JPH04143217A - 耐水素誘起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法 - Google Patents
耐水素誘起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法Info
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- JPH04143217A JPH04143217A JP26872090A JP26872090A JPH04143217A JP H04143217 A JPH04143217 A JP H04143217A JP 26872090 A JP26872090 A JP 26872090A JP 26872090 A JP26872090 A JP 26872090A JP H04143217 A JPH04143217 A JP H04143217A
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は耐水素誘起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の
製造方法に関し、さらに詳しくは、湿潤硫化水素環境下
で稼働する石油やガスのバイブライン、精製装置などに
適した引張強さ40〜50kgf/mm2級の耐水素誘
起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法に関する
ものである。
製造方法に関し、さらに詳しくは、湿潤硫化水素環境下
で稼働する石油やガスのバイブライン、精製装置などに
適した引張強さ40〜50kgf/mm2級の耐水素誘
起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法に関する
ものである。
(従来の技術)
近年、湿潤硫化水素雰囲気で使用される機器、例えば、
硫化水素を含む原油や天然ガスを輸送するラインパイプ
や石油精製装置等において、所謂、水素誘起割れ(H[
C)に起因する事故か少なくなく、耐水素誘起割れ性に
優れた鋼か切望されている。
硫化水素を含む原油や天然ガスを輸送するラインパイプ
や石油精製装置等において、所謂、水素誘起割れ(H[
C)に起因する事故か少なくなく、耐水素誘起割れ性に
優れた鋼か切望されている。
この水素誘起割れは、−と水分を含む硫化水素との反応
によって発生した水素か原子状態で鋼中に侵入、拡散し
、鋼中の介在物と地鉄との界面て集積、分子化すること
により生じる水素ガスの圧力によって発生し、これか鋼
中の偏析部に生しる層状の硬化組織等に沿って伝播する
と言われている。
によって発生した水素か原子状態で鋼中に侵入、拡散し
、鋼中の介在物と地鉄との界面て集積、分子化すること
により生じる水素ガスの圧力によって発生し、これか鋼
中の偏析部に生しる層状の硬化組織等に沿って伝播する
と言われている。
この水素誘起割れ防止対策には、これまで多くの方法か
提案されている。すなわち、鋼中への水素の侵入と拡散
の抑制方法については、特開昭50−097515号公
報か提案されている。介在物、特に、先端の切欠効果の
大きいA系介在物の低減と形態制御方法については、特
開昭51−114318号公報、特開昭55−1285
36号公報、特開昭54−031020号公報等か提案
されている。また、偏析の低減と硬化組織の生成抑制方
法については、特開昭58−199813号公報、特開
昭57−073162号公報か提案されている。
提案されている。すなわち、鋼中への水素の侵入と拡散
の抑制方法については、特開昭50−097515号公
報か提案されている。介在物、特に、先端の切欠効果の
大きいA系介在物の低減と形態制御方法については、特
開昭51−114318号公報、特開昭55−1285
36号公報、特開昭54−031020号公報等か提案
されている。また、偏析の低減と硬化組織の生成抑制方
法については、特開昭58−199813号公報、特開
昭57−073162号公報か提案されている。
(発明か解決しようとする課題)
しかし、前記の特開昭50−097515号公報に提案
されているCuの添加により、鋼表面に防蝕皮膜を形成
させ、水素の侵入を抑制する方法は、pHか3に近いよ
うな厳しい環境下においてはその効果はなく、水素誘起
割れの発生を抑えることはできない。
されているCuの添加により、鋼表面に防蝕皮膜を形成
させ、水素の侵入を抑制する方法は、pHか3に近いよ
うな厳しい環境下においてはその効果はなく、水素誘起
割れの発生を抑えることはできない。
特開昭51−114318号公報に提案されているA系
介在物の形状および数を規制する方法や、特開昭55−
128536号公報、特開昭54−031020号公報
に提案されているCa、 REVによりA系介在物を形
