JPH042544B2 - - Google Patents

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JPH042544B2
JPH042544B2 JP61007792A JP779286A JPH042544B2 JP H042544 B2 JPH042544 B2 JP H042544B2 JP 61007792 A JP61007792 A JP 61007792A JP 779286 A JP779286 A JP 779286A JP H042544 B2 JPH042544 B2 JP H042544B2
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
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    • C04B35/584Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride
    • C04B35/591Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride obtained by reaction sintering
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/71Ceramic products containing macroscopic reinforcing agents
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、ロケツトノズル、内燃機関、及びそ
の他実用上重要な装置において遭遇するような機
械的なそして熱的な衝撃に対する耐性を必要とす
る、高温条件での使用に適当するセラミツク材料
に関する。その上特に、この発明は窒化珪素のマ
トリツクスと炭化珪素の補強混入物とを含むセラ
ミツク複合材料に関する。 〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点〕 その小さい熱膨張係数のために、窒化珪素は、
突然の温度変化の衝撃に対する耐性が必要な条件
において使用するのに最も魅力的なセラミツクの
一つであると長い間みなされてきた。しかしなが
ら、均質な窒化珪素の大抵の温度における機械的
衝撃に対する耐性と高温でのクリープ強度とは、
不満足であることが見出された。 窒化珪素への他の物質の混入によつて窒化珪素
の性質を改良する初期の試みの一つが、Parrら
により米国特許第3222438号に開示された。これ
は、珪素がそれの窒化物へ転化するのを促進する
十分に高い温度における窒素ガスでの処理によつ
て固体のセラミツクボデイーに転化される金属珪
素粉末の中に、5〜10%の炭化珪素粉末を混入す
ることを教示した。この方法は、反応結合と名づ
けられ、炭化珪素粉末を加えずに作られたもの以
上に有意に改良されたクリープ抵抗を有する緊密
な窒化珪素セラミツクボデイーを生み出した。焼
成されるべきボデイーは、一組の型でコールドプ
レスすることにより粉末から成形され、そしてプ
レスする前にその粉末用の結合剤及び滑剤として
セチルアルコールを加えることが推奨された。そ
の特許の開示は、反応結合の工程の一部で反応結
合の温度が珪素の融点1420℃を超えることを大い
に推奨し、そしてこれはその特許請求の範囲の全
項が必要とすることであつた。単に「他の人によ
り既に公表されたもの」と比較して「有利には
SiC」と述べられているだけで、成形された複合
材料ボデイーに関する破壊係数は与えられなかつ
た。 セラミツクを強化するために比較的短い炭化珪
素繊維を使用することが、Houghにより米国特
許第3462340号に開示された。機械的又は静電力
による繊維の配向は、この特許において有利であ
ると教示されたが、結果として得られる複合材料
の機械的性質についての定量的な情報は与えられ
なかつた。更に、この特許によつて教示された複
合材料のマトリツクスは、「熱分解」物質に限定
された。「熱分解」なる用語は、その特許明細書
において特別に明らかに定義はされなかつたが、
全ての化学的構成成分が、熱した強化フイラメン
ト及び成形されるべきボデイーの内部形状を決定
する型のような基材と接触してガス相から得られ
