方向駆動部4、上下方向駆動部5、前後方
向駆動部6から成る。その機構の1例を挙げると、ピッ
チ角方向駆動部4はノンバックラッシュ機構を有するス
パーギヤおよび平歯車、
【0015】上下方向駆動部5は、ノンバックラッシュ
機構を有するピニオンおよびラック、前後方向駆動部6
はノンバックラッシュ機構を有するピニオンおよびラッ
ク、で構成される。
機構を有するピニオンおよびラック、前後方向駆動部6
はノンバックラッシュ機構を有するピニオンおよびラッ
ク、で構成される。
【0016】所定の空力係数解析に必要な強制力は、供
試体2の基部に取付けられた検力部3により計測する。 空力係数解析処理部8は、供試体2に与えた実際の運動
およびその運動に要した強制力の計測結果から、(1.
9)〜(1.13)式に従って空力係数の解析を行なう
。空力係数解析処理部8はまた、解析結果を電気信号と
して出力し、図1に図示しない記録装置、表示装置など
に入力される。このように専用装置化した空力係数解析
処理部8を必要としない場合は、上記の運動および強制
力の計測結果を計測結果出力部9が電気信号として出力
し、やはり図示しない汎用演算処理装置に入力の上、(
1.9)〜(1.13)式に従って空力係数の解析を行
なう。
試体2の基部に取付けられた検力部3により計測する。 空力係数解析処理部8は、供試体2に与えた実際の運動
およびその運動に要した強制力の計測結果から、(1.
9)〜(1.13)式に従って空力係数の解析を行なう
。空力係数解析処理部8はまた、解析結果を電気信号と
して出力し、図1に図示しない記録装置、表示装置など
に入力される。このように専用装置化した空力係数解析
処理部8を必要としない場合は、上記の運動および強制
力の計測結果を計測結果出力部9が電気信号として出力
し、やはり図示しない汎用演算処理装置に入力の上、(
1.9)〜(1.13)式に従って空力係数の解析を行
なう。
【0017】本発明の第2実施例を図2に示す。第2実
施例は横系の運動方程式における動安定空力係数を求め
るものである。図4において、1は風洞胴体、2は供試
体、3は検力部、10は方位角方向駆動部、11は左右
方向駆動部、6は前後方向駆動部、7は運動制御部、8
は空力係数解析制御部、9は計測結果出力部、21は供
試体支持部を表わす。
施例は横系の運動方程式における動安定空力係数を求め
るものである。図4において、1は風洞胴体、2は供試
体、3は検力部、10は方位角方向駆動部、11は左右
方向駆動部、6は前後方向駆動部、7は運動制御部、8
は空力係数解析制御部、9は計測結果出力部、21は供
試体支持部を表わす。
【0018】供試体2は風洞胴体1において検力部3を
介して方位角方向駆動部10に接続されている。方位角
方向駆動部10は、供試体2に対して(2.8)式で表
わされるような方位角変化を与える。図4において、左
右方向駆動部11、および前後方向駆動部6はそれぞれ
(2.6)式に示したvoおよびuoなる速度を与える
。
介して方位角方向駆動部10に接続されている。方位角
方向駆動部10は、供試体2に対して(2.8)式で表
わされるような方位角変化を与える。図4において、左
右方向駆動部11、および前後方向駆動部6はそれぞれ
(2.6)式に示したvoおよびuoなる速度を与える
。
【0019】運動制御部7は、(2.8)式、(2.1
6)下式、(2.16)上式で表わされる運動を実現す
べく、それぞれ方位角方向駆動部10、左右方向駆動部
11、前後方向駆動部6を制御する。供試体運動装置2
3は、方位角方向駆動部10、左右方向駆動部11、前
後方向駆動部6から成る。その機構の1例を挙げると、
6)下式、(2.16)上式で表わされる運動を実現す
べく、それぞれ方位角方向駆動部10、左右方向駆動部
11、前後方向駆動部6を制御する。供試体運動装置2
3は、方位角方向駆動部10、左右方向駆動部11、前
後方向駆動部6から成る。その機構の1例を挙げると、
【0020】方位角方向駆動部10はノンバックラッシ
ュ機構を有するスパーギヤおよび平歯車、左右方向駆動
部11は、ノンバックラッシュ機構を有するピニオンお
よびラック、前後方向駆動部6はノンバックラッシュ機
構を有するピニオンおよびラック、で構成される。
ュ機構を有するスパーギヤおよび平歯車、左右方向駆動
部11は、ノンバックラッシュ機構を有するピニオンお
よびラック、前後方向駆動部6はノンバックラッシュ機
構を有するピニオンおよびラック、で構成される。
【0021】所定の空力係数解析に必要な強制力は、供
試体2の基部に取付けられた検力部3により計測する。 空力係数解析処理部8は、供試体2に与えた実際の運動
およびその運動に要した強制力の計測結果から、(2.
