JPH04124718U - フレキシブルツイストペアシールドケーブル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可撓性に富み、フラットで、且つ、軽量なシ
ールド配線材。 【構成】 図は、フレキシブルプリント板の技術を利用
して構成した４層構造のフレキシブルプリント帯状体の
一部を示す。第２絶縁層の線状パターン７と第３絶縁層
の線状パターン９とを互いにクロスして印刷形成しそれ
らの端部同士をスルーホール８で接続して撚り線部を構
成してある。第１絶縁層にはベタパターン２を、第４絶
縁層にはベタパターン４をそれぞれ印刷形成し、また、
第２及び第３の絶縁層には撚り線部を挟む形でシールド
用線状パターン５を印刷形成し、それらををスルーホー
ル３で接続してシールド部を構成してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フレキシブルツイストペアシールドケーブルに係り、特に可動部分 や狭い部分での使用に好適なシールド配線材に関する。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、電磁誘導を避け、雑音の混入を防ぐ必要のある配線ルートでは 、シールド配線材としてツイストペアシールド線が使用されるが、このツイスト ペアシールド線は、例えば図３に示すように、２本の被覆付き線材１５、同１５ を撚り、その上を編組線からなるシールド線１６で被覆し、更に絶縁材１７で被 覆したものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来のツイストペアシールド線は、上述したように、普通の丸状線材 を撚ってその上をシールド線及び絶縁材で被覆する構造であるので、数本から十 数本のツイストペアシールド線を束線した場合、可撓性に欠け、可動する部分の あるような配線には適さない。また、複数本束線すると、外径が大きくなるので 、配線ルートに狭い場所がある場合、配線が困難になる。更に、重量も増加し相 当に嵩張るようになる、等の各種の問題がある。

【０００４】 本考案の目的は、可動部分や狭い部分での使用ができ、且つ、軽量な新規構成 のシールド配線材たるフレキシブルツイストペアシールドケーブルを提供するこ とにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために、本考案のフレキシブルツイストペアシールドケー ブルは次の如き構成を有する。 即ち、第１考案のフレキシブルツイストペアシールドケーブルは、表面に導体 パターンが印刷形成される絶縁層を４層積層してなるフレキシブルプリント帯状 体の、第１層及び第４層の導体パターンはベタパターンで形成し、且つ、スルー ホール接続してなり； 第２層及び第３層の導体パターンは、互いに重なる形成 領域において、中間部を互いにクロスさせた所定長さの線状パターンを当該帯状 体の長手方向に適宜間隔を置いて繰り返し形成し、且つ、端部同士をスルーホー ル接続してなる； ことを特徴とするものである。

【０００６】 また、第２考案のフレキシブルツイストペアシールドケーブルは、前記第１考 案のフレキシブルツイストペアシールドケーブルにおいて； シールド用線状パ ターンを第２絶縁層及び第３絶縁層の線状パターン形成領域の短手方向両側に長 手方向に沿って形成し、且つ、第１層及び第４層のベタパターンにスルーホール 接続してある； ことを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】

次に、前記の如く構成される本考案のフレキシブルツイストペアシールドケー ブルの作用を説明する。 本考案のフレキシブルツイストペアシールドケーブルは、可撓性に富み、フラ ットで、且つ、軽量であるとの特徴を持つフレキシブルプリント板に着目し、そ の技術を利用して構成した４層構造のフレキシブルプリント帯状体である。即ち 、撚り線部は２層目と３層目の互いにクロスする線状パターンをスルーホール接 続して構成し、シールド部は１層目と４層目のベタパターンをスルーホール接続 し（第１考案）、さらには、２層目と３層目の撚り線部形成領域の両側に形成し たシールド用線状パターンを１層目と４層目のベタパターンにスルーホール接続 し（第２考案）て構成してある。

【０００８】 斯くして、本考案のフレキシブルツイストペアシールドケーブルによれば、本 質的に可撓性に富み、フラットで、且つ、軽量であるので、可動部分や狭い部分 での使用に好適なシールド配線材を提供でき、設計の自由度が高まる。また、撚 り線部は複数並設した場合でも１つのケーブルから１本のグランド線を出すだけ で、全体が同一グランド（シールド）となり、端末処理の工数を削減できる。更 に撚り線部を複数並設した場合、コネクタへの接続に際して誤配線がなくなる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。 図１は、本考案の一実施例に係るフレキシブルツイストペアシールドケーブル を示す。図１では、表面に導体パターンが印刷形成される絶縁層を４層積層して なるフレキシブルプリント帯状体の一部を模式的に示してある。図１において、 ２は第１絶縁層表面に印刷した導体パターン（ベタパーン）、４は第４絶縁層表 面に印刷した導体パターン（ベタパーン）である。また、７は第２絶縁層表面に 印刷した導体パターン（線状パターン）、９は第３絶縁層表面に印刷した導体パ ターン（線状パターン）である。

