JPH04178A - コークレスキュポラの排ガス放出システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、金属の溶解に使用されるコークレスキュポラ
の排ガス放出システムする。

［従来の技術］ 例えば、鋳物工場において金属（主として銅系金属）の
溶解に使用されているキュポラ（溶解炉）として、コー
クスを燃焼させる方式のコークスキュポラが知られてい
る。

しかし、この種のキュポラによって金属を溶解すると、
溶湯が吸収した硫黄の析出によって金属を脆化させるこ
とになるので、例えば煩雑なダクタイルの脱硫を行わな
ければならない難点があるまた、燃焼生成物に混入して
いる硫黄によって大気を汚染させる重大な欠点がある。

そこで、近年、第２図に示すコークレスキュポラが多用
される傾向になっている。

コークレスキュポラは、鋼製ケーシングＩＡが耐火材Ｉ
Ｈによって内張すされた垂直筒形本体部１の内部に、所
定間隔を有して複数のグレトパー３を水平に配置し、こ
れらグレトバ−３で溶解金属に対して殆んど化学的に反
応しない耐火材によって形成された複数のポール２を支
持し、ポール２の下部における垂直筒形本体部１の外部
に、少なくとも１つ（通常は複数箇所）の燃焼室４を装
備し、この燃焼室４の外端部に備えたバーナ５を操作し
て、天然ガス、都市ガス、または液化石油ガスなどの燃
料と空気との混合ガスを燃焼させ、この高温ガス生成物
によってポール２を加熱しながら上方に通過させて、垂
直筒形本体部１におけるポール２の上部に投入された金
属６を溶解するポール２の上部で溶解された金属６は、
ポール２の隙間から下方に滴下する際にポール２によっ
て再加熱されたのち、グレトバ−３の隙間を通過して溶
融状態で炉底部７に貯留され、出湯口８から連続的に、
または間欠的に取り出される。またスラグ９は出滓口ｌ
Ｏから取り出される。

このように構成されたコークレスキュポラの使用により
、溶湯が吸収した硫黄の析出による金属の脆化や煩雑な
ダクタイルの脱硫などが回避されるとともに、燃焼生成
物に混入している硫黄によって大気を汚染させる重大な
欠点も解消されることになる。

一方、コークレスキュポラの操業時に垂直筒形本体部ｌ
の開口炉頂部１ｘから導出される排ガスは、開口炉頂部
ＩＸから、これに連通ずる冷却手段（冷却塔）１１およ
び集塵手段（乾式集塵機）１２を直列に介設した排気系
１３を備えたシステムによって大気に放出される。

即ち、従来の排ガス放出システムでは、高温の排ガスの
熱負荷によって集塵手段１２が損傷するのを防止するた
めに、冷却手段１１を排気系１３に介設することが不可
欠である。

［発明が解決しようとする課題］ したがって、前記従来の排ガス放出システムでは、シス
テム実施系の構造が複雑になり、使用する機器点数も多
くなるので、高価格化を招く要因になり、経済的に不利
である。

また、７００〜８００　”Ｃ！の高温の排ガスが発生す
るコークレスキュボラの予熱時には、ポール２の粘結剤
の燃焼によってピッチ、タールなどのヒユームが発生し
、これが集塵手段１２に侵入してフィルターに目詰りを
生じさせることになるので、メンテナンスを煩雑なもの
にしている。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明は、このような事情に鑑み、かつコークレスキュ
ポラの操業時において１高温の排ガスが発生するのは、
予熱時と吹落し時のみであり、しかもこれらの場合には
、炉内に装入物が存在しておらず、したがって粉塵の発
生を殆んど認めないので直接大気中に放出しても問題が
起こらない点に着目してなされたもの１．システム実施
系の構造の簡略化および使用機器点数の削減を達成して
、経済的な有利性を確保するとともに、集塵手段の熱的
負荷による損傷と、粘結剤の燃焼によって発生するヒユ
ームによるフィルターの目詰りなどを確実に防止するこ
とにできるコークレスキュポラの排ガス放出システムの
提供を目的とするものである。

