JPH04211859A - 異常認知方法 - Google Patents

異常認知方法

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JPH04211859A
JPH04211859A JP3033199A JP3319991A JPH04211859A JP H04211859 A JPH04211859 A JP H04211859A JP 3033199 A JP3033199 A JP 3033199A JP 3319991 A JP3319991 A JP 3319991A JP H04211859 A JPH04211859 A JP H04211859A
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JP
Japan
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neural network
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deviation
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Application number
JP3033199A
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Inventor
Kazuo Niida
仁井田 和 雄
Ichiro Koshijima
越 島 一 郎
Atsushi Tani
谷     淳
Toshikazu Hirobe
広 辺 敏 和
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Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイナミックプロセス
の正常異常診断等に用いる異常認知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現状のダイナミックプロセスシステムに
おける異常診断エキスパートシステムの多くは、定常値
の近傍にしきい値を設け、そこから逸脱を異常の発生と
して認知しているため、定常状態での運転支援・異常診
断にその用途が限られている。ところが、その対象とな
るプラントの運転状態は定常状態の他にも様々なモード
があり、スタートアップやシャットダウンなど非定常な
運転状態における運転支援や異常診断を行うには、その
ような運転状態における異常の認知も必要である。
【0003】ところで、従来、特開平1−210840
号公報に示されるような異常診断エキスパートシステム
がある。このシステムの基本思想は標準パターンと実際
のパターンとの間で行なわれるパターンマッチングの手
法であり、この公報に示される思想を用いて非定常状態
での異常をも認知することが考えられる。すなわち、認
知対象系の異常な動作状態を示す時系列データ群を標準
動作パターンとして保存しておき、認知対象系の実際の
一定時間の動作状態を示す時系列データを取り込み、実
際のパターンを作成する。そしてその実際のパターンと
上記標準パターンとを比較し、実際のパターンと標準パ
ターンとの対応関係をもって異常と認知する、というも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、エンジンのよ
うに一定の動作パターンを繰り返すようなものが対象で
あればまだしも、必ずしも一定の動作パターンを呈しな
いものが対象となる場合、異常状態の時系列データ群に
対応してその分だけ多くの標準パターンを保存しておか
なければならず、さらにそのパターンが複雑になるほど
誤認を防ぐために緻密な標準パターンを作成しなければ
ならず、また実際のパターンがあまりに複雑なのでしば
しば誤認を招く。つまりその作成にあたってはかなりの
神経を使わなければならない。したがって、認知対象系
によっては標準パターンの作成に多大な手間が掛かり、
異常認知が不可能となる。
【0005】さらに、この手法では、正確な認知を行う
ために、標準パターンを構成するデータのひとつひとつ
に対応して十分なデータが採取できた後に比較判定を行
うようになるため、異常状態が実際に認知対象系で発生
しても、リアルタイムで認知できないのである。
【0006】そこで、定常状態・非定常状態を問わず、
より柔軟な正常状態・異常状態のリアルタイムにおける
認知手法の出現が望まれている。本発明は、このような
点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、
認知対象系の定常状態ばかりでなく非定常状態において
も正常/異常をリアルタイムで認知し、しかも判定基準
が容易に作成できる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の異常認知方法は
、認知対象時点より前の時点の認知対象系の時系列デー
タを少なくともひとつのニューラルネットの入力層に入
力し、認知対象時点のデータを目標出力データとして同
ニューラルネットの出力層に与えることにより、上記認
知対象系の少なくともひとつの正常な動作状態を示す時
