JPH0420955B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0420955B2
JPH0420955B2 JP60097984A JP9798485A JPH0420955B2 JP H0420955 B2 JPH0420955 B2 JP H0420955B2 JP 60097984 A JP60097984 A JP 60097984A JP 9798485 A JP9798485 A JP 9798485A JP H0420955 B2 JPH0420955 B2 JP H0420955B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glycidyl ether
compound
fluorocarbons
working medium
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60097984A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61255977A (ja
Inventor
Kazuki Jinushi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP60097984A priority Critical patent/JPS61255977A/ja
Publication of JPS61255977A publication Critical patent/JPS61255977A/ja
Publication of JPH0420955B2 publication Critical patent/JPH0420955B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubricants (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、熱安定化された作動媒体組成物に関
するものである。 [従来の技術] 重油や石油等の燃料を燃焼して得られる温度よ
りも低い中低温域の熱源からエネルギーを回収す
る研究が進み、海洋温度差発電、地熱バイナリー
発電、廃熱回収発電、太陽熱発電、あるいはヒー
トポンプによる昇温、ヒートパイプによる熱交換
技術等が実用化ないしは試験されている。これら
の熱回収技術に用いる作動媒体には、水をはじめ
プロパンやブタン等の炭化水素類、トリクロロモ
ノフルオロメタン(R−11)クロロジフルオロメ
タン(R−22)、1,2−ジクロロテトラフルオ
ロエタン(R−114)等のフロン類、又はアンモ
ニア等が知られている。 [発明の解決しようとする問題点] 各種作動媒体の中でフロンは毒性が小さく、化
学的に不活性であり、非可燃性で、熱力学的諸特
性が他の媒体よりも優れていることから、冷暖房
用媒体として、又は発電用媒体として、あるいは
熱交換媒体として数多くの種類が知られている。
例えば、圧縮式又は吸収式冷媒としてR−22等
が、発電用媒体としてR−11等が使われている。
フロンは、化学的に安定な化合物であるが、装置
各部の金属材料、潤滑油あるいは水分等が共存
し、かつ100℃以上の高温下においては、分解し
やすくなり、金属の腐食や潤滑油の劣化を引き起
こすことが知られている。R−22を用いた圧縮式
冷凍機の発生器出口では、吐出ガス温度が150℃
以上にも達することがあり、熱安定性の高い潤滑
油やフロンが望まれている。又、吸収式冷凍機あ
るいは吸収式熱ポンプによる冷暖房装置において
も、発生器温度が100〜200℃に達することが普通
である。吸収式媒体としてのフロンは、吸収溶媒
(吸収剤)に良く溶解することが必要であるが、
熱安定性の良い吸収剤程、フロン及び金属との共
存下の熱安定性が悪い傾向もあり、フロンに対す
る熱安定剤の探索が望まれている。さらには、ラ
ンキンサイクルにより熱エネルギーを機械的エネ
ルギーに変換する際に用いられる作動媒体として
のフロンは、ランキンサイクル効率の高いもの程
熱安定性が悪い傾向にあり、やはり熱安定化剤の
探索が望まれている。従来、このような熱安定化
剤として、有機ホスフアイト系化合物やベンゾト
リアゾール等が知られているが、必ずしも充分な
効果は得られていない。 [問題点を解決するための手段] 本発明者等は、かかる認識に基づいて、フロン
やその他の熱安定化を必要とする作動媒体の熱安
定化剤について探索を行なつたところ、従来知ら
れている安定化剤に比し、極めて安定化効果の高
い安定剤を見い出すことができた。すなわち、本
発明は下記一般式(1)で表わされるホスフインサル
フアイド系化合物とグリシジルエーテル系化合物
とを含有してなる熱安定化された作動媒体組成物
に関するものである。 [R1,R2,R3は、同一又は異種のアルキル基、
アルコキシ基、又はアルキル置換基を有してもよ
いフエニル基、フエノキシ基を示す。] フロンは、元来化学的に安定であり、電気絶縁
性にも優れているが、100℃以上の高温下では共
存物質の影響により、分解しやすくなり、HClや
HFのような腐食性化合物を生成する。かかる不
純物は、装置金属材料を腐食させるばかりでな
く、絶縁抵抗の減少につながり、その生成を防止
しなければならない。フロンの分解に影響を与え
る共存物質には、装置材料に使われる各種金属、
潤滑油、水分、アルコールあるいは吸収剤等が知
られており、これらが同時に共存し、互いに影響
しながら、さらに分解しやすくなる場合も少なく
ない。本発明の安定化剤は、これら共存物質の影
響を抑制し、高温下においてもフロン等の作動媒
体の分解を防止できるものである。 ホスフインサルフアイド系化合物は前記一般式
(1)で表わされる>−P=S基を有する化合物であ
る。式中Rがアルキル基やアルコキシ基の例とし
ては、トリメチル、トリプロピル、トリブチル、
トリイソブチル、又はジエチル(プロポキシメチ
ル)ホスフインサルフアイド等である。式中Rが
フエニル基やフエノキシ基の例としては、トリフ
エニル、トリフエノキシ、又は(フエノキシフエ
ニル)ジフエニルホスフインサルフアイド等であ
り、これらアルキル基やフエニル基を同時に有す