態制御する方法は、鋼板の強度水準か高く、厳しい環境
下で水素誘起割れの発生を完全に防止することは困難で
ある。
介在物の形状および数を規制する方法や、特開昭55−
128536号公報、特開昭54−031020号公報
に提案されているCa、 REVによりA系介在物を形
態制御する方法は、鋼板の強度水準か高く、厳しい環境
下で水素誘起割れの発生を完全に防止することは困難で
ある。
また、特開昭58−199813号公報に提案さている
Pを0.002%以下と極端に下げる方法は、コストの
点で問題かあり、また、特開昭57−073162号公
報に提案さている硬化組織の硬さをHV≦350にする
方法は、11Hの低い厳しい環境下で高強度鋼の水素誘
起割れの発生を皆無にすることは困難である。
Pを0.002%以下と極端に下げる方法は、コストの
点で問題かあり、また、特開昭57−073162号公
報に提案さている硬化組織の硬さをHV≦350にする
方法は、11Hの低い厳しい環境下で高強度鋼の水素誘
起割れの発生を皆無にすることは困難である。
勿論、耐水素誘起割れ鋼の製造には、これらの方法を組
合せて用いるか、 PHか3に近いような厳しい環境下
において、水素誘起割れの発生しない鋼を製造すること
は困難であり、製造可能な場合には工業製品としての生
産性、製造コストの克て十分なものとは言えないのか実
情である。
合せて用いるか、 PHか3に近いような厳しい環境下
において、水素誘起割れの発生しない鋼を製造すること
は困難であり、製造可能な場合には工業製品としての生
産性、製造コストの克て十分なものとは言えないのか実
情である。
本発明は、かかる状況のもとでなされたものであって、
pH#3のような厳しい環境下においても水素誘起割れ
かまったくなく、優れた耐水素誘起割れ性を育する焼き
ならし型鋼板を製造する方法を提供することを目的とす
る。
pH#3のような厳しい環境下においても水素誘起割れ
かまったくなく、優れた耐水素誘起割れ性を育する焼き
ならし型鋼板を製造する方法を提供することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段)
本発明者らは、上記に説明した問題点を解決すへく鋼の
化学成分、加熱・圧延条件等について検討し、耐水素誘
起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造可能な方法を
見い出すべく鋭意研究を行った。その結果、鋼の化学成
分を適切に調整するとともに、通常厚板圧延前の特定条
件下での先行圧延とその後の厚板圧延時の加熱条件を制
御することにより、所望の鋼板を製造可能であると言う
知見を得て本発明をなすに至ったものである。
化学成分、加熱・圧延条件等について検討し、耐水素誘
起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造可能な方法を
見い出すべく鋭意研究を行った。その結果、鋼の化学成
分を適切に調整するとともに、通常厚板圧延前の特定条
件下での先行圧延とその後の厚板圧延時の加熱条件を制
御することにより、所望の鋼板を製造可能であると言う
知見を得て本発明をなすに至ったものである。
その第1発明は、(11C:0.03〜0.20%、S
i:0.05〜0.60%、Mn:0.50〜2.50
%、P:0.020%以下、S:0.003%以下、A
l :0.005〜0.100%、Ca:O。
i:0.05〜0.60%、Mn:0.50〜2.50
%、P:0.020%以下、S:0.003%以下、A
l :0.005〜0.100%、Ca:O。
0005〜0.0050%、N:0.0080%以下を
含有し、残部かFeおよび不可避不純物からなる鋼片を
1200℃以上の温度Ta (’C)で3時間以上の
時間ta (hr)保持した後、圧下率15%以上で先
行圧延を行い、一旦、Ar1点以下まで冷却し、次いて
、1150℃以上の温度Tb (C)で1i4時間以
上の時間tb (hr)保持した後、厚板圧延を行うに
当たって、上記二回の加熱条件か下記[1]を満足する
耐水素誘起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法
である1、3C+Si/15+1iln/3+30P+
2N+2.25≦(Ta +273)(log(ta
+ tc)+20)たたし 1c=10f+Tb+824璽log“h*20第2発
明は、C:0.03〜020%、%、Mn :0.50
〜2.50%、P:0.0203%以下、Al:0.0
05〜0.100%、0050%、N:0.0080%
以下を含有し、005〜0100%、V:0.005〜
0100〜1.0%、Ni :0.05〜4.0%、C
rl0 3i:0.05〜060 %以下、S:0.00 Ca:0.0005〜0 さらに、NbO %、Cu :0.05 0.05〜05% ■ Mo:0.05〜0.5%、Ti :0.005〜0.
