JPH0413012Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はゴルフのための練習装置、詳しくはゴ
ルフクラブを振つてボールを打つ際の身体の横方
向の動き（スウエイ）を矯正する練習装置に関す
るものである。

従来の技術 ゴルフの練習装置としてボールを打つことを主
目的としたもののほかに、ゴルフクラブを振ると
きの姿勢やゴルフクラブの軌跡、身体の横方向の
動きを矯正することを主目的としたものなどがあ
る。この内で身体の横方向の動きを矯正するもの
として身体の側方に柱などを設置し身体が一定以
上動くと衝るようにしたものがある。

考案が解決しようとする問題点 前記のように柱などの障害物を設置したものは
ゴルフクラブを振る際に邪魔になりやすいばかり
か、屋外に設置するのが困難な構造で専ら屋内で
の練習に用いられているのでボールの飛距離や方
向を実際に目で確認することができない。また、
スウエイすることなくゴルフクラブを振る感覚を
感じとつたり、スウエイしたか否かおよびその程
度を知ることができない。

本考案はこのような問題点を解決し、屋外に設
置して身体の横方向の動きを矯正できる練習装置
を提供するものである。

問題点を解決するための手段 本考案は、踏板と、この踏板を左右方向へ可動
に載せた基台と、前記踏板と前記基台との間に設
けられ左右方向へ働く荷重が一定以下のとき踏板
を中立位置に保持させるクツシヨン部材とを具え
た構成としたことによつて前記問題点を解決する
ための手段とした。

作 用 踏板に乗つてゴルフクラブを振り、前方に置い
たボールを打つとき身体が大きく横方向（左右方
向）へ動くと左右の足がほぼ等しく受けている体
重を一方の足が極度に片寄つて受けるとともに横
方向へ蹴るように足が動く。この体重の片寄りと
足の動きがクツシヨン部材の初期荷重以上になる
と踏板が左右方向へ移動するのである。

実施例 本考案の実施例を図面に基いて説明する。

第１，２，３図は第一実施例であつて、木材、
金属または硬質合成樹脂で作られた剛性にして矩
形の踏板１の下面の前後両端縁部に複数個例えば
三個ずつのコロからなる転動輪２が装備されてい
る。基台３は山形鋼を長方形の枠状に配置して構
成され、踏板１は前後の山形鋼の底壁４に前記転
動輪２が載つて左右方向へ移動できるようになつ
ている。また、踏板１の左右両側面中央部にねじ
杆からなる棒材７が突設され、この左右方向へ延
びる棒材７は基台３の左右の竪壁５を貫通してい
て突出部にストツパとして働く停止ナツト８が装
着されているとともに、踏板１に近い基端部にば
ね受９とその固定ナツト１０とが装着され、前記
竪壁５とばね受９との間に圧縮コイル状のばねか
らなるクツシヨン部材１１が棒材７に緩く巻掛け
て装入されている。

踏板１は基台３の前後の竪壁６にほぼ接して左
右方向へ動くものであり、その正面または背面に
鉛筆からなる記録ペン１２が突設され、竪壁６の
外側に支承した巻取体１３から繰出される帯状の
記録紙１４に接触している。

このような構成の本実施例は、固定ナツト１０
を回してばね受９の位置を変えクツシヨン部材１
１の強さを適宜に調節して基台３の中央に置かれ
た踏板１に乗り、前方に置いたボールを実際に打
つか、またはボールを置かずに素振りするもので
ある。ゴルフクラブを振る際の正常な体重移動と
蹴りとではクツシヨン部材１１の初期荷重の方が
大きいので踏板１は移動しないが、身体が横方向
へ大きく動きいわゆるスウエイを生じたときは体
重が一方向に極度に片寄るとともに大きく蹴るよ
うになるので、これがクツシヨン部材１１の初期
荷重以上になると左右のクツシヨン部材１１の平
衡が破れて中立位置に在つた踏板１が左右方向へ
移動し、足元が動いたことによつてスウエイした
ことを知ることができるのである。

スウエイの程度は記録紙１４に記録される記録
ペン１２による線の長さで知ることができ、また
クツシヨン部材１１の調整が不完全で踏板１が大
きく移動しようとしたときは停止ナツト８が竪壁
５に衝つて停止し安全を計る。

また、使用者の体重やゴルフクラブを振るとき
のくせなどに応じて荷重の異なるクツシヨン部材
１１を装備した練習装置を適当台数準備しておく
ときはばね受９、固定ナツト１０は不要であり、
クツシヨン部材１１である圧縮ばね基台１に直接
作用させてもよい。

第４，５図は第二実施例であつて、前記同様の
踏板２１の下面の前後両端縁部に左右方向へ延び
るそり２２が設けられ、前記同様の基台２３の前
後の底壁２４にそり２２が載つて左右方向へ移動
できるようになつている。また、踏板２１の右端
部と基台２３の左側の竪壁２５との間、踏板２１
の左端部と右側の竪壁２５との間にはそれぞれゴ
ム帯からなるクツシヨン部材３１が張設されてい
る。

この実施例においてもスウエイによつてクツシ
ヨン部材３１の平衡が破れたとき踏板２１が左右
方向へ移動し、足元が動いたことによつてスウエ
イしたことを知ることができるのである。

ここで、そり２２と底壁２４の両方またはいず
れかにすべりを良好ならしめるため弗素樹脂のよ
うな耐摩耗性の樹脂層を設けることがある。

尚、クツシヨン部材１１，３１として第一実施
例のばねを空気圧シリンダまたはベローズに代
え、第二実施例のゴム帯を引張ばねに代えても同
じである。

考案の効果 本考案によると、左右方向へ移動する踏板を基
台に載せるとともに移動を制限するクツシヨン部
材を左右に設けたので、ゴルフクラブが正しく振
られているときは基台は動くことがなく、身体が
横方向へ一定以上大きく動いたときのみ基台が動
いてスウエイしたことを知るのである。従つて、
この練習装置を使用することによつて身体の横方
向の動きを矯正できるばかりか、地表面に置いて
屋外で使用できるのでボールの飛距離や方向を実
際に目で確認しながら練習でき、顕著な練習効果
を期待できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第一実施例の斜視図、第２図
および第３図は第１図のＸ−Ｘ線およびＹ−Ｙ線
に沿う拡大断面図、第４図は本考案の第二実施例
の縦断面図、第５図は第４図のＺ−Ｚ線に沿う断
面図である。 １，２１……踏板、３，２３……基台、５，１
５……竪壁、１１，３１……クツシヨン部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 踏板と、この踏板を左右方向へ可動に載せた基
   台と、前記踏板と前記基台との間に設けられ左右
   方向へ働く荷重が一定以下のとき踏板を中立位置
   に保持させるクツシヨン部材とを具えたことを特
   徴とするゴルフ練習装置。