JPH0417664Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、クローラ等に配設されて使用される
穿孔機に関するものである。

（従来の技術） 従来の前記穿孔機は、例えば、第４図に示すよ
うにクローラａのブームｂ先端に設けられたガイ
ドセルｃ、穿孔機を昇降操作可能に装着し、穿孔
機ａを下降したビツトｆを有するロツドｅに打撃
力と回転力を与えて岩盤を穿孔しガイドセルによ
つて穿孔方向を変更する構造になつており、該穿
孔機は、第５図に示すようにハウジング１の左部
にシヤンクロツド２を摺動、回転可能に配設し、
該シヤンクロツド２左下端部即ち先端にはネジ部
２ａでロツドｅが着、脱可能に連設され、前記シ
ヤンクロツド２には、油圧源４から油圧切換操作
弁５，６により繰り返して前、後に供給される油
圧によつて作動される打撃ピストン３で構成され
た打撃機構３，４，５，６によつて打撃力が与え
られ、油圧モータ７によつて回転される歯車８，
９とスプライン係合９ａ，２ａよりなる回転駆動
機構７，８，９，９ａ，２ａによつて回転力が与
えられる構造になつており、また、シヤンクロツ
ド２とロツドｅとの着脱、即ち切り継ぎは前記回
転駆動機構によるシヤンクロツド２の回転操作で
行われている。

（従来技術の問題点） 従来の前記穿孔機においては、穿孔対象の岩盤
が必らずしも均一でなく内部に空間や砂礫層等が
あつて、穿孔中に一部が崩れてビツトやロツドが
引きかかつて引き抜きが困難になり、その際は引
き抜きながら打撃を与えると引き抜くことができ
るが、シヤンクロツドとロツド間のネジ部２ａの
着、脱つまり切り継ぎのために、第６図に示すよ
うにシヤンクロツド２が自由に移動できる余裕ｌ
が設けられており、前記余裕によつて引き抜き時
の打撃が難かしく、引き抜き作業が困難になるな
どの問題点がある。

（考案の目的、問題点の解決手段） 本案は、前記のような問題点に対処するための
考案であつて、ハウジング内に摺動、回転可能に
配設されたシヤンクロツドと、該シヤンクロツド
に対設された打撃機構および回転駆動機構を具備
した穿孔機において、ハウジング内に摺動、回転
可能に配設されたシヤンクロツドと、該シヤンク
ロツドに対設された打撃機械および回転駆動機構
を具備した穿孔機において、ハウジングの前面に
設けたカバーの内側にシヤンクロツドに対して相
対摺動可能にピストンを嵌装し、該カバーに設け
た油孔を油圧切換弁を経由して油圧源に連通させ
てなり、ロツドを引き抜く際にも打撃ピストンに
よつてシヤンクロツドに打撃力を与えることがで
きるようにした構成に特徴を有し、シヤンクロツ
ドを移動する操作機構を付設することにより、シ
ヤンクロツドとロツドとの切り継ぎのための余裕
を設けることができるとともに、引き抜き時に前
記余裕をなくした状態にでき、前記切り継ぎを容
易とし、かつ引き抜き操作を容易にして前記のよ
うな問題点を解消した穿孔機を提供するにある。

（実施例） 第１図ないし第３図に本考案の一実施例を示し
ており、図中１はハウジングであつて、該ハウジ
ング１の一方にシヤンクロツド２が摺動および回
動可能に配設されているとともに、ハウジング１
の他方のシリンダ部に打撃ピストン３が摺動可能
に配設され、油圧源（油圧ポンプ）４が油圧切換
操作弁５，６を介して前記シリンダ部に連結され
て、油圧切換弁５と油圧切換弁６の連続的な切換
えによつて打撃ピストン３を繰り返して作動せし
めシヤンクロツド３に打撃力を与える打撃機構
３，４，５，６が設けられているとともに、油圧
モータ７と、該油圧モータ７で回転される歯車８
と、該歯車８に噛合して回転される歯車９、およ
び該歯車９側のスプライン９ａに係合されたシヤ
ンクロツド２側のスプライン２ａからなるスプラ
イン係合９ａ，２ａによつて、シヤンクロツド２
に回転力を与える回転駆動機構７，８，９，９
ａ，２ａが設けられた構成になつており、第２図
に示すように打撃ピストン３とシヤンクロツド２
間に余裕ｌが設けられている。

