JPH04232728A - 光硬化阻害を利用した固体像形成システム - Google Patents

光硬化阻害を利用した固体像形成システム

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JPH04232728A
JPH04232728A JP3165988A JP16598891A JPH04232728A JP H04232728 A JPH04232728 A JP H04232728A JP 3165988 A JP3165988 A JP 3165988A JP 16598891 A JP16598891 A JP 16598891A JP H04232728 A JPH04232728 A JP H04232728A
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  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフィルムが透明バリヤに
接着しないように光硬化可能な組成物と接触した透明バ
リヤを介してフィルムを形成する方法および装置に関す
る。本発明はまた3次元体の複数個の断面部分から透明
バリヤを介してこれらの断面部分が該バリヤに接着しな
いように一体化された3次元体を作製する方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】フィルムを作製することができるシステ
ムが多く知られている。これらのシステムは押し出し、
溶融塊からの絞り成形(drawing)、流延(ca
sting)、吹き付け(spraying)、その他
の態様により通常液状のフィルムを剥離基体の上に付着
させ、この液状フィルムを温度降下によりまたはフィル
ム中に含まれる溶媒を蒸発させるか、あるいは他の適当
な手段により固化させ、固化されたフィルムを分離する
等の工程を含む。剥離基体上に液状フィルムを付着させ
固化されたフィルムを分離することを基礎とする方法は
、高価な設備を必要とせず、より簡単かつより容易に実
施できるので、特に有利である。しかしながら、これら
の方法は、基体の表面張力がかなり小さくないと十分な
剥離性を与えることができないため、フィルムの付着は
コーティングやフィルムの分野でよく知られたフィッシ
ュアイやクレータ等のような欠陥を生じることなく行う
ことが困難である。
【0003】光成形により3次元体を形成するシステム
が数多く提案されている。Scitex社により198
7年6月5日に出願された出願番号250,121のヨ
ーロッパ特許には、硬化可能な液体を用いて3次元体を
形成する装置が開示してあり、この技術に関する文献を
よくまとめてある。1986年3月11日に付与された
米国特許第4,575,330号(C.W.Hull)
には、次のような3次元体形成システムが記載されてい
る。すなわち、放射線照射,粒子線打込み、または化学
反応による適正な相乗作用的な刺激に応じて、その物理
的状態が変化する液体の選択面に層を順次積層し、3次
元体の対応する断面を自動的に形成して一体化し、所望
の3次元体を1層ずつ作り上げる。このようにして3次
元体が形作られ、形成過程の間に、液体の実質的に平坦
な面から抜取られる。1988年6月21日に付与され
た米国特許第4,752,498号(E.V.Fudi
m)には、未硬化の液状感光性ポリマーに接触している
放射線透過材を通して、感光性ポリマーの硬化に供する
放射線を効果的な量だけ照射して3次元体を形成する方
法が記載されている。放射線透過材は、次に形成される
層が粘着するように、放射線照射された面が架橋可能に
しておく材料である。この方法を用いることにより多層
体を形成することができる。1989年1月31日付に
Fudimに付与された米国特許第4,801,477
号には光導波路が銅,酸素,その他の光重合架橋を阻害
するような材料で構成されていてもよいことが記載され
ている。
【0004】“Automatic  Method 
 forfabricating  athree−d
imensional plastic  model
  withphotohardening  pol
ymer”by  Hideo  Kodama,Re
v.Sci.Instrum.52(11).1770
−1773,Nov.1981には、3次元体を自動的
に形成する方法が記載されている。液状の光形成ポリマ
ーに紫外線を照射し、硬化された断面の層を積み上げて
3次元体が形成される。“Solid  Objecc
t  Generation”byAlan  J.H
erbert.Journal  ofApplied
  Photographic  Engineeri
ng,8(4),185−188,Aug.1982に
は、2次元体を形成するフォトコピアと全く同じように
、3次元体のレプリカを形成することができる装置が記
載されている。この装置はコンピュータメモリに格納さ
れている情報に基づき感光性ポリマー中に簡単な3次元
体を形成することができる。
【0005】“A  Review  of  3D 
 Solid  Object  Generatio
n”by  A.J.Herbert,Journal
  of  Imaging  Technology
  15:186−190(1989)には、上記とは
異なる方法が記載されている。
【0006】上記文献は所望の面積または体積に放射線
を照射して順次3次元体の固体セクタを形成する方法に
関する。種々のマスキング法が直接的レーザ像形成法と
ともに記載されている。例えば、所望のパターンに応じ
てレーザビームを光形成可能な組成物に照射し、1層ず
つ層を形成し3次元体を形成する方法が記載されている
。その他、最初は、プラットフォームに層状にコーティ
ングし、以後、照射により硬化された層を1層ずつコー
ティングする方法が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したコーティング
法は次のような欠点を有する。すなわち、平坦で均一な
層厚を確保できないか、あるいは、そのような層を迅速
に形成できない。あるいは、コーティング工程中に、先
に形成された層が傷ついたり変形しないようにできない
。比較的粘性の低い液体のみをコーティングしている。 さらに、上述したコーティング法には重要な要素(パラ
メータ)が抜けている。すなわち、薄い液体の層を形成
する間に、固体の領域と液体の領域が存在することによ
る影響と、液体の流れと、液体のレオロジー的特性の影
響と、薄い光形成された層がコーティング中に液体の流
れにより容易に歪む傾向にあるための影響と、これらの
薄い層と形成中の部分にかかる水素結合のような弱い力
と、機械的結合、真空または圧力の差による力のような
実質的に強い力の影響がコーティング工程にはあること
が抜けている。
【0008】例えばHull特許には浸漬工程が記載さ
れている。その工程では、プラットフォームまたは台が
1層の層厚分だけ下げられるか、あるいは層内で1層の
距離より下に浸漬され、光形成可能な液体の表面から1
層の層厚分内になるまで持ち上げられる。さらに、Hu
llの特許は、低粘性の液体が望ましいが、他の実地上
の理由から光形成可能な液体は一般的に高粘性液体であ
ると示唆している。理論的には、液体は均等に平坦にな
るものが大部分であるが、粘性が高い液体も粘性が低い
液体さえも、許容できる程度に平坦になるまでには多大
な時間を要する。特に、像形成面積が広い場合と、液体
層が非常に薄い場合に、多大な時間を要する。先行する
層が液溜りを囲む固い壁から成る領域があるので液体薄
層のコーティングの平坦化工程を組み合せる必要がある
。さらに、プラットフォームと、片持ち梁または梁を有
する部分(これまで形成された層によりZ方向に支持さ
れない領域)は、液体内で移動するので、層に歪が生じ
、完成品は許容できないものになってしまう。