る物質に明らかに限定された。この定義の範囲内
で「熱分解」生成物として窒化珪素を得るための
方法は、その特許において教示もしくは示唆され
なかつた。 窒化珪素のマトリツクスを有するセラミツク複
合材料を強化する炭化珪素の非常に短い繊維の使
用が、Kameyaらによつて米国特許第3833389号
に教示された。この特許の教示によれば、そのマ
トリツクスは金属珪素粉末を窒化することによる
よりもむしろ窒化珪素粉末を焼結することによつ
て作られ、そして炭化珪素繊維混入物の最大長さ
は40μmであつた。そのマトリツクスには窒化珪
素に加えて稀土類成分が必要であり、またその最
大破壊係数 (「破壊の強さ」と称された)は375MPaであ
つた。 焼結により作られた窒化珪素マトリツクスを有
する複合材料についての破壊係数の改良が、
Yajimaらにより米国特許第4158687号に開示され
た。米国特許第4100233号に記述された特別な方
法によつて形成された炭化珪素の連続繊維が、こ
の場合の強化材料として使用され、そして「ポリ
カーボシラン」と粉末がマトリツクスと繊維との
間の結合を改良するための窒化珪素粉末に加えら
れた。これらの方法によつて、一方向に配向した
繊維を含む、破壊係数(この場合「曲げ強さ」と
称された)610MPaの複合材料ボデイーが達成さ
れた。 配向された炭化珪素の連続繊維強化材を有する
別の型式の複合材料が、Brennanらによつて米国
特許第4324843号に教示された。Brennanにより
詳細に記されたマトリツクスは、同一化学組成で
あるガラス質の、非結晶性粉末を加熱することに
よつて調製された結晶質セラミツクであつた。こ
のマトリツクスに関する記載によれば窒化珪素は
除外されると思われ、これはその特許においてマ
トリツクス材料としては教示されなかつた。実
際、この特許の最も幅広い特許請求の範囲は、ア
ルミノ珪酸の金属塩又はそれらの混合物のマトリ
ツクスを要求した。あるいはこの理由のために、
この特許で言及された最大破壊係数は、100MPa
未満であつた。 窒化珪素−炭化珪素複合材料についての更に別
の微細構造の変形が、Hattaらによつて米国特許
第4335217号に開示された。この教示によれば、
炭化珪素又は窒化珪素の繊維も粉末も複合材料の
最初の成分として使用されない。その代りとし
て、珪素と炭素の両方を含む粉状のポリマーを金
属珪素粉末と混合し、圧縮し、そしてそれから窒
素雰囲気で加熱する。ポリマーは加熱を受けて次
第に分解して炭化珪素を生じ、一方珪素粉末は窒
素と反応して窒化珪素を生ずる。最終の複合材料
の組成は、「β−炭化珪素、α−窒化珪素、及び
β−窒化珪素の結晶を含み…前記α−窒化珪素と
β−窒化珪素の結晶の間にβ−炭化珪素の混合組
織を化学結合なしに形成し、熱応力を吸収するた
めの微小間隙…を与える」と述べられている。こ
れらの複合材料について報告された最大破壊係数
は、265MPaであつた。 このHattaの特許には、「窒素ガス雰囲気にお
いて珪素粉末と…SiC繊維との混合物を1220℃よ
り高温で焼成することにより作られるSiC−
Si3N4系の慣用的複合材料…」への思いがけない
言及もある。しかしながら明細書では、そのよう
な言及による慣用的複合材料をいかにして作るか
について更に詳細には述べられなかつた。 本発明の理解のために、上記のものよりも関連
は薄いと思われる他の関連特許への詳細な参照も
なされてよい。これは以下のものを含み、すなわ
ち、米国特許第3853567号、同3892583号、同
4097294号、同4117057号、同4127411号、同
4177230号、及び同4289720号で、これらは全て本
発明の実施のためには必要のない有機珪素化合物
で作られた複合材料を記述する。また米国特許第
4068037号、同4315968号、及び同4340636号は全
て、本発明で使用することができるけれども本発
明の主題の一部ではない型式の炭化珪素繊維の製
造を記述する。そして米国特許第3305372号は、
炭化珪素強化材を有する複合材料の製造を記述す
るが、しかしそれらは、本発明の複合材料と同じ
ではなく、珪素を30%より多くは含まない珪酸塩
の粉末を同時に窒化且つ還元し、かなりの窒化珪
素又は酸窒化珪素を含んではいるがしばしば少な
からぬ量の酸素が残留するマトリツクスを形成す
