JP3040175U - 小動物用給餌器の天蓋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 １種類の実験用小動物飼育器を多種類の動物
の飼育に使用したとき、給餌器と天蓋とから形成される
隙間部から小動物が逃散することを防止する給餌器を提
供する。 【解決手段】 天蓋隙間部に、邪魔部材４a,４b,４c,４
dを配設して小動物用の逃散を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、実験用小動物の給餌器の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ラット、マウス等の実験用小動物の飼育は、図４に示したような透明で 、耐熱性の箱形ケージ５と、このケージの上蓋の一部をなす格子状のケージの天 蓋８と、円筒型給餌器３と、格子状の給餌器の天蓋１とからなる飼育器が広く用 いられている。

【０００３】 そして、この円筒型給餌器３は、底部部材として粉末餌を貯留する上向きフラ ンジ部（採餌器）と、円錐型の底体を吊り下げ状に配し、円筒型給餌器に詰めた 粉末状の餌が、漏斗作用で底部上向きフランジに供給されるような構造を有して いる（実用新案出願公告昭和５７年第５３１４９号）。

【０００４】 この円筒型給餌器３は、取り外し自在の格子状の給餌器の天蓋１にはめ込み、 ケージ５にセットして使用される。 上記の構造を有する給餌器は、構造が簡単で、又清潔さも良好に保持されるた め、研究機関において実験用のラットやマウスの飼育に広く用いられている。 更に、１種類の大きさのものを、ラットとマウスに共用されることも多い。

【０００５】 然しながら、図１に示すように、円筒型給餌器３と、これを天蓋の開口部には め込んだとき給餌器の格子状天蓋１とから形成される隙間（天蓋隙間部４）がで き、この隙間から小動物が逃げ出す事故が頻発する。

【０００６】 特に、ラット用給餌器を用いて、これよりやや小型のマウスを飼育する場合に は、天蓋の格子部分は充分に狭く、ここからマウスの逃散はないものの、前記隙 間から逃散するケースがしばしば起こる問題点があった。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、上記の問題点を解決するために考案されたもので、実験用小動物 の飼育器において、格子状の天蓋と、この天蓋開口部に取り付ける円筒型給餌器 とから形成される天蓋隙間部から小動物が逃散することを防止する天蓋の構造を 提供する。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

給餌器の天蓋と、この天蓋開口部に取り付く円筒型給餌器とから形成される天 蓋の隙間部に、小動物が逃げ出すことを防止する邪魔部材を設けた小動物用給餌 器の天蓋構造を提供する。

【０００９】

【考案の実施の態様】

以下、添付図に基づいて、本考案を更に詳細に説明する。 図１は、従来から使用されている給餌器の天蓋構造である。図２は、本考案の 一実施態様を示す給餌器の天蓋構造を示すものであり、図１において小動物の逃 散が起こる天蓋隙間部４に逃散防止用の棒状の邪魔部材４a, 4 b, 4c, 4 d を設 けたものである。

【００１０】 図３は、本考案の他の実施態様を示す給餌器の天蓋構造を示すものであり、天 蓋隙間部４に三角形の板状の邪魔部材４a、４ｂ，４ｃ，４ｄを設けたものであ る。

【００１１】 これら邪魔部材４a,４b,４c,４dの大きさ、太さ及び長さは、天蓋開口部の幅 が天蓋格子２の間隔より充分に狭ければよく、その形状は丸棒状、線状、三角形 状、多角形状、半円形状の何れであっても、例えばラット用の飼育器の場合、マ ウスの頭が通らない大きさであればよい。 通常、これら邪魔部材は、天蓋部分に溶接して固定される。

【００１２】 第４図に、本考案の天蓋を配した給餌器を装着したケージの１例の斜視図を示 す。 本考案においては、給餌器は円筒状の他、六角形、八角形等の多角形状筒体で あってもよい。

【００１３】

【考案の効果】

一種類の飼育器を用いて大きさの異なる別種の実験用小動物を飼育するに当た って、給餌器と、これをはめ込む格子状の天蓋とから形成される隙間から大きさ の小さい方の小動物が逃散する事故がしばしば起こり、実験データの蒐集に支障 があったが、本考案の、隙間（天蓋隙間部）に邪魔部材 ４a,４b,４c,４dを配 設することにより、例えばラット用の給餌器をマウスの飼育に使用しても、この 隙間からマウスが逃散するという事故を効果的に防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の小動物用給餌器の天蓋の平面図である。

【図２】本考案の小動物用給餌器の天蓋の平面図であ
る。

【図３】本考案の小動物用給餌器の天蓋の平面図であ
る。

【図４】本考案の使用状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 給餌器の天蓋 ２ 給餌器の天蓋の格子 ３ 給餌器 ４ 天蓋隙間部 ４a 邪魔部材 ４b 邪魔部材 ４c 邪魔部材 ４d 邪魔部材 ５ ケージ ６ 吊り軸 ７ ケージ天蓋の格子 ８ ケージの天蓋

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 格子状の天蓋と、この天蓋開口部に取り
   付く円筒型給餌器とから形成される天蓋隙間部に、小動
   物が逃げ出すことを防止する邪魔部材を設けた小動物用
   給餌器の天蓋。
2. 【請求項２】 邪魔部材が、棒状である請求項１記載の
   小動物用給餌器の天蓋。
3. 【請求項３】 邪魔部材が、板状である請求項１記載の
   小動物用給餌器の天蓋。