JPH04214765A - アスファルト混和物 - Google Patents

アスファルト混和物

Info

Publication number
JPH04214765A
JPH04214765A JP28079890A JP28079890A JPH04214765A JP H04214765 A JPH04214765 A JP H04214765A JP 28079890 A JP28079890 A JP 28079890A JP 28079890 A JP28079890 A JP 28079890A JP H04214765 A JPH04214765 A JP H04214765A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
asphalt
emulsion
mixture
asphalt emulsion
isocyanate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28079890A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0726030B2 (ja
Inventor
Akihiro Moriyoshi
昭博 森吉
Ichiro Fukai
深井 一郎
Etsuo Hosokawa
細川 悦雄
Takeo Shiono
武男 塩野
Masatada Fukushima
福島 正忠
Nobuyuki Sukegawa
助川 信行
Junichi Nishioka
淳一 西岡
Akira Shimizu
亮 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Electric Wire and Cable Co filed Critical Showa Electric Wire and Cable Co
Publication of JPH04214765A publication Critical patent/JPH04214765A/ja
Publication of JPH0726030B2 publication Critical patent/JPH0726030B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、コンクリート構体やアスファルト舗装道路の
亀裂補修等に適したアスファルト混和物に関する。
(従来の技術) 従来よりコンクリート構体やアスファルト舗装道路の目
地材、亀裂補修材等として、溶融アスファルト、溶融ア
スファルトにゴムラテックスを混合したゴムラテックス
混合溶融アスファルト、あるいは溶融アスファルトを乳
化剤により水中に分散させたアスファルト乳剤が一般に
使用されている。
しかしながら、溶融アスファルトは、注入後直ちに冷却
されて固化してしまうため、亀裂の奥底部にまで十分充
填することができず、道路の表面付近だけを塞ぐ形にな
って、補修部分の強度が弱く再度亀裂が生じやすいとい
う難点があった。また使用可能な温度範囲が−35〜3
5℃程度と狭いため、夏期には溶融しやすく、逆に寒冷
地では亀裂を生じやすいという問題もあった。
またゴムラテックスを混合した溶融アスファルトは、1
00℃程度に熱したアスファルトをゴムラテックス中に
少量ずつ滴下する製法を経るため作業性が悪く、そのう
え粘着性のある高温物質であるため作業に危険をともな
うという難点があった。
これに対し、アスファルト乳剤は、取扱いが容易かつ安
全であるうえ、浸透性に優れ亀裂の奥底部にまで十分充
填することができるという利点を有している。しかしな
がらその反面、硬化時間が通常1週間以上と長く、かつ
水分含有率が高いため硬化後の体積減少が著しく再度補
修を必要とする場合が少なくないという難点があった。
また注入後すぐに降雨があると乳化剤が分離して亀裂か
ら流出してしまうという問題もあった。
(発明が解決しようとする課題) このように従来より、コンクリートやアスファルトの目
地材、亀裂補修材等として種々の材料が使用されている
が、硬化速度が早く、しかも浸透性や取扱い性等にも優
れたものが未だ得られておらず、その開発が要望されて
いる。しかも硬化速度については、用途によって1分程
度の速硬性が要求される場合もあれば、30〜60分程
度の可使時間を必要とする場合もあり、したがってこの
硬化速度を制御しうるものであることがより望ましい。
本発明はこのような従来の事情に対処してなされたもの
で、硬化速度が早く、しかも様々な用途に対応しうるよ
うにこれを制御することができ、さらに浸透性や取扱い
性等、コンクリートやアスファルトの目地材、亀裂補修
材等として具備すべき諸特性を十分に満足するアスファ
ルト混和物を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明のアスファルト混和物は、(A)アスファルト系
乳剤の固形分100重量部あたり、(B)0.01〜1
0重量部の酸無水物を配合するか、または(B)0.0
1〜10重量部の酸無水物と(C)100重量部未満の
イソシアネートを配合してなることを特徴としている。
本発明に使用される(A)のアスファルト系乳剤として
