JPH04128815U

JPH04128815U - 人造石

Info

Publication number: JPH04128815U
Application number: JP1991045261U
Authority: JP
Inventors: 佳代原
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1991-05-21
Filing date: 1991-05-21
Publication date: 1992-11-25

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】産業廃棄物として放棄処理されている熱可塑
材の残材を素材として有効に再利用化を図り、しこうし
て園芸用・手芸用・造成用等として好適な形状・大きさ
・価格の人造石１を提供する事を目的とする。【構成】ガラス繊維を約３０重量％含むポリカーボネ
ート材を、射出成形する事により石様固形体に形成する
事を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は人造石に係わり、特に産業廃棄物のポリカーボネート材を射出成形して形成した人造石に関する。

【０００２】

【従来の技術】

園芸用或いは手芸用小石にあっては、従来の天然産の小石は期待どおり供給されておらず、市販されていても、形状・大きさ・価格の点で問題があった。一方、機械部品として熱可塑材が広く使用されていて、特に、ポリカーボネートにガラス繊維を配合した熱可塑材は、衝撃に強く、軟化温度が高い等の機械的性質から、例えば、カメラ部品の材料として好適な材料とされている。しかし、射出成形後の残材は、いわゆる産業廃棄物として、その処理に多額の費用と手間を掛けていた。特に、ガラス繊維を配合したものは、焼却が困難で、埋立放棄処理しか方法がないとされている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は従来技術の欠点に鑑み、かかる産業廃棄物として放棄処理されている熱可塑材の残材を素材として有効に再利用化を図り、かつ園芸用、手芸用或いは造成用として好適な形状・大きさ・価格の人造石を提供する事を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ガラス繊維を約３０重量％含むポリカーボネート材を、射出成形する事により石様固形体に形成する事を特徴とする。

【０００５】

【作用】

以上の手段を提供した事により、前記ポリカーボネート残材は、もはや手間の掛る産業廃棄物ではなく、園芸用或いは手芸用小石の素材として利用可能となり、しかも、前記射出成形された人造石は、ガラス繊維を約３０重量％含むために比重が１より大であり、例えば、水耕用床材としても利用可能となる。また、射出成形で形成可能であるために、前記人造石の形状・大きさは、射出成形用の金型を準備すれば如何様にも応じる事が可能である。また、単に残材として受取った素材のまま射出成形するのでなく、顔料を配合する事により、好みの色とする事が可能で、手芸用としても利用可能となる。更に、従来産業廃棄物として処理するための費用は、一部は部品の射出成形業者に残るものの、残りの費用は処理費用として材料と共に渡されるために（負の材料費）、人造石として形成された製品は安価に提供できる。

【０００６】

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限りは、この考案の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。

【０００７】図１は、本考案の一の実施例に係わる人造石の斜視図で、人造石１は、中央部に金型分離線２を有し、頭部３から尾部４にかけて略長円形の断面形状を順次小さくした略卵形形状をなしている。図２は、本考案の別の実施例に係わる人造石の斜視図で、人造石１０は、中央部に金型分離線１２を有し、該分離線１２面を対称とした略円形の俵形形状をなし、中央に円筒状の中空孔１３を有する。

【０００８】射出成形は次の工程を辿る。（１）洗浄工程従来、部品製造業者から産業廃棄物として放棄処理されていたガラス繊維を略３０重量％含むポリカーボネート材を、ごみ、混入物を除去するために水洗する。（２）材料粉砕工程前記ポリカーボネート材を、１０馬力程度の粉砕機により粉砕し、成形用チップにする。（３）乾燥工程前記チップを乾燥機により、略１２０度、４時間程度乾燥する。（４）射出成形工程前記乾燥チップを射出成形機に装填し、該射出成形機には目的とする人造石の成形用金型を装備し、人造石を成形する。なお、成形機の種類及び生産量にもよるが、通常の射出成形機では１組の金型で２０個の人造石を成形可能である。また、何れの人造石１，１０においても、金型分離線２，１２のバリ及び射出成形用押ピン跡（不図示）は、成形後処理を行わなくても商品として許容される程度に押える事が可能である。（５）包装工程適宜数の人造石を包装する。

【０００９】図３（ａ）、（ｂ）は、夫々本考案の実施例に係る図１及び図２で示した人造石の応用例を示す斜視図で、図３（ａ）における人造石１は、植木鉢５の土壌表面に敷詰められており、屋内における植木鉢の美観を提供するのみならず土壌の乾燥を防ぐ作用も有し、図３（ｂ）における人造石１０は、該人造石１０の中空孔１３に組紐１５を通し、なわ暖簾を形成し、手芸用に応用されたものである。

【００１０】更に、前記人造石１を、墓地に於いて玉砂利の代りに敷いて、雑草の成育を抑制可能である。特に、共同墓地の管理には省力効果があり、特別の日には打水を行うと人造石１が映えるので格別の効果が期待できる。また、該人造石１が水より比重が大きい事に着目するなら、人工の小川、池の岸辺・川底・湖底に敷き詰めるなら、造成工事も容易で、しかも玉石が如き見栄えもするので、造成用としての利用化を図る事ができる。

【００１１】

【考案の効果】

以上記載した如く本考案によれば、従来産業廃棄物として放棄処理されていた熱可塑材の残材を素材として有効に再利用化を図ることができ、かつ園芸用、手芸用或いは造成用として好適な形状・大きさ・価格の人造石を提供する事が可能となる。等の種々の著効を有す。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一の実施例に係わる人造石の斜視図

【図２】本考案の別の実施例に係わる人造石の斜視図

【図３】（ａ）、（ｂ）は、夫々本考案の実施例に係る
図１及び図２で示した人造石の応用例を示す斜視図

【符号の説明】

１人造石

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｂ２９Ｋ 105:06 Ｂ２９Ｌ 31:00 4ＦＣ０８Ｌ 69:00

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ガラス繊維を約３０％含むポリカーボネ
ート材を、射出成形する事により形成された石様固形体
からなる人造石