9)〜(2.13)式に従って空力係数の解析を行なう
。空力係数解析処理部8はまた、解析結果を電気信号と
して出力し、図4に図示しない記録装置、表示装置など
に入力される。このように専用装置化した空力係数解析
処理部8を必要としない場合は、上記の運動および強制
力の計測結果を計測結果出力部9が電気信号として出力
し、やはり図示しない汎用演算処理装置に入力の上、(
2.9)〜(2.13)式に従って空力係数の解析を行
なう。次に本発明装置の作動の原理について説明する。
試体2の基部に取付けられた検力部3により計測する。 空力係数解析処理部8は、供試体2に与えた実際の運動
およびその運動に要した強制力の計測結果から、(2.
9)〜(2.13)式に従って空力係数の解析を行なう
。空力係数解析処理部8はまた、解析結果を電気信号と
して出力し、図4に図示しない記録装置、表示装置など
に入力される。このように専用装置化した空力係数解析
処理部8を必要としない場合は、上記の運動および強制
力の計測結果を計測結果出力部9が電気信号として出力
し、やはり図示しない汎用演算処理装置に入力の上、(
2.9)〜(2.13)式に従って空力係数の解析を行
なう。次に本発明装置の作動の原理について説明する。
【0022】航空機の運動計算は飛行運動を表わすシミ
ュレーション・モデルとその空力特性を表す空力係数を
用いて行なわれる。飛行運動には、前後、左右、上下方
向の並進運動と前後方向軸、左右方向軸、上下方向軸回
りの回転運動の計6自由度の運動がある。この中、互い
に連成の強い、(A)前後方向の並進運動と、上下方向
の並進運動と、左右方向軸回りの回転運動、(B)横す
べり運動(前後、左右方向の並進運動)と、前後方向軸
軸回りの回転運動、と上下方向軸回りの回転運動、をそ
れぞれまとめて取り扱うことが一般的であり、(A)は
縦系の運動、(B)は横系の運動と呼ばれる。 (A)縦系の運動 (1)縦系の運動を表す運動方程式 重心を原点とした機体固定座標系を図2のように定め、
この座標系に基づく縦系運動の運動方程式は次式のよう
に表される。 mu”+mwq−X(u,w,q)=XEXT
mw”−muq−Z(u,w,q)=XEXT
・・・(1.1) Iy
yq” −M(u,w,q)=MEXT ここで、m:機体質量、Iyy:y軸回りの機体慣
性モーメント、 u”,w”:x軸およびz軸方向の加速度、q”:y軸
回りの角加速度、(ここで ”は時間による微分を表
すものとする) u,w:x軸およびz軸方向の速度、q:y軸回りの角
速度、 X(u,w,q)、Z(u,w,q):機体に働くx軸
およびz軸方向の空気力、 M(u,w,q):機体に働くy軸回りの空気力(モー
メント)、 XEXT ,ZEXT :x軸およびz軸方向の強制力
MEXT :y軸回りの強制モーメント、とする。運動
方程式は一般に慣性項、減衰項、強制項より成り立つが
、(1.1)式において、
ュレーション・モデルとその空力特性を表す空力係数を
用いて行なわれる。飛行運動には、前後、左右、上下方
向の並進運動と前後方向軸、左右方向軸、上下方向軸回
りの回転運動の計6自由度の運動がある。この中、互い
に連成の強い、(A)前後方向の並進運動と、上下方向
の並進運動と、左右方向軸回りの回転運動、(B)横す
べり運動(前後、左右方向の並進運動)と、前後方向軸
軸回りの回転運動、と上下方向軸回りの回転運動、をそ
れぞれまとめて取り扱うことが一般的であり、(A)は
縦系の運動、(B)は横系の運動と呼ばれる。 (A)縦系の運動 (1)縦系の運動を表す運動方程式 重心を原点とした機体固定座標系を図2のように定め、
この座標系に基づく縦系運動の運動方程式は次式のよう
に表される。 mu”+mwq−X(u,w,q)=XEXT
mw”−muq−Z(u,w,q)=XEXT
・・・(1.1) Iy
yq” −M(u,w,q)=MEXT ここで、m:機体質量、Iyy:y軸回りの機体慣
性モーメント、 u”,w”:x軸およびz軸方向の加速度、q”:y軸
回りの角加速度、(ここで ”は時間による微分を表
すものとする) u,w:x軸およびz軸方向の速度、q:y軸回りの角
速度、 X(u,w,q)、Z(u,w,q):機体に働くx軸
およびz軸方向の空気力、 M(u,w,q):機体に働くy軸回りの空気力(モー
メント)、 XEXT ,ZEXT :x軸およびz軸方向の強制力
MEXT :y軸回りの強制モーメント、とする。運動
方程式は一般に慣性項、減衰項、強制項より成り立つが
、(1.1)式において、
【0023】mu”,mwq
,mw”,muq,Iyyq”は慣性項(特にmwq,
muqは遠心力項)であり、XEXT ,ZEXT ,
MEXT は強制項、X(u,w,q)、Z(u,w,
q)、M(u,w,q)は減衰項に分類される。
,mw”,muq,Iyyq”は慣性項(特にmwq,
muqは遠心力項)であり、XEXT ,ZEXT ,
MEXT は強制項、X(u,w,q)、Z(u,w,
q)、M(u,w,q)は減衰項に分類される。
【0024】空力特性上、減衰項の関数形を決定するこ
とは非常に重要な意味を持つ。従来の風洞試験法では、
この減衰項の関数決定を目的として、風洞内において風
速一定の定常風を発生させ、供試模型を所定の迎角αで