ることによつて作られる。 上記に参照された特許と一般的に言つて同じ分
野を包含する、窒化珪素−炭化珪素複合材料の分
野における非特許文献の大部分が、認可ET−78
−G−01−3320及びDE−FG−01−78−ET−
13389を受けてFischbachらによるエネルギー省
への最終報告において再調査された。この報告
も、ここでの考察に関連するいくつかの初期の研
究を開示した。すなわち、珪素−ポリマー混合物
が有機溶剤から成形されたものを含めた、珪素−
ポリマー結合材の柔軟なテープ状に成形された
「箔」、及びそのような箔の間で圧縮される同一軸
方向に配向された炭化珪素繊維を結合することへ
のこれらの箔の利用であり、繊維と箔との圧縮さ
れた積層物は、後に窒化されて窒化珪素マトリツ
クス中に炭化珪素繊維を有する複合材料を生ず
る。これらの研究者によつてそれらの全ての複合
材料に混入された繊維の最大量は10%であり、ま
たそれらの最良の複合材料の最大破壊係数は
220MPaであつた。予め配向された繊維の配列物
上にスリツプ鋳込みされた珪素粉末が上述のよう
に箔の間で繊維の配列物を結合することによつて
作られるものよりも良好な複合材料を与えるこ
と、そしてYajimaにより米国特許第4158687号で
非常に首尾よく用いられると報告された型式の繊
維は、これらの繊維の内側が窒化の間に繊維の外
殻層から剥離する傾向のために、Fischbachによ
つて使用された結合方法では満足なものではなか
つたことを、これらの調査者らは見いだした。 上に列挙した関連情報から明白と思われる一つ
の帰納的結果は、窒化珪素と炭化珪素との複合材
料の性質は、一般的に複合材料のそれらと同様
に、その複合材料の微小構造の細部に対して非常
に鋭敏なことである。(同様の結論は、既に引用
したFischbachの参考文献に述べられた。)微小
構造の細部もまた出発物質の化学的及び物理的性
質並びにそれらの出発物質を緊密な複合材料ボデ
イーに変えるのに用いる方法に対して敏感であ
る。出発物質とその複合材料を作るのに用いる方
法とについての知識からその複合材料の特性につ
いて予測することは、恐らく先行技術の製造方法
を正確に再現する場合を除いて現段階の知識では
ほとんど不可能である。 〔問題点を解決するための手段及び作用効果〕 長さが40μmよりも実質的に長く、特に少くと
も1mmの長さの炭化珪素繊維が、反応結合によつ
て作られた窒化珪素マトリツクスを有する複合材
料を強化するのに短い繊維よりも更に有利に使用
できることが発見された。直径が少なくとも
140μmほどの大きさの大直径の繊維を使用して、
それより小さい直径の繊維を用いて得られるもの
と少くとも等しい結果を得ることができる。その
複合材料は、破壊係数が550MPaを超え、
300MPa以下の応力でのヤング率が少くとも
375GPaであり、そして機能的応力を受けて非突
発性破壊様式を示す。製品の性質は、製造された
複合材料の実質的な部分が実質的に真つ直ぐで互
いに平行である長い繊維を含み、且つそのような
繊維の配向がそれの実用寿命の間にその複合材料
に加えられる最大歪の方向に対して横切る方向で
ある場合に、特に良好である。 本発明に従つて複合材料ボデイーを作るのに都
合がよく且つ好ましい方法は、珪素粉末と有機結
合剤のマトリツクスに埋込まれた真つ直ぐで連続
的な、緊密に詰め込まれた互いに平行な炭化珪素
繊維の層とからなる柔軟なテープを中間で製造す
る。その後そのテープは、作られるべき複合材料
の形状に適合する適当な形に切断され、そして切
断されたテープ片の組み合せ物は一緒に圧縮され
てその複合材料に要求される最終体積及び形状に
される。その組み合せ物を圧縮したものを脱結合
剤化すること、そして窒素ガス雰囲気中でその複
合材料中の元素状珪素が全て実質的に窒化珪素に
転化するのに十分な時間の間、それを珪素の融点
より低い適当な温度にさらすことによつて、最終
の複合材料がその後作られる。 この発明に従つて複合材料を作るのに好ましい
型式の炭化珪素繊維は、マサチユーセツツ州
LowellのAVCO Specialty Materials社製の、
約140μmの直径のSCS等級品である。これらの
SCS炭化珪素繊維には、外表面層が化学量論上の
炭化珪素に比べて炭素に富むものと、窒素に富む
ものとがある。これらの繊維に関するそれ以上の
詳細は、例1に示される。作られるべきマトリツ
