JPH04206331A - カラー受像管のシャドウマスク支持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

［発明の目的コ （産業上の利用分野） この発明は、シャドウマスク型カラー受像管のシャドウ
マスク支持具に係り、特にパネルに対するシャドウマス
クの位置再現性を良好にするカラー受像管のシャドウマ
スク支持具に関する。 （従来の技術） 一般にシャドウマスク型カラー受像管は、第４図に示す
ように、周辺部にスカート部が設けられたほぼ矩形状の
パネル（１）とこのパネル（１）に一体に接合された漏
斗状のファンネル（２）とからなる外囲器を有し、その
パネル（１）内面に、青、緑、赤に発光するドツト状ま
たはストライブ状の３色蛍光体層、あるいはその３色蛍
光体層間に光吸収層の形成された蛍光体スクリーン（３
）が設けられ、この蛍光体スクリーン（３）に対向して
、その内側にほぼ矩形状のシャドウマスク（４）が装着
されている。またファンネル（２）のネック（５）内に
３電子ビーム（６Ｂ）　、　（６Ｇ）　、　（ＳＲ）を
放出する電子銃（７）か配置されている。そして、この
電子銃（７）から放出される３電子ビーム（８Ｂ）　、
　（８Ｇ）　、　（８Ｒ）をファンネル（２）の外側に
装着された偏向ヨーク（８）の発生する磁界により偏向
し、上記シャドウマスク（４）を介して蛍光体スクリー
ン（３）を水平、垂直走査することにより、この蛍光体
スクリーン（３）上にカラー画像を表示する構造に形成
されている。 上記シャドウマスク（４）は、電子銃（７）から放出さ
れる３電子ビーム（６Ｂ）　、　（６Ｇ）　、　（ＯＲ
）を選別して、３色蛍光体層に正しく入射させるための
ものであり、通常多数の電子ビーム通過孔の形成された
蛍光体スクリーン（３）と対向するほぼ矩形状のマスク
本体くＩＯ）と、このマスク本体（１０）の周辺部に取
付けられた断面り字形をなすほぼ矩形状のマスクフレー
ム（１１）とからなり、パネル（１）のスカート部内面
に固定されたスタッドピン（１２）と、マスクフレーム
（１１）の外側面に取付けられた弾性支持体（１３）と
からなるシャドウマスク支持具によりパネル（１）内側
に支持されている。その弾性支持体（１３）は、２字状
に折曲成形された細長い帯板状の弾性体からなり、その
弾性体の遊端部に設けられた嵌合孔をスタッドピン（１
２）に着脱自在に嵌合係止する構造となっている。 このシャドウマスク支持具によるシャドウマスク（４）
の支持形態として、従来より、第５図（ａ）に示すよう
に、パネル（１）の各スカート部内面およびマスクフレ
ーム（１１）の各外側面に１個つつ配置された計４個の
スタッドピン（１２）と弾性支持体　・（１３）とによ
り支持するものと、同（ｂ）に示すように、パネル（１
）の隣接する３つのスカート部内面とマスクフレーム（
１１）の隣接する３つの外側面に１個づつ配置された計
３個のスタ・ソドビン（１２）と°弾性支持体（１３）
とにより支持ものとがある。 そのいずれの場合についても、パネル（１）に対して着
脱自在なシャドウマスク（４）を位置再現性よく装着す
るためには、スタッドピン（１２）に対して弾性支持体
（１３）か常に正しく嵌合係止することが必要である。 そのためには、第６図（ａ）に示すように、スタッドピ
ン（１２）に対して弾性支持体（１３）は、嵌合孔の設
けられている遊端部（１５）が直角になるように嵌合係
止することが望ましく、またその嵌合係止の再現性を良
好にするため、同（ｂ）に３つの円弧を組合わせて正三
角形形状とした嵌合孔（１６）のように、その内接円（
１７〉の円周を３等分割する位置（Ａ）　、　（Ｂ）　
、　ＣＣ’）を接点として３点接触する形状が好ましい
。 しかし、弾性支持体（１３）の形状を第６図（ａ）に示
した状態になるように成形すると、スタッドピン（１２
）の固定位置、弾性支持体（１３）の取付は位置および
弾性支持体く１３）の形状などのばらつきにより、第７
図に示すように、スタッドピン（１２）の縦断面に対し
て、弾性支持体（１３）の遊端部（１５）が角度ψをも
って嵌合係止するものが発生する。 このように嵌合係止した弾性支持体（１３）は、これを
スタッドピン（１２）から取外す方向に、その遊端部（
１５）の点Ｐに矢印で示す力Ｆを加えると、遊端部（１
５）側は、マスクフレーム（１１）に対する固定端の点
Ｑを中心として矢印（１８）方向に回転し、スタッドピ
