JPH0413282B2 - - Google Patents
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- JPH0413282B2 JPH0413282B2 JP60146465A JP14646585A JPH0413282B2 JP H0413282 B2 JPH0413282 B2 JP H0413282B2 JP 60146465 A JP60146465 A JP 60146465A JP 14646585 A JP14646585 A JP 14646585A JP H0413282 B2 JPH0413282 B2 JP H0413282B2
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Landscapes
- Silicon Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野>
本発明は工業原料として有用な塩化水素
(HCl)を四塩化ケイ素(SiCl4)から回収する方
法に関する。
(HCl)を四塩化ケイ素(SiCl4)から回収する方
法に関する。
<従来技術とその問題点>
近年、ICやLSIの基盤として多量に用いられて
いるシリコン(Si)は金属シリコンとHClを反応
させて得られたSiHCl3からSiの多結晶を得、こ
れを単結晶化させて製造している。この場合、金
属シリコンとHClを反応させる際、SiHCl3の他
にSiCl4が副生する。該SiCl4はSiHCl3に比べSiの
分解反応が遅く直後にはSi多結晶の原料としては
用いられない。
いるシリコン(Si)は金属シリコンとHClを反応
させて得られたSiHCl3からSiの多結晶を得、こ
れを単結晶化させて製造している。この場合、金
属シリコンとHClを反応させる際、SiHCl3の他
にSiCl4が副生する。該SiCl4はSiHCl3に比べSiの
分解反応が遅く直後にはSi多結晶の原料としては
用いられない。
上記SiCl4を有効に利用する方法としてHClの
回収が考えられるが、従来の回収方法には次のよ
うな問題点がある。
回収が考えられるが、従来の回収方法には次のよ
うな問題点がある。
例えば、SiCl4に水を加えるとHClを含有した
ケイ酸ゲルが生成し、これを加熱してSiO2とHCl
に分離することが可能であるが、400℃以上の温
度を必要とし、かつ純度の高いHClは得難い。
ケイ酸ゲルが生成し、これを加熱してSiO2とHCl
に分離することが可能であるが、400℃以上の温
度を必要とし、かつ純度の高いHClは得難い。
また、SiCl4を700〜1400℃の酸・水素炎中で反
応させ非常に微細なSiO2を生成させ同時にHClを
回収することもおこなわれるが、得られるSiO2
は超微細なため用途が制限され、廃棄するにして
も嵩密度が小さいため取扱が難しく、HClの回収
には限界がある。
応させ非常に微細なSiO2を生成させ同時にHClを
回収することもおこなわれるが、得られるSiO2
は超微細なため用途が制限され、廃棄するにして
も嵩密度が小さいため取扱が難しく、HClの回収
には限界がある。
<問題を解決するための手段>
本発明者等は、SiCl4と水蒸気とを反応させて
加水分解させる際、無機粉体の存在下で反応させ
れば5〜200℃の低温でも分解反応が進行し、し
かも副生するケイ酸は無機粉体の表面を被覆する
ように析出するのでその除去も極めて容易である
知見を得た。本発明は上記知見に基づき達成され
たものであり、本発明によれば低温でしかも高純
度のHClを回収することが可能であり、これによ
り上記従来の技術課題を解決したものである。
加水分解させる際、無機粉体の存在下で反応させ
れば5〜200℃の低温でも分解反応が進行し、し
かも副生するケイ酸は無機粉体の表面を被覆する
ように析出するのでその除去も極めて容易である
知見を得た。本発明は上記知見に基づき達成され
たものであり、本発明によれば低温でしかも高純
度のHClを回収することが可能であり、これによ
り上記従来の技術課題を解決したものである。
<発明の構成>
本発明によれば、SiCl4ガスと水蒸気とを5〜
200℃の温度範囲で、かつ無機粉体の存在下で反
応させSiCl4を加水分解して塩化水素を得ること
を特徴とするSiCl4からの塩酸回収方法が提供さ
れる。さらにその好適な実施態様として、反応容
器にSiCl4および水蒸気を導入し、撹拌ないし流
動状態の無機粉体の存在下で該SiCl4を加水分解
し、副生するケイ酸を無機粉体に析出させて除去
することを特徴とする方法が提供される。
200℃の温度範囲で、かつ無機粉体の存在下で反
応させSiCl4を加水分解して塩化水素を得ること
を特徴とするSiCl4からの塩酸回収方法が提供さ
れる。さらにその好適な実施態様として、反応容
器にSiCl4および水蒸気を導入し、撹拌ないし流
動状態の無機粉体の存在下で該SiCl4を加水分解
し、副生するケイ酸を無機粉体に析出させて除去
することを特徴とする方法が提供される。
本発明は、反応容器の内部に無機粉体を充填
し、該反応容器の内部を5〜200℃に保持して、
SiCl4ガスと水蒸気とを導入し、該無機粉体の存
在下で反応させる。該無機粉体は、副生するHCl
をその表面に析出させるものが用いられ、従つて
HClと反応するものは不適当であり、例えば酸化
アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、