クスに比較して温度に対して安定な高強度と弾性
率、マトリツクスに対する繊維の外表面の比較的
小さい反応性、そして繊維上の炭素を含むあるい
は窒素を含む皮膜の有益な存在のために、この型
式の繊維は他のものよりも良好な結果を与えるこ
とが信じられる。 セラミツク複合材料についての過去の経験に照
らして、140μmの如く大きな直径を有する繊維
が複合材料構造中において、特にそのような繊維
の大量添加が行なわれた場合に、強度を限定する
欠陥として働くように見えないことは驚くべきで
ある。これは、繊維とマトリツクスとの間の熱膨
張係数の実質的な違いのゆえに特に驚くべきであ
る。更に驚くべきことは、他の複合材料を用いる
のと同様にマトリツクスを比較的高密度化するこ
とが好ましくはあるけれども、本発明のマトリツ
クスの完全な高密度化は、所望の複合材料の性質
を達成するのに必ずしも必要とは限らないことで
ある。 製作されるべき最終製品である成形体への繊維
の導入は、当該技術分野の慣用的方法によつて達
成することができる。理想的には、最終製品が使
用に際して主として単一方向に沿つて応力を受け
ることが予想される場合、繊維はその方向を実用
上横切るように配列されるべきであり、そのため
その予想される応力は、その繊維が強化している
ボデイーをゆがめるためには繊維を曲げなくては
ならない。しかしながら多くの場合には、長さが
1mmほどの繊維を比較的不規則に配向して利用す
るのが適切である。 多くの最終製品の構造は、配向した繊維を含む
薄く平たい「テープ」からより効果的に作ること
ができる。そのようなテープを作るために、作ら
れるべきテープの幅をおおう十分な数の繊維が、
それらの繊維を実質的に真つ直ぐで互いに平行に
1本ずつ並べた層状にして、いずれかの適切な機
械的手段により支持される。この繊維の配列物
は、壁を有する容器の底に配列され、または別な
方法で適当な溶剤中の珪素粉末とポリマー結合剤
とのスラリーにより均一塗布するのに適するよう
に作られる。 好ましい珪素粉末は、平均粒度約3μm、公称
純度99%の工業銘柄であつた。(適当する材料は、
オハイオ州MariettaのEikem Metals Co.より入
手した。)ポリ酢酸ビニル、植物ガム等のような
天然又は合成の多数の高分子物質を使用すること
ができるけれども、好ましい高分子結合剤は可塑
化ポリビニルブチラールであり、特にマサチユー
セツツ州スプリングフイールドのモンサント化学
によりButver891とした市販されている製品が大
いに好ましかつた。約33重量部の珪素、12重量部
のポリマー(可塑剤を含む)、そして55重量部の
アルコールのような適当な溶剤を一緒に混合す
る。用意した炭化珪素繊維の配列物上に、乾燥後
にその繊維をおおうのに十分な厚さに、手塗り、
流し塗り機等のようないずれか適切な手段によつ
てその混合物を塗布する。繊維とスラリーとの一
体ものはおよそ20℃で周囲の雰囲気中において約
2時間で乾燥し、その結果として溶剤が実質的に
追い出された柔軟で緊密なテープを生ずる。 このように作られたテープは、慣用的方法によ
り組み合わせて所望するどのような最終形状にも
合わすことができる。試験用の複合材料の試料を
作るために、このように作られたテープを適当な
長さに切断し、その切断したテープの長さの範囲
内で繊維の配向の方向を共通に保ちながら一方の
上にその一つを積み重ね、その積み重ねたテープ
切片の平面を、約20℃の温度で好ましくは少くと
も0.4MPaであつて0.7MPaよりは大きくはない圧
力でもつて、垂直に機械的に圧縮した。典型的な
例において、幅の長さの双方が50mmで厚さ6〜8
mmの圧縮片がこうして作られた。 その後その圧縮片を処理してその中のポリマー
結合剤成分が取除いた。好ましくは、これはその
圧縮片を不活性ガス雰囲気中において時間当り約
1250℃の温度上昇速度およそ1250℃の最終温度ま
で加熱し、その温度で約15分間保持し、そして時
間当り100〜200℃の間に見積られた速度で自然対
流によつて冷却することにより達成される。加熱
工程の間、不活性ガスの流量は生じた有意のガス
状の分解生成物のいずれをも吹き飛ばすのに十分
な量に維持されるべきである。この方法によつ
て、ポリマー結合剤の初期含有物はほとんどすつ
かり圧縮片から取除かれるが、珪素粉末粒子が焼
結するために、その圧縮片は緊密性を保つ。この