ン（１２）を縦断する断面への嵌合孔の投影が弾性支持
体（１３）の軸線方向（Ｙ方向）に短くなるように変化
する。このことは、第７図に示した嵌合状態は、スタッ
ドピン（１２）に対する弾性支持体（１３）の嵌合係止
が悪いことを意味しており、安定した位置再現性が得ら
れなくなる。またその嵌合状態を無理に是正しようとす
ると、嵌合孔の変形やスタッドピン（１２）の表面を傷
（−ｊけるなどの不具合をおこす。 そのため、通常弾性支持体（１３）は、上記スタッドピ
ンの固定位置、弾性支持体の取付は位置、弾性支持体の
形状などのばらつきなどを考慮して、第８図（ａ）に示
すように、スタッドピン（１２）の縦断面に対して所定
角度θ傾斜（スタッドピンの縦断面に対して第７図に示
して角度ψとは逆方向に傾斜）して嵌合係止するように
成形されている。 しかし、このように角度θ傾斜して嵌合係止するように
すると、スタッドピン（１２）を縦断する断面への嵌合
孔の投影か同（ｂ）に示したように、楕円形となり、３
つの円弧を組合わせた正三角形形状の嵌合孔（１６）の
スタットビン（１２）に対する３個の接点位置（Ａ）　
、　（Ｂ）　、　（Ｃ）がスタッドピン（１２）の周面
を等分割する位置とはならず、マスクフレームに対する
取付は部と嵌合孔とを結ぶ弾性支持体（１３）の軸線方
向の角度か１２０°−２α、他の２つの角度が１２０°
＋αとなり、スタッドビン（１２）に対する接点の角度
分配が不均衡となる。その角度分配は、たとえばα−４
°とすると、α−２°となる。 そして、この角度分配の不均衡により、スタッドピン（
１２）に対する弾性支持体（１３）の嵌合係止が悪化し
、パネルに対するシャドウマスクの位置再現性か低下す
る。このシャドウマスクの位置再現性について、特に最
近のカラーデイスプレィ管などは厳しく、その位置再現
性に対する要求を満た　。 すことかできないものが発生する。 この位置再現性に対する要求は、つぎの理由による。す
なわち、カラーデイスプレィ管の蛍光体スクリーンは、
通常のカラー受像管と同様に写真印刷法により形成され
、パネルにシャドウマスクを装着して、そのパネル内面
に形成された感光剤被膜または蛍光体と感光剤を主成分
とする蛍光体スラリ被膜を露光して、シャドウマスクの
電子ビーム通過孔に対応するパターンを焼付けることに
より、光吸収層や３色蛍光体層を形成することにより形
成され、シャドウマスクは、この蛍光体スクリーン形成
中に複数回着脱される。そのため、シャドウマスクの位
置再現性が十分でないと、第９図に示すように、最初に
形成される光吸収層（１９）の開孔（２０）を完全に覆
うように同心的に形成すべき蛍光体層（２１）か位置ず
れしたり、あるいは光吸収層の開孔（２０）に対する電
子ビームのランディングかずれ、色純度の劣化をまねく
。 （発明か解決しようとする課題） 上記のように、周辺部にスカート部の設けられたほぼ矩
形状のパネルに対するほぼ矩形状のシャドウマスクの装
着は、パネルのスカート部内面に固定された複数個のス
タッドピンと、ほぼ矩形状シャドウマスクのマスク本体
の周辺部に取付けられたほぼ矩形状のマスクフレームの
外側面に取付けられた弾性支持体とからなるシャドウマ
スク支持具によりおこなわれ、その弾性支持体の遊端部
に形成された嵌合孔をスタッドピンに着脱自在に嵌合係
止することによりおこなわれる。従来よりその支持形態
として、パネルの各スカート部内面およびマスクフレー
ムの各外側面に１個づつ配置された計４個のスタッドピ
ンと弾性支持体とにより支持するものと、パネルの隣接
する３つのスカート部内面とマスクフレームの隣接する
３つの外側面に１個づつ配置された計３個のスタッドピ
ンと弾性支持体とにより支持ものとがある。そのいずれ
の場合においても、従来のシャドウマスク支持具は、嵌
合係止によるシャドウマスクの位置再現性を良好にする
ため、スタッドピンを縦断する断面に対して嵌合孔の形
成されている遊端部が所定角度傾斜して嵌合係止し、か
つ弾性支持体の嵌合孔をその内接円の円周を３等分割す
る位置で３点接触する形状に形成されている。 しかし、このような構造のシャドウマスク支持具により
シャドウマスクを装着すると、スタッドピンに対する嵌
合孔の３個の接点がスタッドピンの円周を等分割する位
置とはならす、結果として、シャドウマスクの位置再現
性に対する要求が厳しいカラーデイスプレィ管などの場
合、それを十分に満たすことができず、蛍光体スクリー