保持し機体の抵抗X,Z,Mを計測していた。このαと
x軸およびz軸方向の速度u,wの間には次式が成り立
つ。 α=tan−1 (w/u)
・・・
(1.2)
とは非常に重要な意味を持つ。従来の風洞試験法では、
この減衰項の関数決定を目的として、風洞内において風
速一定の定常風を発生させ、供試模型を所定の迎角αで
保持し機体の抵抗X,Z,Mを計測していた。このαと
x軸およびz軸方向の速度u,wの間には次式が成り立
つ。 α=tan−1 (w/u)
・・・
(1.2)
【0025】従来の風洞試験法では結局、u
,wを一定速度とし、q=0の定常状態における抵抗計
測によって減衰項X(u,w,0)、Z(u,w,0)
、M(u,w,0)の関数形を決定していた。
,wを一定速度とし、q=0の定常状態における抵抗計
測によって減衰項X(u,w,0)、Z(u,w,0)
、M(u,w,0)の関数形を決定していた。
【0026】原理的にはu”,w”,q”,u,w,q
が既知であればどのような関数形で与えても、すなわち
どのような運動を与えても、X(u,w,q)、Z(u
,w,q)、M(u,w,q)の関数形を決定すること
は可能である。しかし実際には、所与の運動が現実の機
体運動に近いこと、試験法が容易であり、計測結果の解
析法も実用化可能な程度に簡便であること等の条件も考
慮する必要がある。上述のことから明らかなように、従
来の風洞試験法では、u,wを一定速度とし、q=0と
いう最も簡単な運動を与えていたため、すなわちwを一
定速度、q=0としたため、抵抗X(u,w,q)、Z
(u,w,q)、M(u,w,q)の中、z軸方向の速
度wおよびy軸回りの角速度qに依存する成分の関数形
(wとqの非線形錬成項を含む。)が明らかにならない
という問題があった。
が既知であればどのような関数形で与えても、すなわち
どのような運動を与えても、X(u,w,q)、Z(u
,w,q)、M(u,w,q)の関数形を決定すること
は可能である。しかし実際には、所与の運動が現実の機
体運動に近いこと、試験法が容易であり、計測結果の解
析法も実用化可能な程度に簡便であること等の条件も考
慮する必要がある。上述のことから明らかなように、従
来の風洞試験法では、u,wを一定速度とし、q=0と
いう最も簡単な運動を与えていたため、すなわちwを一
定速度、q=0としたため、抵抗X(u,w,q)、Z
(u,w,q)、M(u,w,q)の中、z軸方向の速
度wおよびy軸回りの角速度qに依存する成分の関数形
(wとqの非線形錬成項を含む。)が明らかにならない
という問題があった。
【0027】そこで、縦系運動の運動方程式におけるX
(u,w,q)、Z(u,w,q)、M(u,w,q)
の中、wおよびqに依存する成分の関数形を明らかにす
ることを目的に、機体運動としてwおよびqに正弦運動
を与える風洞試験装置および解析法が必要になる。 (2)連成項を含む非線形動安定係数の解析法
(u,w,q)、Z(u,w,q)、M(u,w,q)
の中、wおよびqに依存する成分の関数形を明らかにす
ることを目的に、機体運動としてwおよびqに正弦運動
を与える風洞試験装置および解析法が必要になる。 (2)連成項を含む非線形動安定係数の解析法
【002
8】以下において、機体に正弦波状のwおよびqを与え
た場合の動安定空力係数解析法について述べる。なお、
x方向の抵抗の解析については、減衰項X(u,w,q
)の計測結果を定常状態の重ね合わせと考える準定常の
仮定に基づいて十分と考えられるので、ここでは縦系運
動の運動方程式(1.1)式において、上下方向の並進
運動と左右方向軸回りの回転運動に注目する。この場合
、(1.1)式は次のようになる。 mw”−muq−Z(u,w,q)=ZEXT
Iyyq” −M(u,w,q)=
MEXT ・・・(1.3)結局
、(1.3)式におけるZ(u,w,q),M(u,w
,q)の解析法、すなわち関数形決定法について考察す
ることが必要になる。
8】以下において、機体に正弦波状のwおよびqを与え
た場合の動安定空力係数解析法について述べる。なお、
x方向の抵抗の解析については、減衰項X(u,w,q
)の計測結果を定常状態の重ね合わせと考える準定常の
仮定に基づいて十分と考えられるので、ここでは縦系運
動の運動方程式(1.1)式において、上下方向の並進
運動と左右方向軸回りの回転運動に注目する。この場合
、(1.1)式は次のようになる。 mw”−muq−Z(u,w,q)=ZEXT
Iyyq” −M(u,w,q)=
MEXT ・・・(1.3)結局
、(1.3)式におけるZ(u,w,q),M(u,w
,q)の解析法、すなわち関数形決定法について考察す
ることが必要になる。
【0029】本発明においては、供試体正弦波状のw,
qを与えることからも容易に想像されるように、所与の
運動が現実の機体運動に近いこと等既に述べた制限条件
をも勘案の上、解析法として“調和解析法”を用いる。 そのためZ(u,w,q),M(u,w,q)として、
wおよびqに関する非線形錬成項まで考慮して次式のよ
うに表すこととする。 mw”−Zw w −Zwwq
w2 q −ZWWW w3
−(mu+Zq )q−Zqqw wq2 −Zaaa