【0009】Munz特許(1956年に付与された米
国特許第2,775,758号)と上記Scitex出
願には、新たな液面がその前の層から1層の層厚分だけ
上になるように、光形成可能な液体をポンプまたは類似
の装置により槽内に入れる方法が記載されている。この
ような方法は、コーティング中の層の歪が軽減される点
を除けば、Hullの方法が有する問題点を全て有する
【0010】上記Fudim特許には、放射線透過材に
ついて記載されている。液状の感光性ポリマーの表面を
所望の形状(恐らくは平坦な形状)にするため、放射線
透過材は通常固く、コーティングされるかあるいは、固
化された感光性ポリマーに対してもともと非粘着性であ
る。従って、感光性ポリマーは所望の厚さだけ固化され
る。Fudim特許は、このような放射線透過材を、放
射線透過材の表面に密着して形成される感光性ポリマー
から分離する工程に固有の問題に言及していない。一方
、化学的結合の影響は適正にコーティングすることによ
り、あるいは適正なフィルムにより、著しく小さくなる
。機械的な結合,水素結合,真空の力等は依然として存
在し、放射線透過材の表面から分離する間、感光性ポリ
マーに傷がついたり、歪んだりすることが大いにありう
る。
【0011】本発明は、光硬化可能な組成物n接触した
透明バリヤを介して熱によりまたは該透明バリヤと光硬
化されたフィルムとの間の液層の光成形によってフィル
ムが該バリヤに接着しないように、フィルムを形成する
簡単な方法および装置を提供する。さらに、本発明は光
硬化可能な組成物の一連の個別の層の光硬化された部分
に対応する3次元体の複数の断面部分から一体化された
3次元体を作製する方法および装置を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、化学線に対し
て透明であり該組成物との界面において該組成物と接触
したバリヤの表面を介して光硬化可能な組成物の層を化
学線に露光することにより該光硬化可能な組成物のフィ
ルムを形成するための像形成方法および装置に関する。 阻害層を光硬化可能な組成物内において上記界面と接触
して創成し、この阻害層が露光中に阻害層中の該組成物
の光硬化を阻害することによってどの光硬化された組成
物も透明バリヤに接触しないようにしている。
【0013】
【作用】本発明は光硬化可能な組成物に接触した透明バ
リヤを介して該フィルムが該透明バリヤに接着しないよ
うにフィルムを形成する方法および装置に関する。これ
は該透明バリヤと該組成物の間の界面に隣接する光硬化
阻害層を形成することによって達成される。本発明はこ
れらの技術に基づいて、さらに光硬化可能な組成物の一
連の個別の層の光硬化された部分に対応する3次元体の
複数の断面部分から3次元体を作製するための方法およ
び装置を提供する。この阻害層がフィルムや光硬化され
た層よりもかなり層厚が薄いが、容易に分離するために
は十分な厚さを持つことが望ましい。このように、阻害
層はフィルムまたは光硬化された層の厚さの30%未満
、さらに好ましくは15%未満である。
【0014】本発明の好適な実施態様において、阻害層
は光硬化可能な組成物中に存在する光硬化可能な阻害剤
によって形成され、該透明バリヤと該光硬化可能な組成
物との間の界面に隣接する薄い層において放射線によっ
て活性化することができる。阻害剤の活性化は液状阻害
層を生成して該組成物のどの層も該バリヤに接着するこ
とがなくなる。
【0015】実用目的では、層形成を結果し得る源は豊
富に存在するようにしてこの操作を繰り返し行った後に
欠乏が問題とならないようにすることが重要である。
【0016】本発明は、これらの技術に基づいて、さら
に光硬化可能な組成物の一連の個別の層の光硬化された
部分に対応する3次元体の複数の断面部分から一体化さ
れた3次元体を作製する方法および装置を提供する。
【0017】
【実施例】図1は本発明の好適な実施態様を説明する。 光硬化の阻害剤を含有する光硬化可能な組成物140を
収容するための容器144が設けられている。この容器
144は底部に透明な領域またはバリヤ147を有して
おり、このバリヤは外面147′および内面147″を
有する。内面147″は実際にバリヤ144と光硬化可
能な組成物140との間の界面である。また、第一露光
エレメント116および第二露光エレメント116′が
設けられており、それぞれ光硬化可能な組成物を透明バ
リヤ147を介して化学線に露光してフィルム111を
形成する。このフィルム111は以下に説明するように
該界面または透明バリヤ147の内面147′に接着し
ない。さらに、ドラム165が設けられており、フィル
ムを該組成物から逸して巻取りおよび貯蔵用のリール(
図示しない)に向けて案内する。リールにフィルムを巻
取る前にフィルム表面から余分の組成物を拭き取ったり
、および/またはフィルムの片面または両面の側から化
学線に追加露光するのも望ましい。
【0018】本実施態様の操作において、光硬化可能な
組成物144は、モノマー、オリゴマーおよび光重合開
始剤に加えて、該組成物の光硬化に必要な波長とは異な
る波長を持つ化学線で活性化できる光硬化阻害剤を含ん
でいる必要がある。露光エレメント116および116
′はこれらに2つの異なる波長の化学線を提供するよう
に設計されている。第一露光エレメント116は該組成
物を光硬化するために必要な化学線を提供し、第二露光
エレメント116′は該阻害剤を活性化するのに必要で
ある。本実施態様に従えば、連続フィルムを光成形する
場合は、上記2つの露光エレメント116および116
′を結合して適当な波長で合理的な強度の放射線を出射
する1つの線源、例えば水銀灯やキセノンランプにする
のが実際的であるかも知れない。しかしながら、簡単の
ため、かつ、本発明の理解をよくするために、異なる露
光エレメントから与えられる異なる波長の2つの化学線
を考えるのがより好都合である。さらに、2つの別個の
線源を使用すると2つの波長の強度を独立に制御するこ
とが可能になり、光硬化可能な組成物の処方における自
由度が増す。
【0019】第一露光エレメント116により供給され
る放射線の強度は光硬化可能な組成物の特性に応じて所
望のフィルム厚を与えるようなレベルにする必要がある
【0020】同様に、第二露光エレメント116′によ
り供給される放射線の強度と該組成物中の阻害剤の相対
的な量とは、これら2つが組み合わされたときに、阻害
層149の所望の厚さを与えるのに十分に高いレベルで
ある必要がある。この阻害層はその中の該組成物の光硬
化を妨げなければならず、その中の光硬化可能な組成物
が液体としての流体学的性質を保持してフィルムがその
上を容易に滑べるように十分厚い必要がある。これらの
条件によりどの光硬化された組成物もバリヤ147に接
着しない。しかしながら、同時に、全操作に干渉しない
ように阻害層はなるべく薄い必要がある。好ましくは、
上記の条件が満たされる限り、フィルムの厚さの30%
、さらに好ましくは10%、よりも薄くする必要がある
。好適な阻害剤は後に説明するように可逆的阻害剤であ
る。
【0021】2つの露光エレメントが配置され、それぞ
れの放射線を同時にかつ絶えず供給してフィルムの厚さ
を図1の右から左に向って増加させている。一方、フィ
ルムはその最終厚さでドラム165の周りに絶えず引っ
張られて図示しないリールに捲きとられる。同様に、フ
ィルムを界面147″に実質的に平行な方向に移動させ
て界面に隣接する光硬化可能な組成物の新しい層が形成
されるようにしてもよい。露光エレメント116′で該
組成物を露光し、露光エレメント116で露光すること
によって阻害層の作製を繰り返して、先に露光されたフ
ィルムに並列して新しいフィルムが作製され、その結果
、光硬化された組成物の連続フィルム111が形成され
る。
【0022】図2は別の好適な実施態様に従う装置を示
す。ここで光硬化可能な組成物を収容するための容器2
44が設けられている。また、透明プレートまたはバリ
ヤ247が該組成物240と接触して設けられており、