020%の内から選んだ1種または2種以上を含有し、
残部かFeおよび不可避不純物からなる鋼片を1200
℃以上の温度Ta (’C)で3時間以上の時間ta
(hr)保持した後、圧下率15%以上で先行圧延を
行い、一旦Ar+点以下まで冷却し、次いて、1150
℃以上の温度Tb (’C)て1i4時間以上の時間
tb (hr)保持した後、厚板圧延を行うに当たって
、上記二回の加熱条件か下記■を満足する耐水素誘起割
れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法である。
含有し、残部かFeおよび不可避不純物からなる鋼片を
1200℃以上の温度Ta (’C)で3時間以上の
時間ta (hr)保持した後、圧下率15%以上で先
行圧延を行い、一旦、Ar1点以下まで冷却し、次いて
、1150℃以上の温度Tb (C)で1i4時間以
上の時間tb (hr)保持した後、厚板圧延を行うに
当たって、上記二回の加熱条件か下記[1]を満足する
耐水素誘起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法
である1、3C+Si/15+1iln/3+30P+
2N+2.25≦(Ta +273)(log(ta
+ tc)+20)たたし 1c=10f+Tb+824璽log“h*20第2発
明は、C:0.03〜020%、%、Mn :0.50
〜2.50%、P:0.0203%以下、Al:0.0
05〜0.100%、0050%、N:0.0080%
以下を含有し、005〜0100%、V:0.005〜
0100〜1.0%、Ni :0.05〜4.0%、C
rl0 3i:0.05〜060 %以下、S:0.00 Ca:0.0005〜0 さらに、NbO %、Cu :0.05 0.05〜05% ■ Mo:0.05〜0.5%、Ti :0.005〜0.
020%の内から選んだ1種または2種以上を含有し、
残部かFeおよび不可避不純物からなる鋼片を1200
℃以上の温度Ta (’C)で3時間以上の時間ta
(hr)保持した後、圧下率15%以上で先行圧延を
行い、一旦Ar+点以下まで冷却し、次いて、1150
℃以上の温度Tb (’C)て1i4時間以上の時間
tb (hr)保持した後、厚板圧延を行うに当たって
、上記二回の加熱条件か下記■を満足する耐水素誘起割
れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法である。
1.3C+Si/15+Mn/3+30P+(Cu+N
i)/15+(Cr+Mo+■)15+Nb+2N+2
.25≦ (Ta +273)(log(ta + tC)+20
’) Xl0−’ ■ただし tc=10(jTb+ff2ffl flot′b+2
01/fTa+271−2O(作用) 以下、本発明をさらに詳細に説明する。
i)/15+(Cr+Mo+■)15+Nb+2N+2
.25≦ (Ta +273)(log(ta + tC)+20
’) Xl0−’ ■ただし tc=10(jTb+ff2ffl flot′b+2
01/fTa+271−2O(作用) 以下、本発明をさらに詳細に説明する。
まず、本発明における化学成分の限定理由について説明
する。
する。
Cは、強度確保のために必要な元素であって、0.03
%未満ては目標とする強度を得ることはできず、一方、
0.20%を超えると溶接割れ感受性か高くなる。この
ため、その含有量は0.03〜0.209fiの範囲と
する。
%未満ては目標とする強度を得ることはできず、一方、
0.20%を超えると溶接割れ感受性か高くなる。この
ため、その含有量は0.03〜0.209fiの範囲と
する。
Slは、製鋼時の脱酸に必要な元素であり、そのために
は0.05%以上を必要とする。しかし、多量に含有す
ると靭性か劣化する。よって、その含有量は0.05〜
0,60%の範囲とする。
は0.05%以上を必要とする。しかし、多量に含有す
ると靭性か劣化する。よって、その含有量は0.05〜
0,60%の範囲とする。
Mnは、強度確保のために必要な元素であるか、0.5
0%未満てはこの効果は少なく、また、250%を超え
て含有すると溶接性か損なわれる。よって、その含有量