q3 =ZEXT −Mw
w −Mwwq w2 q−Mw
ww w3 Iyyq”−Mq q
−Mqqw wq2 −Mqqq q3
=MEXT
・・・(1.4)次に、機体に
与える正弦波状のw,qを次式の用に仮定する。 w=[w]sin ωt
・・・
(1.5) q=[q]cos ωt
・・・(1.6)ここで、[w]:wの片振幅、[
q]:qの片振幅、ω:正弦運動の角周波数とする。
なおピッチ角θには次のような関係がある。 q=θ”
・・・(1.7)(ここで ”は時間による微分を表
すものとする)従ってθは次式の用に表わされる。 θ=[θ]sin ωt
・・・
(1.8)ここで、[θ]:θの片振幅、[θ]=[q
]/ωとする。
qを与えることからも容易に想像されるように、所与の
運動が現実の機体運動に近いこと等既に述べた制限条件
をも勘案の上、解析法として“調和解析法”を用いる。 そのためZ(u,w,q),M(u,w,q)として、
wおよびqに関する非線形錬成項まで考慮して次式のよ
うに表すこととする。 mw”−Zw w −Zwwq
w2 q −ZWWW w3
−(mu+Zq )q−Zqqw wq2 −Zaaa
q3 =ZEXT −Mw
w −Mwwq w2 q−Mw
ww w3 Iyyq”−Mq q
−Mqqw wq2 −Mqqq q3
=MEXT
・・・(1.4)次に、機体に
与える正弦波状のw,qを次式の用に仮定する。 w=[w]sin ωt
・・・
(1.5) q=[q]cos ωt
・・・(1.6)ここで、[w]:wの片振幅、[
q]:qの片振幅、ω:正弦運動の角周波数とする。
なおピッチ角θには次のような関係がある。 q=θ”
・・・(1.7)(ここで ”は時間による微分を表
すものとする)従ってθは次式の用に表わされる。 θ=[θ]sin ωt
・・・
(1.8)ここで、[θ]:θの片振幅、[θ]=[q
]/ωとする。
【0030】機体に(1.5)および(1.6)式で表
されるような正弦波状のw,qを与えた場合、z軸方向
の強制力およびy軸回りの強制モーメントの計測結果を
それぞれZEXT 、MEXT とすると、所要のwお
よびqに関する連成項を含む3次非線形動安定係数Zw
ww ,Zqqw ,Zqqq ,Mwww ,Mqq
w ,Mqqq は以下のように解析される。
されるような正弦波状のw,qを与えた場合、z軸方向
の強制力およびy軸回りの強制モーメントの計測結果を
それぞれZEXT 、MEXT とすると、所要のwお
よびqに関する連成項を含む3次非線形動安定係数Zw
ww ,Zqqw ,Zqqq ,Mwww ,Mqq
w ,Mqqq は以下のように解析される。
【0031】
【数1】
【0032】
【数2】
ここで
【0033】
【数3】
とする。
(3)正弦z方向運動および正弦ピッチング運動の付与
法
法
【0034】以下においては、z方向速度wおよびy軸
回りの角速度qを正弦的に変化させる方法について考察
する。風洞軸固定座標系0−x0,z0とともに概念図
を図3に示す。ここで0は風洞内に固定された原点、x
0,z0はそれぞれ風洞軸前後方向変位および上下方向
変位で、x0,z0の正方向に一致させる。また、u0
,w0は風洞軸前後方向速度および上下方向速度である
。機体に与える正弦波状のw,qおよびθは次式のよう
に仮定されている。 w=wsin ωt
・
・・(1.5) q=qcos ωt
・・・(1.6) θ=θsin
ωt
・・・(1.8)合成速度
V一定の条件は次式のように表される故、 V2
= u2 +w2
・・・(1.1
4)V,wが与えられた場合、uは次式のように求まる
。
回りの角速度qを正弦的に変化させる方法について考察
する。風洞軸固定座標系0−x0,z0とともに概念図
を図3に示す。ここで0は風洞内に固定された原点、x
0,z0はそれぞれ風洞軸前後方向変位および上下方向
変位で、x0,z0の正方向に一致させる。また、u0
,w0は風洞軸前後方向速度および上下方向速度である
。機体に与える正弦波状のw,qおよびθは次式のよう
に仮定されている。 w=wsin ωt
・
・・(1.5) q=qcos ωt
・・・(1.6) θ=θsin
ωt
・・・(1.8)合成速度
V一定の条件は次式のように表される故、 V2
= u2 +w2
・・・(1.1
4)V,wが与えられた場合、uは次式のように求まる
。
【0035】
u2 = V2 +w2
・
・・(1.15)以上のようにu,wおよびθが定まれ
ば、u0,w0も次式のように表される。 u0=ucos θ+vsin θ
・
・・(1.16) w0=−usin θ+vc
os θ従って、uo,woを上式で表されるように運
動させ、θを(1.8)式で表されるように運動させれ
ば、機体に正弦波状のwおよびqを与えることが可能と
なる。なお、風洞軸固定座標系で表した機体重心の速度
u0,w0も、次式で定義する場合V一定の条件を満た
す。 V2 = u02 +w02
・・・(1.17)(B)横系の運動 (1)横系の運動を表す運動方式
・
・・(1.15)以上のようにu,wおよびθが定まれ
ば、u0,w0も次式のように表される。 u0=ucos θ+vsin θ
・
・・(1.16) w0=−usin θ+vc