は、従来より一般に使用されている、天然アスファルト
、石油アスファルトのようなアスファルトを溶融し乳化
剤により乳化させたアスファルト乳剤や、ゴムラテック
スに加熱溶融したアスファルトを配合し、さらに乳化剤
と分散安定剤を混合して乳化させたゴム・アスファルト
乳剤を例示することができる。一般にこの種のアスファ
ルト乳剤は、固形分50重量%前後のものが多く市販さ
れているが、硬化と同時にある程度の物性を得るために
、固形分値はできるだけ高いもののほうがよく、好まし
くは固形分70重量%以上のものである。また舗装道路
の亀裂補修等の用途では、気温の寒暖の差によるヒート
サイクルや自動車の通過等により亀裂補修部は常時拡大
と縮小を繰り返すため、これに追従しうるものが望まし
く、かかる用途ではゴムラテックスが配合されたゴム・
アスファルト乳剤が適している。特に寒冷地ではアスフ
ァルト単独配合のものでは硬くなり過ぎて容易に亀裂を
生じるため、ゴム・アスファルト乳剤の使用が必須であ
る。ただしゴムラテックスの配合量が多すぎると乳剤の
安定性の点で製造が困難であるうえ、コンクリートやア
スファルト等との接着性が不良となるため、ゴムラテッ
クスの配合量は多くとも固形分全体の60重量%以下で
あることが望ましい。
本発明においては、(A)のアスファルト系乳剤として
、次に詳述するような(a)アスファルト乳剤および/
またはゴム・アスファルト乳剤と、(b)少なくともア
クリル酸化合物またはメタクリル酸化合物の1種以上を
重合成分とする共重合体のアニオン性エマルジョンとを
混合してなるものの使用が、硬化速度、浸透性、固化体
の機械的特性、接着性等の点から特に適している。なお
以下に示す重量部および重量比はすべて固形分換算値で
ある。
すなわち(a)のアスファルト乳剤としては、前述した
、天然アスファルト、石油アスファルト等を溶融しこれ
を乳化剤により乳化させたもののうち、とくにアニオン
性乳化剤により乳化させたものが、浸透性や作業性に優
れており好ましい。
またゴム、アスファルト乳剤としては、ゴムラテックス
100重量部(以下、単に部と示す。)に加熱溶融した
アスファルト100〜1200部を配合し、さらにアニ
オン性乳化剤と分散安定剤を混合した含有水分量8〜3
5重量%(以下、単に%と示す。)のアニオン性の高濃
度エマルジョンが好適する。
ゴムラテックスとしては、スチレン−ブタジエン共重合
体(SBR)、ビニルピリジンSBR、カルボキシ変性
SBR、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NB
R)等がある。アスファルトとしては天然アスファルト
、石油アスファルトのいずれでもよく、これらのストレ
ートアスファルト、ブローンアスファルト、その他が単
独または混合して使用されてよい。乳化剤としては、脂
肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルベン
ゼンスルホン酸塩、ロジン酸塩等のアニオン性乳化剤が
好適する。分散安定剤としては、無機系ではベントナイ
ト、クレー等があり、有機系ではポリビニルアルコール
、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ソーダ、デ
ンプン、カゼイン等がある。これらは単独または混合し
て使用され、得られるゴム・アスファルト乳剤の安定性
を良好にする。
(b)のアニオン性エマルジョンは、アクリル酸化合物
またはメタクリル酸化合物の1種以上と、必要に応じて
配合される他の重合成分、たとえばスチレンや酢酸ビニ
ルと、水と乳化剤とを混合し、この混合液に過硫酸アン
モニウムのような酸性触媒を添加して温水中で攪拌する
ことにより重合させ、次いでアンモニア水のようなアル
カリで中和してpHを7より大として反応を停止させる
ことにより得られる。
アクリル酸化合物およびメタクリル酸化合物としては、
アクリル酸、アクリル酸エステル、ポリアクリル酸ソー
ダ、アクリル酸塩類モノマー、アクリル酸ジメチルアミ
ノエチルエステル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
ジエチレングリコールエトキシレート、2−エトキシエ
チルアクリレート、エポキシアクリレート、n−エステ
ルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート
、トリメチロールプロパントリアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート、ラウリル−トリデシル(
混合)アクリレート、メチルメタクリレート(メタクリ
ル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタ
クリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸、メタクリル酸
2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノ
エチル、テトラヒドメタクリル酸フルフリル、ジメタク
リル酸エチレン、ジメタクリル酸テトラエチレングリコ
ール、ジメタクリル酸1,3−ブチレン、トリメタクリ
ル酸トリメチロールプロパン、グリシジルメタクリレー
