JPH04194412A - ころがり軸受の故障検出方法 - Google Patents

ころがり軸受の故障検出方法

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JPH04194412A
JPH04194412A JP32665590A JP32665590A JPH04194412A JP H04194412 A JPH04194412 A JP H04194412A JP 32665590 A JP32665590 A JP 32665590A JP 32665590 A JP32665590 A JP 32665590A JP H04194412 A JPH04194412 A JP H04194412A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はこ、ろがり軸受の故障原因をファジグ推論法
により検知する方法に関する。
[従来の技術]        。
ボールベアリングやニードルベアリングなど、外輪と内
輪間に転動体(ボール又はこる)を有するころがり軸受
において、外輪、内輪及び転動体のそれぞれの接触面の
いずれかに傷があると回転中に振動が発生する。この振
動は傷が外輪、内輪及び転動体のいずれに存在するかに
よってそれぞれ異なる固有の振動数を有している。この
振動は、例えば転動体に傷がある場合には、その傷が回
転中に外輪又は内輪の転走面に接触することによって生
じる。また外輪又は内輪の転走面に傷がある場合には、
回転中に複数の転動体が順次その傷に接触することによ
って振動が生じる。従ってこれらの振動の周波数はころ
がり軸受の回転数に応じて変化する。ころがり軸受の回
転数は外輪に対する内輪の回転数によって表される。一
般にころがり軸受が使用される場合には、内輪又は外輪
のいずれか一方が固定され、他方が回転される。
外輪、内輪、転動体のいずれかに傷がある場合のそれぞ
れの周波数の理論値は一般によく知られている次の式(
1)、(2)及び(3)によって表される。
すなわち 外輪に傷がある場合の周波数foutはfoutI12
 (1−1)eosa) +f。
−−−−(1)、 内輪に傷がある場合の周波数finは d finN(1+ −eosa )・f。
D −−−−(2)、 転動体に傷がある場合の周波数fballは−D   
  d fball−−;6  E  l  −(5cqsa 
)2コ  ・ f。
によって表される。
ここに fO:ころがり軸受の回転数 D=ころがり軸受のピ・ノチ円径 d:転動体がボールの場合のボールの直径Z:ボールの
数 α:接触角 である。
ころがり軸受の回転中の振動はころがり軸受に振動セン
サを取付けてその振動を電気信号に変換して検出するこ
とができる。検出された信号は周波数分析装置により周
波数分析され、複数の周波数とそれぞれの周波数の信号
の強さのデータにより表わされる周波数スペクトル分布
が得られる。
前記の周波数分析により得られた複数の周波数を前記式
(1)、(2)及び(3)から算出された周波数の集合
である基準スペクトル分布と比較し、一致又は近似して
いるものがあるかどうかを調査する。
その結果一致又は近似しているものがあるときは、その
周波数における信号の強さを故障判定のためにあらかじ
め経験的に定められた判定基準レベルと比較する。そし
て判定基準レベルを越えている場合にはその周波数に対
応する原因の故障が生していると判定する。
ころがり軸受の実際の回転においては、外輪と転動体間
及び内輪と転動体間にスリップが′生じ、それによって
微少な振動が発生する。振動センサの検出出力にはこの
微少振動によるものも混入しているので、実測による周
波数スペクトル分布と式(1)、(2)及び(3)から
得られる基準スペクトル分布とは一致しない。
そこで前記計算によって得られた周波数の理論値の上下
に所定の幅の基準周波数帯域を設けている。その基準周
波数帯域は使用する周波数分析装置の分解能△fと経験
的に定められた定数±nとの積±n・△fによって表さ
れる。
このようにして定めた所定の基準周波数帯域と実測され
たスペクトル分布を比較することによって、ころがり軸
受の故障箇所を判定している。
[発明が解決しようとする課題] 定数±nは経験に基づいて最も適当と思われる値を定め
ているが、ころがり軸受の傷の状況によってはその振動
の周波数が±n・△fによって表される基準周波数帯域
に入らない場合がある↓従来の技術による判定において
は、測定された周波数・が前記の基準周波数帯域に入ら
ない場合は異常とは判定しないので、測定された周波数
が予知できない原因によって基準周波数帯域からずれて
いる場合には傷等の故障が実在するにもかかわらず故障
がないものと判定されるおそれがある。
また測定された振動レベルを判定基準レベルと比較する
場合において、振動レベルの測定値は振動発生点と測定
点(センサの位W1)間の距離によって変化し、遠けれ
ば測定値は小さくなる。また周波数が高い程伝播中の減
衰も大きくなりその結果測定値は小さくなる。従って一
定の判定基準レベルで判定をして故障の有無を判定した
のでは故障を正しく検知゛することができない場合が生
じる。