［課題を解決するための手段］ 前記目的を達成するために、本発明は、コークレスキュ
ボラの開口炉頂部から導出される排ガスの温度を温度検
出手段によって検出し、この検出された温度が基準値以
上であれば、前記炉頂部に連通し少なくとも２股に分岐
して配置されている排気系の一方の排気通路を開成し、
かつ他方の排気通路を閉成して排ガスを大気に直接放出
するとともに、前記検出温度が前記基準値未満であれば
、前記一方の排気通路を閉成し、かつ他方の排気通路を
開成して、排ガスが他方の排気通路に介設されている集
塵手段を通過したのちに大気に放出されるようにして、
高温の排ガスが発生する予熱時および吹落し時と、これ
以外の操業時との温度差により排出経路を自動的に選択
して設定するようにしているものである。

［作用］ 本発明によれば、炉内に装入物が存在しておらず、した
がって粉塵の発生を殆んど認めない予熱時と吹落し時に
おいて基準値以上の高温の排ガスが発生した場合には、
この排ガスの温度検出に基づいて排気系における一方の
排気通路を開成し、かつ他方の排気通路を閉成して排ガ
スを大気に直接放出する。

また、予熱時と吹落し時以外の操業時において、基準値
未満の排ガスが発生した場合には、この排ガスの温度検
出に基づいて排気系における一方の排気通路を閉成し、
かつ他方の排気通路を開成して、排ガスを他方の排気通
路に介設されている集塵手段通過後に大気に放出する。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本発明を適用したコークレスキュポラの一実施
例を示す概略説明図である。なお、本発明の特徴は、排
気系１３の構成に係り、これらを除く他の部材およびそ
の構成は従来例と異ならないので、第１図において、第
２図に相当する部分には、それぞれ同一の符号を付して
、その説明は省略する。

第１図において、排気系１３は垂直筒形本体部ｌの開口
炉頂部１ｘを囲繞する比較的大きい密閉空間によって形
成される基部１３Ａと、この基部１３Ａかも２股に分岐
して外部に延出される一方の排気通路１３Ｂおよび他方
の排気通路１３ｃを備えており、他方の排気通路１３Ｃ
に集塵手段１２が介設されている。

基部１３Ａの上部には、簡易集塵のための炉頂シャワー
手段１４が装入され、該炉頂シャワー手段１４と開口炉
頂部１ｘの間にシャワー水の炉内侵入を防止する遮蔽板
１５を介在させている。

基部１３Ａの底部は傾斜状に形成され、その下位に図示
されていない回収槽ヘシャワ水を還流させるための排水
口１３ａが設けられている。

基部１３Ａには排ガス温度を検出するための温度検出手
段１６の検出端１６Ａが挿入されておりこの温度検出手
段１６から制御手段１７に温度検出信号が入力され、こ
こでは検出された温度を予め入力されている基準値（基
準温度）と比較し、検出された温度が基準値以上であれ
ば、排気系１３の一方の排気通路１３Ｂに介設されてい
るダンパ１８を開成し、かつ他方の排気通路１３Ｃに介
設されているダンパ１９を閉成させる。そして前記検出
温度が基準値未満であれば、ダンパ１８を閉成し、ダン
パ１９を開成するようになっている。

このような構成であれば、炉内に装入物が存在しておら
ず、したがって粉塵の発生を殆んど認めない予熱時と吹
落し時において基準値（例えば２００℃）以上の高温の
排ガスが発生した場合には、この排ガスの温度が温度検
出手段１６によって検出され、検出信号が制御手段１７
に入力される。

したがって、排気系１３における一方の排気通路１３Ｂ
に介設されているダンパ１８が開成され、かつ他方の排
気通路１３Ｃに介設されているダンパ１９が閉成されて
、高温の排ガスを大気に直接放出する。