系列データ群を各ニューラルネットにおいて形成しウェ
イトとバイアスとを学習し、それらウェイトとバイアス
とを用いて実時系列データをニューラルネットに入力す
ることにより、各認知対象時点の出力データを推定し、
その推定出力データを各認知対象時点における実際の出
力データと比較し、得られた偏差をリアルタイムに判定
することにより認知対象系の正常及び異常認知を行なう
ことを特徴とする。
【0008】尚、本願明細書でいうニューラルネットと
は、前向き結合を持つ多階層人工ニューラルネット技術
のことである。好ましくは、各ニューラルネットは2〜
10個の階層からなり、さらに好ましくは5個の階層か
らなる。データセットは所定の原因と結果からなる。そ
して、このニューラルネットにより全てのデータセット
において、この原因と結果の関係を満足するように非線
形多次元のパラメータチューニングをプロセスシステム
内で行なうこととなる。本技術ではパラメータチューニ
ングを学習と称してあり、パラメータチューニング手法
としてはバックプロパゲーション法が一般的に採用され
ている。
【0009】
【作用】少なくともひとつの正常状態における時系列デ
ータ群を学習用データとして用い、この際、複数の正常
状態を示す時系列データセットを効率的に使用すること
ができる各ニューラルネットにおいて、スタートアップ
、シャットダウン等のような複数の正常状態を同時に処
理できる。またその認知対象時点より前の時点のデータ
を入力値として各ニューラルネットに与え且つ認知対象
系の認知対象時点におけるデータを目標出力データとし
て与える。ニューラルネットは認知対象時点より前の時
系列データを受けることでその出力データが推測できる
。この推測データが当該認知対象時点の目標出力データ
へ次第に近付くようにそのノードにおけるバイアスとノ
ード同士の結合部のウエイトとをパラメータとして最適
化計算を行う。
【0010】このように最適化計算を通してニューラル
ネットを用いて認知対象系の正常な動作状態を学習し、
その学習がある程度くり返されると、認知対象時点より
前の時系列データを入力することで、正常状態下での推
測出力データは各認知対象時点における目標出力データ
値に対し一定の範囲内の偏差を持つ値に収まるようにな
り、このニューラルネットには当該認知対象系の正常特
性における非線形モデルが内包されたこととなる。
【0011】よって、このように学習の終わったニュー
ラルネットに認知対象系の実時系列データを入力するこ
とにより、認知対象時点における出力データが推測でき
る。この推測出力データを認知対象時点における実際の
出力データと比較することにより、両者が不一致の場合
にそれなりの差、すなわち偏差が生じる。ニューラルネ
ットは正常状態下における実際の出力データが一定の範
囲内の偏差をもった値に収まるように最適化しているた
め、その偏差を判定することにより異常を認知すること
ができる。例えばその偏差の大きさが上記一定の偏差範
囲に収まれば正常、同偏差の大きさがその一定の偏差範
囲から外れたときにはこれを異常と認知することができ
る。
【0012】本発明は、このような理論に従いニューラ
ルネットの学習結果を判定基準に利用して異常認知を行
う、この判定基準を作成するためにはニューラルネット
に認知対象系が正常状態であるときの時系列データ群を
入力する作業だけでニューラルネットの中にその判定基
準と認知対象系全体のダイナミクスが自動的に作成され
ることとなる。従来技術では、判定基準を作成するため
には複雑な作業を要したが本発明では認知対象系がいか
に複雑なダイナミクス特性を持っていても、認知はこの
容易な作成作業によって、自由に行なえる。
【0013】また、時系列データには上記推定偏差とし
ての許容範囲を持たせた形で認知を行っているため、認
知対象系の正常状態と異常状態をもリアルタイムで正確
に認知することが可能となる。さらに本発明の正常/異
常状態認知方法は、特に、プラント、自動車、ロボット
、航空機、船舶、医療機器、保安装置等の操作に対する
制御システムのような異常状態の認知を要するシステム
に効果的に適用される。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。図1は本発明方法をプラントの異常認知
に用いた実施例のシステム構成を概略的に示すものであ
る。ここでは、プラント1が認知対象系となる。そして
本実施例の認知システムはニューラルネット2と比較判
定部3とから概略構成される。さらにプラント1、例え
ばプラント機器類のプラント操作のためのコントロール
システムから成るのである。プラント1は入力プラント
データIに対する結果として出力プラントデータOを出
力する。入力プラントデータIにおける時系列データの
各セットは認知対象時点を含めて好ましくは多くとも1
0時点前まで、より好ましくは多くとも5時点前のデー
タから成る。
【0015】入力プラントデータIにおける、例えば4
時点前までのデータx(t),x(t−1),…,x(
t−4)を入力し、その結果として次点(t+1時点)
での出力データx(t+1)が推定できる。実際の出力
データと推定データx(t+1)は比較判定部3に入力
され、この比較判定部3は、実際の出力データと推定デ