[課題を解決するための手段] この発明のころがり軸受の異常検出方法は、ころがり軸
受の回転中の振動を検出し検出信号を出力するステップ
、前記検出信号を^/D変換するステップ、前記A/D
変換された検出信号に基づいて検出信号の周波数スペク
トル分析を行うステップ、周波数スペクトル分析された
複数の周波数の内、スペクトル強度の大きい方から順に
所定数の周波数を選出するステップ、第1のメンパージ
プ関数に関して、横軸が周波数、縦軸がグレードを表す
座標において、ころがり軸受の外輪に傷がある場合、内
輪に傷がある場合又は転動体に傷がある場合の振動の理
論的な基本周波数のそれぞれの横座標値におけるグレー
ドlの点を頂点とする3個の三角形を有する第1のメン
バーシップ関数をメモリに設定するステップ、第1のメ
ンバーシップ関数に基づいて、前記の周波数スペクトル
分析された前記所定数の周波数のグレードを求めるステ
ップ、第2のメンバーシップ関数に関して、横軸がスペ
クトル強度を表し、縦軸がグレードを表す座標において
、座標の原点を通り、グレードlに向って輪増する曲線
によって表される第2のメンバーシップ関数をメモリに
設定するステップ、第2のメンバーシップ関数に基づい
て、前記の所定数の周波数のスペクトル強度に対するグ
レードを求めるステップ、前記第1のメンバーシップ関
数に基づいて求められた前記所定数のそれぞれの周波数
の内輪に関するグレード、外輪に関するグレード及び転
動体に関するグレードと、前記所定数のそれぞれの周波
数のスペクトル強度のグレードに基づいて、内輪、外輪
及び転動体に傷がある確率を求めるステップ、を備えて
いる。
[作用〕 ころがり軸受の振動の周波数を周波数スペクトル分析さ
れた複数の周波数のそれぞれのグレードを第1のメンバ
ーシップ関数から求め、また前記複数の周波数のスペク
トル強度のそれぞれのグレードを第2メンバーシツプ関
数から求め、両グレードを用いてグレード付フローにも
とづ(所定の演算をすることによって異常が生じている
確率がグレードによって表される。
[実施例] 第1図にこの発明のころがり軸受の異常検出方法の実施
例における実験用の振動データ収集装置を示す。図にお
いて、軸lは正常なボールベアリング2と欠陥を有する
供試用ボールベアリング3によって支持されており、そ
の一端はカタブリング4を介してモーター5に連結され
ている。軸1の他端には負荷としての円板6が固定され
ている。
供試用ボールベアリング3の取付ハウジング3^には加
速度センサ7が設けられており、モーター5により軸l
が回転するときの供試用ボールベアリング3の振動を検
出する。検出された信号は異常検出装al17に入力さ
れる。異常検出装fil?において、その入力信号はエ
ンベロープ検波された後A/D変換され、デジタル信号
に変換されてコンピュータシステムに入力される。コン
ピュータシステムにおいては、所定のソフトウェアによ
る公知のスペクトルアナライザ機能によって入力信号の
周波数スペクトル分析が行なわれる。
第2図は供試用ボールベアリング3の平面図である。こ
のボールベアリング3の仕様は、軸径(Φ1) 25m
m、ピッチ円径(D)は36.0ISjllsボール径
(d)は6.35mm、ボール数(Z)は10個、接触
角(α)は06である。また供試用ボールベアリング3
を故意に異常状態にするためにその外輪8に直径約31
AWhの穴9を設けている。
第3図は、軸lが64ORPMで回転している場合の供
試用ボールベアリング3の振動を加速度ヤンサ7で検出
し、スペクトル分析をしたスペクトルを示す6図におい
て最も高い加速度(G) (1(i−980c+a/5
ec2)を有する振動の周波数は43.5H2であり、
その加速度はQ、9795(G)である。分析されたス
ペクトルの内上位lO個の周波数とその加速度(G)の
大きさを第1表に示す。
(以下余白) 第1表 一方供試用ボールベアリング3の外輪8、内輪10又は
ボール11に傷がある場合の振動の周波数の理論値は前
記「従来の技術の項」において挙げた式(1)、(2)
及び(3)により求められる−その基本周波数と第5次
ま〒の高調波を第2表に示す。
第2表 第2表の3つの基本波(44,QIIZ、 62.9H
2,6B、 1)12)を基にして、第1表の周波数の
分布を表すた□めのファジィ集合を第4図に示す3個の
三角形によるメンバーシップ関数を定義し、これを異常
検出装置17内のメモリに設定する。このメンバーシッ
プ関数は各基本波周波数(44,0)12.62.9H
2,58,1H7)においてグレードlの頂点を有し、
その頂点とその頂点の基本波周波数にとなり合う他の基
本波周波数のグレード零の点を結ぶ3個の三−角形であ
って、両端の三角形は二等辺三角形としたものにより表
される。
第4図に示すメンバーシップ関数によって第1表に示す
周波数の集合のグレード値を求めた結果を第3表に示す
第3表 次に第1表のスペクトルにおける各周波数成分スペクト
ル強度(加速度二G)に関するファジィ集合を第5図に
示す。図におけるメンノ<−シップ関数はファジィ診断
において一般的に用いられているものであり、式(3)
によって表される。
このメンバーシップ関数はスペクトル強度(G)が0.
