JPH04141786A - 画像照合方法 - Google Patents

画像照合方法

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JPH04141786A
JPH04141786A JP2264729A JP26472990A JPH04141786A JP H04141786 A JPH04141786 A JP H04141786A JP 2264729 A JP2264729 A JP 2264729A JP 26472990 A JP26472990 A JP 26472990A JP H04141786 A JPH04141786 A JP H04141786A
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JP2264729A
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Inventor
Ryohei Kumagai
熊谷 良平
Yoshinori Kawajiri
川尻 義則
Ryoji Yamawaki
山脇 亮司
Koji Muranaka
村中 広司
Masafumi Miura
三浦 雅文
Katsuyuki Ishii
石井 克幸
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Ezel Inc
Original Assignee
Ezel Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば印影照合システムにおいて用いられ、
登録印影とサンプル印影の照合方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、例えば金融機関において、顧客が手続のために使
用した印鑑が予め登録された印鑑と同一か否かを判定す
るために、印影照合をコンピュータ等によって自動的に
行うことが試みられている。
いま捺印された印影(すなわちサンプル印影)が登録印
影に対応するか否かの判定は、例えばいわゆるテンプレ
ートマツチングによって行われる。
すなわち、両印影の全画素について、サンプル印影と登
録印影とが相互に比較され、一致率が所定値を越えてい
れば、サンプル印影は登録印影に対応したものであると
、判定される。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、印影は押印の仕方によってかなり変化し、こ
のためサンプル印影と登録印影との画素の一致率が低く
ても、必ずしもこれらの印影が対応していないとは断定
できない。したがって、致率が低い場合には人間が再度
判定することとなり、従来、このような人間による判定
が頻繁に生じて十分な省力化が達成できていないという
問題があった。
本発明は、高精度に画像照合の判定を実施することがで
き、人間による判定の頻度を大幅に削減することができ
る画像照合方法を提供することを目的としてなされたも
のである。
〔問題を解決するための手段〕
本発明に係る画像照合方法は、サンプル画像と基準画像
についてそれぞれ、所定数の層だけ収縮させた場合にお
ける収縮層の面積と元の面積との比を減少率として求め
、サンプル画像の減少率と基準画像の減少率とを画像照
合の判断のパラメータとして用いることを特徴としてい
る。
〔実施例〕
以下図示実施例により本発明を説明する。なお、この実
施例は本発明を印影照合システムに適用したものである
第2図は印影照合システムの概略の構成を示し、この印
影照合システムは、印影入力装置1’lo、画像処理装
置30、ホストコンピュータ40、印影画像表示装置5
0および真偽判定袋W60を有する。
印影入力装置工0は印影を撮影するものであり、この撮
影により得られた画像データは画像処理装置30に転送
される。画像処理装置30においては、種々の画像処理
が施されて印影の特徴量(例えば印影の面積)等が求め
られる。画像処理装置30は、ホストコンピュータ40
からの命令に基づいて作動し、印影の特徴量データをホ
ストコンピュータ40に出力する。ホストコンピュータ
40は、本システム全体の制御を行うとともに、後述す
るように、画像処理装置30から得られた特徴量データ
を評価し、これにより印影が登録された印影に対応する
ものか否かの判定を行う、印影入力装置50は、画像処
理装置30に接続されたCRTを有し、印影画像を表示
する。真偽判定表示装置60は、ホストコンピュータ4
0に接続すれたCRTを有し、印影が登録印影に対応す
るものか否かの判定結果を表示する。
印影入力装置10は第3図に示すようにCCDカメラ1
1を有し、このカメラのレンズはカメラ本体から下方へ
突出する鏡筒12内に収容される。
CCDカメラ11は印影が形成された紙面13にレンズ
を対向させて配設される。またこのCCDカメラ1工は
紙面工3に平行に移動可能であるとともに、レンズを中
心として回転移動可能に構成される。鏡筒12すなわち
レンズの外周側には、円筒状の照射機構21が設けられ
ており、この照射機構21は第4図に示すように多数の
光ファイバ23を有する。光ファイバ23はハロゲンラ
ンプ等のように直流電源により発光する光源(図示せず
)に接続される。
カメラ11と紙面13との間には、筒状の遮光部材14
が配設される。遮光部材工4は紙面13上に載置され、
その上端部はカメラ11の本体の近傍まで延びており、
外部光が遮光部材14内に極力入射しないようになって
いる。また遮光部材14の内周面は、アルミ箔等のよう
に光を反射する膜15により被覆される。
第4図は照射機構21の構成を示すもので、照射機構2
1は、環状の支持部材22の内部に多数の光ファイバ2
3を有しており、これらの光ファイバ23はカメラ11
