JPH041565A - 原子炉用参照電極 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は参照電極の全体を測定対象中に配置し、測定対
象と同じ環境で使用する内部電極式原子炉用参照電極に
関する。

（従来の技術） 一般に、参照電極は第２図に示すように例えばＡｇ　／
　ＡｇＣＱ　／　ＫＣＱ水溶水溶液終液終部はＨｇ／）
Ｉｇｏ／ＫＯＩ（水溶液／液絡部等のように金属及びそ
の金属表面に形成された当該金属の難溶性塩または難溶
性酸化物から成る反応電極部１と難溶性塩に対しては共
通陰イオンを含む電解質または難溶性酸化物に対しては
易溶性水酸化物である電解質の基準溶液２と、この基準
溶液２を測定対象から隔離する隔離容器３と、この隔離
容器３の底部に形成した液絡部４と、反応電極部１に接
続され信号を取り出す同軸ケーブル５とから構成されて
いる。

原子炉用参照電極では高温高圧、放射線環境という厳し
い使用環境であるため、種々の制約をうける。

一般に、液絡部のみを測定対象環境におき、参照電極本
体を低温低圧または低温高圧という緩和な環境に配置し
て測定を行う方式の参照電極が知られている。これを外
部電極方式という、しかし、外部電極方式の参照電極に
よる電圧測定値には参照電極がおかれた環境と測定対象
の環境の違いによる電位差を誤差として含むため、温度
変化または圧力変化の影響をうけやすく、しかも原子炉
の安全上原子炉圧力容器内に液絡部のみを挿入すること
はむずかしい。

よって、原子炉用参照電極として第２図に示したように
参照電極の全体を測定対象中に配置して、測定対象と同
じ環境で使用する内部電極方式の参照電極を用いている
。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、原子炉内は高温高圧であるだけでなく、
放射線場であるため、放射線損傷により構造材の機械的
強度が低下し、また、核反応により電極部の構成元素が
変わり異なる電位を示すことが課題となる。

通常、高温高圧用の参照電極には第２図に示すようにポ
リテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）などの樹脂材料
が隔離容器３に用いられるが、放射線場ではこれら樹脂
は架橋現象を起こし、硬化して破損し易くなる。また、
核反応により材料内部で発生したヘリウム（）Ｉｓ）等
の気体が材料内部に溜り１体積が膨張するため、熱膨張
とともに。

それら膨張率の違いにより材料の接続部が破壊される。

このように、放射線場では参照電極の構造材が破損し易
いため、外部環境の水溶液が多量に隔離容器内に侵入し
基準溶液の成分が変わったり、また、反応電極部１以外
の信号線つまり同軸ケーブル５が浸水して正しい基準電
位を長期にわたって保つことはむずかしい課題がある。

そのため、高強度のステンレス鋼などを隔離容器に使う
ことが考えられるが、この場合もセラミックス等で反応
電極部との絶縁が必要になるとともに、金属からの腐食
溶出により基準溶液の成分が変化し、基準電位が変化す
る課題がある。

本発明は上記課題を解決するためになされたもので５従
来の内部電極方式の参照電極の欠点を解消し、原子炉内
の高温高圧でかつ放射線環境においても参照電極の構造
が破損することなく、原子炉環境において基準電位を長
期にわたり安定して保つことができる原子炉用参照電極
を提供することである。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 本発明は液絡部を有しかつ基準溶液を封入するセラミッ
クス製隔離容器と、この隔離容器内に収容されたらせん
状反応電極部と、この反応電極部に接続された導電棒と
、この導電棒に接続した信号線と、この信号線および前
記隔離容器の上部側面を中間部材を介して包囲した外筒
とからなることを特徴とする。

（作用） 隔離容器にセラミックスを用いることにより、セラミッ
クス自体の絶縁性により反応電極部を絶縁する。また、
放射線による隔離容器の材質硬化およびスエリングを抑
え隔離容器が破壊して外部溶液が隔離容器内の基準溶液
と混入することを防ぐ、さらに、基準溶液への腐食溶出
がないため。

基準溶液の成分が変化しない、一方、セラミックス製隔
離容器と外筒との接続は画材質の熱膨張率等の特性が異
なるため直接接続しないで１両材質と親和性の優れた中
間部材を介して接続することによって熱膨張率の違いに
よる接続部の破壊を防止する。また、信号線と反応電極
部をフォイルを介して接続するため、信号線及び電極部
の熱膨張によるセラミックス製隔離容器に加わる熱応力
も少なくなる。

一方、反応電極部をらせん形状とし電極部の面積を増加
し、かつ電極部中間材を反応電極部と同様の金属でメツ
キすることにより、反応電極部分以外の構造材によって
発生する誤差電位を少なくできる。

