JPH0422028Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、横型水冷エンジンのラジエータフア
ン駆動装置に関し、フアンベルトの交換を容易に
行なえるようにする技術である。

〈従来技術〉 従来では、例えば実公昭57−17190号公報の図
面に描かれているように、ラジエータフアンがラ
ジエータとフライホイルとの間に配置され、ラジ
エータフアンのフアン駆動プーリがフライホイル
とシリンダブロツクとの間に設けられている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 この従来の構造では、フアンベルトを交換する
ときに、フアンベルトがフライホイルを通り越せ
ないため、フライホイルを出力軸から取外さなけ
ればならず、手間がかかる。

また、発電機やポンプ等の作業機の入力軸を出
力軸又はフライホイルに直結して使用する場合、
フライホイルを取外す前に、作業機を取外す必要
もある。

また、フライホイルとラジエータフアンとがシ
リンダブロツクの同じ側に配置されているので、
互いに干渉しないようにするため、直径の大きい
フライホイルやラジエータフアンを設けることが
できない。この結果、エンジン発電機など、安定
して低速回転させる必要がある場合には、冷却性
能を高めるためラジエータフアンをエンジンの出
力軸から遠く離さなければならず、エンジン全体
が大型化する問題がある。

本考案は、フライホイルや作業機を取外さない
でもフアンベルトを交換でき、しかもエンジンを
大型化することなく安定して低速回転できながら
冷却性能を高く維持できるようにする事、及びこ
のための改良を簡単に安価に行なえるようにする
事を目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は、例えば図面に示すように、始動軸６
をギヤケース３から前方に突出させ、ラジエータ
フアン８をラジエータ５の前側に配置し、ラジエ
ータフアン８のベルト伝動装置９をラジエータ５
及びギヤケース３の前側に配設し、ベルト伝動装
置９のフアン駆動プーリ１０をギヤケース３の前
側で始動軸６に固定した事を特徴とするものであ
る。

〈作用〉 フアンベルト１１は、シリンダブロツク２及び
ラジエータ５の前側にあり、その前面にはフライ
ホイル４や作業機２２等の大重量の障害物がな
く、容易にベルト交換する事ができる。

そして、ラジエータフアンとフライホイルとは
シリンダブロツクを挟んで互いに反対側に配置さ
れているので、大径のフライホイルとラジエータ
フアンを用いても互いに干渉することがない。

〈実施例〉 次に、本考案の実施例を図面に基づき説明す
る。

図面は横型水冷エンジンに発電機を直結したも
のの側面図である。

横型水冷エンジン１のシリンダブロツク２の前
側にギヤケース３、後側にフライホイル４、上側
にラジエータ５が設けられている。ギヤケース３
の前壁に始動軸６が枢支され、始動軸６はギヤケ
ース３の前壁から前方に突出する。シリンダブロ
ツク２の後壁からクランク軸の後端部が出力軸７
として後ろ向きに突出し、出力軸７にフライホイ
ル４が固定されている。

ラジエータ５の前側にラジエータフアン８が配
置される。ラジエータフアン８のベルト伝動装置
９がラジエータ５及びギヤケース３の前側に配設
される。ベルト伝動装置９のフアン駆動プーリ１
０が、ギヤケース３の前側で始動軸６に固定され
る。

図中、符号１１はフアンベルト、１２はフアン
プーリ、１３はフアン軸、１４はフアンシユラウ
ド、１５は安全カバー、１６，１７は防塵網、１
８はクランク形の始動ハンドル、１９はエンジン
台、２０は基台、２１は発電機台、２２は発電機
である。発電機２２の入力軸２３はエンジンの出
力軸７に直結されている。安全カバー１５はボル
ト２４でギヤケース３及びフアンシユラウド１４
に取外し可能に固定される。

〈考案の効果〉 本考案は、ラジエータフアン駆動用のベルト伝
動装置をギヤケース及びラジエータの前側に配設
したから、シリンダブロツクの後側にあるフライ
ホイルやこれに直結される作業機などの重量物を
取外す必要がなく、フアンベルトを簡単に交換す
ることができる。また、ラジエータフアンとフラ
イホイルとはシリンダブロツクを挟んで互いに反
対側に配設され干渉することがないので、エンジ
ン全体を大型化することなく大径のフライホイル
やラジエータフアンを配置することができる。こ
の結果、エンジンは低速回転時にも安定して回転
でき、しかも高い冷却性能を維持することができ
る。

そのうえ、フアン駆動プーリを始動軸に固定す
るので、ギヤケースにフアンプーリ駆動専用の伝
動軸やこれの軸受ボスなどを新たに追加する必要
がなく、既存型のエンジンのクランクケースとギ
ヤケースの形状やギヤケース内のギヤ伝動機構を
変更する必要がなく、簡単な改造で容易に実施で
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例に係る一部縦断側面図で
ある。 １……横型水冷エンジン、２……シリンダブロ
ツク、３……ギヤケース、４……フライホイル、
５……ラジエータ、６……始動軸、７……出力
軸、８……ラジエータフアン、９……ベルト伝動
装置、１０……フアン駆動プーリ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 横型水冷エンジン１のシリンダブロツク２の前
   側にギヤケース３、後側にフライホイル４、上側
   にラジエータ５を設け、ギヤケース３の前壁に始
   動軸６を枢支し、 シリンダブロツク２の後壁から出力軸７を後ろ
   向きに突出させ、出力軸７にフライホイル４を固
   定し、 ラジエータ５にラジエータフアン８を付設し、 ラジエータフアン８をベルト伝動装置９を介し
   てエンジン１の回転軸に連動連結して構成した横
   型水冷エンジンのラジエータフアン駆動装置にお
   いて、 始動軸６をギヤケース３から前方に突出させ、
   ラジエータフアン８をラジエータ５の前側に配置
   し、 ラジエータフアン８のベルト伝動装置９をラジ
   エータ５及びギヤケース３の前側に配設し、 ベルト伝動装置９のフアン駆動プーリ１０をギ
   ヤケース３の前側で始動軸６に固定した事を特徴
   とするラジエータフアン駆動装置。