のレンズすなわち鏡筒12を中心として円形に配設され
ている。各光ファイバ23の先端部分、すなわち支持部
材22の下端部には、レンズを中心とした環状を呈する
青色のセロファン等の透光性フィルタ24が設けられる
透光性フィルタ24が青色であるのは、撮影される印影
が朱色であり、印影と背景の紙面とのコントラストを強
くするためである。なお、支持部材22はネジ25によ
ってカメラ11の鏡筒12に取付けられる。
このように本実施例における照明装置は、カメラ11の
レンズを囲繞する環状の照射機構21と、外部光の入射
を抑制する遮光部材14とを備えたものである。照射機
構21は環状を呈して紙面13に光を均一に照射し、ま
た、青いセロファン(透光性フィルタ)24により青い
光を照射して鮮明な印影を得るように構成されている。
さらに、遮光部材14によって外部光の進入を防止する
のみならず、反射膜15によって、照射機構21からの
光をさらに均一に印影に照射するように構成されている
。したがって、CCDカメラ11が紙面13上に捺印さ
れた印影を、全体的に、鮮明がつ正確に撮影することが
でき、印影照合の精度を向上させることができる。
第1図は、印影照合の手順を概略的に示したものであり
、まずその手順の概略説明を行う6ステツプSOでは登
録印影を入手する。これは、捺印された印影をCCDカ
メラ11によって撮影するものであり、後述するステッ
プS1、S2、S3およびS5と同様な手法により行う
、ステップSlではサンプル印影、すなわち登録印影と
比較される印影の画面入力を行う。この処理は、紙面に
押印された印影をCCDカメラ11によって撮影し、印
影画像表示装置50のCRT上に表示するものである。
次いでステップS2では、サンプル印影の画像に存在す
るノイズを消去するとともに、印影よりも外側にある背
景を消去し、印影のみを切り出す。ステップS3ではサ
ンプル印影の2値化を行い、白黒濃淡画像を白黒画像へ
変換する。
そして、ステップ84〜S6において登録印影とサンプ
ル印影を比較する。ステップS4では印影の大きさや画
素数から、サンプル印影が登録印影と同じであるか否か
を概略的に判定する。もしこの粗い真偽判定において、
サンプル印影が登録印影と異なると判断すれば、これに
より印影照合を終了するが、ステップS4においてサン
プル印影が登録印影と概略的に同じであると判断した場
合、ステップS5において、サンプル印影を回転および
平行移動させることにより、登録印影とサンプル印影と
の位置合わせを行う。そしてステップS6において、登
録印影とサンプル印影の特徴量を算出し、この特徴量に
基づいてステップS7でサンプル印影の精密な真偽判定
を行う。ここで特徴量は、登録印影とサンプル印影の面
積比、−致率、にじみ率およびかすれ率である。なお、
面積比、一致率、にじみ率およびかすれ率の定義につい
ては、後述する。
次に、各ステップSO〜S7で行われる処理について詳
述する。
なおステップSOの処理は、ニジミやカスレの少ない正
確な登録印影を得るものであり、サンプル印影に対する
ステップS1、S2、S3およびS5と同様であるので
、これらのステップの説明の後に説明する。すなわち以
下の■〜■においては、登録印影が既に得られているも
のとする。
■ステップ31の処理 サンプル印影は、第2〜4図を参照して説明したように
、青い光を照射して紙面とのコントラストを明瞭にした
状態で、CCDカメラ11により撮影される。このよう
にして得られた印影の画像データは、画像処理装置30
に入力されてA/D変換されるとともに、印影画像表示
装置50のCRT上に表示される。なお、CRT上での
目視観察を容易にするため、印影が白、背景が黒となる
よう、白黒が反転されて表示される。
CCDの受光能力は時間的に変動し、−回のみの撮影で
あると、印影画像に誤差を生じるおそれがある。したが
つて本実施例においては、この誤差を抑えるため、同一
印影に対して32回の撮影が行われるとともに、画像処
理装置30において、各画素における輝度(濃度値)が
32個の印影画像について累積加算される。これにより
印影の濃淡画像が得られる。
■ステップS2の処理 ステップS1において得られた画像中には、実際の印影
画像ではない紙面上のノイズ(斑点等)が含まれている
可能性がある。そこでステップS2では、例えば、3×
3の領域の各画素の輝度の平均値を、その3X3領域の
中心画素の輝度に置き換えることにより平滑化が行われ
、ノイズ画素がぼかされる。その後ソーベルオペレータ
を用いて印影のエツジが鮮鋭化される。ここで、ソーベ
ルオペレータの他にも図形のエツジ部を強調する手法で
あれば、何でも用いることができる。
このようにして得られた画像は、その後、判別分析法そ
の他の方法で闇値が決定されて2値化されるとともに、
5回にわたって1画素幅ずつ膨張せしめられる。この結
果、印影の文字はたとえニジミやカスレが生していても
ひとつづきに連結されることとなり、一方ノイズも膨張
して大きくなる。次いでこの印影画像は、連続した図形
毎にラベリングされる。このラベリングにおいては、小
さい図形はど小さい数字が付与され、したがって最も大
きい数字が付与された図形は、少なくとも印影を含むも
のであり、またそれよりも小さい数字が付与された図形
はノイズであると推定される。
そこで最も大きい数字が付与された図形のみが残され、
それ以外の図形は消去される。この状態において垂直お
よび水平フィレ径が求められ、それらフィレ径をもって
印影の大まかな領域が決定される。
この領域よりも外側にある部分は、すべて背景であると
判断され、この背景部分の輝点(画素)は全てノイズで
あると見做して消去1度値を0にする)される。
■ステップS3の処理 ステップS2において得られた領域は、ステップS1で
