JPH04133790A - 熱感応性素子 - Google Patents

熱感応性素子

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JPH04133790A
JPH04133790A JP2256625A JP25662590A JPH04133790A JP H04133790 A JPH04133790 A JP H04133790A JP 2256625 A JP2256625 A JP 2256625A JP 25662590 A JP25662590 A JP 25662590A JP H04133790 A JPH04133790 A JP H04133790A
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Itsuo Watanabe
伊津夫 渡辺
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、温度指示体や情報記録材料等に使用される熱
感応性素子に関する。
[従来の技術] 主鎖に沿ってπ電子共役系を有する高分子、例えばポリ
(3−アルキルチオフェン)は、熱処理によりその色が
変化することが、インガナスらによって報告されている
(0.1ngaenas、 et at、。
5ynthetic Metals、 vol、22.
 p、395−406 (1988))。
このような色変化は、熱処理により側鎖の構造が変化し
、ポリマ主鎖構造の電子状態変化が誘起されるために生
ずるものと考えられている。
特開平1−171884号公報には、主鎖に沿ってπ電
子共役系を有する高分子である複素5員環式化合物の重
合体の薄膜をキャスト法で作製し、その薄膜がレーザに
よる熱変色を利用した記録材料として利用可能であるこ
とが示されている。
最近、渡辺らはこれまで困難であったポリチオフェン類
のラングミュア・プロジェット(Langmuir−B
lodgett 、以下LBと略す。)膜の作製に成功
した(1.Watanabe、 et al、、 J、
 Chem。
Soc、、 Chem、 Commun、、 123(
1989)) 。彼らはポリチオフェン類を両親媒性分
子と混合することによって混合LB膜を作製し、X線回
折等の結果からこの混合LB膜が秩序性のよい層構造を
もつことを確認した。
[発明が解決しようとする課題] 特開平1−171884号公報に記載されたキャスト法
で作製した薄膜は、温度変化に対する色相変化の感度が
低いという問題がある。また、この方法では、秩序化し
た薄膜の作製や膜厚制御が困難である。
本発明は、秩序化されかつ膜厚が制御された薄膜を有し
、温度に対する色相変化の感度が高い高品質の熱感応性
素子を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、主鎖に沿ってπ電子共役系を有する高分子と
、両親媒性分子との混合LB膜及び支持基板からなるこ
とを特徴とする熱感応性素子である。
すなわち本発明は、主鎖に沿ってπ電子共役系を有する
高分子と、両親媒性分子との混合LB膜の光学吸収スペ
クトルのピークの波長が加熱によって顕著に変化し、そ
の結果混合LB膜の色が温度によって顕著に変化するこ
とを見いだしたことに基づいてなされたものである。
LB膜は、LB法で作製した膜をいい、LB法は、両親
媒性の分子が水面上で親水基を下に向けて単分子の層に
なることを利用し、両親媒性の分子の単分子膜を支持基
板上に累積する方法である。
この方法は分子レベルで膜厚や配列を制御することが可
能であり、得られたLB膜は単分子膜が幾重にも累積し
た構造となっている。本発明ではチオフェン系化合物の
重合体と両親媒性分子との混合LB膜を作製する。
混合LB膜は以下の手順で作製する。
(1)  主鎖に沿ってπ電子共役系を有する高分子と
、両親媒性分子を展開溶媒に溶解して混合LB膜展開溶
液を作製する。
(2)  混合LB膜展開溶液をテフロン製の水槽等に
入っている水の水面上に滴下することにより、水面上に
混合LB膜展開溶液を展開し、主鎖に沿ってπ電子共役
系を有する高分子と、両親媒性分子との混合単分子膜を
水面上に形成する。
(3)  テフロン製の板等を使用して混合単分子膜を
水平方向から圧縮する。
(4)支持基板の面を水面上の混合単分子膜に対して水
平に向け、支持基板の面を混合単分子膜と水面上から接
触させるか、又は支持基板の面を水面上の混合単分子膜
に対して垂直に向け、支持基板を水面上の混合単分子膜
中に浸漬させるか若しくは支持基板を水面上の混合単分
子膜中から引き上げることにより、支持基板上に混合単
分子膜を形成する。
(5)混合単分子膜が形成された支持基板を上記(4)
の支持基板とし、(4)の操作を繰り返すことにより、
