JPH04253684A - 鋼製タンクにおける屋根部の防錆・断熱防水工法 - Google Patents

鋼製タンクにおける屋根部の防錆・断熱防水工法

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JPH04253684A
JPH04253684A JP3009942A JP994291A JPH04253684A JP H04253684 A JPH04253684 A JP H04253684A JP 3009942 A JP3009942 A JP 3009942A JP 994291 A JP994291 A JP 994291A JP H04253684 A JPH04253684 A JP H04253684A
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JP
Japan
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deck
sheet
roof
insulation
shaped
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Application number
JP3009942A
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English (en)
Inventor
Teruo Sakamoto
輝雄 坂本
Tetsuya Ando
哲也 安藤
Nobuaki Yoshii
吉井 信秋
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Meisei Industrial Co Ltd
Tsutsunaka Sheet Bosui KK
Original Assignee
Meisei Industrial Co Ltd
Tsutsunaka Sheet Bosui KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば浮き屋根式タ
ンクのような鋼製タンクにおける屋根部の防錆・断熱防
水工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、石油精製あるいは電力発電の基
地に設置されかつ加熱を要する原油を貯蔵する貯蔵タン
クの屋根形式には、浮き屋根式が多く、そのほとんどが
シングル・デッキであり、該デッキは表面積が大きいの
で、放熱による損失が大きいものである。このため、従
来よりその有効な保温方法が求められていたが、シング
ル・デッキは例えば4.5mm程度の厚みを有する薄鋼
板によりつくられているため、変形しやすく、また表面
に水溜まりができやすく、粉塵等の影響で腐食されやす
いうえに、断熱材には、断熱効果の他に、たわみ、追従
性、強度、防水性、防食性、不燃性、および耐候性が要
求されるという問題があるため、有効な保温方法がほと
んど提案されていない。
【0003】近年、これらの問題を解決するため、つぎ
のようなシングル・デッキの保温方法が考え出された。
【0004】すなわち、この方法は、断熱材と防食・防
水コート材との組合わせによるもので、シングル・デッ
キ外面部に防食・防水コート材を塗布し、防水処理を施
した準不燃断熱材をシングル・デッキ溶接部より例えば
100mmの間隔をあけて、接着剤によりシングル・デ
ッキの外面部に接着し、溶接部は断熱せずに水切り用溝
とし、その後、準不燃断熱材も含めシングル・デッキ外
面部全面に難燃性の防食・防水コート材を塗布する方法
である。
【0005】この従来の方法は、在油・解放時のタンク
状態にかかわらず、かつ電気・火気を使用せずにできる
工法として、有効な手段である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来法では、まず、準不燃断熱材も含めシングル・
デッキ外面部に塗布された防食・防水コート材の皮膜が
不透明であるため、シングル・デッキ溶接部の目視検査
が不可能であるという問題があった。
【0007】また断熱材の固定を接着剤で行なうため、
断熱材全面をデッキに均一に接着させることが難しく、
例えば接着作業後、接着力が出るまで多量のおもしを使
用し、断熱材に荷重をかける必要があり、作業性が劣る