該バリヤと該組成物とで該プレートまたはバリヤの内面
と一致する界面247″を形成している。該バリヤは外
面127″も有しており、好ましくは界面247″に平
行である。容器内にプラットフォーム241も設けられ
ており、プレート247の下に配置されている。プラッ
トフォーム241は配置手段242の上に支持されてい
るのでプラットフォーム241は下降させられてプレー
トまたはバリヤ247から離される。容器の頂部には第
一露光エレメント216が設けられている。この露光エ
レメントは好ましくはスキャナであり、光硬化可能な組
成物240に光硬化を誘起するのに適した波長をもつ放
射線に相当するレーザビームを出射する。第二露光エレ
メント216′も設けられており、該組成物240に含
まれる光硬化の光活性化可能な阻害剤を活性化するのに
適した波長の放射線を供給することができる。第二露光
エレメントはここではあふれ照射露光を与えるものとし
て図示されているが、スキャナその他のタイプの局部的
に照射する線源を使用してもよい。事実、以下の実施例
のいずれにおいても適用上の必要に従って局部的照射線
源またはあふれ露光線源を使用することができる。ただ
重要なことは、光硬化された層と透明バリヤとの間に阻
害層を設けることができるような配置にすることである
【0023】本実施態様の操作において、プラットフォ
ーム241は最初は光硬化された層211の層厚にほぼ
相当する距離に置かれる。第二露光エレメントが点灯さ
れて前記実施態様において記載されたように阻害層24
9を形成する。同時に、レーザビーム212″を走査し
て光硬化された層211を形成し、この層211は阻害
層249によって透明バリヤ247から分離されている
。第一露光エレメント216によって与えられた放射線
は光硬化された層211がプラットフォーム241に接
着するように十分に強くなければならない。順々にプラ
ットフォーム241が配置手段242によって移動され
透明プレートまたはバリヤ247から光硬化された層2
11の層厚だけ離される。プラットフォームのこの位置
は直接に占められてもよいし、または余分に移動してか
ら所望の位置に戻してもよい。要すれば、透明プレート
またはバリヤ247は最初プラットフォームから離れる
ように滑らされ、プラットフォームが光硬化された層の
層厚分だけ下降され、該バリヤがその最初の位置に復帰
するように移動される。このより複雑な運動が望ましい
のは光硬化可能な組成物の粘度が高すぎたり、光硬化さ
れた層が薄すぎたり、光硬化された面積が大きすぎたり
、あるいはこれらが組み合わされている場合であり、そ
のような複雑な運動から操作時間を得る等の利益を受け
ている。必要な光硬化された層がすべて形成されるまで
同じ工程を繰り返す。
【0024】図3は本発明の別の実施態様の場合に使用
される配置を示す。本実施態様においても光硬化可能な
組成物340を収容する容器344が設けられている。 容器の底部347は透明であり、光硬化可能な組成物3
40との界面347″を与える。配置手段342により
支持されたプラットフォーム341が透明底部またはバ
リヤ347のすぐ上にある。
【0025】この実施態様の操作は図2に示す前記の実
施態様と非常に類似しているが、装置の各要素が上下が
入れ替わっている点が異なる。
【0026】図4は本発明のさらに別の実施態様を示す
。本実施態様は3次元体の複数の断面部分から一体化さ
れた3次元体を作製する固体像形成方法および装置に向
けられている。さらに詳しくは、それらの断面部分は光
硬化可能な組成物n一連の層の固化された部分に対応す
る。
【0027】放射線源510はレーザが好ましく、放射
線ビーム512を出射する。固体を高速で成形するのが
望ましいので、本発明の装置は高出力レーザのような比
較的高出力の放射線源510であって、可視域,赤外域
、または紫外域に主要バンドを有するものを用いるのが
望ましい。高出力とは、放射線ビーム512の光強度が
20mW以上の出力であり、望ましくは100mWを越
える出力とする。本実例で使用する光成形可能な組成物
のフォトスピード(photospeed)に関しても
上記のようにする。しかし、光成形可能な組成物のフォ
トスピードが高い場合、20mWと100mWの値は、
低い値になる。というのは、光成形可能な組成物のフォ
トスピードと放射線ビームの光強度は、同一結果を得る
ためには、互いに逆の関係を有するからである。光成形
可能な組成物の感度とレーザ光の波長とを充分に一致さ
せるため、選択された光成形可能な組成物に応じてレー
ザの種類を選択すべきである。また、光硬化の阻害剤が
吸収または活性化される波長を念頭に置いて選択する必
要がある。これは光硬化工程と光阻害工程の間に不測の
干渉が起きないようにするためである。その他の放射線
放射手段としては、それらのエネルギータイプが光硬化
可能な組成物の感度と合致し、この技術分野において良
く知られ、確立された方法に従って取り扱い条件が遵守
されるのであれば、電子線,X線等を用いることもでき
る。ビームの断面形状を所望の形状にする手段を設ける
こともできるが、通常の形状は円形であり、ビームの強
さが円の中心で最大になるガウス形ビームである。
【0028】放射線ビーム512は変調器514を通る
。変調器514は音響光学変調器であるのが望ましい。 変調された放射線ビーム512′は第一露光エレメント
またはスキャナ516に導かれる。第一露光エレメント
またはスキャナ516は2つのミラー520,522を
具え、ミラー520,522はそれぞれ図示しない軸を
有し、放射線ビームをX方向とY方向に移動させながら
自由表面553に反射させる。X,Y方向は直交してお
り自由表面553と平行になっている。ミラー520,
522はそれぞれの軸の回りにモータ524,526に
より回転することができ、ベクトル走査モードで容器5
44内に収容された光硬化可能な組成物540の所定の
位置に向けて反射ビームをX,Y方向に制御可能に偏向
させる。放射線ビームが第一露光エレメントまたはスキ
ャナ516により偏向されると、その放射線ビームはゼ
ロから最大に加速され、速度がゼロから最大の定速にな
る。放射線ビームの速度と放射線ビームの強さは、露光
を実質的に一定にするため、比例させる。光硬化可能な
組成物の予め選ばれた部分が放射線ビームで実質的に一
定の深さで像様露光される。
【0029】本発明の目的を達成するため、放射線ビー
ム512″はレーザからの集束光であっても良いし、そ
の他、多くの異なる方法で変形した光源や光であっても
良い。例えば、放射線ビーム512″は種々の光学濃度
マスク(optical  density  pho
tomask)、例えば、液晶ディスプレイ,ハロゲン
化銀フィルム,電着マスク(electro−depo
sited  mask)等を通過したか、あるいは再
帰反射性液晶セル(reflective  liqu
id  crystal  cell)のような種々の
光学濃度装置から反射されたものでもよい。また、スキ
ャナはベクトルスキャナ抱けでなく他のどんなタイプの
スキャナ、例えば、ラスタスキャナのようなものでもよ
い。
【0030】また、該組成物540と接触して透明プレ
ートまたはバリヤ547が設けられており、このバリヤ
と該組成物とは該プレートまたはバリヤの内面と一致す
る界面547″を形成している。透明バリヤ545は、
また外面547′を有しており、この外面は内面547
″に平行であるのが好ましい。プラットフォーム541
も容器内のプレート547の下に設けられている。プラ
ットフォーム541は配置手段542の上にプラットフ
ォームが下降してプレートまたはバリヤ547から離れ
ることができるように支持されている。
【0031】第一露光エレメントからの照射と同時に、
前記の他の実施態様において説明された技術の一つを使
用して、光硬化された層511のいずれもが透明バリヤ
547に接着しないようにするために必要な阻害層54
9を設ける。
