JPH04157264A

JPH04157264A - オイルシール

Info

Publication number: JPH04157264A
Application number: JP2282732A
Authority: JP
Inventors: Hiromi Obata; 博美小畑; Hyoe Makimura; 牧村　兵衛
Original assignee: Mitsubishi Cable Industries Ltd
Current assignee: Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority date: 1990-10-19
Filing date: 1990-10-19
Publication date: 1992-05-29
Anticipated expiration: 2015-07-24
Also published as: JP3068170B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明はゴム弾性体のシールエレメントと合成樹脂のシ
ールエレメントとを組付けた複合型のオイルシールに関
するもので、密封流体が２〜５　Ｋｐ　／　ａｍ　”の
圧力を有する耐圧用のオイルシールとして特に適したも
のである。

（従来の技術〕ゴム弾性体のシールエレメントと合成樹脂のシールエレ
メントとを一体に組付けた耐圧用の複合型オイルシール
としては、第５図にその断面図を示すオイルシールが従
来から知られている。図において１００は回転軸であり
、１ｏ１はゴム弾性体より成るシールエレメントで、そ
のシールリップ１０２は密封流体収納室１０９個に向っ
て迩長し、シールリップの先端には回転軸１０００表面
と接触するシール部１０３を備えている。１０４は四弗
化エチレン樹脂等の合成樹脂から成るシールエレメント
で、上記のシールリップ１０２の背面すなわち密封流体
収納室側とｙ対側の面に沿って延長している。これらの
シールエレメント１０１および１０４は金具１０５と共
に、ハウジング１０Ｂに嵌合される外筒金具１０６に一
体に組付けられている。

１０７はガーター形スプリングである。

このオイルシールが２　Ｅｌ／　／　ｃｍ　’以上の高
圧力の流体の密封に使用される場合には、第６図に示す
ように、合成樹脂のシールエレメント１０４は、ゴム弾
性体のシールエレメント１０１のシールリップ１０２を
介してかかる圧力により変形して回転軸１００に密着す
るべた当りの状態となるので、合成樹脂のシールエレメ
ントには流体を軸封するシール能力は殆んど期待できな
い。合成樹脂のシールエレメント１０４は、ゴム弾性体
のシールエレメントのりツブシール１０２が為圧下で変
形し、その先端の回転軸の表面と接触するシール部１０
３の接触面積が増大するのを抑制するようにシールリッ
プ１０２の背面を支持するいわゆるバックアップの機能
を果すものである。従ってこの耐圧用オイルシールの流
体密封能力はゴム弾性体のシールエレメントにおけるシ
ール部１０３のシール能力に依存するものであるが、こ
のシール部は、合成樹脂シールエレメントのバックアッ
プによリソの度合は抑制されるものの、密封流体の圧力
による変形と接触面積の増大を免れ得ないので、シール
部における単位面積当りの接触面圧の低下、シール部温
度の上昇を生じ、また合成樹脂シールエレメントを併用
することによる軸偏心追従能力の低下もあり、シール能
力の信頼性に乏しい憾みがある。また、変形、接触面積
増大の結果、摩耗、摩！ｌｉ熱による劣化も増大し、シ
ールの耐久性にも問題がある。

このような点から合成樹脂のシールエレメントにもシー
ル能力をもたせ、オイルシール全体としてのシール能力
の信頼性を高め、耐久性を向上させる考え方も提案され
、実開平１−３７２５５　　では合成樹脂のシールエレ
メントをバックアップする補強リングを設けることによ
り合成樹脂のシールエレメントのべた当りを抑制してこ
れにシール能力を付与しようとしている。

−確かにこれによって合成樹脂シールエレメントのべた
当りを軽減することはできるけれども、該シールエレメ
ントの先端部分のべた当りをなくすことは難かしく、オ
イルシール全体としてのシール能力の信頼性と耐久性を
向上させるようなシール能力を合成樹脂のシールエレメ
ントに付与することは困難であった。