という問題があった。
【0008】とくに、タンク解放時の施工となるとデッ
キプレートが非常に薄板であり、また在油時のような浮
力が働かないので、直接デッキプレートの自重を数箇所
のガイドサポートで受けるため、デッキたわみが大きく
なった。この大きなたわみに断熱材を追従させて接着さ
せるには、過大の接着荷重が必要となり、シングル・デ
ッキの構造上の強度に不安が生じ、安全性に問題がある
し、解放時施工後に接着されたとしても貯油する過程で
浮力による衝撃的な背圧が断熱材の接着面にかかり、強
度上の信頼性にかけるという問題があった。
【0009】また、上記防食・防水コート材の皮膜は、
一般にピンホールの発生する可能性が高く、ピンホール
が生じると、これより水および水蒸気が侵入し、その水
分によってデッキプレートおよびその溶接部に錆が生じ
るという問題があった。
【0010】この発明の目的は、上記の従来技術の問題
を解決し、シングル・デッキ溶接部の目視検査が可能で
あり、また断熱材の固定作業を容易かつ確実に行なうこ
とができるとともに、例えタンク解放時の施工であって
も、貯油する過程でのデッキプレートの大きなたわみに
断熱材を充分追従させることができて、貯油する過程で
浮力による衝撃的な背圧が断熱材にかかっても、強度上
の信頼性にかけるようなことがなく、しかも防水性・防
食性にすぐれていて、デッキプレートおよびその溶接部
に錆が生じ難く、屋根部の防錆・断熱防水を非常に能率
良くかつ確実に行なうことができる、鋼製タンクにおけ
る屋根部の防錆・断熱防水工法を提供しようとするにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、所要の大きさを有する鋼板を順次溶
接により接合して製作された鋼製タンクの屋根部のデッ
キを防錆・断熱防水施工する方法であって、屋根部の鋼
製デッキの上面に、所定の大きさを有する方形の断熱材
を、溶接部分の内側において断熱材ブロックを形成する
ように敷き並べ、必要に応じて断熱材をスタッドボルト
でデッキプレートに固定し、隣り合う断熱材ブロック同
志の間に、溶接部分を含む間隙をあけておき、各断熱材
ブロックの上面に、合成樹脂被覆金属板よりなる上面用
防水シ―トを被せるとともに、該ブロックの側周面に、
合成樹脂被覆金属板よりなる横断面略Z形の帯状の側面
用防水シ―トを被せて、その下部水平部をスタッドピン
を介してデッキに固定し、隣り合う断熱材ブロック同志
の間の間隙内において帯状防水シ―トの下部水平部同志
を跨ぐように、伸縮性を有する透明帯状連結シートを渡
して、溶接部分を透明帯状連結シートで被覆し、該連結
シートの両側縁部を、間隙両側の側面用防水シ―トの下
部水平部にそれぞれ接合することを特徴とする、鋼製タ
ンクにおける屋根部の防錆・断熱防水工法を要旨として
いる。
【0012】
【作用】上記屋根部の防錆・断熱防水工法によれば、隣
り合う断熱材ブロック同志の間に、溶接部分を含む間隙
をあけておき、このデッキの溶接部分を覆う帯状連結シ
ートが透明であるため、屋根部の鋼製デッキの製作後、
経時的な錆による溶接部の老化を目視により検査するこ
とが可能である。
【0013】またデッキプレート上に敷き並べられた断
熱材ブロックを必要に応じてスタッドボルトでデッキプ
レートに固定したのち、各断熱材ブロックの上面に、合
成樹脂被覆金属板よりなる上面用防水シ―トを被せると
ともに、該ブロックの側周面に、合成樹脂被覆金属板よ
りなる横断面略Z形の帯状の側面用防水シ―トを被せて
、その下部水平部をスタッドピンを介してデッキに固定
しているから、断熱材の固定作業を容易かつ確実に行な
うことができる。従って、例えタンク解放時の施工であ
っても、貯油する過程でのデッキプレートの大きなたわ
みに断熱材を充分追従させることができて、貯油する過
程で浮力による衝撃的な背圧が断熱材にかかっても、強
度上の信頼性にかけるようなことがない。また現場での
作業時間を大幅に短縮することができるとともに、防水
性・防食性にすぐれていて、デッキの溶接部に錆が生じ
難いものであり、屋根部の防錆・断熱防水を非常に能率
良くかつ確実に行なうことができる。
【0014】
【実施例】つぎに、この発明の実施例を図面に基づいて
説明する。
【0015】なお、実施例は、この発明の方法を原油貯
蔵タンクの浮き屋根の鋼製デッキにおける防錆・断熱防
水施工に適用した場合を示す。