ケイ酸、雲母、シラス、粘土鉱物などが用いら
れ、またその他の炭酸塩、硫酸塩も使用できる。
し、該反応容器の内部を5〜200℃に保持して、
SiCl4ガスと水蒸気とを導入し、該無機粉体の存
在下で反応させる。該無機粉体は、副生するHCl
をその表面に析出させるものが用いられ、従つて
HClと反応するものは不適当であり、例えば酸化
アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、
ケイ酸、雲母、シラス、粘土鉱物などが用いら
れ、またその他の炭酸塩、硫酸塩も使用できる。
これらの無機粉体中でSiCl4と水蒸気とを反応
させる時は、無機粉体を該ガスまたは他のキヤリ
アガスにより流動させるか、または撹拌装置を用
い粉体を撹拌しながら行うと効果的である。粉体
の粒度はあまり細かいとガスの流通が悪く、大き
すぎると反応率が悪くなることから40μm〜
1000μmが適当である。微細な粉体はこの粒径に
造粒して用いればよい。
させる時は、無機粉体を該ガスまたは他のキヤリ
アガスにより流動させるか、または撹拌装置を用
い粉体を撹拌しながら行うと効果的である。粉体
の粒度はあまり細かいとガスの流通が悪く、大き
すぎると反応率が悪くなることから40μm〜
1000μmが適当である。微細な粉体はこの粒径に
造粒して用いればよい。
無機粉体の充填量は、反応容器に充填された無
機粉体が流動化され導入したSiCl4と水蒸気とが
無機粉体の表面で効率よく反応するために必要な
最小限の充填量であればよい。
機粉体が流動化され導入したSiCl4と水蒸気とが
無機粉体の表面で効率よく反応するために必要な
最小限の充填量であればよい。
反応温度は5〜200℃の範囲で行う。200℃を越
えるとSiCl4へ分解効率が悪く、また、5℃より
低いと反応装置全体を冷却することになり煩わし
い。装置を簡便に構成するためには室温〜100℃
の範囲が好ましい。尚SiCl4の流量等は装置の容
量などに応じて適宜選択すれば良い。
えるとSiCl4へ分解効率が悪く、また、5℃より
低いと反応装置全体を冷却することになり煩わし
い。装置を簡便に構成するためには室温〜100℃
の範囲が好ましい。尚SiCl4の流量等は装置の容
量などに応じて適宜選択すれば良い。
<発明の効果>
本発明の回収方法によれば、無機粉体の存在下
でSiCl4と水蒸気とを反応させる。このため予め
反応容器に充填した無機粉体の表面にケイ酸が析
出し、SiCl4と水蒸気との反応が促進され、低温
度でも容易にSiCl4が分解され、容易にHClを生
成し回収することが出来る。因に、無機粉体が存
在しない状態でSiCl4と水蒸気とを反応させると
上記温度範囲では反応がわずかしか進行せず、
HClを回収することが出来ない。また、本発明は
気相反応であり、高純度の原料を用いることによ
り高い純度のHClを回収できる。
でSiCl4と水蒸気とを反応させる。このため予め
反応容器に充填した無機粉体の表面にケイ酸が析
出し、SiCl4と水蒸気との反応が促進され、低温
度でも容易にSiCl4が分解され、容易にHClを生
成し回収することが出来る。因に、無機粉体が存
在しない状態でSiCl4と水蒸気とを反応させると
上記温度範囲では反応がわずかしか進行せず、
HClを回収することが出来ない。また、本発明は
気相反応であり、高純度の原料を用いることによ
り高い純度のHClを回収できる。
<実施例および比較例>
実施例 1
図示するように、純水貯留槽2およびSiCl4貯
留槽3にキヤリアガス貯留槽1が連通し、これら
のキヤリアガスが夫々反応管5に導入され、反応
管5には無機粉体4が充填され、反応後のガスは
塩酸トラツプ槽6に導かれる装置構成において、
直径24mmの反応管5に酸化チタン20gを充填
し、20℃の温度に保つた。一方、40℃に保持した
純水にキヤリアガスとして窒素を800ml/分の割
合で供給し、また14℃に保持した特級SiCl4に上
記キヤリアガスを90ml/分の割合で流し、夫々上
記反応管に導いて6時間反応させた。純水は
14.9g、SiCl4は45.4gキヤリアされケイ酸は16.0g
増加し、1の水に捕集したHClは38g/lであつ
た。又、次の反応式から求めた重量バランスによ
る回収率はほぼ100%であつた。
留槽3にキヤリアガス貯留槽1が連通し、これら
のキヤリアガスが夫々反応管5に導入され、反応
管5には無機粉体4が充填され、反応後のガスは
塩酸トラツプ槽6に導かれる装置構成において、
直径24mmの反応管5に酸化チタン20gを充填
し、20℃の温度に保つた。一方、40℃に保持した
純水にキヤリアガスとして窒素を800ml/分の割
合で供給し、また14℃に保持した特級SiCl4に上
記キヤリアガスを90ml/分の割合で流し、夫々上
記反応管に導いて6時間反応させた。純水は
14.9g、SiCl4は45.4gキヤリアされケイ酸は16.0g
増加し、1の水に捕集したHClは38g/lであつ
た。又、次の反応式から求めた重量バランスによ
る回収率はほぼ100%であつた。
SiCl4+2H2O→SiO2+4HCl
実施例 2
実施例1と同様の装置構成において直径24mmφ
の反応管に約100μmの雲母5gを充填して100℃に
保つた。該反応管に2時間かけて水15.8g、
SiCl449.7gを窒素ガスでキヤリアし反応させた。
得られた塩酸の濃度は34g/lであり、回収率は約
79%であつた。