（発明が解決しようとする課題）本発明は上記したようなゴム弾性体のシールエレメント
と合成樹脂のシールエレメントとを一体に組付けた耐圧
用の複合オイルシールにおいて、合成樹脂のシールエレ
メントにゴム弾性体シールエレメントをバックアップす
る機能りけではなく、流体を密封するシール機能を付与
し、もってゴム弾性体シールエレメントと合成樹脂シー
ルエレメントの双方で流体を密封する信頼性が高くかつ
耐久性のある耐圧用オイルシールを提供することを目的
とするものである。

（課題を解決するための手段）本発明のオイルシールは、上記した従来の複合型オイル
シールと同じく、先端に回転軸表面と接触するシール部
を有するシールリップを備工、コム弾性体より成る第一
のシールエレメントと、上記シールリップの背面に沿っ
て延長するシールリップを備え合成樹脂より成る第二の
シールエレメントとを一体に組付けて成るものであるが
、本発明では上記の第二シールエレメントのシールリッ
プが回転軸の表面と接触するＦＩｊＪに、回転軸の円周
方向に沿う環状溝を複数個設けるか、もしくは回転軸を
包囲しかつ螺旋の方向が回転軸の回転方向と逆方向であ
る螺旋状溝を設け、これにより第二シールエレメントに
流体を密封封止する充分なシール機能を付与したもので
ある。

（実施例および作用）以下に図面に基つき本発明の構成作用の詳細並びに実施
例を説明する。

第１図は本発明のオイルシールの実施例を示す断面図で
ある。図においてｌはゴム弾性体より成る第一シールエ
レメントで、そのシールリップ２の先端部に回転軸の表
面と接触し封止するシール部３を備えている。４は上記
シールリップ２の背面に沿って延長する四弗化エチレン
樹脂等の合成樹脂より成る第二シールエレメントで、そ
のシールリップ５０面６が回転軸の表面に接触する。７
は面６すなわち回転軸表面との接触面に回転軸の円周方
向ンこ沿うように設けた複数個の環状溝で、本発明のオ
イルシールの特徴をなすものである。８は第一シールエ
レメント内に埋設された補強金具であり、９も補強金具
である。１０はオイルシールを取付は使用する際にハウ
ジングに嵌合される外筒金具で、外周側すなわちハウジ
ングとの嵌合面側にＯリング１４を取付けている。外筒
金具１０のＯリング取付部１１のフランジ１２と該金具
１０のカシめ部１３との間に第一ソールエレメント１、
撲第二シールエレメント４および補強金具９が撃持されて
一体的に組付けられている。

上記した本発明実施例）こおいてもゴム弾性体よす成る
第一シールエレメントのシールリップ先端部のシール部
３において流体を封止する点、また密封流体の高圧によ
り該シール部が変形し。

回転軸表面との接触面積が増大するのを合成樹脂ヨリ成
る第二ンールエレメントのバックアップにより抑制する
点は、前述した従来の複合オイルシールと同様である。

第１図に示す本発明実施例においては、合成樹脂より成
る第二・７−ルエレメントのシールリップ５のｏ転軸表
面に接触する面６に、回転軸の円周方向に沿う４個の環
状溝７を溝間の間隔をほぼ等しくして設けている。従っ
て溝７間の間隔を例えば１．０瓢等、充分に小さくすれ
ば、溝により区画された溝間の領域の面積すなわち回転
軸の表面と接触する溝間の面積を充分に小さくできるの
で、合成樹脂ヨリ成ル第二シールエレメントのシールリ
ップ５が前記第６図の場合のように、回転軸の表面にぺ
た当りになるように変形しても、溝により区画された溝
間の領域においては大きな接触面圧を得ることができ、
この部分において流体を封止することができる。従って
第一７−ルエレメントのシール部３において流体の漏洩
が生じた場合でも第二シールエレメントによす漏洩流体
を封止できる。

第２図は本発明の他の実施例を示す一部拡大断面図を示
すものであり、全体の図示を省略しているが、この実施
例は溝７を設けていることを除けば第５図に示した従来
のオイルシールと同様な構造を有している。ゴム弾性体
より成る第一シールエレメントのシールリップ２の先端
には回転軸１０００表面と接触しかつ流体収納室Ｒの流
体を封止するシール部３を備え、合成樹脂より成る第二
シールエレメントのシールリップ５はゴム弾性体のシー
ルリップ２の背面に沿って延長している。図において１
６はガーター形スプリングであり、１７は補強金具であ
る。