ト、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ラウリル
メタクリレート等がある。
このような(b)のアニオン性エマルジョンは、硬化直
後の硬化体の機械強度、接着力等を向上させる効果を有
する。
(b)のアニオン性エマルジョンの配合量は、(a)の
アスファルト乳剤等の固形分100部あたり0.1〜1
00部の範囲が適しており、より好ましくは0.5〜2
0部である。
(a)のアスファルト乳剤等と(b)のアニオン性エマ
ルジョンとが配合された(A)のアスファルト系乳剤に
は、固化体の弾性等の機械的特性を向上させるために、
ゴムラテックス、たとえばSBR、ビニルピリジンSB
R、カルボキシ変性SBR、NBR、天然ゴム等のラテ
ックスが配合されてもよい。SBRラテックスとしては
、SBRラテックス及びカルボキシ変性SBRラテック
スを単独あるいは混合して用いるのが望ましい。混合す
る場合、カルボキシ変性SBRラテックスの割合を多く
すると、得られるアスファルト系エマルジョンの固化後
の引張り強度と弾性が高くなるので、用途に応じて適宜
配合比を変えればよい。
(b)のアニオン性エマルジョンとこのゴムラテックス
との混合比は、重量比で1:100〜240:100の
範囲が好ましい。なおこのようなゴムラテックスを配合
する場合には、(a)のアスファルト乳剤等の配合量と
、(b)のアニオン性エマルジョンとゴムラテックスの
合計配合量が、重量比で99:1〜70:30の範囲と
することが好ましい。
上記(A)のアスファルト系乳剤には、以上の成分の他
にさらに、耐候性、耐寒性、柔軟性の向上をはかるため
に、老化防止剤や可塑剤を、含有するゴム成分の5%以
下の割合で添加することができる。可塑剤としてはポリ
ブテン−1やフタル酸エステル系化合物(フタル酸ジオ
クチルヘキシル、フタル酸ジメチル等)、脂肪族二塩基
酸エステル系化合物(コハク酸ジイソデシル等)、グリ
コールエステル系化合物(ジエチレングリコールジベン
ゾエート等)、脂肪酸エステル系化合物(オレイン酸ブ
チル等、)リン酸エステル系化合物(トリクレジル等)
等がある。
また硬化促進剤、増量剤、あるいは増粘剤として、アル
ミナやマグネシア、酸化鉄等の金属酸化物、金属粉末、
石粉(炭酸カルシウム粉末)、砕石粉、砂利、木粉(も
みがら、おがくず等)、セメント、クレー等の充填剤を
、本発明の効果を阻害しない範囲で添加することができ
る。
また本発明で使用される(B)の酸無水物としては、メ
チルテトラヒドロ無水フタル酸(Me−THPA)、4
−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(4Me−HHPA
)、ドデセニル無水コハク酸(DDSA)、ヘキサヒド
ロ無水フタル酸(HHPA)(以上、常温で液体)、無
水フタル酸(PAC)、無水マレイン酸(MAC)、無
水コハク酸、ブタンテトラカルボン酸−無水物(BTA
),ビシクロ[2,2,2]−オクト−(7)−エン−
2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロメリ
ット酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無
水物、3,3′、4,4′−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,2′、3,3′−ジフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビスアンヒ
ドロトリメリテート(以上、常温で固体)、メチル・エ
ンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸(MEMTHP
A)(常温で液体)等がある。
また(C)のイソシアネートとしては、1価のイソシア
ン酸ドデシル、p−イソシアナトトルエン、イソシアン
酸クロロフェニル、イソシアン酸ベンジル(BZI)、
イソシアン酸アリル等、2価のトリレンジイソシアネー
ト(TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(MDI)、4,4′−ジフェニルエーテルイソ
シアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4
,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3′
−ジメチル−4,4′−ジフェニルプロパンジイソシア
ネート、3,3′−ジフェニルメタンジイソシアネート
、3,3′−ジフェニルスルホンジイソシアネート、3
,3′−ジフェニルスルファイドジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート(HMDI)、ノナメチ
レンジイソシアネート、3−メチル−ヘプタメチレンジ
イソンアネート、2,11−ドデカンジイソシアネート
、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート等、3価の
デスモジュールR(DD−R)、デスモジュールDR、
デスモジュールTH(以上いずれもバイエル社 商品名