る例としては、メチルジフエニル、メチルフエニ
ルプロピル又はジエチルフエニルホスフインサル
フアイド等である。その他、Rがアルキル置換基
を有するフエニル基又はフエノキシ基、あるいは
Rがフツ素、臭素、塩素等のハロゲン又はイオウ
等であるか、又はこれらで置換されたアルキル
基、フエニル基であつてもよい。 グリシジルエーテル類の例としてはメチルグリ
シジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブ
チルグリシジルエーテル、エチレングリコールグ
リシジルエーテル、プロピレングリコールグリシ
ジルエーテル、トリプロピレングリコールグリシ
ジルエーテル等の脂肪族がグリシジルエーテル、
P−メチルフエニルグリシジルエーテル、P−ニ
トロフエニルグリシジルエーテル、O−クロロフ
エニルグリシジルエーテル、フエニルグリシジル
エーテル等の芳香族グリシジルエーテルを挙げる
ことができる。好適な例としては前者ホスフイン
サルフアイド系化合物に対しては
【式】
等を、後者グリシジルエーテル類に対してはブチ
ルグリシジルエーテル、フエニルグリシジルエー
テル等を挙げることができる。 これらの安定剤の添加量は安定化すべき作動媒
体100部に対して、それぞれ少なくとも0.01部以
上あればよく、また10部以上添加しても安定化効
果に大きな違いは認められない。好ましくはそれ
ぞれ0.02部〜5部程度添加すればよい。本発明に
より安定化された作動媒体組成物には必要によ
り、その他の安定化剤、例えばホスフアイト系化
合物、チオホスフアイト系化合物等の公知ないし
周知の安定化剤をさらに併用してもよい。 本発明により安定化される作動媒体としては、
特に熱安定化を必要とする作動媒体であれば、何
ら限定されず、以下の各種化合物又はそれらの混
合物を例示することができる。すなわち、メタ
ン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタ
ン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン等の炭化水素類。メタノール、
エタノール、2,2,2−トリフルオロエタノー
ル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパ
ノール等のアルコール類。フツ素化アルコール
と、水又はアンモニアとの混合物。炭素数4〜8
のパーフルオロアルカン類。メタン又はエタン中
の水素の一部又は全部を塩素、フツ素、又は臭素
原子から選ばれる少なくとも1種で置換した化合
物。炭素数3〜4の環状飽和炭化水素化合物中の
水素の一部又は全部を塩素及び/又はフツ素原子
で置換した化合物。好適な具体例は、CCl3F,
CCl2F2,CClF3,CBrF3,CHCl2F,CHClF2
CH2ClF,CCl2F−CClF2,CClF2−CClF2
CCl2F2とCHF2−CH3との共沸混物、CHClF2
CClF2−CF3との共沸混合物等のフロン類である。 [実施例] 以下に本発明の実施例について、さらに具体的
に説明するが、かかる説明により本発明が何ら限
定されるものではない。 実施例 1 CCl3F(フロン−11)135ml及び潤滑油スニソ
3GS(商品名)10mlをSUS製耐圧シリンダーに150
℃で7日間封入し、その後のフロン分解に基づく
酸分(塩素イオン濃度)を測定し、前記潤滑油及
びSUS製金属共存下での各種安定化剤の安定化
効果を評価した。結果を第1表に示す。 実施例 2 CCl2F−CClF2(フロン−113)135ml及び潤滑油
スニソ3GS(商品名)50ml、水0.1mlをSUS製耐圧
シリンダーに170℃で15日間封入し、その後のフ
ロン分解に基づく酸分(塩素イオン濃度)を測定
し、本発明の安定化剤の潤滑油、SUS製金属及
び水共存下での安定化効果を評価した。結果を第
2表に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】 [発明の効果] 第1表及び第2表から理解されるように、本発
明の安定化剤を添加することにより作動媒体の安
定性を著しく向上させることができ、実用上きわ
めて有用な効果をもたらす。共存する潤滑油とし
ては、ナフテン系やパラフイン系の鉱油系潤滑油
又は、直鎖あるいは分岐アルキルベンゼン、エス
テル油、ポリグリコール油等の含成系潤滑油であ
り、必要に応じ、フエノール系やアミン系の酸化
防止剤、イオウ系やリン系の油性向上剤、エポキ
シサイド等の脱塩化水素剤を添加したものであ
る。一方、装置各部の金属材料には、鋼銅、アル
ミニウムあるいは黄銅等の合金が使用されてい
る。本発明の安定化された作動媒体はこれらの各
種の金属や潤滑油共存下においても、極めて安定
であり、各種作動媒体の使用可能な温度の上限を
高めることができるとともに、従来使用可能な温
度範囲においては、より長期間安定した使用が可
能となる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式(1)で表わされるホスフインサルフ
    アイド系化合物とグリシジルエーテル系化合物と
    を含有してなることを特徴とする熱安定化された
    作動媒体組成物。 [R1,R2,R3は、同一又は異種のアルキル基、
    アルコキシ基、又はアルキル置換基を有してもよ
    いフエニル基、フエノキシ基を示す。] 2 ホスフアンサルフアイド系化合物とグリシジ
    ルエーテル系化合物の添加量が作動媒体100部に
    対してそれぞれ0.02〜5部の範囲から選定される
    特許請求の範囲第1項記載の作動媒体組成物。
JP60097984A 1985-05-10 1985-05-10 熱安定化された作動媒体組成物 Granted JPS61255977A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60097984A JPS61255977A (ja) 1985-05-10 1985-05-10 熱安定化された作動媒体組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60097984A JPS61255977A (ja) 1985-05-10 1985-05-10 熱安定化された作動媒体組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61255977A JPS61255977A (ja) 1986-11-13