02のとき、グレードが0.5になるようになされてい
る。このメンバーシップ関数も異常検出装置17内のメ
モリに設定される。
第1表のスペクトルの各周波数におけるスペクトル強度
(加速度二〇)の値を第5図のメンバ−シップ関数に適
用して求めたグレードを第4表に示す。
(以下余白) 第4表 次に第3表の各グレード(内輪のグレード、外輪のグレ
ード、ボールのグレード)と第4表のグレードとの積を
各番号毎に求め、その結果のグレードを第5表に示す。
第5表に示すグレードは周波数のグレードと各周波数に
おける加速度のグレードの両者の成分を含むグレードで
ある。
第5表 第5表において、番号1〜10の内輪のグレードの代数
和を式(4)に示す代数和演算の公式にょうて求めるこ
とによって内輪に傷のある可能性を表すグレードが得ら
れる。
al+a2+−・・angl−(1−al)(1−a2
)・・(1−ae)第5表の場合その値はo、oooで
ある。
上記(4)式は演算方法の一例を示すものであって、演
算式はこれに限られるものではない。
同様にして外輪のグレード及びボールのグレードの代数
和を求めることによって゛、それぞれ外輪に傷のある可
能性及びボールに傷のある可能性を表すグレードが得ら
れる。第5表の場合のそれらの値はそれぞれ0.919
及び0.081である。ここで使用される「可能性」の
用語は実質的に「確率jと同じ意味である。
第6図はこれらの可能性を表すグレードを用いて表した
異常診断のフローチャートである。このフローチャート
においては、判断を示す各、ステップにおいて、イエス
(Yで表示)又はノー(Nで表示)の可能性をその近傍
に付記したグレードを示す数値により表している。第5
表より、内輪のクレードは零、外輪及びボールのグレー
ドはそれぞれ0J19及び0.0111である。フロー
チャート及び以下の説明において、0.919及び0.
081の値は4捨5人してそれぞれ0.92及び0.0
8とする。
フローチャートのステップ(1)において、内輪に傷の
ある可能性を判定する。内輪に傷のある可能性は0.0
0であるのでイエス(以下Yと略記する)□  のグレ
ードは0.00.ノー(以下Nと略記する)のグレード
は1.OOとなる。
ステップ(2)において、外輪に傷のある可能性を判定
する。外輪に傷のある可能性は0.92であるので、Y
のグレーpは0.92、Nのグレードは0.08である
。さらにステップ(3)においてボール傷の可能性を判
定する、ボール傷の可能性は0.08なのて、Yのグレ
ードは0.08、Nのグレードは0.92となる。その
結果、内輪、外輪及びボールに共に傷があるグレードは
第6図のボックス(a)に示すようにO,OSとなる。
同様にして、内輪と外輪に共に傷のあるグレードは第6
図のボ・ツクス(b)に示すように0.92・となる。
以下同様に、内輪とボールに共に傷のあるグレードは第
6図のボックス(e)に示す0.08、内輪のみに傷の
あるグレードは0.92(ボックス(d))、外輪とボ
ールに共に傷があるグレードはO,Oa(ボックス(e
)) 、外輪にのみ傷のあるグレードは0.92(ボッ
クス(f)) 、ボールにのみ傷があるグレードは0.