得られた印影画像(濃淡画像)に重ねられる。すなわち
、ステップS1で得られた印影画像は、ステップS2で
得られた領域によって囲まれることとなり、この領域の
外側の輝度は0である。さて、この印影画像を写し出し
ているCRT画面全体の濃度分布について、クラス内分
散とクラス間分散との比(分散比)が求められ、この分
散比が最大値になるような闇値がもとめられる(判別分
析法)。印影画像は、この閾値を用いて2値化され、白
と黒の2色に変換される。なお閾値決定法としては、モ
ード法等の他の手法も採用し得る。
■ステップS4の処理 ここでは、ステップS3で得られたサンプル印影の画像
の面積と登録印影の画像の面積との比較がなされ、さら
に両印影の最大径が比較される。
面積の比較は、各画像の印影の画素数どうしを比較する
ことによって行われる。サンプル印影の画像の面積が登
録印影の画像の面積と大きく異なる場合、サンプル印影
は登録印影とは異なる印影であると判断され、これによ
りこの印影照合は、ステップ85〜S7を実行すること
なく終了する。
これに対し、これらの面積の大きさが比較的近い場合、
サンプル印影は登録印影に対応している可能性があると
判断され、ステップS5以下が実行される。
同様に最大径についても、サンプル印影の最大径が登録
印影の最大径と太き(異なる場合、サンプル印影は登録
印影と異なる印影と判断され、この場合、後のステップ
は実行されることな(終了する。しかし、サンプル印影
の最大径が登録印影の最大径に近いものであると判断さ
れた場合には、ステップS5以降の作業が行われる。
なお、これら面積間、および最大径間に大きな隔たりが
あるか否かの基準値は、数多くのサンプルから、以下の
ような統計的な方法によって定められる。
面積については、(サンプル印影の面積)/(登録印影
の面積)X100の値を全サンプルについて計算し、そ
れらより全サンプルの平均値m及び標準偏差σが算出さ
れる。ここで、基準値の上限はm+3tyであり、基準
値の下限はm−3σとするのである。なお、σの係数は
必要に応じて、変更され得る。
最大径については、登録画像とサンプル画像とをCRT
上で重ね合わせ、登録印影よりも何画素分サンプル画像
は外側に広がっているかを全サンプルについて算出する
。そしてその値の中でも最も大きな値がαであったとし
、また登録印影の最大径がΦ、サンプル印影の最大径が
φであったとすれば、φが(Φ+2α)を基準とするの
である。
もしφが(Φ+2α)よりも大きければ、そのサンプル
印影は登録印影とは異なると判断される。
なおαの係数も必要に応じて変更され得る。
■ステップS5の処理 まず登録印影について、第5図に示すようにフィレ径中
心Cを中心とする任意の半径をもつ2つの同心円E、F
が描かれる。ただし、外側の円の半径(単位は画素)は
(登録印影の図形最大長)/2−5よりも小さいことが
必要である。ここで、外側の円Eはフィレ径中心Cから
50画素の半径を有し、内側の円Fはフィレ径中心Cか
ら40画素の半径を有するものとする。次に、外側およ
び内側の円周上にそれぞれ登録印影の画素が存在するか
否かが検出され、第6E(a)、(b)に示すような1
次元スペクトルが得られる。第6図(a)は外側の円E
の1次元スペクトルの例であり、第5図に示す基準線K
から図の時計方向に走査した時の円周上の各画素を示す
。図中、ハツチングを施した部分Iが登録印影の画素が
存在することを示し、白い部分Jが登録印影の画素が存
在しないことを示す。同様に、第6図(b)は内側の円
Fの1次元スペクトルの例を示す。
サンプル印影についても同様にして、サンプル印影のフ
ィレ径中心を中心とし、この中心から500画素よび4
00画素半径の円がそれぞれ描かれ、これらの円の1次
元スペクトルが求められる。
第7図(a)は外側の円の1次元スペクトルの例を示し
、第7図(b)は内側の円の1次元スペクトルの例を示
す。
次に、第8図に示すように、登録印影の外側の円周にお
ける1次元スペクトルAと、サンプル印影の外側の円周
における1次元スペクトルB0とが、重ね合わせられ、
対応する画素毎に比較される。すなわち、これらのスペ
クトルA、B、において、両者に共通しない部分が、排
他的論理和をとることによって求められる。図中、スペ
クトルAとBoにおいて画素が一致しない部分は、矢印
により示されている。この矢印で示される画素の数、つ
まり不一致画素数が計数され、これを登録印影の円Eの
全画素数で割ることにより、不一致率が算出される。
次いで、サンプル印影のスペクトルを図において右へ1
画素分ずらしたスペクトルB、が求められ、上述した方
法により、登録印影のスペクトルAとの不一致率が求め
られる。同様にして、サンプル印影のスペクトルをIW
i素ずつずらしながら、登録印影のスペクトルAとの不
一致率が求められ、この操作はサンプル印影のスペクト
ルを円周の画素分ずらしたスペクトルBn (nは円周
の画素数)まで実行される。
このようにしてn個の不一致率が得られると、次に、こ
れらの不一致率が相互に比較されて最小値が求められる
。この最小値をとる時におけるずらし画素数は、次式に
よって回転角度に変換される。
回転角度=ずらし画素数×360°/nしかして、登録
印影との照合のために、サンプル印影を回転させるべき
角度が得られる。すなわち、これは、外側の円Eを基準
とした時における回転角度である。
内側の円Fについても同じ操作が実行され、内側の円F
を基準とした時におけるサンプル印影の回転させるべき
角度が得られる。
さて、外側の円から得られた回転角度と、内側の円から
得られた回転角度との間に差が生じた場合には、不一致
率の低い方の回転角度が採用され、この回転角度だけサ
ンプル印影が回転変位せしめられる。この時の回転角度
をθ1 とする。
この回転変位の後サンプル印影は、登録印影との一致率
