JPH04108994U - 缶類等のスクラツプ処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） ［目的］アルミ缶や鉄缶、プラスチック等の缶類を分別
回収しやすく、操作性や処理能率に優れ、構造も簡単
で、安価かつコンパクトな缶類等のスクラップ処理装置
を提供すること。 ［構成］２組のホッパー５の下端開口に設けた一対の歯
付ローラを、缶類等の投入を検知するセンサー１８から
の信号に対応して、減速歯車機構１４を介し、モータ９
によって所定時間、所定方向に回転させて、缶類を噛み
込み圧縮してスクラップ化し、スクラップ処理具１５内
に分別回収する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、アルミ缶や鉄缶、プラスチック等の缶類をスクラップ化して回収す るための、缶類等のスクラップ処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

アルミ缶や鉄缶、プラスチック缶等の缶類をスクラップ化して回収する装置は 、各種のものが提案され、又、実用化もされているが、通常は缶類を材質別に区 別して、それぞれ分離独立した別々の装置によりスクラップ化するか、或は缶類 を材質によって区別することなく、単一の装置によってスクラップ化していた。 又、従来はプレス式、ローラ式、ハンマー式等、スクラップ化手段もまちまちで 、操作性や処理能率にも大きな差異があり、分別回収もしずらいものが多かった 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記従来の実情に鑑みて提案されたもので、缶類等の分別回収がしや すく、操作性や処理能率に優れ、構造も簡単で、安値に、しかもコンパクトに設 計することができる、実用上きわめて便利な缶類等のスクラップ処理装置を提供 せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】

本考案は上記課題を解決するために、缶類等を投入する並列して設置された２ 組のホッパーの下端開口の直下に、缶類等を挾圧して圧縮する一対の歯付ローラ を設け、減速歯車機構を介して、歯付ローラを駆動するモータが正回転した時は 、一方の一対の歯付ローラに噛み込み方向の回転を伝え、モータが逆回転した時 は、他方の一対の歯付けローラに噛み込み方向の回転を伝えるようにすると共に 、一対の歯付ローラの下方にそれぞれスクラップ収容具を設し、各ホッパー内に 缶類等が投入されたことを検知するセンサーからの信号に対応して、モータを所 定時間だけ所定方向に回転させるようにし、望ましくは、モータの回転軸にトル クリミッターを取付けて、モータに過負荷が作用した時に自動停止させたり、分 別回収しやすいように、それぞれのホッパーに投入される缶類等の種別を表示し たり、或はスクラップ収納具を着脱自在なビニール袋にする等の工夫をこらして 、缶類等のスクラップ処理装置を構成したことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】

本考案の缶類等のスクラップ処理装置は上記のように構成されているので、い ずれか一方のホッパー内に缶類等を投入すると、それをセンサーが検知して、缶 類が投入された方のホッパーの下端開口の直下に設けられた一対の歯付ローラが 、減速歯車機構を介してモータにより噛み込み方向に回転されているので、投入 された缶類等は、その一対の歯付ローラによって噛み込まれ、挾圧して圧縮され たことになり、圧縮してスクラップ化された缶類等は、板状になって、スクラッ プ収容具内に落下し、収容されることになる。

【０００６】 次に、他方のホッパー内に缶類等を投入した場合には、同様にして他方の一対 の歯付ローラが噛み込み方向に回転されることになり、投入された缶類等は、そ の一対の歯付ローラによって噛み込まれ、圧縮してスクラップ化された缶類等は 、板状になって他方のスクラップ収容具内に落下し、収容されることになる。

【０００７】 又、もし缶類等に代わって石等が投入され、モータに過負荷が作用した場合に は、トルクリミッターによってモータが自動停止されることになる。 又、缶類等は、その種別の表示に従って対応するホッパーに投入され、材質別 にスクラップ化されて分別され、着脱自在なビニール袋によって分別回収される ことになる。

【０００８】

【実施例】

本考案の一実施例を、図１〜図３に基づいて説明する。 図中１は装置本件で、その正面には開閉自在な扉２が設けられてり、扉２を開 けると、内部構造を点検、修理したり、セットしたりすることができるようにな っている。３は缶類４等を投入する投入口で、装置本件１の上面に２ヶ所設けら れている。５は缶類４等を投入するホッパーで、並列して２組設けられており、 投入口３の開口部には、ゴミ等が落下侵入するのを防止するため、ゴムダンパー ６が設けられている。