os θ従って、uo,woを上式で表されるように運
動させ、θを(1.8)式で表されるように運動させれ
ば、機体に正弦波状のwおよびqを与えることが可能と
なる。なお、風洞軸固定座標系で表した機体重心の速度
u0,w0も、次式で定義する場合V一定の条件を満た
す。 V2 = u02 +w02
・・・(1.17)(B)横系の運動 (1)横系の運動を表す運動方式
【0036】以下においては(B)の横系の運動につい
て考察するが、ここでは前後方向軸回りの回転運動を除
外し、運動を水平面内に限定する。これは試験法、解析
法の実用性を考慮した結果であって、本発明の本質を制
約するものではない。重心を原点とした機体固定座標系
を図5のように定めると、この座標系に基づく横系運動
の運動方程式は次式のように表される。 m”+mvr−X(u,v,r)=XEXT
m”−mur−Y(u,v,r)=YEXT
・・・(2.1) Iz
zr” −N(u,v,r)=NEXT ここで、m:機体質量、Izz:z軸回りの機体慣
性モーメント、 u”,v”:x軸およびy軸方向の加速度、r”:z軸
回りの角加速度、 u,v:x軸およびy軸方向の速度、r:z軸回りの角
速度、 X(u,v,r)、Z(u,v,r):機体に働くx軸
およびy軸方向の空気力、 N(u,v,r):機体に働くz軸回りの空気力(モー
メント)、 XEXT ,YEXT :x軸およびy軸方向の強制モ
ーメント、 NEXT :z軸回りの強制モーメン
ト。 とする。運動方程式は一般に慣性項、減衰項、強制項よ
り成り立つが、(2.1)式において、
て考察するが、ここでは前後方向軸回りの回転運動を除
外し、運動を水平面内に限定する。これは試験法、解析
法の実用性を考慮した結果であって、本発明の本質を制
約するものではない。重心を原点とした機体固定座標系
を図5のように定めると、この座標系に基づく横系運動
の運動方程式は次式のように表される。 m”+mvr−X(u,v,r)=XEXT
m”−mur−Y(u,v,r)=YEXT
・・・(2.1) Iz
zr” −N(u,v,r)=NEXT ここで、m:機体質量、Izz:z軸回りの機体慣
性モーメント、 u”,v”:x軸およびy軸方向の加速度、r”:z軸
回りの角加速度、 u,v:x軸およびy軸方向の速度、r:z軸回りの角
速度、 X(u,v,r)、Z(u,v,r):機体に働くx軸
およびy軸方向の空気力、 N(u,v,r):機体に働くz軸回りの空気力(モー
メント)、 XEXT ,YEXT :x軸およびy軸方向の強制モ
ーメント、 NEXT :z軸回りの強制モーメン
ト。 とする。運動方程式は一般に慣性項、減衰項、強制項よ
り成り立つが、(2.1)式において、
【0037】m
u”,mur,mv”,mur,Izzr”は慣性項(
特にmvr,murは遠心力項)であり、XEXT ,
YEXT ,NEXT は強制項、X(u,v,r)、
Y(u,v,r)、N(u,v,r)は減衰項に分類さ
れる。
u”,mur,mv”,mur,Izzr”は慣性項(
特にmvr,murは遠心力項)であり、XEXT ,
YEXT ,NEXT は強制項、X(u,v,r)、
Y(u,v,r)、N(u,v,r)は減衰項に分類さ
れる。
【0038】空力特性上、減衰項の関数形を決定するこ
とは非常に重要な意味を持つ。従来の風洞試験法では、
この減衰項の関数決定を目的として、風洞内において風
速一定の定常風を発生させ、供試模型を所定の横滑り角
βで保持し機体の抵抗X,Y,Nを計測していた。この
βとx軸およびy軸方向の速度u,vの間には次式が成
り立つ。 β=tan−1 (v/u)
・・・
(2.2)
とは非常に重要な意味を持つ。従来の風洞試験法では、
この減衰項の関数決定を目的として、風洞内において風
速一定の定常風を発生させ、供試模型を所定の横滑り角
βで保持し機体の抵抗X,Y,Nを計測していた。この
βとx軸およびy軸方向の速度u,vの間には次式が成
り立つ。 β=tan−1 (v/u)
・・・
(2.2)
【0039】従来の風洞試験法では結局、u
,vを一定速度とし、r=0の定常状態における抵抗計
測によって減衰項X(u,v,0)、Y(u,v,0)
、N(u,v,0)の関数形を決定していた。
,vを一定速度とし、r=0の定常状態における抵抗計
測によって減衰項X(u,v,0)、Y(u,v,0)
、N(u,v,0)の関数形を決定していた。
【0040】原理的にはu”,v”,r”,u,v,r
が既知であればどのような関数形で与えても、すなわち
どのような運動を与えても、X(u,v,r)、Y(u
,v,r)、N(u,v,r)の関数形を決定すること
は可能である。しかし実際には、所与の運動が現実の機
体運動に近いこと、試験法が容易であり、計測結果の解
析法も実用化可能な程度に簡便であること等の条件も考
慮する必要がある。上述のことから明らかなように、従
来の風洞試験法では、u,vを一定速度とし、r=0と
いう最も簡単な運動を与えていたため、すなわちvを一
定速度とし、r=0としたため、抵抗X(u,v,r)
、Y(u,v,r)、N(u,v,r)の中、y軸方向
の速度vおよびz軸回りの角速度rに依存する成分の関
数形(vとrの非線形錬成項を含む。)が明らかになら