方法を「脱結合剤化(debinderizing)」と称す
る。 脱結合剤化した圧縮片は、その圧縮片中の全珪
素を窒化珪素に実質的に転化することによつて最
終のセラミツクの形に変えられる。この窒化工程
は、化学的純度が少くとも99.998%の窒素ガス雰
囲気で圧縮片を加熱することによつて達成され
る。好ましくはその窒化は、直ぐ次に述べるよう
にいわゆる限定速度法(rate limited cycle)に
よつて標準的なコールドウオール真空炉中におい
て行なわれる。 限定速度法による窒化のために、脱結合剤化さ
れた複合材料の試料は最初に真空炉内の真空雰囲
気において約1100℃の温度に加熱される。その後
炉の全圧が1気圧よりも少し低くなるまで、炉室
内に窒素ガスを入れる。その後温度を、最初は時
間当り約100℃の速度で上昇させる。温度が上昇
するにつれて、より速い速度で窒化が進み、そし
て窒素が非揮発性の窒化珪素に変えられるので、
炉内の圧力は低下しだす。その圧力低下はセンサ
ーにより監視され、そしてその圧力を0.3気圧と
0.7気圧の間に保つのに必要なだけの範囲内でそ
のセンサーにより制御される電磁弁によつて窒素
ガスが炉内に追加される。窒素の消費速度が大き
い場合には、温度上昇速度は大きく減じられ、そ
のため最終温度が珪素の融点以下で最高の1380℃
に制限されてはいても、実質的な反応の完了には
通常30〜48時間を要する。 窒化処理の完了後、セラミツク片は時間当り
200℃より大きくはない速度で冷却される。その
最終結果が、耐熱衝撃性且つ耐機械的衝撃性で、
約1200℃までの温度での長期使用に適したセラミ
ツクボデイーである。これらの複合材料は、46〜
50体積%の炭化珪素フイラメントを含み、そして
その全体の嵩密度は2.4〜2.5g/cm3である。窒化
珪素マトリツクスの密度は、約1.8〜1.9g/cm3
あると思われる。 〔実施例〕 慣用的な先行技術によるセラミツク複合材料を
凌駕する、この発明に従つて作られたセラミツク
複合材料の卓越性は、4点又は3点曲げ試験を用
いた慣用的な実験室的試験の結果によつて示され
る。(4点試験は下方の間隔25mm及び上方の間隔
12mmで行ない、3点試験は下方の間隔と試験片の
厚さとの比が8:1、そして85×10-4mm/secの
一定変位速度で行なつた。)試験片は、700MPa
程度までの曲げ試験において、この範囲の歪を通
して380〜420GPaのヤング率の範囲の弾性変形を
示した。いくつかの試験片の平均破壊係数は
580MPaであり、大抵の先行の報告のものよりも
実質的に大きかつた。最後に、大部分の試験片に
おける初期弾性破壊機構は、下記の例1の記述中
においてより詳細に定義されるように非突発性で
あつた。大抵の以前の複合材料にあつては、応力
を受けることによる耐荷力の最初の減少は、その
ような材料で構成されたいかなる構造についても
元の姿の完全な破壊に帰着する、明らかに反対の
結果を示す。 本発明の範囲と変形とは、以下の例から更に認
識することができる。 例 1 この例のために使用した炭化珪素繊維はマサチ
ユーセツツ州LowellのAGCO Speciaty
Materials社から入手した。その繊維は、直径約
20μmのフイラメント状炭素基材繊維上に化学的
気相析出法(CVD法)により生じた炭化珪素の
厚さ約60μmの層から主としてなる。供給元の報
告によれば、これらの繊維の外表面層は化学量論
上の炭化珪素に比べて相対的に炭素に富むが、こ
れらの繊維のバルクは、ポリオルガノ珪素の先駆
物質から作られた繊維が示すよりも化学量論上の
炭化珪素のバルクのものにきわめて近い熱的、化
学的、及び機械的性質を示す。 繊維を60mmの長さに切断し、そしてそれぞれの
繊維が真つ直ぐで本質的にそれの全長に沿つてそ
れの隣りの繊維に接する単一層の形に、ポリエチ
レンフイルムの支持用のきれの上に配列した。こ
のように、繊維は実質的に平行であり且つ同一方
向に整列された。形成された繊維の配列物の全体
の幅は、約60mmであつた。塗布及びその他の工程
の間繊維の配列を維持するために、繊維の端はそ
の両端でポリエチレンのきれにしつかりと留めら
れた。 スラリー状の塗布材料は、下記の重量部の組成
で製造された、すなわち 2−プロパノール 49部 ポリビニルブチラール 6部 フタル酸ブチルベンジル 6部 蒸留水 6部 金属珪素粉末 33部 使用した金属珪素粉末は、平均粒度約3μmで、
