JPH04198750A - 電線類の絶縁劣化診断方法 - Google Patents

電線類の絶縁劣化診断方法

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JPH04198750A
JPH04198750A JP32824290A JP32824290A JPH04198750A JP H04198750 A JPH04198750 A JP H04198750A JP 32824290 A JP32824290 A JP 32824290A JP 32824290 A JP32824290 A JP 32824290A JP H04198750 A JPH04198750 A JP H04198750A
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JP
Japan
Prior art keywords
molecular weight
deterioration
electric wires
insulating material
sample
Prior art date
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Pending
Application number
JP32824290A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Kamimura
神村 誠二
Ikuo Seki
育雄 関
Hideki Yagyu
柳生 秀樹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電線類の絶縁劣化診断方法、特に電線類の絶縁
材の劣化をサンプル採取により活線状態で診断する方法
に関する。
〔従来の技術〕
原子力発電所に敷設されている電線類(絶縁電線、ケー
ブルを含む)の大部分は比較的低圧用のものであるが、
一般に高温、そして放射線の環境下に置かれ、比較的劣
化か速い。シールド層を有しない低圧用ケーブルには、
高圧用ケーブルの場合のようなシールド層を利用して行
う電気的劣化診断の方法(例えば、誘電圧接、直流漏洩
電流、電位減衰の測定)は適用できないため、低圧用ケ
ーブルの劣化診断は、目視点検により、あるいは一部を
撤去し、それについて電気的、機械的特性を測定するこ
とにより、行われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記のような従来の低圧用ケーブルの劣化診断
方法では、信頼性、時間、労力、費用の点で問題かあっ
た。
すなわち、まず目視点検による方法は点検者の熟練に頼
るものであり、熟練した点検者であっても個人差がある
から、常に的確な判定を期待することはできない。
また、ケーブルの一部を撤去し、それについて電気的、
機械的特性の測定を行う方法は、多くの時間と労力を要
し、また破壊試験であるため、ケーブルの復旧に多大の
費用かかかる。さらにこの方法は停電か必須であり、そ
の面での損失も大きい。
それ故、本発明の目的は、シールド層を有しないケーブ
ル等の電線類の絶縁劣化診断を行う、信頼性の高い方法
を実現することである。
また、本発明の目的は、シールド層を有しないケーブル
等の電線類の絶縁劣化診断を、少ない時間、労力、費用
で、しかも活線状態で行うことができる方法を実現する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では、シールド層を有しないケーブル等の電線類
の絶縁劣化診断を行う、信頼性の高い方法を実現するた
め、電線類から絶縁材のサンプルを採取し、レーザイオ
ン化による表面分析(surface analysi
s by LASER1onization :SAL
 I)を用いてサンプルの分子量を測定し、予め求めて
おいた機械的または電気的特性との対応関係に基づき、
電線類の劣化を判定するようにした。
また本発明では、シールド層を有しないケーブル等の電
線類の劣化診断を、高い信頼性、少ない時間、労力、費
用で、しかも活線状態で行うことができる方法を実現す
るため、布設された電線類から絶縁材のサンプルを採取
し、レーザイオン化による表面分析(SALI)を用い
てサンプルの分子量を測定し、予め求めておいた機械的
または電気的特性と分子量との対応関係に基づき、電線
類の劣化を判定するようにした。
採取する絶縁材のサンプルは、活線状態の電線類の機能
に対する影響か無視できる量とする必要があるが、5m
g以下(通常1ないし2mg)のサンプルを絶縁材の表
面から採取すれば充分である。本発明を適用できる電線
類の絶縁材は有機絶縁材、特にポリエチレン、ポリ塩化
ビニル等の合成樹脂絶縁材である。
レーザイオン化による表面分析(SALI)は、当業者
によく知られた分析方法である。
機械的または電気的特性と分子量との対応関係を予め求
めておくためには、原子力施設の定期点検において撤去
された電線類、布設された電線類と同じ状態に置かれた
模擬試料、温度および放射線について布設状態を模擬し
た環境に置かれた、同じ材料と構造の電線類等を利用す
ることができる。
分子量との対応関係を求めておいて、電線類の劣化を判
定するのに利用する機械的特性としては、比較的簡便に
測定できる点で、伸び率が好ましい。
しかし引張強度等でもよい。電気的特性としては、絶縁
抵抗、誘電正接、直流漏洩電流、電位減衰等を利用でき
る。機械的または電気的特性と分子量との対応関係は、
数値の対照表の形でも、グラフの形でもよい。
本発明は種々の有機絶縁材料に適用できるが、代表例を
示すと、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、クロロ
ブレンゴム、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、塩素化ポ
リエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレン
・酢酸ビニルコポリマー、エチレン・エチルアクリレー
トコポリマーである。重合体は架橋されていてもよい(
例えば架橋ポリエチレン)。上記のうち、りCロブレン
ゴム、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、クロロス
ルホン化ポリエチレンは、特にシースに用いられている
本発明は、実際に布設されたケーブル等の電線類に適用
すると特に有用であるが、原子力施設等の定期点検で撤