【0016】まず第1図において、原油貯蔵タンク(T
) の円形浮き屋根(10)は、鋼製デッキ(1) と
、これの外周に設けられたポンツーン(15)と、さら
にポンツーン(15)の外周に設けられたシール部材(
23)とによって構成されている。
【0017】そして、この原油貯蔵タンク(T) の円
形浮き屋根(10)の鋼製デッキ(1) は、所要の大
きさを有しかつ例えば厚さ4.5mmの薄鋼板を順次溶
接により接合して製作されたものである。
【0018】このデッキ(1) の防錆・断熱防水施工
を行なうには、所定の大きさを有する多数の断熱材(2
) を、経時的な錆による溶接部(A) の老化を点検
するため、すべての溶接部(A) をはずして所要数ず
つまとめて断熱材ブロック(3) を形成するようにか
つブロック(3)相互が平行となるように敷き並べたの
ち、これらの断熱材ブロック(3) に塩ビ鋼板よりな
る防水シートを被せるものである。
【0019】ここで、断熱材(2) は方形で、例えば
発泡ポリスチレン樹脂、発泡ポリエチレン樹脂、ポリ塩
化ビニル樹脂、発泡ポリウレタン樹脂、および発泡フェ
ノール樹脂等の有機系断熱材、並びに珪酸カルシウム、
炭酸カルシウム、パーライト、水酸化アルミニウム等の
無機系断熱材、あるいはまたこれらの混合系断熱材によ
ってつくられ、かつ例えば長さ2mおよび幅1mの大き
さを有していて、非吸水性を有するとともに、人が踏ん
でも凹まない程度の耐荷重性を有している。そして、こ
の方形断熱材(2) を、脚部の長いスタッドボルト(
24)と、例えば塩ビ鋼板のような合成樹脂被覆金属板
製ディスク板(25)とによってデッキ(1) に固定
する(第6図参照)。 なお、断熱材ブロック(3) の大きさは、例えば1〜
2m×5〜10mである。
【0020】デッキ(1) が円形であるため、断熱材
ブロック(3) として、デッキ(1) の各溶接部(
A) の内側でかつ円形デッキ(1) の周縁寄り部分
に位置する縁部断熱材ブロック(3a)と、デッキ(1
) の各溶接部(A) の内側でかつ平面よりみて方形
の中間部断熱材ブロック(3b)とが形成される(第2
図参照)。
【0021】上記のうち、まず中間部断熱材ブロック(
3b)を、塩ビ鋼板よりなる防水シートによってつぎの
ようにして被覆する。
【0022】すなわち、中間断熱材ブロック(3b)の
上面に、塩ビ鋼板よりなる上面用防水シ―ト(5) を
該ブロック(3b)の上面周縁部を残して被せるととも
に、該ブロック(3b)の側周面に、塩ビ鋼板よりなり
かつブロック(3b)の上面周縁部を覆う上部水平部(
6a)と、ブロック(3b)の側面を覆う垂直部(6b
)と、デッキ(1) の上面に当接する下部水平部(6
c)とで構成せられた横断面略Z形の帯状の側面用防水
シ―ト(6) を被せて、その下部水平部(6c)をス
タッドピン(14)を介してデッキ(1) に固定する
(第4図、第5図、第7図と第8図参照)。
【0023】各中間断熱材ブロック(3b)の直角の隅
角部には、それぞれ直角用コーナー部材(17)を被せ
る。ここで、直角用コーナー部材(17)は、平面より
みて方形の上部水平部(17a) と、平面よりみて略
L字形の垂直部(17b) と、デッキ(1) の上面
に当接する下部水平部(17c) とで構成され、断面
略Z形形となされている(第7図参照)。
【0024】隣り合う断熱材ブロック(3b)(3b)
同志の間には、水切り用として例えば 200mm程度
の幅を有する間隙(9) をあけておき、この間隙(9
) 内にデッキ(1) の各溶接部(A) を位置せし
める。
【0025】そしてこの間隙(9) 内において、それ
ぞれスタッドピン(14)によりデッキ(1) に固定
されている側面用防水シ―ト(6)(6)の下部水平部
(6c)(6c)を跨ぐように、伸縮性を有する透明帯
状連結シート(11)を渡して、連結シート(11)の
両側縁部を、これら側面用防水シ―ト(6)(6)の下
部水平部(6c)(6c)にそれぞれ接合する(第4図
と第9図参照)。
【0026】なお、上記伸縮性を有する透明帯状連結シ
ート(11)としては、透失しにくい軟質ポリ塩化ビニ
ルのような熱可塑性合成樹脂製シ―トを使用するが、と
くに接着性の点で軟質ポリ塩化ビニル製シ―トを使用す
るのが好ましい。
【0027】この透明帯状連結シート(11)は、例え
ば 170〜180mm の幅、および 1.0〜2.