)等がある。またこれらの2〜3量体や、たとえばコロ
ラートEH、ダルトセック2170(以上、日本ポリウ
レタン社製 商品名)等のいわゆるブロックイソシアネ
ートも使用することができる。
このような酸無水物やイソシアネートは、(A)のアス
ファルト系乳剤のようなO/W型エマルジョンのマトリ
ックスである水と反応して、O/W型をW/O型、すな
わち水がアスファルト中に分散した状態に転相させ硬化
させる作用を有すると考えられる。第1図はこのような
転相による硬化の過程を示す図で、(イ)は転相前のO
/W型アスファルト系乳剤の分散状態を示し、(ロ)は
酸無水物やイソシアネートの作用により転相硬化した状
態を示している。図において1はアスファルト成分、2
は水を示している。
ただし、イソシアネートの単独使用は、少量では転相し
ないかもしくは転相する場合でも時間がかかり、多量で
は、転相は速やかに進むものの、水との反応生成物がさ
らに脱炭酸反応を起こして二酸化炭素を発生しアスファ
ルト混和物を発泡させるという問題がある。
したがって本発明においては、上記したように酸無水物
を単独またはイソシアネートと混合して使用する。すな
わちイソシアネートは酸無水物と混合して使用すること
により、二酸化炭素の発生によるアスファルト混和物の
発泡を押さえることができるうえ、酸無水物との混合比
および(A)のアスファルト系乳剤への配合量を調節す
ることにより、転相時間を自由に制御することが可能と
なる。なお酸無水物を単独で使用する場合も、その配合
量を調節することにより転相時間を自由に制御すること
ができる。
本考案において、酸無水物を単独使用する場合の配合量
を、(A)のアスファルト系乳剤の固形分100部あた
り0.01〜10部に限定したのは、0.01部未満で
は転相が非常に遅く起こり添加による効果が十分得られ
なくなり、10部を越えると逆に瞬時に転相し硬化する
ようになり亀裂等への注入が不可能になるからである。
なお、アスファルト系乳剤への分散性および作業性の点
から、0.1〜5部の範囲がより好ましい。
またイソシアネートと混合して使用する場合、そのイソ
シアネートの配合量を、(A)のアスファルト系乳剤の
固形分100部あたり100部未満に限定したのは、こ
れを越えると前述した二酸化炭素発生によるアスファル
ト混和物の発泡が見られるようになるからである。
なお微粉末状のシリカゲル、活性アルミナ、ゼオライト
、活性炭等の吸水性物質も、いわゆる転相効果を有する
が、分散性に乏しいため、これらを単独で使用した場合
には部分的な転相が進み、本発明における酸無水物やイ
ソシアネートのような効果が得られない。これらの吸水
性物質は、転相助剤として酸無水物やイソシアネートと
併用して用いることは可能である。
本発明のアスファルト混和物には、以上の成分の他に、
必要に応じて有機溶媒可溶性の高分子物質、たとえばポ
リウレタン、ポリアミド、ポリエステル、アルキド樹脂
、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニール、エポキシ樹脂、シ
リコーン樹脂、ポリ酢酸ビニール等を添加することがで
きる。このような有機溶媒可溶性の高分子物質を添加す
ることにより、硬化体の機械的特性、接着力等を向上さ
せることができ、また硬化速度の制御も可能である。
本発明のアスファルト混和物を得るには、予め調整した
(A)アスファルト系乳剤に、(B)酸無水物、または
(B)酸無水物と(C)イソシアネートをそのまま添加
し混合すればよいが、酸無水物やイソシアネートを予め
溶媒に溶解または分散させておき、これを(A)アスフ
ァルト系乳剤に添加するようにしてもよい。
また前述した有機溶媒可溶性の高分子物質を添加する場
合は、有機溶媒に溶解し(B)の酸無水物や(C)のイ
ソシアネート、あるいは(B)の酸無水物と(C)のイ
ソシアネートの混合物と混合して添加するようにする。
本発明のアスファルト混和物を道路の亀裂部等に注入充
填する場合には、その直前に各成分を上記のように混合
し、これをノズルやホース等によって亀裂等に注入すれ
ばよい。なお(b)のアニオン性エマルジョンを配合し
た(A)アスファルト系乳剤は、(b)のアニオン性エ
マルジョンが条件によってはその主剤となるアスファル
ト乳剤等に対し硬化作用を有するため、予め(b)のア
ニオン性エマルジョンを配合して(A)アスファルト系
乳剤を調整しておく場合には、硬化作用が発現しないよ
うに使用直前まで密閉保存しておくことが望ましい。
このように注入された本発明のアスファルト混和物は、
前出の図面に示したようにアスファルト系乳剤が(イ)
の水2をマトリックスとするO/W型から(ロ)のアス
ファルト成分1をマトリックスとするW/O型に転相し
、すみやかに全体が均一かつ十分な機械的強度をもって
硬化する。この後時間の経過とともに内部の水2が揮散
し(ハ)の完全硬化にいたり、機械的特性をはじめ優れ
た特性を有する固化体が形成される。(ロ)の転相直後
の硬化体の機械的特性は(ハ)のほぼ70%に達し、降
雨、自動車の走行等に支障のない程度にまで十分硬化す
る。
ちなみに、(A)のアスファルト系乳剤単独では、かか
る転相による硬化が起こらず、化学的あるいは物理的作
用により乳剤の電荷のバランスがくずれて分解し、水が