混合単分子膜を支持基板上に累積する。
主鎖に沿ってπ電子共役系を有する高分子は、展開溶媒
に溶解できるものであれば特に限定されるものではなく
、チオフェン系の高分子等が使用できる。チオフェン系
の高分子としては、例えば下記の一般式(1)で表され
るチオフェン系化合物の重合体がある。
上記一般式(1)において、R1はアルキル基、アルコ
キシ基、アルキルチオ基又はアルキルスルホニル基を示
し、R2は水素原子又はR1で示される官能基を示す。
アルキル基としては炭素原子数4から18個のもの、例
えばブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、
デシル、ドデシル、テトラデシル、オクタデシル等があ
り、アルコキシ基としては炭素原子数1から12個のも
の、例えばメトキシ、エトキシ等があり、アルキルチオ
基としては炭素原子数1から12個のもの、例えばメチ
ルチオ、エチルチオ、プロピルチオ等があり、アルキル
スルホニル基としては炭素原子数1から12個のもの、
例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル等がある。
チオフェン系化合物の重合体の具体例としては、ポリ(
3−ドデシルチオフェン)等のポリアルキルチオフェン
類がある。
チオフェン系化合物の重合体は、チオフェン系化合物を
単量体とし、化学酸化重合法、化学的重合法又は電気化
学的重合法等によって作製する。
化学酸化重合法では、単量体と、塩化第二鉄等の酸化剤
をクロロホルム等の溶媒に溶解し、撹拌することによっ
て重合体を作製する。化学的重合法では、重合しようと
する単量体に対応する2、5−ジブロモ単量体又は2.
5−ショート単量体と、1,3−ビス(フェニルフォス
フイノ)プロパンニッケル(n)クロライド等のニッケ
ル系触媒をテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒に溶
解し、撹拌することによって重合体を作製する。電気化
学的重合法では、単量体と、テトラメチルアンモニウム
バークロレート等の支持電解質をニトロベンゼン等の溶
媒に溶解した反応液に、ITOガラス電極を陽極とし、
白金電極を陰極とし、ヘリウム、ネオン又はアルゴン等
の不活性ガスの雰囲気下で電流を流すことにより、重合
体を陽極上に析出させる。得られた重合体はメタノール
及びアセトン等を使用して洗浄し、清浄な重合体とする
のが望ましい。
チオフェン系化合物の重合体の分子量に特に制限はなく
、展開溶媒に溶解できる程度の重合度であればよい。好
ましくは、平均分子量(重量平均分子量、以下同じ。)
で102〜106、さらに好ましくは平均分子量で10
3〜105の重合体を使用するのがよい。この重合体は
共重合のものであってもよい。
両親媒性分子は、分子内に親水性部位と疎水性部位を有
する分子であり、ステアリン酸やアラキン酸等の飽和直
鎖脂肪酸、ステアリン酸メチルエステルやアラキン酸メ
チルエステル等の飽和脂肪酸エステル、ω−トリコセン
酸等の不飽和直鎖脂肪酸、下記の一般式(n)で表され
るジアセチレン誘導体化合物又は両親媒性のポリイミド
前駆体等の両親媒性の高分子等を用いることができる。
a3−c=c−cミC−(C)−IS、)、−へ   
(II)(式(n)において、R3は疎水性基を示し、
Aは親水性基を示し、nは1以上の整数を示す。)両親
媒性分子はアセトン等の有機溶媒から再結晶することに
より精製したものが望ましい。
展開溶媒は、チオフェン系化合物の重合体等の主鎖に沿
ってπ電子共役系を有する高分子を溶解することができ
てしかもLB膜の作製に使用できるものならば特に限定
されるものではなく、クロロホルムやベンゼン等水と混
ざらない揮発性の有機溶媒を用いることができる。
チオフェン系化合物の重合体と両親媒性分子の混合割合
は、LB法で成膜するに際し、水面上で安定な水不溶性
単分子膜を形成できれば特に限定するものではなく、両
親媒性分子の混合割合が全体を1としたときのモル比率
で0.1〜0.8であるのが望ましい。なお、両親媒性
分子の上記モル比率は、ポリマの繰り返し単位の分子量
を基準として計算した値である。
混合LB膜展開溶液を展開する水面は清浄であるものを
使用し、水は塩化バリウム等の金属塩が溶解しているも
のでもよい。
支持基板としては、一般のシリカガラス、硬質ガラス、
石英、各種プラスチック、金・アルミニウム等の金属又
はシリコン等の半導体等を用いることができる。
本発明の熱感応性素子は温度指示体、情報記録材料、各
種光学材料及びスイッチング素子等の電気電子材料等に
利用できる。
[実施例] 3−ドデシルチオフェンと塩化第二鉄をクロロホルムに
溶解し、撹拌して、3−ドデシルチオフェンを重合した