ン形成に際し、光吸収層の開孔に対して、この開孔を完
全に覆うように同心的に形成すべき蛍光体層が位置ずれ
したり、あるいは光吸収層の開孔に対する電子ビームの
ランディングがずれ、色純度の劣化をまねくという問題
がある。 この発明は、上記問題点を解決するためになされたもの
であり、周辺部にスカート部の設けられたほぼ矩形状の
パネルのスカート部内面一に固定されたスタッドピンに
ほぼ矩形状のシャドウマスクのマスクフレームに固定さ
れた弾性支持体を嵌合係止することにより、シャドウマ
スクを着脱自在に支持するシャドウマスク支持具につい
て、シャドウマスク位置再現性を良好にすることを目的
とする。 ［発明の構成コ （課題を解決するための手段） ほぼ矩形状パネルの周辺部に設けられたスカート部内面
に固定された複数個のスタッドビンと、遊端部に上記ス
タッドピンと３点接触で嵌合する嵌合孔が形成され、上
記パネルの内側に配置されるシャドウマスクのほぼ矩形
状のマスクフレームに上記複数個のスタッドピンに対応
して取付けらる弾性支持体とからなるカラー受像管のシ
ャドウマスク支持具において、上記弾性支持体の嵌合孔
を、スタッドピンとの３個の接触点がその内接円の中心
となす角度のうち、嵌合孔とマスクフレームに対する取
付部とを結ぶ弾性支持体の軸線方向に形成される角度を
１２３〜１３０＠となるようにした。 （作用） 上記のように、弾性支持体の嵌合孔を、スタッドビンと
の３個の接触点が上記嵌合孔の内接円の中心となす角度
のうち、嵌合孔とマスクフレームに対する取付部とを結
ぶ弾性支持体の軸線方向に形成される角度が１２３〜１
３Ｃ１’となるようにすると、弾性支持体をスタンドビ
ンに嵌合係止したとき、スタッドピンを縦断する断面へ
の嵌合孔の投影か弾性支持体の軸線方向を長軸とする楕
円状となっても、３個の接触点をスタッドビンの円周を
ほぼ等分割する位置とすることができ、シャドウマスク
の位置再現性を良好にすることかできる。 （実施例） 以下、図面を参照してこの発明を実施例に基づいて説明
する。 第１図および第２図にその一実施例であるシャドウマス
ク支持具を示す。このシャドウマスク支持具は、周辺部
にスカート部の設けられたほぼ矩形状のパネル（１）の
各スカート部内面に固定されたスタッドピン（３０）と
、上記パネル（１）の内側に配置されるほぼ矩形状のシ
ャドウマスク（４）のパネル（１）内面と対向する多数
の電子ビーム通過孔の形成されたほぼ矩形状のマスク本
体く１０）の周辺部に取付けられた断面り字形をなすほ
ぼ矩形状のマスクフレーム（１１）の外側面に取付けら
れた弾性支持体（３１）とからなる。図示例では、パネ
ル（１）の各スカート部内面に４個のスタッドピン（３
０）、シャドウマスク（４）のマスクフレーム（１１）
の各外側面に４個の弾性支持体く３１）を配置して、各
４個のスタッドピン（３０）と弾性支持体（３１）とに
よりシャドウマスク（４）を支持する例が示されている
。 上記各弾性支持体く３１）は、２字状に折曲成形された
細長い帯板状をなし、その一端部をマスクフレーム（１
１）に固定される固定端部（３２）とし、他端部を弾性
変形容易な遊端部（３３）として、この遊端部（３３）
に上記スタッドビン（３０）に嵌合係止する嵌合孔が形
成したものとなっている。その遊端部（３３）は、マス
クフレーム（１１）に固定された各弾性支持体（３１）
を対応するスタッドビン（３０）に嵌合係止して、シャ
ドウマスク（４）をパネル（１）の内側に装着するとき
、スタッドビン（３０）を縦断する断面に対して所定角
度θ傾斜する。また、第３図に示すように、嵌合孔（３
４）は、３つの円弧を組合わせた２等辺三角′形状をな
し、その内接円（３０）との３つの接点（Ａ）　、　（
Ｂ）　、　（Ｃ）が、その内接円（３０）の中心（ｏ）
となす３つの角度ＢＯＣ，Ｃｏ＾、　ＡＯＢのうち、マ
スクフレームに固定される固定端部の中心と嵌合孔（３
４）の中心とを結ぶ弾性支持体（３１）の軸線方向に形
成される角度ＢＯＣが最も大きく、たとえばθ−４°と
するとき、角度ＢＯＣが約１２４°、角度ＣＯＡおよび
ＡＯＢがそれぞれ約１１４°の等角になるようになって
いる。 ところで、上記のように弾性支持体（３１）を形成する
と、実際にこの弾性支持体（３１）をスタッドビン（３
０）に嵌合係止したとき、このスタッドビン（３０）と
の３つの接点がスタッドピン（３０）の中心となす角度
をそれぞれ約１２０°づつに等分割することができる。 たとえば上記θ−４°の場合、従来の正三角形状の嵌合