【0032】図4に示すように、信号線552,550
,554,560は、放射線源510,変調器514,
第一露光エレメント516,配置手段542をそれぞれ
制御するため、コンピュータ534に接続されている。 追加の通信せん556が設けられていて前記の実施態様
のそれぞれにおいて説明されたように阻害層549を創
成する任意の手段を制御する。
【0033】本発明の好適な実施例の操作において、放
射手段510は前述した強度を有する放射線ビーム51
2を出射する。放射線ビーム512は変調器514を通
り、そこでその強度はゼロレベルから、エネルギー損の
ために、変調されないビームの強度より低い値まで変調
される。損失のためにいくらか減少した強度を有する変
調された放射線ビーム512′は二つのミラー520お
よび522から成るアッセンブリを有し、各ミラーがそ
れぞれ異なるモータ524および526によって独立に
駆動される第一露光エレメント516を通る。モータ5
24によって駆動されるミラー520はビームをX方向
に偏向させ、一方ミラー522はビームをY方向に偏光
させる。X方向はY方向に対して垂直である。ミラー5
20および522の相対運動に関する電気的なフィード
バックが第一露光エレメント516によって線554を
介してコンピュータ手段534に与えられる。ビームの
速度および薄層548の所定の部分上の平均滞在時間と
相関させることのできるこのフィードバックはコンピュ
ータ手段534によって処理され、放射線ビームの強度
を変調するために変調手段514に制御指令として線5
50を介して供給され、その結果ビームの強度と層54
8の所定位置の各位置における平均滞在時間の積は実質
的に一定に保たれる。このように、定義により上記2つ
のパラメータの積である露出レベルは実質的に一定であ
る。各連続薄膜の所定の部分の上での露出レベルを一定
に保つことによって、層の厚さもまた実質的に一定に保
たれる。この補正または補償は非常に重要である。特に
薄層の支持されていない部分ではベクトル走査の初期速
度が低いため過剰露出がおきる結果として膨潤した端縁
が現れるので重要である。露光レベルを一定に維持する
手段がない場合は、ビーム512″の強度が高い程また
は光成形可能な組成物の感光性が高い程、この問題はよ
り厳しくなる。また、組成物540の感度が高い程、露
光制御手段なしではこの問題はより厳しくなる。かかる
露光制御はラスタスキャンニングにおいてもまたはオー
バスキャンされたベクトルスキームを組込んだシステム
においてもまた必要であるが、相違点は近接した非露光
領域からの露光の寄与が不足しているために像の端縁が
露光不足になることである。これらの場合に、変調手段
を使用して、像の端縁が非端縁部のイメージ領域と実質
的に等しい露光を受けることを確実にする。
【0034】とにかく、放射線ビーム512″は透明プ
レートまたはバリヤ547を介して容器544内に収容
されている光硬化可能な組成物540に向って制御可能
に導かれる。プレート547とプラットフォーム541
または先に光硬化された層511との間の液層548の
光硬化工程の間、阻害層が前記の実施態様において述べ
たように形成される。
【0035】最初の層が第一露光エレメント516によ
って与えられる化学線に像様露光されて光硬化された後
、配置手段542が光硬化された層の層厚分だけプラッ
トフォーム541を下降させる。3次元体の全ての断面
切片に対応する光硬化された層が形成され、3次元体が
完成するまで同じ工程を繰り返す。
【0036】本発明の実施に使用することのできる光硬
化可能な組成物(photohardenable  
compositions)は、化学線に露光すること
によって固化または光硬化、かつ放射線を評価し得るほ
どには吸収せず、組成物を光硬化させるのに必要な放射
線の波長で活性化されない潜在的阻害剤(latent
inhibitor)を含むものであればいかなる組成
物でもよい。潜在的阻害剤は光硬化に適した波長とは異
なるはちょうで放射線を吸収および/または放射線で活
性化されなければならない。潜在的阻害剤は可逆的であ
るものにして活性化源が除かれると失活するようにする
のが好ましい。このことは既に説明したように光硬化可
能な組成物が薄い阻害層の限界を越えた領域に望ましく
ない活性阻害剤が存在することによって過剰に濃化しな
いようにするのに重要である。
【0037】かかる組成物は一般に、ただし必須ではな
いが、感光性材料(photosensitive  
material)および光開始剤(photoini
tiator)を含む。ここで“フォト(photo)
”なる語は光ばかりでなく、化学線への露光によって変
形可能な組成物を変形させ、特に液体組成物を固化した
組成物に変換させ得るいかなる型の化学線をも示す。縮
合および遊離基重合およびそれらの組合せと同様にカチ
オン重合またはアニオン重合はこのような挙動の例であ
る。カチオン重合は好ましいものであり、遊離基重合は
さらに好ましい。モノマは単官能,2官能,3官能また
は多官能アクリレート,メタクリレート,ビニル,アリ
ル等であってもよい。それらはエポキシ,ビニル,イソ
シアネート,ウレタン等の他の官能基および/または感
光性基を含んでもよく、それらがモノマを光成形性にす
ることができるならそれらだけでも良く、またアクリレ
ートまたはメタクリレートにさらにそれらを加えてもよ
い。
【0038】単独でまたは他のモノマと組合せて使用す
ることのできるエチレン様不飽和モノマの例は、t−ブ
チルアクリレートおよびメタクリレート、1,5−ペン
タンジオールジアクリレートおよびジメタクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルアクリレートおよびメタ
クリレート,エチレングリコールジアクリレートおよび
ジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレ
ートおよびジメタクリレート、ジエチレングリコールジ
アクリレートおよびジメタクリレート、ヘキサメチレン
グリコールジアクリレートおよびジメタクリレート、1
,3−プロパンジオールジアクリレートおよびジメタク
リレート、デカメチレングリコールジアクリレートおよ
びジメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオール
ジアクリレートおよびジメタクリレート、2,2−ジメ
チロールプロパンジアクリレートおよびジメタクリレー
ト、グリセロールジアクリレートおよびジメタクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレートおよびジ
メタクレート、グリセロールトリアクリレートおよびト
リメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レートおよびトリメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレートおよびトリメタクリレート、ポリオ
キシエチル化トリメチロールプロパントリアクリレート
およびトリメタクリレートおよび同様な化合物(以上は
米国特許第3,380,831号に開示されている)、
2,2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)−プロパンジア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート
およびテトラメタクリレート、2,2−ジ−(p−ヒド
ロキシフェニル)−プロパンジメタクリレート、トリエ
チレングリコールジアクリレート、ポリオキシエチル−
2,2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジメタ
クリレート、ビスフェノール−Aのジ−(3−メタクリ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)エーテル、ビスフ