蒸発して最終的に硬化するといういわゆる分解硬化の形
をとるため、完全硬化の機械的特性のほぼ70%を持つ
までには、早いもので数日を要する。
なお転相硬化に至る時間は、酸無水物やイソシアネート
の種類、これらの配合量や混合比、上述した高分子物質
の配合等だけでなく、次の実施例にも示すように環境温
度によっても変化するため、施工環境温度も考慮する必
要がある。すなわち施工環境温度から所望の硬化時間が
得られるような配合を適宜選択するようにする。
(作用) このように本発明のアスファルト混和物は、アスファル
ト系乳剤に酸無水物、または酸無水物とイソシアネート
の混合物を所定の割合で添加したことにより、イソシア
ネート単独使用の場合のように発泡することなしに、ア
スファルト系乳剤が水をマトリックスとするO/W型か
らアスファルト成分をマトリックスとするW/O型に転
相し、速やかに全体が均一かつ十分な機械的強度をもっ
て硬化する。しかも配合を調整することにより、転相硬
化時間を制御することが可能である。
そのうえアスファルト系乳剤本来の浸透性や取扱い容易
性が損なわれるようなこともなく、路面等の深い亀裂の
奥底部にまで確実に充填することができる。
またアスファルト系乳剤として、アスファルト乳剤およ
び/またはゴム・アスファルト乳剤と、特定の共重合体
のアニオン性エマルジョンとを混合したものを用いた場
合には、硬化体の強度、ゴム弾性、接着力等の物性がさ
らに向上する。
(実施例) 以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1〜32 第1表および第2表に示す配合で各成分を混合してアス
ファルト混和物を調製した。なお、使用した各成分は次
のようにして調整したものである。
ゴム・アスファルト乳剤: SBRラテックス(固形分50%)に加熱溶融したアス
ファルトを注下し、さらにアニオン系界面活性剤と分散
安定剤とを添加して撹拌し分散させたもの。
共重合体エマルジョンB: メタクリル酸シクロヘキシルモノマーを10部とスチレ
ンモノマーの10部とを20部の水に溶解し、界面活性
剤を4部、重合触媒として過硫酸アンモニウムを1部添
加し、80〜85℃で6時間撹拌し、重合した後、アン
モニア水を注下してpH8.5に調整したもの。
共重合体エマルジョンC: メタクリル酸ブチルモノマーを10部とスチレンモノマ
ーの10部とを20部の水に溶解し、界面活性剤を4部
、重合触媒として過硫酸アンモニウムを1部添加し、8
0〜85℃で6時間撹拌し、重合した後、アンモニア水
を注下してpH8.5に調整したもの。
また比較のために、第2表中の比較例に示すように、酸
無水物やイソシアネートを全く配合せず(A)のアスフ
ァルト系乳剤を構成する成分のみを混合して、比較例1
〜7の混和物を調製した。
次いで実施例および比較例で得られたアスファルト混和
物に対して、以下の方法で各種の試験を行った。
転相固化時間:容積200ccのポリ容器内に試料30
gをとり、0、10、20、30℃の各温度における転
相硬化に至る時間を測定した。比較例については、通常
の硬化に至る時間を測定した。
引張強度および伸び:jiS K 2207に準拠して
、20℃の条件で注入し、1週間経過後に測定した。
接着力:50mm×50mm×50mmのアスファルト
コンクリート製ブロック2個の間に、直径1mmの棒状
スペーサ2本を平行に配置することにより、1mmの隙
間を設け、この隙間に試料を充填し、30℃で6日間養
生させた後、温度23℃、試験速度1mm/分の条件で
接着力を測定した。
これらの測定結果を第1表および第2表の下欄に示す。
(以下余白) 表からも明らかなように本発明のアスファルト混和物は
、アスファルト系乳剤単独のものに比較して硬化時間が
大幅に短縮されており、しかも配合成分の種類や配合比
等を施工環境温度を考慮して適宜選択することにより容
易に硬化時間を調整することができる。
またアニオン性の共重合体エマルジョンを配合したもの
では、配合しないものに比べて硬化体の機械的特性が向
上している。
[発明の効果] 以上説明したように本発明のアスファルト混和物は、ア
スファルト系乳剤に酸無水物、または酸無水物とイソシ
アネートを混合して添加したので、イソシアネート単独
使用の場合のように発泡することなしに、アスファルト
系乳剤に転相がおこり、すみやかに全体が均一かつ十分
な機械的特性をもって硬化する。したがって注入直後の
降雨や自動車走行にともなう問題が解消される。しかも
配合を調整することにより転相硬化時間を制御すること
が可能で、用途に応じた硬化時間をとることができる。
そのうえ浸透性に優れ取扱いも容易であり、路面等の深
い亀裂の奥底部にまで確実に充填することができる。
またアスファルト系乳剤として、アスファルト乳剤およ
び/またはゴム・アスファルト乳剤と、特定の共重合体
のアニオン性エマルジョンとを混合したものを用いた場
合には、硬化体の強度、ゴム弾性、接着力等の物性がさ
らに向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のアスファルト混和物の硬化過程を説明
する図である。 1……アスファルト成分 2……・水 出願人 森吉昭搏 同 深井一郎 同 昭和電線電纜株式会社