孔では、スタッドビンとの３つの接点がそのスタッドビ
ンの中心となす角度は、第８図に示した角度ＢＯＣ（１
２０°−２α）が約１１６°１角度ＣＯＡおよびＡＯＢ
　　（１２０°＋α）がそれぞれ約１２２°となり、３
つ角度が不均等となるために生じたシャドウマスクの位
置再現性の低下を防止し、シャドウマスクの装着を安定
化することができる。 なお、嵌合孔の内接円との３つの接点（Ａ）　、　（Ｂ
）　。 （Ｃ）か、その内接円の中心（０）となす角度は、θの
値によって変化することはいうまでもない。 なおまた、この発明は、上記実施例に示した２字状に折
曲成形された弾性支持体ばかりでなく、固定部と遊端部
が相対向するくさび状の弾性支持体からなるシャドウマ
スク支持具にも適用できる。 ［発明の効果］ ほぼ矩形状パネルの周辺部に設けられたスカート部内面
に固定されたスタッドピンと３点接触で嵌合係止する弾
性支持体の嵌合孔を、そのスタッドピンとの３個の接触
点がその嵌合孔の内接円の中心となす角度のうち、マス
クフレームに対する取付部と嵌合孔とを結ぶ弾性支持体
の軸線方向に形成される角度を１２３〜１３０°となる
形状にすると、弾性支持体をスタッドピンに嵌合係止し
たとき、スタッドピンを縦断する断面への嵌合孔の投影
か弾性支持体の軸線方向を長袖とする楕円状となっても
、スタットピンとの３個の接点はスタッドピンの円周を
ほぼ等分割する位置とすることがてき、シャドウマスク
の位置再現性を良好にすることかでき、安定したンヤド
ウマスクの装着か得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はこの発明の詳細な説明図で、第１図
（ａ）および（ｂ）はそれぞれその一実施例であるシャ
ドウマスク支持具によるシャドウマスクの装着を示す平
面図およびその断面図、第２図はそのシャドウマスク支
持具の構成を示す図、第３図（ａ）および（ｂ）はそれ
ぞれそのシャドウマスク支持具を構成する弾性支持体の
嵌合孔形状を示す図およびその嵌合孔形状を説明するた
めの図、第４図乃至第８図は従来のシャドウマスク支持
具を説明するための図で、第４図はカラー受像管の°構
成を示す図、第５図（ａ）および（ｂ）はそれぞれ４個
のスタッドピンと弾性支持体とによるシャドウマスクの
支持形態を示す図および３個のスタットピンと弾性支持
体とによるシャドウマスクの支持形態を示す図、第６図
（ａ）および（ｂ）はそれぞれシャドウマスク支持具の
理想的な支持形態を示す図およびそのときのスタッドピ
ンと嵌合孔との関係を示す図、第７図はスタッドピンと
弾性支持体との再現性の悪い嵌合係止を説明するための
図、第８図（ａ）および（ｂ）はそれぞれその再現性を
補償する嵌合係止を示す図およびそのときのスタットピ
ンと嵌合孔との関係を説明するだめの図、第９図は光吸
収層の開孔に対する蛍光体層の位置ずれを説明するため
の図である。 １・・・パネル　　　　　４・・・シャドウマスク１０
・・・マスク本体　　　１１・・・マスクフレーム３０
・・・スタッドピン　　３１・・・弾性支持体３３・・
・遊端部　　　　　３４・・・嵌合孔代理人　　弁理士
　　大　胡　典　夫 第２図 第３図 第５図 第６図 第９図　　　　第８図 手続補正書（自鋤 １、事件の表示 平成２年特許願第３３６６９６号 ２、発明の名称 カラー受像管のシャドウマスク支持具 ３６補正をする者 事件との関係　特許出願人 〒１４４ 東京都大田区蒲田４丁目４１番１１号 第−津野田ビル 大胡特許事務所内 電話３７３６−３５５８ ５、　補正の対象 明細書全文 ６、補正の対象 別紙のとおり。 以上 明　　　　細　　　　書 １、発明の名称 カラー受像管のシャドウマスク支持具 ２、特許請求の範囲 ほぼ矩形状パネルの周辺部に設けられたスカート部内面
に固定された複数個のスタンドピンと、遊端部に上記ス
タンドピンと３点接触で嵌合係止する嵌合孔が形成され
、上記パネル内側に配置されるほぼ矩形状シャドウマス
クの多数の電子ビーム通過孔の形成されたほぼ矩形状マ
スク本体の周辺部に取付けられたほぼ矩形状マスクフレ
ームに上記複数個のスタッドピンに対応して取付けられ
ゑ弾性支持体とからなるカラー受像管のシャドウマスク
支持具において１ 、　　上記弾性支持体の意企ル生；９１金す造１月との
３　の　点が上記内接円の中尤・となす角度のうち上記
嵌合孔と上記マスクフレームに対する取付部とを結ぶ弾