ないという問題があった。
が既知であればどのような関数形で与えても、すなわち
どのような運動を与えても、X(u,v,r)、Y(u
,v,r)、N(u,v,r)の関数形を決定すること
は可能である。しかし実際には、所与の運動が現実の機
体運動に近いこと、試験法が容易であり、計測結果の解
析法も実用化可能な程度に簡便であること等の条件も考
慮する必要がある。上述のことから明らかなように、従
来の風洞試験法では、u,vを一定速度とし、r=0と
いう最も簡単な運動を与えていたため、すなわちvを一
定速度とし、r=0としたため、抵抗X(u,v,r)
、Y(u,v,r)、N(u,v,r)の中、y軸方向
の速度vおよびz軸回りの角速度rに依存する成分の関
数形(vとrの非線形錬成項を含む。)が明らかになら
ないという問題があった。
【0041】そこで、縦系運動の運動方程式におけるX
(u,v,r)、Y(u,v,r)、N(u,v,r)
の中、vおよびrに依存する成分の関数形を明らかにす
ることを目的に、機体運動としてvおよびrに正弦運動
を与える風洞試験装置および解析法が必要になる。 (2)連成項を含む非線形動安定係数の解析法
(u,v,r)、Y(u,v,r)、N(u,v,r)
の中、vおよびrに依存する成分の関数形を明らかにす
ることを目的に、機体運動としてvおよびrに正弦運動
を与える風洞試験装置および解析法が必要になる。 (2)連成項を含む非線形動安定係数の解析法
【004
2】以下において、機体に正弦波状のvおよびrを与え
た場合の動安定空力係数解析法について述べる。なお、
x方向の抵抗の解析については、減衰項X(u,v,r
)の計測結果を定常状態の重ね合わせと考える準定常の
仮定に基づいて十分と考えられるので、ここでは横系運
動の運動方程式(2.1)式において、左右方向の並進
運動と上下方向軸回りの回転運動に注目する。この場合
、(2.1)式は次のようになる。 mv”−mur−Y(u,v,r)=YEXT
Izzr” −N(u,v,r)=
NEXT ・・・(2.3)結局
、(2.3)式におけるY(u,v,r),N(u,v
,r)の解析法すなわち関数形決定法について考察する
ことが必要になる。
2】以下において、機体に正弦波状のvおよびrを与え
た場合の動安定空力係数解析法について述べる。なお、
x方向の抵抗の解析については、減衰項X(u,v,r
)の計測結果を定常状態の重ね合わせと考える準定常の
仮定に基づいて十分と考えられるので、ここでは横系運
動の運動方程式(2.1)式において、左右方向の並進
運動と上下方向軸回りの回転運動に注目する。この場合
、(2.1)式は次のようになる。 mv”−mur−Y(u,v,r)=YEXT
Izzr” −N(u,v,r)=
NEXT ・・・(2.3)結局
、(2.3)式におけるY(u,v,r),N(u,v
,r)の解析法すなわち関数形決定法について考察する
ことが必要になる。
【0043】本発明においては、供試体正弦波状のv,
rを与えることからも容易に想像されるように、所与の
運動が現実の機体運動に近いこと等既に述べた制限条件
をも勘案の上、解析法として“調和解析法”を用いる。 そのためY(u,v,r),N(u,v,r)として、
vおよびrに関する3次の非線形錬成項まで考慮して次
式のように表すこととする。 mv” −Yv v −Yv
vr v2 r−Yvvv v3
−(Yr −mu)r−Yvrr vr2 −Y
rrr r3 =YEXT
−Nv v −Nvvr v2 r
−Nvvv v3 + Izzr”−Nr r
−Nvrr vr2 −Nrrr
r3 =NEXT
・・・(2.4)次に
、機体に与える正弦波状のv,rを次式のように仮定す
る。 v=−[v]sin ωt
・・・(
2.5) r=[r]cos ωt
・・・(2.6)ここで、[v]:vの片振幅、[r
]:rの片振幅、ω:正弦運動の角周波数とする。
なおrと方位角ψには次のような関係がある。 r=ψ”
・・・(2.7)従ってψは次式の用に表わされる。 ψ=[ψ]sin ωt
・・・
(2.8)ここで、[ψ]:ψの片振幅、[ψ]=[r
]/ωとする。
rを与えることからも容易に想像されるように、所与の
運動が現実の機体運動に近いこと等既に述べた制限条件
をも勘案の上、解析法として“調和解析法”を用いる。 そのためY(u,v,r),N(u,v,r)として、
vおよびrに関する3次の非線形錬成項まで考慮して次
式のように表すこととする。 mv” −Yv v −Yv
vr v2 r−Yvvv v3
−(Yr −mu)r−Yvrr vr2 −Y
rrr r3 =YEXT
−Nv v −Nvvr v2 r
−Nvvv v3 + Izzr”−Nr r
−Nvrr vr2 −Nrrr
r3 =NEXT
・・・(2.4)次に
、機体に与える正弦波状のv,rを次式のように仮定す
る。 v=−[v]sin ωt
・・・(
2.5) r=[r]cos ωt
・・・(2.6)ここで、[v]:vの片振幅、[r
]:rの片振幅、ω:正弦運動の角周波数とする。
なおrと方位角ψには次のような関係がある。 r=ψ”
・・・(2.7)従ってψは次式の用に表わされる。 ψ=[ψ]sin ωt
・・・