主な不純物として0.7%の鉄を含む約99%純度の
ものであつた。予め用意されたSiC繊維の配列物
上に、はけを用いて約150μmの厚さにスラリー
を塗布した。スラリーは、その繊維上にとどまる
のに十分な粘性のものであつた。片側にスラリー
を塗布した後、その塗布された複合材料をおよそ
20℃で約2時間乾燥させた。ポリエチレンの支持
物は、繊維の配列を乱さずにその後で取除かれ、
そしてその支持物が取除かれた後に、その配列物
の初めにポリエチレンフイルムに面していた側に
同じスラリーを約10μm程度に塗布し、それらか
ら最初の塗布後のときと同じ条件で再び乾燥させ
た。塗布を二回施された乾燥複合材料はしなやか
であり、「テープ」と称される。 そのテープから各辺が50mmの正方形を切取つ
た。おおよそ8枚のこれらの正方形を全ての正方
形の繊維の方向が同じになるようにして積み重
ね、そしてその後、その積層物を鋼製の型に入れ
て約21MPaの圧力でもつて室温で圧縮した。こ
の最初の圧縮により形成された、ポリマーで結合
された複合材料は、その後黒鉛製のホツトプレス
用の型に移され、そして流動窒素ガス雰囲気中で
約15分間、1250℃及び約21MPaの圧力で更に緊
密にされる。この第二のホツトプレスは、珪素の
マトリツクスを焼結し、そして飛び去る有機結合
剤成分(ポリビニルブチラール及びフタル酸ブチ
ルベンジル)を熱分解して追い出す目的にかなつ
た。炭化珪素繊維を有する緊密で強固な金属珪素
複合材料が、この工程の成果であつた。 第二の圧縮により作られた珪素マトリツクスの
複合材料は、前に述べた限定速度法によつてその
後35〜40時間の期間にわたり高純度窒素と反応さ
せた。この処理の結果として、金属珪素のマトリ
ツクスは実質上、量的に66.5%の重量増加及び22
%の体積増加を伴つて窒化珪素に変えられた。し
かしながら体積増加は、珪素マトリツクスの複合
材料の細孔の内部において起り、それゆえに窒化
珪素への変化の間にそれの外部寸法の変化は起ら
ない。 窒化珪素複合材料は、含まれている炭化珪素繊
維の方向に平行である二組の垂直な平面に沿つて
試験試料に切り分けられ、そしてその薄片は粒度
(グリツト)320のダイアモンド研削砥石で3.18×
3.18×50mmの寸法に仕上げられた。これらの試料
の一つから見掛密度と主要素をなす結晶相とを測
定し、またそれの三つは既に述べたような3点曲
げ式の曲げ強さ試験にかけた。3回の曲げ試験の
平均値及びその他の測定値を、繊維強化剤を含ま
ない市販の高品質の反応結合による窒化珪素
(RBSN)と比較した結果は次の通りである。
【表】 二つの型式の応力−歪図を第1a図及び第1b
図に示す。強化繊維の存在によつて、より大きな
強度と増大した破壊の仕事量とがもたらされる。
単一体のRBSNとは異なる複合材料は、増加す
る歪によるそのような応力の最初の減少(これは
この第1a図において繊維の歪が丁度0.3%より
大きいところで起こる)後に有意なる繊維の応力
が保たれることによつて示されるように、マトリ
ツクスの最初の破壊の後に実質的な荷重に耐える
ことができる。すなわち、強化用炭化珪素繊維
は、マトリツクス中にあつてそのマトリツクスの
破壊する点において複合材料にかかる荷重に対し
引張破壊することなしに耐える十分な引張強さを
集合的に有する。歪の増加による複合材料の応力
のこの減少は、歪による応力のそのような減少が
その後いかなる有意の負荷にも耐えることのでき
ないことから事実上通常は全破壊に帰着する非複
合セラミツクによる類推によつて、複合材料の初
期「破壊」として定義される。大抵のセラミツク
のこの挙動は、突発性破壊と呼ばれる。対照的
に、初期破壊後の複合材料の応力が破壊の直前の
値の少くとも20%である場合、その破壊を非突発
性と定義する。 例 2 この例は、使用した強化繊維が炭素に富む表層
の代りに珪素に富む表層を有することを除いて例
1と同じである。この強固用炭化珪素繊維も、例
1で使用した繊維と同じくマサチユーセツツ州
LowellのAVCO Secialty Materials社より入手
した。この型式の複合材料についての応力−歪図
を第2図に示す。曲げ強さ及び達成された破壊の
仕事量は例1のものよりも小さいが、それでも非
強化RBSNのものよりはよく、また破壊の様式
はなお非突発性である。 例 3 この例は、例1の二番目の圧縮操作が鋼製の型