さらに、ハウジング１の一方に設けたカバー１
ａ部分の内側に、シヤンクロツド２に対し相対摺
動可能に嵌装したピストン１０を配設し、油圧源
４の吐出側配管から分岐されて油圧切換弁１２が
介装されかつアキユムレータ１３が付設されてい
る分岐配管１１を、前記カバー１ａに設けた油路
１４に連結して、油圧切換弁１２をマニユアルあ
るいは電磁方式によつて切り換えて分岐配管１１
を開路すると、圧油が油圧源４から分岐配管１
１、油圧切換弁１２、油路１４を経てピストン１
０へ供給され、ピストン１０とともにシヤンクロ
ツド２が第３図に示すように図示右方へ移動され
て前記余裕ｌがなくすることができる構成になつ
ている。

（作用） 本考案の実施例は、前記のような構成になつて
いるので、油圧切換操作弁５を開路側に操作し油
圧切換操作弁６を連続的に切換え操作することに
より、油圧源４から供給される圧油が打撃ピスト
ン３の上、下室に繰り返して供給され、打撃ピス
トン３を作動してシヤンクロツド２に繰り返して
打撃力を与えるとともに、油圧モータ７によつて
歯車８，９、スプライン係合９ａ，２ａによつて
シヤンクロツド２に回転力を与え、前記打撃力と
前記回転力はビツト付きのロツドｅに伝達されて
岩盤を穿孔できる。

さらに、穿孔後にロツドｅを穿孔中から引き抜
く時は、第３図に示すように油圧切換弁１２を切
り換えて分岐配管１１を開路すると、圧油が油圧
源４から分岐配管１１、油圧切換弁１２、通路１
４を経てピストン１０に供給され、ピストン１０
とともにシヤンクロツド２が図示右方へ移動され
て前記余裕がなくなるため、ハウジング１を図示
右方へ移動してロツドｅを引き抜く際にも、打撃
ピストン３によつてシヤンクロツド２に打撃力を
与えることができ、該打撃力はロツドｅ、ビツト
に伝達されて、引き抜きが極めて容易となる。な
お、アキユムレータ１３はピストン１０、同側の
分岐配管１１中の衝撃を緩和する。

また、ロツドｅ端を固定して、回転駆動機構
７，８，９，９ａ，２ａを介してシヤンクロツド
２を回転することにより、シヤンクロツド２とロ
ツドｅとの切り継ぎを行うことができ、第２図に
示すように打撃ピストン３とシヤンクロツド２間
には余裕ｌが形成されているため、前記切り継ぎ
を容易に行うことができる。

（考案の効果） 前述のように本考案は、ハウジング１，１ａ内
に摺動、回転可能に配設されたシヤンクロツド２
と、シヤンクロツド２に対設された打撃機構３，
４，５，６および回転駆動機構７，８，９，９
ａ，２ａを具備した穿孔機において、ハウジング
１の前面に設けたカバー１ａの内側にシヤンクロ
ツド２に対して相対摺動可能にピストン１０を嵌
装し、該カバー１ａに設けた油孔１４を油圧切換
弁１２に経由して油圧源４に連通させてロツドｅ
の引き抜く際にも打撃ピストン３によつてシヤン
クロツド２に打撃力を与えることができるように
したので、シヤンクロツドとロツド切り継ぎのた
めの余裕を設けることができるとともに、引き抜
き時に前記余裕をなくした状態にでき、前記切り
継ぎを容易でき、かつ引き抜き操作が容易とな
り、操作性能、作業能率が著しく向上されてい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断機構図、
第２図はロツドの切り継ぎ時の状態を示す縦断機
構図、第３図は引き抜時を示す縦断機構図、第４
図はクローラドリルの斜視図、第５図は従来の穿
孔機の縦断機構図、第６図は第５図のロツドの切
り継ぎ、引き抜き時の状態を示す縦断機構図であ
る。 １，１ａ……ハウジング、２……シヤンクロツ
ド、３，４，５，６……打撃機構、７，８，９，
９ａ，２ａ……回転駆動機構、１０，１１，１
２，１３，１４……移動操作機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジング内に摺動、回転可能に配設されたシ
   ヤンクロツドと、該シヤンクロツドに対設された
   打撃機械および回転駆動機構を具備した穿孔機に
   おいて、ハウジングの前面に設けたカバーの内側
   にシヤンクロツドに対して相対摺動可能にピスト
   ンを嵌装し、該カバーに設けた油孔を油圧切換弁
   を経由して油圧源に連通させてなり、ロツドを引
   き抜く際にも打撃ピストンによつてシヤンクロツ
   ドに打撃力を与えることができるようにしたこと
   を特徴とする穿孔機。