ータx(t+1)との差、すなわち偏差を判定して認知
対象系のシステムが異常か正常かを決定する。
【0016】ニューラルネット2はノード4,4,…と
これらノード4,4,…の結合部5,5,…とを有し、
各結合部5は固有のウエイトWを持つ。各ノード4は固
有のバイアスbを持つとともに例えばシグモイド関数f
(x)(図4参照)による演算を行い、その結果が上記
の推定出力データx(t−1)として与えられる。
【0017】例えば、図3に示すニューラルネットにお
いて、ノード4−1からの値x1とノード4−2からの
値x2とを入力するノード4−3に着目する。このノー
ド4−3は、ノード4−1とは結合部5−1により、ノ
ード4−2とは結合部5−2により結合している。結合
部5−1はウエイトw1、結合部5−2はウエイトw2
をそれぞれ持ち、ノード4−3には、ノード4−1の出
力x1が結合部5−1を通じてx1w1として、ノード
4−2の出力x2が結合部5−2を通してx2w2とし
てそれぞれ入力される。よって、ノード4−3は上記関
数f(x)について、 f(x)=f(x1w1+x2w2+b)      
  =1/(1+exp(−(x1w1+x2w2+b
))  で表される演算を行う。ここで、bはノード4
−3の持つバイアス値である。上記推定出力データx(
t+1)は各ノード4,4についてこの計算をそれぞれ
行うことにより得られるものである。
【0018】このような演算を行うニューラルネット2
は図2に示すようなシステム構成をもってプラント1の
正常状態下の時系列パターンを学習し、同時にこの認知
システム内には学習誤差も与えられる。なお、ここでは
、ニューラルネット2が入力プラントデータIにおける
現在値より4時点前までの値x(t),x(t−1),
…,x(t−4)を入力し、その結果として(t+1)
時点の出力プラントデータOにおけるデータx(t+1
)を推定するものとして説明する。
【0019】まず、プラント1の正常状態下の入力プラ
ントデータIにおける時系列データ、現在値より4時点
前までのデータx(t),x(t−1),…,x(t−
4)を入力し、その次の(t+1)時点の出力プラント
データOにおける推定/出力データx(t+1)をその
目標出力データとして与えて、ニューラルネット2に、
このような因果関係を正常状態として学習させる。学習
誤差は正常状態における実際の出力データと目標出力デ
ータとの差である。
【0020】ニューラルネット2には、入力プラントデ
ータIに入力データとしての列データ(原因)とプラン
トデータOにおける出力データ(結果)とがそれぞれ与
えられる。その入力データの各セットに対する結果とし
て出力データの各セットが推定される。この出力値と目
標出力値との偏差を最小にするように各ノード4,4,
…のバイアスb及び各結合部5,5…のウエイトwを変
更する。ニューラルネット2の学習とは、この各パラメ
ータb,wの変更過程を言い、これはパラメータ・チュ
ーニングとも呼ばれるものである。その計算は、所定の
学習則(例えばバッファプロパゲーション(誤差逆伝播
)法)に従って行う。
【0021】各データセットは入力プラントデータIに
おける現在値より4時点前までの時系列データx(t)
,x(t−1),…,x(t−4)と(t+1)時点で
の出力プラントデータOにおける目標出力データとから
なる。各種時点のデータセットについて上記演算を繰返
し行い、十分に学習されると、いずれの時点のデータx
(t),x(t−1),…,x(t−4)が与えられて
も、次点での出力データx(t+1)が推定できる。こ
の推定出力データは目標出力データからある一定の範囲
内の偏差をもった値に収まるようになり、各ノード4,
4,…のバイアスb及び各結合部5,5,…のウエイト
wの値が最適化されたこととなる。
【0022】ニューラルネット2は、このような状態に
なると、時系列データx(t),x(t−1),…,x
(t−4)が与えられることにより、(t+1)時点に
おける出力データを推定できるようになる。図1に戻っ
て、比較判定部3においては、上記したように、(t+
1)時点の出力プラントデータOにおける実際の出力デ
ータと推定出力データx(t+1)との差、すなわち偏
差を判定する。この偏差が一定の偏差範囲に収まれば正
常、同偏差の大きさがその一定の偏差範囲から外れたと
きにはこれを異常と認知するが、その認知法としては、
次の2種類が考えられる。その一つは、偏差を最大学習
誤差によって決定されるしきい値と比較し、この偏差が
しきい値以上になった場合に異常とするものであり、図
5はその様子を示したものである。この図中、実線は偏
差、破線はしきい値を示す。この方法は、偏差値が一時
的に大きく変化した場合の認知に適している。
【0023】他の一つの方法は、何時点分かの偏差の合
計値がある値以上になった場合に異常とするものである
。すなわち、この方法は、図7に示すように一定期間(
t* )毎の偏差を積分、その積分値を最大積分学習誤
差によって決定されるしきい値と比較し、積分値がしき
い値以上になったとき、これを異常とする。ここで対象
とする異常とは、偏差がしきい値には至らないものの非
常に近く、このような状態がある程度の期間連続するよ
うな場合である。この積分方式における積分期間は、ニ