は0.50〜250%の範囲とする。
0%未満てはこの効果は少なく、また、250%を超え
て含有すると溶接性か損なわれる。よって、その含有量
は0.50〜250%の範囲とする。
Pは、本来、鋼の偏折部の硬さを上昇し、耐水素誘起割
れ性を劣化させるので好ましい元素ではないか、本発明
の要件を満足する限りにおいては、特に含有量の規制は
不要である。しかし、溶接部の靭性低下を防止するガか
ら、その含有Iは0020%以下とする。
れ性を劣化させるので好ましい元素ではないか、本発明
の要件を満足する限りにおいては、特に含有量の規制は
不要である。しかし、溶接部の靭性低下を防止するガか
ら、その含有Iは0020%以下とする。
Sは、A系介在物を形成し、耐水素誘起割れ性を害する
ので好ましい元素ではない。このため、その含有lは0
.003%以下とする。
ので好ましい元素ではない。このため、その含有lは0
.003%以下とする。
A1は、製鋼時の脱酸元素として作用てあり、少な:と
も0.005%以上の含有か必要である。一方0、10
0%を超えて過多に含有すると、靭性か劣化する。この
ため、その含有lは0.005〜0.100%の範囲と
する。
も0.005%以上の含有か必要である。一方0、10
0%を超えて過多に含有すると、靭性か劣化する。この
ため、その含有lは0.005〜0.100%の範囲と
する。
Caは、硫化物系介在物の球状化に効果のある元素であ
るか、含有量か0.0005%未満てはこの効果は少な
(、また、0.0050%を超えて含有すると靭性か劣
化する。よって、その含有量は0.0005〜0005
0%の範囲とする。
るか、含有量か0.0005%未満てはこの効果は少な
(、また、0.0050%を超えて含有すると靭性か劣
化する。よって、その含有量は0.0005〜0005
0%の範囲とする。
Nは、固溶状懇ては微lて鋼の焼入れ性を太き(上げて
偏折部を硬化させる元素であるため、その含有Iは0.
0080%以下とする。
偏折部を硬化させる元素であるため、その含有Iは0.
0080%以下とする。
以上の各成分のほか、本発明においては、必要に応して
、以下に示す元素Nb、V 、Cu、 Ni、Cr、M
oおよびTiの内から選んた1種または2im以上を含
有させることかできる。
、以下に示す元素Nb、V 、Cu、 Ni、Cr、M
oおよびTiの内から選んた1種または2im以上を含
有させることかできる。
NbおよびVは、強度の向上に効果のある元素であるか
、それぞれ0.005%未満てはその効果か少な(、ま
た、それぞれ0.100%を超えて含有すると溶接部の
靭性か劣化する。このため、それぞれの含有量は0.0
05〜0.100%の範囲とする。
、それぞれ0.005%未満てはその効果か少な(、ま
た、それぞれ0.100%を超えて含有すると溶接部の
靭性か劣化する。このため、それぞれの含有量は0.0
05〜0.100%の範囲とする。
Cuは、強度の向上に有効な元素であるか、0.05%
未満ではその効果かなく、また、1.0%を超えて含有
すると熱間加工性か劣化する。このため、その含有量は
0.05〜1.0%の範囲とする。
未満ではその効果かなく、また、1.0%を超えて含有
すると熱間加工性か劣化する。このため、その含有量は
0.05〜1.0%の範囲とする。
Niは、強度と靭性の向上に効果のある元素であるか、
0.05%未満てはその効果は少なく、また、4.0%
を超えて含有するときは経済性を損なう。
0.05%未満てはその効果は少なく、また、4.0%
を超えて含有するときは経済性を損なう。
このため、その含有量は0.05〜4.0%の範囲とす
る。
る。
C「およびMoは、強度の上昇に効果のある元素である
が、それぞれ0.05%未満てはその効果か少なく、ま
た、それぞれ0.5%を超えて含有すると溶接部か劣化
する。このため、それぞれの含有量は0.05〜0.5
%の範囲とする。
が、それぞれ0.05%未満てはその効果か少なく、ま
た、それぞれ0.5%を超えて含有すると溶接部か劣化
する。このため、それぞれの含有量は0.05〜0.5
%の範囲とする。
Tiは、炭窒化物として耐水素誘起割れ性の改善に有効
な元素であるか、0.005%未満てはその効果か少な