ェノール−Aのジ−(2−メタクリルオキシエチル)エ
ーテル、ビスフェノールAのジ−(3−アクリルオキシ
−2−ヒドロキシプロピル)エーテル、ビスフェノール
−Aのジ−(2−アクリルオキシエチル)エーテル、1
,4−ブタンジオールのジ−(3−メタクリルオキシ−
2−ヒドロキシプロピル)エーテル、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ポリオキシプロピルトリメチ
ロールプロパントリアクリレート、ブチレングリコール
ジアクリレートおよびジメタクリレート、1,2,4−
ブタントリオールトリアクリレートおよびトリメタクリ
レート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジ
オールジアクリレートおよびジメタクリレート、1−フ
ェニルエチレン−1,2−ジメタクリレート、ジアリル
フマレート、スチレン、1,4−ベンゼンジオールジメ
タクリレート、1,4−ジイソプロペニルベンゼンおよ
び1,3,5−トリイソプロペニルベンゼンを含むが、
これらに限定されない。同様に少なくとも300の分子
量をもつエチレン様不飽和化合物、例えば、アルキレン
または炭素数が2から15のアルキレングリコールから
作られたポリアルキレングリコールジアクリレートまた
はエーテル結合数が1から10のポリアルキレンエーテ
ルグリコールおよび米国特許第2,927,022号に
開示された化合物、例えば複数の付加重合性エチレン結
合、特に末端結合として存在するもの、をもつ化合物も
有効である。同様に全てのメタクリレート、テトラヒド
ロフルフリルメタクリレート,シクロヘキシルメタクリ
レート,ジアリルフマレート,n−ベンジルアクリレー
ト、カルボワックス(登録商標)550アクリレート、
メチルセロソルブ(登録商標)アクリレート、ジシクロ
ペンテニルアクリレート、イソデシルアクリレート、2
−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、ポリ
ブタジエンジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレートトリアクリレート、エポキシジ
アクリレートテトラブロモビスフェノル−Aジアクリレ
ートが含まれる。ビニルピロール、N−ビニルピロリド
ンおよびビニルエーテルのようなビニル基を有するモノ
マが使用可能である。同様にアルカリ除去性をもつ炭素
基を含有する単官能または多官能基を有するオリゴマお
よびアクリレートおよびイソシアネート末端基の双方を
有するものは有用である。
【0039】特に好適なモノマは、ポリオキシエチル化
トリメチロールプロパントリアクリレート、エチル化ペ
ンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリス
リトールモノヒドロキシペンタアクリレートおよび1,
10−デカンジオールジメチルアクリレートである。他
のモノマは、カプロラクトンアクリレートおよびメタア
クリレート,プロポキシ化ネオペンチグリコールジアク
リレートおよびメタアクリレートである。
【0040】ビスフェノールAのジ−(3−アクリルオ
キシ−2−ヒドロキシプロピル)エーテル,ビスフェノ
ールAオリゴマーのジ−(3−メタアクリルオキシ−2
−ヒドロキシプロピル)エーテルは、一般的には不飽和
ビスフェノールAオリゴマーと呼ばれ、これらのオリゴ
マーは高いフォトスピードを与えるために特に重要であ
る。また、脂肪族骨格または芳香族骨格を有するウレタ
ンジアクリレートまたはメタアクリレートは、不飽和ウ
レタンオリゴマーと呼ばれ、それらのオリゴマーは高い
フォトスピードおよび高い可撓性を与えるので特に重要
である。
【0041】重合化の際に膨張するモノマは、一部を標
準的なモノマとともに使用することができて、露出の際
に収縮またはそりを与えない組成物を生みだすことがで
きる。これらのモノマの重合は多環式開環機序に基づい
ている。スピロオルソカルボネート、スピロオルソエス
テルおよび二環式オルソエステルは、この群に属するも
のとして知られている。典型的なモノマは、ノルボレン
スピロオルソカルボートおよびビスメチレンスピロオル
ソカルボネートである。カチオン重合するモノマも本発
明において有用である。モノマの典型的な種類は、環状
エーテル,環状ホルマールとアセタール,ラクトン,ビ
ニルモノマ,硫黄含有モノマ,オルガノシリコーンモノ
マ,一官能価のエポキシ,二官能価のエポキシ,エポキ
シプレポリマー,高級オリゴマーおよびエポキシで末端
がキャップされたシリコーン樹脂である。これらのモノ
マは公開されている文献において見いだすことができる
。そのような文献の一つとしては、Technolog
y  MarketingCorporationによ
り出版されS.P.Pappasによって編集された“
UV  Curing:Science  and  
Technology”にあるJames  V.Cr
ivelloの“Photoinitiated  c
ationic  polymerization”が
挙げられる。 他の環式開環モノマは、Elsevie
r  Applied  Science  Publ
ishers,London  and  New  
York,1984年出版でK.J.IvinとT.S
aegusaによって編集された“Ring  ope
ning  Polymerization”に見いだ
すことができる。
【0042】上記のモノマおよびオリゴマに加えて、光
硬化可能(光重合可能、光二量化可能および光架橋可能
)なポリマー材料も本発明において使用することができ
る。これらは単独であるいは前記のモノマと組み合わせ
て使用してもよい。組成物のような材料はJ.  Ko
sar著”Light−SensitiveSyste
ms”,  John  Wiley  and  S
ons、Inc.New  York、1965に記載
されている。
【0043】光重合開始剤は本発明において重要な成分
である。光重合開始剤はフォトスピード、分光感度領域
および、一部、光成形可能な組成物の重合または架橋の
程度と深さに影響する。増感剤、連鎖移動剤等の他の添
加物を含んでいてもよい。
【0044】ラジカル重合用光重合開始剤は非常に有用
である。それらは文献に記載されている。例えば、既出
のPappas  &  Mcginn著”UV  C
uring”no”Photoinitiation 
 of  Radical  Polymerzati
on”の章、米国特許第4、357、516号、および
同第4、286、046号がある。二種類以上の開始剤
を使用してもよい。
【0045】単独または併用して本発明に用いられる光
開始剤の例は、米国特許第2,760,863号に記載
されており、ベンゾインエーテル,ピバロインエーテル
、アシロインエーテル、例えば、ベンゾインメチルエー
テル,ベンゾインエチルエーテル,ベンジルジメチルケ
タールのようなビシナルケトアルドニルアルコール類;
他にはα−メチルベンゾイン,α−アリルベンゾインお
よびα−フェニルベンゾインを含むα−炭化水素置換型
芳香族アシロイン類のようなビシナルケトアルドニルア
ルコール類を含む。他の光開始剤は、1−ヒドロキシシ
クロベニールフェノールケトン,ジエトキシフェノール
アセトフェノン,2−メチル−1−〔4−(メチルチオ
)フェニル〕,2−モルホリノ−プロパン−1,ベンゾ
フェノン,ミヒラーケトン,連鎖移動剤であるカンホキ
ノンと置換型トリフェニルイミダゾリルダイマーの併用
を含む。米国特許第3,427,161号、第3,47
9,185号および第3,549,367号に記載され
ているフェナジン類,オキサジン類,キノン類のような
染料、ミヒラーケトン,ベンゾフェノン,アクリルオキ
シベンゾフェノン,ロイコ染料を含有し、水素供与体を
有する2,4,5−トリフェニルイミダゾリルダイマー