JPH0420955B2 true JPH0420955B2 (ja) 1992-04-07

Family

ID=14206928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60097984A Granted JPS61255977A (ja) 1985-05-10 1985-05-10 熱安定化された作動媒体組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61255977A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2843119B2 (ja) * 1990-06-22 1999-01-06 旭電化工業株式会社 冷凍機油
DE4240733A1 (de) * 1992-09-03 1994-03-10 Linde Ag Verfahren zum Betrieb einer Verdichter-Wärmepumpe oder Kälteanlage mit Ammoniak als Kältemittel
US5387357A (en) * 1992-09-25 1995-02-07 E. I. Du Pont De Nemours And Company Azeotropic or azeotrope-like compositions of ammonia and hydrofluorocarbons
WO1995000600A1 (en) * 1993-06-17 1995-01-05 Alliedsignal Inc. Azeotrope-like compositions of tetrafluoroethane and ammonia

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59157170A (ja) * 1983-02-28 1984-09-06 Matsushita Refrig Co 伝熱媒体用組成物
JPS59159881A (ja) * 1983-03-01 1984-09-10 Asahi Glass Co Ltd 熱安定化されたフロン組成物

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59157170A (ja) * 1983-02-28 1984-09-06 Matsushita Refrig Co 伝熱媒体用組成物
JPS59159881A (ja) * 1983-03-01 1984-09-10 Asahi Glass Co Ltd 熱安定化されたフロン組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61255977A (ja) 1986-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7553618B2 (ja) 組成物
KR101314419B1 (ko) 이온성 액체를 작동 유체로 사용하는 흡수 사이클
EP2459668B1 (fr) Procede de transfert de chaleur
DK2314654T3 (en) COMPOSITIONS CONTAINING fluorine substituted olefins
JP2017129146A (ja) 有機ランキンサイクル作動流体として有用なフルオロオレフィン化合物
CN113677774B (zh) 组合物
EP0127365A2 (en) Heat pumps
US20140305125A1 (en) Working fluid for rankine cycle
JP2021167428A (ja) 冷媒を含む組成物、その使用、並びにそれを有する冷凍機及びその冷凍機の運転方法
JPWO2015022958A1 (ja) 熱伝達方法及び高温ヒートポンプ装置
JPH0414719B2 (ja)
JPH06102792B2 (ja) フッ素含有アルカン冷媒用潤滑油
US20230265329A1 (en) Composition containing refrigerant, and method for stabilizing composition containing refrigerant
JP2020147754A (ja) 1,1,2−トリフルオロエタンを含む組成物
JPH0420955B2 (ja)
JP2021091918A (ja) トランス−1,2−ジフルオロエチレン(HFO−1132(E))と1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143a)とを含む組成物、並びにHFO−1132(E)とHFC−143aとを含む組成物から、HFO−1132(E)及びHFC−143aを分離する方法
Minor et al. Nonflammable low GWP working fluid for organic Rankine cycles
JPH0229709B2 (ja)
JP6791231B2 (ja) 熱伝達組成物
Saali et al. Modeling the Solubility of Carbon Dioxide and 1, 1, 1, 2-Tetrafluoroethane in Ionic Liquids Using the van der Waals and Generic Redlich–Kwong Equations of State
JPH0358396B2 (ja)
CN112513222A (zh) 包含燃烧性制冷剂的组合物
KR102208939B1 (ko) 플루오르화 다이에스터 화합물 및 열 전달 시스템에서의 이의 용도
JP6874786B2 (ja) トリフルオロエチレンを含む共沸又は共沸様組成物
JP2797395B2 (ja) 作動媒体及び作動媒体組成物