合成樹脂のシールリップ５が回転軸１０００表面と接触
する面６に晴、第１図に示した実施例と同じく複数の環
状溝７が設けられているが、第２図に示す実施例の場合
には、各環状溝の間の間隔が互いに等しくなく、シール
リップ５の自由端１５に近い溝間すなわち流体収納室Ｒ
Ｃ近い溝間はと間隔を大きく、自由端１５から離れた溝
間丁なわち流体収納室Ｒから離れた溝間ｄど間隔を小さ
くしている。第３図は６溝７１゜７２．７３．７４およ
び７５並びにこれらの溝間の間隔Ａ２、Ａ８、Ａ　およ
びＡ　、そして自由端１５から溝７１迄の間隔Ａ□　の
関係を拡大して示した説明図で、接触面圧の分布をも併
せて示している。各間隔は、Ａ１〉Ａ２〉Ａ８＞Ａ４　
＞Ａ５の関係にあり、その寸法の一例を示せば、Ａ　　
：　１．２　ｗｐｘ、　Ａ２　　：　１．　Ｏｗｍ、Ａ
３　：Ｏ，８ｍｍ、　Ａ４　　：　０．６ｍ％Ａ、、　
　：　０．４ｍである。

二のように溝間の間隔がシールリップの自由端１５から
離れるに従い狭くなっていることから、接触面圧の分布
も第３図に示すように、自由端１５から離れた溝間すな
わち流体収納室Ｒから離れた溝間はど面圧が大きくなる
。従ってこれらの溝に第一シールエレメントのシール部
３から漏洩した流体が侵入してきた場合、各溝内の流体
の圧力はシールリップの自由端に近い溝はどその圧力が
低く、シールリップの自由端から離れた溝はどその圧力
が高くなる圧力勾配が生じるので、この圧力勾配により
溝内に侵入した流体はシールリップの自由端側へ押し戻
される。すなわち第２図に示した実施例の場合には、第
二シールエレメントはそのシールリップの溝間の狭領域
における高い接触面圧による封止能力に加えて、上記し
た圧力勾配に基づ＜　Ｉ・イド−ダイナミック効果をも
併有し、優れたシール能力を発揮する。

第４図は本発明の他の実施例を説明するために示した、
合成樹脂から成る第二シールニレメン）４単体の平面図
で、第一シールエレメントのシールリップの背面に沿う
ように第二シールエレメントの一部を円筒状に立てる曲
げ加工を施す前の環状平板の面に溝７を設けた状態にお
ける平面図を示すものである。この実施例においては面
６に設ける溝７が第１図および第２図の実施例の場合と
異なり、環状溝ではなく螺旋状に形成されている。しか
もこの螺旋状溝の螺旋の方向は回転軸の回転方向と逆向
きになるように設けられている。従ってこの場合には軸
の回転に伴い、ねじポンプの作用が生じ、流体を洩れ方
向と逆に送り戻す・・イドロダイナミｎ）り効果が生じ
る。すなわち、この実施例の場合には第一シーｔｖエレ
メントのシール部から洩れて第二シールエレメントの溝
内に侵入した流体は回転軸の回転により流体収納室側へ
逆送されるのテ、仮に第一シー７．エレメントのシール
能力ら漏洩が生じてもオイルシール全体としては良好な
シール能力を保つことができる。ただし、この実施例の
場合は一方向回転用のオイルシールとしてしか使用でき
ない。第１図、第２図に示した実施例の場合は双方向回
転用のオイルシールフ詳細に説明したが、本発明はこれらの例に限られず、種
々の変形が可能である。本発明の特徴をなス第二シール
エレメントのシールリップの面６に設ける溝７について
も種々の変形が可能であり、溝７の断面形状は図示した
三角形断面乃至はＶ字製断面に限らず、四角形断面、梯
形断面、円弧形断面、Ｖ字型断面等種々の形状のものを
用い得る。

