JPH0420552Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は清掃或いは衛生学の分野に属し、主
として医療検査器具であるマイクロピペツト用の
チツプの洗浄に利用される。

（従来の技術） 従来から医療関係で使用されているマイクロピ
ペツト用のチツプは使用後は使い捨てられていた
ものであるが、省資源リサイクルの観点からチツ
プの再利用の要望が高まり、効果的な洗浄方法や
洗浄用器具等の開発が急がれている。しかし、既
存のバラ積みによる洗浄方式では洗浄後の乾燥処
理に長時間を要して検査現場へ搬入するまでに手
を触れる等の問題があつて再利用の効果の効果を
十分に達成できない現状がある。

（考案が解決しようとする問題点） この考案は上記実情に鑑み、前記したマイクロ
ピペツト用のチツプの洗浄後における乾燥処理が
早く、しかも検査現場へ搬入するまで一切手を触
れることなく衛生的に搬入処理できる洗浄用器具
の提供をその技術的課題とするものである。

（問題点を解決するための手段） この考案は上記課題を解決すべく、所定の面積
を有する抜き孔を多数配列した多孔体には所定高
さの脚を垂下すると共に取手を立設し、該多孔体
の上面には前記抜き孔の面積に比して小なる面積
の抜き孔を多数配列した押え盤を着脱自在に係載
固定して成るものである。ここに、所定の面積と
はチツプを挿通するに足る面積のことであり、所
定の高さとは多孔体にチツプを係止した際にチツ
プの下端が空間中に存するに足る高さであればよ
い。また、多孔体は熱に強く、持ち運びに軽くし
かも加工コストが安価である等の点で所定メツシ
ユの金網が実用的であり、同様に押え盤もチツプ
の落下を押えるに足るメツシユから成る金網が選
択される。

（作用） 上記構成によればマイクロピペツト用のチツプ
は多孔体に整然と係止されて洗浄され、しかも押
え盤によつて落下防止されるので天地を逆にして
乾燥処理することができる。

（実施例） この考案を実施例により具体的に説明すると、
第１図にように、脚１に支持された矩形状の多孔
体である金網２をベースとする基台ａはその上面
左右に取手３を立設して成り、金網２の各目（抜
き孔）には使用後のマイクロピペツト用のチツプ
４（以下、単にチツプ４という。）が上面から挿
通され、その首部が係止されて、大口径部５を上
面に向けて金網２に垂下される。次に、第２図に
示すように押え盤ｂも同様にチツプ４の大口径部
５を押えるに足るメツシユの金網６をベースとし
て成り、金網６の外形形状も矩形状にして横寸法
は金網２の横寸法より狭く、縦寸法は金網２の縦
寸法より広くして成り、前後には振れ止め用の脚
７を垂下し、左右には所定高さの取手８を立設し
ている。ここに、所定高さとは押え盤ｂの天地を
逆にした際、金網６の裏面にその天地を逆にして
係載される基台ａの取手３が押え盤ｂの載置面に
接触しない高さである。

このようにして成る押え盤ｂは第３図に示すよ
うに金網２の上面に係載されてチツプ４を挟持
し、所要数所定の洗浄槽（図外）に収納されて洗
浄滅菌され、洗浄処理後は第３図における天地が
逆にされ、すなわち、押え盤ｂの取手８が脚とな
り金網６の裏面に基台ａの金網２の上面側が係載
される状態となり、チツプ４の大口径部５が下向
きとなつてチツプ４内には洗浄液が滞留すること
なく、短時間で乾燥処理される。乾燥後は洗浄時
の状態（第３図）に復元され、押え盤ｂが取り外
されて金網２に洗浄乾燥処理されたチツプ４を係
止した状態で基台ａは取手３を介した移動処理に
より検査現場まで搬入され、チツプ４は再利用に
供される。なお、基台ａの金網２の上面に押え盤
ｂを係載固定する他の手段としては押え盤ｂの前
後に垂下した脚７に弾性作用のあるストツパーを
一体にして金網２の前後の長縁９を挟持する等が
想起される。

（考案の効果） 以上のようにこの考案によれば、使用後のマイ
クロピペツト用のチツプが整然と配列された状態
で洗浄されるので、洗浄後は一切手を触れること
なく衛生的に検査現場まで搬入することができ、
しかも乾燥時はチツプの大口径部を下方に向けて
乾燥することができるので乾燥時間も極めて早
く、再利用の効果を十分達成できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は基台ａの斜視図、第２図は押え盤ｂの
斜視図、第３図は基台ａの上面に押え盤を係載し
た状態の斜視図である。 図中、１，７は脚、２，６は金網、３，８は取
手、４はチツプ、５は大口径部、９は長縁、ａは
基台、ｂは押え盤。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 所定の面積を有する抜き孔を多数配列した多
   孔体には所定高さの脚を垂下すると共に取手を
   立設し、該多孔体の上面には前記抜き孔の面積
   に比して小なる面積の抜き孔を多数配列した押
   え盤を着脱自在に係載固定して成り、多孔体と
   押え盤間に洗浄物を挟持して洗浄することを特
   徴とする洗浄用器具。 (2) 多孔体が所定メツシユの金網から成る実用新
   案登録請求の範囲第(1)項記載の洗浄用器具。 (3) 押え盤が所定メツシユの金網から成る実用新
   案登録請求の範囲第(1)項または第(2)項記載の洗
   浄用器具。