が最大によるように、平行移動せしめられる。この平行
移動について、第9図(a)、(b)および第1O図を
参照して説明する。
第9図(a)、(b)において、実線Mは登録印影のフ
ィシ(水平および垂直輪郭線)、二点鎖線Nはサンプル
印影のフィシ、−点鎖線Pは登録印影の水平および垂直
中心線をそれぞれ示す。
まず、第9図(a)に示すように、サンプル印影の上側
の水平フィシNIの中心が、登録印影の上側の水平フィ
シM1の中心よりも5画素だけ上に位置するようにして
、サンプル印影が位置決めされる。この状態において、
サンプル印影と登録印影との一致画素数が計数される。
そして、サンプル印影が登録印影に対して3画素だけ下
方へ変位せしめられ、この状態においても一致画素数が
計数される。以下同様にして、サンプル印影が3画素ず
つ下方へ移動せしめられて、それぞれ−数画素数が求め
られる。この操作は、サンプル印影の下側の水平フィシ
N2の中心が登録印影の下側の水平フィシM2の中心よ
りも5画素だけ下に来るまで行われる。
次に、第9図(b)に示すように、サンプル印影の左側
の垂直フィシN、の中心が、登録印影の左側の垂直フィ
シM、の中心よりも5画素だけ左に位置するようにして
、サンプル印影が位置決めされ、サンプル印影と登録印
影との一致画素数が計数される。そして、サンプル印影
が登録印影に対して3画素だけ右方へ変位せしめられて
、また−数画素数が計数される。以下同様にして、サン
プル印影の右側の垂直フィシN4の中心が登録印影の右
側の垂直フィシM4の中心よりも5画素だけ右に来るま
で、サンプル印影が3i1素ずつ右方へ移動せしめられ
て、それぞれ−数画素数が求められる。そして、以上、
上下左右に平行移動した中で、一致度が最大になるサン
プル印影の位置aが求められる。
その後サンプル印影は、第10図に示すように、一致度
の最も高い位置aを中心とする周囲1画素近傍の領域Q
の8画素について、順次移動せしめられ、それぞれの位
置においてサンプル印影の画素と登録印影の画素との一
致度が検討される。
すなわち、サンプル印影全体が画素aの位置から1画素
左の位置すに移動せしめられ登録印影とサンプル印影の
一致度が算出され、次にその位置すより1画素上の位置
Cに移動せしめられて同様に両印影の一致度が算出され
る。以下、位置d、位置e、位置f、位置g、位1h、
位置iと順次サンプル印影は1画素ずつ移動せしめられ
て、それぞれの位置において一致度が計数される。ここ
で、位置aにおける一致度が、位xbにおける一致度か
ら位置iにおける一致度までのいずれの一致度よりも大
きければ、平行移動は終了する。
しかし、位置すにおける一致度から位置iにおける一致
度までのうち、位i1aにおける一致度以上の値を有す
るものが存在する場合には、その内の最も大きな一致度
を有する位置にサンプル印影は移動せしめられる。第1
0図において位置eがその位置であったとすれば5、新
たな中心を位置eとして、位置eの1画素近傍にある位
置iから順に、位置k、位置l、位W m 、、位置n
へとサンプル印影は移動せしめられ、かつそれぞれの位
置における一致度が計数される。ここで、位置eにおけ
る一致度が、位置jにおける一致度から位置nにおける
一致度までのいずれの値よりも大きければ、サンプル印
影の平行移動は位leLごて終了する。
しかしさらに、例えば位置kにおける一致度が位置eに
おける一致度以上の値を有する場合には、新たに位置k
を中心として1位置にの1画素近傍である位置0から、
位置p、位置qへと、順次サンプル印影は移動せしめら
れ、同時にそれぞれの位置における一致度が計数される
。ここで位置kにおける一致度が、位置0から位置qま
でのいずれの位置における一致度よりも大きければ平行
移動は位置kにて終了する。
しかし位置kにおける一致度以上の一致度を持つ位置が
存在すれば、その中でも最も大きな一致度を有する位置
を新たな中心として、その中心の1画素近傍の位置にお
ける一致度が計数される。
以上のような操作が続けられることにより、登録印とサ
ンプル印影との最も一致度の高まる位置が求められ、サ
ンプル印影はその位置をもって平行移動を終了する。こ
の時における、左右方向の移動量をXI、上下方向の移
動量をYlとする。
以上の回転移動および平行移動が終了したのち、もう−
度上記のような回転運動・平行移動が繰り返され、位置
合わせの微調整が行われる。ただし、微調整においては
、サンプル印影においても円周E、Fの中心は、登録印
影のフィシ図形の中心をとり、したがって、サンプル印
影の回転についてもこの登録印のフィシ図形の中心を軸
に回転させて、登録印影との一致度が求められ、またこ
の中心を基準として平行移動量が求められる。この微調
整により得られたサンプル印影の回転角度を82、左右
方向の移動量をXz、上下方向の移動量をY2とする。
さて、本実施例においては、上述のように回転移動およ
び平行移動がそれぞれ2回ずつ行われ、2種類の角度お
よび平行移動量が求められる。そこで2つの回転角度θ
1、θ2が加算され、この加算値が最終的にサンプル印
影に施される回転角度となる。同様に、左右方向の平行
移動量X0、X2も相互に加算され、また上下方向の平
行移動量Y、 、Y、も相互に加算され、これらの加算
値が、それぞれ左右方向および上下方向に対するすンブ
ル印影の平行移動量となる。
ここで、ステップS3で得られている2値化されたサン
プル印影を、これら加算された移動量(θ、十θ、)、
(X+ +XZ )、(Yl +Yz)だけ、回転移動
および平行移動させることによって、サンプル印影は、
登録印影に重ね合わせられる。
以上のような手順が施されることによって、サンプル印
影の回転および平行移動の操作は、1回で済むことなり
、これにより、移動を複数回繰り返すことによって生じ