ューラルネット2をスケルトンネット化して決定するこ
とができる。
【0024】このスケルトンネットは、結合の数を最小
にするように学習し冗長性を最小にした結合状態のニュ
ーラルネットであり、評価関数をバックプロパゲーショ
ン法における偏差総和の項に結合の分散度を示す項を加
えた下式により定義し、学習の最適化計算においてこの
式中の第2項の示す結合分散度を最小化する(重み係数
cを小さくする)ことにより、そのノードにおける弱い
結合を消失させ、より強い結合のみ残すようにしたもの
である。
【0025】
【0026】例えば、ニューラルネット2をスケルトン
ネット化した結果、図8に示すような結合構造が得られ
たとする。この構造においては、入力層で出力層に関連
しているノードはデータx(t)、x(t−1)、x(
t−2)が入力される3個だけであり、他の2個のデー
タx(t−3)、x(t−4)が入力される2個のノー
ドは出力層とは無関連である。したがって、ここで言え
ることは、推定データx(t+1)とデータx(t−3
)、x(t−4)との関連性は少ないということである
。よって、これに伴い、積分期間もt〜(t−4)まで
の5時点分は必要とせず、t〜(t−2)の3時点で十
分ということになる。これにより積分期間はt〜(t−
2)の3時点分と決定することができる。
【0027】次に以上のように構成されたシステムを図
9に示すような液位制御系に適用した場合について説明
する。図9において、6はタンク、7は供給管、8は出
口管、9は流量調整バルブ、10はレベルコントローラ
である。ここでは、初期の液レベルはコントローラ10
のセットポイントより下方にあり、シュミレーション開
始と同時に一定流量の液がタンク6に流入する。ある時
点まではバルブ9は閉じており、流入量に応じた一定の
割合で液位が上昇するが、液位がセットポイントを越え
、コントローラ10からの入力信号が正に転じるとバル
ブ9が開いて液位を一定にする液位制御が始まる。
【0028】したがって、この例の場合、液位制御が働
かない領域と液位制御が働く領域との2つのモードがあ
る。このような系の学習の際に、ニューラルネット2へ
の入力データx(t),x(t−1),…,x(t−4
)としては供給管7からの供給量を制御するデータ、目
標出力データx(t+1)として液位データが供給され
、学習結果として時点(t+1)のレベルを推定させる
ようにする。
【0029】図10は図9における液位制御システムに
おいてニューラルネットにその初期状態からの正常なパ
ターンを学習させることによって得られたその液位変化
と学習誤差を示す。この図中、Lは正常な液位変化、E
はそのプロット点と同時点でプロットした学習誤差であ
る。この学習結果に基づいて、最大学習誤差によるしき
い値を例えば“0.1”、上記t〜(t−2)の3時点
分の総和とした最大積分学習誤差によるしきい値を例え
ば“0.2”と定める。
【0030】図11は学習したケースと同一条件で初期
液位が異なる場合の液位変化及びニューラルネットの推
定液位と実際の液位との偏差を示す。ここで示す偏差は
図10で示す学習誤差と大差がなく、偏差及びその積分
値双方において正常と判断される範囲に収まっており、
この液位変化を正常と認識することになる。
【0031】図12は液位制御システムに異常が発生し
、液位コントローラの積分期間が変化した場合の液位変
化及びニューラルネットの推定データと実際の出力デー
タとの偏差を示す。ここでは、液位変化の各時点での偏
差を見る限りでは正常な値を取っているように見える。 しかし、積分期間の異常は液位変化の挙動の変化として
現れる。したがって異常はその偏差に現れ、この偏差は
図10における学習誤差より大きな値を示しており、ス
タートしてから5.5秒後に=0.1”を越え、その挙
動が異常であると認知できることとなる。
【0032】図13はスタート後5秒経過後、供給管7
から流入量が正常状態より25%増加した場合の液位変
化とニューラルネット指定データと実際の出力データと
の偏差を示すもので、ここでは偏差は“0.1”を越え
ないが、それに近い値が連続する期間(スタートしてか
ら7秒後に始まり16秒の時点で終る期間)があり、ス
タートしてから9秒後に上記t〜(t−2)の3時点分
の推定データの総和が“0.2”を越え、この9秒の時
点で異常であると認知することができるものである。
【0033】以上の通り、ニューラルネットに液位制御
系の因果関係を示す時系列データパターンを学習させ、
その内部に制御系と同じ因果関係を持つモデルを生成し
これを判定基準として正常/異常状態の認知が可能であ
る。なお、上記においては本発明をプラント・液位制御
系に適用した場合について説明したが、本発明は、これ
に限定されるものではない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ニ
ューラルネットの学習結果を判定基準に利用して異常認
知を行うようになっているので、この判定基準を作成す
る作業としてはニューラルネットに認知対象系が正常状
態であるときの時系列データ群を入力する作業だけニュ
ーラルネットの中に正常状態における系全体のダイナミ
クスが自動的に作成されることとなり、認知対象系がい
かに複雑なダイナミクス特性を持っていても、認知は容