性支持体の軸線方向に形成される角度が１２３〜１３０
°となるように形成されていることを特徴とするカラー
受像管のシャドウマスク支持具。 ３、発明の詳細な説明 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は、シャドウマスク型カラー受像管のシャドウ
マスク支持具に係り、特にパネルに対するシャドウマス
クの位置再現性を良好にするカラー受像管のシャドウマ
スク支持具に関する。 （従来の技術） 一般にシャドウマスク型カラー受像管は、第４図に示す
ように、周辺部にスカート部が設けられたほぼ矩形状の
パネル（１）とこのパネル（１）に−体に接合された漏
斗状のファンネル（２）とからなる外囲器を有し、その
パネル（１）内面に、青、緑、赤に発光するドツト状ま
たはストライプ状の３色蛍光体層、あるいはその３色蛍
光体層間に光吸収層の形成された蛍光体スクリーン（３
）が設けられ、この蛍光体スクリーン（３）に対向して
、その内側にほぼ矩形状のシャドウマスク（４）が装着
されている。またファンネル（２）のネック（５）内に
電子ビーム（６Ｂ）　、　（６Ｇ）　、　（６Ｉ（）を
放出する電子銃（７）が配置されている。そして、この
電子銃（７）から放出される３電子ビーム（６Ｂ）、　
（６Ｇン、　（６Ｒ）をファンネル（２）の外側に装着
された偏向ヨーク（８）の発生する磁界により偏向し、
上記シャドウマスク（４）を介して蛍光体スクリーン（
３）を水平、垂直走査することにより、この蛍光体スク
リーン（３）上にカラー画像を表示する構造に形成され
ている。 上記シャドウマスク（４）は電子銃（７）から放出され
る３電子ビーム（６Ｂ）　、　（６Ｇ）　、　（６Ｒ）
を選別して、３色蛍光体層に正しく入射させるためのも
のであり、通常多数の電子ビーム通過孔の形成された蛍
光体スクリーン（３）と対向するほぼ矩形状のマスク本
体（１０）と、このマスク本体（１０）の周辺部に取付
けられた断面り字形をなすほぼ矩形状のマスクフレーム
（１１）とからなり、パネル（１）のスカート部内面に
固定されたスタッドピン（１２）と、マスクフレーム（
１１）の外側面に取付けられた弾性支持体（１３）とか
らなるシャドウマスク支持具によりパネル（１）内側に
支持されている。その弾性支持体（１３）は、２字状に
折曲成形された細長い帯板状の弾性体からなり、その弾
性体の遊端部に設けられた嵌合孔をスタンドビン（１２
）に着脱自在に嵌合係止する構造となっている。 このシャドウマスク支持具によるシャドウマスク（４）
の支持形態として、従来より、第５図（ａ）に示すよう
に、パネル（１）の各スカート部内面およびマスクフレ
ーム（１１）の各外側面に１個づつ配置された計４個の
スタッドピン（］２）と弾性支持体（１３）とにより支
持するものと、同（ｂ）に示すように、パネル（１）の
隣接する３つのスカート部内面とマスクフレーム（１１
）の隣接する３つの外側面に１個づつ配置された計３個
のスタッドピン〔１２）と弾性支持体（１３）とにより
支持するものとがある。 そのいずれの場合についても、パネル（１）に対して着
脱自在なシャドウマスク（４）を位置再現性よく装着す
るためには、スタッドピン（１２）に対して弾性支持体
（１３）が常に正しく嵌合係止することが必要である。 そのためには、第６図（ａ）に示すように、スタッドピ
ン（１２）に対して弾性支持体（１３）は、嵌合孔の設
けられている遊端部（１５）が直角になるように嵌合係
止することが望ましく、またその嵌合係止を再現性を良
好にするため、同（ｂ）に３つの円弧を組合わせて正三
角形形状とした嵌合孔（１６）のように、その内接円（
１７）の円周を３等分割する位置（Ａ）　、　（Ｂ）　
、　（Ｃ）を接点として３点接触する形状が好ましい。 しかし、弾性支持体（１３）の形状を第６図（ａ）に示
した状態になるように成形すると、スタッドピン（１２
）の固定位置１弾性支持体（１３）の取付は位置および
弾性支持体（１３）の形状などのばらつきにより、第７
図に示すように、スタッドピン（１２）の縦断面に対し
て１弾性支持体（１３）の遊端部（］５）が角度ψをも
って嵌合係止するものが発生する。 このように嵌合係止した弾性支持体（１３）は、これを
スタッドピン（１２）から取外す方向に、その遊端部（
１５）の点Ｐに矢印で示す力Ｆを加えると、遊端部（１
５）側は、マスクフレーム（１１）に対する固定端の点
Ｑを中心として矢印（１８）方向に回転し、スタッドピ