る量子化誤差の発生が最小限に抑えられる。
なお、上記の方法によって得られた回転移動量(θ1+
θ2)、平行移動量(X+ +x、)および(y+ 十
Y2 )だけ、CCDカメラを移動せしめ、そこであら
ためてステップS1からステップS3までの操作を施し
て、新たな2値化されたサンプル印影を獲得し、登録印
影に重畳させることも可能である。この場合には、量子
化誤差は発生しない。
また回転移動量θ8、平″行移動量X1およびY、が得
られた段階で、−旦、CCDカメラをそれらの移動量だ
け移動せしめ、そこで新たにステップS1からステップ
S3までの操作を施して2億化されたサンプル印影を得
、そのサンプル印影をもって、回転移動量θ2、平行移
動量X、およびY!を算出し、再びそれらθ2、X!お
よび72分だけCCDカメラを移動せしめて、再びステ
ップS1からステップS3までの操作を施して新たな2
値化されたサンプル印影を得、そのサンプル印影をもっ
て登録印影に重畳させることも可能である。この場合も
量子化誤差は生じない。
ところで、サンプル印影と登録印影とが重畳された段階
で、その重畳された印影を囲むフィレ図形が描かれる。
さらにそのフィレ図形は左右方向に3等分、上下方向に
も3等分の合計9等分され、両印影もそれぞれの等分さ
れた四角形ごとに分かたれる。そこで、各四角形に含ま
れる両印影の部分ごとに、登録印影(部分)の面積とサ
ンプル印影(部分)の面積との比率が算出される。この
様にして得られた9つの面積比が、いずれもステップS
4で用いられた面積比の範囲内にあれば、ステップS6
に進み、もし9つの面積比のうち1つでもステップS4
で用いられた面積比の範囲から外れていれば、その段階
で作業は終了される。この操作は、サンプル印影の欠損
具合を見るためのものであって、あまりに欠損の大きな
ものは照合作業を行わないことを示している。もちろん
、サンプル印影の小部分への分割数および各小部分の面
積比の闇値は必要に応じて変えることができる。
■ステップS6の処理 ステップS6では、登録印影とサンプル印影の特徴量が
算出される。この特徴量とは、印影の大局的な特徴をみ
るための面積比、一致率(マスク)、一致率(自己)、
にじみ率(マスク)、にじみ率(自己)、かすれ率(マ
スク)およびかすれ率(自己)、さらに、印影を形づく
る文字のストロークの違いを詳細にみるための膨張にじ
み係数および収縮かすれ係数、また、印影を形づくる文
字のプロポーション(文字のストローク長と面積の比)
を示す減少率である。これらは以下のように定義される
なお、ここで−数百素数とはrサンプル印影と登録印影
を重ねあわせた時における、重なりあう画素の総計1、
にじみ画素数とはrサンプル印影と登録印影を重ねあわ
せた時における、登録印影からはみ出たサンプル印影の
画素の総計1、かすれ画素数とはrサンプル印影と登録
印影を重ねあわせた時における、サンプル印影と重なり
あわない登録印影の画素の総計1をいい、サンプル印影
画素数をS、登録印影画素数をTとおく。
また、下式において、単位はそれぞれ%であり、括弧内
の「マスク」および「自己」はそれぞれ[登録印影の画
素数に対する率」および「サンプル印影の画素数に対す
る率」を示す。
さて、面積比、一致率(マスク)、一致率(自己)、に
じみ率(マスク)、にじみ率(自己)、かすれ率(マス
ク)、かすれ率(自己)は、次のように定義される。す
なわち、 面積比−(S/T)X100 一致率(マスク)=(−数百素数/T) X100一致
率(自己)=(−数百素数/5)X100にじみ率(マ
スク)=(にじみ画素数/T)X100にじみ率(自己
)=(にじみ画素数/5)X100かずれ率(マスク)
=(かすれ画素数/T)X100かずれ率(自己)=(
かすれ画素数/ S ) X 100なお、一致率(マ
スク)は面積比と一致率(自己)とから計算によって求
めることができ、同様に、にじみ率(マスタ)は面積比
とにじみ率(自己)とから、またかすれ率(自己)は面
積比とかすれ率(マスク)とからそれぞれ計算によって
求めることができる。
膨張にじみ係数および収縮かすれ係数は次のように定義
される。
膨張にじみ係数は、第11図に示すように、登録印影と
サンプル印影80とを重ねあわせた状態において、登録
印影を1画素ずつ例えば3回まで膨張させていき(−点
鎖線81.82.83を参照)、各膨張層に含まれるに
じみ画素数を求めた後、次式によって算出される。なお
、例えば膨張第2層目(−点鎖線82)と膨張第3層目
(−点鎖線83)の間におけるにじみは、符号Qによっ
て示される部分である。
膨張にじみ係数(第n層) =(一致西素数士膨張第1層目から膨張第n層目までに
含まれるにじみ画素数)/(サンプル印影の画素数)X
100 ただしnは1から3の値であり、膨張にじみ係数は第1
層目から第3層目までの各膨張層について算出される。
同様に、収縮かすれ係数は登録印影とサンプル印影80
とを重ねあわせた状態において、登録印影を1m!!i
i素ずつ例えば3回まで収縮させていき、各収縮層に含
まれるかすれ画素数を求めた後、次式によって算出され
る。なお、例えば収縮第2層目(−点鎖線82)と収縮
第3層目(−点鎖線83)の間におけるかすれは、符号
Rによっ才示される部分である。
収縮かすれ係数(第n層) =(−数百素数十収縮第1層目から収縮第n層目までに
含まれるかすれ画素数)/(登録印影の画素数)X10
0 ただしnは1から3の値であり、収縮かすれ係数は第1
層目から第3層目までの各収縮層について算出される。
減少率(マスタ)および減少率(自己)は次のように定
義される。すなわち、 1層減少率(マスク) =(1層収縮させた時のその収縮層に含まれる画素数)
/T 2層減少率(マスタ) =(2層収縮させた時のその収縮層に含まれる画素数)