の反応管に約100μmの雲母5gを充填して100℃に
保つた。該反応管に2時間かけて水15.8g、
SiCl449.7gを窒素ガスでキヤリアし反応させた。
得られた塩酸の濃度は34g/lであり、回収率は約
79%であつた。
実施例 3
実施例2と同様に直径84mmφの反応管に
Al2O3700gを充填し40℃に保つた。反応管に5時
間かけて水70.5g、SiCl4314.1gを空気でキヤリア
して反応を行つた。得られた塩酸濃度は260g/lで
あり、回収率は約96%であつた。
Al2O3700gを充填し40℃に保つた。反応管に5時
間かけて水70.5g、SiCl4314.1gを空気でキヤリア
して反応を行つた。得られた塩酸濃度は260g/lで
あり、回収率は約96%であつた。
比較例 1
実施例1と同様の装置構成において、直径24mm
φの反応管を無機粉体を入れないで40℃に保つ
た。40℃に保つた水にキヤリアガス800ml/分、
15℃に保つたSiCl4にキヤリアガス90ml/分流し
3時間反応を行つた。その効果、水が8g、SiCl4
が22.3g運ばれた。トラツプ水はゲル化が起つて
おり乾固しないとSiO2の分離は出来なかつた。
φの反応管を無機粉体を入れないで40℃に保つ
た。40℃に保つた水にキヤリアガス800ml/分、
15℃に保つたSiCl4にキヤリアガス90ml/分流し
3時間反応を行つた。その効果、水が8g、SiCl4
が22.3g運ばれた。トラツプ水はゲル化が起つて
おり乾固しないとSiO2の分離は出来なかつた。
比較例 2
直径84mmφの反応管にケイ酸200gを充填し250
℃に保持した。水37.3g、SiCl4176.3gを6時間か
けてキヤリアさせ反応を行つた。ケイ酸の増量は
26.3gでありSiCl4の分解率は約42%であり、トラ
ツプにはケイ酸と塩酸の混合液が得られた。
℃に保持した。水37.3g、SiCl4176.3gを6時間か
けてキヤリアさせ反応を行つた。ケイ酸の増量は
26.3gでありSiCl4の分解率は約42%であり、トラ
ツプにはケイ酸と塩酸の混合液が得られた。
図は本発明の方法を実施する装置構成を示す概
略図である。図面中 1…キヤリアガス貯留槽、2…純水貯留槽、3
…SiCl4貯留槽、4…ケイ酸粉末、5…反応管、
6…塩酸トラツプ槽。
略図である。図面中 1…キヤリアガス貯留槽、2…純水貯留槽、3
…SiCl4貯留槽、4…ケイ酸粉末、5…反応管、
6…塩酸トラツプ槽。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 四塩化ケイ素ガスと水蒸気とを、5〜200℃
の温度範囲で、かつ塩化水素と反応しない無機粉
体の存在下で反応させ塩化水素を得ることを特徴
とする四塩化ケイ素からの塩酸回収方法。 2 反応容器に四塩化ケイ素および水蒸気を導入
し、撹拌ないし流動状態の無機粉体の存在下で該
四塩化ケイ素を加水分解し、副生するケイ酸を無
機粉体表面に析出させて除去することを特徴とす
る特許請求の範囲第1項の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14646585A JPS627605A (ja) | 1985-07-05 | 1985-07-05 | 四塩化ケイ素からの塩酸回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14646585A JPS627605A (ja) | 1985-07-05 | 1985-07-05 | 四塩化ケイ素からの塩酸回収方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS627605A JPS627605A (ja) | 1987-01-14 |
JPH0413282B2 true JPH0413282B2 (ja) | 1992-03-09 |
Family
ID=15408249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14646585A Granted JPS627605A (ja) | 1985-07-05 | 1985-07-05 | 四塩化ケイ素からの塩酸回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS627605A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5243483A (en) * | 1990-08-10 | 1993-09-07 | Hitachi, Ltd. | Rotary drum device |
CN102107855B (zh) * | 2009-12-25 | 2014-03-26 | 王朝锋 | 一种以四氯化硅为原料生产盐酸联产二氧化硅的方法 |
CN103058141B (zh) * | 2013-02-04 | 2015-04-08 | 河北科技大学 | 四氯化硅加压水解制备氯化氢的方法 |
-
1985
- 1985-07-05 JP JP14646585A patent/JPS627605A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS627605A (ja) | 1987-01-14 |
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