08(ボックス(G))及び「その他」の場合のグレー
ドは0.92(ボックス(h))となる。「その他」は
例えば異常が見当らない場合も含まれる。
次に各ボックス(a)〜(h)において、フローチャー
トに基づいて、内輪価、外輪傷及びボールの傷のそれぞ
れの可能性を示すグレードの組を求め、それらを第6表
に表す。
(以下余白) 第6表 例えばボックス(II)のグレードの組はステップ(1
)のYのグレード、ステップ(2)のYのグレード及び
ステップ(3)のYのグレードによって得られる。
同様にして、ボックス(b)のグレードの組はステップ
(1)のYのグレード、ステップ(2)のYのグレード
、ステップ〈3)のNのグレードによって得られる。ま
たボックス(C)のグレードの組は、ステップ(1)の
Yのグレード、ステップ(2)のNのグレード、ステッ
プ(3)のYのグレードによって得られる。このように
して他のボックス(暑)〜(h)についてもグレードの
組が得られる。次にミニマム法により、各グレードの組
の中で最少のグレードを選択する。その結果を第6表の
最下行に示す。この結果から、次のような4種の診断結
果が得られる。
1.0.92の確率で外輪に傷がある。
2゜0.08の確率で外輪及びボールに傷がある。
3.0.08の確率でボールに傷がある。
4.0.08の確率でその他の原因がある。
第7図に前記の処理を行なうための処理のフローチャー
トを示す。振動センサ7によって検出された出力信号は
(ステップ11)エンベロープ検波器によってエンベロ
ープが検出され(ステップ12)、LPF (ローパス
フィルタ)によって不要す高イ周波数の成分が除去され
る(ステップ1B)。次にサンプルホールド回路によっ
てサンプリングされる(ステップ10゜サンプリングさ
れた信号はA/Dコンバータによりデジタル信号に変換
され(ステップ15)、コンビ1−タシステムに入力さ
れる(ステップ1名)。
コンビニ−タシステムにおいて、所定のソフトウェアに
よって前記のスペクトル分析、メンバーシップ関数の演
算、診断結果の出力が行なわれる(ステップ16)。
[発明の効果] この発明によれば、ころがり軸受に異常が生じた場合に
おいて、その異常がころがり軸受の構成要素である外輪
、内輪及び転動体のいずれに生じているかをそれぞれの
可能性すなわち確率を示す数値によって表す。従って、
特に異常が複数の構成要素(例えば外輪と転動体)に生
じている場合において、それらの異常の程度を確率によ
って個々に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例において用いられる振動デー
タ収集装置の側面図、第2図はボールベアリングの平面
図、第3図は共試用ボールベアリングの振動のスペクト
ル分布を示す図、第4図は共試用ボールベアリングの振
動のスペクトル分布に関するメンバーシップ関数の図、
第5図はボールベアリングの振動のスペクトル強度に関
するメンバーシップ関数、第6図は異常診断のフローチ
ャート、第7図はこの実施例を実施する異常検出装置で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 ころがり軸受けの回転中の振動を検出し検出信号を出力
    するステップ、 前記検出信号をA/D変換するステップ、 前記A/D変換された検出信号に基づいて検出信号の周
    波数スペクトル分析を行うステップ、周波数スペクトル
    分析された複数の周波数の内、スペクトル強度の大きい
    方から順に所定数の周波数を選出するステップ、 第1のメンバーシップ関数に関して、横軸が周波数、縦
    軸が0〜1のグレードの値を表す座標において、ころが
    り軸受の外輪に傷がある場合、内輪に傷がある場合又は
    転動体に傷がある場合の3つの場合についてそれぞれ、
    振動の理論的な基本周波数の横座標値におけるグレード
    の値が1である各点を頂点とする3個の三角形を有する
    第1のメンバーシップ関数をメモリに設定するステップ
    、第1のメンバーシップ関数に基づいて、前記の周波数
    スペクトル分析された前記所定数の周波数のグレードを
    求めるステップ、 第2のメンバーシップ関数に関して、横軸がスペクトル
    強度を表し、縦軸がグレードを表す座標において、座標
    の原点を通り、グレード1に向って斬増する曲線によっ
    て表される第2のメンバーシップ関数をメモリに設定す
    るステップ、 第2のメンバーシップ関数に基づいて、前記の所定数の
    周波数のスペクトル強度に対するグレードを求めるステ
    ップ、及び 前記第1のメンバーシップ関数に基づいて求められた前
    記所定数のそれぞれの周波数の内輪に関するグレード、
    外輪に関するグレード及び転動体に関するグレードと、
    前記所定数のそれぞれの周波数のスペクトル強度のグレ
    ードに基づいて、内輪、外輪及び転動体に傷がある確率
    を求めるステップ、 を有するころがり軸受の故障検出方法。
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