【０００９】 ７，７は歯部を熱処理して硬度を高めた一対の歯付ローラで、各ホッパ５の下 端開口８の直下に設けられ、ホッパ５内に落下して下端開口８に達した缶類４等 を挾圧して圧縮するようになっている。

【００１０】 ９は歯付ローラを駆動するモータで、モータ９の回転軸１０に取付られた大歯 車１１と、モータ９側にある歯付ローラ７の回転軸１２に取付けられた小歯車１ ３とは互いに噛み合わされて減速歯車機構１４が構成されている。従って、モー タ９が正回転して大歯車１１がθ_a 方向に回転すると一方の小歯車１３はθ_a 方 向に回転して、一方の一対の歯付ローラ７，７が噛み込み方向に回転され、モー タ９が逆回転して大歯車１１がθ_s 方向に回転すると、他方の小歯車１３はθ_s 方向に回転して他方の一対の歯付ローラ７，７が噛み込み方向に回転されること になる。

【００１１】 次に１５はビニール袋を利用したスクラップ収容具で、その上端部は保持リン グ１６に着脱自在に開口状態で保持されるようになっており、一対の歯付ローラ ７，７によって挾圧して圧縮され、板状になった缶類４等のスクラップ１７は、 このスクラップ収容具１５内に落下し、収容されるようになっている。

【００１２】 １８は各ホッパ５の上方内壁に対向して設けられた非接触式のセンサーで、ホ ッパ５内に缶類４等が投入されたことを検知すると、センサー１８からの信号に 対応して、モータ９が図示せざるタイマーにて設定された所定時間だけ、所定方 向に回転されるようになっている。

【００１３】 但し、モータ９の回転軸１０には、図示が省略されているトルクリミッターが 取付けられており、モータ９に過負荷が作用した時には、モータ９が自動停止し て、歯付ローラ等の折損を防止するようになっている。 又、１９は装置本体１の上面の投入口３の付近に、それぞれの投入口３から各 ホッパ５内に投入される缶類等の種別を示した表示で、例えば一方の表示１９は アルミ缶、他方の表示１９は鉄缶と書かれている。

【００１４】 なお、２０は接続コードで、これを電源に接続すると、モータ９はセンサー１ ８からの信号により駆動されるようになっている。

【００１５】 上記のように構成された、本実施例の缶類等のスクラップ処理装置においては 、例えば、アミル缶４（ａ）を一方のホッパ５内に投入すると、センサー１８が それを検知してモータ９が正転駆動され、減速歯車機構１４を介して、一方の歯 付ローラ７がθ_a 方向に回転されることになる。すると、ホッパ５の下端開口８ に達したアルミ缶４（ａ）は、一対の歯付ローラ７，７によって噛み込まれ、圧 縮されて板状のスクラップ１７（ａ）となり、ビニール袋よりなるスクラップ収 容具１５内に落下して収容されることになる。

【００１６】 逆に、鉄缶４（ｓ）を他方のホッパ５内に投入すると、センサー１８がそれを 検知して、モータ９が逆転駆動され、減速歯車機構１４を介して、他方の歯付ロ ーラ７がθ_s 方向に回転されることになる。 すると、ホッパ５の下端開口に達した鉄缶４（ｓ）は、一対の歯付ローラ７，７ によって噛み込まれ、圧縮されて板状のスクラップ１７（ｓ）となり、ビニール 袋よりなるスクラップ収容具１５内に落下して収容されることになる。

【００１７】 この時、装置本件１の上面には、投入口３の付近に投入される缶類４等の種類 を示す表示１９が付されているので、アルミ缶４（ａ）及び鉄缶４（ｓ）は、そ れぞれ専用のホッパ５内に、表示１９に従って投入され、圧縮されたスクラップ １７（ａ），（ｓ）は、それぞれの収容具１５内に分別回収され、所定量ストッ クされると、扉２を開けて持ち出され、代わりに空のスクラップ収容具１５を保 持リング１６にセットして、扉２が閉じられる。