0mm の厚さを有するものである。
【0028】このように帯状連結シート(11)が透明
であるため、浮き屋根(10)の鋼製デッキ(1) の
製作後、経時的な錆による溶接部(A) の老化を容易
に点検することができる。
【0029】さらに、この透明帯状連結シート(11)
の上に、不燃性帯状被覆シート(12)を被せて、これ
の両側縁部をシール兼用接着剤(13)により接合する
(第4図と第10図参照)。なお、鋼製デッキ(1) 
の点検のさいには、この不燃性帯状被覆シート(12)
を剥がせば良い。
【0030】一方、断熱材ブロック(3b)の上面を覆
う上面用防水シ―ト(5) の周縁部と、同側面を覆う
帯状の側面用防水シ―ト(6) の上部水平部(6a)
とを、相互に所定の間隙(19)をおいて突合わせ状に
配置し、また直角用コーナー部材(17)の両連結側端
部に、それぞれ帯状側面用防水シ―ト(6)(6)の連
結側端部(6B)(6B)を、所定の間隙(19)をあ
けて突合わせ状に配置する(第5図と第8図参照)。
【0031】そして、上面用防水シ―ト(5) と側面
用防水シ―ト(6) 、あるいは側面用防水シ―ト(6
) と直角用コーナー部材(17)との間の間隙(19
)をそれぞれ跨ぐように、伸縮性を有する帯状連結シー
ト(21)を渡して、連結シート(21)の両側縁部を
、間隙(19)両側の上面用防水シ―ト(5) 、側面
用防水シ―ト(6) 、あるいは直角用コーナー部材(
17)に、それぞれ接合する(第5図と第9図参照)。
【0032】そして最後に、帯状連結シート(21)の
上に不燃性帯状被覆シート(12)を被せて、これの両
側縁部を、それぞれシール兼用接着剤(13)により、
防水シ―ト(5)(6)に接合する(第3図、第5図と
第10図参照)。
【0033】また、上記脚部の長いスタッドボルト(2
4)の頭部とディスク板(25)とを覆うように円形の
防水シ―ト片(26)を取り付ける(第3図、第6図、
第9図と第10図参照)。
【0034】ところで、上記の間隙(19)は、温度差
による防水シート(5)(6)の膨脹収縮を許容し得る
もので、例えば10〜20mmとするのが好ましい。
【0035】また、伸縮性を有する帯状連結シート(2
1)としては、通常不透明な熱可塑性合成樹脂製シ―ト
を使用するが、勿論、透明であっても良く、とくに接着
性の点で、透明ないし不透明の軟質ポリ塩化ビニル製シ
―トを使用するのが好ましい。この帯状連結シート(2
1)は、例えば 100〜200mm の幅を有してい
る。
【0036】防水シ―ト(5)(6)およびコーナー部
材(17)と、帯状連結シート(11)(21)とを接
合する接着剤としては、シリコーン系、ウレタン系およ
びゴム系接着剤を使用し得るが、とくに防水シ―ト(5
)(6)等と連結シート(11)(21)の接合面が共
に塩化ビニル樹脂からなる場合には、テトラヒドロフラ
ン単独、あるいはテトラヒドロフランに塩化ビニル樹脂
、または塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合物などの樹脂
を溶解した溶液型接着剤を使用するのが望ましい。
【0037】第2図および第11図〜第14図に示すよ
うに、デッキ(1)の周縁寄り部分に位置する縁部断熱
材ブロック(3a)では、その構成断熱材(2) の一
部を、デッキ(1) の円周の一部に略一致するように
順次切断して、先端に鋭角のコーナー部(4)を有する
三角形状の断熱材(2a)を形成するが、その三角形状
断熱材(2a)の鋭角のコーナー部(4) の角度は、
デッキ(1) の円周の位置によって順次異なっている
(第2図参照)。
【0038】ここで、第11図〜第13図に示すものは