（実施例） 第１図を参照しながら本発明に係る原子炉用参照電極１
０の一実施例を説明する。

第１図において符号１１はサファイヤまたはアルミナな
どのセラミックス製隔離容器で、この隔離容器１０内に
はらせん状に巻回し塩化銀を付着させた反応電極部１２
と、純水または塩素イオンを含む基準水溶液１３とが収
容されている。隔離容器１１の下端部は端栓１４で封止
され、端栓１４と容器１１との間には液絡部１５が設け
られている。隔離容器１１の上方には原子炉環境に強い
ステンレス鋼で形成された外筒１６が設けられ、この外
筒１６と隔離容器１１の外側面とはコバール合金製中間
部材１８で接続されている。反応電極部１２に発生した
基準電圧を原子炉炉心外に導くためのＭＩケーブル芯線
２０と電極部中間材１７との間は良導電性フォイル１９
で接続されている。外筒１６内にはＭＩケーブルシース
２２が気密に溶接され、ケーブルシース２２内にはＭＩ
ケーブル絶縁材２１が充填されている。電極部中間材１
７には導電棒として銀メツキされたコバール合金が使用
され、反応電極部１２の銀線２３および接続フォイル１
９と電気的に接続している。なお、コバール合金を使用
する理由は銀線２３と隔離容器の熱膨張率などの特性が
近いことによる。

隔離容器１１に材質の硬化およびスエリング等の放射線
損傷の少ないアルミナまたはサアアイヤなどのセラミッ
クスを用いることで、隔離容器１１が放射線により破損
せず、外部溶液が隔離容器１１内に侵入し基準溶液１３
の電解質成分が変化することはない。

また、隔離容器１１と外筒１６との間をコバール合金製
中間部材１８で接続することで、熱膨張率の違いによっ
て発生する応力が小さくなる。

そして、反応電極部１２に接した電極部中間材１７と反
応電極部に発生した基準電圧を測定環境外に導＜ＭＩケ
ーブル芯線２０をフォイル１９を介して接続することに
より、ＭＩケーブル芯線２０及び電極部の電極部中間材
１７の熱膨張による隔離容器１１に加わる熱応力が少な
くなり、余分な応力が隔離容器１１に加わることはない
。

反応電極部１２をらせん形状に形成して反応電極部１２
の面積を増加し、また、基準水溶液１３に接する電極部
中間材１７を銀メツキして反応電極部１２で銀・塩化銀
以外の材料をなくすことにより、前記電極部中間材１７
に含まれる鉄などの不純物および反応電極部１２の銀・
塩化銀以外の電極構成材料が電解質溶液１３に溶解して
発生する誤差電圧の影響を少なくできる。

本実施例によれば、高温高圧、放射線環境でも、余分な
応力が隔離容器１１に加わらず原子炉内の環境でも隔離
容器１１が破損しない。それにより、外部溶液が基準溶
液１３に混入することがなく、長期にわたり反応電極部
１２が原子炉環境における一定の基準電位を保つことが
できる。

〔発明の効果〕

本発明によれば原子炉内の放射線場、高温高圧環境下に
おいて、電解質基準溶液を隔離する隔離容器がスエリン
グ等の放射線損傷または熱応力により破壊することはな
い。

また、反応電極部の表面積を大きくし、反応電極部材以
外の電極部構成材を反応電極材でメツキすることによっ
て電極材以外の元素による誤差電位の影響を少なくし、
長期にわたり安定して原子炉環境における基準電圧を保
つことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る原子炉用参照電極の一実施例を示
す縦断面図、第２図は従来の原子炉用参照電極を示す縦
断面図である。 １０・・・原子炉用参照電極 １１・・・隔離容器 １２・・・反応電極部 １３・・・基準溶液 １４・・・端栓 １５・・液絡部 １６・・・外筒 １７・・・電極部中間材 １８・・・中間部材 １９・・・フォイル ２０・・・ＭＩケーブル芯線 ２１・・・ＭＩケーブル絶縁材 ２２・・・ＭＩケーブルシース ２３・・・銀線 （８７３３）代理人弁理士　猪　股　祥　晃（ほか１名
）１゜ 第 図 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 液絡部を有しかつ基準溶液を封入するセラミックス製隔
   離容器と、この隔離容器内に収容されたらせん状反応電
   極部と、この反応電極部に接続された導電棒と、この導
   電棒に接続した信号線と、この信号線および前記隔離容
   器の上部側面を中間部材を介して包囲した外筒とからな
   ることを特徴とする原子炉用参照電極。