易に行なえる。
【0035】また、時系列データには上記指定偏差とし
ての許容範囲を持たせた形で認知を行っているため、認
知対象系の正常/異常状態をリアルタイムで正確に認知
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法をプラント操作における異常認知に
用いた実施例のシステム構成を概略的に示すブロック図
【図2】図1に示す装置のニューラルネットが学習を行
なうときのシステム構成を示すブロック図。
【図3】ニューラルネットの構造を示す模式図。
【図4】シグモイド関数を示すグラフ。
【図5】図1に示す比較判定部の判定方式における偏差
としきい値との関係を示すグラフ。
【図6】同比較判定部の他の判定方式における偏差に対
する積分期間を示すグラフ。
【図7】同方式における偏差の積分値としきい値との関
係を示すグラフ。
【図8】ニューラルネットをスケルトンネットとして構
成したときの構造の一例を示す模式図。
【図9】本発明の適用例である液位制御系の構成を示す
説明図。
【図10】図9に示す液位制御系に本発明を適用した場
合のニューラルネットにその初期状態からの正常なパタ
ーンを学習させた場合の液位変化と学習誤差を示すグラ
フ。
【図11】図10で学習したケースと同一条件で初期液
位が異なる場合の液位変化及びニューラルネットの推定
液位と実際の液位との偏差を示すグラフ。
【図12】図9に示す液位制御システムに異常が発生し
、液位コントローラの積分期間が変化した場合の液位変
化及びニューラルネットの推定液位と実際の液位との偏
差を示すグラフ。
【図13】図9に示す液位制御システムでスタート後5
秒経過後に供給管からの流入量が正常状態より25%増
加した場合における液位変化及びニューラルネットの推
定液位と実際の液位との偏差を示すグラフ。
【符号の説明】
1  プラント 2  ニューラルネット 3  比較判定部 4  ノード 5  結合部 I  入力プラントデータ O  出力プラントデータ x(t)〜x(t−n)  ニューラルネット2への入
力データ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  認知対象時点より前の時点の認知対象
    系の時系列データを少なくともひとつのニューラルネッ
    トの入力層に入力し、認知対象時点のデータを目標出力
    データとして該ニューラルネットの出力層に与えること
    により、前記認知対象系の少なくともひとつの正常な動
    作状態を示す時系列データ群を各ニューラルネットにお
    いて形成しウェイトとバイアスとを学習し、該ウェイト
    とバイアスとを用いて実時系列データを該ニューラルネ
    ットに入力することにより、各認知対象時点の出力デー
    タを推定し、その推定出力データを各認知対象時点にお
    ける実際の出力データと比較し、得られた偏差をリアル
    タイムに判定することにより認知対象系の正常及び異常
    認知を行なうことを特徴とする異常認知方法。
  2. 【請求項2】  該ニューラルネットに形成された該時
    系列データ群が正常な動作状態を複数示すことを特徴と
    する請求項1記載の異常認知方法。
  3. 【請求項3】  ニューラルネットが、スケルトン化し
    ていることを特徴とする請求項1記載の異常認知方法。
  4. 【請求項4】  偏差の判定が、最大学習誤差によって
    定まるしきい値と偏差を比較することによって行なわれ
    ることを特徴とする請求項1記載の異常認知方法。
  5. 【請求項5】  偏差の判定が、所定の一定積分期間に
    おける最大積分学習誤差により定まるしきい値と偏差の
    積分値を比較することによって行なわれることを特徴と
    する請求項1記載の異常認知方法。
  6. 【請求項6】  認知対象系がプラント操作のための制
    御システムであることを特徴とする請求項1記載の異常
    認知方法。
  7. 【請求項7】  認知対象系の異常が非定常状態操作下
    で発生することを特徴とする請求項1記載の異常認知方
    法。
  8. 【請求項8】  ニューラルネットが2から10個の階
    層から成ることを特徴とする請求項1記載の異常認知方
    法。
  9. 【請求項9】  ニューラルネットが3から5個の階層
    から成ることを特徴とする請求項1記載の異常認知方法
  10. 【請求項10】  時系列データ群の各セットが該認知
    対象時点を含めて多くとも10時点前までのデータから
    成ることを特徴とする請求項1記載の異常認知方法。
  11. 【請求項11】  時系列データ群の各セットが該認知
    対象時点を含めて多くとも5時点前までのデータから成
    ることを特徴とする請求項1記載の異常認知方法。
JP3033199A 1990-02-28 1991-02-27 異常認知方法 Pending JPH04211859A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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