、三角形状断熱材(2a)の鋭角のコーナー部(4) 
の角度(θ)が30°を有するものである。
【0039】この縁部断熱材ブロック(3a)は、塩ビ
鋼板よりなる防水シートによって、上記中間断熱材ブロ
ック(3b)の場合と同様にして被覆するが、上記の場
合と異なる点は、まず縁部断熱材ブロック(3a)の三
角形状の断熱材(2a)の鋭角のコーナー部(4) を
、その角度(θ)に応じて所要部分において切り落とし
て、所定長さの切断端部(8) を形成し(第11図参
照)、ついで縁部断熱材ブロック(3a)に、上面用防
水シ―ト(5) と横断面略Z形の帯状の側面用防水シ
―ト(6) とを、三角形状断熱材(2a)の切断端部
(8) を除いて被せたのち、三角形状断熱材(2a)
の切断端部(8) に、塩ビ鋼板よりなる鋭角用コーナ
ー部材(7) を被せている点にある(第12図と第1
3図参照)。
【0040】ここで、鋭角用コーナー部材(7) は、
第12図と第14図に示すように、例えば角度135°
である平面よりみて扇形の上部水平部(7a)と、これ
の円弧形縁部に沿って設けた垂直部(7b)と、デッキ
(1) の上面に当接する下部水平部(7c)とで構成
され、断面略Z形形とする。
【0041】そして、縁部断熱材ブロック(3a)の三
角形状断熱材(2a)の切断端部(8) を鋭角用コー
ナー部材(7) の開口部の内側に、該コーナー部材(
7) の平面よりみて円弧形の水平部(7a)の両端に
渡すようにして収める。
【0042】縁部断熱材ブロック(3a)の上面を覆う
上面用防水シ―ト(5) の周縁部と、同側面を覆う帯
状の側面用防水シ―ト(6) の上部水平部(6a)と
を相互に所定間隙(19)をおいて突合わせ状に配置し
、また鋭角用コーナー部材(7) の両連結側端部(7
A)(7A)に、2つの帯状側面用防水シ―ト(6)(
6)のそれぞれ一方の連結側端部(6A)(6A)を、
所定間隙(19)をあけて突合わせ状に配置する。この
鋭角用コーナー部材(7) のデッキ(1) 上面に当
接する下部水平部(7c)は、両帯状側面用防水シ―ト
(6)(6)の下部水平部(6c)(6c)の外側縁の
延長線上で切断し、これより外側部分(7d)(7d)
を切り落とす(第13図参照)。
【0043】なお、縁部断熱材ブロック(3a)の三角
形状の断熱材(2a)の鋭角のコーナー部(4) の角
度(θ)が異なれば、それに応じて切り落とす断熱材部
分の大きさが異なるが、三角形状断熱材(2a)の切断
端部(8) の長さは一定とする。
【0044】また、三角形状断熱材(2a)の鋭角のコ
ーナー部(4) の角度(θ)が、例えば30°、60
°、および80°の場合では、コーナー部材(7) の
下部水平部(7c)の切落とし部分(7d)(7d)の
大きさも異なってくるが、いずれにしても帯状側面用防
水シ―ト(6) の連結側端部の切断ないしは鋭角用コ
ーナー部材(7) の下部水平部(7c)の切落としに
よって対応することができる。
【0045】なお、縁部断熱材ブロック(3a)の他の
2つの直角の隅角部には、直角用コーナー部材(17)
を被せる。また、縁部断熱材ブロック(3a)のいま1
つの鈍角の角部には、上部水平部(6a)と下部水平部
(6c)とにそれぞれ切欠き(18)(18)を有する
帯状の側面用防水シ―ト(6) を被せる。
【0046】縁部断熱材ブロック(3a)の周辺におい
ては、帯状の側面用防水シ―ト(6) の下部水平部(
6c)と、鋭角用コーナー部材(7) の下部水平部(
7c)と、直角用コーナー部材(17)の下部水平部(
17c)とを、それぞれ所要数のスタッドピン(14)
によってデッキ(1) に固定する。