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)アスファルト系乳剤の固形分100
    重量部あたり、(B)0.01〜10重量部の酸無水物
    を配合してなることを特徴とするアスファルト混和物。
  2. 【請求項2】(A)アスファルト系乳剤の固形分100
    重量部あたり、(B)0.01〜10重量部の酸無水物
    と(C)100重量部未満のイソシアネートを配合して
    なることを特徴とするアスファルト混和物。
  3. 【請求項3】請求項1の(A)アスファルト系乳剤が、
    (a)アスファルト乳剤および/またはゴム・アスファ
    ルト乳剤と、(b)少なくともアクリル酸化合物または
    メタクリル酸化合物の1種以上を重合成分とする共重合
    体のエマルジョンとを混合してなるものであることを特
    徴とするアスファルト混和物。
  4. 【請求項4】請求項2の(A)アスファルト系乳剤が、
    (a)アスファルト乳剤および/またはゴム・アスファ
    ルト乳剤と、(b)少なくともアクリル酸化合物または
    メタクリル酸化合物の1種以上を重合成分とする共重合
    体のエマルジョンとを混合してなるものであることを特
    徴とするアスファルト混和物。
JP28079890A 1990-02-20 1990-10-19 アスファルト混和物 Expired - Lifetime JPH0726030B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-40185 1990-02-20
JP4018590 1990-02-20