/T 3層減少率(マスク) =(3層収縮させた時のその収縮層に含まれる画素数)
/T 1層減少率(自己) =(1層収縮させた時のその収縮層に含まれる画素数)
/S 2層減少率(自己) =(2層収縮させた時のその収縮層に含まれる画素数)
/S 3層減少率(自己) −(3層収縮させた時のその収縮層に含まれる画素数)
/S 第11図において、例えば−点11i183が登録印影
の外形を示していると仮定すると、1層減少率(マスク
)は、−点鎖線83.82の間に含まれる画素数と登録
印影の全画素数との比である。
また1層減少率(自己)は、サンプル印影80を1層収
縮させた場合におけるその収縮層に含まれる画素数とサ
ンプル印影80の全画素数との比である。
■ステップS7の処理 まず、減少率について、サンプル印影が登録印影に対応
するものであるか否か判定される。すなわち、1層減少
率(マスク)と1層減少率(自己)とが近い数値を示し
ているか否か判定され、1層減少率(自己)が1層減少
率(マスク)に対して例えば90〜110%の範囲に入
っていれば、サンプル印影は登録印影に対応していると
判定される。同様に、2層減少率(マスク)と2層減少
率(自己)、また3層減少率(マスク)と3層減少率(
自己)がそれぞれ比較される。これらの−うち、ひとつ
でもサンプル印影が登録印影に対応していないと判定さ
れた場合、このステップS7は終了するが、これら全て
について、サンプル印影は登録印影に対応していると判
定された場合、さらに詳細な判定をするため、後述する
処理が行われる。なお、このように本実施例では、減少
率をサンプル印影と登録印影の照合に用いており、これ
を減少率を利用しない場合と比較すると、照合判定の正
解率が約10%上昇することが確認された。
さて、サンプル印影が登録印影に対応したものである場
合、サンプル印影の押印の仕方すなわち、インクの量と
押印する圧力が似ていれば、にじみ方やかすれ方も似て
くると予想される。したがって押印の仕方のよく似たも
の同士を集めて、上記各特徴量について統計的処理を施
せば一定の関係が見出されるはずである。そこで、予め
、極めて多くのサンプル印影の一つ一つについて、ステ
ップS1からステップS6までの処理を行ってステップ
S6で述べられている特徴量を算出しておき、それら得
られた特徴量を■一致成度マスク)および−成度(自己
)、■面積比、■にじみ率(マスク)およびにじみ率(
自己)、かすれ率(マスク)、かすれ率(自己)、の3
方面からクラスター分析によってクラスタリング(類型
化)を行い、各々のクラスターの平均的な特徴量の分布
、すなわち基準データを得ておく。
この基準データによれば、例えば■の面積比によるクラ
スタリングを考えたとき、面積比が80%の時には、一
致率(マスク)は何%近辺にあるべきか、一致率(自己
)は何%近辺にあるべきか、以下同様に、にじみ率(マ
スク)、にじみ率(自己)、かすれ率(マスク)、かす
れ率(自己)膨張にじみ係数第1〜8層の特徴量も、そ
れぞれ何%近辺にあるべきか、ということを知り得る。
すなわちサンプル印影と登録印影について、特徴量が所
定の範囲内にあれば、このサンプル印影は登録印影に対
応していると判定され、これとは逆にその範囲内になけ
れば、サンプル印影は登録印影に対応していないと判定
される。
本実施例では、クラスターによる特徴量の判定作業は、
一致率(マスク)と一致率(自己)からクラスタリング
するユニット1と、サンプル印影の面積を登録印影の面
積で割った面積比からクラスタリングするユニット2と
、にじみ率(マスク)、にじみ率(自己)および、かす
れ率(マスク)、かすれ率(自己)からクラスタリング
するユニット3の、以上3ユニツトから構成されている
まずユニット1においては、特徴量を、一致率(マスク
)と一致率(自己)からクラスタリングし、残る特徴量
である面積比、にじみ率(マスク)、にじみ率(自己)
、かすれ率(マスク)、かすれ率(自己)、および第1
層から第3層までの各膨張にじみ係数と各収縮かすれ係
数が検討される。同様にユニット2では、特徴量を、面
積比からクラスタリングし、残る特徴量である一致率(
マスク)、一致率(自己)、にじみ率(マスク)、にじ
み率(自己)、かすれ率(マスク)、かすれ率(自己)
、および第1層がら第3層までの各膨張にじみ係数と各
収縮かすれ係数が検討される。さらにユニット3では、
特徴量を、にじみ率(マスク)、にじみ率(自己)、か
すれ率(マスク)、かすれ率(自己)からクラスタリン
グし、残る特徴量である面積比、一致率(マスク)、−
致率(自己)および第1層から第3層までの各膨張にじ
み係数と各収縮かすれ係数が検討される。
まずユニット1において、現在照合しているサンプル印
影が、一致率(マスク)と一致率(自己)との関係から
どのクラスターに分類されるが、検討される。第12図
はこの基準データを概念的に表現したものであり、この
図において、一致率(マスク)と一致率(自己)との間
には一定の関係があり、6個のクラスターCr 、Ct
 、Cs、C,、C,、cbに分けられていることが示
される。照合しているサンプル印影の両一致率の関係が
点Gで示されたものとすると、この点Gがどのクラスタ
ーの平均値(黒丸で示す)に最も近いか検討される。こ
れは、最小2乗距II(ユークリッド距離の最小値)を
算出することによって求められ、第12図の例において
は、現在照合されているサンプル印影と登録印影との関
係は第4クラスター04に該当することが示される。
次に、該当するクラスター(この例では第4クラスター
C,)において、面積比、にじみ率(マスク)、にじみ
率(自己)、かすれ率(マスク)およびかすれ率(自己
)がそれぞれ基準データの所定範囲に入るか否か判定さ
れる。ここでクラスターC4の基準データにおいて、こ
れらの特徴量についての平均値および標準偏差が、例え