く、また、0.020%を超えて含有すると粗大な炭窒
化物か析出し、これか割れの発生屯となり耐水素誘起割
れ性を劣化させる。このため、その含有量は0.005
〜0.020%の範囲とする。
な元素であるか、0.005%未満てはその効果か少な
く、また、0.020%を超えて含有すると粗大な炭窒
化物か析出し、これか割れの発生屯となり耐水素誘起割
れ性を劣化させる。このため、その含有量は0.005
〜0.020%の範囲とする。
つぎに、本発明における加熱・圧延条件等の限定理由に
ついて説明する。
ついて説明する。
本発明では、上記化学成分を有する鋼片を、通常の厚板
圧延に先たって、先行圧延を行う。先行圧延における加
熱条件を1200℃以上の温度Ta (’C)で3時
間以上の時間ta (hr’)保持する理由は、鋼中の
偏析部を拡散により緩和させ、偏析部の硬さを低下させ
るためである。また、圧下率を15%以上にした理由は
、先行圧延での結晶粒の粗大化を防止するためのもので
あり、先行圧延後は、変態による結晶粒の細粒化を狙っ
て、Ar+点以下まで冷却する。
圧延に先たって、先行圧延を行う。先行圧延における加
熱条件を1200℃以上の温度Ta (’C)で3時
間以上の時間ta (hr’)保持する理由は、鋼中の
偏析部を拡散により緩和させ、偏析部の硬さを低下させ
るためである。また、圧下率を15%以上にした理由は
、先行圧延での結晶粒の粗大化を防止するためのもので
あり、先行圧延後は、変態による結晶粒の細粒化を狙っ
て、Ar+点以下まで冷却する。
先行圧延後の厚板圧延は、1150℃以上の温度Tb
(℃)で1/4時間以上の時間tb (hr)保持し
た後に行うか、この限定理由は鋼中の偏析部を拡散によ
り緩和させ、偏析部の硬さを低下させるためである。
(℃)で1/4時間以上の時間tb (hr)保持し
た後に行うか、この限定理由は鋼中の偏析部を拡散によ
り緩和させ、偏析部の硬さを低下させるためである。
ただし、これらの2回の加熱条件については、成分含有
量に応して次式で示される範囲に制御する必要かある。
量に応して次式で示される範囲に制御する必要かある。
すなわち、
1、3C+Si/ 15+Mn/3+30P+2N+2
.25≦(Ta +273)(log(ta +
tc)+20) Xl0−’ ■または 1.3C+Si/15+IJn/3+30P+(Cu+
Ni)/15+(CrfMo十V)15+Nb+2N+
2.25≦ (Ta +273)(log(ta + tc)+20
) xlO−’ ■である。
.25≦(Ta +273)(log(ta +
tc)+20) Xl0−’ ■または 1.3C+Si/15+IJn/3+30P+(Cu+
Ni)/15+(CrfMo十V)15+Nb+2N+
2.25≦ (Ta +273)(log(ta + tc)+20
) xlO−’ ■である。
たたし
t c =t o + L T b″222+ +
log+b*201/fTm+2731−2゜以下に、
上式について、発明者らか行った試験結果に基づいて説
明する。
log+b*201/fTm+2731−2゜以下に、
上式について、発明者らか行った試験結果に基づいて説
明する。
発明者らは、化学成分、先行圧延および厚板圧延時の加
熱・圧延条件の異なる鋼板について、水素誘起割れ試験
を行った。なお、試験溶液は初期条件pH#3の硫化水
素飽和5%NaC1−0,5%酢酸水溶液で、浸漬時間
は96時間である。試験結果を第1図に示す。
熱・圧延条件の異なる鋼板について、水素誘起割れ試験
を行った。なお、試験溶液は初期条件pH#3の硫化水
素飽和5%NaC1−0,5%酢酸水溶液で、浸漬時間
は96時間である。試験結果を第1図に示す。
第1図は試験片断面に発生する水素誘起割れの育無を、
化学成分条件(1,3c+si/15+Mn、′3+3
0P +(Cu十Ni)/ 15+(Cr+Mo+V’
)15+Nb+2N+2.25)と加熱条件((Ta
+27301og(ta + tc)+20) xlO
−’)で整理したもので、図の縦軸は加熱条件を横軸は
化学成分条件を示す。図中の口部は割れなしを1印は割
れありをそれぞれ示し、図中の直線は水素誘起割れの育