(2.8)ここで、[ψ]:ψの片振幅、[ψ]=[r
]/ωとする。
【0044】機体に(2.5)および(2.6)式で表
されるような正弦波状のv,rを与えた場合、y軸方向
の強制力およびz軸回りの強制モーメントの計測結果を
それぞれYEXT 、NEXT とすると、所要のvお
よびrに関する連成項を含む3次非線形動安定係数Yv
vv ,Yvvr ,Yvrr ,Yrrr ,NVV
V ,Nvvr ,Nvrr,Nrrr は以下のよう
に解析される。
されるような正弦波状のv,rを与えた場合、y軸方向
の強制力およびz軸回りの強制モーメントの計測結果を
それぞれYEXT 、NEXT とすると、所要のvお
よびrに関する連成項を含む3次非線形動安定係数Yv
vv ,Yvvr ,Yvrr ,Yrrr ,NVV
V ,Nvvr ,Nvrr,Nrrr は以下のよう
に解析される。
【0045】
【数4】
【0046】
【数5】
【0047】
【数6】
とする。
(3)正弦y方向運動および正弦ヨーイング運動の付与
法
法
【0048】以下においては、y方向速度vおよびz軸
回りの角速度rを正弦的に変化させる方法について考察
する。風洞軸固定座標系0−x0,y0とともに概念図
を図6に示す。ここで0は風洞内に固定された原点、x
0,y0はそれぞれ風洞軸前後方向変位および左右方向
変位で、x0,y0の正方向はx,yの正方向に一致さ
せる。また、u0,v0は風洞軸前後方向速度および左
右方向速度である。機体に与える正弦波状のv,rおよ
びψは次式のように仮定されている。 v=−[v]sin ωt
・・・(
2.5) r=[r]cos ωt
・・・(2.6) ψ=[ψ]sin ωt
・・・(2.8)ここで、[v]:vの片
振幅、[r]:rの片振幅、[ψ]:ψの片振幅とする
。また、合成速度V一定の条件は次式のように表される
故、 V2 = u2 +v2
・
・・(2.14)V,vが与えられた場合、uは次式の
ように決まる。 u2 =V2 −v2
・
・・(2.15)以上のようにu,vおよびψが決まれ
ば、u0,v0も次式のように表される。 u0=ucos ψ−vsin ψ
回りの角速度rを正弦的に変化させる方法について考察
する。風洞軸固定座標系0−x0,y0とともに概念図
を図6に示す。ここで0は風洞内に固定された原点、x
0,y0はそれぞれ風洞軸前後方向変位および左右方向
変位で、x0,y0の正方向はx,yの正方向に一致さ
せる。また、u0,v0は風洞軸前後方向速度および左
右方向速度である。機体に与える正弦波状のv,rおよ
びψは次式のように仮定されている。 v=−[v]sin ωt
・・・(
2.5) r=[r]cos ωt
・・・(2.6) ψ=[ψ]sin ωt
・・・(2.8)ここで、[v]:vの片
振幅、[r]:rの片振幅、[ψ]:ψの片振幅とする
。また、合成速度V一定の条件は次式のように表される
故、 V2 = u2 +v2
・
・・(2.14)V,vが与えられた場合、uは次式の
ように決まる。 u2 =V2 −v2
・
・・(2.15)以上のようにu,vおよびψが決まれ
ば、u0,v0も次式のように表される。 u0=ucos ψ−vsin ψ
【0049】
v0=usin ψ+vcos ψ
・・
・(2.16)従って、u0,v0を上式で表されるよ
うに運動させ、ψを(2.8)式で表されるように運動
させれば、機体に正弦波状のvおよびrを与えることが
可能となる。なお、風洞軸固定座標系で表した機体重心
の速度u0,v0も、次式で定義する合成速度V一定の
条件を満たす。 V2 = uo2 +v02
・・・(2.17)
・・
・(2.16)従って、u0,v0を上式で表されるよ
うに運動させ、ψを(2.8)式で表されるように運動
させれば、機体に正弦波状のvおよびrを与えることが
可能となる。なお、風洞軸固定座標系で表した機体重心
の速度u0,v0も、次式で定義する合成速度V一定の
条件を満たす。 V2 = uo2 +v02
・・・(2.17)
【0050】
【発明の効果】本発明は前述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。 (1)本発明装置により、縦系の運動方程式における連
成項を含む3次非線形型の動安定係数を求めることがで
きる。 (2)本発明装置により、横系の運動方程式における連
成項を含む3次非線形型の動安定係数を求めることがで
きる。 (3)そのため静安定及び動安定空力係数という空力特
性の2大要素を風洞試験によって統一的に決定すること
ができ、不確定確要素を少なくすることができる。
で、以下に記載するような効果を奏する。 (1)本発明装置により、縦系の運動方程式における連
成項を含む3次非線形型の動安定係数を求めることがで
きる。 (2)本発明装置により、横系の運動方程式における連
成項を含む3次非線形型の動安定係数を求めることがで
きる。 (3)そのため静安定及び動安定空力係数という空力特
性の2大要素を風洞試験によって統一的に決定すること
ができ、不確定確要素を少なくすることができる。
【図1】本発明の第1実施例を示す図。
【図2】機体固定座標系(縦系)を示す図。
【図3】風洞軸固定座標系および機体固定座標系の関係
