JPH0422744Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はリンゲル液或は生理食塩水等の溶液ビ
ン或はバツグが複数個吊り下げられる構造の医療
用機器に関する。

〈従来の技術〉 従来、治療が必要とされる患者から血液を採取
し、血液中の成分の分離、各種処理を行い、処理
済みの血液を患者に返血する装置では、各種の操
作が自動化されており、血液回路のプライミイン
グ操作に使用される生理食塩水、血液の凝固を防
ぐ抗凝固剤、成分除去機構の再生の為に使用され
る洗浄液、或は各種添加液が操作ステツプ毎に切
換えられ装置内に導かれる構造になつている。

第３図はこのような装置の斜視図である。１は
血液中の成分の分離、及び各種処理を行う装置の
本体部、２は本体部１の上面に設けられた、溶液
ビン或は溶液バツグ３を吊下げる為の支持部であ
る。

溶液バツグ３は治療の内部により10本以上この
支持部のフツク２ａ，２ｂ，２ｃ……に吊下げる
必要がある。この装置は病院のベツドの間に置か
れて使用されるものである為、本体部１の幅には
制約があり、従来装置では、支持部２の後方に支
持部（点線）を重ねて立て、これらに分けて溶液
バツグ３を吊下げていた。

しかしながら、支持部２を本体部１の上面に複
数個重ねて設けた場合、このような装置は設置さ
れる場所が狭く、装置の横或は後方に回り込んで
操作を行うことは出来ず、装置前面から行わざる
を得ないが、このような場合、後方の溶液バツグ
３は掛けずらく、身長の低い作業者の場合、バツ
グ３を掛けることが出来なかつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案の解決しようとする技術的課題は、前記
装置本体部の上面に複数の溶液バツグ或は溶液ビ
ンが複数列に亘つて吊下げられた医療用機器にお
いて、後方に位置する溶液バツグでも容易に吊下
げられるようにすることにある。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案の構成は、前記した医療用機器におい
て、前記溶液バツグ或は溶液ビン吊下げ用のフツ
クを複数列に亘つて設けた支持部を装置上面に装
置前面側にスライド可能に取付けたことにある。

〈作用〉 前記の技術手段は次のように作用する。即ち、
前記スライド手段は例えばガイドレール上を前記
支持部に設けられたローラが回転する構造になつ
ている。前記支持部の後方の列のフツクに前記溶
液バツグを掛ける場合、前記支持部全体を装置前
面側に引出して作業を行う。

〈実施例〉 以上図面に従い本考案の実施例を説明する。第
１図は本考案実施例装置の側面図、第２図は本考
案実施例装置におけるスライド手段の斜視図であ
る。図中、第３図における要素と同じ要素には同
一符号が付されている。４は溶液バツグ吊下げ用
の支持部で、Ｌ字形のアングル４ａ，４ｂの上部
に枠体４ｃが設けられ、この枠体の装置前面１ａ
から後面１ｂに向けて設けられた梁にフツク５
ａ，５ｂ，５ｃ……が取付けられている。

アングル４ａ，４ｂの下側の梁には夫々二つず
つローラ６が設けられ、装置本体部１の上面に設
けられたレール７ａ，７ｂ上を回転する。８ａ，
８ｂはストツパーでアングル４ｂの下側の梁に設
けられた突起９がこの部分に当つて支持部４の動
きの範囲を規制する。１０はラツチ手段で、作業
をしていないとき矢印方向に回動され支持部４の
動きを止める。

このような構成で、作業を行う場合、先ずラツ
チ１０を外し、点線の位置まで支持部４を引出
す。フツク５ａ，５ｂ，５ｃ……のうち、後方に
設けられたものから順次、前記溶液バツグ或は溶
液ビンを吊下げて行く。吊下げ作業が終了した
後、支持部４を元の位置に戻しラツチする。

〈考案の効果〉 本考案によれば、装置本体部の上面に複数の溶
液バツグ或は溶液ビンが複数列に亘つて吊下げら
れた医療用機器において、身長の低い人でも後方
の溶液バツグを容易に吊下げることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例装置の側面図、第２図は
本考案実施例装置におけるスライド手段の斜視
図、第３図は従来装置の斜視図である。 １……装置本体部、３……溶液バツグ、４……
支持部、４ａ，４ｂ……アングル、５ａ，５ｂ，
５ｃ……フツク、６……ローラ、７ａ，７ｂ……
レール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 装置の上面に複数の溶液バツグ或は溶液ビンを
   吊下げて使用される医療用機器において、前記バ
   ツグ或はビン吊下げ用のフツクを複数列に亘つて
   設けた支持部を前記装置前面側にスライド可能に
   取付けたことを特徴とする医療用機器。