無の境界を示している。すなわち、直線は化学成分条件
で決まる水素誘起割れか発生しない加熱条件を示してい
る。
化学成分条件(1,3c+si/15+Mn、′3+3
0P +(Cu十Ni)/ 15+(Cr+Mo+V’
)15+Nb+2N+2.25)と加熱条件((Ta
+27301og(ta + tc)+20) xlO
−’)で整理したもので、図の縦軸は加熱条件を横軸は
化学成分条件を示す。図中の口部は割れなしを1印は割
れありをそれぞれ示し、図中の直線は水素誘起割れの育
無の境界を示している。すなわち、直線は化学成分条件
で決まる水素誘起割れか発生しない加熱条件を示してい
る。
第1図から明らかなように、前記0式または2式を満足
する加熱条件で製造した場合は水素誘起割れの発生は皆
無であるか、これらの式を満足しない加熱条件で製造し
た場合には水素誘起割れか発生する。したかって、加熱
条件は0式または2式を満足させることか肝要である。
する加熱条件で製造した場合は水素誘起割れの発生は皆
無であるか、これらの式を満足しない加熱条件で製造し
た場合には水素誘起割れか発生する。したかって、加熱
条件は0式または2式を満足させることか肝要である。
なお、厚板圧延後の焼きならし条件は特に限定する必要
はなく、通常の焼きならし処理で耐水素誘起割れ性の優
れた鋼板か得られる。
はなく、通常の焼きならし処理で耐水素誘起割れ性の優
れた鋼板か得られる。
(実施例)
以下に本発明の実施例について説明する。
供試鋼板は第1表に示す化学成分を育する鋼を常法によ
り溶製、鋳造し、得られた鋼片を第2表に示す加熱、圧
延条件にしたかい板厚25mmに仕上げたのち、910
℃て焼きならしを行ったものである。
り溶製、鋳造し、得られた鋼片を第2表に示す加熱、圧
延条件にしたかい板厚25mmに仕上げたのち、910
℃て焼きならしを行ったものである。
これらの鋼板から試験片を採取し、引張試験および水素
誘起割れ試験を行った。それらの結果を第2表に併記す
る。なお、耐水素誘起割れ性の評価は、NACE 5
tandard TM−02−84f:準して行った
。
誘起割れ試験を行った。それらの結果を第2表に併記す
る。なお、耐水素誘起割れ性の評価は、NACE 5
tandard TM−02−84f:準して行った
。
水素誘起割れ試験の試験片は第2図に示すように供試鋼
板1において最も偏析の大きいと考えられる位置から採
取し、表裏面を1mmずつ切削し、厚み23mm、幅2
0mm、長さ100mmに仕上げた。
板1において最も偏析の大きいと考えられる位置から採
取し、表裏面を1mmずつ切削し、厚み23mm、幅2
0mm、長さ100mmに仕上げた。
水素誘起割れ試験の溶液は、BP溶液(硫化水素飽和人
工海水、pH#5)とNACE溶液(硫化水素飽和5%
NaC1−0,5%酢酸水溶液、pH#3)の2種類で
ある。
工海水、pH#5)とNACE溶液(硫化水素飽和5%
NaC1−0,5%酢酸水溶液、pH#3)の2種類で
ある。
これらの溶液に、上記試験片を無負荷状態て96時間浸
漬し、その後、第3図に示す3検鏡面について顕微鏡下
で割れの育無を観察した。なお、水素誘起割れ試験は繰
り返し3回行った。水素誘起割れの発生育無は、3回の
繰り返し試験で割れか認められない場合のみ、水素誘起
割れの発生なしと判定した。
漬し、その後、第3図に示す3検鏡面について顕微鏡下
で割れの育無を観察した。なお、水素誘起割れ試験は繰
り返し3回行った。水素誘起割れの発生育無は、3回の
繰り返し試験で割れか認められない場合のみ、水素誘起
割れの発生なしと判定した。
第1表に化学成分を、第2表に先行圧延条件、厚板圧延
条件、化学成分条件、加熱条件、引張特性および耐水素
誘起割れ性をそれぞれ示す。
条件、化学成分条件、加熱条件、引張特性および耐水素
誘起割れ性をそれぞれ示す。
(以下余白)
第2表から明らかなように、本発明法で製造した鋼(記
号A−1〜3、B−1,2、C−1〜3、D−1,2)
は、pH#5のBP溶液においては勿論のこと、pH#
3のNACE溶液においても水素誘起割れはまったく発
生せず、良好な耐水素誘起割れ性を示している。
号A−1〜3、B−1,2、C−1〜3、D−1,2)
は、pH#5のBP溶液においては勿論のこと、pH#