【００１０】 第２層及び第３層の線状パターンは、互いに重なる形成領域（図１では４つ示 してある）において、中間部を互いにクロスさせた所定長さのものからなり、そ れれぞれ当該帯状体の長手方向（図中上下方向）に適宜間隔を置いて繰り返し形 成され、且つ、端部同士がスルーホール８にて電気的に接続されている。つまり 、第２層及び第３層の線状パターンは、互いに撚った状態で配置される。なお、 図２に線状パターン７と同９とスルーホール８の関係を抜き出して示してある。

【００１１】 そして、第２絶縁層及び第３絶縁層には、シールド用線状パターン５を線状パ ターン７及び同９の形成領域の短手方向（図中左右方向）両側に長手方向に沿っ て印刷形成し、且つ、第１層及び第４層のベタパターンにスルーホール３にて電 気的に接続してある。要するに、第１層及び第４層のベタパターンはスルーホー ル３にて電気的に接続してあり、更に、同じスルーホール３にてシールド用線状 パターン５を第１層及び第４層のベタパターンに接続し、シールド部を構成して ある。シールド用線状パターン５によってより大きなシールド効果が得られるよ うにしてある。

【００１２】 なお、外部（コネクタ）との接続は、線状パターン７及び同９の片端に印刷形 成してある接続用パターン６やスルーホール８によって行う。また、カバーフィ ルム１は、第１絶縁層と第４絶縁層とを被覆する、つまり、当該フレキシブルプ リント帯状体を保護被覆する絶縁材である。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のフレキシブルツイストペアシールドケーブルに よれば、フレキシブルプリント板の技術を利用して構成した４層構造のフレキシ ブルプリント帯状体としたので、本質的に可撓性に富み、フラットで、且つ、軽 量である。従って、可動部分や狭い部分での使用に好適なシールド配線材を提供 でき、設計の自由度が高まる。また、撚り線部は複数並設した場合でも１つのケ ーブルから１本のグランド線を出すだけで、全体が同一グランド（シールド）と なり、端末処理の工数を削減できる。更に、撚り線部を複数並設した場合、コネ クタへの接続に際して誤配線がなくなる、等の効果がある。なお、第２考案によ れば、より大きなシールド効果が期待できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係るフレキシブルツイスト
ペアシールドケーブルの要部の模式図である。

【図２】第２絶縁層と第３絶縁層に形成される撚線部を
抜き出して示す図である。

【図３】従来のシールド配線材たるツイストペアシール
ド線の構造図である。

【符号の説明】

１ カバーフィルム ２ 第１絶縁層に印刷形成したベタパターン ３ ベタパターンを接続するスルーホール ４ 第４絶縁層に印刷形成したベタパターン ５ シールド用線状パターン ６ 接続用パターン ７ 第２絶縁層に印刷形成した線状パターン ８ 線状パターンを接続するスルーホール ９ 第３絶縁層に印刷形成した線状パターン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面に導体パターンが印刷形成される絶
   縁層を４層積層してなるフレキシブルプリント帯状体
   の、第１層及び第４層の導体パターンはベタパターンで
   形成し、且つ、スルーホール接続してなり； 第２層及
   び第３層の導体パターンは、互いに重なる形成領域にお
   いて、中間部を互いにクロスさせた所定長さの線状パタ
   ーンを当該帯状体の長手方向に適宜間隔を置いて繰り返
   し形成し、且つ、端部同士をスルーホール接続してな
   る； ことを特徴とするフレキシブルツイストペアシー
   ルドケーブル。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のフレキシブルツイスト
   ペアシールドケーブルにおいて； シールド用線状パタ
   ーンを第２絶縁層及び第３絶縁層の線状パターン形成領
   域の短手方向両側に長手方向に沿って形成し、且つ、第
   １層及び第４層のベタパターンにスルーホール接続して
   ある； ことを特徴とするフレキシブルツイストペアシ
   ールドケーブル。