【0047】なお、図示は省略したが、上面用防水シ―
ト(5) と側面用防水シ―ト(6) 、あるいは側面
用防水シ―ト(6) と鋭角用もしくは直角用コーナー
部材(7) (17)との間の間隙(19)をそれぞれ
跨ぐように、伸縮性を有する帯状連結シート(21)を
渡して、連結シート(21)の両側縁部を、間隙(19
)両側の上面用防水シ―ト(5) 、側面用防水シ―ト
(6) 、あるいは鋭角用もしくは直角用コーナー部材
(7) (17)に、それぞれ接合する点、並びに、最
後に伸縮性を有する帯状連結シート(21)の上に不燃
性帯状被覆シート(12)を被せて、これの両側縁部を
シール兼用接着剤(13)により接合する点は、上記の
場合と同様である。
【0048】なお、第15図に示すように、原油貯蔵タ
ンクの浮き屋根(10)のデッキ(1) 周縁部と、ポ
ンツーン(浮体)(15)の側壁(20)とには、それ
ぞれ塩ビ鋼板よりなる接合片(16)(16)をスタッ
ドピン(14)によって固定する。
【0049】そして、断熱材ブロック(3) とポンツ
ーン(15)の側壁(20)との間には所定の間隙(9
) をあけて、この間隙(9) 内にデッキ(1) の
溶接部(A) を位置せしめておき、この間隙(9) 
内において、側面用防水シ―ト(6) の下部水平部(
6c)と接合片(16)とに、伸縮性を有する透明な帯
状連結シート(11)を渡して、連結シート(11)の
両側縁部を、防水シ―ト下部水平部(6c)と接合片(
16)とにそれぞれ接合する。
【0050】またこの透明帯状連結シート(11)の上
に、垂直部と水平部とを有する横断面略L形の不燃性帯
状被覆シート(12)を被せて、これの垂直部をポンツ
ーン(15)の側壁(20)内面に沿わせて、透明帯状
連結シート(11)の垂直部分に接着剤により接合し、
同水平部をシール兼用接着剤(13)により側面用防水
シ―ト(6) の下部水平部(6c)に接合する。
【0051】帯状連結シート(11)が透明であるから
、経時的な錆による溶接部(A) の老化を点検するさ
いには、上記の場合と同様に、不燃性帯状被覆シート(
12)を剥がせば良い。
【0052】ポンツーン(15)の側壁(20)の所要
高さ部分には、接合片(16)と、透明帯状連結シート
(11)と、不燃性帯状被覆シート(12)とのそれぞ
れ上端部を覆う被覆部材(21)、並びにこれの上側の
略倒L字形の水切りカバー(22)を取り付ける。
【0053】なお、上記実施例によれば、伸縮性を有す
る透明帯状連結シート(11)がデッキ(1) の表面
に表われないので、浮き屋根(10)全体が不燃基準に
適合する構造となっている。
【0054】なお、上記実施例においては、上面用防水
シ―ト(5) 、帯状側面用防水シ―ト(6) 、鋭角
用コーナー部材(7) および直角用コーナー部材(1
7)、あるいはまた不燃性帯状被覆シート(12)が、
それぞれ両面ポリ塩化ビニル被覆鋼板によりつくられて
いるが、これらはその他、両面フッ素樹脂被覆鋼板等の
合成樹脂被覆鋼板によりつくられていても良い。
【0055】また上記実施例は、この発明の方法を原油
貯蔵タンクの浮き屋根の鋼製デッキの防錆・断熱防水施
工に適用した場合を示すものであるが、この発明は、そ
の他の鋼製タンクにおける屋根部の防錆・断熱防水工法
にも同様に適用されるものである。
【0056】
【発明の効果】この発明は、上述のように、所要の大き
さを有する鋼板を順次溶接により接合して製作された鋼
製タンクの屋根部のデッキを防錆・断熱防水施工する方
法であって、屋根部の鋼製デッキの上面に、所定の大き
さを有する方形の断熱材を、溶接部分の内側において断
熱材ブロックを形成するように敷き並べ、隣り合う断熱