およびそれらの混合物である染料と同様に、米国特許第
2,850,445号、第2,875,047号、第3
,097,096号、第3,074,974号、第3,
097,097号および第3,145,104号に開示
されている光還元性染料および還元剤を開始剤として用
いることができる。また、光開始剤および光抑制剤とし
ては、米国特許第4,162,162号に開示されてい
る増感剤が有用である。光開始剤または光開始剤の系は
、光成形可能な組成物の全量を主成分とする量の0.0
5から10重量%を有する。熱的に不安定であるが、1
85℃またはそれ以下の温度で化学線に対して露光する
と遊離基を発生する他の好適な光開始剤の系は、置換型
または非置換型の多環式キノン類を含む。これらのキノ
ン類は、例えば、9,10−アントラキノン、2−メチ
ルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t
ert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラ
キノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナント
ラキノン、ベンズ(a)アントラセン−7,12−ジオ
ン、2,3−ナフタセン−5,12−ジオン、2−メチ
ル−1,4−ナフトキノン、1,4−ジメチルアントラ
キノン、2,3−ジメチルアントラキノン、2−フェニ
ルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン
、レテンキノン、7,8,9,10−テトラヒドロナフ
タセン−5,12−ジオンおよび1,2,3,4−テト
ラヒドロベンズ(a)アントラセン−7,12−ジオン
のような共役炭素環式系に2個の内環炭素を有する化合
物である。また、α−アミノ芳香族ケトン、トリクロロ
メチル置換型シクロヘキサジエノンおよびトリアジン、
塩素化アセトフェノン誘導体のようなハロゲン化化合物
、第3級のアミンの存在下でのチオキサントンおよびチ
タノセン類が開始剤として挙げられる。
【0046】カチオン重合のための典型的な開始剤の種
類は、SbF6−,BF4−,PF6−,ClO4−,
CF3 SO3−,AsF6−のような非求核対イオン
を含有するジアリールヨードニウム塩,ジアリールヨー
ドニウム塩,トリアシルスルホニウム塩,トリアリール
セレニウム塩、または鉄アレン錯体である。これらの開
始剤の例は、2,5−ジエトキシ−4−(p−トリルメ
ルカプト)ベンゼンジアゾニウムPF6−,4−ジメチ
ルアミンナフタレンジアゾニウム塩PF6−,ジフェニ
ルヨードニウムヘキサフルオロアーセネート,di−t
−ブチルジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフ
ェート  FX−512  スルホニウム塩(3M社製
),トリエチルスルホニウム沃素塩,CG24−61(
チバ・ガイギー社製)であるが、これらに限定されるこ
とはない。有用な参考書は、前述した“Photoin
itiation  of  Cationic  P
olymerization”である。
【0047】ラジカル重合のためにこれらの開始剤とと
もに使用して有用な増感剤は、メチレンブルーおよび米
国特許第3,554,753号、第3,563,750
号、第3,563,751号、第3,647,467号
、第3,652,275号、第4,162,162号、
第4,268,667号、第4,351,893、第4
,454,218号、第4,535,052号および第
4,565,769号に開示されている感光剤である。 増感剤の好適な群は、米国特許第3,652,275号
(Baumら)に開示されているビス(p−ジアルキル
アミノベンジリジン)ケトン,米国特許第4,268,
667号および第4,351,893号だけでなく、米
国特許第4,162,162号(Dueber)に開示
されているアリーリデンアリールケトンを包含する。ま
た、有用な増感剤は米国特許第4,162,162号(
Dueber)の第6欄の第1行目から第65行目に記
載されている。特に好適な増感剤として挙げられるのは
、DBC、すなわち、シクロペンタノン;2,5−ビス
−〔4−(ジエチルアミノ)−2−メチルフェニル〕メ
チレン〕−;DEAW、すなわち、シクロペンタノン 
 2,5−ビス〔4−(ジエチルアミノ)フェニル〕メ
チレン〕−;ジメトキシ−JDI、すなわち、1H−イ
ンデン−1−オン  2,3−ジヒドロ−5,6−ジメ
トキシ−2−〔(2,3,6,7−テトラヒドロ−1H
,5H−ベンゾ〔i,j〕キノリジン−9−イル)メチ
レン〕−、および、JAW、すなわち、シクロペンタノ
ン  2,5−〔ビス〔(2,3,6,7−テトラヒド
ロ−1H,5H−ベンゾ〔i,j〕キノリジン−1−イ
ル〕メチレン−である。また、シクロペンタノン  2
,5−ビス〔2−(1,3−ジヒドロ−1,3,3−ト
リメチル−2H−インドール−2−イリデン)エチリデ
ン〕−、CAS27713−85−5、およびシクロペ
ンタノン  2,5−ビス−〔2−エチルナフト〔1,
2−d〕チアゾール−2(1H)−イリデン)エチリデ
ン、CAS27714−25−6は有用である。
【0048】カチオン重合のための増感剤は、ペリレン
、アクリジンオレンジ、アクリジンイエロー、フォスフ
ェンR、ベンゾフラビンおよびセトフラビンTを含むが
、これらに限定されることはない。
【0049】光重合組成物において連鎖移動剤として有
用な水素供与体は、各種の化合物、例えば、(a)エー
テル類、(b)エステル類、(c)アルコール類、(d
)アリル性またはベンジル性水素含有化合物類、例えば
クメン、(e)アセタール類、(f)アルデヒド類、お
よびMacLachlanによる米国特許第3,390
,996号の第6欄、第18行目から第58行目に開示
されているアミド類だけでなく、2−メルカプトベンゾ
オキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、4−
メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオー
ル等を含む。
【0050】本発明の潜在的阻害剤のよい例はジニトロ
ソ基を有する化合物であり、これらの化合物は遊離基重
合阻害剤ではないが適当な波長を持つ紫外線に露光する
ことにより遊離基重合の阻害剤に光化学的に転換される
。ジニトロソ化合物の転換を起こさせる特異的波長は特
定のジニトロソ化合物に応じて決っている。一般に、こ
の結果を生じる波長は約340ナノメータ(nm)未満
である。ある芳香族ジニトロソ化合物の場合、この領域
は約380nmまで拡張することができる。可逆的阻害
剤は米国特許第3、885、964号(Nacci)、
同第4、029、505号(Nebe)、同第4、05
0、942号(Nacci)、等に記載されている。
【0051】該ジニトロソ化合物の光化学的転換によっ
て形成される阻害剤の性質は全ての場合について完全に
理解されている訳ではないが、ニトロソモノマー、ニト
ロキサイド(nitroxide)または五酸化二窒素
(nitric  oxide)であると考えられる。 普通は、ジニトロソ化合物はモノニトロソ化合物と熱的
平衡にある。この平衡にあるジニトロソ化合物をここで
は「ジニトロダイマー」と呼び、平衡のモノニトロソ化
合物を「ニトロソモノマー」と呼ぶ。従って、ニトロソ
ダイマーは紫外線によってまたは熱的にあるいはそれら
の組み合せによってニトロソモノマーに転換される。
【0052】阻害種がニトロソモノマーの場合、ニトロ
ソモノマーは遊離基(フリーラジカル)または光活性化
されたニトロソモノマーと反応して、フリーラジカル鎖
工程を進行させず従って有効な連鎖移動停止剤として働
く安定なニトロキサイド残基を形成する。働いていると
考えられる反応工程は下式1ないし3に概略を示す通り
である。
【0053】
【化1】
【0054】上式において、