前記予熱時と吹落し時にて発生するる７００〜８゜０℃
の高温の排ガスには、殆んど粉塵を認めないので、従来
のように集塵手段１２によって集塵することなく直接大
気中に放出しても問題が起こらない、その結果、冷却手
段１２の使用を省略できるので構造の簡略化および使用
機器点数の削減を達成して、低価格化を実現するととも
に、集塵手段１２の熱的負荷による損傷を確実に回避す
ることができる。

なお、同時に炉頂シャワー手段１４の開成によって、簡
易集塵を行うことにより、前記高温の排ガスに僅かな塵
芥が混入していたとしても、シャワー水によってこれを
完全に捕捉して、シャワー水とともに排水口１３ａから
排出して図示されていない回収槽に回収することができ
る。

また、予熱時と吹落し時以外の操業時において、基準値
未満の排ガスが発生した場合には、この排ガスの温度検
出に基づいて排気系における一方の排気通路１３Ｂのダ
ンパ１８が閉成され、かつ他方の排気通路１３Ｃのダン
パ１９が開成されるので、例えば２００℃未満の排ガス
は集塵手段１２を通過後に大気に放出されることになる
。

２００℃未満の低温の排ガスには、ポール２の粘結剤の
燃焼によるピッチ、タールなどのヒユームの発生を認め
ないので、集塵手段１２のフィルターにヒユームによる
目詰りが起こらない、したがって、メンテナンスの煩ら
れしさがなくなる。

［発明の効果］ 本発明は、前述のように構成されているから、つぎに記
載されるような効果を奏する。

即ち、炉内に装入物が存在しておらず、したがって粉塵
の発生を殆んど認めない予熱時と吹落し時において基準
値以上の高温の排ガスが発生した場合には、この排ガス
の温度検出に基づいて排気系における一方の排気通路を
開成し、かつ他方の排気通路を閉成して排ガスを大気に
直接放出するようにしているので、冷却手段の使用を省
略できる。そのために、構造の簡略化および使用機器点
数の削減を達成して、低価格化を実現するとともに、集
塵手段の熱的負荷による損傷を確実に回避することがで
きる。。

また、予熱時と吹落し時以外の操業時において、基準値
未満の排ガスが発生した場合には、この排ガスの温度検
出に基づいて排気系における一方の排気通路を閉成し、
かつ他方の排気通路を開成して、排ガスを他方の排気通
路に介設されている集塵手段通過後に大気に放出するよ
うにしているので、集塵手段のフィルターにヒユームに
よる目詰りが起こらない。したがって、メンテナンスの
煩られしさがなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用したコークレスキュポラの一実施
例を示す概略説明図、第２図は従来の排ガス放出システ
ムを適用したコークレスキュポラの概略説明図である。 ＩＸ・・・コークレスキュポラの開口炉頂部、１２・・
・集塵手段、１３・・・排気系、１３Ｂ・・・一方の排
気通路、１３ｃ・・・他方の排気通路、１６・・・温度
検出手段。 ｊｉ１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）コークレスキュポラの開口炉頂部から導出される
   排ガスの温度を温度検出手段によって検出し、この検出
   された温度が基準値以上であれば、前記炉頂部に連通し
   少なくとも２股に分岐して配置されている排気系の一方
   の排気通路を開成し、かつ他方の排気通路を閉成して排
   ガスを大気に直接放出するとともに、前記検出温度が前
   記基準値未満であれば、前記一方の排気通路を閉成し、
   かつ他方の排気通路を開成して、排ガスが他方の排気通
   路に介設されている集塵手段を通過したのちに大気に放
   出されるようにして、高温の排ガスが発生する予熱時お
   よび吹落し時と、これ以外の操業時との温度差により排
   出経路を自動的に選択して設定するようにしていること
   を特徴とするコークレスキュポラの排ガス放出システム
   。