ン（１２）を縦断する断面への嵌合孔の投影が弾性支持
体（１３）の軸線方向（Ｙ方向）に短くなるように変化
する。このことは、第７図に示した嵌合状態は、スタッ
ドピン（Ｉ２）に対する弾性支持体（１３）の嵌合解除
性が悪いことを意味しており、その嵌合状態を無理に解
除しようとすると、嵌合孔の変形やスタッドピン（１２
）の表面を傷付けるなどの不具合をおこして、安定した
位置再現性が得られなくなる。またその嵌合状態を無理
に是正しようとすると、嵌合孔の変形やスタットピン（
１２）の表面を傷付けるなどの不具合をおこす。 そのため、通常弾性支持体（１３）は、上記スタッドピ
ンの固定位置、弾性支持体の取付は位置、弾性支持体の
形状などのばらつきなどを考慮して、第８図（ａ）に示
すように、スタッドピン（１２）の縦断面に対して所定
角度θ傾斜（スタッドピンの縦断面に対して第７図に示
した角度ψとは逆方向に傾斜）して嵌合係止するように
成形されている。 しかし、このように角度θ傾斜して嵌合係止するように
すると、スタッドピン（１２）を弾性支持体の嵌合孔面
が斜めに縦断して断面形状が同（ｂ）に示したように楕
円形となり、３つの円弧を組合わせた正三角形形状の嵌
合孔（１６）のスタッドピン（１２）に対する３個の接
点位置（Ａ）　、　（Ｂ）　、　（Ｃ）がスタッドピン
（１２）の周面を等分割する位置とはならず、マスクフ
レームに対する取付は部と嵌合孔とを結ぶ弾性支持体（
１３）の軸線方向の角度が１２０°−２α、他の２つの
角度が１２０°＋αとなり、スタッドピン（１２）に対
する接点の角度分配が不均衡となる。 その角度分配は、たとえばθ＝４°とすると、α＝２°
となる。 そして、この角度分配の不均衡により、スタッドピン（
１２）に対する弾性支持体（］３）の嵌合係止が悪化し
、パネルに対するシャドウマスクの位置再現性が低下す
る。このシャドウマスクの位置再現性について、特に最
近のカラーデイスプレィ管などは厳しく、その位置再現
性に対する要求を満たすことができないものが発生する
。 この位置再現性に対する要求は、つぎの理由による。す
なわち、カラーデイスプレィ管の蛍光体スクリーンは、
通常のカラー受像管と同様に写真印刷法により形成され
、パネルにシャドウマスクを装着して、そのパネル内面
に形成された感光剤被膜または蛍光体と感光剤を主成分
とする蛍光体スラリ被膜を露光して、シャドウマスクの
電子ビーム通過孔に対応するパターンを焼付けることに
より、光吸収層や３色蛍光体層を形成することにより形
成され、シャドウマスクは、この蛍光体スクリーン形成
中に複数回着脱される。そのため、シャドウマスクの位
置再現性が十分でないと、第９図に示すように、最初に
形成される光吸収層（１９）の開孔（２０）を完全に覆
うように同心的に形成すべき蛍光体層（２１）が位置ず
れしたり、あるいは光吸収層の開孔（２０）に対する電
子ビームのランディングがずれ、色純度の劣化をまねく
。 （発明が解決しようとする課題〉 上記のように、周辺部にスカート部の設けられたほぼ矩
形状のパネルに対するほぼ矩形状のシャドウマスクの装
着は、パネルのスカート部内面に固定された複数個のス
タットピンと、ほぼ矩形状シャドウマスクのマスク本体
の周辺部に取付けられたほぼ矩形状ののマスクフレーム
の外側面に取付けられた弾性支持体とからなるシャドウ
マスク支持具によりおこなわれ、その弾性支持体の遊端
部に形成された嵌合孔をスタットピンに着脱自在に嵌合
係止することによりおこなわれる。従来よりその支持形
態として、パネルの各スカート部内面およびマスクフレ
ームの各外側面に１個づつ配置されたｉ＃＋４個のスタ
ン１−ビンと弾性支持体とにより支持するものと、パネ
ルの隣接する３つのスカート部内面とマクスフレームの
隣接する３つの外側面に１個づつ配置された計３個のス
タットピンと弾性支持体とにより支持するものとがある
。 そのいずれの場合においても、従来のシャドウマスク支
持具は、嵌合解除性を良好にするため、ス−タッドピン
を縦断する断面に対して嵌合孔の形成されている遊端部
が所定角度傾斜して嵌合係止し。 かつ弾性支持体の嵌合孔をその内接円の円周を３等分割
する位置で３点接触する形状に形成されている。 しかし、このような構造のシャドウマスク支持具により
シャドウマスクを装着すると、スタンドピンに対する嵌
合孔の３個の接点がスタッドピンの円周を等分割する位
置とはならず、結果として、シャドウマスクの位置再現
