JPH0422322Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は主としてライフルスコープ等の照準望
遠鏡に関するものである。

（従来の技術） 従来に於ける照準マークの視認に際しては例え
ば実開昭58−105519号に開示してある如く該照準
マークの垂直上方向にマイクロランプを配設しそ
の照明光を照準マークに照射して照準マークを見
易くしていたものである。

然しながら、このような方式では単一光源色の
色付き照準マークしか得ることが出来ず、周囲の
状況あるいは対象物に対応せしめて照準マークを
もつと見易く鮮明にすることが出来なかつた。

又、光源、電池等の電気部品も必要となりコス
ト高になる欠点もあつた。

更に、各個人の好みの色の色付き照準マークを
得ることも出来なかつた。

（技術的課題） 而して、本考案は従来技術の欠点に鑑みなされ
たもので、鮮明にして且つ好みの色に種々変換で
きる色付き照準マークを得ることを技術的課題と
するものである。

（技術的手段） 本考案では上記の技術的課題を解決するために
複数種類の色彩を有する合成樹脂製の色付き透光
プレートを回転リングに適宜配設し、周囲の状
況、各個人の好みに合わせて該色付き透光プレー
トを選択し、それを自然光を利用して色付き照準
マークを得ようとするものである。

具体的には図示の実施例に示す如く下記の構成
となる。

１は鏡筒で対物レンズ系２と接眼レンズ系３
と、適宜視軸に対して偏角回動自在に取付けた照
準修正光学系４と透明なガラス製の照準部材５と
を適宜位置に配設内蔵してある。

照準部材５は角０＝45°でカツトしたガラスブ
ロツク５Ａと５Ｂとにより構成してあり、ガラス
ブロツク５Ａのカツト面６Ａ及びガラスブロツク
５Ｂのカツト面６Ｂを夫々研磨し、ガラスブロツ
ク５Ｂに於けるカツト面６Ｂの略中心部に適宜の
照準図形例えば第６図に示す如き図形、その他ド
ツト状、十字状、Ｙ状、Ｘ状等の照準反射膜７
（射撃照準点）を蒸着し、前記ガラスブロツク５
Ａのカツト面６Ａと接合してある。

この照準反射膜７にはアルミ蒸着を施してあ
る。

８はその円周上の60°分割して６箇所に穿つた
貫通穴８Ａ内に適宜色付き透光プレート９，９
Ａ，……９Ｅを装着せしめて成る回転リングであ
り該回転リング８の一側壁には後述するクリツク
機構の要素である溝穴１０を前記透光プレート
９，９Ａ，９Ｂ……９Ｅの間の６方向６箇所に穿
設してある。又前記色付き透光プレート９，９
Ａ，９Ｂ，……９Ｅはガラス、合成樹脂等で作成
し夫々赤、青、緑黄、茶、黒、ピンク等の色を附
したり、又は透明の透光プレートを用意する等し
てある。

１１は前記回転リング８と摺接する外筒１２の
一部（本実施例では上下２箇所）に形成したクリ
ツク機構であり、該クリツク機構１１は外筒１２
に穿つた長溝孔１３内にコイルスプリング１４と
ボールベアリング１５を挿入せしめて、該ボール
ベアリング１５の一部を前記回転リング８に形成
した溝穴１０に矢標Ａ方向へ押圧嵌合せしめるこ
とにより、間欠的に半固定すべく成してあり、こ
の状態に於いては前記色付き透光プレート９，９
Ａ，９Ｂ……９Ｅの内の１つが適宜矢標Ｂ又はＣ
方向への回転操作で照準部材５に於ける照準反射
膜７の垂直光軸Ｐ上に位置すべく成してある。

１６は透明なプレート、１７はＯリング、１８
は貫通孔１９を有するキヤツプで自然光を採り入
れる機能を有している。

尚、本実施例に於いては回転リング８に色付き
透光プレート９，９Ａ，９Ｂ……９Ｅを６方向６
箇所（60°分割）に配設せしめると共に、クリツ
ク機構１１の溝穴１０を夫々60°間隔おきに６箇
所に設けてあるが、その他透光プレート９，９
Ａ，……を増やして用意しても良いことは勿論で
ある。

（作用） 上記の技術的手段は下記の如く作用する。

予め、各種の色付き透光プレート９，９Ａ……
９Ｅを６個用意して適宜回転リング８の貫通穴８
Ａ内に夫々挿入し、キヤツプ１８で締め付ける。

次いで周囲の状況に応じて反対色の考えられる
色付き透光プレート又は好みの色付き透光プレー
トを選択すべく回転リング８を矢標Ｂ方向又はＣ
方向へ回動せしめて、所望の透光プレート９を垂
直光軸Ｐ上に位置すべくクリツク機構１１によつ
て該回転リング８を半固定状態にする。

然る時、自然光は貫通孔１９内に入射し色付き
透光プレート９の色彩を照準反射膜７上に投影す
る。

従つて、照準反射膜７を選択した色付きの照準
反射膜として鮮明に視認することが出来る。

例へば背景が雪景色であれば赤、緑等の色付き
透光プレート９を適宜回転リング８の回転操作に
よつて選択し、又背景が森林の緑色であれば赤等
の色付き透光プレート９を選択し、更に背景が赤
茶色であれば緑、青等の色付き透光プレート９を
選択すれば照準反射膜７を背景と対比して鮮明に
視認できる。

（効果） 而して、本考案は下記の如き特有の効果を有す
るものである。

赤、青、緑、黄、茶、黒等の各色の色付き透光
プレート９を適宜装着せしめた回転リングを鏡筒
に設けたので、背景の状況及び天候の状況、バツ
クグランドのカラー、ターゲツトのカラー、シユ
ーターの好み等に応じて適宜選択的に回転リング
を回転することにより所望の色彩にて鮮明に照準
反射膜７を視認することが出来、又電気部品を一
切使用しないので故障の心配がなく小嵩さにして
低コストとなる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案品の縦断側面図、第２図は回転
リングの正面図、第３図はキヤツプの側面図、第
４図はクリツク機構を説明する要部の概略分解斜
視図、第５図は回転リングが半固定状態にあると
きのクリツク機構の要部の縦断側面図、第６図は
照準反射膜の一例を示す正面図である。 １……鏡筒、５……照準部材、７……照準反射
膜、８……回転リング、９，９Ａ，９Ｂ……９Ｅ
……色付き透光プレート、１１……クリツク機
構。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 45度でカツトしたカツト面６Ａを有する一方の
   ガラスブロツク５Ａと45度でカツトしたカツト面
   ６Ｂを有する他方のガラスブロツク５Ｂとを前記
   両カツト面で接合し且つ両カツト面間に照準反射
   膜７を配設した照準部材５と、 前記照準部材５の廻りに間欠回転可能に取付け
   た処の各色の複数の色付き透光プレート９，９
   Ａ，９Ｂ……を有する回転リング８と、 前記照準部材５の垂直光軸Ｐ上に前記複数の色
   付き透光プレートの内の１つを選択して位置付け
   する機構とから成り、 自然光を利用して前記照準反射膜７にみかけの
   色付けをした照準望遠鏡。