JPH04122348U - 代謝ケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 動物の採尿を簡単に行なえるようにする。 【構成】 ケージ本体１２内にガイド１６を設け、ガイ
ドゾーン３４に頭を突っ込んで給餌器１４内の餌を食べ
るようにする。ロート２６をガイドゾーン３４以下の領
域に配置する。 【効果】 動物の食餌時にこぼれた餌がロート２６に入
らず、尿が汚染されない。動物にストレスがかからな
い。動物の移し替えの手間がかからない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は小動物の採尿を行なうための代謝ケージに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ラットやマウス等の小動物から採尿を行なうために代謝ケージが用いられてい る。

【０００３】 従来の代謝ケージは、ステンレス板で側面を囲み、底面を格子や網で構成した ケージ本体と、この底面の下側に配置された採尿ロートとを備えてなる。通常時 にあっては、動物は専用の飼育ケージにて飼育され、採尿時になるとこの代謝ケ ージに移し替えられ、この代謝ケージ内にて所定時間飼育して採尿を行なう。動 物から放出された尿は、ロートを通って容器に集められる。

【０００４】 なお、このように採尿の度毎に代謝ケージに移し替えるようにするのは、従来 の代謝ケージは内部が暗く、通常の飼育環境とはかなり異なるところから、長時 間、該代謝ケージ内にて動物を飼育するのは適当でないからである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】

ところが、採尿の度毎に小動物を代謝ケージに移し替えると、この移し替えの ストレスにより動物が変調をきたすことが少なからずある。

【０００６】 そこで、ケージ本体の全体を網や格子で構成することが考えられるが、このよ うにすると、給餌器付近から落下する餌がロート内に落下してしまい、採集され る尿が汚染されてしまう。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の代謝ケージは、内部に動物が収容されるケージ本体と、該ケージ本体 の側面に設けられた給餌器と、該ケージ本体の下側に配置された採尿ロートと、 を有した代謝ケージにおいて、ケージ本体の側面及び底面が格子又は金網よりな り、前記給餌器に対峙して、前記動物の頭部だけが入る幅員を有したガイドゾー ンを設け、ケージ本体の底面のうちガイドゾーン以外の動物飼育領域に前記採尿 ロートを配置したことを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】

かかる本考案の代謝ケージは、ケージ本体が全体として金網又は格子にて構成 されており、従来の飼育ケージと同環境で動物を飼育できる。代謝ケージ内の動 物は、餌を食べるときにはガイドゾーンに頭を突っ込むようにする。このように すると、給餌器付近から落下する餌はロートには入らない。もちろん、放出され た尿は、全量、ロートにて採取される。

【０００９】

【実施例】

以下、図面を参照して実施例について説明する。第１図は実施例に係る代謝ケ ージの要部斜視図、第２図はガイドの斜視図、第３図は代謝ケージの全体縦面図 である。

【００１０】 この代謝ケージ１０のケージ本体１２は、略々直方体形状のものであり、１つ の側面に給餌器１４が取り付けられている。この給餌器１４に対峙するようにし てガイド１６が設けられている。このガイド１６は、全体として金網又は格子よ りなるものであり、左右１対の袖部１６、１８と、この袖部１６、１８同志をつ なぐコ字形状部２０とを有している。このコ字形状部２０には、動物が給餌器１ ４内の餌を採取し得るように開口２２が設けられている。このコ字形状部２０の 間口幅ａは、飼育される動物（例えばラットやマウス）の頭部だけが入り込み得 るように選定されている。なお、通常の週令１８週程度のラットの場合、間口幅 ａは７ｃｍ程度が好適である。２４は、該ガイド１６をケージ本体１２に取り付 けるためのフックである。

【００１１】 ケージ本体１２は、全体として金網又は格子よりなり、その底面のうちガイド １６を挟んで給餌器１４と反対側の動物飼育領域の下側にロート２６が設置され 、樋２８を介してビーカ３０に尿を集めるよう構成されている。第３図の３２は 給水器である。

【００１２】 このように構成された代謝ケージ１０においては、ケージ本体１２内は照明や 通気が従来の飼育ケージと同一のものとなっており、動物を飼育ケージと同環境 下で飼育できる。このケージ本体１２内の動物が餌を食べるときには、その頭だ けをガイド１６のコ字形状２０部に挟まれたガイドゾーン３４に突っ込むように する。従って、食餌時に給餌器１４付近から落下する餌はロート２６内には落下 せず、採取された尿が全く汚染されない。もちろん、動物から放出された尿は、 全量、ロート２６に落下し、採取される。

【００１３】 上記実施例では、ガイド１６をケージ本体１２に着脱できるので、動物の体格 に合せて前記寸法ａの異なるガイド１６を取り付けることができる。

【００１４】 ただし、本考案では、第４図の如く、ガイドがケージ本体と一体に設けられた 構成としていても良い。

【００１５】

【考案の効果】

以上の通り、本考案の代謝ケージでは、餌による汚染のない尿を採取できる。 また、本考案の代謝ケージによれば、動物を通常の飼育環境下で飼育し、移し替 え等によるストレスを動物に与えることなく採尿できる。さらに、動物を移し替 える手間も省略できると共に、動物の移し替えに伴う餌の取り間違いも防止でき る。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係る代謝ケージの要部斜視図である。

【図２】ガイドの斜視図である。

【図３】代謝ケージの縦断面図である。

【図４】別の実施例に係る代謝ケージの平面図である。

【符号の説明】

１０ 代謝ケージ １２ ケージ本体 １４ 給餌器 １６ ガイド ２６ ロート ３４ ガイドゾーン

フロントページの続き (72)考案者 渡辺 正比古 茨城県稲敷郡阿見町吉原3586 株式会社ツ ムラ内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に動物が収容されるケージ本体と、
   該ケージ本体の側面に設けられた給餌器と、該ケージ本
   体の下側に配置された採尿ロートと、を有した代謝ケー
   ジにおいて、ケージ本体の側面及び底面が格子又は金網
   よりなり、前記給餌器に対峙して、前記動物の頭部だけ
   が入る幅員を有したガイドゾーンを設け、ケージ本体の
   底面のうちガイドゾーン以外の動物飼育領域に前記採尿
   ロートを配置したことを特徴とする代謝ケージ。