JPH04123206U - 更衣着 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 内面には一対のポケット８、８が取り付けら
れている長方形の防水性布地１ａの真ん中に、スリット
状の頭出し口２が形成され、頭出し口２であるスリット
を折り目として二つ折りして重なる両サイドには、夫々
二個のスラス３、３を備えたむし４とスラスを備えない
むし４とで構成されるスライドファスナ５が取り付けら
れている。前記頭出し口２の周縁には、両サイドに紐引
き出し穴６ａ、６ａが開口した紐通し６、６が形成され
ており、その紐通し６、６には締め付け紐７が二重のル
ープ状となるように挿通されている。 【効果】 頭出し口の大きさを締め付け紐により調整で
きるので、締め付け紐を緩めれば平になって平坦に折り
畳みできる。又両手を出せるので前記締め付け紐の操作
も簡単に行なえ、ポケットを有効に活用でき、更にレジ
ャーシートやタープとして利用するなど利用範囲が広
い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、周囲に遮蔽物がない場所で、首から上を出した状態で体にまとって 全身を包み込み、その中で着替えをする時に使われる更衣着の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

更衣室が無い所では、他人に肌を見られないようにして着替えをするには苦労 する。そこで例えば海水浴場の如き人けのある場所において女性でも安心して着 替えをするために、布製の更衣着が利用されている。従来の更衣着は、図４のよ うに体全体を包み込むことができる大きさで、首出し口１４の周囲に伸縮可能な ゴムを縫い付けたポンチョタイプになっていて、首出し口１４から頭だけ外に出 し、その中で両手を用いて着替えをするものであった。そして内面にはポケット ８が一つ縫い付けられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の場合、首出し口はゴムの収縮を利用しているため、使用しているうちに ゴムの収縮性が悪くなって着替え中にずり落ちることがあり、又使用しないとき は頭出し口部が縮まって畳みにくく、どうしてもまるめて袋等へ収容しがちでか さばってしまう。又手を出すことができないので、着替え中に何かを取ろうとす れば、裾をまくり上げなければならず、恥かしい思いをすることになる。更に内 面にはポケットが一つしかなく、着替えようとする衣類はそのポケットにいれて おけるが、脱いだ衣類は足元に置くこととなって、汚す虞れがある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記諸欠点をなくし、使用性を重視した更衣着であって、布地を筒状 に形成した本体と、その本体の上方開口部の大きさを任意に調整し固定する縮径 手段と、周面の対向する位置に設けられた腕出し穴と、その腕出し穴の開閉手段 であるファスナーと、内側に設けられた二以上のポケットとで構成される。

【０００５】

【作 用】

片方のポケットへ着替え用の衣類を入れておき、本体の上方開口部側から頭を 出した状態で前記上方開口部の大きさを任意に調整して縮径手段を腕出し穴から 出した両手で固定し、手を引っ込めて腕出し穴を閉塞すれば着衣は完了し、脱い だ衣類は他のポケットへ収容できる。

【０００６】

【実施例】

本考案の更衣着を図面に基いて説明する。 図１において、本体１は、長方形の防水性布地１ａの真ん中に、開口部として スリット状の頭出し口２が形成され、頭出し口２であるスリットを折り目として 二つ折りして重なる両サイドには、夫々二個のスラス３、３を備えたむし４とス ラスを備えないむし４とで構成されるスライドファスナ５が取り付けられており 、スラス３、３を利用してスライドファスナ５のむし４、４同士を噛み合わせる ことによって、図２の如く筒状に形成される。

【０００７】 前記頭出し口２の周縁には、折り返し端縁を縫着することによって両サイドに 紐引き出し穴６ａ、６ａが開口した紐通し６、６が形成されており、その紐通し ６、６には締め付け紐７が二重のループ状となるように挿通されている。それに よって締め付け紐７を、両側の紐引き出し穴６ａから引き出された部分７ａを左 右に引っ張ると、巾着が閉じるように任意の径の大きさに頭出し口２が縮まる。 又前記本体１の内面には一対のポケット８、８が取り付けられている。