【００１８】 なお、モータ９はセンサー１８の信号によって正転又は逆転駆動されるが、回 転時間は、缶類４等が歯付ローラによって噛み込み圧縮されるほんの短い時間だ けでよい。但し、両方のセンサー１８，１８から同時に信号が発せられた場合に は、いずれか一方のセンサー１８からの信号を優先させ、他方のセンサー１８か らの信号は、ある時間遅れを持って伝達され、モータ９を駆動するようになって いる。

【００１９】 又、仮に缶類４等の代わりに、誤って石等が投入された場合には、モータ９の 回転軸１０に作用するトルクが大きくなるので、これをトルクリミッターにより 感知してモータ９は自動停止し、歯付ローラ７の歯の折損を防止することができ ることになる。

【００２０】 なお、本実施例では、アルミ缶４（ａ）や鉄缶４（ｓ）をスクラップ化して回 収する場合について説明したが、プラスチック缶等を投入して、これを破砕し、 こなごなにして回収することも可能であることは言うまでもない。

【００２１】 又、本考案は図示の実施例に限定されるものではなく、処理する缶類等の種類 や、処理量、設置場所、等に応じて任意に設計変更し得るものである。

【００２２】

【考案の効果】

実施例からも明らかなように、本考案によれば、ホッパー内に缶類等を投入す るだけで、投入された方のホッパーの下端開口に設置された一対の歯付ローラに よって、投入された缶類等が着実かつスムーズに噛み込み圧縮されてスクラップ 化されているので、缶類等の分別回収がしやすく、操作性や処理能率に優れてい る。

【００２３】 又、１台のモータで、二対の歯付ローラをセンサーからの信号によって適宜選 択的に駆動することができるので、構造が簡単で、安価に、しかもコンパクトに 設計することができる等多くの利点を有し、資源の有効利用を図る上で、実用上 きわめて便利な缶類等のスクラップ処理装置を提供することができる。

【００２４】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る缶類等のスクラップ処
理装置の縦断面図である。

【図２】そのスクラップ処理装置の水平断面図である。

【図３】そのスクラップ処理装置の斜視図である。

【符号の説明】

１ 装置本件 ２ 扉 ３ 投入口 ４ 缶類 ［４（ａ）…アルミ缶、４（ｓ）…鉄缶］ ５ ホッパ ６ ゴムダンパー ７ 歯付ローラ ８ 下端開口 ９ モータ １０ 回転軸 １１ 大歯車 １２ 回転軸 １３ 小歯車 １４ 減速歯車機構 １５ スクラップ収容具 １６ 保持リング １７ スクラップ ［１７（ａ），１７（ｓ）］ １８ センサー １９ 表示 ２０ 接続コード

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 缶類等を投入する並列して設置された２
   組のホッパーと、各ホッパーの下端開口の直下に設けら
   れた、缶類等を挾圧して圧縮する一対の歯付ローラと、
   歯付ローラを駆動するモータと、モータが正回転した時
   は、一方の一対の歯付ローラに噛み込み方向の回転を伝
   え、モータが逆回転した時は、他方の一対の歯付ローラ
   に噛み込み方向の回転を伝える減速歯車機構と、一対の
   歯付ローラの下方にそれぞれ設置されたスクラップ収容
   具を有し、各ホッパー内に缶類等が投入されたことを検
   知するセンサーからの信号に対応して、モータを所定時
   間だけ所定方向に回転させるようにしたことを特徴とす
   る、缶類等のスクラップ処理装置。
2. 【請求項２】 モータの回転軸にトルクリミッターを取
   付け、モータに過負荷が作用した時に自動停止させるよ
   うにしたことを特徴とする、請求項１記載の缶類等のス
   クラップ処理装置。
3. 【請求項３】 それぞれのホッパーに投入される缶類等
   の種別を表示して、分別回収するようにしたことを特徴
   とする、請求項１記載の缶類等のスクラップ処理装置。
4. 【請求項４】 スクラップ収納具を、着脱自在なビニー
   ル袋にしたことを特徴とする、請求項１記載の缶類等の
   スクラップ処理装置。