3のNACE溶液においても水素誘起割れはまったく発
生せず、良好な耐水素誘起割れ性を示している。
これに対して、比較法A−4〜7、B−3は加熱時間、
加熱温度または圧下率か本発明の限定範囲より低めに外
れているため、BP溶液またはNACE溶液において水
素誘起割れか発生している。また、比較法B−4、C−
4、D−3は加熱条件か化学成分条件から決まる範囲か
ら外れているため、BP溶液またはNACE溶液におい
て水素誘起割れか発生している。
加熱温度または圧下率か本発明の限定範囲より低めに外
れているため、BP溶液またはNACE溶液において水
素誘起割れか発生している。また、比較法B−4、C−
4、D−3は加熱条件か化学成分条件から決まる範囲か
ら外れているため、BP溶液またはNACE溶液におい
て水素誘起割れか発生している。
以上の実施例からも明らかなように、本発明に係わる耐
水素誘起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法は
、40〜50kgf/mm2級鋼板においてpH;5の
BP溶液においては勿論のこと、pH#3のNACE溶
液においても水素誘起割れか発生しない鋼を製造するこ
とか可能である。
水素誘起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法は
、40〜50kgf/mm2級鋼板においてpH;5の
BP溶液においては勿論のこと、pH#3のNACE溶
液においても水素誘起割れか発生しない鋼を製造するこ
とか可能である。
(発明の効果)
以上説明したように、本発明に係わる耐水素誘起割れ性
の優れた焼きならし型鋼板の製造方法は、鋼の化学成分
を適切に調整するとともに、通常厚板圧延前の特定条件
下での先行圧延とその後の厚板圧延時の加熱条件を制御
しているため、本発明によれば、 pH#3のような厳
しい環境下においても水素誘起割れかまったく発生しな
い鋼を製造することかできるという優れた効果を有する
ものである。
の優れた焼きならし型鋼板の製造方法は、鋼の化学成分
を適切に調整するとともに、通常厚板圧延前の特定条件
下での先行圧延とその後の厚板圧延時の加熱条件を制御
しているため、本発明によれば、 pH#3のような厳
しい環境下においても水素誘起割れかまったく発生しな
い鋼を製造することかできるという優れた効果を有する
ものである。
第1図は水素誘起割れ発生に及ぼす化学成分条件と加熱
条件との関1系を、′@2図は水素誘起割れ試験片の採
取位置を示す斜視図を、第3図は水素誘起割れ試験片の
形状と断面検鏡位置を示す斜視図を示す図である。 1 供試鋼板、 2 試験片。 特許出願人 株式会社 神戸製鋼折 代 理 人 弁理士 金丸 章− 第1図 (注)加熱条件:(Ta+273X Log(ta+t
c)+20)X 10−’第2図 第3図 槍鏡面
条件との関1系を、′@2図は水素誘起割れ試験片の採
取位置を示す斜視図を、第3図は水素誘起割れ試験片の
形状と断面検鏡位置を示す斜視図を示す図である。 1 供試鋼板、 2 試験片。 特許出願人 株式会社 神戸製鋼折 代 理 人 弁理士 金丸 章− 第1図 (注)加熱条件:(Ta+273X Log(ta+t
c)+20)X 10−’第2図 第3図 槍鏡面
Claims (1)
- (1)C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0
.60%、Mn:0.50〜2.50%、P:0.02
0%以下、S:0.003%以下、Al:0.005〜
0.100%、Ca:0.0005〜0.0050%、
N:0.0080%以下を含有し、残部がFeおよび不
可避不純物からなる鋼片を1200℃以上の温度Ta(
℃)で3時間以上の時間ta(hr)保持した後、圧下
率15%以上で先行圧延を行い、一旦、Ar_1点以下
まて冷却し、次いで、1150℃以上の温度Tb(℃)
で1/4時間以上の時間tb(hr)保持した後、厚板
圧延を行うに当たって、上記二回の加熱条件が下記[1
]を満足することを特徴とする耐水素誘起割れ性の優れ
た焼きならし型鋼板の製造方法。 1.3C+Si/15+Mn/3+30P+2N+2.