性に対する要求が厳しいカラーデイスプレィ管などの場
合、それを十分に満たすことができず、蛍光体スクリー
ン形成に際し、光吸収層の開孔に対して、この開孔を完
全に覆うように同心的に形成すべき蛍光体層が位置ずれ
したり、あるいは光吸収層の開孔に対する電子ビームの
ランディングがずれ１色純度の劣化をまねくという問題
がある。 この発明は、上記問題点を解決するためになされたもの
であり、周辺部にスカート部の設けられたほぼ矩形状の
パネルのスカート部内面に固定されたスタッドピンにほ
ぼ矩形状のシャドウマスクのマスクフレームに固定され
た弾性支持体を嵌合係止することにより、シャドウマス
クを着脱自在に支持するシャドウマスク支持具について
、シャドウマスク位置再現性を良好にすることを目的と
する。 ［発明の構成コ （課題を解決するための手段） ほぼ矩形状パネルの周辺部に設けられたスカート部内面
に固定された複数個のスタンドピンと、遊端部に上記ス
タンドピンと３点接触で嵌合する嵌合孔が形成され、上
記パネルの内側に配置されるシャドウマスクのほぼ矩形
状のマクスフレームに上記複数個のスタットピンに対応
して取付けられる弾性支持体とからなるカラー受像管の
シャドウマスク支持具において、上記弾性支持体の嵌合
孔を、その嵌合孔の内接円との３個の接点がその内接円
の中心となす角度のうち、嵌合孔とマスクフレームに対
する取付部とを結ぶ弾性支持体の軸線方向に形成される
角度を１２３〜１３０°となるようにした。 （作　用） 上記のように、弾性支持体の嵌合孔を、その嵌合孔の内
接円との３個の接点が上記嵌合孔の内接円の中心となす
角度のうち、嵌合孔とマスクフレームに対する取付部と
を結ぶ弾性支持体の軸線方向に形成される角度が１２３
〜１３０°　となるようにすると１弾性支持体をスタッ
トピンに嵌合係止したとき、スタットピンを弾性支持体
の嵌合孔面が斜めに縦断して断面形状が弾性支持体の軸
線方向を長軸とする楕円状となっても、３個の接点をス
タンドピンの円周をほぼ等分割する位置とすることがで
き、シャドウマスクの位置再現性を良好にすることがで
きる。 （実施例） 以下、図面を参照してこの発明を実施例に基づいて説明
する。 第１図および第２図にその一実施例であるシャドウマス
ク支持具を示す。このシャドウマスク支持具は、周辺部
にスカート部の設けられたほぼ矩形状のパネル（１）の
各スカート部内面に固定されたスタッドピン（３０）と
、上記パネル（１）の内側に配置されるほぼ矩形状のシ
ャドウマスク（４）のパネル（１）内面と対向する多数
の電子ビーム通過孔の形成されたほぼ矩形状のマスク本
体く】０）の周辺部に取付けられた断面り字形をなすほ
ぼ矩形状のマスクフレーム（１１）の外側面に取付けら
れた弾性支持体（３１）とからなる。図示例では、パネ
ル（１）の各スカート部内面に４個のスタッドピン（３
０）。 シャドウマスク（４）のマスクフレーム（１１）の各外
側面に４個の弾性支持体（３１）を配置して、各４個の
スタッドピン（３０）と弾性支持体（３１）とによりシ
ャドウマスク（４）を支持する例が示されている。 上記各弾性支持体（３１）は、２字状に折曲成形された
細長い帯板状をなし、その一端部をマスクフレーム（１
１）に固定される固定端部（３２）とし、他端部を弾性
変形容易な遊端部（３３）として、この遊端部（３３）
に上記スタンドピン（３０）に嵌合係止する嵌合孔を形
成したものとなっている。その遊端部（３３）は、マス
クフレーム（１１）に固定された各弾性−支持体（３Ｉ
）を対応するスタッドピン（３０）に嵌合係止して、シ
ャドウマスク（４）をパネル（１）の内側に装着すると
き、スタッドピン（３０）を縦断する断面に対して所定
角度θ傾斜する。また、第３図に示すように、嵌合孔（
３４）は、３つの円弧を組合わせた２等辺三角形状をな
し、その内接円（３０）　Ｌの３つの接点（Ａ）　、　
（Ｂ）　、　（ｃ）が、その内接円（３０）の中心（０
）となす３つの角度ＢＯＣ，ＣＯＡ、　ＡＯＢのうち、
マスクフレームに固定される固定端部の中心と嵌合孔（
３４）の中心とを結ぶ弾性支持体（３１）の軸線方向に
形成される角度ＢＯＣが最も大きく、たとえばθ＝４″
′とするとき、角度ＢＯＣが約１２４°、角度ＣＯＡお
よびＡＯＢがそれぞれ約１１８°の等角になるようにな
っている。 ところで、上記のように弾性支持体（３１）を形成する
と、実際にこの弾性支持体（３］）をスタッドピン（３