ば下記の表1のように定められているとする。
(以下余白) 表1 本実施例では、照合しているサンプル印影と登録印影に
おけるにじみ率およびかすれ率が、それぞれ平均値を中
心として標準偏差の3倍の範囲に入るか否か(すなわち
平均値±3×標準偏差の範囲内か否か)判定される0例
えば、面積比が122゜6、にじみ率(マスク)が22
.6、にじみ率(自己)が17.2、かすれ率(マスク
)が4.3、かすれ率(自己)が3.9であれば、全て
上記範囲に入っており、現在照合しているサンプル印影
は登録印影に対応していると推定される。しかし、ひと
つでもその範囲に該当していなければ、現在照合してい
るサンプル印影は登録印影に対応しないと判断される。
以上の判定の後、膨張にじみ係数と収縮かすれ係数が検
討される。
膨張にじみ係数は、ステップS6でも示されたように、
第11図の第n層、例えば−点鎖線83のラインであれ
ば81から83の間の層内の画素数と一致画素数とを加
えた値をサンプル印影の全画素数で割って100を掛け
ることによって求められる。この係数は、各クラスター
毎に、しかも第1層から第3層までの各層毎に平均値と
分布状態を示す標準偏差とが予め計測されている。ここ
で、例えばクラスターC4における膨張にじみ係数が表
2のように求められている。
(以下余白) 表2 本実施例においては、サンプル印影の各層の膨張にじみ
係数が、表2に示されている基準値の範囲内にあるか否
か、すなわち第1層から第3層までの各層について、表
2にある基準値の範囲、(膨張にじみ係数平均値)±3
×(標準偏差)の中にあるか否かが検討される。もしサ
ンプル印影の持つ膨張にじみ係数が、いずれも基準値の
範囲内にあれば、サンプル印影は登録印影に対応するも
のであると判定され、一方、3つの膨張にじみ係数のう
ちの一つでも基準値の範囲から外れたものがある場合に
は、サンプル印影は登録印影と対応しない可能性がある
と判定される。
収縮かすれ係数についても、膨張にじみ係数と同様な処
理が施され、サンプル印影と登録印影の対応が検討され
る。
以上でユニット1の判定が終了する。
次いでユニット2の判定が行われる。ユニット2もユニ
ット1と同様なやり方で、面積比からクラスタリングが
行われる。そしてそのサンプル印影の特徴量である一致
率(マスク)、一致率(自己)、にじみ率(マスク)、
にじみ率(自己)、かすれ率(マスク)、かすれ率(自
己)、第1層から第3層までの膨張にじみ係数および収
縮かすれ係数の各々について、基準値の範囲内にあるか
否かが検討される。そして一致率(マスク)、−致率(
自己)、にじみ率(マスク)、にじみ率(自己)、かす
れ率(マスク)、かすれ率(自己)のいずれもが基準値
の範囲内であれば、そのサンプル印影は登録印影に対応
するものであると判断され、もし一つでも基準値の範囲
から外れるものである場合にはそのサンプル印影は登録
印影に対応しないと判断される。次いで膨張にじみ係数
の検討が行われる。そのやり方はユニットlにおけるも
のと同様で、3つの膨張にじみ係数のうち、いずれもが
基準値の範囲内にあればサンプル印影は登録印影に対応
するものであると判断され、逆に一つでも基準値の範囲
から外れるものがある場合にはそのサンプル印影は登録
印影に対応しない可能性があると判断される。収縮かす
れ係数についても同様な処理が施される。
さらにユニット3の判定が行われる。ユニット3もユニ
ット1.2と同様なやり方で、にじみ率(マスク)、に
じみ率(自己)、かすれ率(マスク)、かすれ率(自己
)の4項目からクラスタリングが行われる。そしてその
サンプル印影の残る特徴量である面積比、一致率(マス
ク)、一致率(自己)、および第1層から第3層までの
膨張にじみ係数の各々について、基準値の範囲内にある
か否かが検討される。そしてサンプル印影が登録印影に
対応するものであるか否か、およびそのサンプル印影が
登録印影に対応しない可能性があるか否かの判断はユニ
ットlおよび2の時と同様である。
以上、ユニット1から3について、大局的な判定基準で
ある面積比、一致率(マスタ)、一致率(自己)、にじ
み率(マスク)、にじみ率(自己)、かすれ率(マスク
)、かすれ率(自己)と、印影を構成する文字のストロ
ークの違いの詳細な判断基準である膨張にじみ係数(第
1層から第3層まで)および収縮かすれ係数(第1層か
ら第3層まで)の判定が終了する。
最終的な判定は次のように行われる。すなわち、1、ユ
ニット1から3における大局的判断基準のすべてが合格
(サンプル印影の持つ特徴量が基準値の範囲内にあるこ
と)であり、かつストロークの違いの詳細な判断基準の
何れもが合格である場合には、そのサンプル印影は登録
印影と同一の印鑑によって形成されたものと判断する。
2、ユニット1から3における大局的判断基準のうちの
一つでも不合格(サンプル印影の持つ特徴量が基準値の
範囲から外れていること)である場合には、たとえ詳細
な判断基準の何れもが合格であっても、そのサンプル印
影は登録印影の印鑑と異なる印鑑から形成されたものと
判断する。
3、ユニット1から3における大局的判断基準のすべて
が合格でありながら、詳細な判断基準のうちの一つでも
不合格になった場合には、そのサンプル印影は登録印影
とは異なる印鑑から形成された可能性があると判断する
以上でステップS7におけるサンプル印影の精密な真偽
判定が終了する。
なお、この判定において用いられたクラスターの数は、
判定の精度に応じて選定される。これを第13図および
第14図を用いて説明する。
これらの図は、サンプル印影が登録印影に対応するもの
である時における、にじみ率(マスク)とかすれ率(マ
スク)の関係を示したものである。
各点はにじみ率とかすれ率の関係のデータ、楕円りはク
ラスターを示す。各クラスターの中心点の横座標値は、