【0055】
【化2】
【0056】は典型的なニトロソダイマーを表し、RN
O*は光励起されたニトロソモノマー種を表す。
【0057】このように、像様露光された領域において
遊離基が発生すると、阻害剤種が少なくともいくつかの
遊離基と反応して阻害作用を持つニトロキサイドラジカ
ルを形成し、潜在的阻害剤が適当な波長を持つ放射線に
よって活性化される領域において重合がおきない。阻害
剤の濃度が阻害剤を活性化する放射線の透過を制限する
のに十分に高い濃度であれば、そのような放射線に露光
されていないが該光開始剤を活性化するだけの化学線に
露光された光硬化可能な組成物の下部は光硬化される。 というのは、通常通り、光開始剤系は開始剤ラジカルを
生成するからである。これらのラジカルは自由であり通
常のように連鎖成長することができるため重合と光硬化
がおきる。
【0058】ジニトロソ基は下記の構造をとることがで
きる。
【0059】
【化3】
【0060】化合物の残りの構造は、遊離基重合を阻害
する基を含んでいない限り、重要ではない。ジニトロソ
化合物の実際の構造は下記の通りである。
【0061】
【化4】
【0062】シスかトランスかは重要ではないが、環構
造によってシス形に構築されていない限り、主としてト
ランス形であると考えられる。
【0063】普通は、ジニトロソ化合物はニトロソモノ
マーと熱平行状態にあるジニトロソダイマーである。こ
れらのジニトロソダイマーは一般に解離定数が約10−
3〜10−10 であり、解離半減期が25℃の溶液で
約30秒である。ダイマーの解離半減期は公知の技術に
よって決定できる。例えば可視光分光測光法により発色
したニトロソモノマー形成速度を測定することにより決
定できる。第1構造の典型的なニトロソダイマーは次式
に従って光解離する。
【0064】
【化5】
【0065】ニトロソモノマーはニトロソ基を1個また
は2個以上有する。ニトロソモノマーが2個以上のニト
ロソ基を有する場合は、ニトロソダイマーのニトロソの
会合が分子間よりもむしろ分子内で起きる。ニトロソ基
の会合が分子内である第1構造の典型的ニトロソダイマ
ーは次式に従って光解離する。
【0066】
【化6】
【0067】第2構造の典型的ニトロソダイマーは次式
に従って解離する。
【0068】
【化7】
【0069】最も好適なニトロソ化合物は室温で実質的
に二量体であるもの、例えば環状構造の3級C−NO化
合物または2級C−NO化合物である。
【0070】ジニトロソ化合物は通常光重合性組成物に
対して約0.1〜10重量%の濃度で使用される。特定
の場合における好適な量は使用する特定の不飽和化合物
/遊離基発生システムによって、かつ、単一系か、バイ
ンダ系か、本質的に結晶系であるかによって決まる。一
般に、ジニトロソ化合物の好適な量は光重合性化合物に
対して約0.2〜6重量%である。
【0071】ニトロソシクロヘキサンダイマーに関する
Donaruma,J.Org.Chem.,23,1
338(1958)から公知のように、ニトロソダイマ
ーのオキシムへの異性化は酸と塩基により触媒される。 光重合性組成物中に塩基性アミノ基を有する成分が存在
すると、これらのアミノ基の全部または一部を中和する
のに十分な量の適当な酸を添加して貯蔵安定性のよい組
成物を得るようにする必要がある。
【0072】好適なジニトロソ化合物の例としては下記
の化合物が挙げられる。
【0073】
【化8】
【0074】
【化9】
【0075】
【化10】
【0076】
【化11】
【0077】
【化12】
【0078】
【化13】
【0079】
【化14】
【0080】
【化15】
【0081】
【化16】
【0082】
【化17】
【0083】
【化18】
【0084】他の成分も、例えば、染料,顔料,展延剤
,無機または有機強化繊維,重合抑制剤,熱安定化剤,
粘性調整剤,有機シランカップリング剤のような層間お
よび一般には界面接着促進剤,コーティング補助剤等が
、光成形可能な組成物がその基本的性質を保存する限り
、光成形可能な熱的に合着し得る(thermally
  coalescible)組成物中に存在していて
もよい。
【0085】ガラス,ポリエステル,ポリアミド,ポリ
イミド,ポリテトラフルオロエチレン等のような強化繊
維を種々の繊維長にしたものは物理的強度を向上させる
のに非常に有用である。
【0086】実施例 下記の組成物を調整した。
【0087】         プレックス(Plex)6696* 
            94.7g        
ニトロソ化合物**                
              5.0g       
           イルガキュア(Irgacur
e)651***     0.3g        
  *      トリメチロールプロパントリアクリ
レート由来のオリゴマー **    2,3−ジアザー1,4,4−トリメチロ
ールビシクロ[3.2.1]−オクト−2−エン−N,
N−ジオキサイド ***  2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフ
ェノン 上記組成物を1mm間隔の2つの石英スライドの間に置
いて、両スライドの一方(ウィンドウスライド)の側か
らキセノンランプの全スペクトルで露光し、他方の石英
スライドは支持スライドとして使用した。露光は組成物
を十分に光硬化して支持スライドに接着するのに十分で
あった。ウィンドウスライドに光硬化された組成物の非
常に弱い接着(ほぼゼロ)が観察され、分離はごく容易
であった。先に光硬化された層とウィンドウスライドと
の間に置かれた第2,第3,それ以降の組成物の層は同
様の挙動をする。換言すれば、それらの層はそれ以前に
光硬化された層によく接着するがウィンドウスライドに
は接着しない。これは、キセノンランプの放射線スペク
トルが300〜400nmの近紫外領域において平坦で
あるため、組成物とウィンドウスライドとの界面の薄い
層中のニトロソ化合物を活性化するのに必要な波長(3
20nm付近)と重合または深度光硬化を開始し生長さ
せるのに必要な波長(370nm付近)をともに有する
ためである。このことは少なくとも本実施例に関する限
りいえることである。
【0088】本発明の操作を示す実施例は単なる例示の
ためであり、本発明の範囲はこれに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施態様を示す立面図である。
【図2】本発明の別の好適な実施態様における透明バリ
ヤを示す立面図である。
【図3】本発明のさらに別の実施態様を示す立面図であ
る。
【図4】本発明に従う固体像形成装置を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
111,211  フイルム(光硬化された層)116
,216,516  第1露光エレメント(スキャナ) 116′,216′  第2露光エレメント140,2
40,340,540  光硬化可能な組成物141,
241,541  プラットフォーム144,244,
344,544  容器147,247,347,54
7  透明バリヤ(プレート) 147′,247′,547′  バリヤ外面147″
,247″,547″  バリヤ内面165  ドラム 212,512  放射線ビーム 212″  放射線ビーム 242,342,542  配置手段 347  界面 510  放射線源 512′  変調された放射線ビーム 514  変調器 520,522  ミラー 524,526  モータ 534  コンピュータ 548  液層 549  阻害層 550,552,554,556,560  信号線5
53  自由表面

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  光硬化可能な組成物の層を化学線に対
    して透明なバリヤの表面を介して化学線に露光すること