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04214765A true JPH04214765A (ja) 1992-08-05
JPH0726030B2 JPH0726030B2 (ja) 1995-03-22

Family

ID=12573725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28079890A Expired - Lifetime JPH0726030B2 (ja) 1990-02-20 1990-10-19 アスファルト混和物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0726030B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006328404A (ja) * 1999-05-28 2006-12-07 Jsr Corp アスファルト改質剤
CN102190895A (zh) * 2010-03-10 2011-09-21 中国石油天然气股份有限公司 一种强配伍性乳化沥青及其制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006328404A (ja) * 1999-05-28 2006-12-07 Jsr Corp アスファルト改質剤
JP4583336B2 (ja) * 1999-05-28 2010-11-17 Jsr株式会社 アスファルト改質剤
CN102190895A (zh) * 2010-03-10 2011-09-21 中国石油天然气股份有限公司 一种强配伍性乳化沥青及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0726030B2 (ja) 1995-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106431125B (zh) 一种冷拌型彩色沥青混合料及制备方法
Chen et al. Mechanical properties of polymer-modified concretes containing expanded polystyrene beads
Wu et al. Developing a polymer-based crack repairing material using interpenetrate polymer network (IPN) technology
AU700389B2 (en) Liquid applied waterproofing
EP3328810B1 (en) Admixture for the construction of infrastructural and structural products and related production process
EP3670606B1 (en) Co-solubilization process for preparing modified bitumen and product obtained thereof
KR102188825B1 (ko) 수소가 첨가된 석유수지, sis 및 개선된 골재 입도의 미분말 골재를 포함하는 교면포장용 방수아스팔트 콘크리트 조성물 및 이의 시공방법
JPH03187963A (ja) セメント基質注入グラウト
US1940528A (en) Rubber composition
JP6244848B2 (ja) てん充材組成物、及び、それを用いたスラブ軌道のセメントアスファルトモルタル層の補修方法
KR102100421B1 (ko) Sis, sbs, 폐타이어 분말 및 개선된 미분말 골재를 포함하는 포장침하 방지 및 지지력 확보용 아스팔트 콘크리트 조성물 및 이 조성물과 믹싱 시스템 투입 장비를 이용한 하부층 안정처리 시공방법
JPH04214765A (ja) アスファルト混和物
JPH0616946A (ja) アスファルト混和物
KR102100417B1 (ko) 에폭시 수지, sis, sbs 및 개선된 미분말 골재를 포함하는 포장침하 방지 및 지지력 확보용 아스팔트 콘크리트 조성물 및 이 조성물과 믹싱 시스템 투입 장비를 이용한 하부층 안정처리 시공방법
KR20160103311A (ko) 고분자 중합체를 포함하는 재생아스콘 제조방법
CN106966656A (zh) 一种vae乳液水泥基路面填缝材料及其制备方法
KR100823986B1 (ko) 알칼리 골재 반응 억제용 저탄성 폴리머 콘크리트 혼화재제조방법
JP3133378B2 (ja) アスファルト混和物
KR20060004267A (ko) 시멘트 몰탈 조성물 및 콘크리트 조성물
JP2971974B2 (ja) アスファルト系乳剤の施工方法
JP3550188B2 (ja) アスファルト被覆フィラーとその製造方法
KR100435848B1 (ko) 스티렌-부타디엔-라바 라텍스 및 길소나이트를 첨가한합성개질 아스팔트, 그의 제조방법 및 그를 배합한합성개질 아스팔트 콘크리트의 제조방법
JPH0472359A (ja) アスファルト混和物
JPS6114184A (ja) セメント混合物表面処理による亀裂及び凍結防止処理組成物及びセメント混合物の表面処理方法。
JPH02283645A (ja) セメント混和剤

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090322

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100322

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100322

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110322

Year of fee payment: 16

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110322

Year of fee payment: 16