JPH04106471U - 人工降雪装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 雪製造装置で作った人工雪を備える雪生成室
と人工雪目的使用室とを別々に構成し、雪生成室は貯雪
室をも兼用させ、目的使用室が雪を必要とするとき、雪
生成室の貯蔵雪を目的使用室へコンベアで搬送できるよ
うにした。 【構造】雪生成室内に人工雪製造装置を設けるととも
に、この人工雪製造装置の下に、同装置から降下する雪
を受けるコンベアを設け、また雪生成室と目的使用室と
の間に、前記コンベアからの雪を目的使用室へ搬送し、
しかも氷点下の温度に保持されるスクリューコンベアを
設けた構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は車輛等の耐雪テスト用環境試験室やあるいは雪体験ドーム用の人工降 雪装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の人工降雪装置は、使用目的の場所、たとえば自動車等の車輛関係の耐雪 テスト用環境試験室や、あるいは降雪体験ドーム（体験室）の中に直接的に設け てある。

【０００３】 このような従来の人工降雪装置では、試験室の非テスト中や体験ドームの閉館 中に雪を溜めておくことができなかった。

【０００４】 それで非テスト中や閉館中は人工降雪装置を停止させ、テスト開始前や開館前 に人工降雪装置を予め作動させて人工雪を生成しているが、その準備に時間が掛 るという欠点があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は人工雪生成室を使用目的の環境試験室や体験ドームと別にし、人工降 雪室は貯蔵室をも兼用させ、しかも環境試験室や体験ドームが人工雪を必要とす るときには、雪生成室に溜めてある雪をコンベアにより環境試験室や体験ドーム へ搬送して、直ちに人工降雪を再現できるようにし、また、搬送コンベアを適宜 接続することにより、所要の場所へ雪を搬送でき、使用目的場所毎に人工降雪装 置を設ける必要はなくし、設備費を安くできるようにした。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を達成するために本考案の人工降雪装置は、雪生成室内に人工雪製造 装置を設けるとともに、この人工雪製造装置の下に、同装置から降下する雪を受 けるコンベアを設け、また雪生成室と目的使用室との間に、前記コンベアからの 雪を目的使用室へ搬送し、しかも氷点下の温度に保持されるスクリューコンベア を設けた構造のものとしてある。

【０００７】

【作用】

雪生成室内の人工雪製造装置から落下する人工雪は室内下部のベルトコンベア 上に溜る。

【０００８】 ベルトコンベア上の雪は次のスクリューコンベア内に供給され、供給された雪 はスクリューコンベアによって使用室内へ搬送され、使用室内に落下する。

【０００９】 スクリューコンベアは冷却されているので、中の雪は溶けたり固まったりする ことなくスムーズに搬送される。

【００１０】

【実施例】

本考案の実施例を添付図面に示す一具体例により説明する。

【００１１】 図１において符号１は人工雪生成室で、中に人工雪製造装置２を設けてあり、 人工雪製造装置２は例えば次のような構造のものとしてある。

【００１２】 すなわち、中空体よりなる縦型冷却プレート３を多数枚適宜の間隔で並設して あり、同プレート３には往管４ａから冷却媒体、例えばブラインが送り込まれ、 プレート内のブラインは復管４ｂから図示略のブライン冷却装置に戻され、ここ で冷却されて往管４ａから再びプレート３内へ送り込まれる循環をするようにし てある。

【００１３】 また、雪生成室内には加湿器５、室内冷却用の冷却器６、送風機７を設けてあ り、加湿器５からの水蒸気を含む高湿度の空気中の水分は冷却プレート３の表面 で凍結して霜となる。

【００１４】 しかして各冷却プレート３の表面には、同表面に凍結した霜を掻き落すブラシ 等よりなるスクレーパ８を設けてあり、このスクレーパ８は冷却プレートの表面 を上下に往復移動させられて、冷却プレート面の霜を万遍なく掻き落すようにし てあり、この掻き落された霜はいわばこな雪状９となって落下する。