材ブロック同志の間に、溶接部分を含む間隙をあけてお
き、各断熱材ブロックの上面に、合成樹脂被覆金属板よ
りなる上面用防水シ―トを被せるとともに、該ブロック
の側周面に、合成樹脂被覆金属板よりなる横断面略Z形
の帯状の側面用防水シ―トを被せて、その下部水平部を
スタッドピンを介してデッキに固定し、隣り合う断熱材
ブロック同志の間の間隙内において帯状防水シ―トの下
部水平部同志を跨ぐように、伸縮性を有する透明帯状連
結シートを渡して、溶接部分を透明帯状連結シートで被
覆し、該連結シートの両側縁部を、間隙両側の側面用防
水シ―トの下部水平部にそれぞれ接合するもので、デッ
キの溶接部分を覆う帯状連結シートが透明であるため、
屋根部の鋼製デッキの製作後、経時的な錆による溶接部
の老化を目視により検査することが可能である。
【0057】また各ブロックの断熱材は、横断面略Z形
の帯状側面用防水シ―トにより押さえられ、かつ帯状側
面用防水シ―トは、その下部水平部をスタッドピンを介
してデッキに固定しているから、断熱材の固定作業を容
易かつ確実に行なうことができる。従って例えタンク解
放時の施工であっても、貯油する過程でのデッキプレー
トの大きなたわみに断熱材を充分追従させることができ
て、貯油する過程で浮力による衝撃的な背圧が断熱材に
かかっても、強度上の信頼性にかけるようなことがない
【0058】しかもこの発明の方法によれば、防水性・
防食性にすぐれていて、デッキの溶接部に錆が生じ難い
【0059】結局、この発明の方法によれば、現場での
作業時間を大幅に短縮し得て、屋根部の防錆・断熱防水
を非常に能率良くかつ確実に行なうことができるという
効果を奏する。
【0060】なお、伸縮性を有する透明帯状連結シート
の上に、さらに合成樹脂被覆金属板よりなる帯状被覆シ
ートを被せた場合は、透明帯状連結シートがデッキの表
面に表われないので、鋼製タンクの屋根全体が不燃基準
に適合する構造となるために、好ましく、そしてこの場
合、鋼製デッキの錆による溶接部の老化を点検するさい
には、該帯状被覆シートを剥せば良いという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】浮き屋根式タンクの概略縦断面図である。
【図2】この発明の方法により断熱・防水された鋼製タ
ンクの円形浮き屋根の要部拡大平面図である。
【図3】同浮き屋根をさらに拡大した要部拡大平面図で
ある。
【図4】第3図IVーIV線に沿う拡大断面図である。
【図5】第3図VーV線に沿う拡大断面図である。
【図6】第3図VIーVI線に沿う拡大断面図である。
【図7】第7図〜第10図はこの発明の方法により鋼製
タンクの円形浮き屋根に防錆・断熱防水施工を行なう工
程を順次示すもので、第7図は浮き屋根のデッキの一部
とこれの上に配置される断熱材と防水シ―トとを示す分
解部分斜視図である。
【図8】同浮き屋根のデッキ上に断熱材と防水シ―トと
をのせた状態の概略部分斜視図である。
【図9】同浮き屋根のデッキ上において防水シ―トの連
結側縁部同志を帯状連結シートで連結した状態の概略部
分斜視図である。
【図10】同浮き屋根のデッキ上において防水シ―トの
連結側縁部同志を連結する帯状連結シートの上に、さら
に不燃性帯状被覆シートを被せた状態の概略部分斜視図
である。
【図11】第11図と第12図はこの発明の方法により
浮き屋根の円形デッキ周縁寄りの縁部断熱材ブロック部
分に防錆・断熱防水施工を行なう工程を順次示すもので
、第11図は浮き屋根のデッキの一部とこれの上に配置
される断熱材と防水シ―トとを示す分解部分斜視図であ
る。
【図12】同浮き屋根のデッキ上に断熱材と防水シ―ト