25≦(Ta+273)(log(ta+tc)+20
)×10^−^4・・・[1]ただし tc=10^(^(^T^b^+^3^2^3^)^(
^l^o^g^t^b^+^2^0^)^/^(^T^
a^+^2^7^3^)^−^2^0^)(2)C:0
.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60%、M
n:0.50〜2.50%、P:0.020%以下、S
:0.003%以下、Al:0.005〜0.100%
、Ca:0.0005〜0.0050%、N:0.00
80%以下を含有し、さらに、Nb:0.005〜0.
100%、V:0.005〜0.100%、Cu:0.
05〜1.0%、Ni:0.05〜4.0%、Cr:0
.05〜0.5%、Mo:0.05〜0.5%、Ti:
0.005〜0.020%の内から選んだ1種または2
種以上を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からな
る鋼片を1200℃以上の温度Ta(℃)で3時間以上
の時間ta(hr)保持した後、圧下率15%以上で先
行圧延を行い、一旦、Ar_1点以下まで冷却し、次い
で、1150℃以上の温度Tb(℃)で1/4時間以上
の時間tb(hr)保持した後、厚板圧延を行うに当た
って、上記二回の加熱条件が下記[2]を満足すること
を特徴とする耐水素誘起割れ性の優れた焼きならし型鋼
板の製造方法。 1.3C+Si/15+Mn/3+30P+(Cu+N
i)/15+(Cr+Mo+V)/5+Nb+2N+2
.25≦ (Ta+273)(log(ta+tc)+20)×1
0^−^4・・・[2]tc=10^(^(^T^b^
+^3^2^3^)^(^l^o^g^t^b^+^2
^0^)^/^(^T^a^+^2^7^3^)^−^
2^0^)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26872090A JPH04143217A (ja) | 1990-10-05 | 1990-10-05 | 耐水素誘起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26872090A JPH04143217A (ja) | 1990-10-05 | 1990-10-05 | 耐水素誘起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04143217A true JPH04143217A (ja) | 1992-05-18 |
Family
ID=17462413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26872090A Pending JPH04143217A (ja) | 1990-10-05 | 1990-10-05 | 耐水素誘起割れ性の優れた焼きならし型鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04143217A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103757549A (zh) * | 2014-01-08 | 2014-04-30 | 鞍钢股份有限公司 | 一种355MPa级厚板及其生产方法 |
CN108624813A (zh) * | 2018-04-23 | 2018-10-09 | 舞阳钢铁有限责任公司 | 具有耐长时模焊的抗硫化氢腐蚀用容器钢板及其生产方法 |
JP2019504210A (ja) * | 2015-12-23 | 2019-02-14 | ポスコPosco | 耐水素誘起割れ(hic)性に優れた圧力容器用鋼材及びその製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59197518A (ja) * | 1983-04-21 | 1984-11-09 | Kawasaki Steel Corp | 耐水素誘起割れに優れたラインパイプ用ホツトコイルの製造方法 |
JPH02173208A (ja) * | 1988-12-25 | 1990-07-04 | Kobe Steel Ltd | 耐水素誘起割れ性の優れた鋼板の製造方法 |
-
1990
- 1990-10-05 JP JP26872090A patent/JPH04143217A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59197518A (ja) * | 1983-04-21 | 1984-11-09 | Kawasaki Steel Corp | 耐水素誘起割れに優れたラインパイプ用ホツトコイルの製造方法 |
JPH02173208A (ja) * | 1988-12-25 | 1990-07-04 | Kobe Steel Ltd | 耐水素誘起割れ性の優れた鋼板の製造方法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103757549A (zh) * | 2014-01-08 | 2014-04-30 | 鞍钢股份有限公司 | 一种355MPa级厚板及其生产方法 |
JP2019504210A (ja) * | 2015-12-23 | 2019-02-14 | ポスコPosco | 耐水素誘起割れ(hic)性に優れた圧力容器用鋼材及びその製造方法 |
CN108624813A (zh) * | 2018-04-23 | 2018-10-09 | 舞阳钢铁有限责任公司 | 具有耐长时模焊的抗硫化氢腐蚀用容器钢板及其生产方法 |
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