０）に嵌合係止したとき、このスタッドピン（３０）と
の３つの接点がスタッドピン（３０）の中心となす角度
をそれぞれ約１２０″づつに等分割することができる。 たとえば上記θ＝４°の場合、従来の正三角形状の嵌合
孔では、スタッドピンとの３つの接点がそのスタッドピ
ンの中心となす角度は、第８図に示した角度ＢＯＣ（１
２０°−２α）が約１１６°、角度ＣＯＡおよびＡＯＢ
（１２０°＋α）がそれぞれ約１２２゜となり、３つ角
度が不均等となるために生じたシャドウマスクの位置再
現性の低下を防止し、シャドウマスクの装着を安定化す
ることができる。 なお、嵌合孔の内接円との３つの接点（Ａ）、（Ｂ）。 （Ｃ）が、その内接円の中心（０）となす角度は、θの
値によって変化することはいうまでもない。 なおまた、この発明は、上記実施例に示した２字状に折
曲成形された弾性支持体ばかりでなく、固定部と遊端部
が相対向するくさび状の弾性支持体からなるシャドウマ
スク支持具にも適用できる。 ［発明の効果コ ほぼ矩形状パネルの周辺部に設けられたスカート部内面
に固定されたスタッドピンと３点接触で嵌合係止する弾
性支持体の嵌合孔を、その嵌合孔の内接円との３個の接
点がその嵌合孔の内接円の中心となす角度のうち、マス
クフレームに対する取付部と嵌合孔とを結ぶ弾性支持体
の＠線方向に形成される角度を１２３〜１３０°となる
形状にすると１弾性支持体をスタッドピンに嵌合係止し
たとき、スタッドピンを弾性支持体の嵌合孔面が斜めに
縦断して断面形状が弾性支持体の軸線方向を長軸とする
楕円状となっても、スタットピンとの３個の接点はスタ
ットピンの円周をほぼ等分割する位置とすることができ
、シャドウマスクの位置再現性を良好にすることかでき
、安定したシャドウマスクの装着が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はこの発明の詳細な説明図で、第１図
（ａ）および（ｂ）はそれぞれその一実施例であるシャ
ドウマスク支持具によるシャドウマスクの装着を示す平
面図およびその断面図、第２図はそのシャドウマスク支
持具の構成を示す図、第３図（ａ）および（ｂ）はそれ
ぞれそのシャドウマスク支持具を構成する弾性支持体の
嵌合孔形状を示す図およびその嵌合孔形状を説明するた
めの図、第４図乃至第８図は従来のシャドウマスク支持
具を説明するための図で、第４図はカラー受像管の構成
を示す図、第５図（ａ）および（ｂ）はそれぞれ４個の
スタッドピンと弾性支持体とによるシャドウマスクの支
持形態を示す図および３個のスタットピンと弾性支持体
とによるシャドウマスクの支持形態を示す図、第６図（
ａ）および（ｂ）はそれぞれシャドウマスク支持具の理
想的な支持形態を示す図およびそのときのスタットピン
と嵌合孔との関係を示す図、第７図はスタッドピンと弾
性支持体との再現性の悪い嵌合係止状態を説明するため
の図、第８図（ａ）および（ｂ）はそれぞれその嵌合解
除性を保償する嵌合係止を示す図およびそのときのスタ
ッドピンと嵌合孔との関係を説明するための図、第９図
は光吸収層の開孔に対する蛍光体層の位置ずれを説明す
るための図である。 １・・・パネル　　　　　　４・シャドウマスク１０・
マスク本体　　　　１１・・マスクフレーム３０・・・
スタッドピン　　　３１・・・弾性支持体３３・遊端部
　　　　　　３４・・・嵌合孔代理人　弁理士　大　胡
　典　夫

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 　ほぼ矩形状パネルの周辺部に設けられたスカート部内
   面に固定された複数個のスタッドピンと、遊端部に上記
   スタッドピンと３点接触で嵌合係止する嵌合孔が形成さ
   れ、上記パネル内側に配置されるほぼ矩形状シャドウマ
   スクの多数の電子ビーム通過孔の形成されたほぼ矩形状
   マスク本体の周辺部に取付けられたほぼ矩形状マスクフ
   レームに上記複数個のスタッドピンに対応して取付けら
   る弾性支持体とからなるカラー受像管のシャドウマスク
   支持具において、 上記弾性支持体の嵌合孔は、上記スタッドピンとの３個
   の接触点が上記嵌合孔の内接円の中心となす角度のうち
   上記嵌合孔と上記マスクフレームに対する取付部とを結
   ぶ弾性支持体の軸線方向に形成される角度が１２３〜１
   ３０°となるように形成されていることを特徴とするカ
   ラー受像管のシャドウマスク支持具。