とをのせた状態の概略部分斜視図である。
【図13】同縁部断熱材ブロック部分の要部拡大平面図
である。
【図14】コーナー部材のみの斜視図である。
【図15】第2図XVーXV線に沿う拡大断面図である
【符号の説明】
1    原油貯蔵タンクの浮き屋根のデッキA   
 溶接部 2    方形の断熱材 3    断熱材ブロック 3a  縁部断熱材ブロック 3b  中間部断熱材ブロック 5    上面用防水シ―ト 6    側面用防水シ―ト 6a  上部水平部 6b  垂直部 6c  下部水平部 7    鋭角用コーナー部材 9    間隙 10  浮き屋根 11  伸縮性を有する透明帯状連結シート12  帯
状被覆シート 14  スタッドピン 17  直角用コーナー部材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  所要の大きさを有する鋼板を順次溶接
    により接合して製作された鋼製タンクの屋根部(10)
    のデッキ(1) を防錆・断熱防水施工する方法であっ
    て、屋根部(10)の鋼製デッキ(1) の上面に、所
    定の大きさを有する方形の断熱材(2) を、溶接部(
    A) の内側において断熱材ブロック(3) を形成す
    るように敷き並べ、隣り合う断熱材ブロック(3)(3
    )同志の間に、溶接部(A) を含む間隙(9) をあ
    けておき、各断熱材ブロック(3) の上面に、合成樹
    脂被覆金属板よりなる上面用防水シ―ト(5) を被せ
    るとともに、該ブロック(3)の側周面に、合成樹脂被
    覆金属板よりなる横断面略Z形の帯状の側面用防水シ―
    ト(6) を被せて、その下部水平部(6c)をスタッ
    ドピン(14)を介してデッキ(1) に固定し、隣り
    合う断熱材ブロック(3)(3)同志の間の間隙(9)
     内において帯状防水シ―ト(6)(6)の下部水平部
    同志(6c)(6c)を跨ぐように、伸縮性を有する透
    明帯状連結シート(11)を渡して、溶接部(A) を
    透明帯状連結シート(11)で被覆し、該連結シート(
    11)の両側縁部を、間隙(9) 両側の側面用防水シ
    ―ト(6)(6)の下部水平部(6c)(6c)にそれ
    ぞれ接合することを特徴とする、鋼製タンクにおける屋
    根部の防錆・断熱防水工法。
  2. 【請求項2】  伸縮性を有する透明帯状連結シート(
    11)の上に、さらに合成樹脂被覆金属板よりなる帯状
    被覆シート(12)を被せることを特徴とする、請求項
    1記載の鋼製タンクにおける屋根部の防錆・断熱防水工
    法。
JP3009942A 1991-01-30 1991-01-30 鋼製タンクにおける屋根部の防錆・断熱防水工法 Pending JPH04253684A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020101033A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 大日本塗料株式会社 鋼構造物の溶接部を保護又は補修する方法

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JP2020101033A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 大日本塗料株式会社 鋼構造物の溶接部を保護又は補修する方法

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