。得られたポリ(3−ドデシルチオフェン)を、メタノ
ール及びアセトンを溶媒としたソックスレー抽出器でそ
れぞれ1週間洗浄し、清浄なポリ(3−ドデシルチオフ
ェン)を得た。
次に、ポリ(3−ドデシルチオフェン)と、アセトンか
ら再結晶したステアリン酸をモル比率がそれぞれ0.5
となる割合でクロロホルムに溶解し、溶液1ml中に総
溶質1mgが含まれる溶液濃度の混合LB膜展開溶液を
調製した。塩化バリウムが溶解している温度が20℃の
水溶液の水面上にこの展開溶液の所定量を展開し、水面
上にポリ(3−ドデシルチオフェン)とステアリン酸の
混合単分子膜を形成させた。この混合単分子膜を表面張
力25mN/mで圧縮して30分間放置した。面を水面
上の混合単分子膜に対して垂直に向けたガラス基板を、
水面上の混合単分子膜中に浸漬し、その後ガラス基板を
水面上の混合単分子膜中から引き上げ、これらの操作を
繰り返し、ガラス基板上に34層の混合単分子膜からな
る混合LB膜を形成し、熱感応性素子を作製した。混合
単分子膜の累積にはLB膜作製装置(協和界面科学社製
、IBM−AP4型)を用いた。作製した熱感応性素子
の可視光吸収スペクトルと温・度との関係を調べるため
、この熱感応性素子を各温度に8分間放置し、分光光度
計(日立製作新製、U−3400型)を使用して400
〜800nmの吸収スペクトルを測定した。その結果、
第1図のように熱処理温度によって吸収ピークとなる波
長が異なり、温度を上げるにつれてこの素子の色が赤橙
色から黄色に変化することが確認された。
[比較例] 3−ドデシルチオフェンと塩化第二鉄をクロロホルムに
溶解し、撹拌して、3−ドデシルチオフェンを重合した
。得られたポリ(3−ドデシルチオフェン)を、メタノ
ール及びアセトンを溶媒としたソックスレー抽出器でそ
れぞれ1週間洗浄し、清浄なポリ(3−ドデシルチオフ
ェン)を得た。
次に、ポリ(3−ドデシルチオフェン)を溶質濃度が2
0mg/mlとなるようクロロホルムに溶解し、この溶
液をガラス基板上にキャスティングして薄膜を形成させ
た。ガラス基板上に形成した薄膜の可視光吸収スペクト
ルと温度との関係を実施例と同じ方法で調べたところ、
第2図のように吸収ピークとなる波長は熱処理温度を変
えてもほとんど変化しなかった。
なお、実施例の熱感応性素子には、熱処理温度を変える
と540nm付近の波長の光の吸光度が顕著に変化する
性質がある。この性質は温度指示体、情報記録材料及び
スイッチング素子等の電気電子材料等に利用できる。
[発明の効果コ 本発明の熱感応性素子は、主鎖に沿ってπ電子共役系を
有する高分子と、両親媒性分子との混合LB膜及び支持
基板から構成されており、キャスト法等の従来の方法で
作製したものに比べ、可視光吸収スペクトルのピークの
波長が加熱によって顕著に変化する性質を有する。本発
明により、秩序化され、膜厚が制御された薄膜を有し、
温度に対する色相変化の感度が高い高品質の熱感応性素
子が提供できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例の熱感応性素子について、熱処理温度と
光学特性の関係を示したグラフである。 第2図は従来の方法であるキャスト法で作製した薄膜に
ついて、熱処理温度と光学特性の関係を示したグラフで
ある。 第 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、主鎖に沿ってπ電子共役系を有する高分子と、両親
    媒性分子との混合ラングミュア・プロジェット膜及び支
    持基板からなることを特徴とする熱感応性素子。 2、主鎖に沿ってπ電子共役系を有する高分子が、一般
    式( I )で示されるチオフェン系化合物の重合体であ
    る請求項1記載の熱感応性素子。 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (一般式( I )において、R_1はアルキル基、アル
    コキシ基、アルキルチオ基又はアルキルスルホニル基を
    示し、R_2は水素原子又はR_1で示される官能基を
    示す。) 3、請求項1又は2記載の熱感応性素子を有する温度指
    示体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6352517B1 (ja) * 2017-11-21 2018-07-04 住友化学株式会社 温度センサ用組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6352517B1 (ja) * 2017-11-21 2018-07-04 住友化学株式会社 温度センサ用組成物
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