【０００８】 前記スライドファスナ５の各スラス３、３には表裏へ引手３ａ、３ａが取り付 けられていて内外いずれからも引手３ａをつまみ開閉操作可能になっており、ス ラス３、３を夫々の方向へ抜き外せば両サイドは開放され、又スラス３、３の間 隔を適度に開いた状態でむし４、４同士を噛み合わせておけば、腕出し口９を形 成できる。

【０００９】 このように形成された更衣着を使用する時には、両サイドのスライドファスナ ５のむし４、４を噛み合わせて筒状とし、図３のように首の部分が本体上方の頭 出し口２にかかるようにしてその頭出し口２から頭部１０を出すと共に、スラス ３、３の間隔を僅かに開いて腕出し口９を開き、そこから両手１１、１１を外に 出す。そして締め付け紐７の紐引き出し穴から引き出された部分７ａをつまんで 左右へ引っ張れば、頭出し口２は首の太さに合せて任意の径の大きさに調整しな がら縮まり、締め付け紐７を適宜縛っておくことにより首部１２にて支持され、 必要に応じて前記腕出し口９をスライドファスナ５によって閉じれば着衣が完了 する。そこで新しい衣類をポケット８から取り出して着替えを行ない、脱いだ衣 服を他のポケット８へ収納する。あとは締め付け紐７を緩めて更衣着を脱ぎ、ポ ケット８へ収納した衣服はそのままにして更衣着を畳んで収納袋１３に収容すれ ば持ち運びも簡単で、脱いだ衣服は家に帰ってから出せば良い。

【０００９】 本実施例の更衣着は、締め付け紐を緩めることで頭出し口が平坦になり、レジ ャーシートとして利用できるし、折り畳んでもかさばらない。又防水性布地のた め、濡れた水着をポケットに収容したまま乾いた衣類を着用するときでも衣類を 濡らすことなく、又にわか雨に遭遇したときには、簡易レインコートとしての利 用も可能である。更に各種大きさのポケットを複数箇所に設けることができるの で、脱いだものと着替えるものとに分けたり、下着と上着とに分けたり、タオル を入れたりもできる。 尚収納袋とセットにすれば、持ち運びに便利で、着替えの際下に敷いておけば 足が汚れなくて済む。本実施例では頭出し口２の周縁には締め付け紐７が挿通さ れているが、スリットの折り目に沿って頭出し口２の両端にファスナを各々取り 付け、首部の大きさに合わせてそのファスナを閉じて径を固定することによって 支持することもできる。同様に前記ファスナに代わり、複数個のボタンとそのボ タン穴若しくはマジックテープをスリットの両側に取付けることにより、首の太 さに合せて、本体から外に出した手を使って任意に調整して径を伸縮後固定する ことも、また使用後は前記縮径手段を解除して平坦にすることも可能である。 また両サイドともスライドファスナで完全に開放されるようになっているが、 腕出し口以外を縫着し、その腕出し口のみにスライドファスナを設けることもで きる。

【００１０】

【考案の効果】

本考案によれば、頭出し口の大きさを縮径手段により任意に調整して固定でき る上、縮径手段を解除すれば平になって更衣着を平坦に折り畳みできる。又両手 を出せるので前記縮径手段の操作も簡単に行なえ、ポケットを有効に活用でき、 更にレジャーシートやタープとして利用するなど利用範囲が広い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る更衣着の展開図である。

【図２】図１の更衣着の斜視図である。

【図３】使用状態の説明図である。

【図４】従来例の説明図である

【符号の説明】

１・・本体、１ａ・・防水性布地、２・・頭出し口、３
・・スラス、３ａ・・引手、４・・むし、５・・スライ
ドファスナ、６・・紐通し、６ａ・・紐引き出し穴、７
・・締め付け紐、７ａ・・紐引き出し穴から引き出され
た部分、８・・ポケット、９・・腕出し口、１０・・頭
部、１１・・手、１２・・首部、１３・・収納袋、１４
・・首出し口。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 布地を筒状に形成した本体と、その本体
   の上方開口部の大きさを任意に調整し固定する縮径手段
   と、周面の対向する位置に設けられた腕出し穴と、その
   腕出し穴の開閉手段であるスライドファスナと、内側に
   設けられた二以上のポケットとを備えた更衣着。
2. 【請求項２】 本体の布地が防水処理されたものである
   請求項１の更衣着。