設ける環状溝の個数については、溝と溝との間に狭い局
限された領域を形成して回転軸表面に接触する面積が充
分に小さい、従って接触面圧が高い領域を形成するため
に、少くとも２個の溝を設ける必要がある点を除けば、
格別な制限はない。しかし、シールの信頼性、耐久性の
点からは接触面圧が高く封止能力をもつ溝間領域を第二
シールエレメントのシールリップに多重に備えさせるこ
とが望ましく、一方、溝加工の夏例さ、シールリップの
寸法から来る制約も考え、環状溝の個数は通常４〜６個
の範囲に選ぶのが適当である。環状溝の溝間の間隔は上
述説明した所から自ら理解される通り、回転軸表面との
接触面積が充分に小さくなるように充分小さい間隔に選
ぶ必要があるが、この値は臨界的なものではなく、密封
流体の圧力、回転軸の回転速度および周速、回転軸表面
の粗さ、回転軸の偏心運動の大きさ等によっても影響を
受ける。通常は２．０ｆｉ〜０．２　ｍｓの間隔に選ぶ
のが適当なようである。溝が螺旋溝である場合は３〜８
ターンの溝を設けるのが適当なようである。

（発明の効果）本発明のオイルシールにおいては、合成樹脂より成る第
二シールエレメントのシールリップが回転軸の表面と接
触する面に、回転軸の円周方向に沿う環状溝を複数個設
けるかもしくは回転軸を包囲しかつ螺旋の方向が回転軸
の回転方向と逆方向である螺旋状溝を設けたので、これ
らの溝の前記した作用により第二シールエレメントに流
体を密封封止する充分なシール機能が付与される。従っ
て本発明のオイルシールにおいては、ゴム弾性体より成
る第一シールエレメントのシール部から流体が漏洩して
も、漏洩した流体は第二シールエレメントにより封止さ
れ、封止が多重に行われるので、オイルシールの信頼性
、耐久性が、本発明におけるような溝を有しない従来の
複合型オイルシールに較べて格段に向上する。この信頼
性、耐久性向上の効果は、密封流体の圧力が２１ＱＦ　
／　Ｑｌ　２を越えるような高圧力である場合に特に顕
著に表われ、本発、明は例えば冷媒用コンプレッサー、
油圧ポンプ等の耐圧用オイルシールの信頼性、耐久性の
向上に貢献する所が大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の断面図、第２図は他の実施例
の一部拡大断面図、第３図は溝間の間隔、接触面圧の分
布を説明する説明図、第４図は更に他の実施例を示す第
二シールエレメント単体の平面図である。′ＷｒＪＳ図
および第６図は従来の複合型オイルシールの断面図であ
る。（符号）１：第一ンールエレメンと、２：シールリップ、３：シ
ール部、　４　：第三ソールエレメント５：シールリツ
プ、６：回転軸表面に接触する面、７：溝、１０：外筒
金具、１４：０リング、１５：シールリップの自由端、
１６：ガーター形スプリング、１００：回転軸

Claims

【特許請求の範囲】

（１）先端に回転軸表面と接触し封止するシール部を有
するシールリップを備えゴム弾性体より成る第一シール
エレメントと、上記シールリップの背面に沿つて延長す
るシールリップを備え合成樹脂より成る第二のシールエ
レメントとを一体に組付けて成り、上記の第二シールエ
レメントのシールリップが回転軸の表面と接触する面に
回転軸の円周方向に沿う環状溝を複数個設けたことを特
徴とするオイルシール。
（２）環状溝の間の間隔を不等間隔とし、リップシール
の自由端側から離れるに従い溝間の幅を順次小さくした
ことを特徴とする請求項（１）記載のオイルシール。
（３）先端に回転軸表面と接触し封止するシール部を有
するシールリップを備えゴム弾性体より成る第一シール
エレメントと、上記シールリップの背面に沿つて延長す
るシールリップを備え合成樹脂より成る第二のシールエ
レメントとを一体に組付けて成り、上記の第二シールエ
レメントのシールリップが回転軸の表面と接触する面に
回転軸を包囲しかつ螺旋の方向が回転軸の回転方向と逆
方向である螺旋状溝を設けたことを特徴とするオイルシ
ール。