そのクラスター内データのにじみ率の平均値、また縦座
標値は、そのクラスター内デ−夕のかすれ率の平均値で
ある。クラスターの楕円の大きさは、そのクラスター内
データのにじみ率の平均値を中心とし、標準偏差σの±
3倍を長径または短径とし、またそのクラスター内デー
タのかすれ率の平均値を中心とし、標準偏差σの±3倍
を長径または短径としている。
各図から理解されるように、サンプル印影が登録印影に
合致したものである場合、にじみ率が小さくなるほどか
すれ率が大きくなる。また、クラスター数が12の場合
を示す第13図と、クラスター数が6の場合を示す第1
4図との対比より、クラスター数が増加するほど、一つ
のクラスターがカバーする領域は挟まり、かつ全体的に
クラスターによって囲まれる部分が狭くなる。すなわち
、クラスター数が多いほど、クラスターの楕円の長径お
よび短径が小さ(なる。したがって、クラスター数が多
いほど印影照合の判定基準が厳しくなり、逆にクラスタ
ー数が少ないほど判定条件が緩くなって、サンプル印影
が真の印影であると判定されやすくなる。
■ステップSOの処理 次に、以上の判定に先駆けて行われる登録印影の入手方
法について説明する。この登録印影の入手は、基本的に
はステップS1、S2、S3およびS5と同様である。
まず、押印された複数枚の印影から、比較的鮮明な例え
ば4枚の印影が選択される。そして、最初の1枚につい
て、ステップS1と同様な方法により、CCDカメラに
よる印影の撮影が行われる。
すなわち、撮影は32回行われ、32個の印影画像につ
いて累積加算されて形成される濃淡印影画像が得られる
。次いで、ステップS2と同様に、印影の切出しが行わ
れて、印影の大まかな領域が決定される。この領域はス
テップS1で得られた印影画像に重ねられ、ステップS
3と同様にして、この領域外の画像が消去されるととも
に、この領域内の印影画像が2(i化される。これによ
り、第1の印影の濃淡画像と2値画像とが得られる。
次に、2番目の印影について、第1の印影と同様にして
、ステップS1、S2およびS3が実行され、21化さ
れた印影画像が得られる。これを第2の印影とする。こ
の第2の2値化された印影は、第1の2値化された印影
に重ねあわされ、ステップS5と同様にして、回転およ
び平行移動が施されて、位置合わせが行われる。ここで
得られた回転移動量および平行移動量をもって第2の印
影の濃淡画像を移動させて、第1の印影の濃淡画像に重
ね合わせる。
第2の印影と全く同様にして、第3の印影の濃淡画像お
よび第4の印影の濃淡画像が、順次、第1の印影の濃淡
画像に重ねられていく。
しかして、第1〜第4の印影の濃淡画像は相互に位置合
わせが行われたこととなり、このようにして得られたも
のが登録印影の濃淡画像である。
この濃淡画像に再びステップS2からステップS3の操
作を施すことによって登録印影の2値画像が得られるこ
ととなる。そしてこの2値化された印影がサンプル印影
との照合の基準となる。
ただし、本実施例では4枚の印影を重ね合わせているが
、−二の枚数は任意である。
なお、上述した実施例において説明に用いられた数値は
、単なる例に過ぎない。
また適正な学習を施したニューラルネ′ットワークに対
して上述した減少率等の各パラメータを与えれば、上記
実施例と同様な効果が得られる。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、高精度に画像照合の判定
を実施することができ、人間による判定の頻度を大幅に
削減することが可能になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における印影照合の手順を概
略的に示す流れ図、 第2図は本発明を適用した印影照合システムの概略の構
成を示すブロック図、 第3図は照明装置を示す断面図、 第4図は照射機構を示す斜視図、 第5図は印影の一例を示す図、 第6図(a)は登録印影の外側の円に沿った画素を示す
図、 第6図(b)は登録印影の内側の円に沿った画素を示す
図、 第7図(a)はサンプル印影の外側の円に沿った画素を
示す図、 第7図(b)はサンプル印影の内側の円に沿った画素を
示す図、 第8図は、登録印影の画素データに対して、サンプル印
影の画素データを1画素ずつシフトさせて重ねて示す図
、 第9図(a)は登録印影に対してサンプル印影を上下方
向に平行移動させる状態を示す図、第9図(b)は登録
印影に対してサンプル印影を左右方向に平行移動させる
状態を示す図、第10図は、サンプル印影と登録印影の
一致率が最大になる位置を検出するために用いられる3
×3の領域を示す図、 第11図はサンプル印影と膨張せしめられる登録印影と
を示す図、 第12図は、登録印影の一致率に対するサンプル印影の
一致率の基準データにおける、クラスター分けを示す図
、 第13図はクラスター数が12の場合におけるにじみ率
とかすれ率の関係を示す図、 第14図はクラスター数が6の場合におけるにじみ率と
かすれ率の関係を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)サンプル画像と予め登録された基準画像とを照合
    する方法であって、サンプル画像と基準画像についてそ
    れぞれ、所定数の層だけ収縮させた場合における収縮層
    の面積と元の面積との比を減少率として求め、サンプル
    画像の減少率と基準画像の減少率とを画像照合の判断の
    パラメータとして用いることを特徴とする画像照合方法
JP2264729A 1990-10-02 1990-10-02 画像照合方法 Pending JPH04141786A (ja)

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