(縦系)を示す図。
(縦系)を示す図。
【図4】本発明の第2実施例を示す図。
【図5】機体固定座標系(横系)を示す図。
【図6】風洞軸固定座標系および機体固定座標系の関係
(横系)を示す図。
(横系)を示す図。
1…風洞胴体、2…供試体、3…検力部、4…ピッチ角
方向駆動部、5…上下方向駆動部、6…前後方向駆動部
、7…運動制御部、8…空力係数解析処理部、9…計測
結果出力部、10…方位角方向駆動部、11…左右方向
駆動部、21…供試体支持部、22,23=供試体運動
装置、 G−x,y,z:重心を原点とした機体固定座標系、0
−xo,y0,z0:風洞内に固定された0を原点とし
た風洞軸固定座標系、 u,v,w,:x,yおよびz軸方向の速度。 V:機体重心の速度、、VA :風洞内の定常風風速、
q,r:yおよびz軸回りの角速度、 X,Y,Z:x,yおよびz軸方向の強制力、M,N;
yおよびz軸回りのモーメント、α:迎角、β:横滑り
角、 θ:ピッチ角、 ψ:方位角。
方向駆動部、5…上下方向駆動部、6…前後方向駆動部
、7…運動制御部、8…空力係数解析処理部、9…計測
結果出力部、10…方位角方向駆動部、11…左右方向
駆動部、21…供試体支持部、22,23=供試体運動
装置、 G−x,y,z:重心を原点とした機体固定座標系、0
−xo,y0,z0:風洞内に固定された0を原点とし
た風洞軸固定座標系、 u,v,w,:x,yおよびz軸方向の速度。 V:機体重心の速度、、VA :風洞内の定常風風速、
q,r:yおよびz軸回りの角速度、 X,Y,Z:x,yおよびz軸方向の強制力、M,N;
yおよびz軸回りのモーメント、α:迎角、β:横滑り
角、 θ:ピッチ角、 ψ:方位角。
Claims (2)
- 【請求項1】 供試体支持部(21)と検力部(3)
と供試体運動装置(22)と運動制御部(7)と空力係
数解析処理部(8)と計測結果出力部(9)からなる風
洞試験装置において、前記供試体支持部(21)は供試
体運動装置(22)で支持されるとともに、検力部(3
)を介して供試体(2)を支持し、前記供試体運動装置
(22)はピッチ角方向駆動部(4)と上下方向駆動部
(5)と前後方向駆動部(6)からなるとともに、運動
制御部(7)により制御され、前記空力係数解析処理部
(8)は運動制御部(7)の出力と検力部(3)の出力
を入力し、計測結果出力部(9)に出力することを特徴
とする風洞試験装置。 - 【請求項2】 供試体運動装置(23)は、方向角方
向駆動部(10)と左右方向駆動部(11)と前後方向
駆動部(6)とからなるとともに、運動制御部(7)に
より制御されることを特徴とする請求項1記載の風洞試
験装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2823191A JPH04268431A (ja) | 1991-02-22 | 1991-02-22 | 風洞試験装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2823191A JPH04268431A (ja) | 1991-02-22 | 1991-02-22 | 風洞試験装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04268431A true JPH04268431A (ja) | 1992-09-24 |
Family
ID=12242826
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2823191A Withdrawn JPH04268431A (ja) | 1991-02-22 | 1991-02-22 | 風洞試験装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04268431A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104390529A (zh) * | 2014-12-12 | 2015-03-04 | 中国航天空气动力技术研究院 | 半自由飞子母弹抛撒分离风洞试验系统 |
CN105424311A (zh) * | 2015-11-10 | 2016-03-23 | 中国空气动力研究与发展中心高速空气动力研究所 | 一种大长细比带尾舵旋成体模型风洞测力试验方法 |
-
1991
- 1991-02-22 JP JP2823191A patent/JPH04268431A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104390529A (zh) * | 2014-12-12 | 2015-03-04 | 中国航天空气动力技术研究院 | 半自由飞子母弹抛撒分离风洞试验系统 |
CN105424311A (zh) * | 2015-11-10 | 2016-03-23 | 中国空气动力研究与发展中心高速空气动力研究所 | 一种大长细比带尾舵旋成体模型风洞测力试验方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980514 |