【００１５】 雪生成室内の下部にはエンドレスなベルトコンベア１０を設けてあり、このコ ンベア上に人工こな雪が降下する。

【００１６】 さらに雪生成室内には垂直パイプ１１ａ内にスクリュー１１ｂを有する第１ス クリューコンベア１１を設けてあり、このコンベア１１内の下部には前記ベルト コンベアの一端から落下した雪を掻き車１２によりシュート１３から供給される ようにしてあり、その雪はモータＭ１によるスクリュー１１ｂの回転にて第１ス クリューコンベア１１内で上昇させられる。

【００１７】 なお、掻き車は図示省略のモータにより駆動される。

【００１８】 第１スクリューコンベア１１の上部には、パイプ１４ａ内にスクリュー１４ｂ を有する水平な第２スクリューコンベア１４の一端を接続してあり、このコンベ ア１４の他端出口は目的使用室たる例えば試験室１５内へ臨ませてあり、出口に はシャッタ１６を設けてあって、モータＭ２の駆動により第２スクリューコンベ ア内を移動させられる雪は前記シャッタ１６を開くことにより試験室内に落下す る。

【００１９】 なお、試験室内には必要に応じ雪ストッカー１７を設け、ストッカー１７の下 に試験物、例えば自動車やスノーボート１８を搬入し、ストッカー下部のシャッ タ（図示略）を開くことによりストッカーの雪を試験物上へ降下せしめる。

【００２０】 また、第２スクリューコンベア内には雪生成室内の冷却されている空気を、送 風機１９にて送気管２０から供給するようにしてある。

【００２１】 なお、図１中の符号２１は網体等よりなる仕切、２２は貯雪用コンベア１０上 の雪を冷却する冷却器、２３は送風機を示す。

【００２２】 図２は第１、第２の各スクリューコンベアにそれぞれ外筒２４，２５を設けた 例を示し、第１スクリューコンベアの外筒２４内に通気口２６から貯雪部の冷却 空気が出入りして第１スクリューコンベアを冷却し、第２スクリューコンベアの 外筒２５内には、同じく貯雪部の冷却空気が送風機１９により送気管２０から送 り込まれて、第２スクリューコンベアを冷却し、これにより第１、第２スクリュ ーコンベア内の雪は溶けたり、固まったりしないようにしてある。

【００２３】

【考案の効果】

本考案によれば、雪製造装置によって降下せしめた人工雪を雪生成室内のコン ベア上に一旦溜め、この溜めた雪を目的使用室へスクリューコンベアにて搬送せ しめて、目的使用室内へ随時人工雪を降らすことができる。

【００２４】 また、雪生成室から目的使用室へ雪を運ぶ第１、第２のコンベアはスクリュー コンベアであるので、雪はこぼすことなく全部運ぶことができる。

【００２５】 しかもスクリューコンベアは生成室内の冷却空気によって冷却されているので 、中の雪が溶けたり固まるようなことはなく、雪をスムーズに運ぶことができる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る人工降雪装置の一例を示す縦断面
図。

【図２】スクリューコンベアに外筒を設けた例を示す一
部縦断面図。

【符号の説明】

１ 雪生成室 ２ 人工雪製造装置 ３ 冷却プレート ４ａ 往管 ４ｂ 復管 ５ 加湿器 ６ 冷却器 ７ 送風機 ８ スクレーパ ９ 人工雪 １０ ベルトコンベア １１ 第１スクリューコンベア １２ 掻き車 １３ シュート １４ 第２スクリューコンベア １５ 目的使用室 １６ シャッタ １７ 雪ストッカー １８ 試験物 １９ 送風機 ２０ 送気管 ２１ 仕切 ２２ 貯雪部用冷却器 ２３ 同送風機 ２４ 外筒 ２５ 外筒 ２６ 通気口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 雪生成室内に人工雪製造装置を設けると
   ともに、この人工雪製造装置の下に、同装置から降下す
   る雪を受けるコンベアを設け、また雪生成室と目的使用
   室との間に、前記コンベアからの雪を目的使用室へ搬送
   し、しかも氷点下の温度に保持されるスクリューコンベ
   アを設けてなる人工降雪装置。