    によって光硬化可能な組成物のフィルムを作製する方法
    であって、該透明バリヤの表面を該組成物に接触して位
    置させて該組成物との間に界面を形成する工程を含む方
    法において、前記光硬化可能な組成物内に前記界面と接
    触する阻害層を設け、露光工程中に該阻害層中の前記組
    成物の光硬化を阻害して任意の光硬化された組成物が前
    記バリヤに接着しないようにしたことを特徴とする方法
  2. 【請求項2】  下記の工程を有することを特徴とする
    、光硬化可能な組成物からフィルムを作製する方法:(
    a)光硬化可能な組成物を、透明バリヤに属する2つの
    対向する表面の一方と接触し、該表面と界面を形成する
    ように、かつ他方の表面が該組成物により濡れないよう
    に位置させ、 (b)前記透明バリヤを介して前記光硬化可能な組成物
    の層を化学線に露光してフィルムを形成し、(c)前記
    光硬化可能な組成物内に前記界面と接触する阻害層を創
    成し前記露光工程中に該阻害層内の組成物の光硬化を阻
    害して前記フィルムの前記バリヤに対する接着を妨げる
  3. 【請求項3】  さらに下記の工程を有することを特徴
    とする請求項1または2に記載の方法:前記フィルムを
    前記界面に実質的に平行に移動して前記界面に隣接して
    光硬化可能な組成物の新しい層を形成し、前記創成工程
    および露光工程を繰り返して以前に露光されたフィルム
    に並列の新しいフィルムを作製して光硬化された組成物
    の連続フィルムを作製する。
  4. 【請求項4】  前記露光工程を選択的に行ってパター
    ン化されたフィルムを作製すること、および、さらに下
    記の工程を有することを特徴とする請求項3に記載の方
    法:前記フィルムを前記界面に対して実質的に直交する
    方向に前記界面から離れるように移動して前記界面に隣
    接して光硬化可能な組成物の新しい層を形成し、光硬化
    された材料の一連のパターン化されたフィルムに対応す
    る複数の断面部分を有する一体化された3次元体を作製
    するために、前記創成工程、前記露光工程および前記移
    動工程を繰り返す。
  5. 【請求項5】  前記光硬化可能な組成物が、前記組成
    物内に配置され前記光硬化された材料を支持する移動可
    能なプラットフォームを有する容器内に収容され、前記
    移動工程が前記プラットフォームを順次下降させて前記
    界面から離れるようにしたことを特徴とする請求項4に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】  前記光硬化可能な組成物が潜在的阻害
    剤の溶液を混合して成り、かつ前記創成工程が前記界面
    に隣接する前記阻害剤を活性化することにより行われる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  7. 【請求項7】  前記光硬化阻害剤が可逆的阻害剤であ
    り、失活させることができることを特徴とする請求項6
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】  前記活性化工程が光活性化により行わ
    れることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】  前記活性化工程が光活性化により行わ
    れることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】  前記光硬化阻害剤がニトロソダイマ
    ーであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  11. 【請求項11】  前記光硬化阻害剤がニトロソダイマ
    ーであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  12. 【請求項12】  前記ニトロソダイマーが2,3−ジ
    アザ−1,4,4−トリメチルビシクロ[3.2.1]
    オクト−2−エン−N,N−ジオキサイドであることを
    特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】  前記ニトロソダイマーが2,3−ジ
    アザ−1,4,4−トリメチルビシクロ[3.2.1]
    オクト−2−エン−N,N−ジオキサイドであることを
    特徴とする請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】  光硬化可能な組成物の層を化学線に
    露光する手段と、放射線に対して透明で前記組成物と接
    触して位置させて界面を形成するように適合された表面
    を有するバリヤとを備えた装置において、前記光硬化可
    能な組成物内に前記界面と接触し、露光工程中に該阻害
    層中の前記組成物の光硬化を阻害する阻害層を創成する
    手段を備え、任意の光硬化された組成物が前記バリヤに
    接着しないようにしたことを特徴とする装置。
  15. 【請求項15】  光硬化可能な組成物からフィルムを
    作製する装置において、フィルムを形成するために前記
    光硬化可能な組成物を化学線に露光する露光手段と、2
    つの対向する表面を有し、該両表面の一方が前記組成物
    と接触して位置し、かつ前記組成物と界面を形成する様
    に適合され、他方が前記組成物により濡れないように位
    置された透明バリヤと、前記光硬化可能な組成物内に前
    記界面と接触し、露光工程中の前記組成物の光硬化を阻
    害する阻害層を創成する手段とを備え、任意のフィルム
    の前記バリヤに対する接着を妨げる様にしたことを特徴
    とする装置。
  16. 【請求項16】  さらに、前記界面に隣接して光硬化
    可能な組成物の新しい層を形成するための前記フィルム
    を前記界面に実質的に平行に移動する移動手段を備えた
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の装置。
  17. 【請求項17】  前記界面に隣接して光硬化可能な組
    成物の新しい層を形成するために前記フィルムを前記界
    面に対して実質的に直交する方向に前記界面から離れる
    ように移動する移動手段を備えたことを特徴とする請求
    項14または15に記載の装置。
  18. 【請求項18】  さらに前記光硬化可能な組成物を収
    容する容器を備え、前記移動手段が、前記組成物内に配
    置され前記光硬化された材料を支持する移動可能なプラ
    ットフォームを含むことを特徴とする請求項17に記載
    の装置。
  19. 【請求項19】  前記光硬化可能な組成物が光硬化阻
    害剤から成ることを特徴とする請求項14または15に
    記載の装置。
  20. 【請求項20】  さらに光硬化阻害剤を活性化する手
    段を備えたことを特徴とする請求項19に記載の装置。
  21. 【請求項21】  前記光硬化阻害剤が特定の周波数に
    おいて光活性化され、かつ前記光活性化手段が特定の周
    波数の化学線源であることを特徴とする請求項20に記
    載の装置。
  22. 【請求項22】  前記光硬化阻害剤がニトロソダイマ
    ーであることを特徴とする請求項21に記載の装置。
  23. 【請求項23】  前記ニトロソダイマーが2、3−ジ
    アザ−1、4、4−トリメチルビシクロ[3.2.1]
    オクト−2−エン−N、N−ジオキサイドであることを
    特徴とする請求項22に記載の装置。
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