を使用した100℃及び約21MPaでの一軸圧縮に取
つて代えれたことを除いて、例1と同じであつ
た。これらの複合材料の密度は2540Kg/m3、また
曲げ強さは875MPa以上であつた。応力−歪図及
び破壊の仕事量を第3図に示す。異なる圧縮条件
は、より大きい密度と曲げ強さとを結果として生
じた。 例1〜3で作られた製品及び反応結合により作
られた非強化型の慣用的な窒化珪素についての様
様な物性比較を、下記の表に示す。これに示され
た値は、二つ又は三つの試験片の平均値である。
表の二番目の欄に示された「破壊」は、上述のよ
うに増加する歪によつて繊維の応力が最初に減少
する点である。複合材料の試料は、繊維の歪が
0.6%に達してさえも決して全体的に破壊せず、
そして表に示されたようにそのような大きな歪の
もとでさえも最大強度の有意のフラクシヨンを維
持した。破壊の仕事量は、既述の3点曲げ試験か
ら得た荷重−変位曲線の下の面積から計算され
た。強化された試料についての破壊の仕事量は、
その大きさが1桁以上大きい。
【表】 これらの例は、一定方向のフイラメント又は繊
維の配列物を含んではいるが、それに限定するも
のと解釈されはしないことは明らかに理解される
べきである。本発明の複合材料は、互いに色々な
角度で互い違いになつた繊維層のような、公知の
どのような配列にでも配向した強化繊維層を用い
て作ることができる。上に指摘されたように、公
知の全てのフイラメント及び強化用の布の配向ノ
ウハウを含む公知の繊維含有複合材料技術の全て
が適用可能である。 本発明の複合材料の最も意義深く且つ予期せざ
る性質は、既に指摘したように、初期破壊後にお
いてそれらの当初の強さを非常に大きい割合で留
めるその複合材料の能力である。0.6%の歪のも
とで留める強度と最大強度に対する割合は、およ
そ80%ほどの大きさとなり得る。
【図面の簡単な説明】
第1a図及び第1b図は、それぞれこの発明に
従つて作られた繊維強化複合材料及び慣用的な反
応結合による窒化珪素の複合材料についての応力
−歪図である。第2図及び第3図は、この発明に
従つて作られたその他の複合材料についての応力
−歪図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次に掲げる(a)及び(b)、すなわち、 (a) マトリツクスの破壊する点において複合材料
    にかかる荷重に対し引張破壊することなしに耐
    えるに十分な引張強さを集合的に有し、平均長
    さが少なくとも1mmであつて、且つ、炭化珪素
    の化学量論上の組成とは異なる組成の表層を有
    する強化用炭化珪素セラミツク繊維、 (b) 反応結合された窒化珪素を含むマトリツク
    ス、 を含んでなり、そして機械的応力下において非突
    発性破壊を示し且つ少なくとも550MPaの破壊係
    数を有する繊維強化セラミツク複合材料。 2 前記炭化珪素繊維の大部分が、その複合材料
    の一端からその反応側の端まで連続である特許請
    求の範囲第1項記載の複合材料。 3 前記炭化珪素繊維が、実質的に真つ直ぐであ
    り、且つその複合材料の最大でも1mmよりは大き
    くない寸法のほとんど大部分の領域において互い
    に平行である特許請求の範囲第2項記載の複合材
    料。 4 前記炭化珪素繊維が、実質的に真つ直ぐであ
    り、且つその複合材料の最大でも1mmよりは大き
    くない寸法のほとんど大部分の領域において互い
    に平行である特許請求の範囲第1項記載の複合材
    料。 5 前記炭化珪素繊維が、フイラメント状の炭素
    基材上への化学的気相析出法によつて作られた繊
    維である特許請求の範囲第3項記載の複合材料。 6 前記炭化珪素繊維が、化学量論上の炭化珪素
    と比較して炭素に富む表面を有する特許請求の範
    囲第5項記載の複合材料。 7 300MPa以下の応力でのヤング率が少なくと
    も375GMPaである特許請求の範囲第1項記載の
    複合材料。
JP61007792A 1985-01-17 1986-01-17 繊維強化セラミック複合材料 Granted JPS61227969A (ja)

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