去された電線類からサンプルを採取して、劣化診断を行
うこともできる(この場合は活線状態の診断てはない)
。絶縁電線にも、ケーブルのシースあるいは線心の絶縁
体にも、適用できる。
〔作用〕
本発明の絶縁劣化診断方法では、絶縁材の機械的または
電気的特性と分子量との対応関係を予め求めておき、絶
縁材の分子量を測定することにより、上記対応関係から
電線類の劣化を判定する。
これは、電線類の絶縁被覆の劣化が主として酸化劣化と
考えられ、分子鎖の切断、架橋のごとき分子量の変化を
伴うので、絶縁材の特性と分子量との対応関係を知って
おけば、分子量が絶縁材の劣化の指標となるからである
。本発明では、絶縁材の分子量を測定するのに、レーザ
イオン化による表面分析(SALI)を用いるため、少
量の絶縁材サンプルで劣化診断を行うことができる。従
って、電線類を劣化診断のために撤去することなく、布
設された電線類について、活線状態で劣化診断を行うこ
とができる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施例1〕 600■低圧用ケーブルについて絶縁劣化診断を行った
例を示す。600v低圧用ケーブルは、絶縁体が架橋ポ
リエチレン(略号XLPE)、シースが塩化ビニル樹脂
(略号PVC)で構成されたもので、原子力発電所で現
在最も多く使用されているケーブルである。
実環境を模擬した環境に試料電線を置き、予め絶縁材の
機械的特性と分子量との対応関係を求めた。すなわち、
50°Cに設定した恒温槽中、酸素雰囲気中で、試料電
線にlX105R/hrの線量率で所定の線量(10か
ら30Mradまで)のγ線を照射し、照射した試料に
ついて、XLPE絶縁体およびPVCシースの伸び率と
、PvCシースの分子量を測定した。測定は、同一条件
に置いた各4個の試料について行った。伸び率の測定は
、XLPE絶縁体の場合には導体を抜き取った後のチュ
ーブ状の試料で、PVCシースの場合にはダンベル状に
打抜いた試料で、いずれも引張強度試験機を用い、20
0mm/分の引張速度で行った。分子量測定は、絶縁体
およびシースの表面から5mg以下の試料を採取し、ア
ルバック ファイ社製 MODEL  7000 5A
LIを用いて、レーザイオン化表面分析法により行った
XLPE絶縁体の伸び率の測定結果を第1表に、PVC
シースの伸び率と分子量の測定結果を第2表に、それぞ
れ示す。第1表のXLPE絶縁体の伸び率と、第2表の
PVCシースの伸び率を比較すると、明らかにPvCシ
ースの伸び率の低下がXLPE絶縁体より著しい。これ
は、ケーブルの外側に位置するPvCシースの高温およ
び放射線による劣化が、内部に位置するXLPE絶縁体
より著しく、劣化の診断はシースについて行うべきこと
を示している。それ故、分子量の測定はPVCシースの
みについて行った。
第1表 第2表 第1表におけるXLPE絶縁体の伸び率の照射線量に対
する関係を第1図に、第2表におけるPVCシースの伸
び率の照射線量に対する関係を第2図に、PvCシース
の分子量の照射線量に対する関係を第3図に、それぞれ
グラフとして示す。
そして、第2表の結果に基づき、各照射量におけるPV
Cの伸び率と分子量の関係をグラフで示すと、第4図の
通りとなる。
絶縁劣化を判定したい電線から採取したPVc絶縁材サ
ンプルについて、分子量をSAL Iにより測定し、第
4図のグラフを用いてこの分子量に対応する伸び率を求
めれば、伸び率を実際に測定しなくても、分子量から劣
化による伸び率の変化を推定することかできる。例えば
、分子量の測定値か4X10’であれば、伸び率+”c
 350%から100%まで低下しているものと推定さ
れる。
〔発明の効果〕
本発明によると、レーザイオン化による表面分析(SA
L I)を用いて絶縁材の分子量を測定し、予め求めて
おいた絶縁材の機械的または電気的特性と分子量との対
応関係に基づき、電線類の劣化を判定するので、シール
ド層を有しないケーブル等の電線類の、信頼性の高い劣
化診断が可能となる。
また本発明によると、布設された電線類から採取した絶
縁材のサンプルについて、SAL Iを用いて分子量を
測定し、予め求めておいた機械的または電気的特性と分
子量との対応関係に基づき、電線類の劣化を判定するの
で、シールド層を有しないケーブル等の電線類の信頼性
の高い劣化診断を、少ない時間、労力、費用で、しかも
活線状態で行うことができる。信頼性は、従来の撤去し
た電線による劣化診断に優るとも劣らない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例におけるXLPE絶縁体の伸
び率の照射線量に対する関係を示すグラフ、第2図は同
実施例におけるPVCシースの伸び率の照射線量に対す
る関係を示すグラフ、第3図は同実施例におけるPVC
シースの分子量の照射線量に対する関係を示すグラフ、
第4図は同実施例においてPVCシースの各照射量にお
ける伸び率と分子量の関係を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)有機絶縁材を有する電線類から前記有機絶縁材の
    サンプルを採取し、 レーザイオン化による表面分析を用いて前記サンプルの
    分子量を測定し、 予め求めておいた前記有機絶縁材の機械的または電気的
    特性と前記分子量との対応関係に基づき、前記電線類の
    劣化を判定することを特徴とする、電線類の絶縁劣化診
    断方法。
  2. (2)前記サンプルの採取は、布設されている電線また
    はケーブルから行う、請求項第1項の電線類の絶縁劣化
    診断方法。
  3. (3)前記判定は、予め求めておいた伸び率と前記分子
    量との対応関係に基づいて行うことを特徴とする、請求
    項第1項の電線類の絶縁劣化診断方法。
JP32824290A 1990-11-28 1990-11-28 電線類の絶縁劣化診断方法 Pending JPH04198750A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016225108A (ja) * 2015-05-29 2016-12-28 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 質量分析装置、イオン照射装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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